ヤクルト(☆4対2★)巨人 =リーグ戦21回戦(2023.09.06)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:小澤 怜史(6勝4敗0S)
(セーブ:田口 麗斗(1勝3敗30S))
敗戦投手:バルドナード(2勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(26号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトが逆転勝利。ヤクルトは1点を追う6回裏、村上のソロで同点とする。さらに長岡、代打・青木、内山の適時打が飛び出し、この回一挙4点を奪った。投げては、先発・小澤が6回1失点の好投で今季6勝目。敗れた巨人は、打線が相手を上回る9安打を放つも、つながりを欠いた。

◆ヤクルト村上宗隆が苦手のグリフィンと対戦する。グリフィンとは4月22日三振、中飛、三振、6月28日三振、三振、二ゴロ、8月2日四球、三振、三振の8打数0安打で6三振。今季の村上が7打数以上対戦してノーヒットはバウアー(DeNA=7打数)とグリフィンしかおらず、6三振は最も多い。村上は20年エスコバー(DeNA)に11打数0安打というのがあるが、グリフィンから初安打を打てるか。

◆先発予定だった巨人フォスター・グリフィン投手(28)が発熱のため、先発登板を回避した。代わりにタイラー・ビーディ投手(30)が先発を務める。ビーディは3日DeNA戦(横浜)で3番手で登板して1回無失点に抑えてから中2日での登板となる。グリフィンは8月23日の試合前練習中に打球が頭部に激突。同日の先発を当日に回避してエース菅野が1日前倒しで先発していた。3週間ぶりの登板となるはずだったグリフィンだか、またしても登板回避の事態に見舞われた。

◆元バレーボール女子日本代表の木村沙織さん(37)が始球式を行った。185センチのスラリとした長身から投げ込んだ球は、左打席に立った巨人梶谷の背中側に大きくそれてワンバウンドでミットへ。球筋を見て「ああああ~~~!」と大きな声をあげ、「ふわって投げようと思ったら下の方にいっちゃって残念でした。人より手が大きいので、こんなに小さいボールなんだと思って」と、バレーボールとの違いに戸惑いつつも笑顔で務めた。始球式経験のある元日本代表の狩野舞子さん(35)に練習に付き合ってもらったり、阪神江草2軍投手コーチを夫に持つ竹下佳江さん(45)の小学生の息子に投げ方を教わってきたという。「今日も頑張ってねって言ってくれてたんですけど、テンさん(竹下)の息子さんに『全然ダメだったじゃん!』って言われそうです」と苦笑いした。バレーボールは、来夏のパリ五輪予選として開催されるワールドカップ(W杯)が16日に開幕する。「WBCもすごかったですし、この前もバスケだったり、スポーツで日本中が盛り上がってくれたらうれしい。2位まで入ればオリンピックのチケットがもらえるので、全日本の女子、男子のみんなならやってくれると信じています」とエールを送った。

◆巨人タイラー・ビーディ投手(30)がアクシデントに動じなかった。グリフィンが発熱で登板を回避し、巡ってきた5カ月ぶりの先発の機会。さらに天気にも翻弄(ほんろう)された。1回表の攻撃が終わりマウンドへ向かう寸前、雨脚が強まり一時中断。ベンチで雨宿りしながらグラウンドを見つめた。雨が弱まり、45分間の中断を経て、再びブルペンで肩を温めてマウンドへ。1回、2回とリズムよく無失点に抑えて打線の援護を待った。3回には2死から満塁のピンチを招くも、ヤクルト村上を外角カットボールで二ゴロに仕留めた。力強く声を張り上げ、ガッツポーズで感情を爆発させた。1日DeNA戦(横浜)から中継ぎで3連投し、そこから中2日での緊急先発を、3回2安打無失点と役割を全う。来日初白星とはならなかったが、緊急事態で踏ん張りチームを助けた。来日1年目の右腕は「突然の先発にあいにくの天気だったけど、動じることなく投球できた。とにかく無失点で次のピッチャーにつなぐことだけを考えていたのでそれが出来て良かったよ」と振り返った。

