DeNA(★0対2☆)阪神 =リーグ戦20回戦(2023.08.20)・横浜スタジアム=
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阪神
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DeNA
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勝利投手:伊藤 将司(8勝4敗0S)
敗戦投手:バウアー(9勝4敗0S)
  DAZN
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◆阪神は2回表、2死一三塁の好機から木浪が適時二塁打を放ち、先制に成功する。そのまま迎えた4回には、伊藤将の適時打で貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・伊藤将が9回6安打完封で今季8勝目。敗れたDeNAは先発・バウアーが力投するも、打線が振るわなかった。

◆DeNAのバウアーが2つの球団助っ人記録を目指す。今季の同投手はここまで16試合登板して9勝3敗、115奪三振、防御率2・82。DeNA外国人投手のシーズン最多記録を調べると、勝利数は17年ウィーランドの10勝で、奪三振数は03年ドミンゴの123個。バウアーが今日の阪神戦で勝利投手となり、三振を8個奪えば球団の外国人記録に並ぶ。

◆19日DeNA戦で緊急降板した阪神青柳晃洋投手(29)は一夜明け、通常通り練習メニューをこなした。横浜スタジアムの試合前練習に参加し、キャッチボールやジョグを実施。問題ない様子をうかがわせた。先発した19日は6回のマウンドに向かったが、投球練習中に右ふくらはぎをつった影響で、5回1失点で降板。今季5勝目を挙げていた。

◆DeNA宮崎敏郎内野手(34)が、阪神20回戦(横浜)を欠場した。試合前練習は参加したが、ベンチ入りメンバーから外れた。三塁にはルーキー林琢真内野手が起用され、3番には阪神伊藤将と好相性の関根が入った。先発マウンドには、10勝目を目指すバウアーが上がる。

◆阪神森下翔太外野手(23)が、2試合ぶりにスタメン出場する。前日19日の同戦はベンチスタートで、出場機会はなかった。また、木浪聖也内野手(29)は3試合ぶりに「8番遊撃」に入った。DeNAの先発は2ケタ勝利をかけて登板するバウアー。

◆とんねるずの石橋貴明が、阪神戦で開催された『横濱漢祭』のスペシャルゲストで来場し、「漢気ジャンケン in横濱漢祭」を開催した。DeNAからは帝京の後輩の山崎康晃、今永昇太、牧秀悟、山本祐大が参加。1回戦は山本が石橋にパーで勝利し、山崎が今永にパーで勝利し、2回戦は山崎がチョキで山本に勝利した。決勝戦はシードの牧秀悟と山崎が対戦し、山崎がパーで勝利し、3連勝で優勝を飾った。石橋が「帝京魂!」と叫び、後輩の山崎も「帝京魂!」と呼応した。勝利した山崎は「横浜優勝 ビッグフラッグ」の制作費300万円の漢気払いの権利を獲得した。

◆阪神岡田彰布監督(65)と審判団がメンバー表交換時に2日ぶりに握手した。19日はDeNA三浦監督とは握手をしたが、審判団にはいたずらっぽく笑うのみで、握手を交わさなかった。両者の"和解"に球場にかけつけた両軍のファンもザワついた。18日の9回、二塁での阪神走者熊谷と遊撃京田のクロスプレーに関して、岡田彰布監督(65)が約5分にわたる猛抗議をした。責任審判を務めていた敷田審判員が対応し、試合後の取材にも対応していた。

◆阪神の先発伊藤将司投手(27)が、バウアー撃ちで追加点をたたき出した。1点リードの4回、2死三塁の打席。1ボールからの2球目、ど真ん中の154キロ直球を強振し、センター右側へ痛烈にはじき返し、貴重な2点目を加点した。左腕にとっては2試合連続ヒットで、今季2本目のタイムリー。プロ通算10本目の安打となった。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(32)が、5回表終了時に両手を上下させながら、スタンドのファンの後押しを求めた。2点ビハインドの5回2死一塁、ノイジーを見逃し三振でスコアボードにゼロを刻み、ベンチに引き揚げる時にスタンドを見ながらジェスチャーした。バウアーは2回に木浪の適時打で先制され、4回には投手の伊藤将の適時打で2点目を奪われたが、5回まで7安打2奪三振の粘投でゲームメークした。

◆阪神のシェルドン・ノイジー外野手(28)が、レーザービームをみせつけた。2点リードの4回、2死からソトが左翼線への当たりを放ち、一塁を回って二塁を狙った。ノイジーはクッションボールを素手で拾い上げ、すかさず二塁へ。送球はベース手前でショートバウンドしたが、二塁手中野が捕球し、タッチアウト。ピンチを防いだ。外野手での9補殺は12球団で単独トップ。またもや強肩が光った。

◆/これが虎のMr.ジエンゴ\二刀流に相手は関係ない??伊藤将司のタイムリーで2点目?#プロ野球(2023/8/20)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/Nd7xfCdcUA

◆阪神の先発伊藤将司投手(27)が、バウアー撃ちでプロ初となるマルチ安打をマークした。1点リードの4回、2死三塁の打席。1ボールからの2球目、ど真ん中の154キロ直球を強振し、センター右側へ痛烈にはじき返し、貴重な2点目を加点した。2試合連続ヒットで、今季2本目のタイムリーを放つと、2点リードの7回先頭打席では、再びバウアーの外角152キロ直球を華麗に逆方向へはじく左前打で2安打目を記録した。「9番投手」が野手顔負けの打撃でバウアーを攻略し、プロ通算11安打とした。

◆阪神が2年ぶりに今季のDeNA戦勝ち越しを決めた。打線はDeNA先発トレバー・バウアー投手(32)に「三度目の正直」で初めて土をつけた。2回2死一、三塁。木浪聖也内野手(29)が先制右前適時打を放ち、欲しかった先制点を奪った。さらに、1点リードの4回2死三塁で先発伊藤将司投手(27)がバウアーから自らを援護する中前適時打。7回にも右腕の左前打とプロ初のマルチ安打を記録。本職の投球でも、安定した制球力で強力打線に点を与えず、8勝目を挙げた。チームは貯金を今季最多タイの24に積み上げた。優勝マジックは1つ減って26。広島の巨人戦戦結果では25に減る。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(32)が、8回9安打2失点でマウンドを降りた。2点ビハインドの状況で降板し、外国人投手の球団タイ記録(17年ウィーランド)となる10勝目は次戦に持ち越された。走者を背負いながら、要所を締める投球でゲームメークした。2回に2死一、三塁から木浪の適時二塁打で先制点を献上。4回には投手の伊藤将の適時打で2点目を奪われたが、5回以降は粘りに粘った。この日も「バウアー劇場」だった。2点ビハインドの5回2死一塁。ノイジーを見逃し三振でスコアボードにゼロを刻み、ベンチに引き揚げる時にスタンドのファンのさらなる後押しを求めるように、両手を上下させながら、雄たけびを上げた。7回2死三塁のピンチでは森下を空振り三振。拳を握りながら、大声で叫び、「バウアー」コールが起こった。8回にも佐藤輝を空振り三振に抑え、グラブを力強くたたきながら、マウンドを降りた。

