ヤクルト(★2対5☆)巨人 =リーグ戦22回戦(2023.09.07)・明治神宮野球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
0002010025602
ヤクルト
0001100002701
勝利投手:赤星 優志(3勝4敗0S)
(セーブ:中川 皓太(1勝3敗11S))
敗戦投手:高橋 奎二(4勝8敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(38号・4回表2ラン),坂本 勇人(17号・9回表2ラン)
【ヤクルト】オスナ(19号・5回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 巨人戦チケット予約
◆巨人は0-0で迎えた4回表、岡本和の2ランで先制に成功する。その後同点とされるも、6回には丸が犠飛を放ち、再びリードを奪った。投げては、先発・赤星が6回2失点の好投で今季3勝目。敗れたヤクルトは、先発・高橋が力投を見せるも、打線が振るわなかった。

◆巨人坂本勇人内野手(34)が「5番三塁」でプロ入り後初の三塁でのスタメンに名を連ねた。遊撃以外でのスタメンは「5番一塁」で先発した13年9月8日の阪神戦(甲子園)以来10年ぶりとなった。1日からのDeNA3連戦(横浜)の試合前練習から、三塁での守備練習を行い、この日も三塁でノックを受けた。坂本は5日のヤクルト戦(神宮)前に体調不良のため、特例2023で出場選手登録を抹消されていたが、3試合ぶりに復帰となった。

◆歌手さだまさし(71)が始球式に登場した。先発の高橋に敬意を払い、あえてマウンドより前方から力強いノーバウンド投球を見せた。「松坂大輔さんが言っていた『マウンドを汚さない』って言葉が胸に残ってたんでね。高橋奎二くんだから許してくれるとは思ったんですけど」と気遣い、「シンカー投げました」と笑いを誘った。ヤクルトは昨季までのリーグ2連覇から一転、5位と苦しんでいる。「さっき(高津)監督に、ここから10連勝してくれって言っときました。来年の日本シリーズの約束はしたんで。その時には始球式やらせてもわらないといけませんね。いい選手が続々と出てきてくれている。あとは投手陣が奮起してくれれば、来年はいけるんじゃないですかね、と信じてます」とエールを送った。

◆/あっという間にレフトスタンドへ\チームを引っ張る4番、キャプテン岡本和真が第38号2ラン?プロ野球(2023/9/7)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球#giants pic.twitter.com/2oaRzXflw1

◆巨人岡本和真内野手(27)が先制の38号2ランを放った。4回1死一塁、WBCで共闘したヤクルト高橋の内角高めに浮いた初球112キロカーブを振り抜いた。オレンジ色に埋め尽くした巨人ファンの待つ左翼席に運ぶ3試合ぶりの1発でリードをもたらした。これで21年に記録したキャリアハイの39号まであと1本に迫り、40号の大台到達も見えてきた。岡本和は「赤星が頑張っていたので援護したいと思っていました。先制できて良かったです」とコメントした。

◆/飛んで、捕って、投げるが速い\プロ初の三塁スタメン坂本勇人が好プレー?プロ野球(2023/9/7)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球#giants pic.twitter.com/zTFuFA2w9g

◆巨人坂本勇人内野手(34)がプロ17年目で初の三塁で先発し、ファーストプレーでチームを救った。1点リードの4回2死二塁、ヤクルト・サンタナの三塁線への強い打球に素早く反応。逆シングルで滑り込みながら捕球し、一塁に正確なスローイングでアウトにした。同点のピンチを救い、ゆっくりと三塁側ベンチへ小走りで戻ると、ナインから「ナイスサード!」「ナイスプレー!」と声をかけられながら迎えられた。坂本は笑みを浮かべながらハイタッチで応えた。5日のヤクルト戦(神宮)前に体調不良のため、特例2023で出場選手登録を抹消され、この日に3試合ぶりに復帰。遊撃以外でのスタメンは「5番一塁」で先発した13年9月8日の阪神戦(甲子園)以来10年ぶりだった。

