西武(★1対2☆)オリックス =リーグ戦16回戦(2023.08.05)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:山下 舜平大(9勝3敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(3勝1敗17S))
敗戦投手:今井 達也(6勝3敗0S)

本塁打
【オリックス】頓宮 裕真(13号・5回表ソロ)

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◆オリックスが接戦を制した。オリックスは5回表、頓宮のソロで先制する。その後は同点を許すも、7回に若月の適時打が飛び出し、再びリードを奪った。投げては、先発・山下が7回途中1失点の好投で今季9勝目。敗れた西武は先発・今井が力投を見せるも、打線がつながりを欠いた。

◆西武古賀悠斗捕手(23)が先輩の威厳を示した。オリックス先発の山下は福岡大大濠(福岡)の3学年後輩にあたる。その山下から5回無死の第2打席、初球154キロをセンター前への安打にした。山下VS西武打線は今季4度目になるが、古賀は初対戦。試合の数日前から「前回の京セラドームで会った時も『早く古賀さんと対戦したいです』と言っていたので。1本でも先輩の意地を見せたいですね」と話していた。この日は第1打席は追い込まれてから右飛に終わったものの、先制点を失った直後の安打でしっかりリベンジ。その後、ペイトンの適時二塁打で同点のホームを踏んだ。

◆オリックスが史上5球団目となる球団通算5500勝を達成した。1-1の同点で迎えた7回。2死一、三塁から8番若月が右前適時打を放って勝ち越しに成功した。先発山下も7回途中1失点と好投した。球団通算5500勝はすでに巨人、阪神、ソフトバンク、中日が達成。オリックスは通算5500勝5244敗391分けとなった。球団通算5500勝=オリックス 5日の西武16回戦(ベルーナドーム)に勝利して達成。初勝利は阪急時代の36年4月30日大東京戦(甲子園)で、通算成績は5500勝5244敗391分け。5500勝到達は巨人、ソフトバンク、阪神、中日に次いで5球団目。

◆敗れはしたものの、西武ボー・タカハシ投手(26)が力を見せた。先発今井が8回125球の力投をし、1点ビハインドで迎えた9回、2番手としてマウンドへ。「ブルペンから準備して、行ったら自分のベストピッチを投げようと思って行きました」これまでは点差が開いた場面での登板もあっただけに、重要なマウンド。しかも4番セデーニョ、5番頓宮、6番宗と1発もありえる並び。「捕手のサイン通りに投げられるように心がけました。甘く入ったら打たれるので、そこをしっかり」。外野フライ3つでしっかり抑えてみせた。クイックのように投げていた。それが逆に、最近は足を上げてからしっかりと間を作って投げている。「以前はそうやっていて。そっちのほうがしっくり来るかなと最近思って。自分の持ち味も発揮できるのでそうしました」。本塁打を打っている頓宮も、初球からタイミングをずらし、有利に進めた。「打者のタイミングを外すというより、重要なのは自分のリズムです」チームは最終的に追いつけなかったが、しっかりと己を表現し、役目を果たした。エンス、ティノコ、そしてボー。支配下投手陣の外国人枠争いがある中で、チームはさらに終盤戦に向け、右腕クリスキーを補強した。渡辺GMはセットアッパー候補としての補強だと説明した。それだけに、この日の力投は大きなアピールに。「チームはもちろん優勝を目指しているので、チームが勝てば何でもいい。問題ない。それが一番大事。そこにどんな形でも貢献したいだけです」謙虚なボーは、それでも争いに勝ちたい。「もちろん。もちろんです」ブラジル出身の青年は、日本でできるだけ長くプレーしたいと願う。だから全力で投げる。【金子真仁】

