DeNA(☆13対4★)巨人 =リーグ戦20回戦(2023.09.02)・横浜スタジアム=
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巨人
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DeNA
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勝利投手:石田 健大(4勝7敗0S)
敗戦投手:横川 凱(4勝7敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(36号・6回表ソロ),坂本 勇人(16号・8回表ソロ)
【DeNA】関根 大気(4号・6回裏ソロ),宮﨑 敏郎(19号・6回裏2ラン),山本 祐大(3号・8回裏ソロ)

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◆DeNAが4連勝。DeNAは4-3で迎えた6回裏、関根のソロと宮崎の2ランで3点を加え、リードを広げる。続く7回には、佐野と牧の適時打などで5点を挙げ、勝利を決定づけた。投げては、先発・石田が5回2失点と試合をつくり今季4勝目。敗れた巨人は、投手陣が精彩を欠いた。

◆巨人のルーキー5人衆がそろって出場を果たした。昨年のドラフト1位の浅野が「1番右翼」、同4位の門脇が「8番二塁」でスタメン出場。浅野は2点を追う5回2死、DeNA石田から左前打を放って存在感を示した。2回2死一、三塁からはこの日3カ月ぶりに昇格した同2位の萩尾が代打で登場。三ゴロに倒れてベンチに退いたが、6月2日の日本ハム戦(東京ドーム)以来の1軍の打席に立った。2回からは1回3失点で降板した横川に代わって同3位の田中千が2番手で登板。先頭の関根を秋広の失策で出塁させると、2死一、二塁から宮崎に適時打を浴びて1点を失うも、3回、4回は無失点と好投した。3回を1安打1失点4奪三振(自責0)で後を託した。2点を追う5回からは同5位の船迫が3番手で登板。5回の時点で昨年のドラフトで支配下で指名された全選手が同じ試合に出場するという、珍しいケースとなった。

◆巨人は昨年ドラフトで支配下指名された5人のルーキーが全員出場した。ドラフト1位浅野翔吾外野手、3位田中千晴投手、4位門脇誠内野手、5位船迫大雅投手に加え、この日から2位萩尾匡也外野手も約3カ月ぶりに再昇格した。DeNAと3ゲーム差で迎えた正念場の一戦。浅野を「1番右翼」、門脇を「8番二塁」に据えた。浅野は3回先頭で中堅に大飛球を放つも、DeNA桑原に好捕された。ただ、5回2死から左前打でチャンスメークした。萩尾は2点を追う2回2死一、三塁で代打起用された。石田の143キロ直球に三ゴロに封じられた。田中千は2番手でマウンドを託された。エラー絡みで1点こそ失ったが、3回を1安打1失点(自責0)。最速154キロの直球で押し、4三振を奪った。門脇は名手に珍しいミスが生まれた。1回無死一塁、けん制球からの挟殺プレーの二塁守備でまさかの落球。アウトにできるはずの走者の二塁進塁を許し、直後に先制点を奪われた。船迫は3番手で登板した。5回2死一、二塁のピンチを迎えたが、代打・楠本を空振り三振に仕留めた。4月6日に3ランを浴びた相手にリベンジした。厳しき勝負の世界。うまくいくときもあれば、うまくいかないときもある。未来を担うルーキーたちが、4位に甘んじる今を打破すべく戦った。【上田悠太】巨人は浅野、門脇が先発し、萩尾、田中千、船迫が途中出場と、ルーキー5人が出場。巨人で同じ試合に新人5人が出場するのは62年9月29日大洋戦(近藤、古賀、池沢、城之内、益田)以来で、ドラフト制後では初めて。この試合では偵察要員を2人(近藤、古賀)含んでいたが、このケースを除くと、7人が出場した61年10月12日中日戦以来62年ぶり。同試合は渡海、加田、高林の野手3人が先発し、途中から野手の八幡、投手の高橋明、大熊、村瀬の4人が出場した。

◆/病み上がりとは思えない\2戦連発、今日も逆方向へホームラン??猛打賞の活躍で1点差に追い上げる???プロ野球(2023/9/2)??DeNA×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/LWSm9OWR2r

