ソフトバンク(☆7対0★)オリックス =リーグ戦20回戦(2023.08.29)・長崎ビッグNスタジアム=
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ORIX
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ソフトバンク
40300000X71100
勝利投手:スチュワート・ジュニア(3勝4敗0S)
敗戦投手:ワゲスパック(4勝7敗2S)
  DAZN
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◆ソフトバンクは初回、牧原大と今宮の適時打などで4点を先制する。そのまま迎えた3回裏には、2死満塁の好機から柳田が適時二塁打を放ち、リードを広げた。投げては、先発のスチュワート・ジュニアが7回無失点の好投で今季3勝目。敗れたオリックスは、投打ともに振るわなかった。

◆ソフトバンク-オリックスは長崎での一戦。今年4月18日巨人-DeNA戦も同球場で行われたが、この試合は両軍0本塁打。長崎では最近の4試合で1本も本塁打が出ておらず、最後に本塁打が出たのは09年7月28日。今日と同じソフトバンク-オリックス戦で、オリックスのカブレラが2本、フェルナンデスが1本記録した。14年前と同じカードの今日は久しぶりの1発が出るか。

◆両チームのスタメンが発表され、4連敗中のソフトバンクが打順を改造した。1番にはドラフト3位ルーキーの生海(いくみ)を起用。2番には2年目の野村勇を据え、この日1軍昇格した2選手を1、2番で起用した。若鷹がチャンスメークし、3番柳田、4番近藤と主軸へつなげるか。

◆ソフトバンク野村勇内野手(26)が「神走塁」で先制点をもぎとった。「2番・三塁」で昇格即スタメン。1回の第1打席で中前打を放ち、3番柳田、4番近藤も安打で続いた。1死満塁となり、三塁走者の野村勇は5番中村晃のセカンドフライの間に本塁へタッチアップ。一度はアウト判定されたが、藤本博史監督(59)がすぐにリクエスト判定を要求。リプレー検証の結果、セーフに覆り先制点を奪った(記録は二飛も中村晃に打点1)。その後は2死二、三塁となり、6番牧原大が右前へ2点適時打を放つなど一挙4得点。野村勇の神走塁が初回の猛攻を呼び込んだ。野村勇は藤井学園寒川(香川)、拓大、NTT西日本を経て21年ドラフト4位で入団。ルーキーイヤーの春季キャンプでは、本多雄一2軍内野守備走塁コーチがスピードだけなら「周東よりも速い」と言ったことで話題になった。昨季はシーズン10本塁打を放ち、1リーグ時代の1939年(昭14)に鶴岡一人が10本塁打して以来、83年ぶりに球団新人最多記録に並んだ。

◆ソフトバンクのドラフト3位、生海(いくみ、甲斐生海)内野手(23)のプロ1号は幻となった。4-0の3回1死一、二塁。ワゲスパックの4球目、高め141キロ直球を左翼ポール際に飛ばし、一度はホームラン判定された。走者も生海もダイヤモンドを一周したが、審判団が集まり「審判団自らリプレー検証を行います」と場内アナウンス。リプレー検証の結果、ポールより外と判定されてファウルとなった(この打席は四球)。それでも若鷹が逆方向へ大飛球を放ったことに、SNS上では「生海君高めのストレート逆方向に飛ばす打球えぐかったなw」「生海逸材すぎるだろマジで」と称賛の超えが飛び交った。「1番右翼」でスタメン出場し、大器の片りんを見せた。藤本博史監督(59)も「全然いいですよ。ホームランね、惜しかったけど、ああいうの見てたらやっぱりチャンスをやりたいと思うよね」とうなずいた。

◆ソフトバンク野村勇内野手(26)の「神走塁」が話題になっている。1回1死満塁。三塁走者の野村勇は、中村晃のセカンドフライの間に本塁へタッチアップ。一度はアウト判定されたが、藤本監督のリクエストで判定が覆った。オリックスの二塁手・宜保は捕球体勢が悪かった訳ではなく、足でもぎ取った先制点といえる。このプレーで中村晃に記録されたのは「二飛」。なぜ「犠飛」ではないのか。公認野球規則9・08「犠牲バント、犠牲フライ」の(d)の項には「0アウトまたは1アウトで、打者がインフライトの打球を打って、フェア地域とファウル地域を問わず、外野手または外野の方まで回り込んだ内野手が、捕球した後、走者が得点した場合(中略)には、犠牲フライを記録する」と記載されている。今試合の記録員は「内野手が外野まで回り込んでの捕球ではない」と説明。つまり宜保の捕球は「外野の方まで回り込んだ」と判断されなかったため、「二飛」となった。なお中村晃には打点1が記録されている。

