西武(☆5対0★)日本ハム =リーグ戦18回戦(2023.08.25)・ベルーナドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:平良 海馬(8勝6敗0S)
敗戦投手:上沢 直之(7勝7敗0S)
  DAZN
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◆投打のかみ合った西武が快勝。西武は両軍無得点で迎えた6回裏、マキノンと渡部の適時打で3点を先制する。続く7回には源田が2点適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・平良が8回無失点の快投で今季8勝目。敗れた日本ハムは、打線が散発の3安打と沈黙した。

◆日本ハム吉田輝星投手(22)が今季初めて昇格を果たした。試合前に1軍に合流。中継ぎ要員としてベンチ入りする見込みだ。今季はイースタン・リーグで34試合登板(先発3試合)で52回1/3を投げ、1勝5敗3セーブ、防御率5・16。約2週間前の13日に故郷・秋田で行われた同リーグ楽天戦でも登板した吉田は「球速は、だいぶ秋田あたりから伸びてきて、フォームも良い感じなので、これをもっと良くできたら」と話していた。

◆今季初めて1軍昇格を果たした日本ハム吉田輝星投手(22)が、試合前に新庄剛志監督(51)から「バシバシ行ってくれ」とゲキを受けた。吉田は「残り試合も少ないので、投げられる試合は全部投げて、自分のピッチングを磨きながら、どんどんいければ」と気を引き締めた。シーズン終盤で昇格が決まり、先輩選手からも声をかけられた。「『やっときたか』ってな感じで。それはうれしかったですけど、その分いままで1軍でちゃんとできなかった。ここから挽回できれば」。出遅れた分を、取り返しに行く。

◆日本ハムのルーキーで「なまらうまい」選手を目指す奈良間大己内野手(23)が、8試合連続安打(守備のみ出場の1試合挟む)を放った。この日は4試合連続1番でスタメン出場。初回に西武先発平良の初球、150キロの低めストレートを思い切って振り抜き、左中間へ二塁打を放った。2度の2軍降格を味わい、はい上がってきた。口元のちょびひげを、先輩選手から「そるな」と言われ生やし続ける背番号58が、猛アピールを続ける。

◆タレント藤田ニコル(25)が西武-日本ハム18回戦(ベルーナドーム)でセレモニアルピッチを行った。この日、同試合は「生ボールワンコイン&チケット半額デー」として開催され、そのPRで来場。「ニコル」だけに背番号25の蒼空ユニホームで登場した。マウンドから振りかぶって投げるも、手元でいきなりバウンドし「あー、ちょっと待って!!」という藤田の悔しがる声が響いた。大役を終えると「悔しいのひと言です...。0点、いやもうマイナス20点くらいです。たくさん練習して肩を作ってきたので余計に悔しいです。20才を超えてからの野球観戦は初めてで、球場でビールを飲むのが夢だったので、これからやけ酒になっちゃうかもしれませんが、飲んで観戦を楽しみます!!」と苦笑いのコメントを残した。藤田は今月4日、俳優稲葉友(30)との結婚を発表。この日も登場時にスタジアムMCから結婚を紹介され、大観衆から拍手を浴びていた。

◆日本ハム吉田輝星投手(22)が、今季初昇格でいきなり初登板した。5点を追う8回から登板。先頭の西武マキノンには、初球インコース低めに146キロのストレートを投げ込むと、2球目は外角高め146キロストレートでファウルを打たせ追い込み、最後は148キロの外角低めストレートで、見逃し3球三振に切って取った。続く渡部もカウント2-2から149キロの外角高めストレートで空振り三振。外崎はカウント1-1から内角低め、147キロの力あるストレートを打たせ三ゴロに打ち取り、3者凡退で終えた。甲子園のスターの初登板での好投に、X(旧ツイッター)でも、トレンド入りした。

◆6月17日以来のスタメンマスクの西武柘植世那捕手が、走攻守で勝利に貢献した。6回に先頭で安打で出塁すると、マキノンの安打で好走塁で先制の生還。今季公式戦で初バッテリーを組んだ平良を8回無失点に導いた。開幕マスクをかぶったものの、コンディション不良もあって久々の勝利の味。「ここからなので。活躍し続けないと。チームとしても認められないと思うので」と油断はなかった。

