広島(☆6対0★)阪神 =リーグ戦18回戦(2023.08.17)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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阪神
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広島
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勝利投手:床田 寛樹(10勝3敗0S)
敗戦投手:ビーズリー(1勝2敗0S)
  DAZN
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◆広島は3回裏、上本の適時打と矢野の犠飛で2点を先制する。続く4回には、床田と大盛の適時打などで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・床田が9回5安打無失点の完封で今季10勝目。敗れた阪神は、先発・ビーズリーが乱調で、打線も振るわなかった。

◆マジック「29」が点灯した阪神のスタメンが発表された。阪神佐藤輝明内野手(24)が2試合連続でスタメン落ちとなった。小野寺暖外野手(25)が前日16日に続いて三塁の守備に就き、打順は3番から6番に組み替えられた。好調のドラフト1位森下翔太外野手(23)が「3番右翼」に戻され、シェルドン・ノイジー外野手(28)が「5番左翼」で2試合ぶりにスタメン復帰した。先発はジェレミー・ビーズリー投手(27)が務め、2勝目を狙う。

◆3回、先制した広島にアクシデントが襲った。1死二塁から先制打を放った上本崇司内野手(32)が、次打者野間の左中間への当たりで三塁を陥れる走塁中に左足を痛がるしぐさを見せた。三塁には到達も、すぐに代走が送られた。さらに直後の1死一、三では、3試合連続3番先発の小園海斗内野手(23)に代打策。こちらも何かアクシデントがあったとみられる。打線の核を担った秋山が離脱する広島打線の中で、2選手は貴重な得点源として穴を埋める働きを見せていた。また、上本は守りでも秋山に代わり、中堅を守ってきた。前日16日に自力優勝が消滅したとはいえ、まだリーグ2位の広島にとって、2選手が離脱となれば大きな痛手となる。

◆阪神小野寺暖外野手(25)に珍プレーがあった。プロ2度目となる三塁でスタメン出場した一戦。今試合最初の守備機会だった。2回2死、広島堂林の強い打球が三塁小野寺を襲う。これを捕球できずにはじくと、ボールがはねた。そのまま落下して小野寺の頭のてっぺん付近に直撃。記録は三塁強襲の内野安打となった。小野寺は前日16日にも1度守備機会があり、三塁線の打球を処理すると、一塁へ遠投で好送球を見せアウトに仕留めていた。

◆阪神小野寺暖外野手(25)が、痛恨の適時失策を犯した。2点ビハインドの4回1死一、二塁。広島菊池の三ゴロを後逸し、その間に二塁走者が生還した。プロ2試合目の三塁でのスタメン出場となった一戦で、痛いミスを犯した。先発ジェレミー・ビーズリー投手(27)はさらに1死一、二塁から投手床田に適時二塁打を許し、4点を与えた時点で3回1/3で降板。1死二、三塁から2番手及川雅貴投手(22)も大盛に適時打を浴びた。その後、2死満塁となった午後7時25分、雨により試合は一時中断に入った。

◆阪神が広島に5点リードを奪われた4回裏、2死満塁の時点で、試合が雨により一時中断した。34分間の中断を挟み、午後7時59分に試合が再開。阪神2番手の及川雅貴投手(22)は西川を左飛に仕留め、満塁のピンチを切り抜けた。

◆阪神森下翔太外野手(23)が、右翼守備で目測を誤った。5回先頭、坂倉の右翼ファウルゾーンへの飛球に猛ダッシュ。ただ、チャージをかけすぎ、森下の後ろにボールが落下しはねた。結果はファウルになり、その後坂倉は遊飛で凡退し、事なきを得た。この日は雨が降っており、上空も視界が悪い可能性が高い。

◆阪神の代打攻勢が実らなかった。6点ビハインドの7回1死満塁。坂本に代わり原口文仁内野手(31)を送り出したが、二直を広島菊池に好捕された。さらに木浪に佐藤輝明内野手(24)を送ったが、大きな左飛に倒れた。2試合連続でスタメンから外れた佐藤輝の逆襲の一打とはならなかった。

◆首位阪神が広島に完敗し、8カードぶりの負け越しを喫した。前日16日には優勝マジック29が点灯したばかりだったが、連勝で減らすことはできなかった。先発したジェレミー・ビーズリー投手(27)が誤算だった。両軍無得点の3回1死二塁から上本に先制の中前適時打を許し、なおも1死一、三塁からは代打矢野に中犠飛を浴び2失点。さらに4回1死一、二塁から菊池の三ゴロを、佐藤輝に代わって2試合連続で三塁先発した小野寺が後逸し、適時失策によりリードを広げられる。続く投手の床田に右翼線への適時二塁打を浴びたところで降板した。1死一、二塁から2番手でマウンドに上がった及川も大盛に左前適時打を許し、5点目を献上した。雨天により試合が34分間中断した後は追加点を与えなかったが、序盤の大量失点が響いた。ビーズリーは4回途中を来日ワーストの5失点(自責3)で2敗目。先発投手はこれで5試合連続で6回を投げ切れていない。打線も好投手の床田を打ち崩せなかった。6回まで三塁を踏めず。7回は1死満塁のチャンスをつくるも、代打原口が二塁手菊池の好守に阻まれ二直。代打で2試合ぶりに出場した佐藤輝は初球をたたき、左飛に倒れた。好機を生かせず、7月16日の中日戦以来約1カ月ぶり、今季12度目となるゼロ封負けを喫した。

