巨人(☆2対1★)ヤクルト =リーグ戦16回戦(2023.08.03)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:戸郷 翔征(10勝2敗0S)
敗戦投手:清水 昇(1勝4敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(25号・2回裏ソロ),岡本 和真(26号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人が接戦を制した。巨人は2回裏、岡本和のソロで先制に成功する。その後同点とされて迎えた8回には、再び岡本和のソロが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・戸郷が9回1失点10奪三振の完投で今季10勝目。敗れたヤクルトは、打線が振るわなかった。

◆セ・リーグトップの9勝を挙げている巨人戸郷翔征と広島床田寛樹が先発。7月27日には戸郷が阪神戦、床田がヤクルト戦で9勝目を挙げたが、今日もそろって勝てば2人がセ・リーグ最速で10勝に到達する。2人が同日にセ・リーグ10勝一番乗りしたのは過去3度あり、64年5月21日に村山(阪神)と秋山(大洋)、92年7月16日に北別府(広島)と槙原(巨人)、93年7月13日に野村(横浜)と湯舟(阪神)が記録した。セ・リーグ30年ぶりとなる2人同日達成なるか。

◆/今日も空気じゃない\キング独走の25号岡本和真が2試合連発先制ソロホームラン?プロ野球(2023/8/3)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#giants pic.twitter.com/YECdbI1G0E

◆巨人岡本和真内野手(27)が2戦3発となる先制ソロをかっ飛ばした。2回先頭、ヤクルト左腕ピーターズに追い込まれながらも、高め147キロ直球を捉えた。左翼席中段へ飛び込む25号ソロ。本塁打ランキング2位の村上(19本)の目の前でトップを独走する一打を決めた。前日2日の同戦では1回に2ラン、5回にソロを放った。2戦3発で量産態勢に入った岡本和は「先頭だったので塁に出すことだけを考えて打席に入りました。最高の結果になり、先制できて良かったです」と喜んだ。

◆女子スケートボード選手で、世界ランク2位の赤間凛音(りず=15)が始球式でノーバウンド投球を披露した。初の始球式の感想を求められると開口一番、「最高です!」と巨人岡本和のお立ち台をほうふつとさせた。投球の自己採点は「ちょっと変な方向に行ったので50点です」と苦笑いを見せた。野球は全くの未経験だが「ボールを触ったこともなかったけど、1カ月くらい練習しました」と大役に向け準備を欠かさなかった。12日に開幕するスケートボードの世界最高峰プロツアーの「スケートボードストリートリーグ東京大会」に出場する。「自分の滑りをして表彰台に上がることが目標です」と本業での100点の滑りを誓った。

◆東京ドームに井上陽水が...? 4回裏終了後のイニング間、木曜ナイターの企画「THROWBACK THURSDAY」として90年代の懐メロで井上陽水の「少年時代」が流れた。するとメインビジョンに特徴的な髪形とサングラスをかけた人物が映し出される。ニヤリと笑いながらマイクで「みなさん、気持ち悪いですね」と話し、場内をどよめかせた。正体はモノマネ芸人の神無月で、SNSでは「普段からこういう演出ってあるのかな?ぜいたくだなぁ」「井上陽水(神無月)も来てます」「井上陽水おった」などの投稿が相次いだ。

◆巨人岡本和真内野手が量産態勢に入った。2回先頭、ヤクルト左腕ピーターズに追い込まれながらも、ボール気味の高め147キロ直球をぶった切った。左翼席中段へ飛び込む25号ソロ。直近2戦3発とし「先頭だったので塁に出すことだけを考えて打席に入りました。最高の結果になり、先制できて良かったです」とバットで存在感を示した。7月は23打席連続で安打から遠ざかり、打率2割2分1厘ともがいた先に光が見えてきた。前日2日の同戦では1回に逆転の23号2ラン、5回には24号ソロ。亀井打撃コーチらとともにテークバックを見直し、試行錯誤を重ねて調子は上向いてきた。"弟子"の前で豪快なパワーを見せつけた。3月のWBCで共闘したヤクルト村上からは、リスペクトと親しみを込めて「師匠」と呼ばれる。岡本和も「すごい選手なので、学ぶ部分がたくさんある」と尊敬し合う。直近3年のセ・リーグの本塁打王と打点王を2人で独占し、WBC決勝でもアベックアーチで世界一に導いた。この一打が対ヤクルトで7本塁打目。今季のチーム別最多となる1発を村上の目の前で浴びせ、先制パンチを決めた。【小早川宗一郎】

