阪神(☆4対3★)中日 =リーグ戦19回戦(2023.08.22)・京セラドーム大阪=
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中日
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阪神
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勝利投手:島本 浩也(4勝2敗0S)
敗戦投手:田島 慎二(1勝2敗0S)
  DAZN
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◆阪神は1点を追う7回裏、森下の適時二塁打で同点とする。そのまま迎えた延長10回には、2死満塁から大山が適時打を放ち、サヨナラ勝利を収めた。投げては、6番手・島本が今季4勝目。敗れた中日は、中盤にリードを奪うも、救援陣が踏ん張りきれなかった。

◆通算2000安打にあと3安打に迫る中日大島洋平外野手(37)が、2試合連続でスタメン出場を果たした。前カードのヤクルト3連戦(神宮)では背中の張りから18、19日をベンチスタート。20日のヤクルト3戦目ではスタメン復帰し、4打席に立ち9回に右前打を放っていた。大阪は日本生命時代に2年間過ごした縁のある場所。"第二の地元"で快挙達成なるか。

◆グラウンドに応援用のメガホンが入り込み、試合が一時中断するハプニングがあった。阪神が中野拓夢内野手(27)の犠飛で同点に追いついた直後。森下翔太外野手(23)が打席に入ったタイミングで、中堅フェンス際に白いメガホンが落ちているのが発見され、中日中堅の岡林が拾いにいった。同点のシーンに虎党が興奮しすぎたのか? と思わせるシーンだった。

◆代表曲「ヨワネハキ」などで知られるシンガー・ソングライターのasmi(22)が、ミニライブとファーストピッチセレモニーで試合前の球場を盛り上げた。この日はガールズフェスタ「TORACO DAY」として、アニメ「うる星やつら」とコラボ開催。同アニメの第2クールオープニングテーマである、MAISONdes「アイワナムチュー feat.asmi,すりぃ」を、ファーストピッチ投球前に歌唱した。野球のイベントでステージに立つのは初。「緊張しすぎて2秒くらいに感じました。楽しかったです」と笑顔で振り返った。大阪出身で、現在も住む地元でのパフォーマンス。父親が阪神ファンで、過去には甲子園へ観戦に出向いたこともあるという。「こうやって大人になって(阪神戦に)帰ってこさせてもらえるなんて、本当にうれしいなと思います」と、余韻に浸った。

◆/キャプテンの激走\木浪聖也の2打席連続ヒット大山悠輔が激走で生還?プロ野球(2023/8/22)??阪神×中日??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/GVMkbWhcua

◆阪神木浪聖也内野手(29)が、同点ヘッスラ&勝ち越し打で序盤から大暴れだ。1点ビハインドの3回先頭で中前打で出塁。その後、三塁まで進むと、2番中野の左犠飛で生還した。ヘッドスライディングで滑り込み、試合を振り出しに戻した。4回2死一、二塁では右前打。二塁走者大山が激走で生還し、適時打となった。木浪は2試合連続となるタイムリー。2回に先制されたが、序盤でひっくり返した。木浪は「打ったのはストレート。しっかり甘い球を1球で仕留める準備をして、後ろへつなぐ意識で打席に立ちました。ストレートに振り負けずに捉えることができましたし、(大山)悠輔もよく走ってくれました」と仲間に感謝した。

◆阪神木浪聖也内野手(29)が、まさかの「お手玉」で同点とされた。1点リードの6回1死一、三塁。西勇は中日木下に遊撃へのゴロを打たせた。注文どおりのゲッツー...のはずが、木浪は捕球後、握りかえの場面でボールが手につかなった。三塁走者が生還し、オールセーフ。京セラドーム大阪がため息に包まれた。4回に一時勝ち越しの適時打を放っていたが、今季7個目の失策は、痛恨の適時失策となった。西勇はさらに2死一、二塁から代打後藤に勝ち越しの右前適時打を浴びた。

◆そら、スペードのエースよ! 桐敷拓馬投手(24)が、1球でピンチを切り抜けた。先発西勇が6回に2点を許し、逆転された直後。2死一、三塁で救援登板した。代打加藤翔を初球143キロで詰まらせ、ぼてぼて三ゴロに。一瞬でこの回を終わらせた。7回も続投。大島に通算1998本目となる安打を許したものの、カリステを併殺打に仕留め、結果的に3人で終わらせた。火消しよし、回またぎよしの左腕。これで6試合連続無失点だ。「そらオールマイティーやろ、今はスペードのエースやろ、あれ」と"岡田節"で絶賛していた指揮官の期待に、またも応えてみせた。

◆/あとふたつ\らしい、クリーンヒット大島洋平が1998安打目?プロ野球(2023/8/22)??阪神×中日??Live on DAZN#DAZNプロ野球#dragons pic.twitter.com/iR4Kk52qus

◆中日大島洋平外野手(37)が通算1998安打を放った。2試合連続で「2番左翼」で先発出場し、阪神先発西勇の前に5回までの3打席は凡退。7回1死走者なしで迎えた第4打席、3ボール1ストライクから阪神2番手桐敷の5球目、143キロ直球をセンター前にはじき返した。2試合連続安打で、通算2000安打まであと「2」にした。

◆/速い、速すぎる!\熊谷敬宥の快足ぶりに注目森下翔太が同点タイムリー2ベース?プロ野球(2023/8/22)??阪神×中日??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/3JQkEktpaf

◆阪神岡田彰布監督(65)が動いた。1点ビハインドの7回先頭。投手桐敷に代打糸原を告げた。すると中日は、右腕の松山から変則左腕の斎藤にスイッチ。岡田監督は「代打の代打」として右の大砲ミエセスを送り出した。ミエセスは四球で出塁。すかさず代走熊谷を送った。近本、中野が連続三振に倒れ2死一塁。3番森下が左中間への二塁打を放ち、熊谷が長駆ホームインで同点に追いついた。森下は16日広島戦以来、20打席ぶりの安打。「ここ数試合チャンスで打てていなかったですし、なんとかしたいという気持ちで打席に立ちました。大山さんが振れていたので、後ろにつなぐ意識でスイングした結果がタイムリーになってくれてよかったです」とコメントした。ルーキーが意地を見せ、岡田監督の勝負手を実らせた。

