日本ハム(☆3対0★)オリックス =リーグ戦20回戦(2023.09.01)・エスコンフィールド北海道=
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ORIX
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日本ハム
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勝利投手:上沢 直之(8勝7敗0S)
敗戦投手:山﨑 福也(9勝4敗0S)

本塁打
【日本ハム】伏見 寅威(3号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆日本ハムは2回裏、伏見のソロで先制に成功する。続く3回には、無死一三塁の好機から清宮の適時打で1点を加え、リードを広げた。投げては、先発・上沢が9回無失点7奪三振の快投で今季8勝目。敗れたオリックスは、先発・山崎福が好投するも、打線が3安打無得点と沈黙した。

◆新庄剛志監督(51)の中軸プチ改造が、いきなり結果を出した。8月30、31日ロッテ戦は3番清宮幸太郎内野手(23)、4番万波中正外野手(23)、5番アリエル・マルティネス捕手(27)の「きよまんまる」を中軸に据えたが、この日は3番清宮、4番万波の後ろに、伏見寅威捕手(33)を今季初めて5番で起用した。すると、その伏見が2回の第1打席でオリックス先発山崎福の真ん中やや低めストレートを捉えた。打球はぐんぐん伸び、左翼2階席脇のエスカレーターの壁に当たる先制の特大3号ソロ。起用した新庄監督が両手を挙げて歓喜すると、伏見は「狙い打ちです!上沢に勝ちをつけられるように」とコメントした。古巣の後輩で、オリックス時代にバッテリーを組んだこともある山崎福相手には今季、試合前まで6打数4安打と相性が良く、3-1とボール先行した直後、真ん中近くの直球を逃さなかった。

◆日本ハムが新本拠エスコンフィールド7連勝を飾った。2回無死、今季初めて5番に入った伏見寅威捕手(33)が、オリックス先発山崎福から左翼に先制ソロを放ち先制。3回無死一、三塁で、清宮幸太郎内野手(24)が山崎福の内角ストレートを詰まりながらも右前に落とし、2点目を追加した。さらに終盤8回1死一、三塁で万波中正外野手(23)が中前適時打を放ち、点差を広げた。先発の上沢直之投手(29)は9回3安打無失点と快投。5月17日西武戦(エスコンフィールド)以来、今季2度目の完封で、チームトップの8勝目を挙げた。

◆首位オリックスが2戦連続の完封負けを喫した。日本ハムの先発上沢を前に、打線が散発3安打。前日8月31日ソフトバンク戦も0-1でサヨナラ負けしており、6月7、8日巨人戦(0-10、0-6)以来の2試合連続の零敗となった。中盤まで安打はともに頓宮が放った2回1死から左翼への二塁打、5回先頭で中前打の2本。相手右腕のキレのある球に好機を広げられなかった。2点を追う8回に、先頭のゴンザレスが中越え二塁打を放ち1死三塁とチャンスをつくったが、代打西野が投ゴロ、茶野が中飛に打ち取られ、反撃はできなかった。先発の山崎福は2回に日本ハム伏見に先制ソロを浴びるも、7回6安打2失点と粘投。しかし味方の援護に恵まれず、自身初の2ケタ勝利は次戦へ持ち越しとなった。

◆日本ハムのエース上沢直之投手が散発3安打で今季2度目の完封勝ちを飾った。自身約1カ月ぶりの白星でチーム最多の8勝目となり「久しぶりだったので喜びはかなり大きい」と声を弾ませた。チームは本拠地で7連勝と乗っている。新庄監督は「負けそうな感じ、しないですもんね」。2日は球界のエース山本が相手で、指揮官は「守備重視で行くか、打つ方で行くか...」と早くも考えを巡らせていた。

◆日本ハム伏見寅威捕手が昨季まで"専属捕手"を務めていたオリックス山崎福から、先制の3号アーチ。「20年から一緒にローテーションをつかんだ仲で、一番思い入れのある投手」と感慨深げだ。移籍後、初の5番起用で「監督がふざけているなと思った」というが、山崎福からは9打数5安打1本塁打で打率5割超えと相性抜群。「年に1、2回あるかの会心の一撃。もう忘れます!」と笑った。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が値千金の右前適時打。1-0の3回1死一、三塁からオリックス山崎福の内角直球を、詰まりながらも右前へ運んだ。「真っすぐに張っていたので良かった」と狙い通り。2試合連続打点で「(前を打つ1、2番がチャンスメークし)打ちやすい場面で回してくれている」。ロースコアゲームで貴重な追加点となり、力投するエース上沢を助けた。