◆DeNA山崎康晃投手(30)が、史上3位タイのスピード記録となる、プロ9年目で通算500試合登板を達成した。2点ビハインドの9回から登板。3者連続三振で節目に達した。「母に強い体で産んでもらって、ここまで頑張ることができているので、一番感謝を伝えたいのは母かなと思います」。2年前に亡くなった母ベリアさんに感謝の思いを込めた。通算500試合登板=山崎(DeNA) 20日の阪神20回戦(横浜)の9回にリリーフ登板して達成。プロ野球106人目。初登板は15年3月28日の巨人2回戦(東京ドーム)。9年目での達成は、63年稲尾(西鉄)と63年秋山(大洋)の8年目に次ぎ、07年岩瀬(中日)14年山口(巨人)16年宮西(日本ハム)20年益田(ロッテ)に並ぶ3位タイのスピード記録。

◆阪神伊藤将司投手(27)が、今季2度目の完封で8勝目を手にし、優勝マジックを減らした。自身5連勝。チームはDeNAバウアーと3度目の対戦で初めて黒星をつけた。サイヤング賞右腕を打ち砕いた。1点リードの4回2死三塁。バウアーの154キロを強振した。野手顔負けの強烈な打球がセンターへ。今季2本目の適時打を決めると、左手を上げてベンチにアピールし、照れくさそうに笑った。左肩違和感で出遅れたプロ3年目。4月下旬に今季初登板を果たしてからは、1度も先発ローテーションを外れることなく、すでに規定投球回に到達。夏になっても勢いは衰えない。その秘訣(ひけつ)は、実に"庶民的"なものだ。「寝る時の空調には注意ですね」。昨オフから始めた1人暮らしの自室、遠征先のホテルの一室。部屋の気温は「27度」にこだわる。「それをキープ。温度が低くなりすぎたらバテやすくなる」。体が冷えすぎると、翌日の汗の出方も弱くなるという。適温で上質な睡眠を導き、真夏の投打の活躍につなげている。7回先頭では、今度は152キロを華麗に流し打ち。左前打でプロ初のマルチ安打を記録し、シーズン5安打はキャリアハイだ。二塁に進みけん制をもらうと、タッチアウトかと思いきや、右足をずらして回避する野球センスも披露。リクエストされてもセーフ判定は変わらなかった。左腕の二刀流の活躍で、貯金は今季最多タイ24。2年ぶりにDeNA戦のシーズン勝ち越しを決めた。【中野椋】

◆/慣れ親しんで横浜で...\伊藤将司が今季2度目の完封&2安打の活躍バウアーとの大熱戦を制してM26???#プロ野球(2023/8/20)??DeNA×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球#hanshin pic.twitter.com/0xYA6VBjRt

◆DeNA宮崎敏郎内野手(34)が20日、左肋間(ろっかん)筋の炎症と診断された。阪神20回戦(横浜)の試合前練習で違和感を覚え、同戦を欠場。三浦監督は「しっかり治すためにも抹消します」と21日に登録を抹消することを明言した。今季はリーグトップの打率3割3分4厘、17本塁打、59打点で打線をけん引したが、痛すぎる離脱となる。代わりに藤田一也内野手(41)が22日の広島戦(横浜)から1軍に合流する。

◆阪神岡田彰布監督(65)の猛抗議がルールに一石を投じた。18日DeNA18回戦(横浜)での判定を不服とし日本野球機構(NPB)に意見書を提出していたプレーに対し、20日、杵渕和秀セ・リーグ統括(55)が同球場を訪れ直接回答した。岡田監督は「オレの言うたことが、ちょっとは検討することになったんちゃう? わざわざ日曜日にトップが来るということは、やっぱりあれじゃあかんっていうな」とニヤリ。問題のプレーは9回、熊谷の二盗を阻止されたクロスプレーで、ベースカバーに入った遊撃手京田の足が二塁をふさぐ形も、審判団は「故意ではなく走塁妨害には当たらない」と判断され、セーフがアウトに覆った。岡田監督は制限時間5分ギリギリで猛抗議を行っていた。阪神からの意見書には、両者がケガをしないよう熊谷がスライディングを緩めていたことも書かれていた。岡田監督は「あれをOK言うたら、みんなあの練習するよ。みんな(ベースをふさいで)座り込んでボール捕るよ。そんなん、当たり前のことやろ」と、今後、悪用することが出てこないためにも訴えていた。杵渕統括は本塁での危険な衝突を防ぐためのコリジョンルールを引き合いに「(ほかの)ベースにもあるんじゃないかと。今後検討していく」と話した。今後は理事会、実行委員会などでの議論となりそうだ。杵渕統括と嶌村聡球団本部長(55)の話を聞いた岡田監督は納得。「だから握手したんよ」と、前日19日は拒否した審判団とこの日の試合前には握手を交わし"和解"した。【石橋隆雄】コリジョンルール 本塁での衝突(コリジョン)を避けるため、プロ野球では16年から導入された。公認野球規則6・01(i)「本塁での衝突プレイ」で規定されている。走者が故意に捕手に衝突しようとした場合はアウトになり、捕手または野手が走路および本塁上で走路をふさいだり、ブロックすると、セーフとなる。ただし、捕手または野手が守備しようとして走路をふさいだが、審判員が「走路をふさがずには守備できなかった」と判断した場合は、適用されない。また、本塁以外では適用されない。

