1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
西武 | 3 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 10 | 0 | 1 |
日本ハム | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 3 | 6 | 0 | 2 |
勝利投手:髙橋 光成(9勝6敗0S) 敗戦投手:加藤 貴之(5勝8敗0S) 本塁打 |
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◆西武は初回、マキノンと中村の適時打などで3点を先制する。その後は3回表にマキノンのソロ、5回には外崎の犠飛で得点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・高橋光成が8回2失点の力投で今季9勝目。敗れた日本ハムは、先発・加藤貴が6失点と振るわなかった。
◆"あのちゃん"こと歌手でタレントのあのが、人生初の始球式に臨んだ。背番号0のユニホームにピンクの短パン、グラブを着用してマウンドに登場。左膝を上げ一度やり直して、もう1度、投球動作に入って投じた1球は、ツーバウンドして、日本ハム伏見寅威捕手(33)のミットにおさまった。登板後は「床めっちゃきれい。きれいすぎて踏み込むのにもちょっと申し訳ないなってぐらい、整備が行き届いていました」。日本ハムのユニホームについては「青が僕好きで、青が基調なやつで、格好いいです」と気に入っていた。日本ハムについては「新庄監督に、僕は1回会ってバラエティーで。『麻酔が気持ち良かった』とか、あとシモの話とかしか聞いたことがなかったので、今回こういう形であちらのホームでこう、接点がつくれて光栄でした」と喜んでいた。あのは、自身のユーチューブチャンネル「あのちゃんねる」で済美高(愛媛)野球部OBのティモンディ高岸を招きキャッチボール姿を披露。一気に距離を伸ばす姿に高岸から「才能すごい!」と絶賛され、SNS上でも話題になっていた。その高岸については「『やればできる』って口だけだろと思って。でもやっぱ高岸さんが隣にいないと多分やればできるまでいけないことがちょっとわかったので、次はね、高岸さん連れてこようかな」と話した。
◆日本ハム清宮幸太郎内野手(24)が周囲を凍り付かせた。1回1死一塁で迎えた第1打席で、右膝に自打球を当て、激痛に倒れ込んだ。しばらく立ち上がることができず、1度はトレーナーと今川優馬外野手(26)に支えられてベンチへ下がったが、治療を終えると笑顔でグラウンドへ。スタンドは大きな拍手に包まれた。さらに清宮は25イニング連続無失点中だった西武高橋光成投手(26)から一塁内野安打をもぎ取り、得点をお膳立てした。
◆西武がいきなり日本ハム先発の加藤貴之を攻略した。初回、プロ入り後初の1番スタメンを任されたルーキーの蛭間拓哉外野手(22)が内野安打で出塁し、その後2死二塁に。4番デビッド・マキノン内野手(28)が先制適時打を放った。マキノンの5試合ぶりの安打で弾みがついたか、そこから外崎修汰内野手(30)中村剛也内野手(39)佐藤龍世内野手(26)と計4連打。1イニングに5安打集中で、3点を入れた。初回の3得点、5安打はいずれも今季チーム最多。得点力不足に泣く今季は、打者1巡目の湿りが目立つ。この日を迎えるまでの95試合で西武の初回の攻撃は平均0・7安打、平均0・2得点で、初回の攻撃で1人も出塁できずに終わったのも36試合。それだけに爽快な先制劇となった。