◆/先制打はお兄ちゃんのバットから!\岡本和真のタイムリーで先制??門脇誠が快足飛ばしホームイン!?#プロ野球(2023/9/6)??ヤクルト×巨人??Live on DAZN #DAZNプロ野球 #giants pic.twitter.com/CmlJ0Lg2EN

◆巨人アルベルト・バルドナード投手(30)がヤクルト村上に1発を浴びるなど4失点(自責3)を喫した。来日初登板となった7月15日ヤクルト戦(神宮)では失点も、以降は13試合連続で無失点。約2カ月ぶり、14試合ぶりの失点となった。1点リードの6回からマウンドへ。先頭の山田を内角直球で見逃し三振に仕留めて迎えた村上の打席だった。カウント3-2からの7球目、真ん中外寄りの153キロ直球をバックスクリーンに同点弾を運ばれた。続く5番サンタナに内野安打を許し、捕手大城卓の捕逸もあり2死二塁。ここで7番長岡の右中間に上がった飛球を中堅丸がダイビングキャッチを試みるも及ばず、勝ち越しの適時二塁打を許した。8番古賀に四球を与え2死一、二塁としたところで田中千と交代した。この日は先発予定だったグリフィンの発熱により、ビーディが緊急先発し3回を無失点。4回から松井も無失点の好投を見せバトンを受けたが、逆転を許す悔しいマウンドとなった。

◆アクシデントに見舞われた巨人がヤクルトに敗れた。3位DeNAが広島にサヨナラ負けを喫したため、2ゲーム差のままとなった。先発予定だったグリフィンが発熱のため、先発登板を回避。代わりにビーディが3連投から中2日で先発マウンドへ。天気にも翻弄(ほんろう)された。1回表の攻撃が終わりマウンドへ向かう寸前、雨脚が強まり45分間中断。再びブルペンで肩を温めて5カ月ぶりに先発マウンドに上がり、3回2安打無失点で役割を果たした。5回には2死一、二塁から岡本和が左前へ適時打を放って先制に成功。2番手のルーキー松井が2回無失点に抑えて3番手バルドナードに託したが、13試合連続無失点中だった左腕が捕まった。1点リードの6回、1死からヤクルト村上に同点弾を被弾。2死二塁から長岡に勝ち越し適時二塁打を浴びるなど、2/3回4失点(自責3)で降板した。助っ人左腕の来日初登板となる7月15日ヤクルト戦(神宮)以来約2カ月ぶりの失点が響き、連勝は2でストップ。2ゲーム差で追う3位DeNAとの差を縮められず、今季は残り21試合となった。▽巨人バルドナード(1点リードの6回に登板も、2/3回4失点で14試合ぶりに失点し、来日初黒星)「反省するところを生かして次の登板に準備していきたい」

◆巨人4番岡本和真内野手がチャンスで着実に打点を積み上げた。0-0の5回2死一、二塁で左前へ先制適時打。「ランナーをかえすことができてよかった」。さらに3点を追う7回無死満塁では、満塁弾こそならなかったが左犠飛で三走・梶谷が生還した。試合前時点でリーグトップのDeNA牧(92打点)を6打点差で追う中、本塁打と打点の打撃2冠をたぐり寄せていく。

◆巨人坂本勇人内野手(34)が7日から1軍合流する見通しとなった。5日に体調不良のため特例抹消された坂本について、原辰徳監督は敗れたヤクルト戦後に「(坂本は)明日から合流になると思います。ゲームに出るかは定かではないですけど」と、1軍出場選手登録は流動的となりそうだ。この試合前にも、予告先発のフォスター・グリフィン投手が発熱のため登板回避。代役で先発したタイラー・ビーディ投手が3回無失点で好投するも、連勝が2でストップし、原監督は「その中で我々戦うしかないので」と次へ目を向けた。