◆阪神西勇輝投手(32)が、6回途中3失点でマウンドを降りた。2回に先頭の細川成也外野手(25)からの連打と四球で無死満塁のピンチを背負い、村松開人内野手(22)の一塁ゴロで1点を失うも、そこから連続奪三振で中日に追加点を許さず。3回1死二、三塁のピンチも、4、5番を抑えて無失点で切り抜けた。味方打線が3回に追いつき、4回に木浪聖也内野手(29)の適時打で勝ち越した。だが西勇は6回1死から連打を浴びて一、三塁。木下拓哉捕手(31)のゴロを処理した遊撃・木浪の失策で同点に追いつかれた。さらに2死一、二塁からオリックス時代のチームメートだった後藤駿太外野手(30)に勝ち越し打を浴びた。49日ぶりの1軍登板は、崖っぷちのマウンドだった。岡田監督は「(結果次第で次は)ない、ない、ない。そら、ないよ」と断言。他の先発陣の不調によって「それでまわってきたようなもんやからなあ」と、背水登板を示唆していた。失策がからむ不運があったとはいえ、中日に逆転を許したマウンドを降りる結果になった。西勇は「自分のイメージしたコースへ投げることもできたし、投球自体悪くなかったと思いますが、結果的に長いイニングを投げることができず、中継ぎのみんなに負担をかけてしまい申し訳ないです」とコメントした。

◆阪神熊谷敬宥内野手(27)が超速で同点のホームを踏んだ。1点ビハインドの7回に先頭の代打ミエセスが四球で出塁。すかさず代走で登場した。2死一塁から、3番森下の左中間への打球で一気にホームへ。長駆生還に成功した。京セラドームのファンも「回れ回れ」と思わずジェスチャーしてしまうほどの俊足だった。SNSでは「WBC準決勝の周東かよ」「熊谷もう周東にならんだって言うてもええ?」「まるで周東」「今の脚はアーモンドアイ」と絶賛の声がならんだ。

◆阪神がサヨナラのビッグチャンスで無得点に終わった。同点の9回。2死二、三塁で佐藤輝明内野手(24)が申告敬遠。満塁となり、坂本誠志郎捕手(29)がセンターへ鋭い当たりを飛ばすも、中飛に終わった。京セラドーム大阪は一瞬、大声援になったが、すぐさまため息に変わった。3-3の同点のまま、延長戦に突入した。

◆阪神が「ボール球地獄」を切り抜けた。同点の延長10回、加治屋がマウンドへ。制球が定まらずストレートの四球を2人に与えるなど、1死一、二塁で降板した。投じた13球のうち10球がボール球だった。救援したのが島本。ただ、島本も制球に苦戦する。宇佐見を空振り三振に仕留め2死一、二塁。続く木下に3ボールとした時点で、ベンチは申告敬遠を要求した。2死満塁から溝脇に2ボールとしたものの、なんとか踏ん張り最後は三ゴロに仕留めた。3四球で満塁の大ピンチをつくったものの、無失点で切り抜けた。

◆4番が決めた! 阪神が今季8度目の劇的なサヨナラ勝ちで3連勝を飾り、優勝マジックを「25」に減らした。貯金は今季最大の25。今季の京セラドーム大阪での試合は23日の残り1試合を残し7戦全勝で、球団史上初の全勝締めへ王手をかけた。延長10回、2死から近本が中前打で出塁。続く中野、森下が四球を選び、満塁のビッグチャンスで4番大山悠輔内野手(28)が中日田島の139キロを捉え、左前へ。打った瞬間に右手を突き上げ、歓喜のウオーターシャワーを浴びた。

◆/こんなにも頼もしい\大山悠輔がサヨナラタイムリー貯金&マジック25?プロ野球(2023/8/22)??阪神×中日??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/KZBye0TgOS

◆阪神桐敷拓馬投手が火消し&回またぎで1回1/3を無失点に抑えた。先発西勇が6回に逆転された直後、2死一、三塁から登板し、代打加藤翔を初球143キロで詰まらせ、ボテボテの三ゴロ。7回は1死から大島に中前打を許したが、カリステを二ゴロ併殺に仕留めた。これで6試合連続無失点。指揮官が「そらオールマイティーやろ、今はスペードのエースやろ、あれ」と"岡田節"で絶賛していた左腕は「攻撃にもいい形でつなげることができたのかなと思います」と胸を張った。

◆中日が痛恨のサヨナラ負けで、64年ぶりに球団ワースト記録に並ぶ敵地13連敗を喫した。同点の10回、7番手田島慎二投手が2死から1安打2四球と崩れ、大山にサヨナラ打を浴びた。立浪監督は「記録のことを言ってもしょうがない。ビジターでホームより点を取られ、打つ方が点が取れない。昨年よりひどい状態。投手は攻める気持ちを持ってやってもらわないと」と怒りを押し殺してコメントを選んだ。借金も95年8月4日阪神戦(ナゴヤ)以来となる今季最多25にふくらんだ。▽中日フェリス(同点の8回1死一、二塁で来日初登板。後続を切り初ホールド)「勝負することを心がけた。最高の出来です」

◆中日大島洋平外野手が通算1998安打目を放った。2試合連続で「2番左翼」で先発。3打席凡退で迎えた7回1死、阪神2番手桐敷の143キロ直球をセンター前にはじき返した。背中の張りから先発復帰した20日ヤクルト戦に続く2試合連続安打。チームがサヨナラ負けを喫し「明日は勝てるように頑張ります」と力を込めた。日本生命時代の08年社会人選手権で首位打者を獲得した京セラドーム大阪で、プロ野球通算55人目の通算2000安打を達成する可能性が高まった。

