ロッテ(☆6対0★)日本ハム =リーグ戦20回戦(2023.08.29)・ZOZOマリンスタジアム=
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日本ハム
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ロッテ
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勝利投手:小島 和哉(7勝4敗0S)
敗戦投手:マーベル(2勝2敗0S)

本塁打
【ロッテ】山口 航輝(11号・8回裏2ラン)

  DAZN
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◆ロッテは2回裏、和田の適時打と藤岡の適時二塁打で4点を挙げ、先制に成功する。そのまま迎えた8回には、山口の2ランでリードを広げた。投げては、先発・小島が8回5安打無失点の快投で今季7勝目。敗れた日本ハムは先発・マーベルが精彩を欠き、打線も振るわなかった。

◆日本ハムの先発投手が5回を持たずに降板したのは9試合ぶりだ。2位ロッテとの3連戦初戦を託されたマーベルは2回に先頭打者への四球から崩れて1回2/3を投げて5安打4失点でKO。マウンドを降りてから1時間ほど経過した5回終了後に助っ人右腕は球団を通じて「先発の役目を果たすことができず、悔しいです。次の登板に向けて修正して調整したいと思います」とコメントを発信した。先発陣の安定が、すでに8月の月間勝ち越しを決めて最下位からも脱出した日本ハムの基盤だった。この日は本来、左腕エースの加藤貴が先発予定も前回登板で左肘を痛めて戦線離脱。代役としてロングリリーフとしても重宝するマーベルに白羽の矢を立てたが、結果的にブルペンデーのような継投となった。試合前時点でCS圏まで6差。次カードの首位オリックスとの3連戦も含めて1つも落としたくない6連戦初戦は、タフな展開となった。

◆日本ハムの吉田輝星投手(22)が、ニューヘアでZOZOマリンに今季初登場した。昨日切ったばかりの髪形の名前について「何がいいっすか?ベッカム!」と笑いながら回答。最近は短髪をキープしているが、これが好調をキープしている一因だったという。「(前は)めちゃくちゃ伸ばしてましたけど、髪を短くしたら、急に球も速くなったっす」。今季初昇格した25日の西武戦でも「ピッチング(練習)で146とか出て、『150出るんじゃね?』」と良い感触を持って登板。最速149キロをマークして、3者凡退に抑えた。終盤戦でようやく訪れた1軍の舞台。残り試合は少ないが、「ここからちょっとしかないですけど、頑張りますよ」とベッカムヘアの吉田は気合十分だ。

◆日本ハムは今季13度目の完封負けで、連勝は2でストップした。1回1死一、二塁の先制機で4番万波、5番郡司が見逃し三振に倒れた。5安打に封じられ、得点の糸口をつかめなかった。ただ、前カードの西武戦も初戦で完封負けしてからの2連勝。新庄監督は「(西武戦も)2戦目、3戦目といい感じで勝てたので、その流れで明日は火を付けたい」と打線の奮起に期待した。▽日本ハム吉田(高校時代に秋田でしのぎを削ったライバル山口に初被弾)「カットボールがイメージより曲がらずストライクゾーンにとどまった感じ。(同学年対決を)意識はしますけど、次しっかり抑えたい」

◆今季2度目の先発日本ハムのジェームス・マーベル投手が2回途中でKOされた。2回、先頭に四球を与えて4長短打で4失点。「本当に悪い内容だった。守備も攻撃も自分のせいでうまくいかなかった」と自分を責めた。左肘を痛め登板回避した加藤貴に代わり、来日初勝利を挙げた千葉のマウンドに再び上がったが、今季2敗目。「失敗から学んで次につなげることが出来れば」と雪辱を誓った。