◆巨人は攻守で小さなミスが重なり勝機を逃した。1点リードの6回無死一塁から、代打岸田と中山が連続で犠打失敗し追加点を奪えなかった。直後に登板したバルドナードが14試合ぶりの失点で同点とされ、さらに捕手大城卓の捕逸でピンチを広げ勝ち越された。試合前には予告先発のグリフィンが発熱で登板回避。原監督は「我々はその中で戦うしかない」とし、7日から特例抹消中の坂本の1軍合流の見通しを明かした。

◆ヤクルト村上宗隆内野手が逆転の口火を切った。力勝負に勝った。1点を追う6回1死、フルカウントから巨人バルドナードの直球が甘く入ったのを逃さなかった。打球はぐんぐん伸びてバックスクリーン上部へ。「あの回で逆転できたので。流れを変えられるホームランを打ててよかったです」。3試合ぶりの1発となる26号ソロで同点に追い付くと、長岡の勝ち越し打などで、この回一挙4点を挙げた。4番が打てば勝つ、を体現した。高津監督も「ベンチの雰囲気もガラッと変わるし、球場の雰囲気もそういうふうに感じた」と、潮目が変わったのを感じ取った。26発中、20本を本拠地神宮で打ち上げている。昨季の3冠王は「もうちょっと打ちたいですけど」と本音もこぼしつつ、「どこでも打てるように頑張ります。勝てるプレーを見せていきたい」。シーズン完走まで、意地を見せる。▽ヤクルト小沢(45分間の雨天中断も集中切らさず、6回1失点で6勝目)「最近しっかり粘りきることができていなかったので、今日はできてよかったです」▽ヤクルト田口(リーグトップタイの30セーブ)「全然、意識していないんで。チームとしていい試合だった。(タイトルは)今は気にしていないです。投げる試合で全力を尽くすだけ」▽ヤクルト長岡(6回2死二塁から勝ち越し二塁打)「打席前の大松コーチの助言がすごく大きい。あの打席だけちょっと短く持って、真っすぐに振り負けないようにと思っていたので、よかったです」

◆巨人のフォスター・グリフィン投手(28)が先発登板を取りやめた。熱発のため。代わりにタイラー・ビーディ投手(30)が先発する。グリフィンは頭部に打球を受けた影響で前回登板予定だった8月23日も先発を回避していた。

◆ヤクルトは8月31日の中日戦(バンテリンドーム)以来の「1番・左翼」で内山壮真捕手(21)がスタメン入りした。先発は今季6勝目を目指す小沢怜史投手(25)。

◆試合開始直後からぱらついていた雨が強くなり、一回の巨人の攻撃終了後に試合が中断された。巨人はこの日、フォスター・グリフィン投手(28)の先発が予告されていたが、発熱のためタイラー・ビーディ投手(30)が代役で先発。緊急先発の助っ人にとって、1球も投げることなく中断という難しい試合となった。

◆巨人・赤星が7日のヤクルト戦(神宮)に先発する。前回8月31日の広島戦(岐阜)では右肘に打球が直撃するアクシデントもあったが、5回無失点で2勝目をマーク。今季7試合目の先発登板で初勝利を挙げたヤクルト打線から3勝目を目指す右腕はこの日「負けられない試合なので、流れを持ってこられるように。ホームランが出やすい球場でもあるので、低めにボールを集めていきたい」と気合を入れた。

◆思わぬ形で先発復帰の機会が巡ってきた。発熱のため登板を回避したグリフィンに代わって巨人・ビーディ投手(30)が緊急で先発に抜擢(ばってき)された。4月30日の広島戦(東京ドーム)以来の先発は、予期せぬ事態の連続だった。一回の表が終わったところで雨脚が強まり、試合は一時中断。45分間の中断を経て、マウンドに上がった右腕だったが、堂々たる投球を見せた。一回から最速153キロの直球とカットボールを駆使し、ヤクルト打線を翻弄。0-0の三回には安打と2四死球で2死満塁と絶体絶命のピンチを招いたが、4番・村上を低めのカットボールで二ゴロに仕留めた。3回2安打無失点。緊急先発としての役割を果たし、四回からルーキーの松井にマウンドをつないだ。球団史上初となる新外国人での開幕投手を務めた右腕だが、先発としては5試合に登板も0勝4敗。白星に恵まれず、6月に入ってから中継ぎに配置転換された。救援に回ってからは、10試合連続無失点を記録するなど、本来の力を発揮。守護神・大勢が不在と苦しい台所事情にある救援陣の一角としてチームを支えてきた。チームは、主軸の中田翔、坂本らが相次いで体調不良のため「特例2023」で出場選手登録を抹消された。クライマックスシリーズ(CS)進出をかけた大事な一戦が続く中、苦しいチーム状況が続くが、緊急登板した助っ人がチームを鼓舞する好投を見せた。(樋口航)