◆巨人赤星優志投手が6回5安打2失点で自身3連勝となる3勝目を挙げた。序盤の3回までは完全投球で滑り出しリズムをつくった。味方に2点の援護を受けた直後の4回に1点を返され、5回には一時同点とされたが勝ち越しは許さず。「2巡目に入ってから球が高く浮いた。球数が少ない中で、6回で降板して中継ぎ陣に負担をかけてしまい申し訳ない」と反省を強調した。

◆巨人菊地大稀投手が好リリーフで勝利をたぐり寄せた。1点リードの7回2死満塁で登板。長岡をカウント3-0とし、押し出しの窮地も最後は右飛でしのいだ。8回も続投し1回1/3を無失点。阿波野投手チーフコーチは「あそこは助けられたね。これまで積み上げてきた自信が、ああいうところで押し込めたかなというね。よく投げ続けてくれました」とたたえた。

◆巨人岡本和真内野手が本塁打キングを独走する38号先制2ランを放った。4回1死一塁、ヤクルト高橋の初球カーブを左翼席に運んだ。6戦4発でDeNA牧と12本差に広げるも「あまりそういうのは意識しないで、1試合1試合、しっかり頑張ります」と話した。

◆巨人が3カードぶりの勝ち越しを決めた。4回に岡本和真内野手が本塁打キング争いを独走する38号2ランで先制。1点リードの9回には体調不良による特例抹消から復帰した坂本勇人の17号2ランで突き放した。坂本は「5番三塁」でスタメン出場。遊撃手を代名詞にしてきた名手がプロ17年目、通算2081試合目にして初めて三塁の守備に就いた。試合後の原辰徳監督の主な一問一答は以下の通り。-坂本が復帰よかった。-三塁守備はいいプレー。今日は全般的に内野の守備が全員、よかったんじゃないでしょうかね。(投手陣を)救ったと思いますね。-9回の坂本の本塁打も大きいもちろんですね。やっぱり菊地が度胸があるピッチングをやってくれたのがね。あの辺は何か必然のような気がしますね。-岡本和の一塁守備でも好プレーがあったそうですね。-先発の赤星が3連勝非常に勢いあるいいピッチングできたと思いますね。粘りもあったしね。-この先も坂本の三塁は続くそれは見ていてください。-いずれにせよ、今日は新しい形が加わったそうですね。チーム最善策という形でね、しっかりと戦ってシーズン最後の最後までということですね。

◆ヤクルトが5カード連続で負け越した。6回2死一、二塁ではサンタナが、7回2死満塁では長岡が凡退。安打数で巨人を上回りながらここ1本が出ず、高津臣吾監督は「得点圏打率の低さが今年を象徴している」と話した。直近5カードは2勝12敗1分けで、1点差負けが6試合、2点差負けが2試合。「競った時に勝てるかどうかが、強いか弱いかの差になる。それが今できていない」と嘆いた。▽ヤクルト高橋(7回3失点で8敗目。4回は四球を出した後の初球を4番岡本和に2ランされ、同点の6回には先頭からの連打で失点)「失投を打たれたので、そこは反省しないといけないと思います」▽ヤクルト沢井(ドラフト3位ルーキーが先発起用で初の2安打)「迷いや力みがあったんですけど、今日はいい形で打席の中での待ち方ができたと思います」

