日本ハム(★0対6☆)西武 =リーグ戦16回戦(2023.08.09)・エスコンフィールド北海道=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:隅田 知一郎(6勝7敗0S)
敗戦投手:マーベル(1勝1敗0S)
  DAZN
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◆西武は5回表、源田とペイトンの適時打で3点を先制する。7回には2死満塁の好機をつくると、外崎が走者一掃の適時打を放ちリードを広げた。投げては、先発・隅田が9回無失点11奪三振の快投。プロ初となる完封で今季6勝目を挙げた。敗れた日本ハムは、打線が沈黙した。

◆日本ハム伏見寅威捕手(33)が、試合前練習の合間に、練習見学に来ていた子どもたちとの即席"バット争奪じゃんけん大会"を開催した。バント練習の合間、スタンドからの視線を感じた伏見が「よし、バットじゃんけんやろうか!」と提案すると、ネット際に座って見学していた少年野球・新琴似パワーズの少年たちは「やったー!」と歓喜。最後まで勝ち残りバットをゲットした溝口航平君(札幌新琴似小6年)は「すごくうれしい」と感謝した。初めて手にしたプロ仕様のバット。チームでは三塁を守る溝口君は「重いけど、これで素振りをして、たくさんヒットを打てるようになりたい。伏見選手にも、たくさん活躍してもらいたいです」とエールをおくった。伏見は5月23日ソフトバンク戦前の練習でも、自身が小学生時代に所属していた元江別アニマルズの子どもたちが来場しているのを見つけ、急きょじゃんけん大会を開き、勝った子に自身が使っていた用具などをプレゼントしている。

◆日本ハム矢沢宏太投手(23)が、約2カ月ぶりにスタメン復帰した。6月に左手小指と右膝を負傷し離脱も、前日8日に1軍復帰。9回には代打で出場し西武増田から右前打を放ちアピールしていた。矢沢のスタメン出場は6月1日ヤクルト戦(エスコンフィールド)以来69日ぶり。二刀流での調整を進めているが、まずはバットで結果を出し、チームの勝利を呼び込んでいく。

◆日本ハム奈良間大己内野手(23)が、7試合連続安打をマークした。3点を追う5回2死、カウント1-2から西武隅田の外角低めチェンジアップを器用にとらえ、右翼の手前にポトリと落とした。この右前打で2日のロッテ戦(ZOZOマリン)から7試合連続安打とし、この間、マルチ安打も4度記録と、好調を維持している。6試合連続安打を記録した8日は、6回先頭で左翼線二塁打、8回に2号ソロと長打も出ているが「ホームランよりヒットが欲しいって言う感じです」と謙虚に話しており、この日は渋い単打で出塁した。

◆日本ハムが今季4度目の4連敗で、自力でのCS進出が消滅した。41勝60敗で、借金は今季ワーストの19に膨らんだ。来日初先発のジェームズ・マーベル投手(29)が5回2死まで無失点と粘ったが、西武蛭間の打球を二塁・山田が悪送球し、続く源田に中前適時打、ペイトンに中堅への適時二塁打を浴び3失点したところで降板となった。さらに7回2死から、3番手の玉井大翔投手(31)が源田、ペイトンに連打を浴び、マキノンへの四球で満塁のピンチを招くと、外崎に右翼線へ走者一掃の3点適時二塁打を浴び、突き放された。マーベルは自責ゼロで敗戦投手。「調子は良かったのですが、相手に粘られて球数が多くなってしまいました。相手の方が上手だったと思います。先発として長いイニングを投げたかったのですが、それができませんでした。次回の登板に向けて、今日の内容をしっかりと分析して調整したいと思います」とコメント。打線も1~4番の上位打線が無安打で計5安打無得点に終わり、今季10度目の完封負けとなった。

