広島(☆4対1★)ヤクルト =リーグ戦15回戦(2023.07.27)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
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広島
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勝利投手:床田 寛樹(9勝2敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(2勝6敗9S))
敗戦投手:石山 泰稚(3勝5敗0S)
  DAZN
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◆広島が10連勝。広島は1-1で迎えた7回裏、會澤の2打席連続となる適時打で勝ち越しに成功する。続く8回には、堂林の2点適時打が飛び出しリードを広げた。投げては、先発・床田が8回途中1失点の好投で今季9勝目。敗れたヤクルトは、打線が振るわなかった。

◆26日広島戦で頭部死球を受けて負傷退場したヤクルト青木宣親外野手(41)が27日、同戦が行われるマツダスタジアムに姿を見せた。その後、グラウンドに練習着で現れ、ウオーミングアップを開始。軽めのキャッチボールを行い、外野で高津監督と言葉を交わす場面も見られた。スパイクは履かずにアップシューズのままで打撃練習は行わず、ベンチ入りメンバーから外れた。前夜の7回2死、広島栗林の154キロ直球が側頭部を直撃。その場に倒れ込んで動けず担架で退場した。高津監督は試合後に「病院に行ってます。それ以外のことはちょっとよく分からない。いろいろCTを撮ったりしているみたいですけど」と説明。「普通に意識はありました。返事、受け答えも出来ていました」などと話してた。また、下半身のコンディション不良でファーム調整中だった塩見泰隆外野手(30)が急きょ1軍に合流し、球場入り。「3番中堅」でスタメンに名を連ねた。チームはドミンゴ・サンタナ外野手(30)が特例2023の対象として登録抹消になるなど、外野手が手薄な状況となっている。

◆ヤクルト塩見泰隆外野手(30)が、5月25日阪神戦(神宮)以来2カ月ぶりに出場し、同点となる犠飛を放った。0-1の6回1死一、三塁、広島床田の4球目を捉え、飛距離十分の右飛を放った。塩見は下半身のコンディション不良で5月26日に登録抹消となり、2軍調整を続けていた。前日26日にドミンゴ・サンタナ外野手(30)が「特例2023」の対象として登録抹消。同日は仙台でイースタン・リーグ楽天戦(ウェルファムフーズ森林どりスタジアム泉)に出場していた塩見だったが、その日の夜に急きょ広島入り。久々の1軍戦に「頑張るしかないです。今度こそは、しっかりここから後半戦最後まで、ケガなくチームに貢献できるようにしたい」と意気込んで臨んだ。26日には青木宣親外野手(41)が頭部死球を受けて負傷退場。この日は球場に姿を見せ、キャッチボールなど軽めの練習を行ったがベンチ外となった。また山崎晃大朗外野手(29)も脳振とう特例措置対象選手としてこの日、登録抹消となるなど、外野手が手薄な状態となっている。

◆球界最年長のヤクルト石川雅規投手(43)が、急きょ途中降板となった。1-1の6回無死走者なし、広島野間の投前のボテボテのゴロを処理して一塁に送球した際に(記録は投手失策)、違和感を訴えてベンチに退いた。持ち味の変化球を丁寧に低めに集める投球で、5回0/3を65球、4安打1失点と好投していた左腕だが、そのまま2番手山本に交代が告げられ、降板となった。

◆広島が破竹の10連勝で最大9ゲーム差をひっくり返し、4月17日以来の首位に浮上した。9連勝中、防御率1・38と快進撃を支える先発陣に床田も続いた。5回まで2安打無四球無失点。1点リードの6回は連打からピンチを招いて同点犠飛を打たれるも、2死一塁で迎えた村上は空振り三振に切った。7回を3者凡退に切ると、その裏にチームが勝ち越し。8回1死後、丸山和の打席でアクシデントにより降板となったものの、リーグ最多タイの9勝目を手にした。緊急降板となったターリーが8回をしのぎ、9回は前日危険球退場の栗林が締めた。床田の好投を引き出した女房役の会沢が、バットでも援護した。5回無死二塁からはヤクルト先発石川の真っすぐを中堅にはじき返して先制点をプレゼント。同点で迎えた7回1死二塁は、追い込まれながらも外角スライダーをバットの先に乗せて中前に落とし、勝ち越しの走者を迎え入れた。すべて接戦をものにして、11連勝した19年5月25日以来の大型連勝。前日は若手が勝利に貢献し、この日は主軸が勝利の立役者となった。勢いだけではない新井広島が、90試合目にして首位に立った。【前原淳】