◆敗れれば最下位転落となる瀬戸際を、西武平良海馬投手(23)が救った。日本ハム打線を8回3安打無失点。最速157キロを軸に、多彩な変化球を織り交ぜ8三振を奪った。味方の援護もあり「最高の投球ができました」と胸を張った。前回の登板でソフトバンク打線に7失点した。「これ以上点取られないように頑張りました」と汗をぬぐった。切り替え方がすごい。「(前回は)打たれましたけど、あまり打球速度が速くない球ばかりだったので、運も悪かったなと」。自身も相手も数値で検証しながら、科学的に対処していく。新時代の投手だ。8回116球。初完投初完封とはならなかったが、1年目の先発も板についている。「だんだん先発に慣れてきたというか、回復が早くなっているので、いい状態で投げられている感じです」。初回いきなり二塁打を浴びたが、ギアを上げて無失点に。ピンチではまるでリリーフのような出力で切り抜けた。松井監督も感謝する。「本当に初回から飛ばしていってくれたと思うし、あそこまでよく投げてくれたと思っています」。苦しい局面での大きな仕事だった。【金子真仁】

◆日本ハムは12球団ワーストの77個目の失策が、大きな失点につながった。6回2死一、二塁、上沢がマキノンに中前打を浴びると、二塁走者が本塁へ突入。中堅・松本剛の送球を古川裕大捕手が捕球し損ね、ボールがバックネット方向へ転々とする間に先制点を献上した。新庄監督は「難しいバウンドではなかった。早く捕ってタッチしなきゃっていう焦り。これは経験」と次戦への糧とした。▽日本ハム古川(6回2死一、二塁で中堅からのバックホームを捕球できず)「タイミング的にもアウトだったので、捕っておけばというプレー。明日から練習していきたい」

◆チームトップ8勝目を狙った日本ハム上沢直之投手は、6回2/3を投げ、8安打5失点でKOされた。5回まで1安打無失点と好投も、6回2死一、二塁でマキノンに先制打を許すなど、この回3失点。7回にも2死二、三塁から源田に2点適時中前打を浴びた。「源田さんはもうちょっとまっすぐを投げれば良かった。マキノンもデータでは他の球種も選択肢にあった。真っすぐじゃないほうが良かった」と反省した。▽日本ハム建山投手コーチ(上沢について)「いい形で投げてましたけど。ああいう展開ではあることなんですけど、相手にヒットが出だしたら続いてしまうっていう。3回り目になって球種の選択とか、そのあたりで難しい部分はあった」

◆日本ハム吉田輝星投手(22)が今季初昇格し、自身の"開幕"を完璧な投球で飾った。8回に3番手で登板し、最速149キロの直球を主体に2奪三振を含む3者凡退。新庄監督も投げっぷりの良さを再評価し、今後はリードした展開での起用も示唆した。自称"夏男"が、晩夏に今季12度目の完封負けを喫したチームの重苦しさを振り払う熱投で、気合を注入した。吉田の肉体は湧き出るアドレナリンで充満した。8回、5点リードで活気づく西武ファンの声援の中で今季初登板。昨年9月28日ロッテ戦以来、331日ぶりの1軍マウンドは「やっぱり自然とテンションが上がってくる。僕、そういうタイプなので」とエネルギッシュにスイッチを入れた。先頭の3番マキノン、4番渡部をストレートで連続三振を奪う姿に「おぉ~」と球場全体がざわめいた。5番外崎も147キロ直球で三ゴロ。11球中、変化球はフォーク2球だけ。2軍で練習したカットボールやカーブなどは投げない、真っすぐとフォークのみのストロングスタイルだった。吉田 ファームで練習していることと全然違うピッチング内容でしたけど、あのスタイルでいけるならいい。被打率の一番低いストレートに、ちょっと混ぜられたらいいかなっていう意味で変化球を練習したんですけど、今日は要らないくらいの出来だった。将来の先発ローテ入りの目標は掲げたまま、2軍では中継ぎとして、先発でも生かせる投球を磨いてきた。新庄監督も「今日の投げっぷりを見たら、勝っているゲームでも面白いっちゃ面白い」と再評価した。今後の可能性も広げた吉田は「だいぶマイナスから1軍生活が始まっていますけど、ちょっとは前進できたんじゃないかなと。気を緩めず、これを最低限くらいだと思ってやっていきたい」。昨年は「夏ですから、僕の季節です」と言った得意のサマーシーズン終盤に駆け込んだ1軍。残り少ないレギュラーシーズンを1軍で駆け抜け、未来へつなげる。【木下大輔】

