巨人(☆8対4★)ヤクルト =リーグ戦17回戦(2023.08.22)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:鈴木 康平(1勝1敗0S)
敗戦投手:清水 昇(1勝6敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(12号・8回裏ソロ),ブリンソン(10号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人が逆転勝利。巨人は3点を追う6回裏、大城卓の適時打に相手失策が絡み、1点差に迫る。そのまま迎えた8回には、丸とブリンソンのソロなどで一挙5点を奪い、試合をひっくり返した。投げては、3番手・鈴木康が移籍後初勝利。敗れたヤクルトは、4番手・清水が誤算だった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(23)が出場選手登録され、いきなり4番三塁としてスタメン出場する。18日に体調不良のため「特例2023」の対象選手として出場選手登録を抹消されていた。村上は試合前、報道陣に「試合は見ていました。(チームが3連勝中で)勝っているんで負けないように頑張りたい。万全かどうかは分からないけど、頑張ります」と語った。8月はここまで3割4分6厘、5本塁打と好調を維持している。体調不良による「特例2023」の対象選手として17日に離脱していた内山壮真捕手(21)もこの日、復帰した。

◆/今日は「2番・キャッチャー」\中村悠平が初球セーフティスクイズ長岡秀樹もきっちりヘッドスライディング?プロ野球(2023/8/22)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#swallows pic.twitter.com/nku6fiASoT

◆ヤクルトが0-1で迎えた6回に巨人を逆転した。まずはスクイズで同点に。6回1死一、三塁、中村悠平捕手(33)が巨人先発山崎伊の初球をスクイズ。投前へのバント処理を山崎伊が行ったが、三塁走者の長岡秀樹内野手(21)がヘッドスライディングした左手がわずかに早くホームに触れた。この日、体調不良から復帰した4番村上宗隆内野手(23)が四球を選び、2死満塁で5番ドミンゴ・サンタナ外野手(31)が中前2点適時打を放ち、勝ち越した。

◆/左対左も苦にせず\大城卓三がタイムリーヒット※送球が走者に当たった後ベンチに入りもう1点※審判の説明まで有り?プロ野球(2023/8/22)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#giants pic.twitter.com/ccei5rvlA4

◆ヤクルト村上宗隆内野手(23)が出場選手登録され、即4番三塁でスタメン出場した。体調不良のため、18日に「特例2023」の対象選手として出場選手登録を抹消されていた。「試合は見ていました。(3連勝中で)勝っているんで負けないように頑張りたい。万全かどうかは分からないけど頑張ります」と語り、試合に臨んだ。0-1で迎えた6回、貴重な役割を果たす。中村のスクイズで同点に追いつき2死一、二塁で迎えた打席。5回までチーム1安打に抑え込まれていた巨人先発山崎伊との対決でフルカウントまで粘り、四球を選んでチャンスを広げた。続く5番サンタナが中前へ2点適時打を放ち3-1に。その打球処理を見極めた村上は一気に三塁を陥れ、6番オスナの左前打で生還し、貴重な4点目を生み出した。離脱中だった18~20日の中日3連戦はヤングスワローズが活躍し、主砲の不在をカバー。3連勝中のチームに合流し、ともに勢いに乗っていきたいか問われ「はい、そうですね。雰囲気を崩さないように頑張りたい」と謙虚に語った。その言葉通り、チームメートの活躍に自ら乗っかっていった。初回、巨人吉川が放った中堅への大飛球をフェンスギリギリでジャンピングキャッチした山崎へ三塁から万歳し、称賛。3回、先発小沢が山崎伊からチーム初安打となる右中間への二塁打を放った際はベンチで頭を抱えた後、両手を挙げて小沢をたたえた。3試合のブランクを埋めるべく自らムードを高めていった。【三須一紀】