◆首位阪神が広島に完敗し、8カードぶりの負け越しを喫した。前日16日には優勝マジック29が点灯したばかりだったが、連勝で減らすことはできなかった。阪神のM消滅も 阪神の優勝マジックは29のまま。18日は阪神がDeNAに●、広島が巨人に○か△の場合、広島の自力Vが復活するためマジックは消滅する。

◆2試合連続でスタメンから外れた阪神佐藤輝明内野手が、今季3度目の代打で不発に終わった。6点ビハインドの7回2死満塁で木浪に代わって登場。広島床田の初球143キロを積極的に振り抜いたが、左翼後方への左飛に倒れた。「甘い球が来たんですけど打てなかったです」。スタメン落ちについて問われると「それはもちろん出たいです」と強調。「負けたのでチームとして切り替えて頑張ります」と18日からのDeNA戦を見据えた。

◆阪神中野拓夢内野手が6試合連続安打を放ち、最多安打争いでトップを走る中日岡林に肉薄した。4回1死、セカンドへの内野安打で出塁。これで今季130安打とし、岡林に1本差に迫った。打率3割台もキープ。タイトル争いについては「まだ意識してない」。広島床田に2試合連続で勝ち星を献上しているが「まずは目先のことを考えることが優先。明日からチームとして勝てるように」と前を向いた。

◆広島上本崇司内野手(32)と小園海斗内野手(23)が17日、阪神18回戦の3回にいずれも途中交代となった。上本は先制打を打った直後、野間の左中間への当たりで三塁を狙った走塁中に左太もも裏を痛めた。代走が送られた上本は18日に広島市内の病院で検査を受ける予定も「自分の中では軽傷。テーピング巻いて(試合に)出ます」と意欲を示した。小園は1回の打席で右ふくらはぎに自打球を受けた影響から、大事を取って3回の打席で代打が送られた。

◆雨にも虎にも負けず、広島床田寛樹投手(28)が今季2度目の完封で自身初の2桁10勝目を挙げた。雨で34分間の中断がありながら、最後まで首位の阪神打線に付け入る隙を与えなかった。8回まで球数115。新井監督から継投を打診されたが、9回の続投を志願。「今日はお前のゲームだから」と任された最終回、1人の走者も出さずに試合を締めた。球団の日本人左腕の2桁星は01年高橋以来22年ぶり。待望の左腕エースが大台突破で阪神に勝ち越した。3回7失点した前回登板から上体の角度を修正したことで、右打者への内角球の精度が上がった。中盤6回まで許した安打はわずか2本。三塁も踏ませなかった。7回1死満塁のピンチを切り抜けると、最後までマウンドを守り抜いた。新井監督も「すごく丁寧な投球だった。この登板に懸ける気持ちは、見ていて立ち上がりからずっと感じました」と手放しでたたえた。打っては4点差とした4回、ビーズリーから豪快な右越え二塁打で追加点をもぎとった。打者顔負けの豪快な打撃で今季初打点。「一番うれしかった」とニンマリだ。シーズン7安打、2二塁打はいずれも自己最多。今季は打撃での貢献も光る。【前原淳】▽広島矢野(3回から出場で攻守に存在感)「自分にとってはチャンスなので。(三遊間深いゴロをアウトにした4回の守備は)自分にとっての見せ場。アウトにするつもりで投げた」

◆阪神が広島に完敗し、8カードぶりに負け越しを喫した。広島先発の床田に完封負け。優勝マジック点灯から一夜明け、投打ともに振るわなかった。岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。-床田によく投げられた「よく投げられたいうのも、なあ。(7回1死満塁で代打原口の打球を好捕した)菊池のプレーになあ。うーん、流れなあ。変わったんよなあ」-ビーズリーは雨が降り出してから調子が「なあ。雨降り出してからおかしいなったよなあ。ロージンつけんやろ。あいつなあ。手でこないしてなあ、あれ。あれからボール全然いけへんようになったもんなあ」-足元気にしてた「おお。どっちみちやるんやからはよ(試合を雨で1度)止めたらいいのになあ、言うてんのになあ。どっちみち雨であんだけシートかぶしてんやからなぁ。1回中断したら、もっとはよ中断したらいいのに。こっちから何回も言うてんのに、お前。別に何にもないやろ、ちょっと負けたぐらいで何を沈黙してんねん、お前らほんまに(笑い)」-代打の佐藤輝のところは明日以降は「いやそんなんわからへん。そら1発打ったらお前、展開違うやん。ホームラン打てるやついかなしゃーないやんか、何を言ってるねん」