◆4番が決めた! 阪神が今季8度目の劇的なサヨナラ勝ちで3連勝を飾り、優勝マジックを「25」に減らした。貯金は今季最大の25。延長10回、2死から近本が中前打で出塁。続く中野、森下が四球を選び、満塁のビッグチャンスで4番大山悠輔内野手(28)が左前へサヨナラ安打を放った。試合後の岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)-最後はサヨナラ勝ち「いやいや、やっぱり(6回1死一、三塁で遊撃木浪が適時失策した)ゲッツーのとこやね。あそこで、ちょっと安心したかもね。木浪もね。あまりにもね、打球が緩かったから。バッター木下だしね。まあ、でも、ピッチャーも含めてね、リリーフ陣も、よく踏ん張ったしね。最後もね。やっぱり、出してはいけけないフォアボールもあったけど、こっちもちゃんとフォアボールを選んだいうことかな。やっぱりね」-チームは9つの四球を選んだ。シーズン序盤からできている「だから、そうですねえ。大事なとこで、ボールを振らないっていうか。だから、そういうなんか、ベンチもそういう雰囲気というかね。そういう応援の仕方してるから。ボールを選んだときが、一番喜んでるわ。みんなね」-試合の流れはどうみていた「いやいや流れはやっぱり、あのゲッツーがポイントだったけどね。西(勇)も、まあまあよかったからね。あそこ、ゲッツーで1点で抑えてたら、もうあそこで交代さそうと思ってたから。でも、まあ、これはね。やっぱりみんな、ブルペンを含めて、野手ももう残ってなかったけどみんなの力じゃないですかね」-7回は代打の代打のミエセスが四球「最初は糸原でいこうと思ったけどね、まあ同点に追いついたらマルティネスが来ないからね。だからやっぱりあの回くらいでいってほしかったですね」-サヨナラ勝ちは8度目「もっとすっきり勝った方がいいんじゃないですかね。追いついたサヨナラはいいけどね」-今週は木曜日が試合がない「伊藤(将)が(20日DeNA戦で完封し)1人で投げ切ってくれたおかげでブルペンもけっこう元気だし、もう1試合みんなでがんばればまた(木曜日が)1日空くのでね。明日もそういう形でやっていきたいですね」

◆4番が決めた! 阪神が今季8度目の劇的なサヨナラ勝ちで3連勝を飾り、優勝マジックを「25」に減らした。貯金は今季最大の25。延長10回、2死から近本が中前打で出塁。続く中野、森下が四球を選び、満塁のビッグチャンスで4番大山悠輔内野手(28)が左前へサヨナラ安打を放った。試合後の岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。-四球は大事なところで選ぶのが大事と話していた「そやなあ、もう延長なって、そのボール球を見極めた時が一番声が出るなあ、ベンチが(笑い)」-ベンチのムードはシーズン序盤と変わってきたか「いやいや、今の方が声出るな、シーズンの最初よりもな。やっぱりそれはみんな分かってることであって、最後も四球、四球やで、2番、3番のな、そういうことやんか。あれ近本だけやもんな、ヒット、満塁なったけど」-森下も久しぶりに当たりが戻った「いやいや、(5回の)3打席目、もしチャンスやったら代打いこと思てたよ。ランナーなしで、あそこ四球選びよったからなあ。それでちょっと我慢したんよ、で4打席があった」-代走の熊谷も速かった「ああ、まあ、その前に走れんかったからなあ。うーん。でも、ここは、(外野の)間いって、バウンドが跳ねるからね。まあ2アウトだったら、打ってゴーだから。まあ、同点に追いつけばというのがあったからね」-島本は宇佐見を三振に取ったところでコーチがマウンドへ「うん。いや、満塁でもええ言うたんよ。木下嫌やったら。勝負にいってね。だから、別に逃げてのあれはフォアボールではないからな。勝負球いって、いいところをな、ほんのちょっとボールになって、3ボールになったから申告敬遠でも、それは最初から、満塁で溝脇でええ言うてたから」-6回ピンチで登板した桐敷がイニングまたぎで好投「おお、あそこでなあ。あそこも細川までいったら右に代えてたけど、うまいこと(3番カリステを)ゲッツー取ってなあ」-終盤はやるべきことができた「そうやなあ。まあ、やるべきことって、フォアボールはあかんけどな。(加治屋の)延長入ってからのフォアボールはあかんわ。まして先頭とかな。そのへんやなあ。まあ、向こうも。こっちが勝つときはそうなんやけどなあ」-島本の働きが大きかった「いやいや、今日は島本が本当に頑張ったよ。宇佐見にはいつも打たれとったからな。あそこは島本しかなかった、はっきり言うて」-9回の岩崎も安定「まあ、そらもお。同点やったら表を0点に抑えておけばいいし」

◆中日高橋周平内野手(29)が阪神19回戦(京セラドーム大阪)で腰の張りのためベンチ入りメンバーから外れた。また、勝野昌慶投手(26)の21日の出場登録抹消は「右腕の張りのため」と立浪監督が明かした。

◆阪神木浪聖也内野手が「攻守」で明暗分かれるプレーを見せた。1点を追う3回。中日涌井の変化球を中前に運んで出塁。西勇の犠打と近本の安打で三塁に進み、中野の浅めの左飛で本塁に突入。同点のホームを奪った。さらに4回2死一、二塁では、一、二塁間を破る適時打。二塁走者の大山を迎え入れ「しっかり甘い球を1球で仕留める準備をして、後ろへつなぐ意識で打席に立ちました。ストレートに振り負けずに捉えることができましたし、(大山)悠輔もよく走ってくれました」と、一時勝ち越しに成功。「打てるところでしっかり打てたのでよかったです」と好機を実らせた。暗転したのは6回1死一、三塁の守り。木下のゴロを処理し、併殺を狙う送球体勢をとったが、ボールをぽろり。中日に追いつかれ、代打・後藤の適時打で勝ち越しまで許した。サヨナラ勝ちで決着も、木浪には喜びと反省も入り交じる勝ち試合になった。

◆阪神近本光司外野手が、サヨナラのチャンスをこじ開けた。延長10回2死から中日田島の変化球を捉え、中前打で出塁。俊足の走者が中日バッテリーへのプレッシャーになったのか、中野、森下は連続四球。満塁となって大山のサヨナラ打を呼んだ。近本にとって、18日DeNA戦以来のマルチ安打がサヨナラ機をつくる1本に。笑顔でホームを踏んだ。

◆火消しの鬼が降臨した。阪神島本浩也投手(30)が絶体絶命のピンチを切り抜け、自己最多タイの4勝目を挙げた。延長10回1死一、二塁で6番手として登板。「延長になってゼロに抑えれば負けないと思った」と覚悟を決めた。宇佐見を空振り三振に仕留めると、続く木下には3ボールにした時点で申告敬遠。最後は溝脇を三ゴロに仕留め、満塁を無失点で切り抜けた。一、二塁の状況では珍しい満塁策となったが、岡田監督は「満塁でもええ言うたんよ、木下嫌やったら」と説明。ただ、作戦通り満塁にしたが、溝脇にも2ボールとボール先行。ここで坂本がマウンドに駆け寄った。「信用してるので、思い切って一番いいボールでいきましょう」そう言葉をかけられた左腕は奮い立った。内角直球を2球続け、最後は低めフォークで仕留めた。「左の近いところに投げ込んでいけるのが一番の武器だと思う」という坂本の言葉通り、強気に攻め勝利を呼び込んだ。10回裏にサヨナラ勝ちし、自身に勝ち星まで転がり込んできた。指揮官は「今日は本当に頑張ったよ。宇佐見にはいつも打たれとったからな。あそこは島本しかいなかった、はっきり言うて」と絶賛。中継ぎが踏ん張りつかんだ1勝だ。【中野椋】

