DeNA(★1対13☆)ヤクルト =リーグ戦20回戦(2023.09.09)・横浜スタジアム=
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ヤクルト
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DeNA
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勝利投手:小川 泰弘(8勝8敗0S)
敗戦投手:石田 健大(4勝8敗0S)

本塁打
【ヤクルト】塩見 泰隆(6号・1回表ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトは1-1で迎えた5回表、打者一巡の猛攻で5点を勝ち越す。その後7回には小川が走者一掃の適時二塁打を放つなど、終わってみれば20安打で13得点を挙げた。投げては、先発・小川が7回1失点の力投で通算100勝を達成。敗れたDeNAは、投手陣が崩壊した。

◆ヤクルト小川泰弘が得意の横浜スタジアムで通算100勝目を目指す。これまでに小川が対戦したセ5球団の敵地登板結果を出すと、マツダスタジアム11勝9敗、横浜スタジアム10勝4敗、バンテリンドーム8勝11敗、甲子園6勝9敗、東京ドーム4勝8敗。横浜スタジアムの勝率7割1分4厘、貯金6は敵地球場別で最高。20年8月15日にはノーヒットノーランを達成するなど、横浜スタジアムと相性が良い。

◆8日に左ほおに死球を受け負傷退場していたヤクルト中村悠平捕手(33)が試合前練習に参加し、そのままベンチ入りメンバーに名を連ねた。前夜のDeNA19回戦(横浜)、9回1死一塁の打席で、DeNA森原の初球、送りバントの構えからヘルメットの左耳を覆うカバー付近に死球を受けていた。そのまま負傷退場し、病院に向かっていた。

◆/やっぱりこの男がいなきゃ始まらない\復帰即バックスクリーン直撃塩見泰隆が初球先頭打者アーチ?プロ野球(2023/9/9)??DeNA×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#swallows pic.twitter.com/VdteGNPb8y

◆この日、1軍に合流したばかりの塩見泰隆外野手(30)が「1番中堅」でスタメン出場し、いきなりプレーボール弾を放った。1回無死、DeNA先発石田健大投手の初球、144キロ直球を振り抜きバックスクリーンにぶち当てた。明確に直球狙いの意思を固めての1発だった。「登録復帰1打席目だったので、ストレートが来たら打ちにいくと決めていました。良い角度であがってくれました」とコメントした。塩見は8月15日のDeNA戦(神宮)で、一塁へ走塁中にぎっくり腰となり、翌16日に出場選手登録を抹消されていた。

◆DeNA知野直人内野手(24)が、「8番遊撃」でスタメンに名を連ねた。8日の同戦では「2番三塁」でスタメン出場。先制の2号ソロを放ち、2試合連続でスタメン起用された。注目度の高さを示すように、X(旧ツイッター)では、「ショート知野」「知野ちゃん」がトレンド入りした。

◆DeNAが、同点で迎えた5回にヤクルト打線に7者連続安打を許し、5点を勝ち越された。同点の5回、石田健大が投手の小川泰弘に中前打を浴び、塩見の二塁打で無死二、三塁とされ、オスナの2点適時打(二塁タッチアウト)で勝ち越された。さらに、1死から山田の投手内野安打、村上の中堅フェンス直撃の安打で一、三塁とされ、サンタナの遊撃への適時内野安打で石田がマウンドを降りた。2番手の中川虎大が、1死一、二塁から、浜田に左中間を破る2点適時二塁打を浴び、この回一挙5点を奪われた。