◆巨人岡本和真内野手(27)が2戦連発の36号ソロで反撃した。2点を追う6回1死、DeNA伊勢の外角への初球149キロ直球を逆らわずにはじき返した。右中間への確信の1発で1点差に迫り「1発で仕留めることができました。いい追加点になってよかったです」と振り返った。これがこの日3安打目で自身初の1試合3本塁打を放った8月6日広島戦(マツダスタジアム)以来、約1カ月ぶりの猛打賞を達成した。前夜の同戦では、体調不良による欠場から4試合ぶりに復帰。2回の第1打席の初球、復帰後ファーストスイングで右翼へ先制ソロを放ち、通算200号のメモリアルアーチを決めていた。復帰後2戦連発でCS争いのライバル3位DeNAとの直接対決で存在感を示した。

◆内野手の巨人北村拓己内野手(28)がプロ初登板を果たした。8点を追う8回に8番手で登板した。ブルペンに残ったのは中川とバルドナードのみだった。先頭のDeNA大和は直球で一飛に仕留めるも、続く山本には直球を左翼席に運ばれた。しかしその後は林を一飛、関根を左飛に仕留めた。最速は141キロをマークし、変化球も交えて1回1失点で終えた。野手の登板は、20年8月7日阪神戦(甲子園)の増田大以来、3年ぶりとなった。

◆巨人がCSを争う3位DeNAとの勝負の3連戦で連敗を喫した。ミス連発でカード負け越しが決まり、4ゲーム差まで広がった。先発横川が1回からDeNA打線に捕まった。先頭関根に左前打を浴び、無死一塁でけん制で挟殺プレーに持ち込むも、二塁・門脇が捕球ミスしてアウトをとれず。そこから桑原、佐野、宮崎に適時打を浴びて3点を献上。横川は1回5安打3失点で降板した。ミス絡みの失点は続く。2回先頭、関根の平凡なゴロを一塁・秋広が後逸。先頭打者の出塁を許すと、2死一、二塁から宮崎の適時打で追加点を許した。3回、5回には先頭打者に四球を与えるもなんとか無失点で踏ん張ったが、終盤に決壊した。4番手高梨が関根からソロを浴びると、2死一塁で代わったばかりのビーディが初球を宮崎に捉えられた。左翼席へ2ランを打たれて、点差を広げられた。7回には6番手三上が古巣・横浜の凱旋(がいせん)登板も佐野、牧の連続タイムリーなどで一挙5失点。8点差の8回は、ブルペンにはバルドナードと中川しか残っておらず、内野手の北村拓がマウンドへ。20年の増田大以来となる野手登板だったが、1死から山本にソロを浴びて1回1失点だった。今季6度目の2ケタ失点となる大量13失点で屈辱の大敗を喫した。痛恨の連敗でCS圏内の3位DeNAとは4ゲーム差に遠のいた。3位とのゲーム差は4月21日に並んで今季最大となった。

◆DeNA石田健大投手が、5回2失点で約2カ月ぶりの4勝目を挙げた。打線が2回までに4点の援護。初回を除き、走者を許しながら、粘りの投球でリリーフ陣にバトンを渡した。「悪いなりに粘ることはできたと思いますが、もっと長いイニングを任せてもらえるように細かなところまで突き詰めたいと思います」と勝利にも反省を忘れなかった。

◆内野手の巨人北村拓己内野手(28)が大量リードを許す中、プロ初登板した。8点を追う8回に8番手でマウンドに向かった。ブルペンに残ったのはクローザーを務めている中川とセットアッパーのバルドナードのみだった。先頭のDeNA大和は直球で一飛に仕留めるも、続く山本には直球を左翼席に運ばれた。林を一飛、関根を左飛に仕留めた。最速は141キロをマークし、変化球も交えて1回1失点で終えた。試合後、北村拓は「死球を与えないように投げた。公式戦登板は中学3年以来。野手が投げるのはよくないのかなと思うが、明日も試合があるという意味での登板だと思う。7回裏の攻撃中に『誰か行けるか』という話になり、誰も手を上げていなかったので『僕でよければ』と伝えた」と登板前のベンチ内でのやりとりを明かした。原監督は「台所事情というか、投手陣を助けてくれた。監督としても(投手の)練習はさせていないけれども、非常に感謝します」と話した。野手の登板は、20年8月7日阪神戦(甲子園)の増田大以来、3年ぶりとなった。