◆広島堂林翔太内野手が自身32歳の誕生日をマルチ安打で飾った。「6番一塁」で2戦ぶりに先発出場。2回にチーム初安打となる三塁内野安打を記録すると、4回は無死一塁から四球を選んでチャンスメーク。5回は2番手及川から左前打を放ち、11日中日戦以来のマルチ安打とした。試合後は「チームが勝ったことが何よりの誕生日プレゼントです」と自身のことよりも一丸での勝利に胸をなでおろした。

◆首位阪神が小休止だ。2位広島に完敗し、8カードぶりの負け越し。7月16日の中日戦以来、約1カ月ぶりで今季12度目となるゼロ封負けを喫した。34分間の雨天中断を挟み、左腕床田に完封勝利を献上。7回2死満塁で2戦連続スタメン落ちの佐藤輝明内野手(24)を代打に送る勝負手も実らなかった。適時失策、適時捕逸も出た一戦に敗れ、前夜点灯させたマジック29を減らせず。それでも2位広島とのゲーム差は7。岡田彰布監督(65)は「ちょっと負けたぐらいで...」と余裕の表情だ。阪神は優勝マジック点灯から一夜明け、完敗で波に乗ることはできなかった。6点を追う9回2死。小野寺が三ゴロに倒れ、マツダスタジアムは床田の完封勝利に向けた歓喜に包まれた。7月15日からの中日3連戦以来の負け越しで、09年以来14年ぶりの7カード連続勝ち越しとならず。同16日以来約1カ月ぶり、今季12度目の完封負けを喫した。勝てば2位広島に9ゲーム差だったが、引導を渡すことはできなかった。難敵床田を前に、打線が丸め込まれた。6回までは三塁を踏むことができず。7回は1死満塁のチャンスをつくるも、代打原口の二塁ベース右への強いライナーを二塁手菊池がダイビングキャッチ。指揮官は「菊池のプレーでなあ、流れ変わったんよなあ」と苦笑いで振り返った。勝負どころでは大砲の可能性にも懸けた。7回2死満塁、木浪の代打に佐藤輝を送った。2試合ぶりの出場。結果は初球、甘い高めの直球をたたいての左飛だった。指揮官は背番号8の起用について「そら1発打ったらお前、展開違うやん。ホームラン打てるやついかなしゃーないやんか」と語気を強めた。明日以降の出番については「いや、そんなんわからへん」と話すにとどめた。守乱が響いた。2点ビハインドの4回1死一、二塁では菊池の三ゴロに対して、佐藤輝に代わって2試合連続で慣れない三塁で出場した小野寺が痛恨の適時失策。この回一挙3失点のきっかけを作ってしまった。6回2死満塁では馬場の真ん中やや低めの直球ストライクボールを捕手坂本が後ろにそらし、捕逸でさらに1点を失った。指揮官は雨脚が強くなった4回になかなか試合が中断としなかったことに「どっちみちやるんやから、はよ止めたらいいのになあ。もっとはよ中断したらいいのに。こっちから何回も言うてんのに、お前」と苦言も呈した。試合後の囲み取材では質問の間が空いた報道陣に「ちょっと負けたぐらいで何を沈黙してんねん。お前らほんまに」とニヤリ。広島、横浜と屋外6連戦が始まる前に「3勝3敗で御の字よ。1(勝)2(敗)、1(勝)2(敗)でもええやんと思ってるけど」と話していた指揮官、想定通りの結果に焦りはないはずだ。18日からは横浜に乗り込み、1つずつマジックを減らしにかかる。【古財稜明】▽阪神小野寺(2試合連続で三塁スタメン。4回に適時失策)「出ている以上は戦力なので、任されたところをしっかりしないといけない。(7回には右前打を放ち)打つ方もそうですけど、出ている以上は結果を出さないと出続けられないので、なんとか練習して結果を出せるようにしたい」▽阪神坂本(6回に捕逸で得点を許す)「僕の技術不足。しっかり捕ってあげないとピッチャーにも申し訳ない。ああいう展開でああいう風になるとチームの士気も下がるので、今日は僕のせいで負けたのかなと思う。申し訳ない」

◆阪神岡留英貴投手が1軍デビュー戦から4試合連続で無失点をマークした。8回に4番手で登板し広島菊池、床田を連続三振に仕留めるなど、1イニングを2奪三振無失点に封じた。右の変則リリーバーは「いい感触で投げられてます」と手応えを感じつつ「もうちょっと精度を高めていきたい」と貪欲さも忘れなかった。

◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(27)が3回1/3で6安打を浴び、来日ワーストの5失点(自責3)で2敗目(1勝)を喫した。これで先発陣は12日ヤクルト戦の青柳から5試合連続で6回を投げきれなかった。初回の立ち上がりは3者凡退と完璧だった。だが、雨がパラパラと降り始めた3回から徐々に崩れた。1死二塁で上本に先制中前打を献上。雨脚が強くなった4回は2点ビハインドで迎えた1死一、二塁、広島菊池の三ゴロを小野寺が後逸して生還を許した。そのまま負の流れにのみ込まれ、投手の床田にも右越え適時二塁打を浴びて降板。試合は2番手及川の登板中、大雨で中断された。「ちょっと投げにくかった。勢いに乗った打線を止めることができず、要所要所で抑えられなかったのは反省しないといけない」腰の張りで2軍調整に入った才木の代役で、白羽の矢が立った助っ人右腕。役割を果たすことはできず、悔しがった。岡田監督は「雨降り出してからおかしなったよなあ」と苦笑い。「ロジンつけんやろ。あいつなあ。手でこないしてなあ。あれからボール全然いけへんようになったもんなあ」と指摘した。チームは前日16日の広島戦で勝利し、マジック29を点灯させた。一夜明け、右腕も流れに乗る投球をしたかったが、2勝目はお預けとなった。「しっかり切り替えて調整していきたい」。最後は早くも次回のリベンジに腕ぶした。【三宅ひとみ】

◆広島が先発床田の力投で首位阪神に勝ち越した。6回まで2安打。7回1死満塁を切り抜けると、9回まで122球を投げ抜き、今季2度目の完封勝利で自身初の2桁10勝目を手にした。打線は3回に上本の先制打などで2点を奪うも、上本と小園がそろって途中交代。代わって出場した選手らの活躍もあり、床田を援護した。試合後の新井貴浩監督(46)の談話は以下の通り。-先発床田投手が好投新井監督 素晴らしいピッチングだったと思います。ブルペンも助けてくれて、素晴らしい、彼らしいピッチングだったと思います。-長い中断があっても8回、9回と続投させた新井監督 ずっとゼロでいっていたので、8回が終わって彼に「完封したいか?」と聞いて。そこまでゼロで頑張ってきたのは彼だから、彼に選択権があるからね。「行かせてください」と言ったので「じゃあ、行ってこい!」と。-久しぶりに先発投手に白星が付いた新井監督 立ち上がりからすごく丁寧に投げていましたし、この登板に懸ける気持ちは見ていて、立ち上がりからずっと感じました。-打順変更の狙い新井監督 相手投手との兼ね合いもありますし、うちはいろんな打順がある。全員で戦っているので、今日どれがベストかなと考えて。-上本選手、小園選手が途中交代新井監督 そこは心配ですね。小園は自打球で(右)ふくらはぎだったので、箇所が箇所で無理はさせられないので途中で外しました。(上本)崇司は替えが効かない選手なので心配です。明日の状況を見て。また診断してもらってという形になると思います。その後に出た矢野にしても、大盛にしても、しっかりと頑張ってくれました。いつも言っていますけど、全員で戦って、全員で勝ち取った勝利でした。うちらしい勝利だったと思います。-首位阪神に勝ち越し新井監督 勝ち越しましたけど、いつも言っているように1戦1戦ということは変わらない。どこのチームでも、変わらない。またその日、その日を全員で戦っていきたい。

◆阪神岡田彰布監督は中断の対応が遅れた審判団に苦言を呈した。雨中の4回に3点を失い、雨脚が強くなっても試合は続行し、午後7時25分に試合が一時中断。34分後に再開となったが、指揮官は「どっちみちやるんやから、はよ止めたらいいのになあ。もっとはよ中断したらいいのに。こっちから何回も言うてんのにお前」といら立ちを隠せなかった。

◆首位阪神が小休止だ。2位広島に完敗し、8カードぶりの負け越し。7月16日の中日戦以来、約1カ月ぶりで今季12度目となるゼロ封負けを喫した。34分間の雨天中断を挟み、左腕床田に完封勝利を献上。7回2死満塁で2戦連続スタメン落ちの佐藤輝明内野手(24)を代打に送る勝負手も実らなかった。適時失策、適時捕逸も出た一戦に敗れ、前夜点灯させたマジック29を減らせず。それでも2位広島とのゲーム差は7。岡田彰布監督(65)は「ちょっと負けたぐらいで...」と余裕の表情だ。優勝マジック点灯から一夜明け、まさかの完敗で波に乗り切れなかった。6点を追う9回2死。小野寺が三ゴロに倒れ、マツダスタジアムは床田の5安打完封勝利に向けた歓喜に包まれた。7月15日からの中日3連戦以来の負け越しで、09年以来14年ぶりの7カード連続勝ち越しとならず。同16日以来約1カ月ぶり、今季12度目の完封負けを喫した。勝てば2位広島に9ゲーム差だったが、引導を渡すことはできなかった。難敵床田を前に、3試合連続で12安打を放っていた打線が丸め込まれた。6回までは三塁を踏むことができず。7回は1死満塁のチャンスをつくるも、代打原口の二塁ベース右への強いライナーを二塁の名手菊池がダイビングキャッチ。指揮官は「菊池のプレーでなあ、流れ変わったんよなあ」と苦笑いで振り返った。勝負どころでは大砲の可能性にも懸けた。7回2死満塁、木浪の代打に佐藤輝を送った。2試合ぶりの出場。結果は初球、甘い高めの143キロ直球をたたいての左飛だった。指揮官は背番号8の起用について「そら1発打ったらお前、展開違うやん。ホームラン打てるヤツいかなしゃーないやんか」と語気を強めた。明日以降の出番については「いや、そんなんわからへん」とけむに巻いた。守乱が目立った。2点ビハインドの4回1死一、二塁では菊池の三ゴロに対して、佐藤輝に代わって2試合連続で慣れない三塁で出場した小野寺が痛恨の適時失策。この回一挙3失点のきっかけを作ってしまった。6回2死満塁では馬場の真ん中やや低めの直球ストライクボールを捕手坂本が捕球しきれず後ろにそらし、捕逸でさらに1点を失った。試合後の囲み取材では質問の間が空いた報道陣に「ちょっと負けたぐらいで何を沈黙してんねん。お前らほんまに」と鼻で笑った。広島、DeNAと屋外のビジター6連戦が始まる前には「3勝3敗で御の字よ。1(勝)2(敗)、1(勝)2(敗)でもええやんと思ってるけど」と話していた指揮官。想定通りの結果に焦りはないはずだ。18日からは横浜に乗り込み、1つずつマジックを減らしにかかる。【古財稜明】▽阪神小野寺(2試合連続で三塁スタメン。4回に適時失策)「出ている以上は戦力なので、任されたところをしっかりしないといけない。(7回には右前打を放ち)打つ方もそうですけど、出ている以上は結果を出さないと出続けられないので、なんとか練習して結果を出せるようにしたい」▽阪神坂本(6回に捕逸で得点を許す)「僕の技術不足。しっかり捕ってあげないとピッチャーにも申し訳ない。ああいう展開でああいう風になるとチームの士気も下がるので、今日は僕のせいで負けたのかなと思う。申し訳ない」