◆DeNAは、石田健大投手(30)が5回途中10安打6失点でKOされ、横浜スタジアムでのデーゲームで今季初黒星を喫した。同点の5回、投手の小川から6連打で3点を奪われ、石田がKO。2番手の中川も浜田に2点適時二塁打を浴び、この回一挙5点を失った。5点ビハインドの7回2死満塁では、3番手の宮城が投手の小川に走者一掃の適時二塁打を浴び、ダメ押しされた。打線は、ヤクルト小川の前に7回4安打1得点に抑え込まれ、プロ通算100勝目を許した。今季8敗目を喫した石田は「投手のヒットから連打を許してしまった場面は高低、もしくはコースをはっきりするのか、また間合いを空けたり、工夫しなくてはいけなかったです。イニング途中での降板となり、中継ぎ陣に申し訳ないです」とコメントした。今季、13勝2分けだったハマスタのデーゲームでの「不敗神話」がストップ。首位阪神とは今季最大の14ゲーム差に開き、4位巨人には1・5ゲーム差に迫られた。

◆ヤクルトのエース小川泰弘投手(33)がプロ通算100勝を達成した。球団では11年に達成した石川雅規投手(43)以来6人目となった。7回4安打1失点と好投し、チームトップの8勝目を挙げた。打者としても大活躍した。5回には先頭打者として中前打で出塁。5得点を挙げるビッグイニングのきっかけとなった。7回2死満塁ではDeNA中堅関根の横を抜ける走者一掃の二塁打を放ち、自らのバットで試合をものにした。小川は「前半は粘り強く投げることが出来ました。野手が点を取ってくれてそこからはテンポを意識してリズム良く投げることが出来ました」と語った。通算100勝=小川(ヤクルト) 9日のDeNA20回戦(横浜)で今季8勝目を挙げて達成。プロ野球142人目。初勝利は13年4月3日の広島2回戦(マツダスタジアム)。ヤクルトでは金田353勝、松岡191勝、石川185勝、村田118勝、尾花112勝に次いで6人目。通算250試合目で到達は、54年金田の250試合に並ぶ球団最速。

◆DeNAが、ヤクルトに20安打13失点と打ち込まれ、今季13勝2分けだったハマスタのデーゲームでの「不敗神話」が消滅し、連勝も2で止まった。先発の石田健大投手(30)が5回途中10安打6失点でKOされ、今季8敗目。3番手の宮城も投手の小川に走者一掃の適時二塁打を浴び、9回にも坂本が4点を失った。三浦大輔監督(49)は「(石田は)初回に先頭に打たれた後はきっちり投げてたんですけど、中盤粘りきれなかった。(打線は)離されてから打っていくしかなかったんで。それにしても今日は打たれすぎかなと思います」と投手陣の苦言を呈した。2位広島とは4ゲーム差のままだが、首位阪神とは今季最大の14ゲーム差に開き、4位巨人には1・5ゲーム差に迫られた。▽DeNA石田(5回途中6失点で8敗目)「(5回に浴びた6連打は)高低、もしくはコースをはっきりするのか、また間合いを空けたり、工夫しなくてはいけなかったです」

◆/微笑みのライアン\プロ11年目、250試合目小川泰弘が通算100勝を達成?プロ野球(2023/9/9)??DeNA×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#swallows pic.twitter.com/ngy7780aya

◆ヤクルトは1軍に合流した塩見泰隆外野手(30)が「1番中堅」で即出場し、プレーボール弾を放った。1回先頭、DeNA石田の初球、144キロ直球をバックスクリーンへ先制6号ソロ。「登録復帰1打席目だったので、真っすぐが来たら打ちに行くと決めていた」。8月15日のDeNA戦で一塁へ走塁中にぎっくり腰となり、翌16日から離脱していた。腰の状態は「大丈夫」と語った。