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が0―1の六回1死で同点の26号ソロをバックスクリーンへたたき込んだ。「ピッチャーが粘ってくれているので点を取ってあげたかったですし追いつけてよかったです」一回表終了後に降雨により45分間の中断を挟んだ一戦。集中力を研ぎ澄まし、ここぞの場面で主砲の一振りがさく裂した。六回1死、フルカウントから6球目直球を一閃。打った瞬間本塁打を確信する豪快な当たりで、試合を振り出しに戻した。村上は2日の阪神戦(神宮)で先制の25号2ランを放ってから3試合ぶりの一発。前日5日の敗戦で、チームは今季の負け越しが決定するなど苦しい状況の中、4番が意地を見せた。

◆雨上がりの神宮を駆け巡る。期待の若武者が好アピールだ。ヤクルト・内山壮真捕手(21)が「1番・左翼」で出場すると一回に中前打、三回は右前打を放つなどマルチ安打を記録して存在感をみせた。強い雨の影響で45分の中断を経て再開した一回の第一打席では巨人先発、ビーディの内角ツーシームを一閃。三回は8球粘った末に真ん中直球を捉えて出塁すると、2盗塁目もマーク。得点にはつながらなかったが好機を演出し、今季3度目となったリードオフマンで役割を果たした。石川・星稜高から入団3年目。捕手登録だが今季は出場機会を増やすために外野手にも挑戦している。自身のグラブはなく、河田外野守備走塁コーチのグラブを使いながらプレーを続け、8月8日の広島戦(神宮)では1点リードの七回1死二塁の守備で左翼線への鋭い打球に飛び込んでダイビングキャッチを見せるなど好守を連発している。内山の外野守備について高津監督は「勘というかセンスを持っている。技術もあるんだろうけど、何をやらしてもすごい」と称賛するほどだ。今季は試合前時点で79試合に出場し打率・222、6本塁打、23打点。すでに自己最多の出場を果たし、本塁打と打点もキャリアハイの成績を残している。内山は「チームのために少しでも貢献できればいい」と意気込む。慣れないポジションでも出場機会をつかみ、アピールを続ける。(森祥太郎)

◆ヤクルト・長岡秀樹内野手(21)が1―1の六回2死二塁で中前へ勝ち越しの適時二塁打を放った。「とにかく後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました。いいところに落ちてくれました」六回、村上の26号ソロで同点に追いつき、なおも2死二塁。カウント3―1から外角直球に食らいついた。相手中堅・丸がダイビングキャッチしようと打球へ飛び込んだが捕球できず。自身8月31日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる適時打で勝ち越しに成功した。

◆先発したヤクルト・小沢怜史投手(25)は6回6安打1失点で降板した。「調子自体は良かったですが、先制されても、守備に助けられて最少失点で粘ることができました」五回2死一、二塁で岡本和に先制の左前適時打を浴びたが、その後も走者を得点圏に背負いながらも粘り強く投げた。打線が六回に4点を挙げて逆転したため、8月6日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる今季6勝目の権利を手にして降板となった。

