西武(☆2対0★)ソフトバンク =リーグ戦15回戦(2023.08.02)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
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西武
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勝利投手:與座 海人(2勝2敗0S)
敗戦投手:石川 柊太(3勝5敗0S)
  DAZN
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◆西武は3回裏、ペイトンの適時打で先制する。続く4回には呉の適時二塁打で1点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・與座が9回2安打無失点の快投。今季初の完封で2勝目をマークした。敗れたソフトバンクは先発・石川が7回途中2失点と好投するも、打線が沈黙した。

◆西武与座海人投手(27)が波に乗った。8回を終え89球、無失点。「光成(高橋)が2試合連続(完封)で頑張ってたので、光成ばっかりずるいなと思って頑張りました」。104球で自身2度目の完封。球団35年ぶりとなる「マダックス」には5球多かったものの、前夜に高橋が自身の連続無失点を25イニングに伸ばしたのに続いて、9つの「0」を並べた。3回無死、リチャードへの攻めが真骨頂だ。アンダースローからの変化球5球で3-2にし、最後はインハイ直球で空振り三振。「相手打者も多分頭の中にはある球なので、安売りせず大事なとこだけって感じで」。浮き上がるような軌道で、フルスイングとの交点を許さなかった。独特の軌道、プラスアルファの工夫がある。「時差投球」だ。時にクイック、時に左足を上げてからわずかにためる。2軍調整時もそこを徹底して作り直し、豊田投手コーチにも「明らかに良くなった」とうならせた。前回登板で待望の今季1勝目を挙げ、より与座らしさが大胆に出た。2勝目の完封は「もう、気持ちいいですね。最高に」と味わい深い。最大18あったチームの借金も、ようやく1桁の9に。さらなる浮上へ、サブマリンが18・44メートルを支配する。【金子真仁】

◆/蒼いサブマリン\與座海人が今季初完封最後はウォーターシャワー回数:9球数:104安打:2三振:4四球:0失点:0?プロ野球(2023/8/2)??西武×ソフトバンク??Live on DAZN#DAZNプロ野球#seibulions pic.twitter.com/zHE4q00auT

◆ソフトバンクが何とも厳しい現実を突きつけられてしまった。敵地ベルーナドームで今季初の2戦連続の0封負け。首位オリックスがサヨナラ勝ちしたため、2年ぶりに自力Vが消滅した。05年にソフトバンクとなってから、92試合目の自力V消滅は最速。3年ぶりV奪回を掲げながら夏場の大失速。試合後の藤本監督の声のトーンも低かった。「切り替えて、明後日から頑張りましょう」。ベルーナドームの長い階段を上り終えて、息を整えても悔しさはにじみ出る。先手必勝を誓って今季初めて主軸である近藤、柳田の打順を入れ替えたものの、まったく効果はなし。西武先発与座の緩急投法に二塁さえ踏めず、5回までパーフェクトに封じられた。「与座がいいコースに投げていたからね。でも何とかね」。ベンチで奥歯をかみしめながら凡打を繰り返す打線を見つめるしかなかった。先発石川が3回に先制を許すと、続く4回には2死一塁から呉念庭に右翼線を破られ、2点目を失った。少ないチャンスをものにするレオ打線とは対照的に打線はワンチャンスもものにできない。6回には先頭リチャードがチーム初ヒットとなる左前打で出塁したが、続く周東が二ゴロ併殺打。2死となって9番甲斐が中前打したものの1番牧原大が三直に倒れ、得点圏に走者を送ることすらできずにシャットアウト負けだ。打てない、抑えられない...。チームに復元力はあるのだろうか。今季の通算成績は46勝44敗2分け。貯金「2」としているが、交流戦(11勝7敗)の数字を差し引くと、リーグ戦成績は借金2。下位西武に5連敗を喫し、各カードの対戦成績では日本ハムに勝ち越しているだけだ。秋風が吹くにはあまりにも早すぎる。【佐竹英治】ソフトバンクの自力優勝の可能性が消滅した。残り51試合に全勝しても、97勝44敗2分けで最終勝率は6割8分8厘。オリックスが残り試合でソフトバンク戦8試合に全敗しても、他との43試合に全勝すれば98勝43敗2分けで6割9分5厘となり、ソフトバンクを上回るため。首位オリックスとは今季最大の9ゲーム差が開いた。なお、プロ野球最大の逆転優勝は、63年西鉄の14・5ゲーム差。なお、この日の試合時間2時間8分は、6月14日のDeNA-日本ハム戦(横浜)に並ぶ今季最短だった。