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は小野寺暖外野手(25)が「6番・三塁」で2試合連続のスタメン出場する。16日の17回戦はプロ入り後、1軍では初めて三塁で出場し、守備機会を無難にこなした。ただ、打撃は5打数無安打と結果を残せず。リベンジを誓う一戦で、広島の先発・床田を撃つ。阪神の先発はジェレミー・ビーズリー投手(27)。ここ2試合は安定した投球をみせる助っ人が、8月9日の巨人戦(東京ドーム)以来の登板に臨む。

◆広島・森翔平投手(25)が試合前練習に参加し、先発する18日の巨人戦(マツダ)に向けキャッチボールなどで汗を流した。今季5勝目を狙う左腕は「一発あるバッターが多い。チャンスで岡本さんに回すと得点になるパターンが多い。その前にランナーを出さないことが一番」と警戒した。前回登板の9日のヤクルト戦(神宮)は4回6安打8失点で2敗目を喫したが、今季本拠地では3試合に先発し3勝無敗を誇る。

◆阪神が先制点を献上した。0-0の三回、先発のビーズリーが菊池に左前打を許すと、床田の犠打で1死二塁。1番・上本に中前に運ばれ、あっさりと先制を許した。さらに続く野間の左前打で1死一、三塁。代打・矢野に中犠飛を浴び、この回2点を失った。一方で阪神打線は広島の先発・床田に沈黙。二回先頭の大山が放った左前打の1本に抑えられている。

◆阪神・小野寺暖外野手(25)が三塁守備で痛恨の失策を喫した。0-2の四回1死一、二塁。三塁を襲った菊池の打球を後逸し、二走が生還した。これが1軍では2試合目となる三塁守備。二回は堂林の強烈な打球を弾き、三塁内野安打にしていた。阪神はなおも1死一、二塁で、ビーズリーが相手先発・床田に右越え適時打を浴びて、四回途中で降板した。

◆降雨により試合は一時中断となった。0-5と大きくリードされて迎えた四回2死満塁のピンチ。及川が西川に1球目を投じたところで、中断がコールされた。試合開始前には快晴だったマツダだが、二回終了時から雨が降り始め、徐々に雨脚は強まっていた。

◆降雨により一時中断していたが、中断から34分後の午後7時59分に試合は再開された。阪神は0-5の四回2死満塁、マウンドには及川。打席に西川を迎え、カウント1-0から試合再開。及川が西川を左飛に仕留め、ピンチを切り抜けた。

◆阪神がミスで失点した。0-5の六回。マウンドには3番手・馬場が上がった。1死から投手・床田に四球を与えると、2死とし野間に中前打。矢野に四球で満塁のピンチを背負った。4番・西川に対しての2球目。サインが違ったのか、ストライクゾーンに投じられた球を、坂本が捕逸。ミスが絡んで0-6とリードを広げられた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が0-6の七回2死満塁で代打出場するも左飛に倒れた。床田の初球、143キロ直球にバットを出すも、白球は高々と舞い上がって左翼フェンス手前で失速した。佐藤輝は2試合連続のベンチスタート。16日の一戦は出番がなく、これが2試合ぶりの出場だったが、結果を残せなかった。

◆阪神は今季12度目のゼロ封負けで完敗した。先発のビーズリーは3回1/3を5失点と試合を作れず。自責は3と味方の失策も絡んだ。降雨による一時中断から試合再開後は及川が踏ん張ったが、馬場が四球と捕逸で失点するなどミスが重なった。 打線は広島の先発・床田の前に沈黙。5安打で無得点と、床田に9回を投げ切られた。阪神はこのカードを1勝2敗で8カードぶりに負け越した。