◆先発したヤクルト・小沢怜史投手(25)は6回6安打1失点。8月6日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる今季6勝目(4敗)を挙げた。試合後のヒーローインタビューは以下の通り。--小沢投手にとって約1カ月ぶりの勝利「素直に嬉しいです」--今日は雨が降って中断もあった。難しいコンディションだったのでは「中断のときは1回仕切り直して、しっかり投げられたので良かったです」--ピッチングを振り返って「ここ最近粘り切ることができてなかったので、今日はしっかりできて良かったです」--チームが連敗する中での先発。首脳陣からはどんな声を掛けられた「ミーティングでもいつも通り自分のいい球投げれるようにって話だったので、しっかり投げれたので良かったです」--六回の攻撃に打線が爆発「守備から助けられて、六回に4点取ってもらって。ホントに頼もしかったです」--長岡選手の勝ち越しタイムリーはどのように見てた「抜けてくれ、落ちてくれと思って見てました」--次回登板へ向けてメッセージを「今日も遅くまで応援ありがとうございました。また次の登板も勝てるように頑張るので応援よろしくお願いします」

◆ヤクルト・長岡秀樹内野手(21)が1―1の六回2死二塁で中前へ勝ち越しの適時二塁打を放った。相手中堅・丸がダイビングキャッチしようと打球へ飛び込んだが捕球できず。自身8月31日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる適時打で勝ち越しに成功した。試合後の長岡のヒーロインタビューは以下の通り。--六回はどんな意識で打席に入った「もうレイジさんが最少失点で頑張ってたので、僕たちもなんとかと思って、後ろにつなごうという気持ちでした」--そんな中で2死二塁に場面が変わった。意識の変化は「特に。後ろにつなぐだけだったので」--打球は右中間へ。外野を抜けたときの思いは「嬉しかったですけど、走ってたのであまり見れなかったです」--六回は一挙4得点。あの攻撃をどのように感じてた「頼れる先輩方ばかりなので、負けないように頑張りたいと思います」--ファンへメッセージを「最後までご声援ありがとうございました。1勝でも多くファンの皆さまと勝利の喜びを共有できるように頑張りたいと思います。ありがとうございました」

◆体調不良のため、特例2023の対象指名選手として出場選手登録を抹消されている巨人・坂本勇人内野手(34)が、7日のヤクルト戦(神宮)から1軍合流する見通しとなった。試合後に原監督が明言した。5日に体調不良で離脱した正遊撃手について指揮官は「明日から合流になると思います。ゲームに出るかどうかというのは、ちょっと定かではない」と話した。

◆ヤクルトが連敗を4でストップした。先発した小沢怜史投手(25)が6回6安打1失点で今季6勝目。打っては六回に村上宗隆内野手(23)の26号ソロで同点に追いついてから一気に勝ち越し、試合をひっくり返した。試合後の高津臣吾監督(54)の一問一答は以下の通り。――先発小沢は降雨の中断がありながらも粘り強く投げた「そうですね、らしいっちゃらしいですね。変化球で制球に苦しむ場面もあったんですけど、のらりくらりじゃないですけども、まあ彼らしさというか持ち味というか、十分出せたピッチングだったんじゃないかなと思います。緩急もよく使えて良いピッチングだったと思います」――ロースコアにするためには先発の活躍が重要に「たくさん点がこうね、現状取れているわけじゃないので。昨日言ったようにそういった展開に持っていかなければいけない、そしてリリーフで踏ん張って逃げ切らなきゃいけないと思っていたので。そういう意味ではしっかりゲームを作ってね、あそこで逆転してくれるところまでゲームを作ったというところはすごく評価してよいのかなと思いますね」――六回に逆転。村上の一発が大きかった「そうですね。1アウトからだったんですけど、やっぱりこう、もちろん同点に追いついたというのもあるんですけど、ベンチの雰囲気もがらっと変わるし、球場の雰囲気もなんとなくそういうふうに感じましたし、その後にそれで終わるんじゃなくてつなげていけたというのは良いイニングだったなと思います」――内山が1番で3安打1四球「ね。決して1番を打つタイプではないと思うんですけど、まあ色んなことを経験させてね。彼は選球眼もいいですし、出塁するフォアボール取って出塁することもある。今日は3本打ちましたけども、そうやって上位につなげてほしいなという狙いで1番に置きました」――田口がリーグトップタイ30セーブ「区切りのいい数字というくらいにしておきます。30くらい大した数字じゃない(笑) 彼、1年間ずっとそこのポジションをしっかり守ってくれている。チームとしての勝ち数は少ないですけど、30セーブできるというのはなかなか簡単なことじゃないです」