◆西武中村剛也内野手(39)がチームスローガン「走魂」を体現した。4回、先頭打者として左翼線へ軽やかにライナーを放つと、懸命に走り、スライディングのない"スタンディング・ダブル"の二塁打に。その後、佐藤龍の二塁ゴロの間に三塁へ進むと、9番長谷川の4球目だ。日本ハム加藤貴の変化球がショートバウンドし、捕手が一塁側へ弾くと、長谷川は静止のしぐさを見せたものの、中村は本塁突入。捕手のタッチをかわし、見事に4点目のホームを踏んだ。日本ハム新庄監督がリクエストを要求するも、覆らずセーフのまま。中村はベンチで両手を突き上げ、仲間たちも笑顔に包まれた。中村は初回にも一塁から本塁生還を狙って激走するなど(リクエストの結果、本塁タッチアウト)、この日は特に走りに走っている。
◆日本ハム新庄剛志監督(51)が今季100試合目での監督通算100勝を逃した。先発の加藤貴之投手(31)が自己ワーストタイの10安打を浴び、2シーズンぶりの6失点で6回降板。打線は初回1死満塁からアリエル・マルティネス捕手(27)の中犠飛で1点を返すも、2回から5回まで西武高橋相手に無安打に抑えられ、流れをつかめなかった。8回に奈良間大己内野手(23)の2号ソロ、9回に清宮幸太郎内野手(24)の8号ソロで2点返すも、反撃が遅かった。4日ソフトバンク戦(エスコンフィールド)で99勝に到達してから3試合、足踏みとなった。
◆6日に1軍昇格した日本ハム北浦竜次投手が7回から今季初登板し、2回無安打1三振と完全投球を披露した。昨年9月27日ロッテ戦(札幌ドーム)以来約11カ月ぶりの1軍登板でエスコンフィールドでは初。「思った以上に投げやすかった。自分のペースで投げることができた。郡司さんが僕が投げたいボールを配球してくれたので、いい結果につながった」と、同時に途中出場した女房役に感謝した。
◆この日に1軍復帰した日本ハム矢沢宏太投手が、いきなりアピールした。9回に代打で出場し西武益田の外角ストレートを右前へ運んだ。6月に左手小指と右膝の負傷で離脱し、1軍出場は約2カ月ぶり。限られた打席で結果を出し「(同期の)奈良間がその前に本塁打を打ってたので自分もでかいのとも思いましたが、やってきたのはセンター方向の意識。飛ぶ方向は分からないですが、それはできた」と手応えを口にした。▽日本ハム奈良間(6試合連続安打。8回2死から左越え2号ソロ)「2回も2軍に落とされている。とにかく出来ることを、しっかりやらないと」
◆ベンチに戻った西武中村剛也内野手(39)が両こぶしを挙げ、よしよしよしと3度動かして喜んだ。4回、難敵の日本ハム加藤貴から技ありの二塁打で出塁すると、その後三塁へ。2死三塁となり、9番長谷川がカウント0-2と2球で追い込まれた。「バッター追い込まれてたし、(捕手が)はじいたら行く準備はしてました」三塁の黒田ベースコーチからも「ワンバン行けよ~」と声を掛けられる中、加藤貴の3球目がショートバウンドし、捕手がはじいた。打者の長谷川は三塁へ「ストップ」のしぐさをしたが、中村はもう突入していた。捕手のタッチをうまくよけ、セーフ。長谷川も、ネクストバッターズサークルの蛭間も、思い切りセーフのしぐさ。日本ハム新庄監督がリクエストを要求したが、やはりセーフ。4回にして貴重な5点目が入り、黒田コーチも「最高。準備が良かったよ」とベテランの好判断をほめた。適時打を放って一塁走者になった初回も、佐藤龍の左中間二塁打で本塁生還を狙った。「いい勝負」と判断し、一度はセーフになったが、こちらはリクエストでアウトに覆っていた。巨漢の39歳が、それだけ際どい判定になるアグレッシブな走塁を繰り返す。黒田コーチも積極的に止めるような判断をしない。中村の本塁生還にはじけるような笑顔を見せていたデビッド・マキノン内野手(28)が言う。「中村さんはベテランの域に入って、そんなにスピードはないかもしれないですけど、塁上ですごく考えていると思います。リードも、走るか走らないかの判断も。うまいなと」もちろん加藤貴からの2安打も、中村の技術があってこそ。厄介な左腕との前回対戦後には「普段だとファウルになってる球が、前に飛ぶんですよ。簡単に追い込んで前に飛ばさせる投手」と表現していたが、4カ月後の再戦でしっかりと攻略してみせた。首位オリックスに連敗したチームの流れを、頼もしく戻した。【金子真仁】