◆ロッテの山口航輝外野手(23)が、高校時代からのライバル日本ハム吉田から放った初本塁打を、不振から脱する号砲とすると誓った。4点リードの8回1死三塁。「言葉で表すことは難しいかもしれないですけれど、違うスイッチが入った」。相手の最大長所でもある直球の勢いを初球で感じ、追い込まれてからは「遅れないように」と体も気持ちも自然とオンに切り替わった。フォークを見逃すと2-2からカットボールを捉えた。「ホームランが久しぶりすぎて、よく分かんないっす。でもちょっとホッとしています」。8月4日の楽天戦以来の11号が左中間スタンドに届いた。18年夏の秋田県大会決勝では前年王者明桜(現ノースアジア大明桜)の4番として、金足農・吉田と対戦。左翼ポール際の特大ファウルは放ったが4打数3三振。「これからの人生で成功したり、あいつを抜かせる将来に」と決意したプロの舞台は、これで4打数3安打1本塁打となった。主砲の期待を背負って30発を目標に掲げたが、悩める日々。一方で、最近は野球で活躍する夢をよく見る。「毎日、起きるのが怖い。夢は良いけれど、起きると現実に。悲しくなる」。そんな中での1発。「これをつなげていかないといけない。優勝を目指していきたい」。"正夢"となったことで、少しだけ気持ちが晴れた。【鎌田直秀】○...小島が8回無失点で7勝目を挙げた。9回続投を何度も懇願したが「(黒木コーチに)ダメと言われました」と悔しさもにじませた。ストライク先行の内容には満足も、8回には連続三振後に四死球でピンチを作ったことを反省。「1イニングずつ出し切ると6、7回でまとめるような投球になってしまう。最後まで投げると思って行った方が球数も少なくなる」と前日に考え方を変え「自分の投げる試合は勝ちたい」と意気込んだ。▽ロッテ吉井監督(8月最後の3連戦初戦を白星発進に)「和田(の適時打)は(相手が)シンカーピッチャーだったのでゴロを打って内野安打になるかなと思ったらうまくいきました。小島も合格点なんですけれど、もっともっと攻めていけるようにやってほしい」▽ロッテ和田(2試合連続で無得点だったマーベルからの先制打に)「何とかバットに当てようと思いました。良いところに転がってくれた」▽ロッテ藤岡(2回1死満塁から走者一掃の右中間適時二塁打を含む3安打3打点)「なんとか1点と思って抜けてくれと思ったんですけれど、ランナーがしっかり走ってくれて本当に良かった。走者がいない時はホームラン打ちたいなと思って打席に立っています」

◆日本ハム吉田輝星投手(22)が高校時代からのライバル、ロッテ山口航輝外野手(23)に1軍で初めて本塁打を浴びた。0-4の8回に登板した吉田は1死三塁の場面で山口と今季初対戦。カウント2-2から138キロのカットボールを捉えられ、左中間へ11号2ランを打たれた。試合後に吉田は「(山口との対決は)意識はしますけど、今日はホームラン打たれたので、次しっかり抑えられるようにしたいと思います」と話した。吉田は金足農OBで山口は明桜OB。高校時代は秋田でしのぎを削った。2年夏はエース山口が吉田に投げ勝ち、3年夏は吉田が4番山口に投げ勝った。プロでは4年目の昨季、初めて1軍での対戦が実現。3度対戦し、3打数2安打で、今季の初対戦を迎えていた。この日の山口との対戦を振り返った吉田は「いやーちょっと、(ロッテ先発の)小島さんのスライダーがめっちゃ曲がっているって話を聞いていて、マリンは結構、風あるんですけど、フォークをその(本塁打を打たれる)前も見送られていて、変化球を低めにいくならカットかなっていう感じで、カットいったんですけど、イメージよりは曲がらずにストライクゾーンにとどまった感じだったので。あそこはちょっと...今日、結構ストレートに差されていたので、そういうバッターに一番合ってしまったのかなって。あれはちょっと、もうちょい制球というか、2スト(ライク)からだったので、カウントは余裕あったし、気をつけたいなって思います」とリベンジを誓っていた。

