1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 4 | 3 | 0 | 1 | 10 | 14 | 0 | 1 |
中日 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 7 | 0 | 1 |
勝利投手:西 純矢(4勝2敗0S) 敗戦投手:小笠原 慎之介(6勝7敗0S) 本塁打 |
中日戦チケット予約 | 阪神戦チケット予約 |
◆阪神は1点ビハインドの3回表、森下の適時打などで2点を挙げ、逆転に成功する。2-2で迎えた6回には、西純の走者一掃となる適時二塁打などで4点を加え、再びリードを奪った。投げては、先発・西純が6回2失点の好投で今季4勝目。敗れた中日は、投打ともに精彩を欠いた。
◆中日は球団マスコット、ドアラが1日阪神戦(バンテリンドーム)から現場復帰すると公式HPで発表した。ドアラは体調不良のため7月25日DeNA戦(バンテリンドーム)から試合中のイベント等を欠場していた。7月25日の欠場発表の際には公式ブログで「生きています。ただドームにいなくて申し訳ありません...自分がいなくても野球はあるので楽しんでください」と投稿していた。
◆夏のロードを乗り切る秘策として、阪神が異例のスケジュールで、前倒しでのシートノックを実施した。午後6時プレーボールの場合、通常ビジターチームは試合前練習を午後5時過ぎに終えると、シートノックはホームチームが実施後の午後5時30分ごろから開始する。しかし、今回の措置では練習時間を10分程度短縮し、その時間を利用してシートノックを敢行した。これによって、試合前まで約1時間の休息、自由時間を取ることができる。岡田彰布監督(65)は前日7月31日に「練習時間内にシートノックもやらせようと思てるよ。ノック分の練習時間も短くなるやんか。(打撃)ケージ下げたり、ビジターやからいろいろあるとは思うけど、できるんならやろうと思う」と話していた。
◆/ポイントゲッターとしても機能する切込隊長\さすが得点圏打率トップの近本光司しぶとく一塁線を破り同点タイムリー???プロ野球(2023/8/1)??中日×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/3PjcgVCoQT
◆阪神西純矢投手(21)が同点の1発を浴びた。3回に逆転し、1点リードを奪った3回裏。1死から中日3番細川に被弾した。それも3ボールから、高め149キロを捉えられたもの。西純はマウンドに膝をつき、悔しさを抑え切れなかった。
◆/ドラフト1位ルーキーが勝負強い\この回一気に逆転したい場面クリーンアップに座る森下翔太が初球で仕留めた???プロ野球(2023/8/1)??中日×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/hbd8jLn81C
◆阪神近本光司外野手(28)が同点打を放った。1点ビハインドの3回1死二塁。左腕小笠原の初球142キロを捉え、しぶとく一塁線を破った。すかさず二塁まで到達。適時二塁打で試合を振り出しに戻した。これで7試合連続安打。右肋骨(ろっこつ)骨折から復帰して9試合目。リードオフマンがエンジン全開だ。さらに2死二塁から3番森下翔太外野手(22)が左前適時打。二塁走者近本が一気に生還し、勝ち越しに成功した。これで2試合連続打点。勝負強い3番が存在感を示した。
◆阪神森下翔太外野手(22)が先輩撃ちを喜んだ。同点の3回2死二塁、中日小笠原から左前適時打を放ち、一時勝ち越しに成功していた。球団を通じて「打ったのはストレート。チャンスの場面だったので、積極的に打ちにいった結果が良い結果につながりました。(小笠原投手について)対戦したかった投手から打てたのはうれしいです。次も打てるように頑張ります」とコメントした。森下にとって、小笠原は東海大相模の3学年先輩。22年12月の入団会見でも対戦したい投手として真っ先に口にしていた。2月に練習試合で対戦した際には、二塁打を放っていた。またもリスペクトする左腕を捉えてみせた。
◆/非凡なアーチストの惚れ惚れする放物線\バンテリンドームのフェンスを軽々超える細川成也のホームランですぐさま同点???プロ野球(2023/8/1)??中日×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/MLcszv65pE
◆阪神がしぶ~く勝ち越しの1点をもぎ取った。2-2で同点の6回。森下、大山の安打、ノイジーの四球で作った1死満塁の好機で、7番梅野がフルカウントの末に押し出し四球を選んだ。今季ここまで、チーム四球数がセ・リーグ唯一の300個台で断トツ。四球を重視する岡田監督のもと、派手さはなくともゲームの主導権を握った。
◆/虎の二刀流が本領発揮\西純矢がまたしてもバットで輝いた?逆方向の深いところに走者一掃3点タイムリー???プロ野球(2023/8/1)??中日×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/alkajD9vGZ
◆阪神佐藤輝明内野手(24)が豪快な13号3ランをかっ飛ばした。4点リードの7回1死一、二塁。中日田島から中堅スタンド中段まで運ぶ一撃でリードで7点に広げた。決して高くない弾道でスタンドインさせる"驚弾"だった。今季50打点に到達。入団から3年連続のシーズン50打点となった。これで直近10試合で4本塁打。今季2軍降格も味わった男が、真夏に上昇ムードだ。