◆ヤクルトは終盤に中継ぎ陣が打ち込まれて4連敗。今季マツダスタジアム9戦全敗となった。6回に塩見の犠飛で1-1の同点としたが、7回に石山泰稚投手が広島会沢に勝ち越し打を浴びると、8回には丸山翔が2失点。高津監督は「(石山は)ちょっともったいないかな。球自体というよりも、精神的なものがあるかなと思います」と振り返った。▽ヤクルト塩見(2カ月ぶり1軍復帰で6回に犠飛)「最低限の仕事は出来たと思うんですけど、やっぱりヒットでつないでムネ(村上)にまたチャンスという形の方がよかった」

◆ヤクルト石川雅規投手(43)が27日、広島15回戦(マツダスタジアム)で下半身の不調で緊急降板した。1-1の6回無死、広島野間の投前のゴロを処理して一塁送球した際に(記録は投手失策)違和感を訴えてベンチに退いた。試合後は「イニング途中で代わって、後ろのピッチャーに申し訳なかったです」と話すにとどめ、詳細は明かさなかった。高津監督は「(6回の)マウンド上がる前からちょっとおかしかった。下半身ですね」と説明した。

◆広島栗林良吏投手(27)が9回を3者凡退に抑え、9セーブ目を挙げた。前日26日ヤクルト戦の登板では、2死から青木への頭部への死球で退場となった。一夜明けたばかりのこの日、試合前練習から新井監督から起用を告げられていた。迎えた9回は、3点リードのセーブシチュエーション。先頭の代打宮本には3ボールとした。それでも「やっぱり自分もチームの一員ですし、しっかり監督の期待に応えたいという気持ちも強かった。その気持ちがあったからこそ、3ボールから粘れたのかなと思います」と右腕を振った。2球ストライクを投じてフルカウントとすると、最後は力強い152キロで押して三ゴロに打ち取った。村上、オスナと続く中軸には、それぞれ1球で打ち取り、指揮官の起用に応えるセーブで10連勝を締めくくった。前日死球を当てた青木には、ヤクルト関係者から連絡をもらって直接、わびた。「大丈夫だよ」という返事をもらったのの、この日も欠場した状態を気にかける。「まだプレーができてるわけじゃないので、そこだけ。早く元気にプレーしてほしいなという気持ちと、(恐怖心など)何もなければいいなっていう気持ちがあります」。勝利に貢献しながらも、笑顔は控えめだった。

◆広島が破竹の10連勝で最大9ゲーム差をひっくり返し、4月17日以来の首位に浮上した。先発床田が8回途中1失点でリーグタイ9勝目。床田の好投を引き出した女房役の会沢が5回の先制打に続き、同点の7回1死二塁では中前打で決勝打を記録した。試合後の新井貴浩監督(46)の談話は以下の通り。-9回は前日頭部死球を与えた栗林投手を投入。決めていたのか新井監督 そうですね。矢崎も連投でしたし、昨日ああいうこと(危険球退場)があったので、彼の中にいろんな思い、気持ちがあったと思うんですけど、行ってもらいました。またナイスピッチングだったと思います。-時間を置かずに起用した意図は新井監督 昨日もすごくいろんなことを考えたと思うし、いろんな気持ちがあったと思うが、そこはもう行ってもらうぞ、と。-今季限られた出場機会の会沢選手が攻守に活躍新井監督 先発でマスクをかぶる機会が昨年に比べて少なくなっているが、言われたところでしっかりといい仕事をしてくれている。今日も本当にリードも素晴らしかったし、いいところで勝負強い、彼らしい打撃を見せてくれた、しぶとい打撃を。-この連勝は日替わりヒーローが出ている新井監督 「よし、今日は俺がやるぞ」「今日は俺がやるぞ、頑張るぞ」と選手全員がそういう気持ちというのがこちらに伝わる。本当にうれしいし、またそういう気持ちというのが、今の好調につながっているのかなと思います。今日は俺がやってやると。投手もそうだが、みんながそういうふうにやってくれている。-床田投手は8回途中で降板となった新井監督 少し体の方がつったということで、そんなに深刻な問題ではないので、また次も大丈夫です。-10連勝は先発投手が試合をつくっている新井監督 本当に先発がね。今日もトコ(床田)がナイスピッチングだったし、先発がしっかりと試合をつくってくれる。途中で後でいったブルペンも、すごくみんながいい働きをしてくれている。粘っているので、こちら側に流れが来て、数少ないチャンスで野手も点を取って逃げ切るという形ができています。僅差の試合がこれだけ多くても勝ち切ることができているのは、チーム全員の力だと思う。本当に良い戦いができている。-明日から阪神戦新井監督 まだ50試合以上あるので、特別タイガース戦だからというのはあまりないですね。いつも通り1戦1戦みんなと頑張っていきたい。それだけです。-首位浮上だが新井監督 何もございません。1戦1戦ということですよ。本当に特に何も意識していないので。まだ50試合以上もあるので、どこが相手だろうが1戦1戦。また、明日の試合を頑張りたい。