◆4番が決めた! 阪神が今季8度目の劇的なサヨナラ勝ちで3連勝を飾り、優勝マジックを「25」に減らした。貯金は今季最大の25。今季の京セラドーム大阪での試合は23日の残り1試合を残し7戦全勝で、球団史上初の全勝締めへ王手をかけた。延長10回、2死から近本が中前打で出塁。続く中野、森下が四球を選び、満塁のビッグチャンスで4番大山悠輔内野手(28)が中日田島の139キロを捉え、左前へ。打った瞬間に右手を突き上げ、歓喜のウオーターシャワーを浴びた。大山のヒーローインタビュー一問一答は以下の通り。-今の気持ちは「めちゃくちゃ気持ちいいです」-2死満塁。心持ちは「それまでピッチャー陣が必死に抑えてくれましたし、前のバッターが必死につないでくれたので、『ここは決めるべきだ』と思って打席に入りました」-4球目手応えは「ヒットだなと思ったので、『勝ったな』と。そこで一安心しました」-マジックも25に減った「まずは1つ1つなので。目の前の1試合をチーム一丸となって戦っていくだけだと思ってます」-TORACOのファンへ「いつも熱い応援ありがとうございます。明日もよろしくお願いします。ありがとうございました!」

◆阪神ヨハン・ミエセス外野手が「代打の代打」で結果を残した。1点を追う7回の先頭。岡田監督は代打糸原をコールした。だが、この回から左腕斎藤綱が登板すると、すぐさまミエセスに交代。6球粘って四球を勝ち取り、同点機を演出した。「代打のシチュエーションがあると思ったら、いつでも準備している。最低限ですけど、結果が出てよかったです」と納得顔で振り返った。▽阪神熊谷(7回に代走起用され森下の二塁打で一塁から長駆ホームイン)「2アウトだったので迷うことなくいきました。打った瞬間いけるかなと。なかなか二塁にいけなかったので、長打1本でかえろうと思っていた」

◆阪神熊谷敬宥内野手(27)が超速で同点のホームを踏んだ。1点ビハインドの7回に先頭の代打ミエセスが四球で出塁。すかさず代走で登場した。2死一塁から、3番森下の左中間への打球で一気にホームへ。長駆生還に成功した。二盗のサインも出ていたというが「なかなかアウトになれないケース」とスタートを切れなかった。ただ「長打は1本で帰ろうかなという気持ち」と気持ちも固めていた。「セカンドベースを回った時点でボールに追いついてなかったので、これだったらいけるだろうなと」。あとは快足を飛ばすだけ。貴重な1点でサヨナラ劇につなげた。

◆阪神西勇輝投手の49日ぶりの1軍登板は6回途中7安打3失点(自責点2)で降板となった。1点リードの6回。味方の失策の間に同点となり、代打後藤に一時勝ち越しの右前打を浴び、交代。「ミスをカバーできるピッチングが良かった。あそこをカバーできることで7回、8回行けただろうし。いい意味で反省して、次に向かえられれば」。7月4日広島戦(マツダスタジアム)以来となった1軍登板。白星で飾ることはできなかったが、岡田監督は「西も、まあまあよかったからね」と及第点を与えた。

◆阪神の守護神岩崎優投手が1回ピシャリで22試合連続無失点とした。19日の敵地DeNA戦から中2日空け、3-3の同点の9回に登板。先頭石垣にファウルで粘られるも、8球目の外角直球で右飛に。代打鵜飼は外角146キロ直球で空振り三振。最後は岡林をスライダーで遊飛に打ち取った。防御率は0・78まで良化。「大きかったです」と勝利の結果を喜んだ。

◆阪神が劇的なサヨナラ勝ちで3連勝を飾り、優勝へのマジックを「25」に減らした。延長10回2死満塁で、4番大山悠輔内野手(28)が左前にサヨナラ打を放った。今季の京セラドーム大阪では、7戦全勝。貯金を今季最多の「25」に増やし、得意の球場で猛虎がさらに加速した。「勝ったな」。大山は打った瞬間勝利を確信し、右拳をベンチに突き出した。球場は一瞬でお祭り騒ぎ。一塁ベースを回り、佐藤輝が真っ先にペットボトルの水をかけると、次々に歓喜のウオーターシャワーを浴びせられた。ユニホームが水でビタビタのままお立ち台に上がった。通算6度目のサヨナラ打。チームとしては今季8度目のサヨナラ勝利だ。「めちゃくちゃ気持ちいいです」。冷静に勝利の味をかみしめた。「そこまでピッチャー陣が必死に抑えてくれましたし、前のバッターが必死につないでくれたので、『ここは決めるべきだ』と思って打席に入りました」バットにチームメートの思いを込めた。延長10回、2死から近本が中前打で出塁。中野、森下が連続で四球を選び、満塁の絶好のチャンスで4番に打席が回ってきた。カウント2-1からの4球目、中日田島の甘い139キロを完璧に捉え、打球は弾丸ライナーで三遊間を突破した。2回には右中間への二塁打、8回には左前打を放っており、今季9度目の猛打賞で試合を締めくくった。勝利打点はチームトップの「13」だ。「四球」でつかんだ1勝だ。延長10回の2四球を含め、チームで9つの四球を選んだ。岡田監督は「もう延長なって、ボール球を見極めた時が一番声が出るなあ、ベンチが。みんな一番喜んでるわ」とニンマリ。大山も「(四球で)喜ばない選手はいないですし、みんなが必死につないでいかないと、勝つというのは難しい。そういう意味では一丸となってできていることだと思う」と胸を張った。総四球数はセ・リーグ断トツの390とした。劇的勝利で3連勝を飾り、優勝マジックを「25」に減らした。貯金も今季最大「25」。23年の京セラドーム大阪での試合は23日の1試合を残し7戦全勝。球団史上初の全勝締めへ王手をかけた。5試合連続安打、2試合連続猛打賞で打率を2割9分まで上げた主砲は「まずは1つ1つ。目の前の1試合をチーム一丸となって戦っていくだけです」と引き締めた。開幕から全111試合で4番を張り続ける背番号3が、チームの中心でどっしりと構えている。【古財稜明】