◆日本ハムが今季13度目の完封負けを喫した。1回1死一、二塁で4番万波中正外野手(23)が見逃し三振。最初のチャンスを逃した打線は2回以降もロッテ小島を捉えられず、沈黙を続けた。ZOZOマリン特有の強風に対応しきれなかった守備も失点につながるなど、投打がかみあわずに完敗。CS圏の3位ソフトバンクとは7ゲーム差に広がった。4番を任された万波は潔く、敗戦の責任を背負っていた。1回1死一、二塁。ロッテ小島がカウント2-2から投じた内角低めの148キロ直球を見逃して三振した。狙い球と違ったのか、という問いに「まあ、そうっすね...てか、手が出なかった...という感じです」。その後の相手左腕は8回まで無失点の快投。万波も無安打に終わった。打ち崩すのが難しいほど、リズムに乗られてしまったように見えたが、万波は「いや、僕の打ち損じじゃないですか」と言い切った。守備でも悔しさが残った。左翼から本塁方向へ平均7~8メートルの強風が吹き続けたZOZOマリン。強風が球場の壁に当たって跳ね返ることで、右中間方向のライナーは伸びると言われている。右翼を守った万波にホップするような打球が襲ったのは2度。7回はポランコ、8回は岡。右中間への打球を一直線に追ったが、2度とも頭を越された。新庄監督は失点につながった8回のプレーについて「あの岡君の打球を、万波君が自分の判断ミスで捕れなかったと思うか。ライナー性の打球は伸びるので、真っすぐではなく、こう(膨らみながら落下点へ)入っていくことを分かっていないと、また同じプレーになる。球場に合わせての打球判断が、こういう風の時に負け試合につながっていく」と、あえて言及した。もちろん万波も承知しているだけに「反省したい」と素直に受け止めた。シーズンは残り26試合。やり返すチャンスは、まだある。【木下大輔】

◆ロッテの助っ人右腕のカスティーヨ投手(28)が30日の日本ハム戦に先発する。前回19日の楽天戦では3回3失点で降板しており「1イニングでも多く投げ、試合をつくりたい」とリベンジを誓った。日本ハム戦の登板は、救援して来日初ホールドを記録した4月6日以来で、先発としては初。「自分の役割を果たすだけ。強い気持ちで向かっていきます」と3勝目を狙う。

◆俊足巧打で本拠地ZOZOマリンのファンを沸かせた。ロッテ・和田康士朗外野手(24)が二回、一塁強襲の先制適時内野安打をマーク。猛然と一塁ベースを駆け抜けセーフ判定を受けると、拍手喝采を浴びた。「三振と内野フライにならないようにと心掛けて打席に入りました。いい形で先制することができて良かったです」「9番・右翼」で19試合ぶりに先発出場。二回1死一、三塁のチャンスで左打席に入ると、追い込まれてからマーベルの変化球に食らいついて強打した。一塁手の野村が打球をはじいて、二塁手の上川畑がカバー。ボールを捕球し、一塁ベースに向かってスライディングしたが、50メートル5秒8を誇る〝幕張のスピードスター〟が一足早かった。和田の先制内野安打をなど打線がつながり、この回に4点を奪取。ビックイニングにつなげた。和田は中学までは野球部だが、埼玉・小川高では陸上部に所属。走り幅跳びの選手だった。野球への思いを捨てきれず、卒業後に社会人のクラブチームでプレー。BCリーグ、富山を経て2018年に育成ドラフト1位で入団した。20年に支配下契約を勝ち取り、21年には盗塁王に輝いた。今季は主に代走で61試合に出場するが、7月29日のソフトバンク戦でプロ初本塁打を放っており、吉井監督は「スタメンを狙ってほしい」と期待を寄せている。先発起用に応える「打」と「走」の活躍でチームを勢いづけ、13安打6得点で快勝した。(武田千怜)

◆日本ハムは今季13度目の零敗で連勝ストップ。試合後の新庄剛志監督(51)の一問一答は以下の通り。--3連勝ならず「西武戦も1戦目で完封負けして、2戦目、3戦目といい感じで勝てたので。その流れで明日はやっつけたいと思います」(続けて)「(八回先頭の)岡君の打球を万波君が自分の判断ミスで捕れなかったと思うか。しっかり打球に対してライナー性は伸びるっていうところで、真っすぐボールに入っていくっていうことを分かっていないと、また同じプレーになる。あと野村君の(二回1死一、三塁での和田の一塁内野安打)。あれも丁寧にいかないといけないところなんですけど、あそこで手を柔らかく使って、ホームでね。記録上はエラーじゃないですけど、そういうところを自分でしっかり分かっていないと、レベルは上がっていかない」--マーベルが二回途中4失点「やっぱボール先行してしまうと、バッターも絞りやすくなる。四球はヒットと一緒だから。ウチの打者も四球の数が増えたらヒットの数をプラスするぐらいの査定をしても面白いかなって。投手はその分、マイナスになるし、四球出さなかったらプラスになるっていうところを、やっぱ仕事ですからね。そういうふうに決め事としてやってみたら、もしかして変化が出るかもしれない」