◆首位オリックスが、日本ハムの先発上沢に3安打完封負けを喫した。前日8月31日ソフトバンク戦も0-1でサヨナラ負けしており、6月7、8日巨人戦(0-10、0-6)以来の2試合連続の零敗。2位ロッテも勝利し、優勝マジックは「20」のままとなった。試合後、中嶋聡監督(54)は「(上沢は)良かったんでしょうけど、それよりもうちの打線が悪いでしょ。それしかないです」と即答。「(試合に)行く時にみんなでこうやって行きましょうというのは言ってるわけですけど、それができないから今悪いんだろうなと思いますね」と続けた。中盤まで安打は、ともに頓宮が放った2回1死から左翼への二塁打、5回先頭で中前打の2本。相手右腕のキレのある球に好機を広げられなかった。2点を追う8回に、先頭のゴンザレスが中越え二塁打を放ち1死三塁とチャンスをつくったが、代打西野が投ゴロ、茶野が中飛に打ち取られ、反撃はできなかった。この日は3番に池田が入るなど、5人の打順を入れ替えたが得点につながらず。沈む打線に「我慢してる場合じゃないです。やるしかない」と語気を強めた。▽オリックス山崎福(7回6安打2失点と粘投も4敗目。初の2桁勝利は持ち越し)「最初の方が操れてないというか、いまいち乗ってこれていない感じがあったので、反省点です。良くもないですけど、最低限はやれたかなと思います」

◆日本ハム上沢直之投手(29)が9回3安打無失点と快投し、5月17日西武戦(エスコンフィールド)以来今季2度目の完封で、チームトップの8勝目を挙げた。シーズン2度の完封は初めて2ケタ勝利を挙げた18年以来5年ぶり。前回登板まで4試合白星がなかったが、8月26日西武戦で完封勝利を挙げた伊藤大海投手(26)からアドバイスを受け改良したフォークをまじえ、首位オリックス打線を翻弄(ほんろう)した。緊迫した場面でも上沢の気持ちがなえることはなかった。3点リードで迎えた9回1死一塁、カウント3-2から投じた外角低めカットボールで、好打者森を二塁併殺打に打ち取った。次の頓宮に回せば同点弾を食らう可能性もある。「がっつかずに1アウトずつと。結果的には理想的な形だった」。7月28日以来、約1カ月ぶり勝利に「勝てなさすぎでしょ...久しぶりだったので、喜びもかなり大きいです」と目を細めた。女房役の伏見には先制ソロと好リードのダブルで援護してもらった。勝利の瞬間は真っ先に抱き合って感謝。「バッターの状態を見ながら寅威さんの要求が僕に勇気をくれるような、安心感をくれるようなサインの出し方やしぐさをしてくれた」。5回2死一、三塁の場面では来田に内角ストレートを2球続け空振り三振に。「僕の中では変化球もあったのですが、あそこは寅威さんのサイン通りに」ピンチをしのいだ。4試合白星がない中、後輩のアドバイスにも耳を傾け、修正を試みた。「大海(伊藤)のフォークが最近良かったので、まねして助言も聞きながら投げたら、そんなに落ちないんですが、いい感じで外れて」。8回1死三塁のピンチでは西野を、握り浅めの新フォークで投ゴロに打ち取り、三塁走者をアウトに。先輩のリード、後輩に学んだフォークが、勝負どころで生きた。2年ぶりの2ケタ勝利まであと2勝、自己最多18年の165回1/3にも残り13イニングに迫った。「(イニング数の)キャリアハイは目指してきたところ。チームとしてもクライマックスに向け最後までひりひりする試合を続けていきたい」。渾身(こんしん)の114球を、次の快投につなげる。【永野高輔】

◆日本ハム・伊藤大海投手(26)が2日のオリックス戦に先発する。8月は4試合に登板し2勝1敗、防御率1・91。前回登板の西武戦(ベルーナ)では今季初完封をマークするなど状態は上向きだ。8月31日に26歳となった道産子右腕は「変わらず、残りの数試合しっかり投げきって、今シーズン頑張りましたという報告をいろんなところでできたらいいなと思います」と抱負を語った。

◆オリックスの山本由伸投手(25)が2日の21回戦に先発。敵地でダッシュなどで調整し、登板に備えた。前回の8月23日の西武戦(ベルーナ)から間隔があいたが、「しっかりケアする時間をありましたし、練習する時間もあったので、すごく充実した時間を過ごせました」とコメント。相手の伊藤とは今季初の投げ合いとなるが「すごくいい投手ですし、接戦になったとしても投げ負けないように頑張ります」と13勝目を狙う。

◆日本ハムは新庄采配が的中した。試合前時点で打率・199ながらオリックス先発の山崎福に対し、チームトップの同・667(6打数4安打)と相性の良い伏見寅威捕手(33)を5番で起用。すると二回、その伏見が先制の3号ソロを放った。「(自軍先発の)上沢に勝ちをつけられるように」先頭打者で第1打席を迎えると、カウント3-1から左腕の内角への141キロをフルスイング。左翼1階席から2階席へと続くエスカレーターに白球を運び「狙い打ちです!」とうなずいた。ベンチの指揮官も本塁打を確信すると、ガッツポーズを決めた。伏見はプロ入りから昨季まで10年間、オリックスでプレー。山崎福とは昨季、19試合の先発登板のうち、13試合でバッテリーを組んだ。古巣・オリックス戦はチーム別でトップの打率・341(41打数14安打)をマークしている。それでも本人は「僕もなんで(打てている)かは分からないです。たまたまオリックス戦で打っているというだけで、何かがあるというわけではないです」と苦笑いを浮かべる。手の内を知り尽くした仲。オリックスでプロのキャリアをスタートさせた道産子捕手が今季初のクリーンアップ起用に、まさに〝一発回答〟で応えた。女房役としても先発上沢を好リード。8勝目を完封で飾る手助けをした。(加藤次郎)

