広島(☆5対3★)ヤクルト =リーグ戦14回戦(2023.07.26)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
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広島
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勝利投手:森 翔平(3勝1敗0S)
(セーブ:矢崎 拓也(4勝0敗20S))
敗戦投手:高橋 奎二(4勝6敗0S)

本塁打
【ヤクルト】オスナ(15号・3回表3ラン)
【広島】末包 昇大(2号・4回裏3ラン),坂倉 将吾(9号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は2回裏、末包の適時打で1点を先制する。その後リードを許すも、4回に末包の3ランで逆転に成功すると、続く5回には坂倉がソロを放ち、試合を優位に進めた。投げては、先発・森が5回3失点で今季3勝目。敗れたヤクルトは、先発・高橋が振るわなかった。

◆2戦連続先発に応えた。広島末包昇大外野手(27)が2点を追う4回、今季2号逆転3ランを放った。ヤクルト守備のミスから1死一、二塁とし、先発高橋の浮いたチェンジアップを捉えた。右中間席最前列に飛び込む逆転弾となり、ひと振りで試合をひっくり返した。「カウントが良かったので、しっかり狙って打ちに行きました。しっかり振り切ることができました。(先発)森を援護することができて良かったです」試合前まで8連勝中のチームはその間、3本塁打と長打に欠けていた。台頭が期待された大砲候補が、チームが苦手とする左腕相手に持ち味のパワーで存在感を示した。末包は2回の第1打席でも、2死一、二塁から内角カットボールに詰まらされながらも右翼線に落として先制点をもたらしていた。今季初の1試合複数安打&複数打点で指揮官にアピールした。

◆ヤクルトの青木宣親外野手(41)が、頭部死球を受け、負傷交代となった。3-5の7回2死、広島栗林の4球目、内角高め154キロ直球が頭部を直撃。その場にうずくまった。場内が静まり返る中、青木はそのまま動けず、担架に乗せられて退場となったが、意識はあり、病院でCT検査などを行った。高津監督は「病院に行っています。それ以外のことはよく分からないです。意識はあり、受け答えも出来ていました」と話した。青木は危険球を受けたのが通算7度目で、自身が持つ最多記録を更新(2位はロッテ清田の5度)。過去6度はすべて左投手からで、右投手からの危険球は初だった。▽広島栗林(プロ初の危険球退場に)「本当に青木さんにはもちろん、ヤクルト関係者、見ている方々に不快な思いをさせて申し訳ないです。今は青木さんが無事であることを祈ることしかできませんが、申し訳ない気持ちでいっぱいです」

◆広島栗林良吏投手(27)が危険球で退場となった。2点リードの7回に登板。先頭並木から連続三振で迎えた2死、青木に対してカウント1-2とした。だが投じた4球目、直球が青木の頭部を直撃。危険球が宣告され、そのまま倒れ込む青木やベンチから駆けつけたヤクルト首脳陣に対し、帽子を取って頭を下げて退場した。7回2死一塁から代わって中崎が登板した。

◆広島が19年7月28日以来の9連勝で首位阪神を猛追だ。2戦連続先発の末包が起用に応えた。1回に先制打を放つと、2点を追う4回には1死一、三塁からヤクルト高橋の浮いたチェンジアップを捉えて右中間席に運んだ。今季2号は値千金の逆転弾。ベンチの新井監督も笑顔で迎えた。5回には坂倉にも1発が飛び出し、リードを広げた。先発森は1点リードの3回に2死一、三塁からオスナに逆転3ランを浴びるも、その後は粘って5回を投げ切った。6回以降は7回2死から栗林の危険球退場がありながら、継投で逃げ切って森が3勝目を手にした。シーズン序盤は経験ある選手を起用しながら白星を積み重ねてきた広島が、大事なシーズン終盤を前に投打に若手が躍動した。西川や菊池を欠く中で、連勝街道を突き進んでいる。

◆ヤクルト高橋奎二投手が5回5安打5失点(自責4)で6敗目。チームは3連敗で、今季マツダスタジアム8戦全敗となった。3-1の4回1死一、二塁、末包に右中間席への逆転3ランを被弾した。好調広島の勢いを止められず「野手の方が逆転してくれて、そのリードを守り切れず、試合を作ることが出来なくて申し訳ないです」と振り返った。