◆ヤクルトのキャプテンが1カ月ぶりに「Hランプ」をともした。下半身のコンディション不良から復帰して3試合目。山田哲人内野手(31)が、巨人戸郷から安打を放った。5回1死、1ストライクから133キロのフォークを狙い澄まして左翼線へ二塁打。続くオスナの中前適時打でホームに生還し、1-1とした。7月1日広島戦(神宮)で2安打を放って以来の安打となった。山田は同2日広島戦の5回無死一、三塁、投ゴロで全力疾走した際に下半身を痛め、翌3日に出場選手登録を抹消された。今月1日に1軍復帰。いきなりスタメン出場し前日までの2試合は8打席無安打だった。4月にも同理由で約2週間、離脱。そのため7月のファーム調整では再発防止を目的としたトレーニングを重点的に行ってきた。「下半身のメンテナンスをしっかりと行ってきた。痛いところはない。思い切りプレーしたい」。その間も1軍の試合は常に気にかけてきた。7月16日に31歳の誕生日も迎えた。「勝てるように1戦1戦やっていくしかない。それに貢献したいと思っている」。5位から上位への猛チャージをキャプテンはイメージしている。【三須一紀】

◆/戸郷、戸郷の大合唱\報われた大熱投戸郷翔征が149球完投勝利?プロ野球(2023/8/3)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#giants pic.twitter.com/zCoBpg3ChF

◆巨人岡本和真内野手が2戦連続マルチ弾でチームに2連勝をもたらした。2回先頭の打席で左中間への25号先制ソロ。同点に追い付かれ、8回の第4打席では26号勝ち越しソロを放った。前夜に続く2試合連続1試合2本は自身初で、球団では14年阿部以来9年ぶりとなった。投げては先発戸郷翔征投手が、9回1失点に抑える力投を披露。今季3度目の完投で、セ・リーグ最速となる10勝目を挙げた。

◆巨人に連敗を喫しヤクルト高津臣吾監督は「2試合で4本。岡本選手にやられましたね」と語った。同点の8回1死、セットアッパー清水昇投手がカウント3-2から投じた125キロフォークを左翼席に運ばれ4敗目。最後、フォークが落ちきらなかった場面について清水は「後ろに3安打の大城さんがいて四球を出したくないという気持ちの部分で、ゾーン内に行ってしまった」と1球の難しさを語った。▽ヤクルト中村(巨人岡本和に2戦で4被弾に)「最後は(清水に)四球でも良いというメッセージをもっと発するべきだった。彼とはこれからも対戦する。3週間後の東京ドームではしっかり抑えたい」