◆オリックス・山崎福也投手は7回2失点と試合をつくりながら援護を得られず4敗目を喫した。自身初の10勝目を狙って臨んだが「最初がいまいち操れていなかった」と序盤が不安定だった。二回に昨季までバッテリーを組んでいた伏見にソロを浴びると、三回にも3連打されて失点。「最低限はやれたと思うけど」と悔しさをのぞかせた。打線も上沢の前に散発3安打に終わり、2戦続けての零敗。2連勝したロッテとのゲーム差は8・5に。リーグ3連覇に向け優位な立場に変わりはないが、中嶋監督は「うちの打線が悪い。我慢している場合じゃない。やるしかない」と奮起を求めた。

◆日本ハム・上沢直之投手(29)が5月17日の西武戦(エスコン)以来、今季2度目の完封を達成。約1カ月ぶりの白星となるチームトップの8勝目を挙げ、声を弾ませた。「久しぶりだったので喜びもかなり大きいです」最速150キロの直球と〝新フォークボール〟がさえた。同僚右腕の伊藤の助言を参考にこれまでよりも握りを浅めに変更。鋭い変化で打者の芯をずらし「他のボールと対になって使えるというのはいい」と手応えをにじませた。五回2死一、三塁のピンチでは直球を続け、9番・来田から空振り三振を奪取。「僕に勇気をくれるような安心感をくれるようなサインの出し方やしぐさをしてくれた」とバッテリーを組んだ捕手・伏見に感謝した。チームはこれで本拠地・エスコンで7連勝。新庄監督は「テンポが良くて野手のリズムも出てきた。こういうふうに点数が入って作戦もはまってくれる」と目を細めた。殊勲の右腕はお立ち台で「僕たちはクライマックスに向けて最後まで望みをつなげて、終盤ヒリヒリする試合を続けていきたい」とファンに力強く語った。

◆福岡から北の大地へ移動し、気持ちを新たに臨んだ一戦で難敵にひねられた。オリックスは上沢に散発3安打に封じられ、今季12度目の零封負け。中嶋監督の表情も渋かった。「(上沢は)良かったんでしょうけど、それよりもうちの打線が悪いでしょ。それしかないです」7月1日の対戦で勝利するまで、18年から12連敗を食らっていた右腕の壁は高かった。2点を追う八回に先頭のゴンザレスが左中間への二塁打を放ち、その後1死三塁としたが、代打・西野の投ゴロで三走が挟殺されて無得点に終わった。これで対上沢は通算で8勝20敗だ。6月7、8日の巨人戦(京セラ)以来となる2試合連続での零封負け。20イニング連続で無得点と本塁が遠い。連敗は8月10日のロッテ戦(ZOZOマリン)、11日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来だ。初の2桁勝利を狙った山崎福が7回2失点と粘投するも、見殺しにしてしまった。足踏みをしている間に、2位ロッテが2連勝してゲーム差は8・5となった。8月26日に点灯し、20としている優勝マジックは、2日にも条件次第で消滅する可能性が出てきた。中嶋監督は「別に我慢するつもりもないです。やるしかない」と力を込めた。3連覇に向けて踏ん張りどきだ。(北池良輔)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
69434 0.616
(↓0.006)
M20
(-)
27419
(-)
346
(+3)
92
(-)
37
(-)
0.251
(↓0.001)
2.770
(↓0.01)
2
(-)
ロッテ
59505 0.541
(↑0.004)
8.5
(↑1)
29411
(+5)
413
(-)
81
(+2)
62
(+2)
0.242
(-)
3.350
(↑0.03)
3
(-)
ソフトバンク
56572 0.496
(↓0.004)
13.5
(-)
28424
(-)
413
(+6)
86
(-)
52
(-)
0.247
(-)
3.310
(↓0.02)
4
(-)
楽天
55601 0.478
(↓0.004)
15.5
(-)
27406
(-)
454
(+5)
91
(-)
83
(+1)
0.242
(↓0.001)
3.560
(↓0.02)
5
(-)
日本ハム
53661 0.445
(↑0.004)
19.5
(↑1)
23407
(+3)
407
(-)
88
(+1)
64
(-)
0.237
(↑0.001
2.990
(↑0.03)
6
(-)
西武
51651 0.440
(↑0.005)
20
(↑1)
26339
(+6)
388
(-)
73
(+1)
68
(+1)
0.233
(↑0.001)
3.000
(↑0.02)