中日(★0対2☆)巨人 =リーグ戦18回戦(2023.08.17)・バンテリンドーム=
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巨人
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中日
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勝利投手:菅野 智之(3勝5敗0S)
(セーブ:中川 皓太(1勝3敗4S))
敗戦投手:松葉 貴大(1勝3敗0S)
  DAZN
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◆巨人は両軍無得点で迎えた4回表、秋広と中田翔の連続適時打で2点を挙げ、先制に成功する。投げては、先発・菅野が7回途中無失点の好投。その後は4投手の継投で得点を許さず、菅野は今季3勝目を挙げた。敗れた中日は、打線が中盤以降の好機を生かせなかった。

◆中日の岡林勇希外野手(21)の、7月11日ヤクルト戦からの連続試合安打が28となった。1番中堅で出場し、5回に内野安打を放った。NPBで連続試合安打28以上は、2リーグ分立後11人目で、セでは7人目。28試合はセ、パ1人ずつで、01年桧山進次郎(阪神)とバナザード(南海=現ソフトバンク)の2人。岡林は13日広島戦で26試合連続安打をマークし、1リーグ時代の49年西沢道夫の球団記録の25試合連続安打を74年ぶりに更新した。連続試合安打の日本記録は、79年高橋慶彦(広島)の33試合。あと5試合である。

◆巨人菅野智之投手(33)が、勝利投手の権利を得てマウンドを降りた。6回まで無失点投球を続け、迎えた2点リードの7回。左前打と死球で1死一、二塁としたところで交代を告げられた。後続の左腕・高梨が、満塁のピンチをつくりながらも最後は宇佐見を右飛に仕留め切り抜けた。7月8日DeNA戦以来の3勝目がかかる一戦に「できれば7回投げ切りたかったですが、今日できることはできた。この投球を、また続けていけるように、次回に向けてしっかり準備します」と、一定の手応えをつかんだ様子だった。

◆巨人菅野智之投手(33)が、7月8日DeNA戦以来となる3勝目を挙げ、セ・リーグ全5球団から20勝を達成した。2回と6回を3者凡退に抑えるなど、直球を軸に多彩な変化球を交えながら中日打線を封じた。2点リードの7回、左前打と死球で1死一、二塁としたところで交代。後続の左腕・高梨が抑え、6回1/3 6安打無失点で今季3勝目となった。打線は4回1死で、3番坂本から4連打で奪った2得点で逃げ切った。これで借金を返済し、勝率5割に復帰。3位DeNAを1・5ゲーム差で追う。

◆中日岡林勇希外野手(21)が連続試合安打を28に伸ばした。5回第3打席で巨人菅野の144キロカットボールに詰まったのが幸いした。一塁側へ転がったボテボテのゴロを菅野が拾い上げるころには一塁ベースを駆け抜け抜けていた。28試合は2リーグ分立後11人目で01年桧山進次郎(阪神)と88年バナザード(南海=現ソフトバンク)並んだ。日本記録の33試合(79年=広島・高橋慶彦)へ5試合に迫った。チームは今季17度目の完封負けで連勝は3で止まった。ラッキーな安打はあったが、1、2打席目も菅野にタイミングが合わず、7回1死一、二塁のチャンスの場面も代わった高梨の初球を打ち上げ、捕邪飛でここ5試合は1安打止まりだ。本人に変わり、立浪監督は「状態は決していいというわけではない。早く状態を戻してもらいたいが、ヒットが出たのはラッキー。こういうのがないと(記録は)なかなか続かないですしね」と現状を分析した。それでも記録は続く。13日の広島戦で初代ミスター・ドラゴンズの西沢道夫の球団記録(25試合)を74年ぶりに更新した令和のヒットマンは幸運も武器に日本の頂点へ向かい始めた。▽中日宇佐見(一塁で初スタメン)「緊張しました。しっかり打撃で貢献できるように頑張ります」

◆巨人ドラフト1位の浅野翔吾外野手(18)が"ビジター初安打"をマークした。7回の守備から長野に代わって右翼で途中出場。9回2死の打席、1球目のスライダーにバットを止め2球目のシュートに食らいついた。「逆方向を意識した」と右前へ落ちる東京ドーム以外では初安打で、10打数3安打で打率3割。一方走者としてはけん制飛び出しで盗塁死となり「確率を上げて走れる選手になりたい」と足でも積極的にアピールしていく。