◆和製ライアンと呼ばれ、プロ11年目で大台に到達した。ヤクルト小川泰弘投手(33)が通算100勝を達成。史上142人目で球団では11年の石川雅規以来6人目となった。左膝が胸につくほど足を上げる代名詞の投球フォームで250試合目。母弘子さんら親族5人が見守る中ついに、たどり着いた。7回4安打1失点と好投しチームトップの8勝。打撃でも大活躍。7回2死満塁で走者一掃の中越え二塁打を放ち、試合をものにした。大学3年時に出会い、現在のフォームの礎となったノーラン・ライアン氏の本は今も本棚にある。「自分が『ライアン』になった本。それでプロに入ったわけですから感謝もある」。その代名詞をやめたことがある。19年のキャンプ。下半身への負担軽減と制球力アップを目的に、足を大きく上げない形に。球筋は変わらなかったが打者のタイミングをずらす持ち味が消えた。「ちょっとのところでバッターは打ちやすくなる。プロだからごまかせない」と開幕前に元に戻した。「100勝は通過点」と常々言う。追いかけるのは185勝の石川の背中だ。「ボールが速くなくても勝てることを証明されている。自分もそこを頑張っていきたい。毎年の積み重ねで、そこまで行きたい」。ライアンの左足はこれからも大きく踏み出す。その未来を目指して。【三須一紀】通算100勝=小川(ヤクルト) 9日のDeNA20回戦(横浜)で今季8勝目を挙げて達成。プロ野球142人目。初勝利は13年4月3日の広島2回戦(マツダスタジアム)。ヤクルトでは金田353勝、松岡191勝、石川185勝、村田118勝、尾花112勝に次いで6人目。通算250試合目で到達は、54年金田の250試合に並ぶ球団最速。▽ヤクルト中村(前日に左ほおに死球を受け病院に行ったが、8回守備から出場)「骨に異常なく打撲。スタメンで行きたかったが監督が勘弁してくれと。痛さはあるがプレーは問題ない。(同い年の小川の100勝に)まだまだ、お互いこれからと話した」

◆DeNAは20安打13失点とめった打ちされ、今季13勝2分けだったハマスタでのデーゲームの「不敗神話」が消滅した。同点の5回、投手の小川から7連打で5失点。6回には小川に走者一掃の適時二塁打でダメ押しされた。三浦監督は「今日は打たれすぎ」と苦言。首位阪神と今季最大の14ゲーム差、4位巨人に1・5ゲーム差に迫られた。

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(30)が1軍に合流した。8月15日のDeNA戦(神宮)で遊ゴロを放った際に腰を痛めて途中交代。翌16日に出場選手登録を抹消され、その後は2軍に合流し、リハビリ期間を経て実戦復帰していた。今季は開幕前を含めて2度、下半身のコンディション不良で離脱。同戦での負傷で3度目の離脱となっていた。1軍では33試合で打率・302、5本塁打、18打点、1盗塁。チームは5位に低迷するだけに、塩見の復帰は朗報だ。

◆前日8日に顔付近に死球を受けて途中交代したヤクルト・中村悠平捕手(33)が、左?に絆創膏を貼って試合前練習に参加した。中村は8日のDeNA戦(横浜)に七回の守備から途中出場。九回1死一塁の第1打席で犠打を試みようと構えたところ、森原が投じた1球目の速球が左側頭部付近に直撃。途中交代となり、その後病院で検査を受けていた。高津監督は同戦後、「顔面ですね。顔ですね。会話は多少はできる。意識もある。自分で歩ける感じです。顔なので、少し心配ですね。結構腫れている」と説明。この日の状態が心配されたが、時折チームメートと談笑しながら笑顔を見せた。

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(30)が昇格即「1番・中堅」でスタメン入りした。先発は通算100勝に王手を懸けている小川泰弘投手(33)。