◆阪神岡田監督が"いやらしい"継投で中日打線の流れを止めた。7点リードの7回、先発西純はそのままマウンドへ。ただ、先頭に左打ちの代打三好が起用されると、狙い澄ましたかのように動いた。西純をこの回1球も投げさせることなく、左腕桐敷にスイッチ。三好を三ゴロ、大島を遊ゴロ、岡林を遊ゴロに仕留め無失点で切り抜けた。桐敷にとっても追い風の作戦。指揮官の思惑がズバリと当たった。
◆阪神西純矢投手(21)が投打で活躍しチームは3連勝を飾った。同点の6回1死満塁、梅野隆太郎捕手(32)の押し出し四球で勝ち越すと、2死満塁から西純が右越えの3点適時二塁打で試合の流れを決定づけた。投げては球数を費やしながらも、粘りの投球で6回、105球で7安打、2失点で4勝目を挙げた。7回には佐藤輝明内野手(24)が13号の特大3ランをバックスクリーンにたたき込みダメ押しした。甲子園を離れ4週間の長期ロードに出た首位阪神は、幸先よく白星スタートとなった。
◆大谷翔平もびっくり? 阪神西純矢投手(21)が投打「二刀流」の活躍で、試合の主導権を握った。投げては6回2失点。打っては6回に1点リードを奪った直後の2死満塁で、右越えに走者一掃の適時二塁打を放った。二塁ベース上ではド派手にガッツポーズ。大きくほえてみせた。1試合3打点は自己最多となった。「野手の皆さんに助けてもらいながら、なんとか6回まで投げ切ることができました。ただ、内容的にはまだまだ改善できる部分があると思っているので、しっかり今日の反省を次回以降に生かしていければと思います。(6回のタイムリーは)前の打席で打てずに悔しかったので、絶対に打ちたいと思ってスイングしました」とコメントした。打撃にも定評のある西純は、これが今季4本目の安打で、適時打は2本目だ。プロ通算10本目の安打に対し、犠打は通算2回。球数が90球に達していても、代打は送られなかった。攻撃的な9番打者が岡田監督の期待に応えた。
◆/この長打力こそ最大の魅力\佐藤輝明の強烈な打球がバックスクリーンを襲うダメ押しの3ランホームラン???プロ野球(2023/8/1)??中日×阪神??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/7DQsl7bZ9i
◆中日が今季2度目の5連敗で7年ぶりに借金が21に膨らんだ。先発小笠原は同点の6回に先頭の東海大相模後輩でもある阪神森下に左前打を許し、1死満塁から梅野に押し出し四球。2死満塁から阪神先発西純に走者一掃の右越え二塁打を浴びKOされた。立浪監督は「5回までは互角だったが、首位にいるチームとの力の違いが出た」とがっくり。借金21は谷繁監督が休養し、森ヘッドコーチが代行監督を務めた16年9月24日阪神戦以来になる。
◆中日細川成也外野手が14号同点ソロを含む3安打猛打賞で存在感を見せた。1点を追う3回にカウント3-0から阪神西純の149キロ直球を見逃さず左翼スタンドへ。「(先発の小笠原)慎之介さんが頑張っているので、何とか点を取ることができて良かったです」と話し、5回までの3打席で安打を量産した。7月月間打率は2割2分と調子を落としたが、3試合ぶりの本塁打を含め今季6度目の猛打賞で復調をアピールした。
◆阪神4番大山悠輔内野手が7月8日ヤクルト戦(甲子園)以来、今季5度目の猛打賞だ。6回は無死一塁から中安でチャンス拡大。7回は四球を選び、9回も右前打でつないだ。「まあ、勝てたのが一番。決めるべきところは自分が決めるべきですけど、しっかりつなぐことも大事。そういう意味では、いい打席ができている」。打点はなくても、つなぎの4番として役割を果たした。
◆夏バテしません! 阪神佐藤輝明内野手(24)が、8月初戦で豪快弾をかっ飛ばした。4点リードの7回1死一、二塁。中日田島の131キロを捉えると、ライナー気味の打球がセンターへグングン伸びた。決して高くない弾道で中堅スタンド中段へ運ぶ"驚弾"は、2試合ぶりの今季13号3ラン。リードを7点に広げるダメ押しの1発に「いい流れでつくったチャンスだったので、思い切ってスイングしました。しっかり自分のスイングができたと思います」と胸を張った。バンテリンドームで通算4本目のアーチ。「広いっすね...」としながらも、言葉とは裏腹な圧倒的飛距離に「よかったです」とうなずいた。これで直近10試合で4本塁打。13本塁打はチーム単独トップ。8月は過去2年、打率2割台前半と鬼門だが、真夏に上昇ムードの雰囲気を漂わせる。失速の2文字は頭の中にない。この一撃で今季50打点にも到達。新人から3年連続で50打点は、岡田彰布(80~82年)以来、球団2人目だ。「打点は塁にたくさん出てくれると稼げるので、前のバッターのおかげっていうのもあると思う」と感謝。9回には犠飛で、この日4打点だ。キャリアハイは昨季の84打点で「チャンスで打つことが大事だと思うので、頑張ります」と自己最多も見据えた。打点荒稼ぎへ、追い風も吹いている。前を打つ森下と大山がそろって3安打。自身もマルチ安打を決めており、ドラ1クリーンアップトリオで計8安打と大暴れした。好調な後輩森下のおかげで「どんどん勢いに乗っていける」。さらに「塁に出てくれているので、それをかえすのが役目」と責任感も増した。この相乗効果があれば、夏も乗り切れそうだ。楽しみにしていた名古屋名物ひつまぶしは「まだ食べてないです。チャンスはあるので、頑張ります」。グラウンド外でも英気を養い、長期ロードを戦い抜く。【中野椋】