◆巨人に"勝利の申し子"が降臨した。岡本和真内野手(27)が25号先制ソロ&26号決勝ソロで自身初の2戦連続マルチ本塁打。主砲が今季リーグトップ13度目の勝利打点を挙げた。マウンドでは戸郷翔征投手(23)が5安打1失点、10奪三振、今季両リーグ最多149球の力投で完投勝利。エースがリーグ最速で2年連続の10勝に到達した。チームは2カード連続の勝ち越しで、3位DeNAにゲーム差なし、勝率で3毛差と肉薄した。戸郷が志願の完投で、セ界一番乗りの10勝目をつかみ取った。1点リードの9回無死一、二塁で迎えた5番サンタナを、外角攻めで3球三振。2死二、三塁として打者宮本に対し、この試合最後の1球となる149球目は150キロの直球で、左飛に仕留めた。今季3度目の完投で、昨季に続く2桁勝利を挙げ「2年連続できたところに自分を褒めて、もっともっと上を目指せるように頑張っていきたい」とかみしめた。志願の直後に4番の決勝弾が飛び出した。8回投げ終え、ベンチで阿波野投手チーフコーチに「『ラストいかせてください』といった途端に岡本さんがホームラン打ったので最高でした」。2回と5回に二塁打を打たれながら、最少失点にとどめた。前回登板7月27日阪神戦、甲子園で7回5失点ながら大量援護での白星に「甲子園でふがいない投球をして自分の力だけでは勝てない。感謝しながらこういう投球を続けていけたら」と両リーグ今季最多投球数で気を吐いた。その姿に原監督から「ファンの方も魅了されたんじゃないかな」と若きエースとして高まる信頼感。戸郷は「状態がいいときはあれだけの投球ができると再確認できた。ああいう状態を試合に持ってこられるようにしていきたい」と11勝目を見据えた。【栗田成芳】▽巨人原監督(2本塁打で試合を決めた岡本和に)「打ってほしいとジャイアンツファンは思っただろうし、ヤクルトファンは1発だけは避けてくれというね。そういう場面で打てるというのは、やっぱりすごいですよね」岡本和が前日に続いて2本塁打。2試合連続マルチ本塁打は昨年村上(ヤクルト)が2度記録しているが、巨人では14年阿部以来7人、10度目。岡本和は2試合とも4番で出場しており、巨人4番打者の2試合連続マルチ本塁打は67、76年王、88年原に次いで3人、4度目だ。23歳の戸郷が完投で今季10勝目。巨人投手のセ・リーグ10勝一番乗りは20年菅野以来18人、25度目。巨人で23歳以下のシーズンにセ・リーグ10勝一番乗りは87年桑田(19歳)以来になる。87年桑田は最終的に15勝を挙げるも、最多勝は獲得できず。巨人で23歳以下の最多勝は69年高橋一(23歳)を最後に出ていないが、戸郷はどうなるか。

◆巨人に"勝利の申し子"が降臨した。岡本和真内野手(27)が25号先制ソロ&26号決勝ソロで自身初の2戦連続マルチ本塁打。主砲が今季リーグトップ13度目の勝利打点を挙げた。マウンドでは戸郷翔征投手(23)が5安打1失点、10奪三振、今季両リーグ最多149球の力投で完投勝利。エースがリーグ最速で2年連続の10勝に到達した。チームは2カード連続の勝ち越しで、3位DeNAにゲーム差なし、勝率で3毛差と肉薄した。ポール際へと伸びる打球を岡本和が身体をかがめて願った。同点の8回1死、ヤクルト清水のフルカウントから4球続いた内角フォークをすくい上げた。左翼ポールの内を捉えた26号決勝ソロに「良い投手ですし、1発で仕留めなきゃいけないと思ってました。切れなくてよかったです」とひと振りで勝負を決めた。昨年は5年ぶりにAクラス入りを逃して4位に終わった。岡本和自身も打率2割5分2厘、30本塁打、82打点と思い描いた成績ではなかった。「CSもない期間は、寂しい気持ちもありますし、お客さんもたくさん入ってる。その中で優勝して、日本一になりたいという気持ちは強い」と頂点への思いは募った。今季はここまで26本塁打、63打点でリーグ2冠王だが、いつも気になるのはチームの順位だった。ロッカールームでも対戦相手や順位の話題が飛び交う。「(個人成績は)最後まで分からないことですし、気にしても仕方ない。チームの順位は毎日気になります」と、順位表とにらめっこしながら上を見据える。今季、戸郷の先発時は9本塁打17打点と大爆発で「まじすか? なんとかしてあげようと。球数分散して毎日投げさせたらいい(笑い)」とジョークも交えながら、後輩右腕の粘投に報いた。初の2戦連発マルチ本塁打で、7月の4本塁打に早くも並んだ。「今年はまだ大事なところで勝ち切れてない。ここから落とさないようにしていきたい」。量産態勢に入った主将が、全力で上位進出をたぐり寄せる。【小早川宗一郎】▽巨人原監督(2本塁打で試合を決めた岡本和に)「打ってほしいとジャイアンツファンは思っただろうし、ヤクルトファンは1発だけは避けてくれというね。そういう場面で打てるというのは、やっぱりすごいですよね」岡本和が前日に続いて2本塁打。2試合連続マルチ本塁打は昨年村上(ヤクルト)が2度記録しているが、巨人では14年阿部以来7人、10度目。岡本和は2試合とも4番で出場しており、巨人4番打者の2試合連続マルチ本塁打は67、76年王、88年原に次いで3人、4度目だ。23歳の戸郷が完投で今季10勝目。巨人投手のセ・リーグ10勝一番乗りは20年菅野以来18人、25度目。巨人で23歳以下のシーズンにセ・リーグ10勝一番乗りは87年桑田(19歳)以来になる。87年桑田は最終的に15勝を挙げるも、最多勝は獲得できず。巨人で23歳以下の最多勝は69年高橋一(23歳)を最後に出ていないが、戸郷はどうなるか。