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(30)が上半身のコンディション不良から1軍復帰し、「1番・中堅」で先発を果たすと、一回の第1打席で初球をバックスクリーンへ先頭打者本塁打を放った。プレーボールがかかった直後だった。DeNA先発、石田の真ん中144㌔を一閃。復帰後いきなり先制となる6号をマークし「登録復帰1打席目だったのでストレートが来たら打ちにいくと決めていました。良い角度であがってくれました」と笑みを浮かべた。塩見は8月15日のDeNA戦(神宮)で遊ゴロを放った際に腰を痛めて途中交代。翌16日に出場選手登録を抹消され、その後は2軍に合流し、リハビリ期間を経てイースタン・リーグで実戦復帰していた。試合前時点で今季1軍では33試合で打率・302、5本塁打、18打点、1盗塁。チームに勢いをもたらすべく、頼もしい切り込み隊長がさっそく存在感をみせた。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(33)が7回112球を投げ4安打1失点で、球団史上6人目となる通算100勝目の権利をもって降板した。失点は1-0の二回2死二塁で山本に左前適時打を浴びたのみ。140㌔台の速球と87㌔を計測したチェンジアップなどで緩急をうまく使いながら打たせて取る投球を見せ、五回は先頭の知野に左翼線への二塁打を許したが、代打・アンバギーと桑原を二飛、関根を中飛に仕留めた。打っても1-1の五回に先頭で中前打を放ち出塁すると、後続もつながりオスナの二塁打の間に勝ち越しの走者として生還。小川の安打で流れを引き寄せると計7連打などで五回に一挙5点を奪った。さらに6-1の七回2死満塁では走者一掃となる中越えの適時二塁打。計2安打3打点と〝投打二刀流〟の活躍を見せた。通算100勝に到達すれば史上142人目。ヤクルト(前身を含む)では金田正一、村田元一、松岡弘、尾花高夫、石川雅規に続く快挙となる。

◆先発したヤクルト・小川泰弘投手(33)は7回4安打1失点の好投で、NPB史上142人目、球団では2011年の石川雅規以来史上6人目となる通算100勝を達成した。「前半は粘り強く投げることができました。野手が点をとってくれてそこからはテンポを意識してリズム良く投げることができました」1―0の二回2死二塁で山本に左前適時打を浴びて同点に追いつかれたが、失点はその1点のみ。二回以降は走者を出しながらも要所をしのぎ、得点を許さなかった。小川はプロ11年目、通算250試合目での100勝到達となった。

◆ヤクルトが今季最多20安打で大勝した。1―1の五回にオスナ、浜田の2点打など7者連続安打の猛攻で5点。七回は小川が3点二塁打を放った。小川は巧みに緩急を操り7回1失点で通算100勝目。DeNAは投打に精彩を欠いた。

◆ヤクルトは先発の小川泰弘投手(33)が7回1失点の好投で球団史上6人目となる通算100勝目を飾った。打っても2安打3打点と活躍しチームの連敗を止めた。以下、小川のヒーローインタビュー。--プロ通算100勝達成「一発で決められて嬉しい。家族が見に来てるので、その中で勝つことができてよかったです」--自身のヒットから一挙5点「練習でやってきたことが出せてよかった。その後、味方も点を取ってくれて楽な気持ちで投げることができました」--ピッチングを振り返って「序盤は警戒しすぎてボール球が先行したところがあったんですけど、中盤からはストレートで勝負できたと思います」--11年目で100勝達成 ここまで辿り着いた秘訣は「偶然だと思います。毎年なにか変化を求めてトライしてきた結果。たくさんの人が支えてくれたので感謝したいと思います」--ファンにメッセージ「これからも進化を求めて、ファンの皆さん、チームメートと一緒に野球を楽しんで、1勝1勝を積み重ねられるように頑張ります」

◆ヤクルトは今季最多の20安打を放ち、13得点の猛攻で大勝した。投げては小川泰弘投手(33)が7回1失点の好投で通算100勝を達成した。高津臣吾監督(54)の主な一問一答は以下の通り。――小川が7回1失点で8勝目を挙げ、通算100勝を達成した「あそこまで投げて1点で収めたので、文句を言うことを探したんですけど、何もなくて。失点の仕方がよくなかったですけど、しっかり粘って、ピンチもいくつかありましたけど、(六回1死一、二塁では)ダブルプレーだったりとか、そういう警戒をしながらしっかり自分の投球をしようと意図は感じました」――最少失点で切り抜けて攻撃につなげた「つながったかは別として、競ったゲームをとっていくためには、今日みたいに援護をしっかり待って、自分でも打ちましたけど、そういうのが大事。粘りや踏ん張りだったり、そういうのが大事になってくる。それがよくできたんじゃないかなと思いますね。決して楽な投球だったとは言わないですけど、精神的にもきつかったでしょうけど、よく112球粘って投げたんじゃないかなと思います」――小川は打撃でも七回2死満塁で走者一掃の二塁打を放つなど2安打3打点と活躍「非常に大きな1本ですね。長岡のセカンドライナーでチャンスをつぶしかけたけど、思いきりはバッティングの方がいいですね」