◆優勝マジック「22」を点灯させているオリックスの連勝が8でストップした。11日楽天戦(楽天モバイルパーク)以来の完封負けを喫し、黒星は11試合ぶりとなった。先発のジェイコブ・ワゲスパック投手(29)が、3回8安打7失点。「先発の役割を果たすことが出来ず、ただただ悔しいということしかありません」。初回1死から3連打を浴びて満塁にされると、打者一巡の攻撃で一挙4失点。3回は2四球がからんで2死満塁から、ソフトバンク柳田に走者一掃の中越え適時二塁打を浴びた。5四死球を出すなど、計92球を要す苦しい展開となった。打線もソフトバンク先発スチュワートから好機をつくるも、あと1本が出ず。初回に中川圭、森の連打で2死一、二塁、2回は1死二、三塁など得点圏に走者を進めたが、得点を奪えなかった。先週末に2位ロッテとの直接対決3連戦に臨んだオリックスは、26日に優勝マジック「24」を点灯。翌27日に「22」に減らしたが、この日は足踏みとなった

◆ソフトバンクのカーター・スチュワート投手が7回6安打無失点の快投で3試合ぶりの3勝目を手にした。6回以外は全て走者を背負ったが、カットボールやスプリット、カーブで要所を締めた。自己最多116球の力投も恵まれ「正直少し疲れましたけど、気持ちは次に向かっている。また次もしっかり自分の仕事をしたいと思います」と充実感を漂わせた。オリックスには今季3試合で2勝1敗、防御率1・35。猛牛キラーの雰囲気が漂う。▽ソフトバンク牧原大(1点を先制した初回に追加点の右前2点適時打。出場8試合ぶりの打点)「打てなくてチームにもファンの皆さんにも迷惑をかけてしまい、本当に申し訳なかったです。今日は何とか打つことができてよかったです」▽ソフトバンク今宮(初回に5試合連続安打となる右前適時打)「打ったのはカットボール。いい流れの中でのチャンスで、積極的に打ちにいくことができました。その結果がタイムリーにつながったと思います。続いていくことができてよかったです」

◆ソフトバンク柳田悠岐外野手が3安打3打点で打線を引っ張った。4-0の3回2死満塁で走者一掃の適時二塁打。直前に生海が左翼ポール際に"幻のプロ1号3ラン"を放っており、その3点を取り戻す形になった。「しっかりと上からボールをたたくことができました。みんなホームまでよく走ってくれました。ナイスラン。大きい追加点を取ることができてよかったです」。打率は3割7厘に上昇。パ首位打者のオリックス頓宮に5厘差に迫った。

◆/先発ローテーション定着へ\来日最多の116球スチュワートが7回無失点で3勝目回数:7球数:116安打:6三振:5四球:3失点:0?プロ野球(2023/8/29)??ソフトバンク×オリックス??Live on DAZN#DAZNプロ野球#sbhawks pic.twitter.com/341MlFtBqv

◆首位オリックスの連勝が8でストップし、優勝マジックは「22」で足踏みした。11日楽天戦(楽天モバイルパーク)以来の完封負け。中嶋聡監督(54)は「いつか負けるところで、これだけ完全にやられたというのは切り替えやすいと思います」。11試合ぶりの黒星を受け止め、すぐに次戦を見据えた。先発のジェイコブ・ワゲスパック投手(29)が、3回8安打7失点。初回にいきなり打者一巡の攻撃で一挙4失点。3回は2四球がからんで2死満塁から、ソフトバンク柳田に走者一掃の中越え適時二塁打を浴びた。前回22日は6回1安打無失点と好投した右腕が、5四死球を出し計92球を要す苦しい投球。指揮官も「フォアボールの数であったり、前回とは全然違いますよね」と話すしかなかった。序盤に大量リードを許す難しい展開だったものの、打線はつながりを欠く場面もあった。「やれることはやれてなかったですね、今日は。点差が開いた時に自分勝手なバッティングになってしまうところが、このチームにある悪いところ。どんな点差でも、やっていかなきゃいけないことをやらなきゃいけない」。次戦に切り替えながらも、注文をつけることは忘れなかった。2位ロッテも勝利したため、優勝マジックは「22」のまま。小休止して福岡から仕切り直す。▽オリックス・ワゲスパック(3回8安打7失点で7敗目)「先発の役割を果たすことが出来ず、ただただ悔しいということしかありません」