◆広島が10連勝で4月17日以来の首位浮上だ。先発の床田寛樹投手(28)が8回途中まで犠飛による1失点と好投。テンポのいい投球で快調に飛ばし、左人さし指がつった6回以降も粘った。リーグトップタイ9勝と防御率1・85でリーグ2冠の左腕を中心に、この連勝期間中の防御率1・36を誇る先発陣が立役者となっている。6回から左人さし指がつりながらも、床田は1失点でしのいだ。同点に追い付かれ、なお2死一塁で4番村上を直球で空振り三振。7回を3者凡退に切って、攻撃にリズムを与えた。「最後の最後で動かなくなっちゃった。行けると思ったけど、ストライクが入らなくなったので、情けない」。8回途中に限界に達して降板も、チームを10連勝に導き、首位に押し上げた。昨季の後半戦初登板は悪夢を見た。8月3日DeNA戦で5回の走塁時に転倒。「右足関節(そくかんせつ)骨折」で離脱した。今年は前半戦最後の登板から中9日で登板。人さし指がつるアクシデントはあったものの、次回に影響はない。「助けてもらって勝てた。何とか次はイニングを投げきれるように頑張りたい」と先を見据えた。昨季まで1年を通して安定したシーズンを送れていない。夏場が鬼門だった。秋口から調子を上げることから、コーチに「スズムシ」と呼ばれることも。「今、首位に立っても、僕は別に何も変わりません」。最後に頂点に立つため、正念場の夏場にチームの力となることしか考えていない。心強い援軍がそばにいる。球宴休暇のタイミングで出産のため実家に帰省していた夫人と、生まれたばかりの愛娘が帰ってきた。抱っこにおむつ替えと「癒やされています」と表情が緩む。車もファミリーカーに買い替えた。この日は夏の大阪大会で初めて4強入りした母校・箕面学園の躍進に刺激ももらった。10連勝中、先発防御率は1・36と、好調なチームを支えている。新井監督も「先発がしっかりと試合を作ってくれる。僅差の試合がこれだけ多く、勝ち切ることができているのは、チーム全員の力だと思う」と称賛を惜しまない。首位浮上も、新井広島はまだまだ立ち止まらない。【前原淳】広島が10連勝で4月17日以来の首位に立った。広島の2桁連勝は19年の11連勝以来8度目になる。6月5日時点では首位阪神から9ゲーム差の3位。広島が9ゲーム差以上を逆転して首位に立つのは83年以来2度目。プロ野球全体では21度目だが、新井監督は1年目で、新人監督が9ゲーム差逆転首位はプロ野球史上初めてだ。83年広島は5月11日時点の10ゲーム差をひっくり返して7月12日に首位へ立つも、最終的には2位。今季は大差逆転首位を優勝へつなげられるか。