◆西武隅田知一郎投手(23)がプロ初完封勝利を達成し、今季6勝目を挙げた。初回に日本ハム矢沢をカーブ、郡司を直球、野村をスプリットで3者連続三振。最高の滑り出しを切ると要所を封じながら、7回には今度は清宮、マルティネス、万波を3者連続三振に仕留めた。自身最長となった8回時点で117球に達していたが、9回のマウンドに向かった。長崎・大村市出身の隅田は波佐見(長崎)、西日本工大を経て、21年ドラフトでは4球団が1位で競合し、抽選で西武入り。1年目の昨季は1勝10敗で、今季もシーズン序盤は負けが込んでいたが、このところ安定感が増していた。地元長崎県に78年前、原爆が投下された8月9日。登板前日の8日には「僕も頑張ります」と決意を口にしていた。5安打11奪三振の完封で、男を見せた。

◆西武隅田知一郎投手(23)が自身初の完封勝利を飾った。5安打11奪三振、132球を投げ「すごくうれしいんですけど、ちょっと疲れました」とお立ち台で笑顔を見せた。8月9日に節目の勝利を手に入れた。長崎県出身の隅田にとって意味がある。登板を控えた前日8日、報道陣に切り出した。「明日、原爆の日なので。そのことも書いてもらって。僕も頑張ります」長崎空港のある大村市で生まれ育った。長い夏休みの最中、8月9日だけは登校日だった。長崎県民は皆、そう。1945年にあったことを何度も教わった。「背中にガラスが刺さって溶けた痕がある被爆者の方が学校に来て、講演されたりしたので。衝撃を受けたことはいっぱいあります」長崎では8月9日、午前11時2分に平和を祈る鐘が響く。「普段だったら黙とうとかしてるんですけど、今日は試合前だったので睡眠を大事にして」。少し恐縮しながら話した。黙っていることだってできた。でも、あえて自分から切り出した。「どんどん薄れていくと思うので。日本の歴史が、原爆が、忘れられないように。後世に伝えていくみたいなのも習ったんで」発信力の強いプロ野球選手としての使命感。グラウンドで習ってきた技術を結集させ、堂々たる大人の言葉で、平和な世を願った。【金子真仁】

◆西武マーク・ペイトン外野手(31)が助っ人の力を示し始めた。源田壮亮内野手(30)の2点適時打で先制した5回、なおも2死二塁。センターへ適時二塁打を放ち、日本ハム・マーベルをマウンドから下ろした。これで6試合連続での安打になる。「最近は特に、自分のリズムで打てるようになってきたかなというのもあります」3試合連続で3番打者を任される。ペイトンはこの効果も冷静に分析する。「今の打順だと、特に足の速い走者が塁にいる状況もけっこう多いので。そうなってくると投手も走者をケアしつつ自分と対戦しなきゃいけないという部分もあると思うので」さらに。「今日だと後ろにマキノン、外崎、栗山さんがいるので。そういう中で自分と対戦するとなると、後ろに回したくない気持ちもあると思う。自分に対してストライクを投げてくるというのはあると思います」とはいえ、持ち前の技術と勝負強さで、29試合の出場ながら打点数16はチーム4位でもある。コンディション不良で2軍調整が長引いたが、チームの上り調子と並行してペイトンが存在感を高めてきた。3、4月は77打席で21三振。再昇格した7月下旬以降は33打席で1三振。直近6試合に限れば24打数9安打、打率3割7分5厘。明らかに数字が変わった。「ボールを長く見るのができていなくて、それが突っ込む形で三振にはつながっていたと思います。今はしっかりタメが作れて、ボールを長く見るのができているので、それで三振しないことにもつながっているのかなと思います」3番ペイトン、本領発揮の夏だ。【金子真仁】