◆阪神が2年ぶりに今季のDeNA戦勝ち越しを決めた。マジックは1つ減り26になった。先発伊藤将司投手(27)が6安打完封でチームトップタイの8勝目。4回には自ら中前適時打で援護した。チームの貯金は今季最多タイの24。岡田彰布監督(65)の試合後の一問一答は以下の通り。-伊藤将はこの時期の完封は「いやいや、大したもんや」-ブルペン陣を救った「2日休みになったな(笑い) フフ。今日、明日と」-伊藤将は最近は中盤でつかまる試合もあった「最近は勝ち運ついてな、勝つようになったけど、最初のほうはな。後ろが打たれて。だからちょっとな、いいピッチングしてるのに、なかなか勝ちがつかんいうのはあったからな。3つで、まだあと1つなんよ。伊藤には言うてあるけどな。2つは返したったけどな。6回で交代してな、3つ落としとるからな。でも今日はそんなん、関係なしで。もう、8回のときに、球数とかいろんなな、考えたらこれはもう完封やな、1人やなと言うてて。任すぞって言うた」-現状では一番頼りになる投手「一番安定してるよ。まあ、めぐり合わせで日曜日になってるからな。これはまた、な。あれやんか。(22日からは1週間で)5試合になるからな。まあ、ちょっと(登板日を)変えてってもいいかなとは思うけどな」-ローテーションのアタマに「アタマっていうか、もう、そんなこと考えんで、普通通りやったほうがええかもわからんよな。アタマっていう意識は。他のピッチャーが打たれているわけでもないからな」-伊藤将は打つ方でも2安打。4回には適時打と自分を救った「おーん、なあ」-もともと打撃もいい「パンチショットって言うとったんや、おまえ。パンチショットせえって。最後(7回の打席)、打たんでええって言うとんのに、"バット振ったら当たってしまいました"って言いやがって。アホかっておまえ、疲れるだけやのに。先頭バッターやのに。バット振ったら当たってしまったらしいわ。ホンマに」-9番があれだけ打つと「そら8番、9番の2点やから。そやろ? 」-9回、最後の伊藤将の打席は三振を指示「そらそうや。一塁に出たらバントをさせてたけどな。1点でも多い方がええのやけど」-3試合ぶりスタメンの木浪が起用に応えた。「なあ。そら打たんとな。また。まあ、こういう時もあるよな。でもな。8、9(番)で。1、2(番)が全然出えへん時もあるしな。そらな。1年間、そういう形もあるしな。そういうときにな、下位打線で打点を挙げられるのは、そらやっぱりええ流れの証拠やわな」-昨日の小幡の活躍もあって木浪は刺激もあったか「まあ、燃えるというか、だから打率とか見ても、普通にやっても2割8分くらい打ってるわけやからな。打たないバッターがこういう時だけ打つんじゃないからな、ずっと安定して打っとるから、別にそれは普通にやっとんちゃう」-休ませるタイミングと使うタイミングが当たっているが心理面か「ええピッチャーの時に外してるやん(笑い)」-屋外ビジターは3勝3敗「3勝3敗でええわって言わんとったらよかった」-1勝2敗でもいいと「そらなあ。まあ数字上やけどな。まあでも、両方とも初戦負けてな、それであと五分で持ち堪えたいうのはな、だいぶ力ついてきたんちゃうかな、そういう意味でも」-今日で今季の対DeNA勝ち越しが決まった「ああそう。まあ、もう、もう今はそんな計算してないけどな」-今日はバウアーの150キロ台ばかりをヒットにしているが直球に狙いを「ああそう。いや、そうでもないよ。そんなに、まあ(対戦は)3回目やけど、2回ともそんな抑えられてない。ヒットは打ってるんよな。オレはそんな完璧に抑えられたっていうのはないよな。1点、2点くらいは取れとったから」-今日、NPBから杵渕セ・リーグ統括が説明に来た「まあ、オレの言うたことが、ちょっとは検討することになったんちゃう」-向こうも理解を「そうそうそう。だから(審判と)握手したんよ(笑い)」-走塁のところはけがも避けないといけないからきっちりしたい「そら、普通に考えたらそうやんか。どう考えても、そうやんか。あれをオッケーいうたら、みんな、あの練習するよ。みんな、座り込んでボール取るよ。そんなん、当たり前のことやろ」-そういう意味ではNPBも迅速に対応した「明日かなと思ったんよ。今日、日曜日やからな。わざわざ、今日来たから、トップのアレ(セ・リーグ統括)がなあ。そら、来るいうことはやっぱり、なあ、何かあったいうことやからな。あれじゃアカンっていうな」

◆阪神伊藤将司投手(27)が、サイ・ヤング賞右腕を打ち砕いた。4回にバウアーの154キロを捉え適時打を放ち「たまたまです」と照れ笑い。7回には152キロを華麗に流し打ちし、左前打でプロ初のマルチ安打を決めた。シーズン5安打はキャリアハイだ。ただ、この2本目について岡田監督は「パンチショットって言うとったんや、おまえ。パンチショットせえって。最後、打たんでええって言うとんのに、"バット振ったら当たってしまいました"って言いやがって。アホかっておまえ、疲れるだけやのに。先頭バッターやのに。バット振ったら当たってしまったらしいわ。ホンマに」と苦笑い。指揮官から思わぬ"おしかり"を受けた左腕だったが、無事に9回完封してみせた。

◆阪神大山悠輔内野手(29)が、今季8度目の猛打賞を放ち勝利に貢献した。3回2死一塁からは152キロを逆方向にはじき返す右前打で出塁。5回2死からは154キロ直球を中前へ。8回先頭では外角155キロ直球に逆らわず右方向へ痛烈に打球を飛ばし、右前打で3安打目をマークした。大山は「自分の結果よりもチームが勝ったことが一番。(完封した伊藤)将司に感謝したいです」とチームの勝利を喜んだ。いずれもバウアーの直球を捉えたものだった。「しっかりチームとしても個人としても準備を大切にして、試合に臨んでいます」。これで4試合連続ヒット&2試合連続のマルチ安打で、打率を2割8分6厘まで上昇させた。

◆9回の大飛球にヒヤリとしたのは、阪神伊藤将司投手(27)だけじゃなかった。坂本誠志郎捕手(29)は「ヒヤヒヤどころじゃないですよ。森下(フェンスに)登れ! と思いましたよ」とコメント。9回2死一塁、ソトの右翼への大飛球を森下がキャッチしたのを見届け、マウンドの伊藤将と抱き合っていた。

◆真夏の二刀流で、サイ・ヤング賞右腕に勝った。阪神伊藤将司投手(27)が、プロ4度目の完封勝利を飾り、優勝マジックを「26」に減らした。9回6安打、3奪三振、無失点で、DeNAバウアーにチーム3度目の対戦で黒星をつけた。打ってはバウアーから適時打を含む2安打の大暴れ。岡田阪神は連勝で2カードぶりの勝ち越しを決め、DeNA戦も2シーズンぶりの勝ち越し。貯金は今季最多タイの「24」と、歓喜の「アレ(=優勝)」へと着実に近づいている。プロ3年目の伊藤将は、すでに後輩たちの"研究対象"になっている。2年目で2軍の先発ローテーションに定着しつつある鈴木に、残留練習のある日、「カットボールはどう投げてるんですか?」と聞かれた。同じ左腕の後輩は、右打者の内側に投げ切りたいスライダーが、抜け気味になることに悩んでいた。「右バッターには、当ててもいいくらいの気持ちでいった方がいい。自然とファウルしてくれるから。そのくらいの気持ちでいこう。空振りを狙わないカウント球だし、ヒットを打たれたらしょうがないよ」ある種の割り切りを説いた。鈴木も「アドバイスをいただいて、手応えのあるボールも増えてきた」とうなずく。先輩はこの日の7回、極意を伝授したカットボールで大和を併殺打に仕留めた。学び、学ばれ、投手陣の中心になりつつある。【阪神担当=中野椋】