◆悔しいままじゃ終われない。西武の今季111試合目は、柘植世那捕手(26)が切り開いた。ドームの屋根を仰ぐ展開が続いた。日本ハム上沢に対し、5回まで力ないフライが多く、チーム全体でわずか1安打だった。6回、8番柘植が先頭で打席に入る。考える。「まっすぐがいい高さに来るんで。力負けしないように打てればいいんですけど、変化球もいいんで、ちょっと待っちゃったりすると遅れて上がりやすい」第1打席は変化球を引っかけた。松井稼頭央監督(47)からアドバイスされた。「右狙ったら? もうちょっと冷静に打ち返したら」と。その通り、二塁手の頭を越した。1番源田の安打で二塁に進み、2死後、3番マキノンの中前打で本塁を狙った。黒田ベースコーチの腕が回った。「1アウトだったら止めていたけどね」2死で2ストライク。マキノンが打ち、柘植はいいスタートを切った。捕手がこぼし、先制のホームを踏んだ。「足は動いてませんでしたけど、セーフになって良かったです」足が速いほうではない柘植がもぎ取った1点が、直後の渡部の2点適時二塁打につながった。開幕マスクをかぶったが、右肘のコンディション不良もあり、この日はシーズン63試合目となった6月17日広島戦(マツダスタジアム)以来のスタメンマスク。6月も4試合しかスタメンがなかった。暑い夏、2軍で懸命に整えながら待ったチャンス。打って、走って、もちろん本職のリードでも平良を引っ張って、勝った。先発転向した平良とは、公式戦では今季初めてバッテリーを組んだ。「全球種いいので。(打者が)合っている球種だけは選ばないように、っていうところです」。しばらくぶりになったが、オープン戦での経験を生かした。スタメン数では古賀悠斗捕手(23)に大きく後れを取った。ただ、首脳陣はまだ特定の正捕手を定めていない。松井監督は「今年決まるのか、来年になるのか、それとも...」と長いスパンでの競争を考える。3連敗中で、さらに5回まで1安打。嫌な流れは柘植が変えた。これで浮かれるわけもない。「いや、もう、ここからなんで。ここから活躍し続けないと」そんなこの夜の働きを、松井監督は「今日は非常に落ち着いていたと思うし、これが本来の柘植だと思います」と認めた。【金子真仁】

◆日本ハム・吉田輝星投手(22)が今季初めて1軍に昇格した。「先輩からは『やっと来たか』みたいな感じで。新庄監督からも『バシバシいってくれ!』と言われたので、ここから挽回できればいいなと思います」。2018年夏の甲子園では金足農(秋田)のエースとして準優勝。あれから5年。「体の状態もボールの状態も上向きなので、シーズンが終わるまでキープしたい」と背水の陣で臨む。

◆タレントの藤田ニコル(25)がセレモニアルピッチに登場。ソフトボール経験があるという藤田だったが投球はバウンドしながら大きくホームを外れると「悔しいの一言です。点をつけるなら0点、いやもうマイナス20点くらいです」とマウンド上でなきまねポーズを作って悔やんだ。幼少期を埼玉・戸田市で過ごした藤田はこの日がベルーナドーム初訪問。大役を終えると「20才を超えてからの野球観戦は初めてで球場でビールを飲むのが夢だった。これからやけ酒になっちゃうかもしれませんが飲んで観戦を楽しみます」と笑顔で話した。試合前のトークショーでは今月発表したばかりの俳優・稲葉友との結婚を祝福され、笑顔でスタンドに頭を下げていた。

◆西武・渡部健人内野手(24)が六回に2点二塁打を放った。チームがマキノンの中前打で1点を先制した直後に迎えた2死二、三塁。日本ハム・上沢の真っすぐを捉えた打球は左翼線ぎりぎりの長打となって、2者が生還。好投を続けた先発・平良を援護する貴重な一打となり「マック(マキノン)が目の前で打ってくれて押せ押せムードだったので『自分も何とか1本』と強い気持ちで打席に向かいました。打つことができて、めちゃめちゃうれしかったです」と振り返った。

◆西武が連敗を3で止めた。0―0の六回2死からマキノン、渡部の連続適時打で3点を奪い、七回は源田の2点適時打で加点した。平良は球威十分で、8回を散発3安打無失点で8勝目。日本ハムは打線が沈黙し5位浮上を逃した。