◆広島・床田寛樹投手(28)が完封で、プロ7年目で初の2桁勝利をマークした。阪神打線に的を絞らせず、5安打。四回にリードを3点に広げ、なお1死一、二塁でビーズリーの初球の甘く入ったカットボールを強くはじき返した。鋭い打球は右翼手を越える適時二塁打となり今季初打点をマーク。二塁に到達するとガッツポーズをした。前回登板の10日のヤクルト戦(神宮)では今季最短の3回11安打7失点(自責5)で黒星を喫していただけに、意地の粘投で、ついにリーグトップタイの10勝到達。阪神に優勝マジックが点灯したものの、広島が1分挟む6連敗で迎えた今カードで勝ち越しを決めた。

◆阪神が7月15日からの中日3連戦(甲子園)以来のカード負け越しを喫した。ジェレミー・ビーズリー投手(27)が三回に2点を失い、四回には1軍で2度目の「三塁」に入った小野寺暖外野手(25)の適時失策などで3点を奪われ、六回2死満塁では坂本誠志郎捕手(29)の捕逸で6点目を献上した。打線は自ら適時打を放った床田寛樹投手(28)の前に沈黙。7カード連続の勝ち越しを逃した。2試合連続してスタメン落ちの佐藤輝明内野手(24)は七回2死満塁で代打で左飛に倒れた。今季12度目の零敗を喫したが、マジックは「29」のまま。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=63勝40敗4分、観衆=3万373人)。ーー床田によく投げられた「よく投げられたいうのも。なあ。菊池のプレー(七回1死満塁で原口の二直を好捕)になあ。うーん、流れなあ。変わったんよなあ」ーービーズリーは雨が降り出してから調子が「雨降り出してからおかしいなったよなあ。ロージンつけんやろ。アイツなあ。手でこないしてなあ、アレ。あれからボール全然行けへんようになったもんなあ」ーー足元を気にしてた「どっちみちやるんやから、はよ止めたらいいのにな、言うてんのにな(午後7時25分から34分間の中断)。どっちみち雨であんだけシートかぶしてんやからなぁ。1回中断したら、もっとはよ中断したらいいのに。こっちから何回も言うてんのに、お前。別に何にもないやろ、何を沈黙してんねん。お前らほんまに(笑)」ーー代打の佐藤輝のところは、18日以降は「いやそんなんわからへん。そら1発打ったらお前、展開違うやん。ホームラン打てるヤツ行かなしゃーないやんか、何を言ってるねん」

◆阪神は0-6で広島に完敗。床田に完封を許し、前日16日に初点灯した優勝へのマジックナンバー「29」は減らせなかった。佐藤輝明内野手(24)は2試合連続のスタメン落ちで、七回2死満塁の反撃機に代打で凡退した。「もちろん出たいです」と出場を渇望した大砲。〝アレ〟を確実にするためにも、テルの復調が必要だ。マツダスタジアムに、代打・佐藤輝がコールされる。雨にぬれながら声援を送り続けた虎党から大歓声が上がったが、祈りはむなしく、打球は左翼フェンス手前で失速し、グラブの中に消えていく。マジック点灯後の完敗-。わずかな出番に終わった虎の大砲はグッと唇をかみ締めた。「甘い球が来たんですけど、打てなかったので、残念です。そりゃあ、もちろん(試合に)出たい」1軍再昇格後初めてスタメン落ちした16日はベンチを温め、出場機会なし。2試合連続ベンチスタートとなったこの日は、0-6の七回2死満塁の場面で声がかかった。ゆっくりと打席に向かい、床田と対峙(たいじ)する。「チャンスだったので初球からいくというのは大事」。初球の143キロ直球にバットを出したが、結果は無情にも左飛。肩を落としてベンチへと引き揚げた。15日の同戦は5-7の八回無死二、三塁の好機で3球三振。岡田監督は「二ゴロ打ったら(なお)1死三塁やで。1点差で。そういう状況の打ち方もできないということはもう、ちょっとあかんわな」と苦言を呈し、佐藤輝のスタメン?奪を決断した。もちろん、テルも「それ(スタメン落ち)はしようがないこと。頑張るしかない」と自らの状況を受けとめ、理解している。ただ、やはり最初からグラウンドに出て、チームの勝利に貢献したい。応援し続けてくれる存在もいる。マツダスタジアムで戦った3日間、室内練習場へ向かう道中には、背番号8のユニホームを着てタオルを掲げてくれる大勢のファンがいた。悪天候にもかかわらず、球場に足を運び、直接声をかけてくれた。「できることはしてあげたいですね」。佐藤輝は限られた時間の中で、ペンを走らせ、一人一人、丁寧にサインした。虎党も、苦しみ、もがく大砲の復活を待っている。チームは床田に5安打完封負けを喫し、16日にともした優勝へのマジックナンバー「29」を減らすことはできなかった。2試合連続でベンチスタートとした佐藤輝の今後の起用法について、岡田監督は「そんなん分からへん」と話すにとどめ、あの反撃機での代打起用に「一発打ったら、展開違うやん。ホームラン打てるやつ行かなしゃーないやんか」と長打を期待したことを説明した。