◆DeNAは投手陣が火だるまになった。ヤクルト打線に浴びた安打は20本。先発石田がプレーボール直後の第1球を塩見にバックスクリーンへと運ばれ、3番手の宮城は投手の小川に走者一掃の3点二塁打を許した。三浦監督は「ちょっと打たれすぎ」と険しい表情だった。同点の五回には先頭から7者連続安打で5失点。石田が許した6本のうち2本が内野安打と不運も重なったが、監督は制球の甘さを指摘し「力で抑えるタイプじゃない。ピンチでやるべきことをできるかどうか」と手厳しかった。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(33)が7回4安打1失点と好投し、史上142人目、球団6人目の通算100勝を達成。親交が深い山田哲人内野手(31)は、その存在を「癒やし」と口にし、これからも投打の中心選手として共闘していく覚悟を明かした。「もともと家が近かったので、2人でご飯に行っていたりしました。無言でも大丈夫。気を使うこともないし、それぐらいの仲の良さです」山田にとっては2歳先輩で、プロ入りは自身が2年早い。小川の性格を「のほほんとしている」とマイペースであることを証言し、「(存在は)癒やしですね」と親しみを込めた。普段から野球の話はほとんどしない。「なんか都市伝説系が好き。そういう話をしています」と明かした。2020年オフ。石山を含めて3人が国内フリーエージェント(FA)権を取得し、移籍か残留か胸中が揺れていた。結果として全員が残留を決断。〝大トリ〟で契約更改をした小川は「リーグを替えて戦いたいと気持ちが動いた瞬間もありましたが、その夜に山田哲人の顔が夢に出てきた」と明かしていた。プライベートでは仲良し。グラウンドでは選手会長と主将。近い関係だが、互いに〝深入り〟はしない。それでも、中心選手としてチームの勝利を求めていることに変わりはない。「これからも一緒に頑張りたい」と山田。これからも、2人がスワローズを勝利に導く。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(33)が7回4安打1失点と好投し、史上142人目、球団6人目の通算100勝を達成。入団当時の監督だった小川淳司ゼネラルマネジャー(66、GM)が祝福し、1年目に16勝を挙げて最多勝と最高勝率、新人王に輝くまでの経緯を明かした。「おめでとう。決して大きくない体で通算100勝を達成するのはすごいこと。全身を使った投法にも関わらず、毎年ローテーションを守って投げ抜いたのは素晴らしいの一言で、そこに対しての評価はすごく高いと思う。大きな離脱もなく、11年続けてきたことに対し敬意を表したい」小川は2013年に創価大からドラフト2位で入団。沖縄・浦添キャンプ、練習試合、オープン戦と結果を残し、開幕ローテーション入りした。今でこそエースとして何年にもわたりローテを守っているが、身長171センチとプロ野球選手としては決して大きな体ではなかったため、当時はスタミナ面での不安があったという。「(ヤクルトに)入ってきて、最初の頃はスタミナというところで心配はしていた。ただ、キャンプのピッチング練習、練習試合、オープンと戦って段階を踏んでいくにつれて、『しっかりスタミナがあるね』という評価になっていって、開幕から先発で回していった」スタミナがあるということは、ただ長いイニングを投げられるということではない。その中で結果を残し、次回以降もコンスタントに登板できる状態を整えられるということだ。心配が期待に変わり、期待が信頼に変わる。小川GMは「まさか1年目で(投手陣の)中心として(ローテーションを)回るなんて思ってもいなかった。蓋を開けてみたらスタミナもあって、精神力も強くて、体も丈夫だった。入ってくる前から取り組んできたトレーニングや練習がそこにつながっていたんだなと思う」と目を細めた。常に変化を恐れず、進化を求めて進んできた。小川GMは「年齢に応じて変わっていかないといけない。(小川は)変化を恐れないで挑戦していくことを続けている。後輩にも受け継いでいけるように」と後輩たちが手本としていくことを期待。ライアンの背中が次の100勝投手を育てる。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(33)が7回4安打1失点と好投し、史上142人目、球団6人目の通算100勝を達成。11学年上で、ともに長年ヤクルトを支えてきた通算185勝左腕・石川雅規投手(43)は歓喜し、後輩右腕に尊敬のまなざしを向けた。「ルーキーのときは最多勝を取って、そのときからスワローズを引っ張ってきて、大変な中で長くローテーションを守ってきている。僕もライアンもそんなに体が大きくない中で、お互いいろいろ試行錯誤しながら、話しながら一緒にやってきたところもあるので、めちゃめちゃうれしいですね。まだまだ彼にとっては通過点だと思いますし、本当にスワローズに来てくれてうれしい。彼が頑張れば僕も頑張れますし、尊敬しています」公表されているプロフィルでは、石川は身長167センチ、小川は171センチと、ともに決して大きな体ではない。それでも左右の両輪としてローテーションを守り続け、2015、21、22年と3度のリーグ制覇に貢献。石川は後輩ながら野球に真摯(しんし)に向き合う姿に刺激をもらってきた。「大きな離脱なくこれだけ投げている。僕も入団したときに古田(敦也)さんから『けがだけはするな』と言われたので、そこはライアンも引き継いでくれているかなと。何せ彼の向上心には本当に驚かされる。勉強するところしかないです。(神宮球場の)ロッカーも隣なので、いろいろな話をしますし、すごくアンテナを立てている。いろいろなところから吸収しようとしている。僕もそういう感覚でいたいなと。最多勝を取って、月日が流れても天狗(てんぐ)になることがないし、淡々と自分のペースでやっているというのは本当にすごいことだと思う」2人はポジションを奪い合うライバルであり、高めあってきた同志でもある。「同じ先発としてやってきて、ライアンに対する思い入れは強いです。あとは天然でかわいいです」と石川。背番号19と背番号29。2人の背中を見て、新たなスワローズの歴史が紡がれていく。