◆DeNAトレバー・バウアー投手(32)は4度目の中4日で8回120球の熱投も実らず4敗目を喫し、チームも首位阪神に連敗した。2回に木浪の適時二塁打、4回に伊藤将の適時打で失点。「なかなか、最初はどんな狙いで来てるのかを感じきれずに試合が進んでしまった」と9安打中8安打が速球を痛打されるなど、阪神打線のアプローチに苦しみながら2失点と粘った。試合には敗れたが、「バウアー劇場」がファンのボルテージを上げた。5回2死一塁。ノイジーを見逃し三振に抑え、ベンチに引き揚げる時に、スタンドのファンにさらなる後押しを求めるように両手を上下させながら声を張り上げた。「『チームに勢いを』という気持ちで、ファンの方にも後押ししてもらって、攻撃につながればいいなと」とみなぎる闘志を表現した。球数、イニングを重ねるごとに盛り上がりも高まった。7回2死二塁では森下を空振り三振で拳を握りながら雄たけび。8回には佐藤輝を空振り三振で力強くグラブをたたき、再びスタンドをあおりながら引き揚げると「バウアーコール」が起こった。「本当に素晴らしい声援を送ってくれた。ベストを尽くしたが、少し足りなかった」と唇をかんだ。試合後は「バウアー語録」で驚かせた。中4日で120球を投じても「自分の中ではまだまだいけると思った。ボールの動き、スピード、体の状態も良かったので1イニング、3イニング、5イニングでもまだまだいけると感じた」と豪語。「今度は中3日で150球投げるっていうのをぜひやってみたいです」と真顔で話した。【久保賢吾】

◆DeNAは天敵の伊藤将司投手を攻略できず、今季8度目の0封負けで阪神との差が11ゲームに開いた。両コーナー、低めを丁寧に突く投球に翻弄(ほんろう)され、わずか6安打で三塁も踏めず。熱投するバウアーを援護できなかった。三浦監督は「ゴロが多く、低めに集められた。接戦にバウアーが持ち込んでくれたし、何とかしないといけなかったんですけど、できなかった」と肩を落とした。

◆やられた-。悪夢の同点2ランが伊藤将の頭にちらついたのは、一瞬だった。9回2死一塁。DeNAソトの右翼への大飛球は森下のグラブに収まった。少し冷や汗を垂らしながら、マウンドで捕手坂本と抱き合った。クールな男が無邪気に破顔した。「ヒヤッとしたんですけど、何とか森下が捕ってくれた。誠志郎さんがいいリードをしてくれました」仲間への感謝が尽きない114球だ。9回6安打無失点。今季2度目、ビジターではプロ初完封で自身5連勝、チームトップタイの8勝目を挙げた。左肩違和感で約1カ月出遅れたが、勝負の夏場に白星を量産。今回は横浜高時代に慣れ親しんだスタジアムで、フル回転のリリーフ陣を救う1勝だ。岡田監督も「2日休みになったな(笑い)。フフ、今日、明日と」とニヤリだ。サイ・ヤング賞右腕を打ち砕いた。4回にバウアーの154キロを捉え適時打を放ち「たまたまです」と照れ笑い。7回には152キロを華麗に流し打ちし、左前打でプロ初のマルチ安打を決めた。シーズン5安打はキャリアハイ。「最後、打たんでええって言うとんのに、『バット振ったら当たってしまいました』って言いやがって。アホかてお前、疲れるだけやのに」。岡田監督からは"おしかり"を受けたが、二刀流で波に乗った。7、8月の2カ月で6勝を稼ぐ。夏になっても勢いは衰えない。その秘訣(ひけつ)は、実に庶民的なものだ。「寝る時の空調には注意ですね...」。昨オフから始めた1人暮らしの自室、遠征先のホテルの一室。部屋の気温は「27度」にこだわる。「温度が低くなりすぎたらバテやすくなるので」。体が冷えすぎると、翌日の汗の出方も弱くなるという。汗でびしょぬれになったユニホームが、こだわりの証し。適温で上質な睡眠を導き、真夏にフル回転している。「任すぞって言うた」と9回のマウンドを託した指揮官は「一番安定してるよ」と投球を絶賛した。貯金は今季最多タイ24。2年ぶりにDeNA戦のシーズン勝ち越しを決め、優勝へのマジックを26に減らした。「最高です!」。背番号27が、ヒーローインタビューで充実の汗をぬぐった。【中野椋】○...2試合ぶりに3番に復帰した森下が守備でチームを救った。2点リードの9回2死一塁。ソトの右翼フェンスギリギリの大飛球をジャンプしてキャッチ。「フェンスが高かったんで、それをちょっと突っかからないようにジャンプして捕ったという感じです」。好守で試合終了を決めた。打撃は4の0で16打席無安打となったが、地元横浜でのカード勝ち越しに「本当に大きい。ハマスタのDeNAはすごく強いイメージがあるので」と笑顔だった。▽阪神坂本(好リードで伊藤将を完封に導く)「カウント有利で進められたのでよかった。要所、要所で高さだとか、しっかり投げられた。(最後ソトの右翼への大飛球に)ヒヤヒヤどころじゃないですよ。森下(フェンスに)登れ! と思いましたよ」

◆とんねるずの石橋貴明が、DeNA-阪神20回戦(横浜)で開催された『横濱漢祭』のスペシャルゲストで来場し、「漢気ジャンケン in横濱漢祭」を開催した。帝京の後輩の山崎、今永、牧、山本が参加。決勝戦でシードの牧と山崎が対戦し、山崎が優勝した。石橋、山崎ともに「帝京魂!」と叫び、拍手を浴びた。山崎は「横浜優勝 ビッグフラッグ」の制作費300万円の漢気払いの権利を獲得し「優勝をあきらめていないので、気持ちよくお支払いします」と笑顔で話した。

◆3試合ぶりに先発出場した阪神木浪聖也内野手(29)が、今季5度目の決勝打で2連勝に導いた。両軍無得点の2回、2死一、三塁。難敵バウアーの初球のカーブを見送り2球目だ。真ん中低めの156キロ直球を強振。一、二塁間を猛スピードで突破し、三走・佐藤輝が本塁へ生還。二塁に到達すると、何度も手をたたき、ベンチに人さし指を突き出し喜びを爆発させた。「もうどんどんいこうって決めていたので。初球がボールで次いこうと。いい結果になってよかった」木浪は2試合連続ベンチスタートで、代わりに出場した小幡が前日19日には適時打を含む猛打賞を記録。「ああやって出て結果を残すのはすごいこと。すごい刺激になってます」と発奮し、「出してもらっているっていうことに感謝して、これからもっと出たら感謝の気持ちを忘れないで、プレーに出したい」と力を込めた。試合前の直近5試合(先発時)では17打数3安打、打率1割7分6厘とやや調子を落としていた。ここ2試合で小幡を起用した岡田監督は「(東、石田と)ええピッチャーやから(木浪を)外したんやで」とニヤリ。かねて「休ました方が元気になって戻ってくる感じがある」と話しており、「打たないバッターがこういう時だけ打つんじゃないから。ずっと安定して打っとるから」と評価した。この日は近本、中野の1、2番コンビが無安打に終わった。指揮官は「そういう時に下位打線で打点を挙げられるのは、そらやっぱりええ流れの証拠やわな」。広島、DeNAとのビジター6連戦前には「3勝3敗で御の字よ」と話していたが、現実となり「両方とも初戦負けてな、それであと五分で持ちこたえたというのはだいぶ力ついてきたんちゃうかな」とチームの成長に目を細めた。