◆巨人は大敗で痛すぎる連敗を喫した。1回に守備のミスも絡んで3点を先制された。先発横川を1回で見切り、6投手に加え、大量8点差をつけられた8回は内野手の北村拓己をマウンドに送った。原監督は投手起用し1回1失点の北村拓に「台所事情というか、投手陣を助けてくれた。監督としても(投手の)練習はさせていないけれども、非常に感謝します」と話した。一方で今季6度目の2ケタ失点の投手陣を「反省すべき所はあるんじゃないでしょうかね」と指摘した。3位DeNAと4ゲーム差に広がった。

◆DeNA打線が、巨人投手陣を粉砕し、4連勝を飾った。初回に打者一巡の猛攻で3点を先行。6回に中押し、7回にダメ押しと得点を重ね、13得点を挙げた。左肋間(ろっかん)筋の炎症から復帰2戦目の5番宮崎敏郎内野手が19号2ランを含む3安打4打点、4番牧が2安打3打点、3番佐野が2安打2打点と主軸が打線をけん引。3カード連続の勝ち越しを決め、CS争いのライバルとなる4位巨人との差を4ゲームに広げた。「ハマのプーさん」の技が詰まった一撃だった。2点リードの6回2死一塁、宮崎が巨人ビーディの内角低めのツーシームを強振。見逃せばボール球に体をうまく回転させ、弾丸ライナーで左翼席に突き刺した。「しっかり手が伸びるところでとらえられた。一振りで仕留めることができてよかったです」。ミスショットなく、卓越した技でスタンドを越えた。序盤に勢いをつけたのも宮崎だった。2点リードの1回1死二塁から適時二塁打。1点を奪われた直後の2回にも、2打席連続の適時打を放った。左肋間(ろっかん)筋の炎症から1日に復帰し、2戦連続のマルチ安打で打線をけん引。3安打4打点で三塁打が出ればサイクル安打の大活躍にも「意識はなかったです。誰も三塁打を打てると思ってないので」と笑った。強力クリーンアップも破壊力を発揮した。3番佐野は2安打2打点、4番牧は2安打3打点で打点をリーグトップの90に乗せた。宮崎は「周りの選手に打たせてもらってる感がある」と強調。再び規定打席に到達し、打率3割4分2厘でリーグトップに立っても「知らなかったです。個人のことは考えてないです。勝つことが一番なので」と勝利のみを求めた。先制、中押し、ダメ押しと理想的な攻めで巨人に圧勝した。8回には野手の北村拓が登板。三浦監督は「普通に攻撃していこう」と指示し、山本が3号ソロで期待に応えた。三浦監督は「初回に先制し、最後までいい攻撃ができた。ナイスゲームでした」と評価。チームは4連勝で、CS争いのライバルとなる4位巨人に連勝し、4ゲーム差に突き放した。【久保賢吾】▽DeNA関根(6回に巨人高梨から4号ソロ)「好投手だったので受け身にならないようにしていました。いいスイングで捉えることができてうれしいです」▽DeNA桑原(1回に先制の適時二塁打)「クリーンアップにいい形でつなげようと打席に向かった。カットボールに対して、うまく反応することができた」▽DeNA牧(7回に走者一掃の適時二塁打)「前の打者がチャンスを作ってくれた中で、打てて良かったです」▽DeNA佐野(2安打2打点で勝利に貢献)「(7回の適時打は)チャンスだったので、積極的にいこうと決めていました。いいところを抜けてくれて、よかったです」