◆阪神 岡田監督が"いやらしい"継投を見せた。7点リードの7回。先発西純はそのままマウンドへ。中日が左の代打三好を告げると、ベンチから出て桐敷への交代を告げた。「(西純は)7回までいかそうかと思ったけど、(6回に)自分で3点取ったから、6回でええわと思っていた」と心中では交代を決めていた。1番大島、2番岡林と3人並ぶ左打者に左腕をぶつけ3者凡退。代打は予想通りかと問われ「いやいや、そうそう。別に。普通の話や」とニヤリと笑った。
◆阪神岡田彰布監督が、猛打賞の3番森下を"岡田節"で大絶賛した。「もう普通やで、あれ。別に打ったからどう、あかんかったからどうっていう段階じゃないやろ。それはもうずっと3番でいかせるつもりやから」と、今季の残り試合の3番起用継続まで示唆。「打つときもあれば、打てへんときもあるけど、普通に3番の仕事をな、十分にこなしているよな」と調子の良しあしにかかわらず不動の3番としての期待を込めた。
◆阪神西純矢投手(21)が投打で活躍しチームは3連勝を飾った。同点の6回1死満塁、梅野隆太郎捕手(32)の押し出し四球で勝ち越すと、2死満塁から西純が右越えの3点適時二塁打で試合の流れを決定づけた。投げては6回2失点で4勝目。7回には佐藤輝明内野手(24)が13号の特大3ランをバックスクリーンにたたき込みダメ押しした。試合後の岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。-西純は自分を助けた「おおう、悪かったけどな。コントロールなあ、3回まで。ほんまどうなるかなと思ったけど」-途中から立ち直った「ちょっとなあ、4回からはなあ」-6回2死満塁で代打を送らなかったのも「そら立ち直ったからや。まあなあ、7回までいかそうと思ったけど、球数も100超しとったから、自分(の打撃)でな、3点とったから、まあ、6回でええわと思った」-5回終了時点では90球くらいだったが、迷わず「全然そんなんあれや、まだまだ、それはいかすつもりやったよ」-7回の投手の継投では、一度西純をマウンドに行かせて、相手に左の代打(三好)を出させてから「そうそうそう」-あそこは左腕の桐敷がハマった「まあ桐敷はもう、(打順が)回ってこんかったら最後までいっとったけどな。あそこでなあ、桐敷に打席立たすのもな。先発投手やったらわかるけど、リリーフやから。仕方なく代打で、馬場1イニングでいくあれやったけど」-西純をマウンドにいかせての継投は、予想通りか「いやいや、そうそう。別に。普通の話や」-3番森下がいいところで打っている「最初ちょっとなあ、ランナーは出るけどタイムリーは出んかったけど。まあポーンとな、誰かそこで突破口を開いたら、やっぱりビッグイニングになるということやなあ」-森下はずっと点に絡んでいる。それで乗って行けているか「もう普通やで、あれ。別に打ったからどう、あかんかったからどうっていう段階じゃないやろ。それはもうずっと3番でいかせるつもりやから。それだけで、打つときもあれば、打てへんときもあるけど、普通に3番の仕事をな、十分にこなしているよな」-後ろを打つ大山や佐藤輝も気が楽になる「そらあ、分からんけど。オレは分からへんけど、本人に聞かんと、ホントに気が楽になってるのか分からんけど。腹立ってるかも分からへんけど。すごいのを前で打つから。分からへん」-シートノックは明日以降もあの形で「おう、そう。もうあの(打撃練習時間)の中でやる」-ドームはやはり(涼しさが)違うか「違うよ。全然変わるよ」最後「ここ(バスに乗るまでの通路)が一番暑いわ(笑い)」
◆阪神森下翔太外野手(22)が3安打でプロ2度目の猛打賞を決めた。3番で連日の活躍。試合後、4番大山や5番佐藤輝も気が楽になるか? と問われた岡田監督は「そらあ、分からんけど。俺は分からへんけど。本人に聞かんと、ホントに気が楽になってるのか分からんけど。腹立ってるかも分からへんけど。すごいのを前で打つから」と、先輩たちの"嫉妬"を買う可能性もあるような打棒であると評価した。
◆虎の二刀流が本領を発揮した。阪神西純矢投手(21)が6回2失点の好投で4勝目を挙げた。打っては6回に満塁走者一掃のタイムリー二塁打。1試合3打点は自己最多で、今季の得点圏打率は驚異の4割。若虎が投打で躍動し、引き分けを挟んで3連勝。夏の長期ロードは2年連続白星発進で、首位をガッチリとキープした。9番西純が、ポッキーカラーの新相棒で試合を決めた。1点を勝ち越した直後の6回2死満塁。「前の打席(4回1死二塁で投ゴロ)で打てずに悔しかったので、絶対に打ちたいと思いました」と、中日小笠原の高め145キロ直球を振り抜いた。打球はグングン伸び右翼手川越の頭上を越え、走者を一掃。二塁上ではベンチからの祝福に満面の笑みを浮かべ、右拳のガッツポーズを小刻みに揺らして喜びを爆発させた。投手では3回に細川に一時同点弾を許すなど序盤に2点を失ったが、自らのバットで取り返した。「すごいうれしかった。あそこで一気に自分としては楽になりました」。自己最多3打点をたたき出し、得点圏打率は驚異の4割だ。昨季は5月18日の敵地ヤクルト戦で高橋からプロ1号の豪快な左越えソロを放ち、打撃面でも脚光を浴びた。殊勲打は今季4安打目で、通算10本目の節目に乗せた。野手顔負けの長打を生み出したバットは、実は広島から22年にカブスに移籍した鈴木誠也モデルだった。鈴木が広島時代に使用していたアシックス社製の同型のもので、右腕は担当者に「当たって飛ぶやつ、ください」と依頼した。7月17日の中日戦から使用。同戦でも2回に中前適時打を記録し、「結構振りやすいです。このバットに変えてから三振してないです」。