◆ヤクルトは巨人の4番にやられた。岡本和真に2戦で4被弾。特にこの日の決勝弾について、注目したい。同点の8回1死、セットアッパー清水昇投手(26)がカウント3-2から投じた125キロフォークを左翼席に運ばれた。カウント3-1から投じた126キロフォークはファウルに。続く決め球もフォークを選択した。この勝負のポイントにバッテリー間の微妙なズレがあった。巨人の6番にはこの日、猛打賞の大城卓が控えていた。1-1の同点。1失点も許されない、しびれる状況に、清水の頭にその事実がちらついた。「後ろに3安打の大城さんがいて、フォアボールを出したくないという気持ちの部分で(ストライク)ゾーン内に行ってしまった」。一方、女房役の中村悠平捕手(33)は四球でもいいと考えていた。「(清水との)意思疎通でもっとできたところがあった。ジェスチャーで、もっとはっきりとやってあげるべきだった」。正解はフォークだったのか、直球だったのか。「正解はないんですけど。あそこは真っすぐ...、難しいですね。でも真っすぐを行って打たれたら、状況的には一番やってはいけないと思う」。続けた。「僕はフォアボールでも良いかなと思っていたので。ボールゾーンに誘って乗らなかったらしょうがないかなと思っていた。それがストライクゾーンに残ってしまったので、そこはピッチャーに伝えるべきだったかなと思います」。勝負のあやで、トップアスリートがどのような思考回路で「選択」をしているのかの一端が分かる2人のコメントだった。記事として結果論を書くのは簡単だが、彼らはその「選択」をした直後に、結果の明暗が出る。「明」が出れば歓喜の渦に。「暗」が出れば、ため息の底に。それが毎日のように続く。中村は言った。「彼とはこれからも対戦する。3週間後の東京ドームではしっかり抑えたい」。負けた経験が自らを成長させる。彼らはそれを知っている。【三須一紀】

◆巨人・丸佳浩外野手(34)が、左膝の違和感のため出場選手登録を抹消された。代わりにオコエ瑠偉外野手(26)が登録された。丸はこの日、試合前練習でグラウンドに姿を現さなかった。強打の左打者は、前半戦終了とともに打撃不振のためファーム再調整となり、7月28日に1軍に復帰した。2日は代打出場して三邪飛に倒れ、打率・240、1本塁打、29打点だった。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が2試合連続となる先制25号ソロを放った。0-0の二回。カウント2-2からヤクルト・ピーターズの147キロの直球を一閃。打球速度158キロ、推定飛距離117メートルの特大弾を左中間席にかっ飛ばした。2本塁打を放った2日に続く2試合連続の一発。本塁打リーグ2位の19本塁打をマークするヤクルト・村上の前で、トップを独走する豪快なアーチをかけた。

◆女子スケートボードの赤間凛音(14)が始球式を行った。自身のラッキーナンバーだという背番号8のユニホーム姿で登場。緊張した面持ちでマウンドに上がったが、捕手役を務めたオコエにノーバウンド投球を披露し「ちょっと変な方向にいったので50点。完璧ではないのかなあと思ったので、それくらいにしました」と笑顔を見せた。2024年パリ五輪のメダル候補として期待される14歳。「スケボーは怖かったり恐怖心とかがあるけれど、技が決まったときの達成感とかが魅力」と話した。