◆手応えと悔しさが入り交じった。巨人菅野智之投手(33)が6回1/3を6安打無失点で5試合ぶりの3勝目。3回2死満塁、自信満々で眼光を鋭くした。中日石川昂に力で勝負。カウント2-1からの4球目。今季最速153キロを外角低めに決め、右飛に仕留めた。今季初めて岸田とバッテリーを組み、要所は力で締めた。一方で7回1死一、二塁での交代に「8回までと思っていた。これが現状」。7月8日DeNA戦以来の白星をつかんだ。不安と自信。いつだってとなりあわせ。だから練習では「不安」を重視する。「だって不安なところがないと成長しない。大丈夫って思ったら練習もしなくなってしまう」。球威が戻らない現状にフォームも試行錯誤。3回途中5失点で降板した前回の8日阪神戦翌日は「うまくいかんな」とも漏らしながら、練習を引き揚げた。以後1週間の調整の中で「出力を出すコツを見つけた」。手応えが試合でも発揮されたのは自信を身にまとうからだ。試合でのマインドはこうだ。「不安とか緊張とか、目に見えないものは好きじゃない。技術を磨けば、いかなる時でも自信を持っていける。試合の中で、どうしていいか分からないってことはないと思うから」。不安にかられながら培った技術の裏付けが自信となり、勝負の勘所で今季最速153キロを出せる。中日戦通算20勝目。セの全5球団からの20勝以上は球団史上8人目となった。「満遍なく勝てているのはなかなかいい数字だと思う。全球団から30勝を目標にしたい」とさらなる高みを見据えた。【上田悠太】菅野が中日相手に今季初勝利を挙げ、同カードで通算20勝目。菅野はDeNA、広島戦で各23勝、ヤクルト戦22勝、阪神戦20勝で、セ・リーグの全5球団から20勝となった。巨人の投手でセ5球団から20勝以上は桑田以来8人目。ちなみに、通算180勝している斎藤雅は広島戦が18勝で達成できていない。▽巨人原監督(7回1死一、二塁で菅野に代えて高梨)「(菅野が)あと1つアウトカウント取ってくれたら100点だね。あとよく(後続の)高梨がしのいでくれたなと思いますね」

◆巨人・秋広優人内野手(20)が四回に先制の右前適時打を放った。四回1死一、三塁。中日先発・松葉の変化球を右手一本ですくい上げ、右前に運んだ。8日の阪神戦(東京ドーム)以来となる打点で先制点をもぎとった。続く中田翔も中前適時打をマーク。2年連続で自主トレをともに行う〝師弟コンビ〟が先発・菅野に貴重な先取点をプレゼントした。

◆師弟コンビの執念がバットに乗り移った。まず見せ場をつくったのは、5番に座る巨人・秋広優人内野手(20)だ。0-0の四回1死一、三塁で先制の右前適時打を放った。「少し(バットの)先でしたが、気持ちで打った。先制できてよかった」カウント0-1から左腕・松葉が投じた変化球を強振。タイミングを外され、バットを折られながらも右前に落とした。8日の阪神戦(東京ドーム)以来となる打点で貴重な先制点をもぎとった。弟子の一打に師匠も奮起した。続く中田翔もカウント1-2からチェンジアップに食らいつき、中前に運ぶ適時打をマーク。2年連続で自主トレーニングをともに行う師弟コンビのバットがつながり、先発の菅野に貴重な援護点をプレゼントした。成長著しい3年目の秋広は、7月には高卒3年目以内では球団初となる4試合連続本塁打を放つなど、6本塁打を記録。だが、8月に入ってからは、試合前まで13試合で打率・175(40打数7安打)と鳴りを潜めるが、師匠の中田翔から「あまり気にするな」と長いシーズンを戦う上での金言を授かったという。師匠の言葉を胸に価値ある先制の一打で5試合連続安打をマーク。背番号55を背負う若き大型スラッガーが、復調の予感を感じさせる快音を響かせた。(樋口航)

◆巨人が継投で逃げ切った。四回に秋広、中田翔の連続適時打で2点を挙げた。菅野は粘りの投球で七回途中までを無失点とし、約1カ月ぶりの3勝目。中日は得点圏に走者を進めたが、あと一本が出なかった。連勝は3でストップ。

◆巨人・菅野智之投手(33)が6回1/3を6安打無失点と力投し、7月8日以来の白星となる3勝目を挙げた。最速153キロを計測した直球が走った。2点リードの七回は1死一塁で死球を与え、岡林を迎えるところで高梨と交代した。このタイミングでの継投を予定していたという原監督は「あと一つアウトカウントを取ってくれたら100点だね」と振り返り「やっぱり真っすぐを軸にほうるのが彼のスタイル。それが変化球が軸になってしまうと、くみしやすしという形になりますよね。そういう意味では今日は良かった」と評価した。