◆日本ハムは今季10度目の完封負けで、昨季より8試合早い今季101試合目で、自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。5回に今季チーム72個目の失策でピンチを広げて失点すると、大きく組み替えた打線も沈黙。西武戦は6連敗で、借金は今季最多の19に膨らんだ。新庄監督は、次々と空席になるスタンドを、寂しい気持ちで見上げていた。本拠地へ足を運んだファンに、伝えたいことがあった。新庄監督 7回に3点取られて、スタンドのファンがバタバタって帰るところを見たら、マジでつらいね。最後の最後までトランペットで応援してくれている人たちに「もうちょっと待って下さい。今、出ている選手たちは必ず爆発するから、ちょっと今は辛抱して下さい」って(言いたい)。2、4回と2度の二ゴロ併殺を完成させていた二塁・山田が、5回に痛恨の悪送球。逆シングルで捕球したゴロを一塁へグラブトスしたが、大きくそれてしまった。山田は「過信しすぎた。いいチャージは出来たけど、あのプレーを選択すべきではなかった」。それまで軽快な守備で若い内野陣を引っ張っていただけに、失点につながり、悔やまれるプレーになった。連敗ストップへ、後半戦に入って初めて大きく組み替えた打線も不発に終わった。「かき回してくれるかな」と1番に新人の矢沢を起用。4番には清宮を据えた。新庄監督は「いろいろ考えての結果。こうなってしまったっていうことは、結局は間違いっていうこと」。結果的に、西武の2年目隅田にプロ初完封を献上してしまった。これで西武戦は6連敗で、今季ワーストの借金19。昨季より8試合早い今季101試合目で、自力でのCS進出の可能性が消滅した。新庄監督 それが現実ですから。力不足っていうところ。でも成長はむちゃくちゃしているので。もう上しか向いていない。成長を楽しみながら、あまりくよくよせずに。1日1日、何かを学んでいかないと。立ち止まっている暇はない。【中島宙恵】○...来日初先発のマーベルが5回2死まで無失点と粘ったが、西武蛭間のゴロを二塁・山田が悪送球した後、続く源田に中前適時打、ペイトンに中堅への適時二塁打を浴び3失点したところで降板となった。自責点0で敗戦投手。「相手が自分を研究して粘って球数を多く投げさせようとしたりしていた。西武の方が上だった。次はそういうことも踏まえて、対策を考えたい」と反省した。▽日本ハム建山投手コーチ(マーベルについて)「よく投げてくれた。研究熱心でクイックも縮めてくれと言えば対応してくれて。次は先発ではなくブルペンに入ってもらう可能性もあります」▽日本ハム奈良間(ジグソーの「スカイ・ハイ」に乗って打席に立ち、7試合連続安打)「(登場曲は)八木コーチが現役時代に使っていたと、勧められました。もっと打って貢献しないと」

◆日本ハム・伏見寅威捕手(33)が試合前、前日8日の西武戦(エスコン)で始球式を行った〝あのちゃん〟こと歌手、あのについて言及した。あのが試合後、9日未明のニッポン放送「あののオールナイトニッポン0」のラジオ内で「伏見は良い奴。伏見しか勝たん!」と発言していたことに対し「面白いですね。あのちゃんは知っていますよ。だって有名じゃないですか。伏見って覚えてくれていたんですね」と白い歯をこぼした。始球式に登場したあのは、セットポジションから投じた1球が惜しくもツーバウンドで捕手・伏見のミットに収まった。自らの投球を「0点」と評した。ただボールをキャッチした伏見からは「ナイスボール」と声をかけられ、記念球を渡されたといい「めっちゃいい人だった。ナイスボールって言ってくれた。伏見を推す」とラジオ内で感謝した。ラジオで自身の名前を出していたことをファンから教えてもらったという伏見は「なんて言えばいいんですかね」と苦笑い。普段から好投した投手に対し「僕は特別、何もしていない。投手の実力」と花を持たせる扇の要らしく「(あのは)野球をやったことないんですよね? それにしてはナイスボールなんじゃないですか」とこの日も〝投手〟をたたえていた。

◆日本ハムの新外国人投手マーベルは五回途中3失点で降板した。動く速球を武器に打たせて取る投球で四回までゼロを並べたが、五回2死から山田の失策により広がった窮地で、連打を浴びた。「楽しみな気持ちでいっぱい」と意気込んでいた本拠地での来日初先発は自責点0ながら悔しいマウンドとなった。ガント、メネズと外国人投手が不振で、てこ入れとして6月に加わった。今月2日には5回無失点のロングリリーフで初勝利をつかむなど中継ぎで好結果を積み、初先発の機会を得た。「ホームランバッターがいる中でスモールベースボールも両立させている」と日本の野球を熱心に研究。今回を含めて12回?で防御率0・00と存在感を強めている。