◆ヤクルトのホセ・オスナ内野手(30)が「7番・一塁」で先発出場し、0―1の五回1死二塁で同点の中前適時打を放った。「チャンスで回ってきたのでランナーを返したかった。コンパクトに打つことができました」巨人先発・戸郷に対し、フルカウントからの6球目、132キロスライダーを捉え、試合を振り出しに戻した。出塁後は代走に宮本が送られ、交代した。前日2日の巨人戦では七回の打席で三ゴロに倒れた際に右足を痛めた様子を見せ、その裏の守備からベンチへ下がった。患部の状態が心配されたが、この日は一番乗りでグラウンドに姿を現してウオーミングアップ。スタメン出場してタイムリーを放ち、元気な姿を見せた。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(31)が0―1の五回1死で左翼線へ復帰後初安打となる二塁打を放った。巨人先発、戸郷の133キロのフォークを捉えた。その後、オスナの中前打で同点のホームを踏んだ。7月2日の広島戦(神宮)で下半身を痛めて、同3日に出場選手登録を抹消。リハビリを経て、同28日のイースタン・リーグ巨人戦で実戦復帰し、8月1日の巨人戦から1軍に合流していた。復帰後2試合では8打数無安打だったが、3戦目でようやく待ち望んだ1本が出た。

◆先発したヤクルトのディロン・ピーターズ投手(30)は6回7安打1失点で降板し、今季5勝目とはいかなかった。「調子自体は良くなかったが、中村が素晴らしいリードをしてくれて、いろんな球種を使いながら粘って投げることができました」二回先頭の岡本和に左中間へ先制ソロを被弾したが、失点はその1点のみ。三回以降は走者を出しながらも要所をしのぎ、本塁を踏ませなかった。1―1の場面で救援陣にマウンドを託した。

◆勢いが止まらない。4番が2試合連続で豪快なアーチをかけた。巨人・岡本和真内野手(27)が先制の25号ソロを放った。「先頭だったので塁に出ることだけを考えて打席に入った。最高の結果になり、先制できて良かった」。0-0の二回。カウント2-2からヤクルト先発・ピーターズが投じた高めの147キロ直球を一閃。打球速度158キロ、推定飛距離117メートルの一発を左中間席までかっ飛ばした。2年連続の2桁勝利に王手をかける戸郷に援護点をプレゼントした。1―1で迎えた八回にもバットが唸る。1死フルカウントから清水の125キロのフォークをとらえた。G党が歓喜する左翼席へ決勝の26号ソロ。2試合連続で2本塁打をマークした。2日のヤクルト戦でも看板直撃の特大弾を放つなど2本塁打。零敗を喫した1日は4打数無安打に終わり、原監督から「和真、いた?」とユーモアある指摘を受けていた。2日連続で一発回答ならぬ〝2発回答〟でド派手に応えた。本塁打王を競うライバルに矜持(きょうじ)を示した。3年連続の本塁打、打点の「二冠王」を目指した昨季は、史上最年少で三冠王に輝いたヤクルト・村上に阻まれた。WBC日本代表でともに世界一に貢献した燕の大砲の前で、リーグトップを独走する豪快な一振りを見せた。試合前時点で本塁打(24)、打点(61)でリーグ2冠に立っていた岡本和が、いよいよタイトル奪取へ加速してきた。

◆巨人は1―1の八回1死から、二回に先制ソロを放っていた岡本和のこの試合2本目のソロで勝ち越した。戸郷が10三振を奪い5安打1失点で完投し、リーグ単独トップの10勝目を挙げた。ヤクルトは打線が精彩を欠いた。