◆巨人が運も味方し、1点差に迫った。3点を追う6回2死一、二塁から大城卓が中前打を放った。二塁走者の丸は三塁を蹴って、本塁へ激走し、ヤクルト中堅山崎はバックホームで補殺を狙った。クロスプレーのタイミングで、送球は丸に当たり、方向が変わった。そのまま転がってベンチに入り、ボールデッドとなった。山崎がボールを投げた時、一塁走者のブリンソンは二塁を少し回った位置にいた。2個の進塁権が与えられ、ブリンソンも本塁生還となり2点が加わった。

◆電光石火の逆転劇だった。巨人が終盤の2者連続ホームランで試合をひっくり返した。1点を追う8回1死、丸がヤクルト清水のフォークを捉えた。7月11日広島戦(東京ドーム)以来となる12号ソロで同点に追い付いた。さらに続くブリンソンも清水のフォークを捉えた。ライナーで左翼ポール際に運ぶ勝ち越しの10号ソロ。ベンチも場内も大盛り上がりとなった。大城卓も内野安打、代打門脇も左前打を放ち、4連打で1死一、二塁のチャンスを作り、セットアッパー清水をKOした。

◆巨人が8回に一挙5点の逆転勝ちで連敗を2で止めた。借金を1に減らし、3位DeNAに0・5ゲーム差と迫った。1点を追う8回1死、丸がヤクルト清水のフォークを捉えた。7月11日広島戦(東京ドーム)以来となる12号ソロで同点に追い付いた。さらにブリンソンがライナーで左翼ポール際に勝ち越しの10号ソロで続いた。なお1死満塁で吉川が走者一掃となる中越えの3点適時三塁打でダメを押した。先発山崎伊は5回まで1安打の投球も6回に4失点で降板した。3点を追う6回は1死一、二塁から大城卓が中前打を放った。送球が走者に当たり、ベンチに入る珍事で2点が入り、1点差とした。反撃ムードが高まった中、8回に試合をひっくり返した。

◆巨人原辰徳監督が逆転勝利を決定づけた"快足トリオ"の生還シーンを満足げに振りかえった。8回に1点を勝ち越し、なお1死満塁で吉川が中越えに3点適時三塁打を放った。一走重信、二走門脇、三走中山がダイヤモンドを周回し本塁を陥れた。「何か昔の小学校の運動会を見ているような、足の速い選手がダ~っとね。気持ちのいい、野球の攻撃の醍醐味(だいごみ)だなと」と評した。

◆ヤクルトはセットアッパー清水昇投手が6敗目を喫した。1点リードの8回1死から巨人丸、ブリンソンに連続ソロを許した。ともにフォークを狙われたことに高津監督は「いろいろ警戒しつつ選択している。それでコントロールミスをしたということ」と勝敗を分けた2球について語った。その後リリーフした大西が追加点を許したことに「四球と三塁打が痛かった。1点差だったら...」と悔やんだ。

◆巨人鈴木康平投手がオリックスからトレード移籍で加入後、初勝利を挙げた。1点を追う8回に登板し、1回を1安打無失点に抑えた。ここまで主にリードした展開で29試合に登板。「最低の最高を求める」と意識し、安定感ある投球を続ける。「自分の白星がうれしい気持ちはあまりなく、チームが勝てればいい。そのために抑えるのが仕事」と役割を果たした。

◆ヤクルト村上宗隆内野手が出場選手登録され即4番三塁としてスタメン出場し、3打数無安打1四球で4点目のホームを踏んだ。体調不良のため18日に「特例2023」の対象選手として出場選手登録を抹消。3試合のブランクに「球は見えてましたが体のキレがちょっと、まだバットのスイングと会わなかったです」と感想を述べた。高津監督は「体力を心配していたが、それなりに元気に帰ってきてくれた」と話した。