◆西武長谷川信哉内野手(21)がオリックス山下舜平大投手(21)と初めて対戦した。山下とは同学年。「たぶん想像もつかないくらいすごいと思うので。同級生ですし、打てれば自信につながると思います」と意気込んでいたが、3打席で無安打に終わった。第3打席はいい角度でレフト方面へ上がり、ネット裏では歓声も上がったものの、球威に負けて左飛になった。「差し込まれたって感じですね。もうちょっとタイミングを早くできれば良かったかなと」と反省を口にした。自身の収穫もあった。先制された直後の5回無死一塁、犠打を決めた。これが自身プロ初犠打に。「まだ犠打の記録がないんですよ」と気にしていただけに、うれしい記録に。「次のペイトンが合ってたので、回せば点入っていくと思ったので、しっかり決められて良かったです」と、ペイトンの同点適時打につなげたことを喜んだ。長谷川は初対決だったものの、チームとして山下にまた敗れたのも大きな事実だ。「今日9勝目を挙げたということで、それに値するすごい投手と思いました。次こそ黒星を付けられるように。チーム一丸でやっていければと思います」しっかりと前を向いた。【金子真仁】

◆オリックス山下舜平大投手(21)が史上5球団目となる球団通算5500勝に導いた。6回2/3を6安打1失点の快投で今季9勝目を挙げた。1軍デビューを果たした3月31日開幕戦以来のベルーナドームで躍動。歴史ある球団史に名を刻んだ。チームの連敗は2でストップし、貯金19。2位ロッテが敗れたため、4ゲーム差に広がった。21歳右腕山下が、恥ずかしそうに球団通算5500勝の記念ボードを掲げた。「本当にすごいピッチャーが積み重ねてきた数字なので光栄でしかない。自分はちょっとしか貢献していないので...」。区切りの勝利投手には阪急時代の山田久志(日刊スポーツ評論家)、米田哲也らレジェンドがズラリ並ぶ。それを聞かされて恐縮しきりだったが、堂々の9勝目だ。最速157キロの直球で力でねじ伏せるいつもの投球スタイル。さらにこの日はカーブ、フォークの精度も抜群だった。1点リードの5回には1死二塁からペイトンに同点打を浴びたが、追加点を食い止めた。最後は2死二塁から呉念庭をフォークで空振り三振。「なんとか最少失点で抑えられたところはよかったと思います」とこぶしを握った。宣言通りの熱投だった。前日4日には蒸し暑い同球場の対策を問われて「ユニホームをいっぱい持ってきました。着替えるために」と明かした。たくさん汗をかくことを想定して試合中の着替え用ユニホームを5枚準備。前回7月28日の日本ハム戦ではプロ最短3回2/3で4失点して黒星を喫していただけに「(長いイニングを投げて)使い切りたい」と力を込めていた。この日もベルーナドームの気温は35度を超える猛暑日だった。試合後は「(ユニホームは)5枚いきました。全部使い切りました。足りなかったです」と笑った。開幕投手に21歳を抜てきし、ここまで起用を続ける中嶋監督も「ある程度ゾーンで勝負できている感じ」と投球に目を細めた。デビュー戦の舞台だった敵地で快投を演じ、球団の右投手では11年西勇輝(現阪神)以来となる高卒3年目の2桁勝利も、目前に迫った。【桝井聡】球団通算5500勝=オリックス 5日の西武16回戦(ベルーナドーム)に勝利して達成。初勝利は阪急時代の36年4月30日大東京戦(甲子園)で、通算成績は5500勝5244敗391分け。5500勝到達は巨人、ソフトバンク、阪神、中日に次いで5球団目。

◆オリックス中嶋聡監督(54)がこの日達成したNPB5球団目の通算5500勝について、白星を積み上げてきた先輩たちに思いをはせた。「数字的に想像できない数字なんですけど、数々の先輩たちが築き上げてきた数字なので、本当にうれしいと思いますけど」としみじみ。自身も阪急、オリックスで勝利に貢献してきたが「どうすかね。僕はあんまり貢献していないかもしれないです」と自虐的に笑った。

◆オリックスの頓宮が0―0の五回に均衡を破る13号ソロを放った。今井の初球の甘く入ったスライダーを完璧に仕留めた。「感触も良かった」という打球は左翼席中段まで届いた。「ペータ(山下)が頑張って投げていたので」とコメントした通り、味方の力投に報いる4試合ぶりの一発となり、さっそうとダイヤモンドを回った。3日には、外国人選手初の三冠王に輝いた球団OBのブーマーさんと初対面。背番号「44」や、応援歌を受け継いだレジェンドからは「三冠王を狙える選手になってほしい」とエールを送られた。打率リーグトップを走る頓宮が、ブーマーさんをほうふつとさせるようなパワーも披露した。