◆虎の尻尾は離さない。2戦連続スタメンの広島末包昇大外野手(27)が、2号3ランを含む2安打4打点。チームを19年7月28日以来の9連勝に導いた。2点を追う4回。1死一、二塁でヤクルト高橋の浮いたチェンジアップを捉えた。2回の先制打に続く一打は、右中間席に飛び込む逆転弾となった。「大事なところで打ててよかった。(17日までの)横浜の試合で打てていなかったので、ラストチャンスのつもりで臨みました」。大型連勝中も長打に欠ける打線の中で、持ち味を発揮した。チームは相手先発が左腕投手の試合は14勝19敗と苦戦する。離脱中の西川を含め秋山、坂倉、野間と打線の中軸に左打者が多いことも一因。ヤクルトがこの3連戦をすべて左腕先発を並べてきたように、今後も左腕をぶつけてくる可能性もある。今季初の複数安打&複数打点で、対左投手に打率3割3分3厘、2本塁打、6打点を挙げる末包が、待望の"左キラー"に名乗りを上げた。【前原淳】

◆広島がヤクルトに逆転勝利し、19年7月28日以来の9連勝とした。1回に先制打を記録した末包が、2点を追う4回1死一、三塁から逆転3ランを放った。先発森は3回オスナに逆転3ランを浴びるも、その後は粘って5回3失点。6回以降は栗林の危険球退場がありながら、逃げ切った。試合後の新井貴浩監督(46)の談話は以下の通り。-末包選手が素晴らしい働き新井監督 タイムリーも良かったですし、ホームランもすごく大きなホームランになりましたね。ナイスバッティングでした。-2戦連続で末包を先発起用新井監督 昨日も内容も良かったですし、今日も期待して送り出して、期待通りのいいバッティングを見せてもらいました。ナイスバッティングでした。-逆方向への一発新井監督 逆方向の一番深いところにホームランを打てる打者というのは少ないと思う。そこが彼の一番の魅力だと思います。試合に出ていく中でどんどん、結果を気にすることなく、どんどん積極的に振っていってもらって成長していってもらいたいなと思います。-先発森投手も成長した姿を新井監督 そうですね。ヒットは打たれましたけど、要所を締めて、しっかりと耐えてくれたと思います。いいピッチングだったと思います。-チームは9連勝新井監督 本当に選手の頑張りのおかげで、9連勝できたと思います。-逆転勝利はリーグ最多19度目新井監督 まず、これはチーム全体が最後の最後まで試合を諦めないという意思統一がなされていると思う。何と言っても、ブルペン陣ですよね。先発陣も点を取られても、最少失点、もしくは防げる失点は防いでくれていますし、ブルペンも頑張って粘ってくれているので、その粘ってくれているうちに、こっちが追いついて追い越してという、逆転勝利なので。打つ方がフォーカスされがちですけど、これもチーム全体。しっかり頑張って耐えてくれている先発、ブルペンがいるので、それが逆転につながるんだと思う。これもチーム全員だと思う。-デビッドソンが途中交代新井監督 走っている最中に左の内転筋かな、ちょっと違和感みたいな感じなんで、そこは大事を取ってということです。明日の経過を見て、トレーナーの報告を受けて、ということになると思います。-栗林投手が危険球新井監督 栗林も心配ですし、青木選手もすごく心配です。本当に申し訳ないと思っています。

◆27日の広島戦に先発するヤクルト・石川雅規投手(43)は短距離ダッシュなどで調整した。プロ22年目の今季は8試合に登板し2勝5敗、防御率3・58。1軍での登板は6日のDeNA戦(横浜)以来。通算186勝目へ「何とか結果を出せるようにやるだけ。ランナーが出ても、かえさないようにやりたい」と意気込んだ。

◆ヤクルト・青木宣親外野手(41)が頭部死球を受けて、途中交代した。七回2死で打席に立つと、広島の3番手・栗林の直球が側頭部に直撃。その場で倒れこみ、高津監督や広島・新井監督も駆け付ける中、トレーナーによって担架で運ばれた。