◆ヤクルト・小川泰弘投手(33)が7回4安打1失点と好投し、史上142人目、球団6人目の通算100勝を達成。同学年で女房役の中村悠平捕手(33)は右腕のすごさを認めつつ、熟練バッテリーぶりを証言した。「ライアンが入団してから結構、組ませてもらってここまできているし、今となっては現役の同学年ってスワローズでは2人しかいない。同い年ながら刺激をもらっている部分はたくさんあるし、お互いにポジションは違うけど切磋琢磨(せっさたくま)できていると思う」ともに1990年生まれで、中村は2009年に福井商高からドラフト3位で入団し、4年後の13年に小川が同2位で創価大から入団。スワローズの将来を背負う存在として期待されたがゆえに、成績が残せなければ厳しい言葉も浴びてきた。「(小川が)もがいてやってきている姿も見ているし、僕もすごくもがいてきた」と互いに苦しんできた中でも「チームを優先してやってきたところはすごくあった。チームの勝利ありきでここまでやってこられた」とチームの勝利が2人をつなぐ共通項であったことを明かした。試合前にはもちろんミーティングを行うが、その後試合に向けて確認することは、ほぼないという。中村は「握りを替えたり、球種が増えたり、大きく変わった点があったら言いますけど、ここまで組んでいたら、彼がどういうスタイルが好きなのかも、こうなったらこういう球を投げたいだろうなというのも、何となくわかっているし、言わずともそこは意思疎通ができている感じ」と明かした。マウンドからホームベースまでは18メートル44センチ。その距離感なら、言葉にせずとも互いの気持ちを分かり合える存在なのだ。「もっともっと引っ張っていけるように」。投の柱と扇の要。〝90年組〟の2人が1つでも多くの勝利を届ける。