◆ついに目覚めた。阪神森下翔太外野手(23)が、復活の快音を響かせた。1点ビハインドの7回2死一塁。中日の変則左腕、斎藤の初球を狙った。外角138キロを引っ張ると、飛球が左中間へはずんだ。その間に一塁走者熊谷が長駆ホームイン。「ここ数試合、チャンスで打てていなかったですし、なんとかしたいという気持ちで打席に立ちました。大山さんが振れていたので、後ろにつなぐ意識でスイングした結果がタイムリーになってくれてよかったです」。背番号1が、16日広島戦以来、自身20打席ぶりの安打。貴重な適時打となった。復活の一打には、岡田監督の采配があった。当たりの止まった森下に対し、5回の打席で代打がよぎったという。「3打席目、もしチャンスやったら代打行こうと思てたよ。(2死走者なしで)四球選びよったからなあ。それでちょっと我慢したんよ。で、4打席があった」と振り返る。さらに7回の場面は指揮官の攻めの姿勢が同点打を呼んだ。代打糸原に代打の代打ミエセスを投入し、四球で出塁。すかさず代走熊谷のカードを切った。「まあ、同点に追いついたらマルティネスが来ないからね」。竜の絶対的守護神をマウンドに上げない執念のタクトだった。その流れに、森下も応えた。「ずっと(バットを)短く持っていたんですけど、あの打席から逆に長く持って、バットの先を感じるような打撃にして、うまく外の球を打てた。球種自体は頭に入っていた。外目に張っていた」。斎藤の初球、外角へ逃げるシュートを読み通り、長く持ったバットでとらえた。「全然チャンスで打ってなかったし、打点も取れてなかった。何とか試合に出る権利の望みをつないだかなと思います」と、胸をなで下ろした。12球団最年長監督が、采配の妙を見せ、ドラフト1位ルーキーが意地の一打で、今季8度目のサヨナラ勝ちにつなげた。【石橋隆雄】

◆中日大島洋平外野手(37)が2点を追う7回1死一塁で代打出場したが、阪神4番手桐敷の前に遊ゴロに倒れた。21日阪神戦で延長10回をフル出場し、4打数1安打で通算2000安打にあと2本にしたが、この日は3試合ぶりにベンチスタート。この日は1打席限りでお役御免となり、大記録までの残り2本は25日からのDeNA3連戦(バンテリンドーム)に持ち越しになった。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は西勇輝投手(32)が先発する。1軍登板は7月4日の広島戦(マツダ)以来で、49日ぶり。今季はここまで5勝5敗、防御率4・83と苦しんでいるが、前回登板した13日のウエスタン・広島戦(鳴尾浜)では6回4安打無失点と、2軍で調整を重ねてきた。満を持して挑む復活のマウンドで、今季6勝目を目指す。2000安打まで残り3本としている中日・大島洋平外野手(37)は「2番・中堅」で出場する。

◆阪神の先発・西勇輝投手(32)が二回に先制点を献上した。先頭の細川に左前打を浴びると、続く宇佐見には左翼線へ。ノイジーのファンブルもあって、無死二、三塁となり、木下に四球で満塁。打席には村松。鋭い打球が一、二塁間を襲う。この打球を一塁・大山が逆シングルで好捕。素早く二塁へ送球し、アウトに仕留めたが、この間に三走が生還した。それでも、西勇が続く龍空を見逃し三振に斬り、最後は涌井を空振り三振。無死満塁の大ピンチは大山の好守もあって最少失点で切り抜けた。

◆阪神が同点に追いついた。0-1の三回。先頭の木浪がファウルで粘って7球目を中前にはじき返して出塁すると、西勇が初球を一塁線に絶妙なバント。1死二塁と好機を作り、1番・近本が中前打で一、三塁。近本の今季22盗塁目で二、三塁とした。ここで2番・中野がきっちり左犠飛を放って同点。下位打線で作った好機を上位打線がかえす、今季の岡田虎を象徴するような形で試合を振り出しに戻した。

◆阪神が同点に追いついた。0-1の三回。先頭の木浪がファウルで粘って7球目を中前にはじき返して出塁すると、西勇が初球を一塁線に絶妙なバント。1死二塁と好機を作り、1番・近本が中前打で一、三塁。近本の今季22盗塁目で二、三塁とした。ここで2番・中野がきっちり左犠飛を放って同点。下位打線で作った好機を上位打線がかえす、今季の岡田虎を象徴するような形で試合を振り出しに戻した。中野は広報を通じて「打ったのはシンカー系の球。いい形で作ったチャンスでしたし、どんな形でもランナーを還したいと思っていたので、まずは追いつくことができてよかったです。(木浪)聖也さんナイスランでした!」とコメントした。

◆阪神・木浪聖也内野手(29)が勝ち越しの右前適時打を放った。1-1の四回。先頭の大山が四球、1死から佐藤輝が中前打でつなぎ、一、二塁の好機。2死後に木浪が打席に向かった。カウント1-1から3球目、涌井の144キロ直球を振り抜くと、鋭い打球は一、二塁間を抜ける。二走・大山が一気に生還した。木浪は二回にも同点の契機となる中前打を放っており、これで11日のヤクルト戦(京セラ)以来となる複数安打。恐怖の8番打者が再び状態を上げてきた。

◆阪神・木浪聖也内野手(29)が勝ち越しの右前適時打を放った。1-1の四回。先頭の大山が四球、1死から佐藤輝が中前打でつなぎ、一、二塁の好機。2死後に木浪が打席に向かった。カウント1-1から3球目、涌井の144キロ直球を振り抜くと、鋭い打球は一、二塁間を抜ける。二走・大山が一気に生還した。木浪は二回にも同点の契機となる中前打を放っており、これで11日のヤクルト戦(京セラ)以来となる複数安打。調子を上げて来た恐怖の8番打者は「打ったのはストレート。しっかり甘い球を1球で仕留める準備をして、後ろへつなぐ意識で打席に立ちました。ストレートに振り負けずにとらえることができましたし、(大山)悠輔もよく走ってくれました」とコメントした。