◆西武マーク・ペイトン外野手(31)が先制適時打を放った。2回までソフトバンク石川にパーフェクトに封じられ、3回に四球を機にようやく作った2死二塁の先制機。石川のカットボールをセンター前にはじき返し、二塁走者の呉念庭をホームに迎え入れた。1番打者としてのスタメン起用は、開幕3戦目の4月2日以来。「良いところに球が来たから、しっかりスイングしようと思ったよ。内野を抜けてくれて良かったし、序盤で先制点を取れたのは大きいね」とチーム初安打にもなったひと振りを振り返った。コンディション面の不安は消え、あらためて1軍に昇格したもののなかなか打席で結果が出なかった。嶋1軍打撃コーチも「焦りもあると思う。何とか1本出てくれれば」と願っていた。ようやくの一打。助っ人は一塁上で手をたたいた。【金子真仁】

◆オールスターにも出場した西武鉄壁の二遊間が、与座海人投手(27)の完封勝利を演出した。二塁手の外崎修汰内野手(30)は9つの内野ゴロをさばいた。「カウント有利に進めているから、そこまで打者が自分のスイングを思い切ってできないんじゃないかなと。打たせてる、打たされている打球が多かったと思います」と振り返った。遊撃手の源田壮亮内野手(30)も3つのゴロをさばいた。「緩急を使って打たせて取るっていう、与座の持ち味がすごく出てたなと思いました。いい高さにずっと投げていたので」と感じながら守っていた。6回先頭のリチャードに安打を打たれ、与座の完全試合は途切れたが、周東を4-6ー3の併殺打に仕留め、ピンチを防いだ。俊足の周東に対し、源田の一塁送球の出力はかなり高かった。源田は「そんなことないです」と照れたが、与座は「イメージ通りに投げられて、一番ベストな結果になったと思います」と振り返るハイライトの1つになった。【金子真仁】○...西武呉念庭が貴重な適時二塁打を放った。4回、走者を一塁に置き、右翼線への適時二塁打。「与座が投げる時に援護点がなかなか取れなくて」と奮起しての一打。このところチャンスでの凡退が続き、試合前には松井監督から「今日はいけるやろうな~? 頼むわ ! 」とハッパをかけられていた。スタンドからの「ウーイング」にも応え、久々のお立ち台を喜んだ。

◆ソフトバンク石川は7回途中2失点の粘投も5敗目を喫した。3回に先頭への四球から失点。7回2死で8番古賀、9番長谷川に連続四球を与えたところで降板した。「自分が目指しているピッチングからほど遠い。結果だけじゃなく。ようやくカットボールとカーブが良い感じになってきたけど、今日はストレートが良くなかった。ダメダメです」。5月19日に3勝目を挙げて以来、白星が遠い。

◆ソフトバンク・リチャードが「ノーノー阻止打」を放った。与座の前に5回まで無安打無得点で進んだ6回先頭で左前打。「今日は監督も試合が始まる前に『結果のことは気にするな』と言ってくれた。ヒットで満足はしていないのと、僕らしい打球が打てていたらツーベースで点数も入っただろうし...。反省するところはある」。直後に周東が併殺打に倒れたが、期待の大砲が意地を見せた。

◆西武与座海人投手(27)が被安打2、無四球で、自身2度目の完封勝利を飾った。チームはこれで「蒼空(あおぞら)ユニホーム」で2連勝となった。与座も「今日もスタンドが青く染まっていて非常にきれいでした」と喜んだ。沖縄・浦添市出身。空の青さには慣れている青年の名前は「海人(かいと)」だ。「亡くなったおじいちゃんが海がとても好きだったみたいで」。父方の亡き祖父が沖縄・与那国島でカジキマグロなどの漁師をしていた。「海人(うみんちゅ)」に由来する。与那国島は日本最西端の島。空気が澄んでいれば約110キロ先に、この日適時打を放った呉念庭内野手(30)の故郷台湾を望むこともできる。自転車をこぐと1周2時間少々。沖縄の離島にしては起伏に富み、野生馬も多く暮らす島だ。与座も少年時代に一度だけだが、与那国を訪れたことがあるという。「5歳くらいの時ですかね。記憶はちょっとだけあります。那覇からプロペラ機で行きました。船に乗せてもらったり、海で遊んだりして」県内の野球関係者によると与那国島には今、日常的に活動している少年野球チームはないという。名作「Dr.コトー診療所」の撮影地としても知られる離島ゆかりの青年が、プロ野球で完封劇。「島の日」の8月1日の翌日、盛り上がる報せを届けた。【金子真仁】