◆巨人は発熱から復活した梶谷隆幸外野手(35)、三上朋也投手(34)、ドラフト2位・萩尾匡也外野手(22)=慶大=が出場選手登録された。代わって松田宣浩内野手(40)、ルイス・ブリンソン外野手(29)、鈴木康平投手(29)が同抹消された。梶谷は特例2023により、抹消後10日間を経ずに復帰した。松田もその代替選手だったため10日間を経ずに再登録可能となる。また、萩尾の昇格により、ドラフトの支配下で入団した5選手全員が同時に出場選手登録される異例の状況が実現。1位・浅野(高松商高)、2位・萩尾、3位・田中千(国学院大)、4位・門脇(創価大)、5位・船迫(西濃運輸)がすべて1軍に。若手を積極するチーム方針が表れた形となった。

◆巨人・横川凱投手(23)が先発し、1回5安打3失点(自責点2)で降板した。先頭の関根から3連打を浴び、味方の失策も絡んで早々と先取点を献上。打者9人の猛攻を浴びた。直後の攻撃で1点を返してなお2死一、三塁で打席が回ってきたところで代打を告げられ、今季14試合目の登板で最短の降板となった。

◆巨人が異例の〝ルーキー総出〟だ。昨秋のドラフト会議で支配下指名された5人全員が同じ試合で出場を記録した。ドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=高松商高=は3戦連続で「1番・右翼」でスタメン。同2位・萩尾匡也外野手(22)=慶大=は二回に代打で起用され、三ゴロ。同3位・田中千晴投手(22)=国学院大=は二回から2番手で3回を1失点。同4位・門脇誠内野手(22)=創価大=は「8番・二塁」でスタメン。そして同5位・船迫大雅投手(26)=西濃運輸=が五回に3番手で登板し、全員出場が実現した。

◆プレーボールの午後6時に夕闇に覆われ、秋の始まりを予感させた横浜スタジアム。日中の熱気が少しずつ和らぐ中、DeNA打線は一回から熱を帯びた。巨人先発の横川に対し、一回から打者9人の猛攻を仕掛けた。先頭の関根が左前打で出塁すると、無死二塁から桑原が左翼線への二塁打を放った。佐野も強烈な当たりの右前適時打で続き、1死二塁からは1日に左肋間筋炎症から復帰した宮崎が右中間への適時二塁打で3点を先制した。試合前時点で横川とは今季2度対戦。14イニングで2得点、防御率1・29と攻略できずにいたが、前夜12安打9得点を挙げた打線は勢力が衰えることなく火を噴いた。横川を1回で降板に追い込み、二回には2死一、二塁から宮崎が左前適時打で加点。三回には浅野の飛球をフェンスに激突しながら桑原が好捕するなど好循環がチームに生まれている。2年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出へ向け、リーグ3位のDeNAのライバルは4位巨人。この日を含め7試合が残っており、1つの白星が大きな意味を持つ。1日にカード初戦を制し、3ゲーム差に拡大。9月に入り「すべての試合に勝つつもりでいきます」と強調した三浦監督。25試合を切ったシーズン最終盤で再加速を目指す。(横山尚杜)

◆巨人・岡本和真内野手(27)が36号ソロを放った。2試合連続のアーチを「一発で仕留めることができた。いい追加点になってよかった」と振り返った。2―4で迎えた六回1死で真ん中付近に入った伊勢の初球の直球を逃さず、右中間席に放物線を描いた。二回に左翼フェンス直撃、四回に右中間フェンス直撃の二塁打と大暴れ。新型コロナウイルス感染拡大防止特例による出場選手登録の抹消から復帰した前夜には、通算200号を放っていた。

◆試合開始早々、重い3点がスコアボードに刻まれた。クライマックスシリーズ(CS)進出圏を争う3位DeNAとの3連戦。巨人は前夜の初戦を落とし、3ゲーム差で迎えた大事な2戦目で、出ばなをくじかれた。「絶対に負けられない。(責任を)背負って投げていきたい」と先発した横川が、一回先頭の関根に単打を許したところから悪夢が始まった。左腕は一塁牽制(けんせい)で走者の関根を誘い出したが、二塁手のドラフト4位・門脇(創価大)が挟殺プレーで送球を落球する失策を犯し、ピンチを招いた。横川は無死二塁から桑原、佐野に連続適時打を浴び、宮崎にも適時打を許して一挙3失点。直球の球速が140キロ台前半にとどまる分、制球力と緩急が生命線となるが、甘めに入ったボールを痛打され、打者9人に5安打を集められた。直後の攻撃で1点を返してなお2死一、三塁で打順が回ってきたところで代打を告げられ、今季14試合目の先発登板で最短の降板。6月23日以来の白星となる5勝目はならなかった。負の連鎖は続く。1-3で迎えた二回には一塁手の秋広が正面のゴロをはじく失策を犯し、これが4点目に絡んだ。ナインはAクラス入りを懸けた勝負どころで精彩を欠き、試合の序盤から劣勢に立った。(鈴木智紘)