鈴木のバットは平均よりも1センチほど長めの86・5センチ。アシックス社の担当者は「彼(西純)の場合は力もありますし、長くて、遠心力を使えるバットを使いこなせるので」と説明。新相棒を手に持ち前のパンチ力をここぞの場面で発揮した。本職の投手では、6回2失点の力投で今季4勝目をもぎ取った。3回までに2失点も、4回以降は気迫の投球で踏ん張ったが、「内容的にはまだまだ改善できる部分がある。しっかり今日の反省を次回以降に生かしていければ」と引き締めた。岡田監督は「3回までほんまにどうなるかなと思ったけど」と渋い表情。5回で球数は90球に達していたが、6回で代打を送らず。「そら立ち直ったからや。7回までいかそうと思ったけど、球数も100超しとったから、自分でな、3点とったから、6回でええわと思った」と明かした。チームは14安打10得点の猛攻で1分けを挟んで3連勝。2位広島に2ゲーム差とした。西純は中日戦は昨季から3連勝で、打っては同戦で2試合連続適時打だ。「虎の二刀流」が投打で奮闘し、夏の長期ロード初陣を快勝発進に導いた。【古財稜明】阪神がバンテリンドームで2桁得点を挙げたのは、97年の開場以来7度目。前回は17年8月18日の10点で、投手の秋山のプロ1号など4本塁打が飛び出した。なお最多は11得点で、03年4月22日と08年9月17日の2度。なお20年までの球場名は「ナゴヤドーム」。
◆阪神2番手桐敷拓馬投手が2イニングを完全投球だ。7回は左打者3人をすべて内野ゴロ。8回もクリーンアップを3者凡退に封じた。「ゼロで抑えることができたので、そこはよかったと思います」と充実した笑顔だった。イニングまたぎは告げられていなかったが「点差を考えてイメージできていた」とロングもできる自分の役割を十分に理解していた。
◆阪神梅野隆太郎捕手(32)が同点の6回1死満塁から決勝の押し出し四球を選んだ。フルカウントからの7球目、外角高めチェンジアップに出かかったバットをグッとこらえた。「カウント2-2からコンパクトにという意識で、それが3-2までいって、ここは何とかつなぐという意識で、しっかりボール球を見られた。結果的に(3点適時二塁打の)純矢につなげたんでね」と、笑顔で振り返った。
◆阪神近本光司外野手が5試合連続マルチ安打を決めた。1点を追う3回に、一時同点とする適時二塁打。中日小笠原から一塁線をしぶとく破り反撃に出た。連続試合安打も7に伸ばすと、5回には右前打。この7試合は32打数12安打、打率3割7分5厘と好数字を残す。「気持ちが大事」という後半戦。「自分がイメージ通りに打つっていうよりも、ただ結果的にヒットになればいいと思う」とシンプルな考えだ。だからこそ、会心の当たりではなかった適時打を「あれはどこ飛んだか分かってなかったですけど、ヒットになったんで、それはそれでよかったです」と喜ぶ。この5試合は全て2安打。「固め打ちは3本からかな」と言うヒットマンは、満足感なく次の戦いを見据えた。
◆阪神森下翔太外野手(22)が中日小笠原から待望の"先輩撃ち"を果たした。3回の第2打席だ。近本が同点打を放ち、なおも2死二塁。東海大相模の3学年先輩にあたる左腕の初球を捉えた。初回の第1打席では6球のファウルを含む10球を投げさせた中、「ポイントを前に」と修正。145キロ直球を強振し、一時勝ち越しの左前適時打となった。塁上では「ノリです」と片腕を開いた"力士ポーズ"で喜びを表現。6回にも左前打を放ち、2安打を浴びせた。入団会見時から対戦したい投手に挙げていた先輩左腕は、15年夏の甲子園の優勝投手だ。中学3年時、テレビ越しに見た相模のユニホーム。「ここに入るんだという、高いレベルでできることに気を引き締めようと思った」と、当時の気持ちを思い出した。7回にも田島から二塁打を放ち、今季2度目の猛打賞。7戦連続の3番出場で、その間の打率は3割4分4厘だ。岡田監督も「ずっと3番で行かせるつもりやから。普通に3番の仕事をな、十分にこなしているよな」と、継続的な3番起用を示唆。4番大山、5番佐藤輝とのドラフト1位トリオ「森大佐」も徐々に定着する中で「(2人は)腹立ってるかも分からへんけど。すごいのを前で打つから」と、先輩の嫉妬も疑うほどの評価だ。長期ロード初戦で、尊敬する左腕からの勝利。森下は「次やった時にやられないように成長したい」と先を見据えた。【波部俊之介】
◆阪神・西純は1日の中日戦(バンテリンドーム)で先発する。31日は甲子園の投手指名練習に参加し、キャッチボールなどで汗を流した。「回の先頭を取っていくのと、前回は三者凡退がなかったので、そういうところでテンポのいい投球ができたら」。7月25日の巨人戦(甲子園)は5イニング全てで走者を許し2失点。反省を生かし「打線にもリズムができると思うし、自分にもリズムができると思う。そういうのを大事にしたい」と誓った。