◆阪神佐藤輝がDeNAバウアーから2安打を放った。2回1死一塁で右腕の152キロ直球を初球打ちし、中堅フェンス直撃二塁打。1点リードの4回の先頭打席ではカットボールに詰まりながら中前打を放った。「最後、三振しちゃったんですけど...。最初の打席と2打席目はワンスイングで捉えられてそれは良かった」と振り返った。ノイジーもバウアー撃ち&強肩披露でカード勝ち越しに貢献した。2回1死から右腕の153キロ直球を捉え、右前打。この一打から木浪の先制打につながった。守っては、2点リードの4回2死で左翼線にヒットを放ったソトが二塁を狙うとすかさず矢の送球。タッチアウトでピンチを防いだ。外野手の9補殺は12球団最多。「攻撃の面ではチームを助けられなかったので、守備で貢献することができてよかった。自分の仕事はできたかな」とほっとした表情だった。

◆先発した19日DeNA戦で緊急降板した青柳が、通常通り練習メニューをこなした。横浜スタジアムでの試合前練習に参加し、キャッチボールやジョグを実施。問題ない様子をうかがわせた。19日の同戦は6回のマウンドに向かったが、投球練習中に右ふくらはぎをつった影響で、5回1失点で降板も、今季5勝目を挙げていた。試合後に岡田監督は「重ないやろ」と軽傷を強調していた。

◆阪神・青柳晃洋投手(29)が試合前練習に参加した。 先発した19日の19回戦では六回前の投球練習で右ふくらはぎをつり、一度治療を受けたのちに再びマウンドに向かったが、1球投げて続投を断念し、降板。5回1失点で5勝目を手にし、試合後には「別に痛めたというほどでもない」と説明していた。この日はグラウンド上でキャッチボールや軽いジョギングを行った。

◆阪神両軍のスターティングメンバーが発表され、阪神はルーキーの森下翔太外野手(23)が「3番・右翼」で2試合ぶりにスタメン復帰。木浪聖也内野手(29)も「8番・遊撃」で3試合ぶりに先発出場する。伊藤将司投手(27)は今季、DeNA戦2試合(いずれも横浜)に先発し、1勝1敗、防御率2・77。横浜高時代に慣れ親しんだ球場で8勝目を目指す。

◆DeNA・宮崎敏郎内野手(34)が、ベンチ入りメンバーから外れた。前日19日の阪神戦(横浜)は「3番・三塁」でフル出場。この日も試合前練習でグラウンドに姿を見せていた。今季はここまで98試合に出場し、リーグトップの打率・334。17本塁打、59打点をマークしている。

◆セ・リーグの杵渕和秀統括が横浜スタジアムを訪れ、阪神・岡田彰布監督(65)らと面会し、18日の18回戦での熊谷敬宥内野手(27)の盗塁死を巡る判定について説明した。問題となったのは、九回に熊谷が二盗した場面。ワンバウンド送球を捕球した遊撃・京田の左足が、熊谷のスライディングをブロックするような形になった。当初はセーフ判定だったが、DeNAのリクエストでリプレー検証後にアウトに。岡田監督は走塁妨害ではないかと抗議したが、故意ではないとして判定は覆らなかった。阪神は19日午後にセ・リーグへ意見書を提出。これについて杵渕統括は「下したジャッジというのは、我々としては尊重とか支持はします」とした一方、「今回のケースで言えば、ベースが塞がれて、じゃあ自分はいったいどこに触れればいいんですかという、その不利益というね。不利益というようなことがあると思います。これがひとつ、今回浮き彫りになった課題。不利益のあったプレーであれば、その不利益を取り除くという審判の判断、判定ということも必要なんじゃないかということはなるべく早く、話し合いたい」と説明し、今後、審判の判定基準について検討することを明かした。杵渕統括は岡田監督のもとを訪れて一連のやり取りを説明し、「私の拙い説明でもご理解いただいた」と語った。

◆DeNAが実施したイベント「横濱漢祭(よこはまおとこまつり)」のスペシャルゲストとして、お笑いコンビ・とんねるずの石橋貴明(61)がハマスタに来場した。試合前セレモニーではリリーフカーに乗り、帝京高の後輩、山崎康晃の代名詞「ヤスアキジャンプ」ならぬ「タカアキジャンプ」の特別演出で登場。勝利した者のみがチーム、ファンのためになる商品の支払い権利を獲得できる「漢気ジャンケン」に臨んだ。「DeNAの皆さまに〝漢気〟の魂を注入するためにやってきました」と石橋。今永、山崎、牧、山本と「横浜優勝ビッグフラッグ」の製作費300万円をかけてじゃんけん対決を行った。1回戦で山本が石橋に、山崎や今永に勝利。山崎は準決勝で山本を下し、決勝ではスーパーシードの牧に勝って優勝を決め「帝京魂!!」と絶叫した。優勝した山崎は「僕たちはまだ優勝をあきらめていないので、300万円、気持ちよくお支払いしたい」とコメント。帝京高の大先輩、石橋は「(フラッグを)ここに掲げるときに必ず来ますので、ファンのみなさん、優勝を目指していきましょう」と呼びかけた。

◆阪神・岡田彰布監督(65)が試合前のメンバー表交換で審判団と握手した。18日の試合で、九回の熊谷の盗塁死の判定を受けて審判に猛抗議していた指揮官は19日の試合前のメンバー表交換の際には審判団に握手を交わさず、表情を緩めるだけにとどめていたが、この日は手を差し出し、にこやかな表情で挨拶。両軍、審判団ともにわだかまりなく試合を迎える様子に球場は安どを含んだどよめきが起こった。

◆阪神・木浪聖也内野手(29)が先制打を放った。二回一死からノイジー、佐藤輝の連打で二、三塁。坂本は三ゴロで三走が挟殺となったが、なおも2死一、三塁で木浪がDeNA・バウアーの直球を引っ張り右翼線へ。三走が悠々生還し、先制点を挙げた。試合前時点で得点圏打率・317と勝負強い打撃が光る木浪が3試合ぶりの先発でいきなり結果を残してチームを勢いづけた。

◆阪神・伊藤将司投手(27)がバットで魅せた。四回、先頭の佐藤輝が中前打。その後2死三塁にチャンスが広がると、伊藤将がバウアーの154キロを中前へはじき返し、追加点を挙げて自らを援護した。前回登板の13日のヤクルト戦(京セラ)から出場2試合連続安打と打者顔負けの打棒で〝バウアー撃ち〟をやってのけた。投げては四回まで1安打無失点と好投を続けている。

