日本ハム(★0対1☆)オリックス =リーグ戦21回戦(2023.09.02)・エスコンフィールド北海道=
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ORIX
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日本ハム
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勝利投手:山本 由伸(13勝5敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(3勝2敗24S))
敗戦投手:伊藤 大海(7勝8敗0S)
  DAZN
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◆オリックスは初回、中川圭の適時打で先制する。投げては、先発・山本が7回無失点9奪三振の好投。その後は山崎颯、平野佳の継投で完封リレーを飾り、山本は今季13勝目を挙げた。敗れた日本ハムは先発・伊藤が9回1失点で完投するも、打線が再三の好機を生かせなかった。

◆オリックス山本由伸が9月初登板。同投手はリーグ戦終盤の9月に強く、9月成績は21年4戦4勝の防御率0・90で、昨年も4勝0敗の防御率1・38。オリックスが連覇した最近2年は負けておらず、通算では14勝4敗、勝率7割7分8厘、防御率1・85と抜群の成績を残している。月別の通算成績を見ても、9月の勝利数は6月の12勝を抑えて自身最多。黒星を喫したのは20年が最後で、現在11連勝中だ。

◆試合前に、北海道唯一のプロオーケストラとして「札響」の愛称で親しまれている札幌交響楽団の弦楽メンバー4人が、本塁付近でモーツァルトの「アイネクライネナハトムジーク」などを演奏した。この日は9月に入って初めてエスコンフィールドの屋根を開放。北海道の雄大な空の下、美しい音色が涼風に乗って球場内外に響き渡った。3日はスペシャルブラスによる編成で演奏を行う。

◆首位オリックスが、待望の21イニングぶりの得点を手にした。初回先頭の池田が左翼線への二塁打で出塁し、1死二塁から3番中川圭太内野手(27)が左翼へ先制の左前適時打を放った。オリックスは8月31日ソフトバンク戦で0-1、前日1日の日本ハム戦も0-3の完封負けを喫しており、これが8月30日ソフトバンク戦の7回以来、21イニングぶりの得点となった。前日の試合後、中嶋監督は「うちの打線が悪いでしょ。それしかないです。我慢してる場合じゃないです。やるしかない」と話していたが、上位打線が初回に奮起した。

◆3試合ぶりにスタメン出場している日本ハム王柏融外野手(29)が、エスコンフィールドでは4試合連続となる安打を放った。2回無死一塁で、オリックス山本の初球カットボールを捉え右前に運んだ。王はエスコンフィールドでの8月16日ロッテ戦で今季1軍初出場。2回の第1打席で左中間への2点適時三塁打を放つと、17日ロッテ戦では今季1号を含むマルチ安打、同23日楽天戦は2安打2打点と、本拠地ではすべて安打を放っていた。ホームではこの日の試合前まで10打数5安打2打点と好調で、ビジターでは11打数1安打と、顕著に数字に表れていた。ちなみに好投手山本との相性も良く、21年5月12日の対戦が2安打1打点、22年4月2日にも1安打放っており、対戦3試合連続の安打となった。

◆エスコンフィールドで、初めて試合中に屋根を閉じた。試合開始の午後2時の時点では晴れており、開放した状態でスタート。5回表のオリックスの攻撃中に、ぱらぱらと雨が降り出し、球場上空を、灰色の分厚い雨雲が覆った。5回終了後「雨のため、この後、屋根を稼働します」と場内アナウンスで報じられると、スタンドの来場者がどよめいた。午後3時35分ごろから屋根が動き出し、6回は屋根を稼働しながら進め、7回表開始直後の午後3時57分ごろに、閉めきられた。屋根を開放して試合を開催したのは今回が6度目で、試合中に屋根を動かしたのは初めてだった。

◆首位オリックスがエースの力投で連敗を2で止め、3日ぶりに優勝マジックを「19」に減らした。先発の山本由伸投手(25)が、7回4安打無失点で両リーグトップ13勝目。3四球を出し、味方の失策もあり、2回から6回まで毎回走者を出すも、要所を抑えてさすがの投球を見せた。打線は初回に21イニングぶりの得点。先頭の池田が左翼線への二塁打で出塁し、1死二塁から3番中川圭太内野手(27)が左翼へ先制の左前適時打を放ち、これが決勝点となった。チームは前夜まで2戦連続の完封負け。エース山本から山崎颯、守護神の平野佳へとつなぎ、1点を守り抜いた。