◆セ・リーグ3位のDeNAはヤクルト打線に20安打を浴び、13失点。防戦一方の展開に三浦大輔監督(49)は「打たれすぎ。不運な当たりも重なりましたけど、粘り切れなかったということです」と投手陣におかんむりだった。先発した石田が粘り切れず、五回途中10安打6失点でノックアウト。4回まで1失点としたが、1―1の五回は投手の小川から2番手の中川も含め7連打を浴びた。七回は2死満塁から小川に走者一掃の3点二塁打を浴び、九回も4失点を喫した。横浜スタジアムのデーゲームは11勝2分けで無敗を誇ったが、今季初めて敗戦。4位の巨人に1・5ゲーム差とされ「きょうも最後まで応援していただいた。期待に応えられるように」と指揮官。10日のヤクルト戦で連敗を回避し、カード勝ち越しを決める。(横山尚杜)

◆ヤクルト・小川泰弘投手(33)が9日、DeNA20回戦(横浜)に先発し、7回を4安打1失点。今季8勝目を挙げ、入団から11年目でプロ野球142人目の通算100勝を達成した。打線は今季最多の20安打で13点を奪い、小川を援護。13―1で大勝した。真骨頂の打たせて取る投球で節目に達した。小川がプロ11年目で通算100勝を達成。記念のボードを掲げ、横浜スタジアムの左翼席に向かって丁寧に頭を下げた。「毎年、何か変化を求めてトライしてきた結果だと思います。たくさんの人が支えてくれたので感謝したいです」7回を1失点。一回と七回以外は走者を出しながらも生還を許さなかった。プロ野球で142人目、球団では2011年に達成した石川以来6人目の100勝とした。「しんどかった」と振り返るのが5年目の2017年。不振からシーズン中盤に中継ぎに配置転換され、4試合に救援登板した。シーズンオフには右肘手術を経験。苦しかった時期、糧になったのが背中を追う石川から掛けられた言葉だった。「日々、新たなり。下を向きがちだけど、しんどくても球場に行くときは前を向いて、顎を上げて、頑張ろう」リーグ優勝を3度経験した一方、最下位は5度。どんなときも先発枠の中心として腕を振り続けてきた小川が、大切にしている考えがある。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
76444 0.633
(↑0.003)
M7
(↑3)
19490
(+5)
370
(+1)
69
(-)
66
(-)
0.248
(-)
2.670
(↑0.02)
2
(-)
広島
68564 0.548
(↓0.005)
10
(↓1)
15446
(+1)
449
(+5)
86
(-)
71
(-)
0.247
(-)
3.140
(↓0.01)
3
(-)
DeNA
63593 0.516
(↓0.005)
14
(↓1)
18470
(+1)
447
(+13)
95
(-)
27
(-)
0.249
(↓0.001)
3.280
(↓0.07)
4
(-)
巨人
62612 0.504
(↑0.004)
15.5
(-)
18481
(+5)
472
(-)
149
(+2)
42
(-)
0.257
(-)
3.610
(↑0.02)
5
(-)
ヤクルト
50733 0.407
(↑0.005)
27.5
(-)
17468
(+13)
502
(+1)
104
(+1)
58
(+1)
0.240
(↑0.002
3.680
(↑0.02)
6
(-)
中日
46744 0.383
(↓0.004)
30
(↓1)
19338
(-)
438
(+5)
57
(-)
32
(-)
0.239
(-)
3.150
(↓0.02)