◆阪神・伊藤将司投手(27)が気迫の投球でピンチをしのいだ。2―0の七回、1死から4番・牧、ソトの連打で一、二塁とされ、初めて得点圏に走者を背負う。ここで打席に、得点圏打率・429(試合前時点)の大和を迎えたが、カットボールで遊ゴロ併殺に仕留めて危機を脱した。ポーカーフェースの伊藤将も無失点で乗り切ると、マウンド上でガッツポーズして感情をあらわにした。

◆阪神がDeNAに快勝。先発の伊藤将が投打にわたる活躍で勝利に貢献した。 1-0の四回に2死三塁でバウアーから中前へタイムリーを放てば、七回にも先頭で左前打を放つなどマルチ安打で野手顔負けの打棒を披露。投球では9回無失点で今季2度目の完封。8勝目を挙げた。 チームはカード勝ち越しに成功し、貯金は今季最多タイの「24」とした。優勝マジックは「26」となった。

◆DeNAの先発、バウアーは8回で9安打を浴びながら粘って2失点。中4日で120球の熱投も、2017年のウィーランド以来、球団外国投手史上2人目の10勝目を手にすることはできなかった。チームは阪神・将司に完封負け。序盤は下位打線に苦しんだ。一回は三者凡退の立ち上がりを見せたが、二回に2安打で2死一、三塁のピンチを招き、8番の木浪に右翼線への適時二塁打を打たれ先制を許した。四回も6番・佐藤輝の安打から2死三塁とされ、9番・投手の伊藤将に手痛い中前適時打を許した。それでも、ガタガタと崩れないのが、米大リーグでサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)に輝いた右腕たるゆえん。五回以降は追加点を許さず。さらに、イニングの最後のアウトは全て三振に仕留め、雄たけびを上げながらガッツポーズ。ベンチに戻りながら両手を挙げて観衆をあおり、球場のムードも高めた。四回までは伊藤将から奪った三振1つと苦戦したが、終わってみれば6奪三振。5月の1軍デビューながら今季121奪三振とし、03年にドミンゴが記録した球団外国投手記録に早くもあと「2」に迫った。夏場に入っても異次元の投球を続けるパワフル右腕が、横濱の希望の光だ。(浜浦日向)

◆阪神・伊藤将司投手(28)が通算4度目の完封勝利をマークした。四回2死三塁では適時打を放つなど、投打で活躍し、5連勝で8勝目(4敗)。チームは2カードぶりの勝ち越し。試合終了時点の優勝マジックは1減の「26」となった。試合後の伊藤将のヒーローインタビューは以下の通り。ーー最後は坂本と抱き合って「最後はちょっとひやっとしたんですけど、(九回2死一塁からソトの右飛を)何とか森下が捕ってくれたんで良かったです」ーー今季初登板(4月27日の巨人戦)以来の完封「あんまりチームに貢献できていなかったんで、何とか九回投げられるようにと思っていました」ーー内容を振り返って「ストレートもいい強さで投げられましたし、変化球も低めに丁寧に投げられて良かったです」ーー七回は併殺で切り抜けた(七回1死一、二塁で大和を遊ゴロ併殺)「あそこはしっかり0点で抑えようという気持ちで投げていました」ーー打ってはタイムリー含む初の2安打「良かったです。打てて」ーー自身5連勝「野手にも助けてもらいながら、5連勝というのができているので、継続していけたらと思います」ーー完封は4度目だが、ビジターでは初めて。慣れしたしんだ横浜「最高です」ーー最後に熱いメッセージを「しっかりこれからも投げていくんで、ご声援よろしくお願いします」

◆DeNAは、宮崎敏郎内野手(34)が「左肋間筋の炎症」の診断を受けたと発表。三浦監督は21日に出場選手登録を抹消し、代わって藤田一也内野手(41)の1軍合流を明言した。指揮官によると、宮崎はこの日の阪神戦前の自主練習中に背中の張りを訴えたため、トレーナーの判断で練習を中断。ベンチ入りメンバーから外れ、チームドクターの診断を受けた。宮崎は今季、ここまで98試合に出場し、リーグトップの打率・334。17本塁打、59打点をマークしており、チームにとって大きな痛手となる。

◆阪神・伊藤将司投手(28)が4度目の完封勝利をマークした。四回2死三塁では適時打を放つなど、投打で活躍し、5連勝で8勝目(4敗)。チームは2カードぶりの勝ち越し。2試合ぶりスタメンのD1位・森下翔太外野手(23)=中大=は4打数無安打で16打席ノーヒット。四回までに2打数2安打の佐藤輝明内野手(24)は、その後の連続三振で、今季初の1試合3安打を逃した。優勝マジックは1減の「26」。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=65勝41敗4分、観衆=3万3207人)。ーー伊藤将のこの時期の完封は「大したもんや」ーーみんなを救った「2日休みになったな。今日、明日と」ーー最近は中盤でつかまる試合もあった「最初の方は後ろが打たれて。いいピッチングしてるのに勝ちがつかんいうのはあったからな。(そのような試合は)3つで、まだあと1つなんよ。伊藤には言うてある。2つは返したけどな。六回で交代して、3つ落としとるからな。今日は関係なし。任すぞって言うた」ーー現状では一番頼りになる投手「一番安定してるよ」ーー元々、打撃もいい「パンチショットって言うとったんや。パンチショットせえって。(七回の左前打は)最後、打たんでエエって言うとんのに、〝バット振ったら当たってしまいました〟って言いやがって。アホかって、疲れるだけやのに。先頭バッターやのに。バット振ったら当たってしまったらしいわ。ホンマに」ーー9番があれだけ打つと「そら8番、9番の2点やから」ーー木浪が起用に応えた「そら打たんとな。こういう時もあるよな。1、2(番)が全然出えへん時もあるしな。1年間、そういう形もある。そういう時に、下位打線で打点を挙げられるのは、エエ流れの証拠やわな」ーー休ませるタイミングと使うタイミングが当たっている「エエ、ピッチャーの時に外してるやん(笑)」ーー屋外ビジターは3勝3敗「3勝3敗でエエわって言わんとったらよかった」ーー1勝2敗でもいい「まあ数字上やけどな。両方とも初戦負けてな、五分で持ち堪えたのは、力ついてきたんちゃうかな、そういう意味でも」ーーDeNA戦の勝ち越しが決まった「もう今はそんな計算してないけどな」ーーバウアーの150キロ台ばかりをヒットにしているが直球に狙いを「そうでもないよ。3回目やけど、2回ともそんな抑えられてない。ヒットは打ってるんよな。そんな完璧に抑えられたっていうのはないよな」ーーNPBからセ・リーグの統括が来た「まあ、俺の言うたことが、検討することになったんちゃう?」ーー向こうも理解を「そうそうそう。だから(審判と)握手したんよ(笑い)」ーー走塁はけがも避けないといけないから、きっちりしたい「普通に考えたらそうやんか。どう考えても、そうやんか。アレをオッケー言うたら、皆、あの練習するよ。皆、座り込んでボール捕るよ。そんなん、当たり前のことやろ」ーーリーグも迅速に対応した「明日かなと思ったんよ。今日、日曜日やからな。わざわざ、今日来たから、トップのアレがなあ。来るいうことは、何かあったいうことやからな。あれじゃアカンっていうな」