◆広島・栗林良吏投手(27)が頭部への危険球で退場となった。5─3の七回2死走者なしでヤクルト・青木宣親外野手(41)に投じた4球目の直球が引っ掛かり、ヘルメット右側を直撃。球審から退場を宣告され、深刻そうな表情のまま一塁ベンチへ下がった。プロ3年目で、初の退場処分となった。

◆広島が連勝を9に伸ばした。1―3の四回に末包の3ランで逆転し、五回は坂倉のソロで加点した。先発森は毎回走者を出しながら5回3失点と粘って3勝目、矢崎が20セーブ目。ヤクルトは四回以降、追加点が奪えず3連敗。

◆どでかい一発だった。1点を追う三回2死一、三塁でヤクルト・オスナが左翼席に陣取った広島ファンの頭上を越える15号3ラン。打球の行方を見届け、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。「1打席目にチャンスで凡退してしまったのでそれを取り返したい気持ちだった。良いポイントで打つことができた」完璧なスイングだった。広島先発・森のスライダーを捉え、7月15日の巨人戦(神宮)以来で、後半戦初アーチ。山田と塩見が故障の影響で2軍調整中な上、この日、サンタナが体調不良のため特例2023で出場選手登録を外れた。苦しいチーム状況が続くだけに、ナインとファンを元気づける一撃となった。来日3年目。昨季まで中心選手としてリーグ連覇に大きく貢献してきた。だからこそ、オスナは「強いスワローズ」であることを信じている。「常に前向きでいることが一番。スワローズは強いチームというのは誰も忘れていないし、これからも巻き返せるという自信はある。リーグ優勝という目標は変わっていないし、これからかみ合うように全力で必死にやるしかない」状態が上がらないときは、サンタナとともに神宮外苑の室内練習場で早出練習も行った。決しておごることも、慢心することもない。最後まで諦めない助っ人の一振りを逆襲の契機としたい。(赤尾裕希)

◆ヤクルト・青木宣親外野手(41)が頭部死球を受けて、途中交代した。試合後に高津監督は「普通に意識はありました。返事もしていて、受け答えもできていました」と状況について明かし「今は病院に行っています。それ以外のことはちょっとよくわからないですけど、いろいろCTをとったりとかしているみたい」と説明した。青木は「3番・左翼」で先発出場すると、七回2死で広島の3番手・栗林の直球が側頭部に直撃。その場で倒れこみ、高津監督や広島・新井監督も駆け付ける中、トレーナーによって担架で運ばれていた。

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(30)が体調不良のため「特例2023の対象選手」として出場選手登録を抹消された。現状について試合後に高津監督は「サンタナは明日も出られないです」と明かした。来日3年目の今季は85試合に出場し、打率・298、10本塁打、37打点と好調。前日25日の広島戦(マツダ)は「3番・右翼」で出場し、4打数1安打でフル出場していた。青木も頭部死球で病院へ行っており、主力の外野手が思わぬ形で大幅離脱。指揮官は「明日になってみないと、(チームの状況は)どうなっているかはよくわからない。(2軍からの昇格は)今まだ検討中です」と話した。