◆ソフトバンクが連敗を4で止め、恒例の「ファイト! 九州デー」の今季最終戦を勝利で締めた。年に1度の長崎開催で、藤本博史監督(59)が打線をテコ入れ。この日1軍に再昇格させて「2番三塁」で起用した野村勇内野手(26)が大当たり。安打出塁した初回1死満塁の三塁走者で、二飛で生還する先制の「神生還」を決め、一挙4得点を導いた。打線は11安打7得点で首位オリックスを圧倒。勝率を5割に戻した。試合開始早々、長崎ビッグNに詰めかけた鷹党の歓声が湧き上がった。0-0の初回1死満塁。野村勇が先制点をもぎ取る"神生還"を決めた。昇格即「2番三塁」での起用に応え、第1打席で先発ワゲスパックから中前打。その後三塁まで進み、5番中村晃が放った内野後方への二飛に意を決した。「(二塁手の捕球)体勢が悪かったのでセーフになる確率が高いと思った」。セオリー度外視のタッチアップ。ホームへ頭から突っ込むと、捕手のタッチをかいくぐり、左手でベースに触れた。1度はアウトの判定がくだったが、藤本監督がすかさずリクエスト。セーフに覆った。「たぶん初めて」と内野フライで先制の生還。藤本監督は「アウトになっとったらね。あの4点がないんやからね。(野村)勇の足は相手にとって脅威になるよね」と勇気ある好走塁を絶賛した。この1プレーで勢いづいた打線は、10人攻撃の猛攻で一気に4得点。3回にも3点を加え、8連勝中だった猛牛の勢いを序盤で断ち切った。藤本監督の大きな決断が勝利として結実した。この日1軍昇格したばかりのドラフト3位ルーキー生海を1番、2番には野村勇を起用した。指揮官は「勢いというか。起爆剤になってくれたらいいかな」と4連敗中のチームにテコ入れを敢行。前週は千葉、仙台と敵地6連戦で1勝5敗。散々な1週間で最大「15」あった貯金も使い果たし、27日に藤本政権初の借金生活に突入した。Aクラス死守、上位猛追へ、何としても負の流れを変えたかった。野村勇は8回にも左翼線を破る二塁打を放ち、今季初のマルチ安打でバットでも結果を残した。ウエスタン・リーグでは打率4割超えと打ちまくり、今か今かと1軍の舞台を待ちわびていた。「本当に悔しい気持ちを糧に、練習して今日この場所に立っている。本当に良かった」と充実の汗をぬぐった。チームは連敗を4で止め、勝率5割に復帰。野村勇は眉毛にアイブラックをつけてお立ち台に上がり、最後まで長崎を盛り上げた。「1軍で活躍してナンボ。チームのために自分が頑張れば」。再浮上へのキーマンに期待の若鷹が名乗りを上げた。【佐藤究】野村勇「神走塁」なぜ二飛?「内野手が外野まで廻り込んでの捕球でない」記録員

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】ソフトバンク野村勇が神走塁!二飛で果敢にタッチアップ、ヘッドスライディングで生還! チームに勢いをつける先制で長崎での17年ぶり勝利に貢献しました!

◆青空に強い西日が差し込む。オリックスとしては、2009年7月28日以来となる長崎での試合で、ワゲスパック投手(29)が先発した。ただ、鷹の電光石火の攻撃に立ちすくむしかなった。登板前は、長崎について「グーグルで調べなきゃだめかなと思うんですけど、すごいいい球場というのは聞きました」と話をしていた。長崎の象徴の平和公園の門前の球場で好投を誓っていた。一回1死から野村勇、柳田、近藤の3連打で満塁とされ、5番・中村晃の二飛で三走・野村勇の好走塁であっさりと先制点を献上。エース・山本からは「積極的に打者に向かって投げていくということ」とアドバイスをもらっていたが...。牧原大に2点打、今宮に適時打とこの回だけで5安打4失点とつまずいた。前回登板だった22日の西武戦(ベルーナ)では6回無失点で先発として、昨年7月以来の白星をつかんでいた。残暑の日々も来日2年目の助っ人は「舞洲(2軍施設)ではきついけど、まあまあそこまで悪くないかな」とヘッチャラのはずだったが一回だけで45球。ユニホームにはびっしょりと汗をかいていた。14年前の一戦ではカブレラやフェルナンデスの当時の助っ人砲が3発のアーチを夜空にかけ快勝したが、三回2死満塁から柳田に走者一掃の二塁打を浴び、3回7失点と投壊。勝てば2年ぶりの9連勝だったが、厳しい展開だった。(北池良輔)