◆阪神は1日の中日戦(バンテリンドーム)から夏の長期ロードに突入する。岡田彰布監督(65)が7月31日、名古屋に向かう新大阪駅で取材に応じた。--ビーズリーと秋山が1軍指名練習に合流したが「普通に投げるよ。水、木」--2人ともファームでは調子がよかった「おーん。まあ、そらお前、2軍でやってて、なあ。結果残ってるもんをそら上げんとな」--調子がいいときに上げられる「うん、ちょうど。(名古屋は)親子(ゲーム)やから。あそこで投げる予定だったから。ちょうどよかったんやけどな。間隔的にも。まあ珍しいなあ。親子でおーん」--2人もチャンスが少ないので、結果を出さないとと必死「チャンス少ないというか、お前、チャンスが来たわけやからさ。おん。そら、ちゃんと投げているからチャンスが来るんやで、お前。別にあてはめただけじゃないからな」--8月、9月を戦っていくうえで、何かあったときに。先発の層が厚くなった「いやいや、先発は最初から8人、9人はな、絶対いてるもんと。それはあれやんか。人数にはいれとるからな。だから、だからみんな一回は経験したやつやから。1軍では先発を。そら秋山にしてもビーズリーにしてもなあ。おーん。あんまりよくなかったから2軍で...。で、またあれやん、結局は2軍でよかったから(1軍に)上げようとなるわけやから、のう」--以前から登板間隔を空けて使う、という話をしていたが。西勇も才木も2軍にいるし、8月、9月は調子のいいものを使っていくのか「まあ、そら、そうなるよ。それは。まあ西勇はまだ、もう一回ぐらい(2軍で)いかなあかんわな。おーん。才木はアレや。悪いというか、ボールはいいけど、コントロールがなあ、うん。まあ別にあれよ、ファームでもう一回、いいピッチングをしろ、とか、そういうのじゃないからな。才木の場合は。また今度、ちゃんと東京ドームで投げるよ。この前ちょっと、投げんでええって言うてんのに『バッターに投げてみたいんです』って。まあだから、コントロールは自分だけの話やからな。ボールの球威がなくて打たれたんじゃないからな。そのへんはまたちょっと感覚が違うやな。コントロールなんかブルペンで調整できるやんか、感覚でのう。それはもうあいつに任してるから、才木に」
◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は近本光司外野手(28)に期待がかかる。バンテリンドームでは今季セ・リーグ本拠地球場で最も相性がよく、球場別打率・400(20打数8安打)、3打点、1本塁打。試合前の時点で6試合連続安打&4試合連続マルチ安打と状態もいい。右肋骨骨折から復帰したリードオフマンが、猛虎打線の口火を切る。先発は西純矢投手(21)。7月17日の中日戦(甲子園)では7回を投げ9安打を放たれながらも要所を締めて1失点。今季3勝目をマークした。力強い投球で7月好調だった竜打線をねじ伏せるか。
◆阪神・秋山が1軍に合流し、先発する2日の中日戦に向けてダッシュなどで汗を流した。「後半戦で一戦一戦がすごく大事な時期。チームが勝てるピッチングを(したい)」。1軍登板は4月1日のDeNA戦(京セラ)以来。中日には2021年から2連勝中だが「細川が入ってきているところが一番大きい」と新戦力を警戒した。
◆阪神が先制点を献上した。先発の西純矢投手(21)は一回1死から岡林に左前打。細川に中前打で一、三塁のピンチを背負った。迎えるは4番・石川昂。6球目、三ゴロに打ち取った右腕だったが、この打球を三塁・佐藤輝がお手玉。何とか二塁に送球してアウトを奪ったが、併殺崩れの間に1点を失った。
◆阪神・近本光司外野手(28)が0-1の三回に同点打を放った。先頭の木浪が左前打で出塁すると、西純の犠打で1死二塁の好機。小笠原の初球、142キロ直球を捉えた。一塁線を破る一打で、木浪が生還。近本も一気に二塁へと進んだ。二塁進塁に関して、中日ベンチからリクエストが要求されたが、判定は変わらずセーフ。「打ったのはツーシームかな。下位打線から良い流れでつないでくれたチャンスでしたし、いい当たりではなかったですが、とにかくランナーを還すことができてよかっ たです」。リードオフマンが7試合連続安打とする適時二塁打を放って試合を振り出しに戻した。
◆阪神が0-1の三回に逆転した。ドラフト1位・森下翔太外野手(22)が勝ち越しの左前適時打を放った。近本の適時二塁打で追いつき、なおも2死二塁の好機で森下が打席へ。小笠原の初球、145キロ直球を引っ張った。左前に運ぶ一打で近本が勝ち越しのホームへと生還。7月30日の広島戦(甲子園)で決勝2ランを放った若虎が2試合連続で殊勲の一打を放った。「打ったのはストレート。チャンスの場面だったので、積極的に打ちにいった結果が 良い結果につながりました。(小笠原投手について)対戦したかった投手から打てた のは嬉しいです。次も打てるように頑張ります」と気合十分に東海大相模高の先輩を相手に快音を響かせた。森下の一打で勝ち越した阪神だったが、直後に西純が細川に同点ソロを浴びた。
◆阪神が岡田流の体力温存策として、試合前練習終了直後に前倒しでシートノックを行った。午後6時試合開始の場合、通常は午後5時すぎまで打撃練習を行い、シートノックはホームチームが行った後の午後5時30分ごろから始める。しかし、この日は打撃練習を5時前には切り上げ、ナインが守備位置についてノックを受けた。この方法によって試合開始までの約1時間を〝休息〟に充てることができる。工夫をこらし、夏の長期ロードを乗り切る。
◆阪神が2-2で迎えた六回に勝ち越した。森下、大山の連打で無死一、二塁。佐藤輝は中飛に倒れたが、ノイジーが四球で満塁。続く梅野が押し出し四球をもぎ取った。さらに木浪が空振り三振に倒れた二死満塁で、西純が右越えの3点二塁打で計4点を奪った。
◆阪神・西純矢投手(21)が野手顔負けのスイングで追加点を生み出した。2―2の六回、安打と四球などで1死満塁とし、梅野も四球を選んで勝ち越しに成功。続く木浪は空振り三振に倒れるも、西純が高めの直球をとらえ、右翼手の頭上を越える走者一掃の3点二塁打でリードを広げ、中日・小笠原をマウンドから引きずり下ろした。西純は7月に先発した3試合のうち、2試合で安打を記録しており、バットも好調だ。
◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が七回に13号3ランを放った。1死一、二塁の好機で田島の131キロスライダーを完璧にとらえた。打球はバックスクリーンに一直線。7月29日の広島戦(甲子園)以来、2試合ぶりの一発で9-2と勝利を大きく手繰り寄せた。「打ったのはたぶんカットボール。いい流れで作ったチャンスだったので、思い切ってスイングしました。しっかり自分のスイングができたと思います」この一発でルーキーイヤーから3年連続で50打点に到達。輝く大砲が8月好スタートを切った。
◆阪神が快勝。先発した西純矢投手(21)が、6回7安打2失点で今季4勝目。打っては六回2死満塁の好機で走者一掃の二塁打を放ち3打点と二刀流の活躍をみせた。打線は森下翔太外野手(22)が一時勝ち越しの適時打を放つなど、3安打。大山も3安打、佐藤輝は13号3ランを含む2安打4打点とクリーンアップが複数安打をマークし、14安打10得点と快音を響かせた。阪神は引き分けを挟んで3連勝。長期ロードが始まった8月を好発進した。
◆最下位中日相手に快勝した阪神が首位を堅持。六回1死満塁、梅野隆太郎捕手(32)の押し出し四球で勝ち越し後、2死から西純矢投手(21)が走者一掃の二塁打を放って、突き放した。さらに七回1死一、二塁では佐藤輝明内野手(24)が13号本塁打をバックスクリーンに運んだ。「3番・右翼」D1位・森下翔太外野手(22)=中大=は三回の適時打を含む、2度目の1試合3安打を記録した。西純は自らの一打で4勝目(2敗)を挙げた。チームは11ー3で大勝した6月27日の中日戦(甲子園)以来の2桁得点。6月17日以来の「貯金15」とした岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=52勝37敗4分、観衆=2万8735人)。ーー西純は自分を助けた「悪かったけどな。コントロール。三回まで。ホンマ、どうなるかなと思ったけど」ーー途中から立ち直った「四回からな」ーー六回2死満塁で代打を送らなかったのも「そら立ち直ったからや。七回まで行かそうと思ったけど、球数も100超しとったから、自分で3点とったから、六回でエエわと思った」ーーあの時点で90球くらいだったが、迷わず「全然、そんなんアレや。まだまだ、行かすつもりやった」ーー七回の継投は、相手に左の代打を出させてから(七回に西純をマウンドに送り、左の代打・三好に桐敷投入)「そうそうそう」ーー桐敷がハマった「桐敷はもう、回ってこんかったら最後まで行っとったけどな。桐敷に打席立たすのもな、先発投手やったらわかるけど、リリーフやから。仕方なく代打で、馬場1イニングで行くアレやったけど」ーー森下がいいところで打っている「最初ちょっとなあ、ランナーは出るけどタイムリーは出んかったけど。まあポーンとな、誰かそこで突破口を開いたら、やっぱりビッグイニングになるということやなあ。おーん」ーー森下は点に絡んでいる「おーん、いや、もう普通やで、アレ。別に打ったからどう、アカンかったからどうっていう段階じゃないやろ。ずっと3番で行かせるつもりやから。それだけで、打つ時もあれば、打てへん時もあるけど、普通に3番の仕事を十分にこなしているよな」ーー大山や佐藤輝も気が楽になる「そらあ、分からんけど。俺は分からへんけど、本人に聞かんと、ホントに気が楽になってるのか分からんけど。腹立ってるかも分からへんけど。すごいのを前で打つから。分からへん」ーーシートノックは明日以降もあの形で(打撃練習を早めに切り上げて、シートノックを行い、試合開始まで約1時間の〝休憩〟)「もうあの(打撃練習時間)の中でやる」ーードームはやはり涼しさが違うか「違うよ。全然変わるよ」
◆オリックス、阪神で176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(57)は阪神の先発・西純矢投手(21)に及第点をつけた。その真意とは。3―2と1点を勝ち越した六回、なおも2死満塁で西純が放った走者一掃の右越え二塁打は自身にとって、そしてチームにとって大きかった。凡退していれば、まだ1点差。その後の展開もまだまだ分からなかっただろうし、西純の球数を考えると七回から勝ちパターンの救援投手をつぎ込まないといけなかったかもしれない。なるべくリリーフ陣を使いたくない連戦の初戦となる火曜日では、あの一打は非常に価値があった。ただ、本業の投球では、五回まではどうなるかと思った。心配してしまった理由は直球だ。全体的に高めに集まり、細川に許したホームランも含めて、とらえられた打球が多かったのは気になるところ。その制球面は今後、修正が必要だ。今回に関しては危なっかしいところもあったが、持ち前の打力と合わせてトータルで合格と言える。先発ローテーションには青柳も戻ってきて、才木も1軍復帰に向けて控えている。火曜日は他球団のエース級と当たる曜日。対等に投げ合える存在として西純が任されるのかは、ベンチの判断になる。