◆阪神が失策から逆転を許した。2-1で迎えた六回。1死から西勇が連打で一、三塁のピンチを背負った。木下の打球は平凡な遊ゴロ。併殺を狙った遊撃・木浪がボールが手につかず、二塁に送球できず。「E」ランプがともり、三走が生還した。阪神は試合前の時点で、中日と並んでリーグワーストの63失策。この試合はいずれも1失策ずつ記録しており、木浪のエラーで阪神はリーグワーストとなる65失策となった。さらに、六回2死一、二塁のピンチで、西勇が代打・後藤に右前適時打を許し、2-3と試合をひっくり返された。49日ぶりの1軍マウンドとなった西勇はここで降板。5回2/3を7安打3失点(自責2)と久々の勝ち星を手にすることはできなかった。

◆プロ野球55人目の通算2000安打が間近の中日・大島洋平外野手(37)は「2番・左翼」で先発。七回1死走者なしで中前打を放って、偉業達成まであと「2」とした。一、三回に空振り三振、五回には右飛に倒れて迎えた第4打席。カウント3-1から、2番手桐敷の外角直球を中前に運んだ。8月20日のヤクルト戦(神宮)に続き2試合連続安打とし、着実にカウントダウンを進めている。

◆阪神が同点に追いついた。2-3で迎えた七回。阪神は先頭の桐敷に代わって、代打・糸原を送る。ここで中日は3番手で左腕・斎藤をマウンドへ。岡田監督がまた動いた。代打の代打でミエセスがコール。ミエセスはボール球を見極め、四球をもぎ取ると、代走・熊谷が送られた。しかし、近本、中野と連続三振であっという間に2死。19打席無安打の森下が初球の138キロシュートを振り切ると、打球は左中間で弾む。好スタートを切っていた一走・熊谷が一気にホームへ。岡田監督は10日の巨人戦(東京ドーム)でも代打・糸原に代打・原口を送り、その原口が2ランを放っていた。この日も岡田采配で送られた選手が起用に応え、試合を振り出しに戻した。

◆阪神が同点に追いついた。2-3で迎えた七回。阪神は先頭の桐敷に代わって、代打・糸原を送る。ここで中日は3番手で左腕・斎藤をマウンドへ。岡田監督がまた動いた。代打の代打でミエセスがコール。ミエセスはボール球を見極め、四球をもぎ取ると、代走・熊谷が送られた。しかし、近本、中野と連続三振であっという間に2死。19打席無安打の森下が初球の138キロシュートを振り切ると、打球は左中間で弾む。好スタートを切っていた一走・熊谷が一気に生還した。森下は「打ったのはツーシームかな。ここ数試合チャンスで打てていなかったですし、なんとかしたいという気持ちで打席に立ちました。大山さんが振れていたので、後ろに繋ぐ意識でスイングした結果がタイムリーになってくれてよかったです」とコメントした。

◆阪神が今季14度目の延長戦に突入。2ー3で迎えた七回2死一塁、D1位・森下翔太外野手(23)=中大=の自身20打席ぶり安打となる左中間への二塁打で、一走の代走・熊谷敬宥内野手(27)が一気に生還し、試合を振り出しに戻した。九回2死満塁のサヨナラ機では坂本誠志郎捕手(29)が中飛に終わった。阪神の延長戦成績は6勝3敗4分。広島が勝ったため、今季8度目のサヨナラ勝利で優勝マジックは1減の「25」となる。

◆阪神が延長戦を制し、今季8度目のサヨナラ勝ち。十回2死満塁で大山悠輔内野手(28)が左前にサヨナラ打を放った。2ー3で迎えた七回2死一塁、D1位・森下翔太外野手(23)=中大=の自身20打席ぶり安打となる左中間への二塁打で、一走の代走・熊谷敬宥内野手(27)が一気に生還し、試合を振り出しに戻し、最後は競り勝った。十回2死満塁のピンチをしのいだ島本浩也投手(30)が今季4勝目。チームの延長戦成績は7勝3敗4分。優勝マジックを「25」とした。また貯金「25」は今季最多。

◆阪神が延長戦を制し、今季8度目のサヨナラ勝ち。十回2死満塁で大山悠輔内野手(28)が左前にサヨナラ打を運んだ。1点を追う七回2死一塁、D1位・森下翔太外野手(23)=中大=の自身20打席ぶり安打となる左中間への二塁打で、一走の代走・熊谷敬宥内野手(27)が生還し、試合を振り出しに戻し、最後は競り勝った。十回2死満塁のピンチをしのいだ島本浩也投手(30)が今季4勝目。延長戦成績は7勝3敗4分。チームは3連勝で優勝マジックを「25」とした。また貯金「25」は今季最多。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=66勝41敗4分、観衆=3万6110人)。ーー四球は大事なところで選ぶのが大事と話していた「もう延長なって、そのボール球を見極めた時が一番声が出るなあ、ベンチが(笑)」ーーベンチのムードはシーズン序盤と変わってきた「今の方が声出るな、シーズンの最初よりもな。それはみんな分かってることであって、最後も四球、四球やで、2番、3番のな。そういうことやんか。近本だけやもんな、ヒット。満塁なったけど」ーー森下も久しぶりに当たりが戻った「3打席目(2死無走者で四球)、もしチャンスやったら代打行こと思てたよ。ランナーなしで、あそこ四球選びよったからなあ。それでちょっと我慢したんよ、で4打席があった」ーー代走の熊谷も速かった「その前に走れんかったからなあ。でも、ここは、(外野の)間行ってバウンドが跳ねるからね。2アウトだったら、打ってゴーだから。同点に追いつけばというのがあったからね」ーー島本は宇佐見を三振に取ったところでコーチがマウンドへ(延長十回1死一、二塁で宇佐見を三振)「満塁でもエエ言うたんよ。木下嫌やったら。勝負に行ってね。だから、別に逃げてのフォアボールではないからな。勝負球行って、いいところをな、ほんのちょっとボールになって、3ボールになったから申告敬遠でも、それは最初から、満塁で溝脇でエエ言うてたから」ーー六回2死一、三塁で登板した桐敷がイニングまたぎで好投した「あそこも細川までい行ったら右に代えてたけど、うまいことゲッツー取ってなあ(七回1死一塁でカリステを二ゴロ併殺)」ーー終盤はやるべきことができた「やるべきことって、フォアボールはアカンけどな。延長入ってからのフォアボールはアカンんわ。まして先頭とかな。その辺やなあ。向こうも。こっちが勝つ時はそうなんやけどなあ」ーー島本の働きが大きかった「今日は島本が本当に頑張ったよ。宇佐見にはいつも打たれとったからな。あそこは島本しかなかった、はっきり言うて」ーー岩崎も安定「同点やったら表を0点に抑えておけばいいし」