◆待ち望んだ1本が出た。0―1の五回1死。ヤクルト・山田哲人内野手(31)が、下半身のコンディション不良から復帰3戦目で初安打となる二塁打を放った。「しっかりトレーニングもしてきたし、痛いところはない。思い切ってプレーしていきたい」合流初日となった1日の巨人戦(東京ドーム)で意気込んでいた通り、はつらつとプレーしている。復帰2戦目まで8打数無安打だったが、この日の2打席目に巨人先発、戸郷の真ん中133キロのフォークを捉えて左翼線へ。オスナの中前打で、患部の不安を感じさせず軽快な足取りをみせてホームに生還した。今季は4月中旬に下半身のコンディション不良を発症。約2週間で1軍復帰したが状態が上がらず、7月2日の広島戦(神宮)で再び下半身を痛めて、同3日に出場選手登録を外れた。リハビリを経て、同28日のイースタン・リーグ巨人戦で実戦復帰。再発を防ぐため、慎重にこなしてきた。2軍調整中には村上から「どんな感じですか?」などと、よく連絡をもらった。31歳の誕生日となった7月16日には村上だけでなく多くのチームメートから祝福のメッセージが届いた。「勝てるように一戦一戦やるしかない。みんなの期待に応えられるようにしたい」と山田。待ちわびた背番号1の復帰で、チームの士気はグッと上がっている。この日は3打席で2打数1安打1四球。七回に代走を送られ、ベンチに退いた。試合は1―1の八回、清水が先制アーチの岡本和に決勝アーチを許した。この3連戦は初戦をものにしたものの、1勝2敗で負け越しとなった。

◆巨人・原辰徳監督(64)が、この日出場選手登録を抹消された丸佳浩外野手(34)について明かした。球団によると左膝に違和感を訴え、4日の検査で詳細が明らかになる見込み。指揮官は「非常に歩くこともできない、しんどい状況だったみたいですね。昨日も一睡もできていないような状態だったみたい。原因がしっかり分かれば、痛みがとれれば、やれるでしょうけど。こっちも余裕はないしね。10日間でまたしっかり戻ってきてくれればなと思います」と説明した。前半戦終了とともに打撃不振のためファーム再調整となり、7月28日に1軍に復帰したばかり。ここまで打率・240、10本塁打、29打点だった。

◆巨人・戸郷翔征投手(23)が自己最多149球の熱投で5安打1失点完投勝利を飾った。セ・リーグの10勝一番のり(2敗)となった。2本塁打の4番・岡本和と受けたヒーローインタビュー中には、異例の光景が話題を呼んだ。救援陣全員がブルペンからベンチに集結。〝休み〟を与えてくれたエースに感謝を伝えるべく、拍手や声掛けで大いに盛り上げた。5月にも戸郷がお立ち台に立った日に同様のシーンがあり、その際はブルペンのリーダー的存在の高梨が音頭を取っていた。

◆巨人・戸郷翔征投手(23)が5安打1失点完投勝利を飾った。セ・リーグの10勝一番乗り(2敗)となった。自己最多149球の熱投。1試合のプロ野球最多球数は日本ハム・木田勇が1983年9月21日の西武戦でマークした209球。セ・リーグでは広島・川口和久が同年9月3日の巨人戦で記録した188球。延長を含めれば大洋(現DeNA)・野口二郎の344球(28回)が最多。今季のプロ野球で、戸郷が149球を投げるまでの最多は中日・小笠原慎之介で145球。昨季は西武・今井達也の144球。

◆打ちまくっても、言葉はどこまでも謙虚だ。岡本和が2本のソロ本塁打でチームの全得点をたたき出した。「そんな簡単に本塁打が打てると思ってないですし、ましてや2本なんて。今日も1本、安打を出したいと思っていた」主将は同点の八回に清水から左越えへ決勝弾をほうり込み、投手主将を務める戸郷の完投勝利を後押しした。1日のカード初戦で無安打に終わり、原監督から試合後の会見で「和真? きょういた?」とあおられて発奮。2本塁打した2日に続き、2戦連続の2本塁打でカード勝ち越しに貢献した。本塁打を両リーグ最多の26本に伸ばした4番は、「(レギュラー定着後に)2回、Bクラスになった。CS(クライマックスシリーズ)もない期間は、やっぱりちょっと寂しい。日本一になりたい気持ちは強い」。頼もしい主砲に、ナインもついていく。(谷川直之)