◆自慢の長髪をなびかせ試合をつくった。西武・今井達也投手(25)は8回6安打2失点の好投も7勝目はならなかった。「(オリックスは)1番から9番まで全員で、相手ピッチャーを打ち崩していこうというイメージがある。線で攻撃されないように意識したい」と警戒して臨んだ今季2度目のオリックスとの対戦。4月21日の前回対戦(京セラ)では5回10安打5失点と打ち込まれたが、この日は一回から本来の力強い投球を見せた。先頭・広岡を2球で追い込んで最後はスライダーで空振り三振に仕留めると2番・茶野を3球三振、紅林もチェンジアップで空振り三振に仕留める上々の立ち上がり。その後も走者を背負いながらも無失点で切り抜けたが、五回先頭の頓宮に初球のスライダーを左翼ポール際に運ばれ先制を許した。1-1の七回には若月に右前打を浴び2点目を失った。今季は開幕ローテ入りも調子を落とし、5月26日に登録抹消された。約6週間ぶりの登板となった7月4日のロッテ戦で8回1安打無失点と好投すると、7月は4度の登板で3勝0敗、防御率0・62と完全復活をアピールした。5位のチームは8月に入って負けなしの3連勝で最大18あった借金を前日までに8まで減らし、4位の楽天を猛追。連勝は3で止まったが、さらなる浮上に向け、今井が大事なピースとなる。(石井孝尚)

◆打線はオリックス先発・山下から好機は作ったが、あと1本が出ず連勝は3でストップ。先発・今井達也投手(25)は8回6安打2失点、10三振と好投したが、3敗目(6勝)を喫した。以下、試合後の松井稼頭央監督(47)の主な一問一答。--惜しい試合だった「今井もあそこまで投げてくれたし、打撃陣も得点は1点だったが非常に粘りのある攻撃ができてたんじゃないかと思います」--今井は志願して八回のマウンドへ「本人の志願もありましたし投げる体力はある。八回まで投げてもらえることはチームにとって大きいし、裏に勝ちが付く可能性もあるし、負けがつかない可能性もある。あそこを投げ切ってくれたのはよかった」--オリックス・山下からいい形でヒットも出た「あれだけの投手ですからなかなか得点は難しいが、うまく対応したし結果も出てきている。チームとして最後まで粘りのある戦いができてますので、また明日切り替えてしっかりやっていきたい」

◆今井は8回を投げ6安打2失点、10奪三振の好投も3敗目。0-0の五回、先頭・頓宮に浴びた一発を悔やんだ。甘く入った初球のスライダーを左翼席に運ばれ「初球からストライクを取りにいってしまった。反省すべき1球でした」と唇をかんだ。チームの連勝は3で止まったが、松井監督は「今井もあそこまで投げてくれたし、また明日切り替えてしっかり」と前を向いた。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
56372 0.602
(↑0.004)
-
(-)
48360
(+2)
308
(+1)
81
(+1)
31
(-)
0.256
(-)
3.020
(↑0.02)
2
(-)
ロッテ
49384 0.563
(↓0.007)
4
(↓1)
52339
(+6)
328
(+7)
67
(+1)
52
(+1)
0.238
(↑0.001)
3.380
(↓0.03)
3
(-)
ソフトバンク
47452 0.511
(↑0.006)
8.5
(-)
49343
(+11)
328
(+6)
65
(+1)
43
(+1)
0.246
(↑0.003)
3.210
(↓0.03)
4
(-)
楽天
45501 0.474
(↑0.006)
12
(-)
47337
(+7)
379
(+6)
82
(+1)
68
(+3)
0.240
(-)
3.560
(↓0.03)
5
(-)
西武
42511 0.452
(↓0.005)
14
(↓1)
49266
(+1)
303
(+2)
62
(-)
61
(+1)
0.232
(-)
2.880
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
41570 0.418
(↓0.005)
17.5
(↓1)
45323
(+6)
337
(+11)
73
(+3)
55
(-)
0.233
(↑0.001)
3.070
(↓0.07)