◆中日・大島洋平外野手が、通算2千安打にあと2本とした。3打席凡退で迎えた七回に桐敷の直球を中前にはじき返した。延長十回は四球で、この日は4打数1安打。「次は勝てるように頑張ります」と話した。社会人野球の日本生命時代に縁のあったドームでの一戦で、両親も応援に駆けつけた。大台を前に、神宮球場に続いてゆかりの地でプレー。「たまたま。いい巡り合わせでやれている」と笑顔を見せた。

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(79)は阪神のD1位・森下翔太外野手(23)=中大=と佐藤輝明内野手(24)の明確な違いを指摘した。今の阪神は選手が負ける気がしていないのではないか。終わってみれば出場した選手がほぼ全員、何らかの形で勝利に貢献している。優勝するチームらしい勝ち方だ。その中では森下の打撃はルーキーとは思えない。初球から積極的に振っていくスタイルを絶対に崩さない。これまでにも多くの評論家が指摘してきた。それに加えて、ボール気味だと判断した時や、狙った球ではないと思えば瞬時にバットを止める技術を持っている。この日も2四球を選んだが、彼が選んだ四球は、簡単なコースではないケースが多い。バットを止めることができる。これは「下半身で打つ」という基本を絶対に忘れていないからだ。しっかりと下半身を鍛えている証拠でもある。分かりやすい例を挙げれば、佐藤輝と比較してみてほしい。佐藤輝はボール気味の球にバットが止まらずに中途半端な空振り三振が目立つ。ボール球だと判断しても、止まらないケースが多いのだ。1年目でボール球を振らない森下の打撃は、高い評価をあげていいと思う。現在は岡田監督の考えで結果が出なかったら、スタメンを小野寺らにスパッと切り替えている。チーム状態に余裕があることもあるが、この采配は現状では成功している。森下は危機感を抱かせた方が力を発揮するタイプかもしれない。ただ素材をみる限り、使い続けて、一流の道を歩んでもらいたい才能を持っている。来年からはフルに出場して、使われる中でその力を磨いていってもらいたい。間違いなくチームを背負って立つ逸材だ。

◆中日はサヨナラ負けを喫し、球団で64年ぶりとなる敵地13連敗となった。延長十回は7番手の田島が踏ん張れず、立浪監督は「敵地で投手が点を取られ、打つ方は点が取れない。この成績にはっきりと出ている」と厳しい口調で話した。投手陣は夏場に入って蓄積疲労に苦しむ。低迷する打線との負の連鎖に「投手も、もう一度、攻める気持ちを持ってやってほしい」と注文を付けた。

◆中野が0-1の三回1死一、三塁で一時同点の左犠飛を放ち、5試合ぶりの打点を挙げた。「いい形で作ったチャンスでしたし、どんな形でもランナーをかえしたいと思っていた。(木浪)聖也さん、ナイスランでした!」。ただ、4試合連続で快音は響かず、21打席連続無安打と調子は下降気味。一刻も早く、復調へのきっかけをつかむ。

◆桐敷は2-3と勝ち越された直後の六回2死一、三塁でマウンドへ。代打・加藤翔を1球で三ゴロとすると、七回は1死一塁からカリステを二ゴロ併殺に仕留めて、無得点で抑えた。「走者がいる状況での登板でしたが、ゼロで抑えることができたことはよかった」。これで6試合連続の無失点。イニングまたぎもこなしながら、救援での防御率は0・00と抜群の安定感を誇っている。

◆ミエセスが2-3の七回に代打・糸原の代打で登場。左腕・斎藤から四球をもぎ取り、同点の契機を作った。「代打のシチュエーションがあると思ったら、いつでも準備している。最低限ですけど結果が出せて良かった」。18日のDeNA戦(横浜)では1死満塁の好機で代打出場も、痛恨の三ゴロ併殺打に終わっただけに一矢報いた。試合前練習では佐藤輝らがコーディネートしたユニホームのハイウエスト姿を披露。陽気なムードメーカーぶりが目立った。

◆木浪が1-1の四回2死一、二塁で一時勝ち越しの右前適時打を放った。しかし、六回1死一、三塁のピンチでは平凡なゴロで併殺を狙うも、ファンブルし、痛恨の失策。一時逆転までつながった。「打てるところでしっかり打てたので良かった。(守備について)明日しっかりもう一回練習して、気合入れ直したい」と力を込めた。岡田監督は「ちょっと(打球が緩く)安心したかもね。木浪もね」と心境をおもんぱかった。

◆さすが4番! 死闘制した! 阪神は中日に4-3で今季8度目のサヨナラ勝ち。延長十回2死満塁で大山悠輔内野手(28)が左前にはじき返し、3連勝を決めた。貯金は今季最多の25で、優勝マジックは25。京セラドームは今季7戦全勝。長いシーズン、山あり谷あり。18年ぶりの栄冠を目指す虎に大山あり!不気味なほど、落ち着いていた。このチームにおける役割を分かっていた。ひと振りで決めた。白球が左翼に弾む。大山は一塁を回ると両手を突き上げた。仲間たちが駆け寄る。4時間25分にピリオドを打った。ウオーターシャワーを浴びた主砲は心の底から笑った。「めちゃくちゃ気持ちいいです! ヒットだなと思ったので、勝ったな、と。そこで一安心しました」延長十回、野球の格言を体現するかのような2死からのドラマを完成させた。近本が中前に運ぶと、中野、森下は冷静に四球を選んだ。岡田監督は選手の雰囲気について「ボールを選んだときが一番喜んでいる」という。今季のチーム四球数390はセ・リーグトップ。15年ぶりに現場復帰した将の教えが浸透し、ヒットと同じように狙ってもぎとるようになった。リレーのバトンのようにつなぐ。それをかえすのが4番の仕事。大山のハラは据わっていた。「投手陣が必死に抑えてくれましたし、前のバッターが必死になってつないでくれたので、しっかり決めるべきだと思って打席に入りました」