◆巨人丸佳浩外野手が同点の12号ソロを放った。8回1死、ヤクルト清水のフォークを捉え、右翼席に運んだ。直近2カードは9打数1安打と当たりが出なかったが、7月11日広島戦以来のアーチを含め2安打。「流れ的にも押せ押せな球場の雰囲気になっていた。追い込まれるまでは強く振ろうと思った」と振り返った。

◆「ブリの1メートル」が逆転勝利を呼び込んだ。巨人ルイス・ブリンソン外野手(29)の全力走塁が反撃の1点を生み出した。3点を追う6回2死一、二塁、大城卓の中前打で一塁走者として全速力で二塁へ向かい「次の塁を狙うことを心がけていた」と、ベースを1メートル回ったところで二走者丸の生還を見届けた。本塁からはるか手前のこの1メートルが得点に直結した。バックホームの返球が丸のスライディングした足に当たり、ボールは一塁側ベンチ内へ。ボールデッドとなり、中堅手山崎からボールが離れた瞬間にブリンソンが、二塁ベースをわずかに回っていたことで三塁進塁とテーク1ベースで本塁生還が認められた。これまで塁上でのアウトカウント誤認、確信歩きもフェンス直撃のシングル打と度重なる走塁ミスで課題を露呈してきた。原監督が「日々成長している」と評する助っ人が、この日は運も味方にした"好走塁"で1点をもぎとった。全力プレーの先に勝利が待っていた。同点の8回1死、ヤクルト清水から10号決勝ソロ。同点弾の丸に続く2者連続アーチに「ホームランを狙ったわけじゃないけど、高めを仕留めてなんとか塁に出ることを考えてました」とコンパクトかつ豪快に振り抜いた。ブリンソンが東京ドームで本塁打を放てば、5勝1分けと不敗を誇る。3位DeNAに0・5ゲーム差に迫り、Aクラス浮上がはっきり見えた。勝利を呼び込む"ラッキーブリンソン"のアーチで勢いに乗る。【小早川宗一郎】▽巨人坂本(2戦ぶりにスタメン復帰し3回2死二塁から左前に先制適時打)「一振りで仕留めることができて良かったです」

◆ヤクルトは体調不良から1軍に復帰した村上宗隆内野手(23)が「4番・三塁」でスタメンに名を連ねた。また、18日の中日戦(神宮)で左手を負傷してから欠場していた中村悠平捕手(33)もスタメン復帰した。

◆主砲が戦列に戻ってきた。体調不良により18日に特例2023で出場選手登録を抹消されていたヤクルト・村上宗隆内野手(23)が1軍に合流し、さっそく「4番・三塁」でスタメン出場した。「(離脱中、チームが)勝っているので、負けないように頑張ります。できることはしっかりやりたい」村上が不在だった18―20日の中日3連戦は3連勝。代役の三塁で出場した武岡をはじめ、長岡、丸山和ら若手、さらに代役4番に座ったサンタナが奮闘し、勝利に貢献した。チームとして上昇気流に乗るだけに、村上が復活すれば鬼に金棒。離脱中は回復に努め、試合をテレビ観戦して気持ちを高めた。試合前の打撃練習では快音を連発し「試合で打てるように準備して頑張りたい」と気合を入れていた。今季は21日時点で打率・263、リーグ2位の24本塁打、同3位の68打点。16、17日のDeNA戦(神宮)で2試合連続本塁打を放つなど8月は打率・346、5本塁打、14打点と調子を上げていた。巨人、広島とのビジター6連戦を戦う1週間、復帰した主砲とともに一つでも多くの白星をつかみ取る。二回先頭の第1打席は中飛。四回2死無走者の第2打席は左飛。そして迎えた六回の第3打席だった。1―1の同点に追いついた後、2死一、二塁で四球を選んだ。この村上の〝つないだ四球〟が大きかった。満塁からサンタナが中前に勝ち越しの2点打。さらにオスナの左前適時打も生まれ、4―1と試合の主導権を奪い返した。