◆西武高橋光成投手(26)が8回2失点で、リーグ2位タイの9勝目を挙げた。25イニング連続無失点で臨んだこの日は初回、連打と四球での満塁のピンチで犠飛を許し、いきなり記録が途切れた。それでも意に介さない。「失点(するの)が当たり前と言ったらあれですけど、いかに試合を作ってまとめるかというところなので」長い髪をまとめ直し、仕切り直し。2回から5回までは走者1人も許さず、最終的に116球で8回まで投げた。今週から4週連続で週6試合。ハードな日程の初戦で、しっかりエースの務めを果たした。松井稼頭央監督(47)は「横から見ていても、真っすぐの角度がすごくあった」と振り返った。高橋自身も「マウンドにうまくマッチしたというか、アジャストできたので」と手ごたえを口に。頼もしく、内野ゴロの山を築いた。これで19試合を投げ、9勝目。防御率も1点台だ。「しっかり打っていただいているので、しっかり投げられる。ありがたいです」。ゆっくり疲れを取り、自身の2桁勝利もかかる次回登板に臨む。【金子真仁】
◆日本ハムは西武に3-6で敗れて本拠地3連敗。8回に奈良間大己内野手(23)、9回に清宮幸太郎内野手(24)がそれぞれアーチを放ったが、空砲に終わった。新庄剛志監督(51)は「もったいなかったなあ」と無念の表情も「悪い話はやめて、奈良間君のホームランがあって、最後に清宮君のホームラン。ああいうところが、次につながる」と前向きだった。現実は今季100試合目で、最多に並ぶ借金18。それでも、チームに絶望感はない。1回、右膝に自打球を当て、尻もちをついて痛がった清宮も、その1人だ。自力で歩くことが出来ず、1度はトレーナーらに支えられてベンチへ下がったが、数分後には笑顔で打席に戻り、一塁内野安打を放った。衝撃を吸収するパットを膝付近に入れていたため「お守りみたいになってくれた」と言う清宮は「(痛がり方が)すっごい大げさだったなって(笑い)。あんなに派手に(グラウンドから)出て行ったのに、帰ってくるんかい!みたいな」と照れた。新庄監督は「いつもより足、速かったんじゃないの。びっくりするわ」と、苦笑い。この内野安打が効いて、苦手にしていた西武のエース高橋から、17イニング目で初得点をもぎ取った。3位ソフトバンクが負けたため、自力でのクライマックス・シリーズ(CS)進出の可能性は、辛うじて残った。自打球をものともせず、3打数2安打1打点と奮闘した清宮に、新庄監督は「面白いわ~。(明日以降も出場は)問題ないでしょ。明日、期待します」。打率3割台目前の"鉄人"は「1試合1試合、勝ちに行くだけ。もう、それしか考えていないので」。残り43試合を、ガムシャラに駆け抜ける。【中島宙恵】○...先発の加藤貴が、自己ワーストタイの被安打10で、21年6月27日ロッテ戦(静岡・草薙)以来2シーズンぶりの6失点と精彩を欠いた。6月23日ロッテ戦(ZOZOマリン)を最後に白星なし。6試合連続で先制点を与えており「家に帰って自分でしっかり反省しないと。今日だけじゃない。前回もその前もやられている。しっかり反省しないと」と厳しい口調で振り返った。▽日本ハム建山投手コーチ(2季ぶり6失点の加藤貴に)「投球の傾向は、はっきり出ていると思う。そのあたりの対策を考えていきたい」▽日本ハム奈良間(6試合連続安打。8回2死から左越え2号ソロ)「2回も2軍に落とされている。とにかく出来ることを、しっかりやらないと」