◆巨人・北村拓己内野手(28)が8点を追う八回から8番手で登板し、山本にソロを許すなど1回1安打1失点だった。この日は先発の横川が1回5安打3失点で降板するなど序盤から継投を強いられた。七回を終えた時点で残る投手はバルドナードと中川のみだった。巨人では2020年8月6日の阪神戦(甲子園)で内野手登録の増田大輝が登板した例がある。

◆DeNAが4連勝とした。一回に桑原の適時二塁打など5安打を集めて3点先取。1点差に追い上げられた直後の六回に関根、宮崎の一発で突き放し、七回にも5点を加えた。石田が5回2失点で4勝目。巨人は3位争いで痛い連敗。

◆巨人・北村拓己内野手(28)が4-12と8点ビハインドの八回、8番手で登板。原辰徳監督(65)は「3―4になった時点での3失点が重かった。よく北村が(投手陣の)台所事情というか、ピッチャー陣を助けてくれました。監督としても、ああいう練習はさせていないけれども、非常に感謝します」と語った。北村拓は山本にソロを許すなど1回1安打1失点だった。原監督は2020年8月6日の阪神戦(甲子園)でも、0-11の八回に8回1死に内野手の増田大を投手起用したことがある。今回も同様に、ベンチに残っていたのは勝ちパターンで登板が続くバルドナードと中川のみ。シーズン終盤で救援陣の消耗を防ぐ策だった。

◆巨人・北村拓己内野手(28)が4-12と8点ビハインドの八回に8番手で登板した。大差がついた七回に救援陣の消耗を防ぐための野手登板が決まり、首脳陣から「誰か投げられるか」と聞かれた際に「僕行きます。投げられます」と名乗り出たのが北村拓だった。登板が決まり、走ってブルペンに向かい、急いで10球ほど投球練習を行ったという。最速141キロの直球とスライダーを投じ、山本にソロを許すなど1回1安打1失点。北村拓は「死球を当てないことを考えた。チームでやっているし、また明日も試合があるという意味での登板だったと思う。明日こそ勝ちたい」と語った。投手経験は公式戦では中学校3年生以来だった。原監督は「3―4になった時点での3失点が重かった。よく北村が(投手陣の)台所事情というか、ピッチャー陣を助けてくれました。監督としてもね、ああいう練習はさせていないけれども、非常に感謝します」と語った。

◆DeNA・牧秀悟内野手(25)が七回1死満塁で左中間へ3点二塁打を放ち、シーズン自己最多を更新する90打点に伸ばした。4試合連続本塁打とはならなかったが、4戦連続打点をマーク。トップを走る打点王争いで2位の岡本和(巨人)に5点差をつけた。「打点についてはすごくこだわっているので、うれしいです。まだまだ続くので、チームのために積み上げていきたい」と意欲的に話した。

◆大敗した巨人は4―12の八回に内野手の北村拓をマウンドに送り、球場がどよめいた。先頭の大和を一飛。山本に本塁打を許したが、最速141キロの速球とスライダーで後続を断った。5点を失った七回の守備中にベンチで野手を登板させる話が浮上し、立候補したという。石川・星稜高時代に練習試合では投げたが、公式戦で投げるのは中学生以来と明かし「野手が投げることは(展開的に)あまり良くないと思うが、明日も試合がある。死球を当てないようにと考えた」と振り返った。先発横川の乱調で二回から継投に入る苦しい展開で、七回までに7人の投手を起用。救援投手の浪費を抑える目的で、2020年にも同様に内野手の増田大が登板している。原監督は「台所事情というか、投手陣を助けてくれた。非常に感謝する」と話した。