◆巨人坂本勇人内野手(34)がホットコーナーを固めた。体調不良による特例抹消からの3試合ぶり復帰戦で「5番三塁」でスタメン出場した。遊撃手を代名詞にしてきた名手がプロ17年目、通算2081試合目にして初めて三塁の守備に就いた。人生初の"新境地"でも好守を披露。9回には勝利を決定づける17号2ランで抜群の存在感を示した。坂本が照れくさそうに仲間とハイタッチした。34歳で人生初三塁守備。ファーストプレーで同点の危機を救った。1点リードの4回2死二塁、ヤクルト・サンタナの三塁線への強いゴロに反応した。滑り込みながら捕球し、立ち上がって一塁に正確なワンバウンドスロー。同点打を防ぐプレーも「今日は比較的、難しいのは飛んできてないので、これからじゃないですか」とさらりと言った。ベンチで「ナイスサード!」と温かく迎えられた。高卒2年目から15年間、「巨人の遊撃」を守り続けてきた。5月には球界史上初の遊撃での2000試合出場を達成。10年ぶりの遊撃以外でのスタメンに「そこで出るのが当たり前と思ってやってた」と日常だった。だが昨季は度重なる負傷に苦しみ、今季も右太もも肉離れなど、けがと隣り合わせだった。原監督は「少しいろいろなことを考慮して。彼にずっと離脱してほしくないし」と起用の意図を説明した。坂本もチーム方針を受け入れ、難なくこなした。1日DeNA戦(横浜)の試合前練習から三塁での守備練習を開始。「チームの方針で動いているので、そこは何もなくいけました」と役割を全うした。投手陣へこまめに声かけし、遊撃門脇と三遊間の打球への打ち合わせも怠らなかった。1点リードの9回1死一塁からは左中間席へトドメの17号2ラン。体調不良による特例抹消からの3試合ぶりの復帰戦を白星で飾った。「(景色は)全く違うものでしたし、慣れるまでに時間がかかりそうだなと。まあ、日々勉強じゃないですか」。「サード坂本」として力強い1歩を歩み始めた。【小早川宗一郎】

◆巨人は新型コロナウイルス感染拡大防止特例の対象指名選手として5日に登録抹消されていた坂本勇人内野手(34)が、2日ぶりに出場選手登録された。17年目の坂本は今季95試合に出場し、打率・289、16本塁打、45打点だった。増田大輝内野手(30)も登録された。代わって坂本の代替指名選手だった若林晃弘内野手(30)、ドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=高松商高=が抹消された。

◆巨人の正遊撃手、坂本勇人内野手(34)がプロ17年目で初めて「三塁」で先発出場することになった。5日に体調不良のため新型コロナウイルス感染拡大防止特例の対象指名選手として登録抹消されていた背番号6は、2日ぶりに出場選手登録。この日の試合前練習では、元三塁手の原監督に言葉をかけられながら入念に三塁守備を確認した。侍ジャパンやオールスターでも遊撃を貫いてきた坂本は、2080試合出場のうち2038試合に先発。ポジション別では遊撃・2032、一塁・3、二塁・1、DH・2だった。遊撃以外のポジションでの先発(DHを除く)は、2013年9月8日の阪神戦(甲子園)での「5番・一塁」以来10年ぶりとなる。原監督は「いろんなことを考慮して。彼にずっと離脱してほしくないから」と説明。今季は6月に右太もも裏の肉離れなどで離脱しただけに、負担を考慮する側面もあるようだ。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が先制の38号2ランを放った。0-0の四回1死一塁。WBC日本代表で同僚だったヤクルト・高橋が投じた初球のカーブをフルスイング。弾丸ライナーで左翼席に突き刺した。3試合ぶりの一発で3勝目を目指す先発の赤星を援護。自己最多本塁打となる2021年の39本塁打に王手をかけた。

◆体調不良から復帰した正遊撃手が向かったのは〝定位置〟ではなかった。巨人・坂本勇人内野手(34)が「5番・三塁」でスタメン。プロ17年目で初めて三塁守備に就いた。四回2死二塁ではサンタナの三塁線への打球を滑り込んでつかみ、素早く一塁へ送球。初めての打球処理も華麗にこなし、照れ笑いを浮かべた。5日に新型コロナウイルス感染拡大防止特例の対象指名選手として抹消されていた背番号6は、体調が回復して2日ぶりに出場選手登録された。最近は三塁で守備練習する時間も増えていたが、この日の試合前も三塁で入念に守備練習。原監督は「いろんなことを考慮して。もう離脱してほしくない選手だから」と決断の理由を明かした。6月に右太もも裏の肉離れで約1カ月間離脱し、患部には不安を抱えているだけに、首脳陣はハードな遊撃守備の負担を考慮したようだ。日本代表やオールスターでも遊撃を守ってきた坂本は、これまでの通算2080試合出場のうち、2038試合に先発。ポジション別では、遊撃・2032、一塁・3、二塁・1、DH・2だった。遊撃以外のポジションでの先発(DHを除く)は2013年9月8日の阪神戦(甲子園)で「5番・一塁」以来10年ぶりだった。慣れない〝景色〟で復帰戦に臨んだ坂本だったが、二回の第1打席ではヤクルト・高橋から鮮やかに中前打。通算2301本目の安打で、攻守の要が健在をアピールした。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が、2点を先制された直後の四回2死二塁で、右翼フェンス直撃の適時二塁打を放った。巨人先発・赤星のカーブを捉え「(点を)取られた直後だったので、すぐに1点返せて良かったです」。リーグ3連覇の夢はついえたが、主砲として最後まで勝利を目指して戦い抜く。