◆ヤクルトは投打に力及ばず1―2で敗れた。高津臣吾監督(54)は巨人先発・戸郷に5安打完投を許し、10三振を奪われた打線に険しい表情だった。「対策がうまくいかなかった。甘い球を見逃してボール球を振らされた」0―1の五回には、山田に下半身のコンディション不良から1軍復帰後初安打となる左翼線二塁打が飛び出し、その後オスナの中前適時打で一時同点としたが、得点はその1点のみ。九回に無死一、二塁の好機をつくったが、サンタナが見逃し三振に倒れるなど反撃できなかった。投手陣も、岡本和に2試合連続で2本塁打を許す悔しい内容。指揮官は「2試合で4本。岡本選手にやられましたね」と白旗を上げた。2戦ともマスクを被った中村は「また3週間後(22―24日)試合があるのでしっかり抑えられるようにやり返したい」とナインの気持ちを代弁した。(箭内桃子)

◆魂の149球だ!! 巨人・戸郷翔征投手(23)が3日、ヤクルト16回戦(東京ドーム)に先発登板し、5安打1失点で完投し、リーグ単独トップの10勝目をマーク。12勝を記録した昨季に続き、2年連続で2桁勝利を挙げた。岡本和真内野手(27)は2試合連続の2本塁打を放って全得点をたたきだし、戸郷とともに2-1の勝利に貢献。3位・DeNAにゲーム差なしに迫った。渾身の149球。戸郷は最後の一球まで魂を込めた。2-1の九回2死二、三塁。宮本を150キロの直球で左飛に仕留め、ド派手なガッツポーズをつくった。1完封を含む今季3度目の完投勝利を挙げ、リーグ最速で10勝に達した。「2桁、勝つことの難しさは経験している。(喜びは)格別。2年連続でできたことは褒めて、野手の方に感謝したい」九回は志願。安打と四球で無死一、二塁とされた後、サンタナを外角低めの直球で見逃し三振に。投手の原点であるアウトローに3球、直球を続けた。140球を超えても球威は衰えず、150キロ台を連発。今季最多タイの10三振を奪った。

◆戸郷にはエモトから、「エース」の称号を勝手に与えたい。伝統球団・巨人の何代目か。エースの名にふさわしい、オーラとプライドに満ちたマウンドだった。最後まで投げ切るのは、当たり前として、だ。九回無死一、二塁でサンタナを見逃し三振に仕留めたピッチングは、素晴らしかった。150キロのストレートを3球、アウトローへ、しっかり決めた。投手たる者、あれを何球でも続けられるよう、キャンプから投げ込むわけだからね。もちろん、気持ちが強くないと結果も伴わない。ピンチに臆することなく、あくまで前向き。絶対に勝ってやる! その意識がオーラを生み、プライドを築き上げる。エースの称号と一緒に、表彰状をあげたいよ。チームにとっても、今後に占める比重の大きい白星だ。エースが投げ、4番・岡本和が2発。ほかでもない、主役はアナタたち!! 野球を象徴する試合でもあった。もう1人、サンタナの前の村上も、いいものをみせてくれた。スリーボールから真ん中高めの速球をフルスイングで空振り(最終的に四球)。一発逆転の場面で、あのカウント、あのコース。4番なら振るのが当然! いや、振らないといかん!!プロ野球の本質と醍醐味を、随所で味わえたね。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
53384 0.582
(↑0.004)
-
(-)
48358
(+5)
291
(+2)
48
(-)
46
(-)
0.240
(↑0.001)
2.780
(↑0.01)
2
(-)
広島
53412 0.564
(-)
1.5
(↓0.5)
47329
(-)
312
(-)
57
(-)
54
(+1)
0.247
(↓0.001)
2.940
(↑0.05)
3
(-)
DeNA
47443 0.516
(-)
6
(↓0.5)
49337
(-)
328
(-)
62
(-)
20
(-)
0.249
(↓0.001)
3.200
(↑0.04)
4
(-)
巨人
48451 0.516
(↑0.005)
6
(-)
49355
(+2)
345
(+1)
112
(+2)
32
(+1)
0.253
(-)
3.540
(↑0.02)
5
(-)
ヤクルト
39532 0.424
(↓0.005)
14.5
(↓1)
49333
(+1)
366
(+2)
79
(-)
50
(-)
0.235
(-)
3.640
(↑0.02)
6
(-)
中日
36572 0.387
(↓0.004)
18
(↓1)
48274
(+2)
329
(+5)
42
(-)
28
(+1)
0.243
(-)
3.130
(↓0.02)