◆日本ハムの新本拠エスコンフィールドでの連勝が「7」で止まった。8月31日に誕生日を迎え26歳初登板となった先発伊藤大海投手(26)が、9回2安打1失点、自己最多に並ぶ11三振を奪う好投。1回に2安打1失点も、2回以降は無安打無失点無四死球と完璧な投球を披露したが、打線が2回1死二、三塁、5回無死一、二塁の好機などで、オリックス先発山本を攻略しきれなかった。9回には2死一、二塁とサヨナラのチャンスをつくったが、最後は松本剛外野手(30)が右飛に倒れた。これで今季14度目の完封負け。エスコンフィールドでの敗戦は、8月9日西武戦以来24日ぶりとなった。

◆首位オリックスがエースの力投で連敗を2で止め、3日ぶりに優勝マジックを「19」に減らした。先発の山本由伸投手(25)が、7回4安打無失点で両リーグトップ13勝目。3四球を出すなど本調子でないながら、1点を守り抜いた。打線は初回に21イニングぶりの得点。先頭の池田が左翼線への二塁打で出塁し、1死二塁から3番中川圭太内野手(27)が左翼へ先制の左前適時打を放ち、これが決勝点となった。この日の安打は初回の2安打のみ。その後、日本ハム先発の伊藤に抑え込まれた。試合後、中嶋聡監督(54)は「負けてないというだけであって、ほぼほぼ、伊藤投手にやられたっていう感じでしょうから」と率直に振り返った。「打てなかった選手が一番悔しいと思うので、その悔しさ、明日なんとかやり返してほしい。誰もが切り替えという言葉を使いますけど、やっぱりプロ野球選手は、切り替えがうまい人がいい選手なので」。悔しい思いも切り替えて、鬱憤(うっぷん)を晴らしてくれることを願った。

◆日本ハムがエスコンフィールドで初めて試合中に屋根を閉じた。試合開始時は晴れており、開放した状態でスタート。5回表のオリックスの攻撃中に雨が降り出したため、5回終了後「雨のため、屋根を稼働します」と場内アナウンスし、6回から7回開始直後まで約20分かけ屋根が閉じられた。当初は来場者を入れた状態での開閉は危険なため行わない方針だったが、複数回のテストで安全確認し、今回の実施に至った。

◆日本ハムは"球界のエース"オリックス山本由伸投手(25)の前に7回を散発4安打に抑えられ、今季14度目の完封負けを喫した。終盤も継投にかわされ、5度の得点機を生かせず。3試合連続完投で自己最多に並ぶ11三振を奪った先発の伊藤大海投手(26)を援護できなかった。これでチームはオリックス戦8勝12敗1分けとなり、2季ぶりの勝ち越しの可能性はなくなった。試合開始から、わずか5分で失った1点が、最後まで重くのしかかった。伊藤は自己最多に並ぶ11奪三振も、116球の力投も報われず、8敗目。1回、先頭打者に二塁打を許し、1死二塁から左前適時打を浴びた。2回以降の出塁は、味方の失策による1人だけ。それなのに、21年東京五輪、今年のWBCと侍ジャパンでチームメートだったオリックス山本との投げ合いに、0-1で敗れた。伊藤は「要所要所で1点もやらない姿が日本一のピッチャーだと改めて思った。そういうところで、僕があげた1点が余計に悔しい」と"球界のエース"との"差"を指摘。「いい投げ合いでしたけどね」と悔しがった新庄監督は「伊藤君の方が内容としては上回っていたような気もしますけど」としながらも「スコアリングポジションに(走者が)行ってからの山本君のギアの上げっぷりは、やっぱりさすがでした」と、脱帽だった。打線は相性を重視し、2年前に東京ドームで山本から本塁打を放った王柏融を5番に据えた。球界復帰へ向けて勉強中だった時に、王柏融の1発を映像で見て「わあ~、こんな速い球、よう完璧に捉えるな」と印象に残っていたという。2回の第1打席で速球を右前打、4回は四球を選んでチャンスメークと期待に応えてくれたが、ホームが遠かった。本拠地での連勝は7でストップ。「チャンスは結構あったんですけど、あと1歩が難しい投手だった」と指揮官。投手力の壁に阻まれ、21年以来のオリックス戦勝ち越しの可能性はなくなった。【中島宙恵】▽日本ハム伊藤(9回2安打1失点、自己最多に並ぶ11三振も負け投手に)「(失点した)初回がもったいなかった。状態自体は悪くなかったので、いい感じで投げられた」▽日本ハム建山投手コーチ(伊藤の投球について)「言うことなし。ゲームの中でうまく修正して入れていた。7、8回ですいすいと行ったところも良かった」▽日本ハム八木打撃コーチ(散発5安打無得点に)「走者は出ていたし、そこで(上川畑)大悟のセンター前(投ゴロ)も運がなかったり。清宮、万波の調子も早めに上げられるようにしないと」▽日本ハム松本剛(4試合連続安打も9回2死一、二塁で右飛)「(伊藤)大海がめちゃめちゃ良かったし、野手が何とかって思っていたのですが、結果的に点が取れなかった」▽日本ハム王(エスコンフィールド4試合連続安打)「最高のピッチャー(オリックス山本)から打てて光栄です。たまたま甘い球をしっかり捉えられた」