◆ヤクルトのホセ・オスナ内野手(30)が、1点を追う五回先頭で左中間席への19号ソロを放った。1ボールから、巨人先発・赤星が投じたカットボールを捉え、8月23日の巨人戦(東京ドーム)以来、13試合ぶりの一発。2年連続の20号に王手をかけ「ファーストストライクから積極的に打ちにいきました。気持ち良かったです」とうなずいた。

◆主砲の状態が少しずつ上がってきた。0―2の四回2死二塁。ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が右翼フェンス直撃となる適時二塁打を放った。「取られた直後だったので、すぐに1点を返せてよかった」燃えないわけがなかった。四回に巨人・岡本和が先制となる38号2ランを放ったのを見届けた。その直後の攻撃で回ってきた絶好のチャンス。負けじと巨人先発、赤星の内角119キロのカーブを力強く振りぬいた。体調不良で8月18日に特例2023の対象選手として出場選手登録を抹消。同22日に戦列に戻るも、試合前時点で復帰後14試合は打率・154(52打数8安打)と結果を残せず。それでも前日6日の巨人戦で清原和博(西武)に並び入団6年目(外国人選手を除く)では歴代最多となる通算186本塁打を記録した。試行錯誤を繰り返す。前日の感触を忘れずに良い状態を維持しようと、この日は普段よりも早めに球場入り。一塁ベースから二塁ベース付近を何度も走り込んで、その後は入念にストレッチをこなす姿があった。残り19試合。「もうちょっと打てるようにしたい。勝てるプレーをファンの皆さんに見せられるようにやっていきたい」と村上。常に「4番が打てば勝てる」とプレッシャーをかけてきた主砲が最後までチームを引っ張る。(森祥太郎)

◆ヤクルト・高橋奎二投手(26)が先発し、今季最長の7回を投げ4安打3失点。7月16日の巨人戦(神宮)以来、約2カ月ぶりとなる白星はつかめなかったが、力投を見せた。一回は三者凡退と最高のスタート。序盤は巨人先発・赤星とともに投手戦を展開した。ただ、四回1死から丸に四球を与えると、続く岡本和に左越え2ランを被弾。2―2の六回には先頭・梶谷に中前打、続く長野に左中間二塁打と連打を浴び、丸に中犠飛とされた。「今日は全体的にバランスよく投げることができたが、一発を打たれた失投がもったいなかった」と高橋。この反省を次戦につなげたい。

◆巨人は四回に岡本和の38号2ランで先制。2―2に追い付かれた直後の六回に丸の犠飛で勝ち越した。九回は坂本の2ランで加点した。6回2失点の赤星が3勝目を挙げた。ヤクルトは5カード連続で3連戦の勝ち越しがない。

◆プロ17年目、通算2081試合目で初めて三塁でスタメン出場した巨人・坂本勇人内野手(34)は試合後、「(三塁は)人生で初めてです。景色が全然違った。きょうはそんなに難しいところに飛んできていないので。これから準備したい」と語った。体調不良での〝特例抹消〟から2日ぶりに戻った坂本は「5番・三塁」で先発。四回2死二塁ではサンタナの三塁線への打球を滑り込んでつかみ、素早く一塁へ送球。初めての打球処理に照れ笑いも浮かんだ。五回にはゴロをさばいて「5-4-3」の併殺も難なく完成させた。打っては2安打。1点リードの九回には貴重な追加点を刻む17号2ランを左中間席へほうり込んだ。原監督は「いろんなことを考慮して。もう離脱してほしくない選手だから」と、6月に右太もも裏の肉離れを起こしたベテランの負担も考慮して決断。野球を始めた小学生時代から遊撃手と投手の経験がほとんど。プロでも遊撃で2032試合に出た背番号6にとって、いろいろな意味で大きな1試合だった。