◆ヤクルトに頼もしい男が帰ってきた。下半身のコンディション不良の影響で2軍調整中だった塩見泰隆外野手(30)が1軍に復帰。広島戦に「3番・中堅」で先発出場すると、1点を追う六回1死一、三塁で右犠飛を放った。前日26日にサンタナが体調不良で出場選手登録を抹消されたため、1軍合流が決定。イースタン・リーグ、楽天戦(森林どり泉)で1打席に立って交代し、急遽(きゅうきょ)広島入りした。「(1軍に)一回上がって、またけがで戦力になれなくて、非常にチームに迷惑をかけたなというところがあるので、今度こそはしっかりここから後半戦、最後までけがなくチームに貢献できるようにやりたいですね」この日の試合前、そう決意を示していた塩見。昨季までリーグ連覇したチームで、不動の中堅手として貢献してきた。だが、今年は春季キャンプ中に下半身の張りを訴えて離脱し、開幕は2軍スタート。5月上旬に今季初昇格したが、5月下旬に再び登録を外れた。「若い子たちがすごく頑張っているのを見て、僕もしっかり頑張らないとなという刺激にもなりましたし、うかうかしていたらポジションを取られてしまうので、これは僕もしっかりやらないとなと思いました」塩見不在の中、「1番・中堅」として並木が11試合連続安打を記録するなどアピールしてきた。後輩の活躍を刺激に、結果で勝利に貢献する。この日は中飛、一ゴロで2打数無安打ながら、犠飛で1打点。七回の守備から退いた。

◆ヤクルト先発の石川雅規投手(43)は1―1の六回先頭で、野間の投ゴロを処理(失策)した際にアクシデントが起きて65球でマウンドを降りた。「何とか結果を出せるようにやるだけかなと思います」と口にしていたように、五回に連打で失った1点のみに抑える好投を見せていただけに無念の降板。今季3勝目、通算186勝目はお預けとなった。

◆広島が10連勝とした。床田は八回途中まで1失点で9勝目。栗林が9セーブ目を挙げた。会沢が五回に先制打、1―1の七回には勝ち越しの適時打を放った。ヤクルトは犠飛による1得点にとどまり、4連敗となった。

◆広島が怒涛の10連勝。2019年5月11日DeNA戦(マツダ)から25日巨人戦(東京ドーム)にかけての11連勝以来4年ぶりの2桁連勝。先陣を切ったのは会沢だった。「トコ(床田)が頑張っているので何とか援護したかったです。堂林が一生懸命走ってくれたおかげで先制点につながりました」投手戦が続く五回に先頭・堂林が左翼線へ安打を放ち、際どいタイミングで二塁へ足から滑り込んだ。ヤクルト・高津監督がリクエストを要求したが、リプレー検証の結果、判定はそのまま。無死二塁で会沢が左腕の石川の2球目の変化球を中前に運び、堂林が二塁から一気にホームインした。投げては今季試合前の時点で8勝2敗、防御率1・89の床田が五回まで2安打に抑える。1点を先行した直後の六回1死から連打で一、三塁を招き、塩見の右犠飛で同点に追い付かれたが、続く村上を空振り三振に仕留めた。打線は七回に先頭の末包が左中間二塁打、堂林の犠打で三塁に進み、またもや会沢の中前適時打で勝ち越した。カープらしいつなぐ野球で再びリードを奪った。さらに八回には2点を追加。新井監督は「本当に選手の頑張りのおかげ。開幕の頃と比べてはるかに成長してくれていると思う」と目を細める。阪神が巨人に敗れ、ついに4月17日以来の首位に浮上した。(柏村翔)