◆オリックス3番中川圭太内野手がスミ1勝利の決勝タイムリーを放った。21イニングぶりの得点を生んだ。初回先頭の池田が二塁打で出塁。1死二塁から日本ハム先発伊藤の148キロ直球に詰まりながらも、左前に先制打を運んだ。「いい当たりではなかったんですが、いいところに飛んでくれました」。チームは2戦連続で完封負けを喫しており、これが21イニングぶりの得点。エース山本の13勝を導いた千金の援護点となった。

◆オリックス山本由伸投手(25)が"瞬間4冠"に立つ力投で、両リーグトップ13勝目を挙げた。「おらー!」気持ちのこもったボールを投げるたび、開いた屋根からのぞく北の空に雄たけびが響き渡った。「たぶんマイクが良かったんじゃないですか。いつも声は出てます。自然です」。いつも通りを強調したが、気迫を感じさせる108球だった。4回2死二、三塁のピンチは、昨季までの同僚伏見をフォークで空振り三振。5回は無死一、二塁から清宮、万波の中軸を連続三振。何度も力強い声が響いた。「先制点を取ってもらったので、しっかりその1点を守れるように」。3四球を与えるなど本調子ではない中、7回4安打無失点はエースの貫禄。連敗を2で止め、優勝マジックを3日ぶりに「18」に減らした。13勝目で勝率第1位の権利も手に入れ、防御率1・34、勝率7割2分2厘と合わせて堂々の投手3冠。さらに奪三振は9つを積み上げ137とした。ナイターで先発したロッテ種市に再逆転を許したが、瞬間的に投手4部門でリーグトップに立った。昨年までの2年連続の投手4冠はすでに史上初で、3年連続も射程圏に入っている。この日投げ合ったのは、ともにWBCを戦った日本ハム伊藤。多彩な変化球を操る器用さに一目置く存在だ。「相手投手がいい投手だとすごく自分も気合が入ります。実力よりもいいボールを投げられたり、すごく充実した1試合になったと思います」。リーグの中心にいても、まだまだ上を目指し続ける。【磯綾乃】▽オリックス平野佳(最終回を抑え日米通算250セーブまであと5)「みんな粘ってくるいい打者が多いので抑えるのに必死です。由伸(山本)がナイスピッチングで粘っていたし、颯一郎(山崎)もすごいよかったから勝てて良かった」

◆2試合連続で零封負けを喫しているオリックスが21イニングぶりに得点を挙げた。一回、先頭の池田が三塁を強襲する二塁打で出塁、茶野が三振で倒れ1死後、中川圭の左前打で、池田が激走。左翼手・王からの返球できわどいタイミングとなるも、タッチをかいくぐる好走塁で生還した。日本ハム・新庄監督からのリクエストも判定が覆らず、スコアボードに久しぶりに得点が刻まれた。8月30日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)の八回からゼロを刻むこと20イニング。中川圭は「いい当たりではなかったんですが、いいところに飛んでくれました。なんとか先制することができてよかったです!」と球団広報を通じコメントした。

◆「ルーフオープンゲーム」として行われた一戦で日本ハムの新球場・エスコンの開閉式屋根が試合中に初めて閉じられた。試合開始時、開閉式屋根は開いていたが五回、午後3時頃から小雨が振り始めた。五回終了後に「屋根を閉めます」と場内アナウンス。詰めかけたファンからどよめきが起こった。オリックスの七回の攻撃が終了すると屋根は完全に閉まり、屋外球場からドーム球場へと〝変身〟した。

◆オリックスが70勝到達。一回に中川圭の左前打で挙げた1点を、無失点リレーで守りきった。山本が7回を4安打に抑え、リーグトップ独走の13勝目。日本ハムは伊藤が1失点11奪三振で完投したが、打線が再三の好機を生かせなかった。

◆オリックスの中川圭が一回に先制打を放ち、チームに21イニングぶりの得点をもたらした。1死二塁の好機で伊藤の初球を左前へはじき返すと、二塁走者の池田が好走塁で生還した。「いい当たりではなかったが、いいところに飛んでくれた」と声を弾ませた。息詰まる投手戦となった試合で唯一の得点となり、この適時打後はチームとしても無安打。結果として値千金の一打となり「何とか先制できて良かった」と喜んだ。