◆巨人・赤星優志投手(24)が6回5安打2失点の力投で今季3勝目をマーク。自身3連勝を飾り「うれしい。序盤は低めにボールを集められてどんどん勝負していけたのが良かった」と胸を張った。最速151キロの直球とカーブを低めに制球し、四回2死まで完全投球を披露。四、五回に1点ずつ失ったが、3-2の六回2死一、二塁ではサンタナを二ゴロに仕留め、ピンチをしのいだ。先発としての役割を果たした右腕に原監督は「非常に勢いのあるいい投球ができたと思う」とたたえた。神宮球場に詰めかけたファンから大歓声を浴びた2年目右腕は「球数が90球くらいの中で6回で降りてしまったので、監督、コーチの信頼をつくっていけるようにしていきたい」と前を向いた。

◆巨人・阿部慎之助ヘッドコーチ(44)が、復帰戦で攻守にわたり存在感を示した坂本勇人内野手(34)を絶賛した。体調不良から復帰した坂本は、プロ入り初となる三塁で先発出場。プロ17年目で初めて守ったポジションでも難なく打球をさばく好守を披露。3-2の九回にダメ押し17号2ランを放つなど、2安打の活躍を見せた坂本に同ヘッドコーチは「(三塁も)違和感なくやってくれた。それがスター。さすがの一言」とたたえた。

◆巨人の岡本和が四回に先制の38号2ランを放った。ともにワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を戦った高橋の浮いた変化球を豪快に振り抜いて左翼席へ。これで9月は6戦4発と再加速し、セ・リーグトップを独走中。一昨年に記録した自己最多の39本にあと1本とした。2年ぶり3度目の本塁打王が確実視されているが「そういうのは意識せず、一試合一試合、頑張ります」。打点も90に達し、リーグトップの牧(DeNA)に2差に迫った。

◆遊撃一筋で生きた男の新たな挑戦だ。巨人は体調不良から復帰した坂本勇人内野手(34)がプロ17年目、通算2081試合目にして「人生で初めて」の三塁で先発し、九回に17号2ランを放つなど攻守で主役を演じた。「景色は全く違うものでしたし、慣れるまでにすごく時間がかかりそうだなというのはありますね。まあ、日々勉強じゃないですか」四回2死二塁ではサンタナの三塁線への打球を滑り込んでつかみ、素早く一塁へ。初めての打球処理には照れ笑いを浮かべた。五回にはゴロをさばいて「5―4―3」の併殺を完成。打っては本塁打を含む2安打2打点で復帰戦を飾った。8月31日の広島戦(岐阜)の練習中に原監督から三塁プランを告げられ、9月に入って三塁の練習を増やしていた。小・中学の高学年時に投手を務めた以外は、ほとんど遊撃手。プロ野球史上最多となる遊撃での2032試合出場を誇り、日本代表や球宴でも定位置は変わらなかった。34歳8カ月で巡ってきた転機。背番号6が次なるステージで輝く。原監督は「いろんなことを考慮して。(坂本は)もう離脱してほしくない選手だから。チーム最善策」と明かした。D4位の遊撃手・門脇(創価大)の成長に加え、6月に右太もも裏の肉離れで約1カ月間離脱した坂本が、過酷な遊撃を守る負担を考慮した側面もある。しばらくは三塁で起用される方針。3位・DeNAを2ゲーム差で追う原巨人は、〝大物〟が動いた新布陣で加速する。(谷川直之)