◆巨人・岸田行倫捕手(26)が今季5度目のスタメンマスクをかぶり、先発の菅野ら5投手を完封リレーに導いた。正捕手の大城卓とドラフト同期の6年目は「試合前も、試合の中でも投手を見ながら投手とコミュニケーションを取ってできた」と汗をぬぐった。ピンチでは積極的にマウンドへ走った。「大事な場面や嫌な流れを感じたところは少し間を空けるようにしました」。三回2死満塁では菅野に「入り(初球)から勝負で」と声をかけるなど、精神的にも投手のサポートを心掛け、「チャンスはそんなに多くないと思いますけど、こうやって出たときに何とか勝てるようにしたい」と次戦を見据えた。原監督は岸田に「良かったと思います。キシ(岸田)がああやって自信をつけてくれると、タク(大城卓)も悠々としていられない状況になる。とてもいいことだと思いますね。捕手は一人でやり抜いているところ(チーム)って今は(球界全体でも)そうそうないもんね」と控え捕手の成長に目を細めた。

◆巨人・菅野智之投手(33)が6回?を6安打無失点と力投し、7月8日以来の白星となる3勝目を挙げた。?巨人・菅野が今季3勝目。通算120勝となり、巨人では藤田元司の119勝を抜く歴代単独14位となった。球団最多は別所毅彦の221、2位が中尾碩志の209、3位が堀内恒夫の203。?対中日通算20勝目を挙げ、巨人以外のセ5球団全てから20勝以上をマーク(広23、D23、ヤ22、神20)。2リーグ制(1950年)以降、巨人の投手がセ5球団から20勝以上を挙げたのは別所(洋45、神43、中39、国35、広28)、藤田(国26、神、広25、中22、洋21)、城之内邦雄(ヤ32、洋31、中29、広25、神24)、堀内(広49、神48、ヤ41、中34、洋31)、江川卓(神36、洋27、ヤ、中26、広20)、槙原寛己(広41、神38、中29、横27、ヤ24)、桑田真澄(中40、横37、神34、ヤ33、広29)に次いで8人目。

◆自賛することの少ないエースの舌も滑らかだった。巨人・菅野智之投手(33)が、七回途中6安打無失点で7月8日以来、1カ月ぶりの3勝目。通算120勝としてセ・リーグ5球団から20勝を記録し「自分で言うのも何ですが、なかなかいい数字。全球団から30勝を目標にやっていきたい」と高みを見据えた。三者凡退は2度だったが、要所で最速153キロを計測した直球で押した。今季初めて組んだ岸田のリードに感謝しつつ「感覚的に出力を出すコツを見つけた。まだ良くなる」と球威の復活に手応えを示した。ただ、七回途中での交代には「これが僕の現状だと思う。あの回を任せてもらえるように信頼を勝ち取っていきたい」と足元を見つめた。原監督は「真っすぐを軸にほうるのが彼のスタイル。そういう意味でよかった。あと一つアウトを取ってくれたら100点だね」と期待値が高いからこそ、手放しにはたたえなかった。シーズン序盤は右肘の張りで出遅れた。百戦錬磨の背番号18の逆襲はここからだ。(樋口航)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
63404 0.612
(↓0.006)
M29
(-)
36412
(-)
331
(+6)
54
(-)
57
(-)
0.246
(-)
2.760
(↓0.01)
2
(-)
広島
57483 0.543
(↑0.005)
7
(↑1)
35374
(+6)
379
(-)
69
(-)
62
(-)
0.244
(-)
3.170
(↑0.03)
3
(-)
DeNA
53503 0.515
(↑0.005)
10
(↑1)
37390
(+5)
379
(+3)
76
(+2)
21
(-)
0.249
(-)
3.290
(-)
4
(-)
巨人
52521 0.500
(↑0.005)
11.5
(↑1)
38402
(+2)
381
(-)
127
(-)
38
(-)
0.255
(-)
3.500
(↑0.03)
5
(-)
ヤクルト
44602 0.423
(↓0.004)
19.5
(-)
37389
(+3)
425
(+5)
92
(+2)
55
(-)
0.239
(-)
3.750
(↑0.01)
6
(-)
中日
41623 0.398
(↓0.004)
22
(-)
37307
(-)
364
(+2)
48
(-)
30
(-)
0.242
(-)
3.110
(↑0.01)