◆ソフトバンクが連敗を4で止めた。一回に打者一巡の攻撃で4点を先取し、三回には柳田の3点二塁打で加点した。スチュワートが7回6安打無失点で3勝目を挙げた。オリックスはワゲスパックが乱調で、連勝が8で止まった。

◆あと3アウトで歓喜の瞬間を迎えられた虎党から悲鳴があがった。つかみかけていた白星は消え去り、優勝マジックも消滅した。23試合連続無失点中だった岩崎が、今季初となる被弾で同点、勝ち越し弾も許してわずか7球でKO。30日ぶりに帰還した甲子園で、まさかの黒星を喫した。「(先頭打者の出塁が)もったいなかったです。全部ストライクなので」守護神は久しぶりに歩を進めたクラブハウスまでの通路で、声を絞り出した。先発の今永を攻略できなかったが、0―0の八回に2番手・ウェンデルケンから坂本、ミエセスのタイムリーで2点を奪取。あとは絶対的守護神に九回を託す勝ちパターン持ち込んだ。だが、2球で追い込んだ先頭の蝦名に中前打を許すと、続く佐野には初球の直球を右中間席へ運ばれた。今季50試合目の登板での初被弾は、痛恨の同点2ラン。さらに牧にはチェンジアップを捉えられると、左翼席への勝ち越しソロを浴びて試合をひっくり返された。6月17日のソフトバンク戦(甲子園)以来、24試合ぶりの失点だった。岡田監督が「そら、まさかやろ」と振り返ったよもやの展開。それでも「そういうときもあるしのお。まあ、しゃあないわ。風でいくと思わなかったけどなあ。そんなん、責める、責めんとかの問題じゃなしになあ」と守護神をフォローした。1死も取れずに岩崎は降板。バトンを受けた石井は無失点で踏ん張ったが、相手に傾いた流れを取り戻せなかった。

◆チームとして14年ぶりの長崎は悪夢の夜となった。オリックスは試合早々に主導権を手放し、零封負けは今季10度目。夜空にソフトバンクの応援歌がこだまする中、足早に球場を後にした。「いつか負けるところで、これだけやられたというのは、切り替えやすいのかなと思う」中嶋監督は淡々と振り返ったが、スチュワートの前に6安打無得点。前回2009年7月28日はカブレラら助っ人の一撃が飛び出して快勝したが、今年は相手の躍動する姿を見るだけだった。先発したワゲスパックが乱調だった。一回1死満塁から中村晃の二飛で三走・野村勇を生還させるなど、5安打を集められ、いきなり4失点。三回には2死満塁から柳田に走者一掃の二塁打を許し、3回7失点と散々だった。これでは自慢の救援陣も意味がなかった。2分けを挟み、2年ぶりの9連勝を逃した。2位ロッテが勝利したため、ゲーム差は9・5ゲーム差。3連覇へのマジックは22のままだった。過去2年は優勝マジックが点灯せずに栄冠を勝ちとった。勝負の世界はゲタを履き、鼻緒を確かめるまでは分からない。全員で1勝でも多く積み重ねる。(北池良輔)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
68414 0.624
(↓0.006)
M22
(-)
30411
(-)
338
(+7)
90
(-)
36
(-)
0.252
(↓0.001)
2.760
(↓0.04)
2
(-)
ロッテ
57495 0.538
(↑0.005)
9.5
(↑1)
32398
(+6)
406
(-)
78
(+1)
59
(-)
0.241
(↑0.001)
3.380
(↑0.03)
3
(-)
ソフトバンク
55552 0.500
(↑0.005)
13.5
(↑1)
31419
(+7)
399
(-)
84
(-)
52
(-)
0.247
(↑0.001
3.310
(↑0.03)
4
(-)
楽天
54581 0.482
(↑0.005)
15.5
(↑1)
30396
(+2)
440
(+1)
89
(+1)
81
(-)
0.243
(↓0.001)
3.530
(↑0.02)
5
(-)
日本ハム
51651 0.440
(↓0.003)
20.5
(-)
26397
(-)
399
(+6)
87
(-)
63
(-)
0.236
(↓0.001)
3.000
(↓0.03)
6
(-)
西武
49641 0.434
(↓0.004)
21
(-)
29324
(+1)
378
(+2)
71
(-)
65
(+1)
0.232
(-)
3.000
(-)