◆巨人は1―0の六回に救援投手が打ち込まれ、一挙4点を失って逆転負け。3位DeNAが敗れたものの、ゲーム差を縮められなかった。これまで防御率0点台と安定感のあったバルドナードが誤算だった。1死から村上に同点ソロを運ばれ、さらに走者を背負って長岡に勝ち越し二塁打を許した。代わった田中千も勢いを止められず、連続適時打を浴びた。15試合目で今季初黒星を喫したバルドナードは「いい時もあれば悪い時もある。反省点を生かして次の登板に準備したい」と前を向いた。予告先発だったグリフィンが、発熱のため急きょ登板を回避。代役のビーディが3回無失点と踏ん張り、中盤までリードしていたが、継投が決まらなかった。野手でも中田翔、坂本を体調不良で欠き、原監督は「その中でわれわれは戦うしかない」と苦しいチーム状況を吐露した。

◆チーム力を問われた勝負どころで、ナインのもろさが出た。巨人は降雨のため45分間の中断を挟んだ一戦で逆転負け。阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が「やっぱり自己犠牲できないと負けちゃうよね」と指摘したのが、1-0で迎えた六回の攻撃だ。無死一塁から代打の岸田が犠打を試みたが、2度ファウルにした末に見逃し三振。続く中山もバントを決められず空振り三振に倒れ、無得点で流れを明け渡した。その裏に救援陣が崩れ、一挙4失点で逆転を許した。先発予定だったグリフィンが発熱で登板を回避。小刻みな継投策で勝機を探ったが、リードを守れなかった。体調不良で出場選手登録を外れている坂本は7日から合流する見込みだが、試合の出場可否は不透明だ。「その中でわれわれは戦うしかない」と原監督。Aクラス入りを懸けた正念場でチームの結束が求められている。(鈴木智紘)

◆ヤクルトは6日、巨人21回戦(神宮)に4―2で勝利し、連敗を4で止めた。村上宗隆内野手(23)が0―1の六回にバックスクリーン上部へ、同点の26号ソロ。主砲が打線の起爆剤となると、後続もつながって逆転した。村上は3試合ぶりの一発で通算186本塁打とし、入団6年目(外国人選手を除く)では清原和博(西武)に並んで歴代最多となった。4番が打てば打線が活気づく。村上が勝利への扉をこじ開けた。0―1の六回1死。弾丸ライナーの26号ソロを、バックスクリーン上部へ放り込んだ。「流れを変えられる本塁打を打つことができてよかった。塁に出ることを意識しながら、しっかりと振りました」左腕バルドナードの153キロの直球を一閃。表情一つ変えずに淡々とダイヤモンドを一周し、チームを鼓舞すると後続も奮起した。2死二塁から長岡が右中間に適時二塁打を放つなど、六回に一挙4点を奪い逆転。チームの窮地を救う一発に高津監督は「ベンチの雰囲気も球場もガラッと変わる。それ(村上の一発)で終わるのではなく、つなげていけたので良いイニングだった」と目を細めた。苦しんでいた。体調不良で8月18日に特例2023の対象選手として出場選手登録を抹消。同22日に戦列に戻るも、試合前時点で復帰後13試合は打率・146(48打数7安打)と結果を残せずにいた。それでも2日の阪神戦(神宮)以来となる3試合ぶりのアーチで、リーグ2位の牧(DeNA)に並んだ。通算186本塁打は清原和博(西武)に並んで入団6年目(外国人選手を除く)では歴代最多となった。シーズンは残り20試合。村上は「もうちょっと打てるようにしたい。勝てるプレーを(ファンに)見せられるようにしていきたい」と誓った。背番号55が最後まで意地をみせるべく、快音を響かせる。(森祥太郎)ヤクルト・村上が今季26号。プロ6年目で通算186本塁打となり、6年目までの通算本塁打数(外国人選手は除く)で西武・清原和博と並ぶ最多記録となった。通算200本塁打までは残り14本。プロ6年目までに到達した日本選手はまだいない。外国人選手で来日6年目以内に達成したのは阪神・バース、西武・カブレラ(ともに5年目)ら5人。