◆出ばなをくじかれた。日本ハム先発の加藤貴之投手(31)は一回に4連打を浴び3失点。西武に敗れ、かつ他球場の結果次第では自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性が消滅する一戦で主導権を明け渡した。立ち上がりについて「本当にそこは大事。自分のリズムもチームのリズムも崩しちゃっていると思うので、しっかり考えながら(試合に)入りたい」と表情を引き締めていた左腕。2死二塁から4番・マキノンに先制の中前打を許すとそこから集中打を浴びた。5番・外崎には中前打、続く中村に中前適時打、佐藤龍に左中間への適時二塁打を打たれ3失点。全て2ストライク後に安打とされ、この回だけで球数28球を要した。二回は三者凡退で立ち直ったように見えたが、三回はマキノンに左越えソロを被弾。四回は自らの暴投で1失点。五回は外崎の中犠飛で3イニング連続で失点した。左のエースとして登板前には「チームが勝てばいい。自分のやることをしっかりやって頑張りたい」と強い責任感を口にした加藤貴。4月14日の西武との前回対戦(エスコン)では6安打2失点で完投勝利を挙げていたが、この日は6回10安打6失点。西武打線にリベンジを許した。今季6勝目はならず、8敗目を喫した。
◆西武が一回に中村、佐藤龍の連続タイムリーなど5安打を集めて3点を先制。三回にマキノンの一発、五回は外崎の犠飛と小刻みに加点した。高橋が8回2失点で自身4連勝となる9勝目。日本ハムは加藤貴が6失点と誤算だった。
◆日本ハムは3連敗で借金が今季最多タイの「18」に膨らんだ。先発の加藤貴は6回10安打、自身今季ワースト6失点。一回に4番・マキノンの先制打など4連打で一挙3失点。試合の主導権を明け渡した。その後も失点を重ねて8敗目。「週始めの試合でチームに迷惑をかけてしまい、本当に申し訳ない」と肩を落とした。新庄監督も左腕の投球に「もったいなかった。追い込まれたら変化球を待つところで(球が)高い。(もっと)低くいかないと」と渋い表情。ただ1番に置いたD5位・奈良間(立正大)が本塁打を放つなど好材料もあり「ああいうところが次につながる」と前を見据えた。奈良間は「自分がどう(チームを)勝ちにつなげていけるかだと思う。そういうところをやっていけたら」と表情を引き締めた。
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ORIX |
58 | 37 | 2 | 0.611 (↑0.005) | - (-) |
46 | 371 (+2) | 308 (-) | 84 (-) | 31 (-) |
0.256 (↓0.001) | 2.960 (↑0.03) |
2 (-) |
ロッテ |
49 | 40 | 4 | 0.551 (↓0.006) | 6 (↓1) |
50 | 340 (-) | 332 (+2) | 67 (-) | 52 (-) |
0.237 (↓0.001) | 3.350 (↑0.01) |
3 (-) |
ソフトバンク |
48 | 46 | 2 | 0.511 (↓0.005) | 9.5 (↓1) |
47 | 352 (+3) | 338 (+9) | 67 (+1) | 44 (-) |
0.245 (↓0.001) | 3.250 (↓0.06) |
4 (-) |
楽天 |
47 | 50 | 1 | 0.485 (↑0.006) | 12 (-) |
45 | 348 (+9) | 383 (+3) | 83 (+1) | 71 (-) |
0.242 (↑0.002) | 3.520 (↑0.01) |
5 (-) |
西武 |
43 | 52 | 1 | 0.453 (↑0.006) | 15 (-) |
47 | 272 (+6) | 315 (+3) | 63 (+1) | 61 (-) |
0.233 (-) | 2.940 (-) |
6 (-) |
日本ハム |
41 | 59 | 0 | 0.410 (↓0.004) | 19.5 (↓1) |
43 | 327 (+3) | 349 (+6) | 75 (+2) | 55 (-) |
0.232 (-) | 3.110 (↓0.03) |
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