◆Vロードを突き進むはずの虎打線が、幻惑の左腕に翻弄された。阪神は広島の左腕・床田の前に5安打完封負け。5試合ぶりの無安打に終わった森下が印象を語った。「リリースが素早いのでスピードガンより真っすぐが来ている感覚を受けて、なおかつ緩い球もあった。打てそうで打てないピッチャーだった」3番を任されたルーキーは初対戦の床田に大苦戦。内角の速球に押され、追い込まれてからはカーブ、ツーシームなどの投げ分けで最後まで的を絞れなかった。フライアウト3、ゴロアウト1で4度の凡退。「ピッチャーの投げたい球を投げさせてしまった」と悔やんだ。床田と今季初顔合わせとなった近本は「(昨年までの)イメージと違った。真っすぐも違ったし、スライダーもツーシームも違った」と変化を感じ取った。六回に四球を選んで22試合連続出塁としたものの、一回は直球、四回はツーシームの前に空振り三振。5試合ぶりの無安打に倒れた。先発投手に完封負けを喫するのは今季3人目。防御率1・90と10勝で2部門でリーグトップに立った床田には、7月4日にも7回1失点に抑えられており、今季は2戦2敗、防御率0・56。過去17試合の対戦でも防御率1・89と苦しめられている。残りのシーズンはもちろん、両チームが順調ならクライマックスシリーズ(CS)ファイナルでも対戦する可能性があり、またも抑えこまれれば、短期決戦だけに致命傷になる可能性がある。攻略に向けた準備が必要になる。四回に二塁への内野安打を放った中野は「先のことより目先のピッチャーのことを考えるのが優先」と強調しつつ、「次やるときはしっかりと打てるように、研究などいろいろしていって」と前を向いた。〝3度目の正直〟で沈黙を破り、打ち崩すためのプランを練っていく。(邨田直人)

◆豪雨の影響で新幹線が全線ストップしたかと思えば、「全線運行を再開しました!」。安心したら、またストップ。世界で一番、安心安全だと言われた日本の新幹線がどうしたことか?テレビでは鉄道評論家と称する人物が登場して、「もともと東海道新幹線は雨に弱い。私はずっと主張してきた」と自慢げに話していた。そんな噂、ウン十年生きてきて、聞いたことなかったけれどなぁ。この世の中に「絶対」はない! 油断してはいけない、ということですね。マジックが点灯したからといって、阪神が絶対に「アレ」するとはかぎらないのだ。サトテルに代わってサードに入った小野寺の失策で失点。投手の床田に完璧なタイムリーを浴びてしまう。さらに床田を歩かせてしまい、捕手・坂本がなんでもない球を捕逸。おいおい、まずくないか?いやいや、油断ではない。必死のプレーの結果だ。あくまでも-。虎ソナは「必死」を信じるが、「マジック」の響きに酔いしれている虎党はどう思うか? ファンは勝手ですから。文句を言う役割のファンだっていますからね。それにしても、「マジックナンバー」とは、よく名付けたもんだ。まさにマジック。魔法のような数字だ。複雑怪奇な条件が重なり合って、ある日、突然、点灯する。どこかの商店街のように、開幕と同時に点灯するのはホントのマジックナンバーではない(あれはあれで、風物詩として認めておりますが)。マジック。勝ったら、あるときは2つ減り、またあるときは1つ減る。引き分けでは減るときもあれば、減らないときもある。そうかと思ったら、急に消滅したりする。絶望していたら、2日後に2つ減って現れたり。

◆激励や! 激励の黒星やー!! 広島との3連戦が始まる前、岡田はんは広島・新井監督を「激励せなあかんやろ」と言っていたでしょう! それ、それでーす! 優勝争いで2位に7ゲームも8ゲームも離していたら阪神以外のプロ野球ファンの興味は薄れるでしょう~!? よって3連戦の負け越しも岡田はんの〝名采配〟とうそぶきたいところだけど、床田に完封されるのは良くな~い!!(怒)正直に告白すれば、試合前の時点で9勝の床田とビーズリーの投げ合いじゃあ、阪神の勝利は厳しいなぁ...とは思っちゃっている俺がいて(スマン)。でも、アレ(優勝)を目指すチームが完封負けするか~! 広島と残り7試合もあるのに、相手に自信をもたせてどないすんねん!!マジック点灯で重圧を感じているのかなぁ? 例えば本日の坂本。六回になんでもない直球をミットに当ててパスボールにするというミスがあった。梅野が骨折して、責任がのしかかっているから? 18日のDeNA戦で大勝して、疑心暗鬼に陥っている俺の心をスッキリさせてくれ!