◆巨人・岡本和が両リーグトップを独走する38号2ランを放った。0-0の四回1死一塁で高橋の初球を一閃。弾丸ライナーで左翼席に突き刺し「赤星が頑張っていたので援護したいと思っていた」と胸を張った。3試合ぶりの一発で2021年に記録した自己最多の39本塁打に王手。一塁の守備で好守を見せた主砲は90打点とし、リーグトップの牧(DeNA)に2差と迫った。2年ぶりの2冠が見えてきた。

◆敗戦を糧とするしかない。ヤクルトは終始追う展開で、5カード連続の負け越し。先発の高橋奎二投手(26)は今季最長の7回4安打3失点と力投したが8敗目(4勝)を喫し、相手主砲に浴びた一発を悔いた。「失投を打たれたので、そこは反省しないといけない」四回だった。1死から丸にストレートの四球を与えると、続く岡本和に先制2ランを被弾。初球の甘く入ったスライダーを左翼席に運ばれた。2―2となった直後の六回には無死二、三塁から丸に決勝の中犠飛。流れを呼び込めなかった。高津監督は「四球を出して、初球を4番に打たれて2ラン。追いついた後にすぐまた離される。これではなかなか勝ちがついてこない」と厳しかったが、7回90球と少ない球数で試合を作ったことは今後に向けてもプラスになる。期待は大きいだけに、次戦こそ成長した姿を勝利で示したい。(赤尾裕希)

◆巨人・赤星が6回5安打2失点の力投で3勝目をマーク。自身3連勝を飾り「低めにボールを集められて、どんどん勝負していけたのが良かった」と喜んだ。最速151キロの直球とカーブを駆使し、四回2死まで完全投球を披露した。粘りの投球で先発としての役割を果たした右腕を原監督は「非常に勢いのあるいい投球ができたと思う」とたたえた。

◆偶然というか、神がかりと呼ぶべきか。いずれにしても、一塁手・岡本和のプレーは見たことのないものだった。八回無死一塁で、村上の痛烈なゴロをキャッチ。背中から倒れ込む寸前、上半身をひねって二塁へ送球。すぐ起き上がって一塁ベースに入り、転送を受けて併殺完成。あの体勢から急いで投げたら、二塁へ悪送球となってもおかしくない。確実にアウト1つを取るべきだと、批判される危険性もあった。それを成功させたのは、体がよく動き、瞬時に反応できたからだろう。打撃でも同じことがいえる。四回の先制2ランだ。直球の比率が高い高橋の初球、高めのカーブ。狙ったボールでなくても自然と反応し、ひと振りで仕留める。そういう状態にあると見た。巨人打線は坂本、梶谷、長野、丸と、スタメンに並ぶベテランもみな、いい仕事をしている。クライマックスシリーズ進出へ向け、負けられない状況では、修羅場をくぐった経験がモノをいう。DeNAとのマッチレースがどうなるか、まだわからないが、ベテランが稼働しはじめたことは、これまでの巨人になかった強みだと思う。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
74444 0.627
(-)
M12
(↑1)
21481
(-)
368
(-)
67
(-)
66
(-)
0.248
(-)
2.700
(-)
2
(-)
広島
68544 0.557
(↓0.005)
8
(↓0.5)
17444
(+1)
440
(+3)
86
(+1)
71
(+2)
0.247
(-)
3.130
(-)
3
(-)
DeNA
62583 0.517
(↑0.004)
13
(↑0.5)
20467
(+3)
433
(+1)
94
(+2)
27
(-)
0.250
(-)
3.230
(↑0.01)
4
(-)
巨人
61611 0.500
(↑0.004)
15
(↑0.5)
20476
(+5)
472
(+2)
147
(+2)
42
(-)
0.258
(-)
3.670
(↑0.02)
5
(-)
ヤクルト
49723 0.405
(↓0.003)
26.5
(↓0.5)
19454
(+2)
499
(+5)
103
(+1)
57
(-)
0.238
(-)
3.720
(↓0.02)
6
(-)
中日
46733 0.387
(-)
28.5
(-)
21338
(-)
433
(-)
57
(-)
32
(-)
0.241
(-)
3.170
(-)