◆オリックス、阪神で176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(57)は投打に渡って活躍した阪神・伊藤将司投手(28)を絶賛した。伊藤将は素晴らしい投球だった。春季キャンプのころから変わらずコントロールよく投げており、高さの上下動こそあっても直球、変化球ともにコースを突き、コースを間違わなかったことが完封劇につながったと思う。8月は10連勝もあったなかで中継ぎ陣が頑張ってきており、助ける意味でも大きい完封だ。DeNAのバウアーは力のある投手であることは間違いないが、中4日での登板を考えれば、もう少し点がほしかった。だが、その中で木浪と伊藤将の8、9番で取った2点は大きかった。伊藤将のタイムリーはチェンジになるか、というところでの得点でもあり、効果的だったといえる。横浜での2点差はセーフティーリードとは言えない。1点差で九回に突入してれば守護神・岩崎を投入していたかもしれない。それだけ、伊藤将が自ら稼いだ2点目は価値がある。阪神に流れが傾いている一戦だった。

◆完封勝利を飾った阪神・伊藤将司投手(28)を熱く抱擁した坂本誠志郎捕手(29)は試合後、安堵の表情。2点リードの九回2死一塁でDeNA・ソトの飛球を右翼・森下がフェンス際でジャンプしながら好捕。「ひやりどころじゃないですよ。『森下、(フェンスに)のぼれ』と思いました」と笑いを誘っていた。

◆DeNA・山崎康晃投手(30)が史上106人目の通算500試合登板を達成。初登板は2015年3月28日の巨人戦(東京ドーム、救援)。プロ9年目での到達は1963年の西鉄・稲尾和久と大洋・秋山登の8年目に次ぐ3位タイのスピードで、2007年の中日・岩瀬仁紀、14年の巨人・山口鉄也、16年の日本ハム・宮西尚生、20年のロッテ・益田直也に並んだ。

◆「3番・右翼」で2試合ぶりにスタメンに復帰した阪神・森下は4打数無安打。七回2死二塁のチャンスではバウアーから変化球で空振り三振を喫し、悔しさをにじませた。それでも、右翼の守備では九回にソトの飛球をジャンプしてつかみ、伊藤将の完封劇を締め、「ハマスタのDeNAというのはすごく強いイメージがあるので、(勝ち越せたことは)本当に大きい。あっち(京セラ)に帰って、乗れるかなと思います」とホームでの中日戦へ意気込んだ。

◆阪神・大山は11日のヤクルト戦(京セラ)以来の3安打の活躍で勝利に貢献した。「チームとしても個人としても準備を大切にしている」。3本すべてバウアーの直球を捉え、右前、中前、右前にはじき返した。「自分の結果よりもチームが勝ったことが一番。本当に(伊藤)将司が投げてくれたんでよかったです」と左腕をたたえた。

◆リベンジ心を込め、ひと振りではじき返した痛烈な打球が一、二塁間を破る。とらえたのは〝あの日〟空を切ったバウアーの剛速球。二塁に到達した阪神・木浪は感情を高ぶらせ、頭上でバチンと両手をたたいた。「初球がボールになった瞬間に『次、いこう』って決めて、それがいい結果になってよかった」二回2死一、三塁のチャンスだった。初球のカーブが外れると、2球目の直球にヤマを張った。その予感は的中し、内角低めの156キロをジャストミート。一塁手・ソトのダイビングも及ばない鋭い打球が右翼へ転がり、先制点をもぎ取った。終わってみればこの1点が、3度目の対戦だったバウアーに土をつける決勝点だった。さかのぼること約1カ月前、7月12日のDeNA戦(甲子園)。同点に追いついた四回、なおも2死満塁で、木浪は3連続直球にいずれも空振りし、三振に倒れた。屈した相手が、バウアーだった。「(直球だと)分かっていて打てなかったので、すごく悔しかった」ピンチでギアを何速も上げるサイ・ヤング賞右腕のすごみを思い知った。「レベルは一流すぎるので、対戦することができてすごくよかったし、逆に『打ちたい』という気持ちはすごく強くなりましたね」。18・44メートルでの真剣勝負を通して強く駆り立てられたのは、リベンジの思いだった。そして迎えた再戦。その直球を仕留め、意地も込めて上回った。2試合連続で遊撃を明け渡した小幡が19日に3安打1打点と活躍した姿も、「ああやって出て結果を残すというのはすごいことですし、自分もすごく刺激になる」と木浪にとってはカンフル剤。3試合ぶりにスタメン起用した岡田監督は「そら打たんとな」と期待に応える一打に目を細めた。「一試合一試合、自分たちは勝つだけなので、本当にその一試合に懸けられるようにしっかりと準備してやっていきたいです」2年ぶりのDeNA戦シーズン勝ち越しも決めた。弾みをつけて、夏の長期ロード最終週へ。暑い夏も、木浪はまだまだ元気に突っ走る。(須藤佳裕)

◆バウアー撃った! 投げ勝った!! 阪神はDeNAに2-0で勝ち、優勝へのマジックナンバーを「26」に減らした。伊藤将司投手(27)が9回6安打無失点で今季2度目の完封。8勝目を挙げ、後半戦は5戦全勝とした。打っては四回に中前適時打で2点目をたたき出すなど初のマルチ安打。投打で躍動し、虎を2カードぶりの勝ち越しに導いた。白球が右翼に打ち上がり、悲鳴と歓喜の声が交錯する。フェンス際でグラブに収まるのを確認した伊藤将は、女房役の坂本と満面の笑みで熱い抱擁を交わした。9回完封&値千金のタイムリー。グラウンドの誰よりも男気あふれるプレーを体現し、勝利に導いた。「誠志郎さんがいいリードをしてくれていたので本当によかった」九回、テンポよく2死までこぎつけたが、簡単には終わらせてくれない。4番・牧に右前打を許し、打席には2安打されているソトを迎えた。初球の外角のツーシームを当てられると、打球は右翼への大飛球。フェンスぎりぎりで右翼手・森下の好捕にも助けられてのゲームセットに「最後はちょっとひやっとしたけど、何とか森下が捕ってくれたんで良かった」と安堵した。バットでも魅せた。1―0の四回2死三塁ではバウアーの直球を中前へ運んで貴重な追加点。七回にも左前打を放ち、初のマルチ安打に「たまたまです」とはにかんだ。「(バウアーが)三振を取ったらすごい盛り上がっていたので、負けないように投げていた」サイ・ヤング賞投手に投げ勝ち、114球で今季2度目の完封。通算4度目の達成で甲子園以外では初だ。5連勝で8勝目を手にし、岡田監督も「大したもんや」と絶賛。「横濱漢祭(よこはまおとこまつり)」として開催された試合で救援陣を休ませる〝男気〟に「(リリーフは)2日休みになったな。フフ」とご満悦の様子だ。