◆ヤクルトはまたもマツダスタジアムで白星を飾れず今季は8戦全敗となった。ホセ・オスナ内野手(30)が0―1の三回に15号3ランを放ったが空砲に。先発した高橋奎二投手(26)は5回5安打5失点で6敗目を喫した。高津臣吾監督(54)の主な一問一答は以下の通り。――高橋は「そうですね。まあ、四球を出して安打、四球を出して本塁打ですからね。いい球を投げるんですけど、ピッチングにはなっていないですね。これで勝とうというのは。これじゃあ、なかなか勝てないかなと。長いイニングというか投げているうちにいつか捕まるといったらあれですけど、こういうピッチングをしているとやっぱりどこかで、ランナーがたまって一本が出て、失点してしまうケースというのが増えていくのかなと思いますね」――ゲームメーク、試合を作る力がまだ足りない「気持ちはわかるんですけどね。打たれたくないとか、打たれたらいけないとか気持ちはわかるんですけどね。まあ、その中で果たしてどうやってコントロールして、自分の感情をコントロールしていくか。ボールをコントロールしていくかというところが、すごく難しいところではあると思うのですが。そこがうまくいっていないというか、そういうところだと思います」――打線も相手のリリーフ陣を打ち崩せなかった「すごく(昨日と)似た展開になってしまったね。1人しかランナーを出せなかったですし、序盤はチャンスで1本でなかったですしね。ホームランで3点は取りましたけど、スコアリングに行ってからの1本というのが向こうの8番の末包くんのヒットとホームランというのはランナーを四球の後のスコアリングにおいてからの1本なので。そういう1本というのはゲームの勝敗を左右することになると思います。その1本が出るか出ないかの差だと思います」

◆打球はマツダスタジアムの右中間の最前列に届いた。1─3の四回1死一、二塁。広島・末包(すえかね)昇大外野手(27)がこの試合4打点目となる逆転の2号3ランを放ってチームを4年ぶりの9連勝に導いた。「審判さんを含め、誰もホームランと言ってくれなかった。全力でダイヤモンドを走っていました」2試合連続で8番で出場し、二回2死一、二塁では左腕の高橋から右前へ先制打をマークした。チームは2019年以来の9連勝で貯金を今季最多の13に増やした。首位阪神をゲーム差なしのまま追走。今季19度の逆転勝ちは両リーグ最多を数え、新井監督は「最後の最後まで試合をあきらめない意思統一がなされている」とうなずく。「死に物狂いで頑張ります」と末包。日替わりヒーローが誕生する。虎に必死に食らいついている。(柏村翔)

◆真っ赤に染まった敵地で、燕ナインの笑顔は見られなかった。ヤクルトがマツダスタジアムで今季8連敗。高津臣吾監督(54)は打線の現状を嘆いた。「ホームランで3点は取りましたけど、スコアリング(得点圏)に行ってからの一本が勝敗を左右する。その一本が出るか出ないかの差だと思います」一、二回はともに走者を三塁まで進めるも無得点。三回にオスナが3ランを放ったが、四回は1死二塁、五回は2死三塁の好機で追加点を奪えなかった。25日に続いて六回以降は無安打に終わり、反撃の姿勢を見せられなかった。緊急事態も重なった。サンタナが体調不良のため特例2023で出場選手登録を外れ、別メニュー調整だった山崎も検査を受けるため帰京。さらに、青木が七回に頭部死球を受け途中交代した。だが、朗報もある。下半身のコンディション不良の影響で2軍調整中だった塩見が27日から1軍に合流し、登録される見込み。この日、イースタン・リーグ、楽天戦(森林どり泉)で1打席で交代していた。頼れる男の復帰とともに、苦境をはね返す。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
49363 0.576
(↑0.005)
-
(-)
55323
(+8)
269
(+5)
42
(-)
44
(-)
0.238
(↑0.002)
2.830
(↓0.03)
2
(-)
広島
51380 0.573
(↑0.005)
0
(-)
54312
(+5)
291
(+3)
56
(+2)
48
(-)
0.248
(-)
2.980
(↑0.03)
3
(-)
DeNA
44412 0.518
(↓0.006)
5
(↓1)
56316
(+1)
304
(+7)
58
(-)
20
(-)
0.248
(↓0.001)
3.200
(↓0.03)
4
(-)
巨人
42441 0.488
(↓0.006)
7.5
(↓1)
56314
(+5)
327
(+8)
101
(-)
28
(-)
0.248
(↓0.001)
3.640
(↓0.06)
5
(-)
ヤクルト
36492 0.424
(↓0.005)
13
(↓1)
56312
(+3)
339
(+5)
74
(+1)
46
(+1)
0.236
(↓0.001)
3.650
(↓0.01)
6
(-)
中日
35512 0.407
(↑0.007)
14.5
(-)
55258
(+7)
290
(+1)
40
(-)
26
(-)
0.243
(↑0.002)
2.950
(↑0.02)