◆巨人の悪いパターンがもろに出た。緊急先発のビーディと2番手・松井で5回を無失点。さあ、最少得点差で残り4イニング...。このリリーフ陣ではいくらなんでも、しんどいよ。こういうときこそ、打線が奮起?! もちろん、それは当然。ただし、逆転されたあとの七回、八回もピンチの連続。蒸し暑い中、守り続ける野手に、反撃に転じる力は残らない。何度も言ってきたように、攻守のリズムなど生まれないわけだ。また、せっかく使ってもらった若手も期待に応えられない。中山も岡田もただ振っているだけで、しぶとさがない。投打とも、全体のレベルを上げる努力をしないと。ヤクルトは村上の一発をきっかけに打線がつながり、先発がちょこっと抑えた後、リリーフで逃げ切る。連覇時の勝ちパターンが戻ったかのようだった。対して巨人は...。強いときの感触は忘れ去られたのかな。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆ヤクルトは競り負けて、5カード連続の負け越しとなった。先発の高橋は7回4安打3失点と力投も8敗目(4勝)を喫した。打線は四回に村上が右翼フェンス直撃の適時二塁打、オスナが19号ソロをマークした2得点のみに終わった。高津臣吾監督(54)の主な一問一答は以下の通り。――先発の高橋「まあ、何て言うんですかね。ちょっとこう力を抑えてね。投げているような感じだったけども。うーん、どうですかね。そんな感じでしたね」――七回まで投げられたのは収穫「まあでも、カウント不利な場面が非常に多く、2ボールから打ち損じてくれたりとかが結構続いたので、球数は少なくいけたんじゃないかなと思いますね」――高橋の次回以降への課題「四球を出して初球をコンと4番に2ラン打たれる。打順はよかったですけど、向こうの1番からだったですけど、追いついた後にすぐまた離される。これじゃなかなか勝ちがついてこないでしょうね。やっぱり追いついてもらったら、そこで踏ん張るとか、何とか先に点をやらないとか。点の取られ方が簡単じゃないですけど、フォアボール出して4番に打たれるというところは、もうちょっとやる方法あったのかなと思いますね。まだまだだと思います」――打線は巨人よりも1安打多い7安打だったが振るわず「うーん、そうですね。終盤チャンスはあったんですけど、あそこで1本、ここで1本という感じだと思いますね」

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
74444 0.627
(↑0.003)
M13
(↑1)
21481
(+1)
368
(-)
67
(-)
66
(-)
0.248
(↑0.001)
2.700
(↑0.02)
2
(-)
広島
68534 0.562
(↑0.004)
7.5
(-)
18443
(+4)
437
(+3)
85
(+1)
69
(-)
0.247
(↑0.001)
3.130
(-)
3
(-)
DeNA
61583 0.513
(↓0.004)
13.5
(↓1)
21464
(+3)
432
(+4)
92
(+1)
27
(+1)
0.250
(↓0.001)
3.240
(-)
4
(-)
巨人
60611 0.496
(↓0.004)
15.5
(↓1)
21471
(+2)
470
(+4)
145
(-)
42
(+1)
0.258
(-)
3.690
(-)
5
(-)
ヤクルト
49713 0.408
(↑0.005)
26
(-)
20452
(+4)
494
(+2)
102
(+1)
57
(+1)
0.238
(-)
3.700
(↑0.02)
6
(-)
中日
46733 0.387
(↓0.003)
28.5
(↓1)
21338
(-)
433
(+1)
57
(-)
32
(-)
0.241
(-)
3.170
(↑0.02)