◆「TOKYOシリーズ」として開催され、両軍が胸に「TOKYO」の文字が入ったユニホームを着用してプレーした。ホーム開催だが巨人はビジター用を、ヤクルトは全身緑の燕パワーユニホームを着た。ヤクルトの球団マスコット、つば九郎も〝燕征〟...いや〝遠征〟して緑のユニホームを着用。七回の攻撃前には、東京音頭が流れる中でお得意の空中くるりんぱを披露したが、いつも通り失敗に終わった。

◆踏ん張り切れなかった。先発した巨人・山崎伊織投手(24)が、六回に集中打を浴びるなど6回5安打4失点。リードを許した状況で交代となり、自身初の2桁勝利はお預けとなった。前回12日のDeNA戦で9勝目(3敗)をマーク。前日21日に「先発として勝ちにつながる投球をできるように」と意気込んでいた右腕は、一回は先頭から2者連続三振を奪うなど三者凡退と上々の滑り出し。最速150キロの直球と90キロ台のカーブ、スライダー、シュートと多彩な変化球を駆使し、ヤクルト打線に的を絞らせなかった。五回を終えて走者を背負ったのは三回のみ。1安打に封じる安定感抜群の投球を見せたが、1点リードの六回に突如つかまった。先頭の長岡に左前打で出塁を許すと、1死から山崎に右前打を浴びて一、三塁のピンチを背負った。続く中村に意表を突かれるセーフティースクイズを決められて同点。その後、サンタナ、オスナの助っ人コンビに連続適時打を浴びるなど、この回一挙4点を奪われた。六回の打席で代打にドラフト1位・浅野(高松商高)を送られて降板。大台を目前にしながらも「数字は意識はしていない。目の前の試合で7、8回投げて抑えられることに集中したい」と語っていたが、〝2桁の壁〟にはじき返された。

◆巨人が連敗を2で止め、勝率5割に復帰した。3―4の八回に丸、ブリンソンの2者連続ソロ本塁打で逆転し、吉川の3点三塁打で突き放した。1回無失点の鈴木康が2年ぶりの白星。清水が誤算だったヤクルトは連勝が3でストップ。

◆巨人・吉川尚輝内野手(28)が八回にダメ押しの3点三塁打を放った。1点を勝ち越してなお1死満塁で外角低めのチェンジアップを中越えを運び、走者一掃した。二走の門脇、一走の重信、打者走者の吉川と俊足の野手陣がダイヤモンドを疾走。原監督は「小学校の運動会を見ているよう。足の速い選手がダーっとね。自分の姿をダブらせたというのはあまりないけどね。気持ちのいい、野球の攻撃の醍醐味(だいごみ)」と舌が滑らかだった。

◆ヤクルトは4―3の八回に清水が2者連続ソロ本塁打を浴びて逆転を許し、連勝が3で止まった。本塁打の多い東京ドームで一発攻勢に屈し、高津監督は「この球場で、こういう打線(が相手)。コントロールミスをしたので打たれる」とさばさばと言った。清水はさらに2者連続安打を許し降板。代わった大西も四球で塁を埋め、吉川に走者一掃の三塁打を浴びた。ずるずると失点を重ね「1点差でいけていれば。痛い」と監督は嘆くしかなかった。