◆来日初先発となった日本ハムの新外国人右腕、ジェームズ・マーベル投手(29)は4回2/3を投げ、5安打3失点(自責点0)。走者背負いながらも粘りの投球を見せていたが、五回に源田の2点中前打で西武に先制を許した。本拠地・エスコンでの来日初先発へ向け「初先発がエスコンフィールドでファイターズファンの皆さんの前で投げられるのはありがたい。自分の投球、自分の責務を全うしたい」と語気を強めていた助っ人。来日初勝利となった2日のロッテ戦(ZOZOマリン)と同様、打者の手元で変化するツーシームを軸に四回までスコアボードにゼロを並べた。ただ五回は2死から四球と味方の失策で二、三塁。源田を打ち取ったかのように思われたが、しぶとく二遊間を破られた。なおも2死二塁ではペイトンに左中間へ適時二塁打。この回、一挙3点を奪われた。193センチの長身から145キロ前後の直球、130キロ台のチェンジアップやスライダーを投げ分ける技巧派右腕。2019年にメジャーデビューし、計4試合で0勝3敗。マイナーでは通算54勝をマークした。「自分の練習が終わって相手の打撃練習もしっかり見るようにしている」と相手打者の研究にも余念がない。味方のエラーが絡む失点のため自責点は0。降板時には先発投手として粘投した助っ人右腕に本拠地ファンから温かい拍手が送られた。

◆西武・隅田知一郎投手がプロ初完封で6勝目を挙げた。変化球を低めに集めて5安打に抑え、11三振を奪った。打線は五回に源田とペイトンの連続適時打で3点を先制。七回は外崎が3点二塁打を放った。日本ハムは4連敗で今季最多の借金19。

◆日本ハムは4連敗で負け越しが今季最多の19に膨らんだ。自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅し、新庄監督は「まあそれが現実ですから。力不足というところ」と受け止めた。0―0の五回2死一塁で二塁手・山田の雑なグラブトスが悪送球となり、3失点を招いた。来日初先発のマーベルをもり立てるどころか足を引っ張る拙守から劣勢に回ると、打線も見せ場なく零敗。明るい材料は見つからないが、監督は「成長はむちゃくちゃしている。上しか向いていないので」と努めて明るく振る舞った。

◆日本ハムは両リーグ最速タイのシーズン60敗目を喫し、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性が消滅した。昨季より8試合早い消滅に新庄監督は「現実ですから。力不足というところ」。後半戦全試合で4番を務めていた万波を6番に下げるなど打順を大幅に変更したが、実らず。「でも成長はむちゃくちゃしている。もう上しか向いていない」と力強く語った。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
59372 0.615
(↑0.004)
-
(-)
45379
(+8)
311
(+3)
86
(+2)
31
(-)
0.258
(↑0.002)
2.960
(-)
2
(-)
ロッテ
49414 0.544
(↓0.007)
7
(↓1)
49343
(+3)
340
(+8)
67
(-)
52
(-)
0.237
(-)
3.400
(↓0.05)
3
(-)
ソフトバンク
48462 0.511
(-)
10
(↓0.5)
47352
(-)
338
(-)
67
(-)
44
(-)
0.245
(-)
3.250
(-)
4
(-)
楽天
47501 0.485
(-)
12.5
(↓0.5)
45348
(-)
383
(-)
83
(-)
71
(-)
0.242
(-)
3.520
(-)
5
(-)
西武
44521 0.458
(↑0.005)
15
(-)
46278
(+6)
315
(-)
63
(-)
61
(-)
0.234
(↑0.001
2.910
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
41600 0.406
(↓0.004)
20.5
(↓1)
42327
(-)
355
(+6)
75
(-)
56
(+1)
0.231
(↓0.001)
3.110
(-)