◆ヤクルトは終盤に救援陣が捕まり4連敗。マツダスタジアムでは今季0勝9敗といまだ勝ち星を挙げられていない。下半身のコンディション不良の影響で2軍調整だった塩見泰隆外野手(30)が1軍復帰し、「3番・中堅」で先発出場。六回に右犠飛を放ったが、得点はその1点のみだった。高津臣吾監督(54)の主なコメントは以下の通り。――石川は粘投(六回途中4安打1失点)した「いい感じだったんだけどね、残念ですね。今日は相手ピッチャーもいいので、1、2点勝負だと思ってましたけどね、ゲーム自体は作れたのかなと思いますけどね」――六回に打球処理で一塁送球後、途中交代したが「そのマウンド上がる前から、ちょっとおかしかったんですよ」――足?「そうですね。下半身ですね」――つってるような感じか「ちょっとよくわかんないです」――石山が七回から登板して勝ち越された「ちょっともったいないかな...。1ボール2ストライクから(末包に二塁打を)打たれて、ツーナッシングから2つ(会沢に中前適時打、田中に中前打)いかれて、もうちょっとカウントの性質をね。相手バッターのタイプと自分の持ち球と投げ球というのをいろいろ組み合わせて、ストライクゾーンを広げて、勝負してそこの1点がどういう意味を持つか、そこで勝負してほしかったなと思いますね」――球自体は「横からだとよく分からないけど、どうなんですかね...。球自体というよりも、ちょっと精神的なものがあるかなと。それはリリーフによくあることなんですけども。あるかなと思いますね」――丸山翔も失点を重ねた(2/3回を3安打2失点)。リリーフ陣に疲れが見られる「そりゃもう、先発がね、やっぱりこんな感じだから、どうしてもやっぱりそこにいっちゃうよね。申し訳ないけど。あそこも続投させましたけど、結果的に点を取られましたけど、何とか、まだ木曜日ですからね。みんなで回しながらと思いながら、ああいう結果になってしまったんですけどね」――だからこそ打線に奮起してほしい「今日に関してはいいピッチャーなので、なかなか点が取れないかなと思っていたんですけど。チャンスもあまりなかったですし。ボール球を振りすぎているというか、ボールを振らせる技術というか、どっちかよくわからないですけど、ストライクゾーンを広く使われましたね」――塩見がスタメンで同点犠飛を放った「できれば最後まで出てほしかったですけど。下半身のコンディション不良ということなので代えましたけど。けがが多い子なので、ちょっといろいろ見ながら、使っていかなきゃいけないかなと思いますけど」――下半身というと前回と同じ患部が張った「そうですね。そんな感じだと思います」――明日以降は「いやー、分かんないです。明日になってみないと」――青木(26日に頭部死球)はベンチを外れたが「(頭部死球は)何度も当たっているので。やっぱり本人も慎重になっている部分がある。もちろん頭部なので、こちらも無理はさせないつもりではいたんですけど。今日だけはちょっと、ゆっくりというか、様子を見させてくださいということだったので。ベンチは外しましたけど」――病院の診断結果は「はい。特に問題なく」――マツダ9連敗。明日から本拠地で切り替えて「そうですね。毎日そうですけど、明日は勝ちたいと思いますね。神宮帰って、頑張ります」

◆ヤクルト・河田雄祐外野守備走塁コーチ(55)がベンチから外れた。高津臣吾監督(54)は試合後「発熱です」と明かした。前日26日の試合開始前に体調不良を訴え、同日の試合から、三塁ベースコーチは普段一塁ベースコーチを務める森岡内野守備走塁コーチが、一塁ベースコーチを福川野手コーチ補佐が務めていた。

◆26日に頭部死球を受けて途中交代したヤクルト・青木宣親外野手(41)は試合前練習に参加してキャッチボールなどで調整したが、ベンチ入りはせずに帰京した。練習中に言葉を交わした高津臣吾監督(54)は試合後、検査結果について「特に問題なく」と明かしたうえで「(頭部に)何度も当たっているので。やっぱり本人も慎重になっている部分がある。もちろん頭部なので、こちらも無理はさせないつもりではいたんですけど。今日だけはちょっと、ゆっくりというか、『様子を見させてください』ということだったので。ベンチは外しましたけど」と説明した。

◆ヤクルト・石川雅規投手(43)が無念の降板となった。五回まで1失点と好投していたが、六回先頭で野間の打球を処理して一塁に送球した直後に交代。伊藤投手コーチとトレーナーが駆け付けてベンチに下がった。「(五回に与えた)先制点ですよね。やっぱりこういうときこそ何とか粘りたかったです。イニング途中で代わってしまったので、後ろのピッチャーに申し訳なかったですね」緩急を使った投球で広島打線を翻弄。五回先頭で堂林に打たれた二塁打も三塁線を破られたもので、決して会心の当たりではなかった。先発の役目は十分果たしていただけに、通算186勝目を手にしたかった。高津監督は試合後、「いい感じだったんだけどね、残念ですね。今日は相手ピッチャーもいいので、1、2点勝負だと思ってましたけどね、ゲーム自体は作れたのかなと思いますけどね」と評価。イニング途中での交代については「そのマウンド上がる前からちょっとおかしかったんですよ。下半身ですね」と明かした。