◆阪神・ノイジーが外野手では12球団トップとなる9つ目の補殺を記録した。四回2死、ソトの左翼線を破る打球がフェンスで跳ね返ったところを、素手で処理して素早く二塁へ転送。持ち前の強肩でピンチの芽を摘んだ。二回の第1打席には4試合連続安打となる右前打。「攻撃の面ではあまりチームを助けられなかったので、守備の面で貢献することができてよかった」とうなずいた。

◆サイ・ヤング賞右腕の剛速球に負けないスイングで、打球を中堅フェンスまで一直線に飛ばした。阪神・佐藤輝がバウアーから初安打を含む2安打。どちらも得点のホームを踏んで、連勝に大きく貢献した。「どんどん振っていかないと、追い込まれたらチャンスが少なくなるんで。そういう意味では最初の打席と2打席目は、ワンスイングで打てたので良かった」狙いすました打撃が光った。1死一塁で迎えた二回は、初球の152キロ直球を一閃。中堅手が伸ばしたグラブの上まで伸びる当たりで、悠々二塁に到達し、木浪の適時二塁打で先制のホームを踏んだ。四回は内角のカットボールを詰まりながらも中前へ。三塁まで進み、伊藤将の中前適時打でこの日2度目の本塁生還を果たした。バウアーとは7月12日に甲子園で初対戦。いずれもファーストスイングでは仕留められず、3打数無安打に封じ込められていた。この日最初の2打席ではどちらも一振りで2安打。米大リーグが好きで、DeNA加入前から投球の映像などを見たことがあったという超一流投手を攻略した。「(優勝マジックが点灯後も)みんな変わらないんじゃないですか、開幕当初と。(その後の2打席では)三振してしまったので、休んでまた明日から頑張ります」六回と八回の空振り三振を反省しつつ、次戦へと目を向けた。この2安打を弾みにし、さらなる活躍と勝利を求めて準備を続ける。(邨田直人)

◆伊藤将をリードした阪神・坂本は「カウント有利で進められたので良かったと思いますし、要所、要所で高さだとかをしっかり投げられていたので良かった。この時期で完封はすごい大きいと思う」と左腕をねぎらった。九回2死一塁からのソトの飛球については「ひやりどころじゃない。『森下、のぼれ』と思いました」と、思わず伊藤将と抱き合ったゲームセットの瞬間の心境を語った。

◆岡田監督は試合後、杵渕セ・リーグ統括が阪神の意見書に対して回答、説明した件について、「明日かなと思った。今日、日曜日やからな。わざわざ、今日来た。そら、来るいうことはあれじゃアカンっていうな」と話した。抗議した場面を「あれ(京田のプレー)をオッケーいうたら、皆、あの練習するよ。皆、(ベース付近に)座り込んでボール捕るよ。そんなん、当たり前のことやろ」と振り返り、判定基準を変更する可能性があることに「俺の言うたことが、ちょっとは検討することになったんちゃう」と語った。

◆♪浪花節だよ~、人生は~優勝マジックを26とする伊藤将の6安打完封劇は味があったねェ!! 虎党はご存じの通り、伊藤将の女房は梅野なんです。ところが、伊藤将は7月16日の中日戦で、梅ちゃんから坂本に心変わり(?)して、坂本を女房にしたのです。しかし、7回3失点とまずまずの投球をしたのに、周りの〝祝福〟がなかった(打線は3安打で零敗)。果たして、このまま2人の関係は終わってしまうのか?と思っていたら、本妻の梅ちゃんの不運な離脱で、再び伊藤将-坂本の〝夫婦〟が出会ったのだが...。今回も2人を祝福するムードはもう一つ...。ならば自ら幸せをつかんでやる!!と、伊藤将は四回にタイムリーを放ち、そのまま完封。サイコーの夫婦仲を見せつけ、まるで昭和のメロドラマがたまらなく良かった(涙)その一方で中4日、8回120球を投げたバウアーの姿に、日本球界は『君たちはどう生きるか』を教えられたようで...。実績もない投手が中6日で投げているのが薄っぺらく見えたわ!!

◆この〝間違い探し〟に気づいた方は天才です。16日、阪神が18年ぶりのリーグ優勝に向けて、優勝マジック29を点灯させた。サンスポは翌日の紙面(最終版)から「日めくりアレンダー」を展開。岡田監督が笑いながらマジックカレンダーをめくるイラストを点灯中に掲載するようにした。そのときと最近のイラストでは少し違う。いつの間にか、めくられた古い紙が1枚加わったのだ。紙面を並べたらすぐに分かるけど、1日単位ではなかなか分からない。こういう細かなところに気を配るのがレイアウトを担当する整理部の心。仕事じゃなく、センス、そして、気概でもある。編集局に着くと芝崎正剛デスクがいたので、誰のアイデアか聞いてみると、松本裕希だという。松本ジュニア。編集局内に同姓の大先輩がいたから「ジュニア」と呼ばれていた。時がたち、もう中堅の域に入っている。それでもジュニア。おそらく、おじいちゃんになっても、ジュニア。テキパキと仕事をこなしながら遊び心もしっかりと兼ね備えている男が、アレンダーの発案者だ。「サイズ感がいいよね。ほどよく目立つというか。SNSでも『商品化してくれ』という声が多いよ」と芝崎はいう。そう「ほどよく」なのだ。あくまでも黒子。これが主役になってはいけない。主張しすぎない、というのは意外にも難しい。紙面上で、ハイハイ、ハイハーイ!と手を挙げてしまえば読むのに邪魔になってしまう。そういう意味では松本ジュニアのさりげなく優しい性格が一番ハマるのだ。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
65414 0.613
(↑0.003)
M26
(↑1)
33421
(+2)
335
(-)
55
(-)
57
(-)
0.247
(-)
2.720
(↑0.03)
2
(-)
広島
59493 0.546
(↑0.004)
7
(-)
32391
(+7)
392
(+5)
74
(+3)
64
(-)
0.245
(-)
3.170
(↑0.01)
3
(-)
DeNA
54523 0.509
(↓0.005)
11
(↓1)
34394
(-)
388
(+2)
77
(-)
21
(-)
0.248
(-)
3.280
(↑0.01)
4
(-)
巨人
53541 0.495
(↓0.005)
12.5
(↓1)
35415
(+5)
398
(+7)
130
(+1)
38
(-)
0.257
(↑0.001)
3.550
(↓0.04)
5
(-)
ヤクルト
47602 0.439
(↑0.005)
18.5
(-)
34403
(+1)
429
(-)
95
(+1)
55
(-)
0.239
(-)
3.670
(↑0.04)
6
(-)
中日
41653 0.387
(↓0.003)
24
(↓1)
34311
(-)
378
(+1)
49
(-)
30
(-)
0.240
(↓0.001)
3.160
(↑0.01)