◆西武・呉念庭内野手(30)が1-0の四回に適時二塁打を放った。2死一塁からソフトバンク・石川のフォークを捉え右翼線に運び、一塁から外崎が一気に生還。貴重な追加点をマークし「トノ(外崎)さんが一塁からホームまで一生懸命走ってくれました」と笑顔で振り返った。

◆ソフトバンク先発の石川柊太(31)が6回?2失点でマウンドを降り、ソフトバンク打線は0点に抑えられて5敗目を喫した。5月19日以来、勝ち星から遠ざかる右腕は三回にペイトンの適時打を浴び先制を許した。斉藤投手コーチは「先制されてしまったけど、まだ1点。何も変える必要もないし、今のままの投球で良いと思う。ランナーを出しても自分のリズムで投げることが大事。粘り強く次の1点を与えない投球をして欲しい」とコメントしたが、続く四回にも失点。その後は立ち直り、西武打線を無失点に抑えていたが、七回2死から連続四球を出したところで交代。8戦連続勝ち星を挙げることができなかった。

◆パ・リーグ5位の西武は2日、ソフトバンク15回戦(ベルーナ)に2-0で勝利。アンダースローの与座海人投手(27)が、2安打無四球完封で2勝目(2敗)を挙げた。今季最短タイとなる2時間8分で9回を104球目にまとめ、昨年7月30日のソフトバンク戦以来、自身2度目の完封勝利。飛行機雲をイメージした「蒼空(あおぞら)ユニホーム」を着用したチームは2連勝を飾り、最大18あった借金を9に減らした。真夏の夜にサブマリン右腕が躍動した。与座はベンチ前でチームメートにウオーターシャワーの祝福を受けると、飛び切りの笑顔を浮かべて、はしゃいだ。「最高に気持ち良いです。球数を少なくテンポ良く、ということを意識して投げました」今季最短タイとなる2時間8分で9回を104球で投げ切った。持ち味の緩急を駆使して立ち上がりから打たせて取る。テンポの良い投球で五回までパーフェクトに封じた。六回は先頭打者で今夏甲子園出場を決めた沖縄尚学高の後輩、リチャードに外のスライダーを左前に運ばれた。「打ちやがった」。苦笑しつつも引きずらず、冷静に後続を断った。二塁すら踏ませず、六回以外は全て三者凡退に抑えた。「すごく後押しされる声援だった」とスタンドのファンに感謝した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
55352 0.611
(↑0.004)
-
(-)
51355
(+3)
295
(+2)
80
(-)
31
(-)
0.257
(-)
2.970
(↑0.02)
2
(-)
ロッテ
47374 0.560
(↓0.006)
5
(↓1)
55321
(+6)
313
(+8)
61
(+1)
49
(-)
0.236
(-)
3.360
(↓0.03)
3
(-)
ソフトバンク
46442 0.511
(↓0.006)
9
(↓1)
51328
(-)
317
(+2)
63
(-)
41
(-)
0.244
(↓0.002)
3.170
(↑0.01)
4
(-)
楽天
43491 0.467
(↓0.006)
13
(↓1)
50318
(+2)
367
(+3)
78
(+1)
65
(-)
0.239
(-)
3.540
(↑0.01)
5
(-)
西武
41501 0.451
(↑0.007)
14.5
(-)
51262
(+2)
299
(-)
60
(-)
59
(-)
0.232
(-)
2.900
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
40550 0.421
(↑0.006)
17.5
(-)
48307
(+8)
315
(+6)
70
(-)
53
(-)
0.231
(↑0.001)
2.970
(↑0.02)