◆1カ月半ぶりに1軍で先発した西勇は5回?を7安打3失点(自責2)。2―1の六回1死一、三塁で木下をゴロに打ち取ったが、遊撃・木浪の適時失策で同点に。2死後、代打・後藤に勝ち越し打を浴びてマウンドを降りた。「ミスをカバーできるピッチングができたら良かった。あそこ、カバーできることによって7回、8回行けた。中継ぎに負担をかけた。ミスをカバーできるのが野球やから、最後にこうやって勝つこともできた。いい意味で、反省して次に向かえばいい」7月5日に、2019年に虎移籍後、初めて不振で2軍落ち。2週間で計1000球を投げ込むなど追い込んできた。前日21日に、結果を残せなければ次は「ない」と話していた岡田監督も「まあまあよかったからね。あそこ(六回)、ゲッツーで1点で抑えてたら、あそこで交代さそうと思ってた」と評価した。

◆絶体絶命のピンチで、頼もしい〝火消し役〟がコールされる。阪神・島本浩也投手(30)が虎を救った。延長のスコアボードにゼロを刻み、出迎えたナインとハイタッチを交わした。「絶対に抑えてやろうと思ってマウンドにあがりました。投げっぷりしかない。それを出そうと思って投げた」3-3の延長十回。出番は突然訪れる。加治屋が精彩を欠き、1死一、二塁のピンチ。左打者・宇佐見を迎えたところで、マウンドに上がった。その宇佐見は135キロフォークで空振り三振。まずは2死。右の木下はボールが先行し、申告敬遠で満塁となった。女房役の坂本が声をかける。「『信用しています』といわれました」。溝脇に対し、カウント2-2から5球目、渾身のフォークでバットの芯を外した。ボテボテの三ゴロに仕留め、グッと左手を握りしめた。

◆一報が飛び込んできたのは、確か日付が変わる直前だったと思う。会社のそばのバーで先輩と「阪神、また負けたな。弱すぎやぞ」と嘆きながら飲んでいた。1998年8月22日。ちょうど四半世紀前だ。「村山実さんが亡くなったらしい。すぐに確認してくれ」デスクからの電話により、大慌てで芦屋市内の自宅に直行。到着した頃は23日になっていた。そこから、失礼を承知でインターホンを押し、原稿を書き...。タイガースの巨星が天に召されたときの自分の行動は、昨日のように思い出される。村山さんを誰よりも尊敬し、タイガース魂を受け継ぎ、座右の銘「道一筋」を継承したのが現監督・岡田彰布。どんな思いで見ているだろうか。永久欠番・村山実も、現在のトラ番たちにとっては、投げている姿など全く知らないし、采配を振るっている姿も、見たことがない存在。世代的に仕方ない。語り継がれる伝説だけは何となく知っている程度だろうと予測していたら...。「投手の練習取材で室内練習場に行くために、甲子園の外周を歩いていたんです。いつもタイガースの選手たちのパネルが飾られている場所があるじゃないですか。選手の写真はすべて、高校野球開催中だから『夏の甲子園』モードに変えられていたんです。でも、永久欠番のパネルはそのままでした。村山さんの11番は、さん然と輝いていましたよ」そう教えてくれたのはトラ番・原田遼太郎。1994年生まれだから、村山さんが最後の監督を終えた5年後にオギャーと誕生した世代。それでも、3人しかいない「永久欠番」の重みを感じた、現在の甲子園の風景だったらしい。

◆よっしゃァ!! 延長十回、最後は2死満塁から4番大山に対し、まさに中日・田島が『蛇ににらまれた蛙』のごとき甘い球を投じて、サヨナラ打で虎のマジック25!! 終わってみれば、完璧リリーフ陣の働きもあり、アレ(優勝)まっしぐらの横綱野球でありましたドスコイ!!ただし、勝ったから全てOK! ではない! そりゃ、エラーをしようと思って守っている選手はいるはずもないが...。それでも1点リードの六回1死一、三塁、木下の完璧ゲッツーで終わるはずの打球をエラーして、1カ月半ぶりの先発マウンドに立った、西勇の白星を奪ってしまった木浪、あと1000倍しっかりせんかー!! 若虎投手陣の成長で崖っぷちに立たされているベテラン西勇の気持ちはもちろん...。それ以上に恐れているのはこの先の短期決戦、大事な場面でたった一つのミスが全てを失うことなのだ!!最近好調の猛虎打線に浮かれず、今季の阪神は投手陣を中心とした守りのチームという原点を忘れるべからず!!

◆阪神・佐藤輝明内野手(24)は四回に中前打を放ち、一時勝ち越しをお膳立て。4試合連続安打とした。試合前にはミエセスのハイウエスト姿を見つけ「(ズボンを)上げていたのを下げたので、もう1回あげました」とおちゃめな一面も。大山のサヨナラ打には「絶対に決めてくれると思ってみていました」と試合後も終始、上機嫌だった。

◆同点の八回に登板した阪神・石井大智投手(26)は1回零封で5試合連続無失点とした。「良い当たりをされてしまいましたが、近本さんが捕ってくれて助けていただきました。0点に抑えることができたことは良かったです」。1死で宇佐見の飛球をフェンス際で中堅・近本がキャッチ。直後に木下に四球を与えるも、最後は溝脇をフォークで空振り三振に仕留めた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
66414 0.617
(↑0.004)
M25
(↑1)
32425
(+4)
338
(+3)
55
(-)
58
(+1)
0.248
(↑0.001
2.710
(↑0.01)
2
(-)
広島
60493 0.550
(↑0.004)
7
(-)
31396
(+5)
392
(-)
76
(+2)
64
(-)
0.245
(-)
3.140
(↑0.03)
3
(-)
DeNA
54533 0.505
(↓0.004)
12
(↓1)
33394
(-)
393
(+5)
77
(-)
21
(-)
0.248
(-)
3.300
(↓0.02)
4
(-)
巨人
54541 0.500
(↑0.005)
12.5
(-)
34423
(+8)
402
(+4)
132
(+2)
38
(-)
0.258
(↑0.001)
3.550
(-)
5
(-)
ヤクルト
47612 0.435
(↓0.004)
19.5
(↓1)
33407
(+4)
437
(+8)
95
(-)
55
(-)
0.238
(↓0.001)
3.710
(↓0.04)
6
(-)
中日
41663 0.383
(↓0.004)
25
(↓1)
33314
(+3)
382
(+4)
49
(-)
30
(-)
0.240
(-)
3.160
(-)