◆広島・床田に完封されての完敗だった。これから日本一ロードに向かう阪神としては苦手はつくりたくないもの。だが、阪神など3球団でヘッドコーチを歴任した黒田正宏氏(75)=サンケイスポーツ専属評論家=は「走塁ミス、守備のミスをなくせ! 基本に立ち返れ」と、お粗末プレーの連続をバッサリ。難敵攻略以前にやるべきことを強く訴えた。マジックが点灯して迎えた最初の試合だから、違った意味で注目したが、まさかの完敗だった。隙を見せたとは決して思わないが、そう見られても仕方がないミスが相次いだ。一番痛かったのは二回の大山の走塁ミス。無死二塁に大山。ノイジーの二直で飛び出しての併殺は寂しすぎる。塁上では、自分の目線より下の打球は絶対に飛び出してはいけない。走塁の基本中の基本だ。単なるミスではない。立ち上がりからの床田の調子を見て、今回は攻略できるのではないかと思っていた。それがボーンヘッドで、逆に床田が調子を取り戻してしまった。小野寺の失策(四回)も猛省が必要だ。サードを襲う打球は、確かに球足が速い。だからこそ、求められるのは体で止める動きだ。前に落とせば、十分に一塁でアウトにできる。一番やってはいけないのは、大きくはじくことである。

◆阪神・岡留英貴投手(23)が重たいゲーム展開の中で輝きを放った。6点ビハインドの八回に4番手として登板し、菊池をスライダーで三振に斬ると、床田も直球で連続三振。大盛も遊ゴロに斬り、三者凡退に抑えた。これで7月4日の広島戦(マツダ)でのプロ初登板から5試合連続の無失点投球。それでも「もうちょっと精度をあげたい」と、満足する様子はなかった。

◆阪神・及川雅貴投手(22)が0-4の四回1死二、三塁から救援。34分間の中断を挟んで迎えた2死満塁のピンチでは西川を左飛に仕留めた。五回も投げ切り、1回?を無失点。ただ、登板直後の大盛に左前に運ばれ、5点目を奪われた場面を振り返り、「難しかったですけど、あそこはしっかりゼロで切りたかった。結果論ですが、もう一つ低く投げられていたら」と猛省した。

◆佐藤輝に代わって2試合連続で三塁で先発出場した阪神・小野寺暖外野手(25)は、0―2の四回1死一、二塁で菊池のゴロを後逸。追加点を与え、なおもチャンスを広げられた。バウンドは難しかったが、捕球すれば併殺も狙えただけに、痛いミスとなった。七回には9打席ぶりとなる安打を放ったが、「出ている以上は結果を出さないと出続けられないので、しっかり練習して結果を出せるように頑張ります」と反省した。

◆前日16日に点灯した優勝マジックを減らせなかった阪神・岡田監督は敗因を2つ挙げた。まずは雨が降り出した三回から先発・ビーズリーが突然、調子を崩したことだ。「(滑り止めの)ロージンつけんやろ。あいつ。あれからボール全然いけへんようになったもんなあ」。打線は床田に零封負けを喫したが、「菊池のプレーになあ。うーん。流れが変わったんよなあ」と好機で好プレーを連発した〝守備の達人〟に白旗を揚げた。

◆中7日で5度目の先発マウンドに上がった阪神・ビーズリー投手(27)は四回途中5失点(自責点3)で2敗目を喫した。「勢いに乗った相手打線を止めることができずに降板となってしまって悔しい」。降り始めた雨に苦戦し、三回に2点、四回に2点を失ってなおもピンチを招いて降板。「要所要所でしっかり押さえられなかったということは反省しないといけない」と肩を落とした。

◆3戦連続でスタメンマスクをかぶった阪神・坂本誠志郎捕手(29)は、六回2死満塁から馬場の投球を捕逸し、駄目押しの6点目を献上した。「僕の技術不足でピッチャーに申し訳ない。チームの士気にもかかわるので。今日は僕のせいで負けたかなと思う」。梅野を欠き、今季初めて3試合通してマスクをかぶったカードは負け越しとなったが、「目の前の試合、勝つことしか考えていないので」と次を見据えた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
63404 0.612
(↓0.006)
M29
(-)
36412
(-)
331
(+6)
54
(-)
57
(-)
0.246
(-)
2.760
(↓0.01)
2
(-)
広島
57483 0.543
(↑0.005)
7
(↑1)
35374
(+6)
379
(-)
69
(-)
62
(-)
0.244
(-)
3.170
(↑0.03)
3
(-)
DeNA
53503 0.515
(↑0.005)
10
(↑1)
37390
(+5)
379
(+3)
76
(+2)
21
(-)
0.249
(-)
3.290
(-)
4
(-)
巨人
52521 0.500
(↑0.005)
11.5
(↑1)
38402
(+2)
381
(-)
127
(-)
38
(-)
0.255
(-)
3.500
(↑0.03)
5
(-)
ヤクルト
44602 0.423
(↓0.004)
19.5
(-)
37389
(+3)
425
(+5)
92
(+2)
55
(-)
0.239
(-)
3.750
(↑0.01)
6
(-)
中日
41623 0.398
(↓0.004)
22
(-)
37307
(-)
364
(+2)
48
(-)
30
(-)
0.242
(-)
3.110
(↑0.01)