◆ヤクルトは逆転負けで連勝が3でストップ。1点リードの八回にセットアッパーの清水昇投手(26)が2連続被弾で決勝点を献上するなど、5失点で逆転を許した。打線は、体調不良のため感染防止特例2023の対象選手として出場選手登録を外れていた村上宗隆内野手(23)が1軍に復帰。3打数無安打だった。四回には一挙4点を奪うも、先頭打者が出塁できたのがこの1イニングのみと好機を作れず。高津臣吾監督(54)の主なコメントは以下の通り。――先発の小沢は五回以外は毎回走者を許したが、粘り強く投げて六回途中3失点(自責点2)だった「ピタピタにコントロールされたわけではないですけど、緩急を使いながら、というピッチングだったと思います」――ここ2試合は好成績ではなかったが、修正点は見られた「どうですかね。どんな練習をしたか、あれですけど、しっかり休養を与えているので、しっかり先発としての役割というのをね、果たしてほしいなというのが強いですね」――1点リードの八回に清水が2本のソロを浴びて決勝点を献上した「まあ、ホームランを打たれることはよくあることというか。ないほうがもちろんいいんですけど、いろいろ警戒しながら打たれてしまったわけなので。コントロールミスをしたので打たれているわけなので、まあ、そういうところですよね」――高めに浮いた球を打たれた。やはり高めに行くと一発を浴びてしまう「そうですね。この球場で、(相手は)こういう打線なので。それはもう覚悟のうえで投げていると思いますけど、高めに浮いたらしようがないじゃないですけど、浮いたらあるぞというのはよく理解していると思いますけど。そのあと(1点差の1死一、二塁で大西にスイッチ)のフォアボール、三塁打が痛かったですね。1点差で行っていれば、まだね」――体調不良で離脱していた村上が1軍に復帰した「ちょっと体力的なところは心配しましたけど、それなりに元気に帰ってきてくれたのかなと思います」――中村が「2番・捕手」でスタメン復帰して、六回にスクイズに成功した「きょうは打順を組むのがすごく悩んだんですけど、クリーンアップの前にいろいろできる人を1人置きたかったので、中村を置きました」――サンタナは変わらず好調を維持。六回2死満塁で中前2点打を放った「あまり両外国人は山崎(伊織)投手に相性良くなかったので。ただ、2人ともしっかりタイミング取ってくれたので良かったと思いますけど。チャンスが1回しかなかったので、もうちょっと積極的にバットを振りに行かないといけなかったかなと思いますね」――負けを引きずらないことが重要「そうですね。先発が頑張るのが一番だと思います」

◆巨人のルイス・ブリンソン外野手(29)が決勝の10号ソロを放った。3-4の八回1死から丸の12号ソロで同点に追いついた直後、浮いたフォークボールを完璧に捉え、低い弾道で左翼席に突き刺した。リーグトップの33ホールドを記録している清水からの一発に「相手のことを考えず自分のスイングで強い打球を打つことを心掛けていた」。8月はここまで2試合連続でお立ち台に上がるなど勝負強い助っ人は「8月は調子がいい月」と笑みを浮かべた。

◆巨人・鈴木康平投手(29)が移籍後初勝利を挙げた。5月にオリックスからトレードで加入した右腕は、1点を追う八回から3番手で登板。得点圏に走者を背負ったが、村上からフォークボールで空振り三振を奪うなど踏ん張り、1回を1安打無失点で切り抜けた。直後の攻撃で味方が一挙5点を奪い、勝ち星が舞い込んだ。「あそこで1点を与えたら完全に向こうに流れがいってしまう状況でもあった。気合で乗り切った」と振り返り、「チームが勝てばいい。そのために腕を振って抑えるのが仕事。これから連戦が続く。与えられたポジションを全うできれば」と言葉に力を込めた。