◆日本ハムの伊藤は不安定な立ち上がりから立て直し、二回以降は失策の1人しか走者を出さない完璧な投球を見せた。ただ、山本との投げ合いでは唯一の失点が致命傷となり「要所で1点もやらないという姿はやっぱり日本一の投手。僕があげた1点が余計悔しい」と唇をかんだ。これで3試合連続完投。少しでも球数を減らすためにイニング間のキャッチボールをやめたことで、安定感が増している。風を利用しようとスライダーを横手から投げる場面もあり、細かい工夫も織り交ぜた投球が精神面の充実をうかがわせた。

◆日本ハムは本拠地・エスコンフィールド北海道でのチームの連勝が7で止まった。先発の伊藤は9回2安打1失点。決め球のスライダーが両コーナーに決まり、自己最多に並ぶ11三振を奪うも打線の援護がなく8敗目(7勝)を喫した。ただ、二回以降は失策の1人しか走者を出さない完璧な投球。「(オリックスの先発・山本は)要所で1点もやらないという姿はやっぱり日本一の投手。そういうところで僕があげた1点が余計悔しい。初回がもったいなかった」と一回の失点を悔やんだ。新庄監督は「もしかしたら伊藤君の方がピッチングの内容としては上回っていたような気もしますけどね」と右腕の力投を評価。「いい投げ合いでした」と責めることはなかった。

◆気合がみなぎった雄たけびが何度もこだました。日本代表でともに戦った伊藤との投げ合い。オリックス・山本由伸投手(25)が踏ん張り続け、7回4安打無失点で両リーグ単独トップの13勝目だ。侍対決で白星を引き寄せた。「実力よりもいいボールを投げられたり、すごく充実した1試合になったかなと思います」チームは2連敗、2試合連続零封負けと雰囲気は暗かった。それでも一回に挙げた21イニングぶりの得点だけで十分だった。1-0の二回1死一、三塁では上川畑が放った足元を襲う打球を好捕し、三走を挟殺。六回1死一塁では細川の投直を好捕し、併殺を完成させ〝9人目の野手〟としても役割を全うした。再三、得点圏に走者を背負うも最後まで本塁を踏まさず。八回は山崎颯が、九回は平野佳がきっちりと封じて〝スミイチ〟で勝利した。これで勝利数(13勝)、防御率(1・34)、13勝以上を条件とする勝率(・722)でトップに。奪三振数ではこの日の「9」を加えて137とし、2位に浮上。1位の種市(ロッテ、143)を追う。3年連続での投手主要タイトル総ナメも現実味を帯びてきた。シーズンも終盤に差し掛かり、メジャーの名門・ヤンキースのGMが直々に視察を予定をするなど、周辺がざわつき始めた。本拠地での登板日にも連日のようにスカウトが訪れている状況だが、この日の北の大地にもヤンキースをはじめ、エンゼルス、カブス、ジャイアンツなどの数多くの球団が集結した。3連覇へ突き進むとともに、これまで山本自身も「一番の舞台なので」と語ってきた海の向こうへの動きも本格化し始めている。これでチームはリーグ最速で70勝にリーグ最速で到達し今季の勝ち越しを決めた。優勝マジックも1つ減らし「19」だ。「全員で勝ててよかったです」ウイニングボールはこの日、誕生日を迎えた佐野皓にプレゼント。エースの背中に導かれ、オリたちは3連覇へ向かってひた走る。(北池良輔)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
70434 0.619
(↑0.003)
M18
(↑2)
26420
(+1)
346
(-)
92
(-)
37
(-)
0.250
(↓0.001)
2.740
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
59515 0.536
(↓0.005)
9.5
(↓1)
28414
(+3)
418
(+5)
83
(+2)
62
(-)
0.242
(-)
3.360
(↓0.01)
3
(-)
ソフトバンク
57572 0.500
(↑0.004)
13.5
(-)
27430
(+6)
415
(+2)
87
(+1)
52
(-)
0.248
(↑0.001)
3.300
(↑0.01)
4
(-)
楽天
56601 0.483
(↑0.005)
15.5
(-)
26411
(+5)
457
(+3)
93
(+2)
84
(+1)
0.242
(-)
3.550
(↑0.01)
5
(-)
日本ハム
53671 0.442
(↓0.003)
20.5
(↓1)
22407
(-)
408
(+1)
88
(-)
65
(+1)
0.236
(↓0.001)
2.970
(↑0.02)
6
(-)
西武
51661 0.436
(↓0.004)
21
(↓1)
25341
(+2)
394
(+6)
73
(-)
68
(-)
0.234
(↑0.001)
2.990
(↑0.01)