◆苦しみながらも負けん気を込めたその腕で、竜を倒した。長期ロードの初戦を託された西純が粘りの6回7安打2失点。そして、ひと振り3打点。投打にわたる活躍で勝利をもたらした。「立ち上がりから不安定な投球が続いていましたけど、野手のみなさんや捕手の梅野さんに引っ張ってもらって、なんとか六回まで投げられたかなと思います」一回は併殺崩れの間に1点を失い、三回には逆転劇の直後に同点ソロを被弾。本調子ではなく、直球の制球が定まりきらなかった。それでも「打者に向かっていく姿勢というのをずっと見せてやっていた」。決して気持ちで引くことなく勝負し、四回からは立ち直りの兆しを見せた。相手に向かう姿勢は打席でも示した。梅野が押し出し四球を選んで3―2とした六回2死満塁。岡田監督は「立ち直ったからや」と代打を使わず、打席に送ってくれた。「前の打席で打てず悔しかった(五回1死二塁で投ゴロ)。絶対に打ちたいと思ってスイングした」と小笠原の145キロを強振。大飛球は右翼手の頭上を越え、試合を決定づける走者一掃の二塁打となり、何度も拳を突き上げて喜びを爆発させた。自身初の1試合3打点。直後にマウンドでピンチを背負うも無失点でしのぎ、投打にわたる純矢ショーはここで晴れて終演となった。粘りに粘って4勝目。ここからはあこがれの存在への感謝を示す戦いにもなる。今年1月に弟子入りした前田健太(米大リーグ、ツインズ)が6月23日、右肘のトミー・ジョン手術を経て678日ぶりに白星を挙げた。西純は7回1失点と好投した同30日の巨人戦(東京ドーム)後に祝福LINEを送信。すると「ナイスピッチング」と返事があったという。「『見てくれているんだ』っていうのがうれしい。いろいろと教えてもらった分、結果で返したい」。恩返しへの強い思いも胸に抱え、先発ローテの一角として働いていく。「内容自体はまだまだ全然という感じだった。反省して、また来週しっかりとした投球ができるように、いい準備をしていきたい」苦しんでつかんだ白星に、笑顔は少なかった。反省も、手に残る好感触も、より多くの勝利をつかむ力へと変えていく。(須藤佳裕)
◆桐敷が七回から2番手で登板。この回はいったん西純がマウンドに上がったが、左の代打を予測していた岡田監督の思惑通り、代打・三好がコールされ、桐敷への投手交代が告げられた。指揮官の起用に応え、三好を三ゴロに仕留めると八回も投げ、2回無安打無失点のパーフェクトリリーフ。左腕は「自分の役割はゼロで抑えることなので、そこはできてよかった」とうなずいた。
◆大山は二回先頭でチーム初安打の中前打を放つと、六回にも中前に運んで決勝点をお膳立て。九回には右前打を放ち、今季5度目の猛打賞と気を吐いた。「決めるべきところは自分がしっかりと決めるべきですけど、まずはしっかりとつなぐことも大事なので、そういう意味ではいい打席ができた」。3試合連続安打に6試合ぶりの複数安打と、4番も再び調子を上げてきた。
◆梅野が2-2の六回1死満塁で決勝の押し出し四球をもぎ取った。「なんとか後ろにつなぐ意識。(カウント)2-2からの勝負球かな。カーブでしっかりバットを止められた。結果的にいいフォアボールになった」。先発の西純を中盤に立ち直らせ、勝利へと導いた女房役は「(8月の)スタートとしてはもちろんいいけど、また気を引き締めてやっていきたい」と力を込めた。
◆近本は一時同点となる適時打を含む2安打で、今季初の5試合連続マルチ安打を記録。バンテリンドームでも今季は打率・400(25打数10安打)と打ちまくっているが、「(意識は)全然ないっす。とくに気にすることなく」と冷静だった。「自分がいいイメージ通りで打つというよりも、結果的にヒットになればいい」。自身の欲を捨て、安打を積み重ねる。
◆暑さも吹き飛ぶ大勝だ。阪神は10-2で中日を破り、夏の長期ロードを白星発進した。新人の森下翔太外野手(22)が東海大相模高(神奈川)の先輩・小笠原から適時打を放つなど3安打1打点の大活躍で、勝利に貢献。2位広島とは2ゲーム差に拡大し、8月は幸先のいいスタートを切った。森下に迷いなどなかった。狙いを絞り、思い切りよくスイングする。力の乗った白球が遊撃手のグラブの上を越えて左翼に弾むと、塁上で表情を緩めた。一時勝ち越しのタイムリーを含む3安打1打点の活躍で、夏の長期ロード初戦に臨んだ虎に勝利をもたらした。「ランナーが二塁にいたので、積極的にいこうと思っていた」最初の見せ場は三回だ。近本の適時打で同点に追いついた直後、なおも2死二塁で打席に立った。「1打席目で真っすぐに差し込まれてファウルになっていたので、もう少しポイントを前にした」と空振り三振に倒れた第1打席の反省をいかした。中日の先発・小笠原の初球、145キロの直球を引っ張り、左翼への一時勝ち越しのタイムリーとした。さらに先頭で迎えた六回の第3打席でも直球をとらえて左前打で出塁し、4得点を呼び込むと、七回も1死で3番手・田島から左翼線二塁打でチャンスメークし、同じドラフト1位の先輩の佐藤輝の3ランにつなげた。対戦を熱望していた憧れの左腕との勝負に燃えないわけがなかった。小笠原は東海大相模高の3学年上の先輩で、3年の夏の甲子園で胴上げ投手になった雄姿は目に焼き付いている。中学3年だった当時、テレビで活躍を見ていた森下は「ここに入るんだと、高いレベルでできるんだと思った」と振り返る。そんな道しるべともいえる存在との対戦。2月の春季キャンプの練習試合でも二塁打を放っていたルーキーはこの日も先輩左腕から2安打し、「次、対戦するときにやられないように、もっと成長したい」と力を込めた。学生時代はひたすらに野球に打ち込んだ。夏休みの思い出も「野球しかしてなかったので(他に)何もしたことない」と頭をかくほど。なんとか思い出したのは、小学生の頃に地元の公園での夏祭りに行ったことくらい。プロ野球選手を目指して白球を追いかけ続け、夢をつかんだ森下がこの夏、プロの舞台で活躍し、虎の〝お祭り男〟になりつつある。プロ2度目となる猛打賞。7試合連続で3番で起用した岡田監督は「ずっと3番で行かせるつもりやから。打つときもあれば、打てへんときもあるけど、普通に3番の仕事を十分にこなしているよな」と信頼を寄せた。チームは夏の長期ロードを白星発進。2位広島がDeNAに敗れ、ゲーム差を「2」に広げた。「真っすぐを打てないとプロ野球の世界ではできないと思っているので、この1年目は真っすぐをはじき返せるようにやっていきたい」プロは直球をとらえてなんぼ―。夏真っ盛りに輝きが増す森下は〝真っすぐ〟に前だけを見て突き進んでいく。(織原祥平)?...阪神は10-2で勝利。2桁得点は6月27日の中日戦(11-3)以来で、今季5度目?...阪神は中日の本拠地バンテリンドームで2018年から5年連続で負け越しているが、今季はここまで4勝2敗。前の5試合はすべて3点差以内の接戦だったが、この日は8点差をつけた