◆ヤクルトは主力が相次いで途中交代した。先発の石川は1―1の六回途中、下半身の不調を訴えて降板。高津監督は「(六回の)マウンドに上がる前からちょっとおかしかった」と渋い表情だった。戦列を離れていた塩見は、出場選手登録されて「3番・中堅」で先発出場したものの七回の守備から退いた。問題だった下半身のコンディションが万全でないようで、高津監督は「できれば最後まで出てほしかった。いろいろ見ながら、使っていかなきゃいけない」と話した。

◆連勝を続ける鯉がついに虎をのみこんだ。広島が今季最長の10連勝で首位奪還じゃー!! セ界投手2冠の床田が、快投でマツダスタジアムのファンから大歓声を浴びた。「いい流れで回ってきたので、そのままの流れに乗って投げた。(中継ぎに)助けてもらって勝てた」2─1の八回1死で左人さし指がつって緊急降板となったが、97球を投げ7回?を4安打1失点で自己最多の9勝目。戸郷(巨人)と並びリーグトップに浮上した。防御率は1・85とし、大竹(阪神)を抜いてトップに立った。床田は後輩の活躍が元気の源となっている。この日の登板前に母校・箕面学園が大阪偕星学園に勝利し、大阪大会で4強進出。「俺も頑張ろうと思った」。29日の準決勝・大阪桐蔭戦に向けて「何とか勝ってほしい」と熱いエールを送る。チームは2019年5月の11連勝以来、4年ぶりの10連勝。6月5日時点で最大9あった阪神とのゲーム差をあっという間に埋め、4月17日以来の首位に立った。新井監督は「まだ50試合以上ある。どこが相手だろうが、一戦一戦、また明日の試合を頑張りたい」とかぶとの緒を締めた。床田も「チームが首位に立っても僕は変わらない」と冷静だ。今季最多の貯金14とし、28日から2位・阪神と首位攻防3連戦。甲子園でも鯉が暴れ回る。(柏村翔)?...広島が今季最長の10連勝。2019年5月11日のDeNA戦(マツダ)から25日の巨人戦(東京D)で11連勝して以来、4年ぶり。球団記録は1984年4月8日の中日戦(広島)から24日の阪神戦(甲子園)でマークした12連勝

◆燕ナインの落ち込む姿と、広島ナインのはじけた笑顔が対照的に映った。ヤクルトが終盤に勝ち越され、4連敗。今季マツダスタジアムで0勝9敗とまたも勝ち星を挙げられなかった。「いい投手なのでなかなか点が取れないかなと思っていたけど、チャンスもあまりなかったですし、ストライクゾーンを広く使われました」防御率リーグトップの広島先発・床田を攻めきれず、高津臣吾監督(54)は嘆き節だった。下半身のコンディション不良だった塩見が約2カ月ぶりに1軍復帰。「3番・中堅」で先発し、1点を追う六回1死一、三塁で右犠飛を放ったが、追加点を奪えず。山田、サンタナら主力不在が大きい。「毎日そうですけど、明日は勝ちたい。神宮に帰って、頑張ります」と高津監督。前を向き、目の前の白星をつかむしかない。(赤尾裕希)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
広島
52380 0.578
(↑0.005)
-
(-)
53316
(+4)
292
(+1)
56
(-)
48
(-)
0.249
(↑0.001
2.950
(↑0.03)
2
(1↓)
阪神
49373 0.570
(↓0.006)
1
(↓1)
54329
(+6)
278
(+9)
44
(+2)
44
(-)
0.238
(-)
2.840
(↓0.01)
3
(-)
DeNA
45412 0.523
(↑0.005)
5
(-)
55318
(+2)
305
(+1)
59
(+1)
20
(-)
0.247
(↓0.001)
3.180
(↑0.02)
4
(-)
巨人
43441 0.494
(↑0.006)
7.5
(-)
55323
(+9)
333
(+6)
102
(+1)
29
(+1)
0.250
(↑0.002)
3.670
(↓0.03)
5
(-)
ヤクルト
36502 0.419
(↓0.005)
14
(↓1)
55313
(+1)
343
(+4)
74
(-)
46
(-)
0.235
(↓0.001)
3.660
(↓0.01)
6
(-)
中日
35522 0.402
(↓0.005)
15.5
(↓1)
54259
(+1)
292
(+2)
40
(-)
26
(-)
0.243
(-)
2.930
(↑0.02)