◆勝利の女神を振り向かせる豪快な一発だった。巨人・丸佳浩外野手(34)が1点を追う八回1死で同点の12号ソロ。ブリンソンが2者連続のソロ本塁打で続くなど、一挙5点を奪う逆転勝ちを演出し「球場が押せ押せの雰囲気になっていた。ルー(ブリンソン)も打ってくれてすごく盛り上がった」と破顔一笑した。シーズンが佳境に差し掛かる中、原監督が「ベテラン勢がピリッとしない」と主力にハッパをかけていた。左膝の蜂窩織(ほうかしき)炎から16日に復帰して以降、代打などの出場で、9打数1安打と低迷していた丸もそのうちの一人だった。好投手の清水から放った復帰後初アーチを含む2安打と躍動。指揮官は「彼もここのところ少々ストレスがたまっていたでしょうし、チームにとっても大きなホームラン」とたたえた。勝率を5割に戻し、3位・DeNAに0・5ゲーム差に迫った。「どちらかと言ったら不利な立場にいると思うので、これで終わらないように。この勢いに乗っていきたい」と丸。残り34試合、5度のリーグ優勝を経験してきた優勝請負人が終盤の反攻へ、チームをけん引する。(樋口航)巨人は八回に丸の同点、ブリンソンの勝ち越しの2者連続弾などで5得点を奪い逆転勝利。巨人の2者連続弾は8月13日のDeNA戦(一回にブリンソン→大城卓、東京ドーム)以来、今季5度目。同点→勝ち越しの2者連続弾は5月4日のヤクルト戦(五回に坂本→岡本和、東京ドーム)以来で、八回以降に記録したのは、2019年9月23日のヤクルト戦(八回に阿部慎之助→大城、神宮)以来4年ぶり。

◆村上が体調不良から復帰し「4番・三塁」で4試合ぶりにスタメン出場した。離脱中は回復に努め、テレビで試合を観戦。試合前には「万全かどうかわからないですけど頑張ります」と意気込んでいた。四回2死の第2打席では相手左翼手の好守に阻まれ左飛に倒れるなど、この日は3打数無安打。「スイングと球がちょっと合わなかった。明日頑張ります」と力を込めた。

◆巨人の表立ってのヒーローは、八回に一挙5点を叩き出した3人だ。丸の同点弾は真ん中のフォークボール、ブリンソンの勝ち越し弾も高めのフォーク。清水の失投ともいえるが、勝負のかかった場面で、ひと振りで仕留めるのはさすが。前進守備の中堅頭上をやすやすと越える吉川の3点三塁打が効いたことも、いうまでもない。同時に、隠れた立役者も挙げたい。丸の前に二ゴロに倒れた秋広だ。カウント0-2と追い込まれてから、ファウルを5本。ストレート、フォーク、カーブにことごとく対応した。実は清水の状態も悪くはなく、打ち取られてもおかしくないボールばかり。捕手がキャッチする、ほんのわずか寸前、バットに当てて逃れる感じだった。イニングの先頭打者に9球も費やした清水にすれば、ただの1アウトではなく、1イニングを投げ終えたようなダメージが残ったはず。集中力はそうそう続くものではなく、フォークが甘くなるのも無理はなかったか。秋広は、この粘りの精神と姿勢を忘れないでほしい。シーズンも残り試合は多くない。自身のためにも、クライマックスシリーズ進出のためにも、大事な要素だ。(サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
66414 0.617
(↑0.004)
M25
(↑1)
32425
(+4)
338
(+3)
55
(-)
58
(+1)
0.248
(↑0.001)
2.710
(↑0.01)
2
(-)
広島
60493 0.550
(↑0.004)
7
(-)
31396
(+5)
392
(-)
76
(+2)
64
(-)
0.245
(-)
3.140
(↑0.03)
3
(-)
DeNA
54533 0.505
(↓0.004)
12
(↓1)
33394
(-)
393
(+5)
77
(-)
21
(-)
0.248
(-)
3.300
(↓0.02)
4
(-)
巨人
54541 0.500
(↑0.005)
12.5
(-)
34423
(+8)
402
(+4)
132
(+2)
38
(-)
0.258
(↑0.001
3.550
(-)
5
(-)
ヤクルト
47612 0.435
(↓0.004)
19.5
(↓1)
33407
(+4)
437
(+8)
95
(-)
55
(-)
0.238
(↓0.001)
3.710
(↓0.04)
6
(-)
中日
41663 0.383
(↓0.004)
25
(↓1)
33314
(+3)
382
(+4)
49
(-)
30
(-)
0.240
(-)
3.160
(-)