◆広いバンテリンドームをものともしない。白球はバックスクリーンに向かって一直線に飛んでいく。勝負の長期ロード初戦。阪神・佐藤輝明内野手(24)の8月が快音で始まった。「勝ったのでよかった。(打った瞬間)いったかな、と思いました」七回1死一、二塁の好機。田島の131キロカットボールを完璧に捉えた。「広いっす」と振り返った中日の本拠地。ただ、規格外のパワーを持ってすれば関係ない。チームトップの13号3ランは中堅スタンド中段で弾んだ。九回1死二、三塁ではとどめの左犠飛を放って1試合4打点。直近5試合で3本塁打6打点と調子を上げ、球団では1982年の岡田彰布以来2人目となる「新人年から3年連続の50打点以上」も達成した。「打点は塁にたくさん出てくれると稼げる。前のバッターの人のおかげです」。仲間をホームへかえす。クリーンアップとしての仕事が、また一つの勲章となったことは誇らしい。ビジターが続く8月の長期ロードが始まった。コロナ禍も落ち着いた今、遠征先での気分転換は全国各地の名物を食べに行くこと。名古屋でのお目当ては、うなぎだ。「まだ食べられていないです。(今回の遠征で)まだチャンスはあるので、頑張ります」。ニヤリと笑った虎の大砲は、日に日に頼もしくなっている。「だんだん(状態は)よくなってきているので、このままずっといきたいです」勝負の8月に、虎の背番号8が暴れまわる。己の成績も、チームの勝ち星も、この1カ月でうなぎ上りにしていく。(原田遼太郎)?...佐藤輝は3ランと犠飛を放って今季51打点に到達。2021年は64打点、昨年は84打点を挙げており、新人から3年連続50打点以上は球団では岡田彰布(1980年から3年連続=54、76、69)以来、2人目。別当薫は阪神で1948年から2年連続50打点以上の後、3年目に毎日へ移籍して5年目の52年まで続けた
◆よっしゃァ! 約1カ月の長期ロードに出た阪神は、その初日、しかも鬼門の名古屋で打線が大爆発!西純矢が六回、満塁のチャンスで走者一掃の特大ツーベース。ナイスバッティング!! 投げては6回2失点での勝利投手。与えた四死球は2だったものの、終始、不安定なコントロールはまだまだ。『大変よくできました』と褒めるには遠いのだ。精進せいや~!!ルーキーの森下が3安打1点。大山は貫禄の3安打。最近、お目覚めの佐藤輝は13号3ランを含む4打点。アレ(優勝)に向かってクリーンアップの3つのイスは埋まったのだ!!まだ解消されないのが6番を打つ〝ノイジー問題〟。本日も二回無死一、二塁であっさりフライアウト...。ちゅ~か、ほとんど試合に出ているのに、助っ人がわずか5本塁打って...。そこで俺の提案。虎の6番打者は虎党のネット投票にしませんか? ノイジー、前川、小野寺、島田、現在はファームの井上、高山、板山らも入れて...。かつて、メジャーリーグではそういう歴史があったし、ありやろー!!
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
52 | 37 | 4 | 0.584 (↑0.004) | - (-) |
50 | 352 (+10) | 286 (+2) | 47 (+1) | 46 (-) |
0.240 (↑0.001) | 2.780 (↑0.01) |
2 (-) |
広島 |
52 | 41 | 1 | 0.559 (↓0.006) | 2 (↓1) |
49 | 325 (+3) | 310 (+5) | 57 (+1) | 53 (+1) |
0.248 (-) | 3.000 (↓0.03) |
3 (-) |
DeNA |
47 | 43 | 2 | 0.522 (↑0.005) | 5.5 (-) |
51 | 335 (+5) | 324 (+3) | 62 (-) | 20 (-) |
0.250 (↑0.003) | 3.230 (↑0.01) |
4 (-) |
巨人 |
46 | 45 | 1 | 0.505 (↓0.006) | 7 (↓1) |
51 | 344 (-) | 342 (+1) | 105 (-) | 31 (-) |
0.252 (↓0.001) | 3.600 (↑0.03) |
5 (-) |
ヤクルト |
39 | 51 | 2 | 0.433 (↑0.006) | 13.5 (-) |
51 | 330 (+1) | 355 (-) | 79 (-) | 50 (-) |
0.236 (↓0.001) | 3.590 (↑0.04) |
6 (-) |
中日 |
35 | 56 | 2 | 0.385 (↓0.004) | 18 (↓1) |
50 | 269 (+2) | 323 (+10) | 42 (+1) | 26 (-) |
0.242 (↓0.001) | 3.130 (↓0.07) |
コメント