◆4位巨人は連夜の〝投壊〟で痛恨の2連敗。DeNAとのゲーム差が4に開いた。原辰徳監督(65)は8点ビハインドの八回に、内野手の北村拓己(28)を8番手で登板させた。「(投手陣は)反省すべきところはある。北村が投手陣を助けてくれた。非常に感謝します」先発の横川が1回3失点でKOされ、6投手が救援したが失点は止まらず、指揮官は救援陣の消耗を防ぐ策を決断した。「僕、いけます」と名乗り出たのが、公式戦登板は中学3年生以来という北村拓。山本にソロ本塁打を浴びたが、1回を1失点で乗り切った。野手の登板は、2020年に内野手の増田大が投げて以来。残りは24試合。上位浮上へ力を振り絞るための奇策だった。(谷川直之)

◆DeNAは2日、巨人20回戦(横浜)に13―4で勝利し、4連勝。1日に左肋間筋の炎症から復帰した宮崎敏郎内野手(34)が六回に2試合連続の本塁打となる19号2ランを放った。3安打4打点の活躍で打率・342に上昇。再び規定打席に到達し、リーグトップに返り咲いた。3位のチームは4位巨人に連勝し、ゲーム差を4に拡大。2年連続のクライマックスシリーズ(CS)進出に近づいた。傷の癒えた巧打者が、左右自在に打球を放った。宮崎が19号2ランを含む3安打4打点。規定打席に再到達し、打率・342は・316で2位の西川(広島)を大きく引き離してトップに立った。「周りの選手に打たせてもらっている。(19号は)自分のスイングで力強く捉えることができた。ひと振りで仕留めることができてよかった」2―0の一回1死二塁では、横川の外角へ逃げるフォークを芸術的なバットコントロールで右中間へ運ぶ適時二塁打。二回は田中千のスライダーを捉えて左前適時打。そして六回2死一塁では、ビーディの内角のツーシームを豪快に引っ張り、2試合連続となる本塁打。3投手からそれぞれ安打を放ち、1日に左肋間筋の炎症から1軍復帰したばかりの主砲が、貴重な得点源となった。8月21日に出場選手登録を外れてから離脱を長引かせることなく、状態を整えた。5打席に立ち、今季370打席で2日時点での規定打席に到達。シーズン規定の443打席まで73打席となった。残り24試合で1試合平均3打席以上が必要になるが「個人のことはあまり考えていない」と意に介さなかった。打線は連夜の2桁安打となる14安打13得点。一時は不振に陥っていた打線に三浦監督は「よく打ったね。先制、中押し、駄目押しと最後までいい攻撃ができた」と満足顔。4位巨人にカード勝ち越しを決め、ゲーム差を4に拡大した。2年連続のCS進出へ、視界良好な9月のスタートとなった。(横山尚杜)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
71444 0.617
(↑0.003)
M17
(↑1)
24465
(+6)
365
(+5)
65
(+1)
65
(-)
0.247
(↓0.001)
2.740
(↓0.01)
2
(-)
広島
66524 0.559
(↑0.003)
6.5
(-)
21433
(+3)
426
(+1)
84
(-)
68
(-)
0.245
(-)
3.140
(↑0.02)
3
(-)
DeNA
61553 0.526
(↑0.004)
10.5
(-)
24449
(+13)
414
(+4)
88
(+3)
25
(+1)
0.251
(↑0.001
3.190
(↓0.01)
4
(-)
巨人
58601 0.492
(↓0.004)
14.5
(↓1)
24457
(+4)
456
(+13)
143
(+2)
41
(-)
0.257
(-)
3.670
(↓0.07)
5
(-)
ヤクルト
48693 0.410
(↓0.004)
24
(↓1)
23444
(+5)
481
(+6)
99
(+1)
55
(-)
0.238
(-)
3.720
(↓0.02)
6
(-)
中日
45713 0.388
(↓0.003)
26.5
(↓1)
24333
(+1)
424
(+3)
56
(+1)
32
(-)
0.240
(↓0.001)
3.180
(↑0.02)