◆先発した西武・平良海馬投手(23)は持ち前のテンポのいい投球で、日本ハム打線からアウトの山を築いた。今季4度目となる日本ハムとの対戦に向け「(万波は)打球すごく速いのでフライが上がったらホームランになるような選手。フライを上げさせないように」と、この日までリーグ2位の20発を放つ万波を警戒して上がったマウンド。一回を無失点で切り抜けると、二回先頭で万波を四球で歩かせ、その後2死一、二塁のピンチを迎えたが上川畑を二ゴロに仕留めた。続く四回の対戦では154キロの真っすぐで中飛に打ち取ると、六回2死一塁で迎えた第3打席も見逃し三振に斬って取った。打線は六回に奮起。渡部の2点二塁打などで3点を先制し、平良を援護した。チームは5-0で勝利し、平良に8個目の白星がついた。(石井孝尚)

◆日本ハムが勝てば最下位脱出で7月15日以来の5位に浮上する一戦だったが、2時間20分でのスピーディーな試合で今季12度目の零敗を喫した。五回までは息詰まる投手戦だったこともあり、新庄剛志監督(51)は「上沢君は今シーズンでもトップレベルの投球をしたと思いますけどね。見てる側からすると、カンカン打つのと、(午後)8時半前に終わるのと、どっちの方が面白いんだろう?」と報道陣に問い掛けた。悔やまれるのは0-0の六回2死一、二塁でマキノンに中前打を許した場面。前進守備の中堅・松本剛はツーバウンドながらも本塁に好返球したが、捕手・古川が後逸し、先制点を許した。指揮官は「あの距離ならワンバンで投げてほしかったな、っていうところはありますよね。キャッチャーもあれはね、捕って。カバーのし合いなので。2バウンド目も難しいバウンドではなかったですけどね。早く捕ってタッチしなきゃっていう焦り。ボールは来るんだから、それを待って、普通に、冷静に捕って、冷静にベースの前にグラブを持っていけば。これは経験ですからね。あれがもう、例えば100試合以上(マスクを)かぶっている捕手なら普通に捕って、はい、っていうところ」と評した。それでも、この試合前までの最近10試合は7勝2敗1分けだったことで、「(10試合を)7勝3敗、8勝2敗ぐらいでいける力を付けてきているので、今日は負けてしまったけど、また切り替えて連勝を」と前向きに話した。(東山貴実)

◆負ければ最下位転落となる大事な一戦で西武・平良海馬投手(23)が自己最長タイの今季2度目の8回を投げ3安打無失点、8奪三振で8勝目。チームの連敗を「3」で止めた。「だんだん先発に慣れていい状態で投げられている。ランナーは出したがしっかり三振が奪えたのでよかった」持ち前のテンポのいい投球で日本ハム打線を寄せ付けず次々とアウトの山を築いた。最速157キロを計測した真っすぐを武器に8三振を積み重ね、計124三振として奪三振数リーグ4位に躍り出た。7失点で自己最短4回でマウンドを降りた前回18日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)から見事に立ち直り「最高のピッチングができた」と充実感をにじませた。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
67403 0.626
(↑0.003)
-
(-)
33406
(+4)
329
(+3)
90
(-)
36
(-)
0.254
(↑0.001)
2.760
(-)
2
(-)
ロッテ
56484 0.538
(↓0.006)
9.5
(↓1)
35390
(+3)
401
(+4)
76
(-)
58
(+1)
0.241
(↑0.001)
3.460
(↓0.01)
3
(-)
ソフトバンク
54532 0.505
(↓0.004)
13
(↓1)
34410
(+2)
390
(+3)
83
(-)
50
(+2)
0.247
(↓0.001)
3.340
(↑0.01)
4
(-)
楽天
51581 0.468
(↑0.005)
17
(-)
33385
(+3)
437
(+2)
88
(-)
81
(-)
0.243
(-)
3.600
(↑0.02)
5
(-)
西武
49611 0.445
(↑0.005)
19.5
(-)
32320
(+5)
365
(-)
71
(-)
63
(-)
0.232
(-)
2.960
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
49641 0.434
(↓0.004)
21
(↓1)
29386
(-)
390
(+5)
85
(-)
61
(-)
0.235
(↓0.001)
2.990
(↓0.01)