◆日本ハムの新庄監督は三塁を踏めずに終わった淡泊な攻撃よりも、記録に表れない守りのミスを嘆いた。二回1死一、三塁で一塁手の野村がゴロをはじいて先制点を献上(記録は内野安打)。終盤には右翼手の万波が打球判断を誤り、頭を越される場面もあった。打線の軸を担うべき若手2人に「記録上はエラーじゃないけど、そういうところを自分でしっかり分かっていないとレベルは上がっていかない」と反省を促した。(ZOZOマリン)

◆ロッテの山口が、秋田・明桜高時代に県大会決勝で甲子園出場を懸けて戦った宿敵から本塁打を放った。八回に金足農高出身の吉田のカットボールを捉え、左中間に11号2ランを放った。最近は不調で、8番で出たこの日も2併殺打を喫していただけに「勝負を楽しむことはできなかったけど、最高の結果になって良かった」と控えめに喜んだ。昨季は初対決での左前打を含む3打数2安打だった。打たれた吉田は「意識はしますけど...。次しっかり抑えたい」と話した。

◆〝ライバル対決〟をド派手に制した。4-0の八回、ロッテ・山口航輝外野手(23)が日本ハム・吉田輝星投手(22)から左中間へ駄目押しの11号2ラン。高校時代から因縁のある右腕からプロ入り後初めて本塁打を放ち、感慨深げに笑った。「言葉で表すのは難しいけれど、違うスイッチは入ったと思う」同学年の吉田とは秋田・明桜高(現ノースアジア大明桜高)時代からライバル関係にある。高校2年夏の秋田大会決勝は吉田擁する金足農高に勝利して甲子園に出場したが、初戦敗退。3年夏の決勝は金足農高に敗れ、最後の夏の甲子園を逃した。金足農高は甲子園で準優勝し、〝金農旋風〟を巻き起こした。因縁の相手を前に闘争心がうずいた。8月は試合前まで打率・215と苦しみ、今季4番で33試合に出場した主砲が初めて8番に入った。3打席目までは2併殺打など無安打だったが、吉田のカットボールを豪快に引っ張り、8月4日の楽天戦以来75打席ぶりのアーチを架けた。「(吉田には)もうやられたくない気持ちがある」。プロ入り後の対戦は通算4打数3安打、1本塁打と圧倒している。「(この本塁打を)必ず次につなげていきたい」。不振が続き「毎日起きるのが怖い。夢でも野球をしている」と苦悩の日々を送る中、ライバルから放った一発を復調のきっかけにする。(武田千怜)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
68414 0.624
(↓0.006)
M22
(-)
30411
(-)
338
(+7)
90
(-)
36
(-)
0.252
(↓0.001)
2.760
(↓0.04)
2
(-)
ロッテ
57495 0.538
(↑0.005)
9.5
(↑1)
32398
(+6)
406
(-)
78
(+1)
59
(-)
0.241
(↑0.001
3.380
(↑0.03)
3
(-)
ソフトバンク
55552 0.500
(↑0.005)
13.5
(↑1)
31419
(+7)
399
(-)
84
(-)
52
(-)
0.247
(↑0.001)
3.310
(↑0.03)
4
(-)
楽天
54581 0.482
(↑0.005)
15.5
(↑1)
30396
(+2)
440
(+1)
89
(+1)
81
(-)
0.243
(↓0.001)
3.530
(↑0.02)
5
(-)
日本ハム
51651 0.440
(↓0.003)
20.5
(-)
26397
(-)
399
(+6)
87
(-)
63
(-)
0.236
(↓0.001)
3.000
(↓0.03)
6
(-)
西武
49641 0.434
(↓0.004)
21
(-)
29324
(+1)
378
(+2)
71
(-)
65
(+1)
0.232
(-)
3.000
(-)