阪神(☆4対2★)巨人 =リーグ戦12回戦(2023.07.25)・阪神甲子園球場=
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巨人
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阪神
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勝利投手:島本 浩也(3勝2敗0S)
(セーブ:岩崎 優(3勝1敗15S))
敗戦投手:菅野 智之(2勝3敗0S)

本塁打
【巨人】岡本 和真(21号・4回表ソロ)
【阪神】大山 悠輔(11号・6回裏2ラン)

  DAZN
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◆阪神が逆転勝利。阪神は初回、佐藤輝の適時二塁打で先制する。その後は逆転を許すも、6回裏に大山の2ランが飛び出し、再びリードを奪った。投げては、2番手・島本が今季3勝目。敗れた巨人は、打線が相手を上回る9安打を放つも、2得点とつながりを欠いた。

◆巨人菅野智之が今季6度目の先発。前回登板の17日ヤクルト戦で6失点KOされた菅野だが、5失点以上した試合の次回登板成績を出すと、23試合で14勝5敗、防御率2・19(救援は除く)。無失点が6度、1失点が7度と、半数以上が1失点以下で、立て直しに成功したケースが目立つ。今日先発する阪神戦は通算20勝13敗、甲子園でも11勝3敗と、好相性も後押しするが、今回のリベンジ登板の結果はどうか。

◆甘い援軍が無事到着した。阪神岡田彰布監督(65)が、試合前練習後にパインアメは届いていたかと問われ、「来とったな」と少し笑みを浮かべ答えた。22日放送のMBSテレビの情報番組「せやねん!」でのインタビュー映像で「これが一番おいしい」と、パインアメがお気に入りと発言していた。発売するパイン株式会社(本社・大阪市)はさっそく1000粒(1袋200粒入りを5個)を段ボールに詰め発送していたが、甲子園での6連戦前に無事に届いた。

◆巨人高梨雄平投手(31)が、自らの死球で右肋骨(ろっこつ)を骨折となった阪神近本に謝罪した。阪神の試合前練習終わりのタイミングでグラウンドへ姿を見せると、阪神糸原に声をかけて近本を捜索。「近本くんに会いに行って、ごめんねと言いました」と声をかけた。高梨は2日の阪神戦(東京ドーム)の7回先頭、初球が近本の右脇腹付近に激突。同戦後には社会人野球ENEOS時代の同学年の同僚だった阪神糸原を介して謝罪の連絡を入れていたが、改めて直接の謝罪となった。また早大の大先輩でもある阪神岡田監督にも初対面してあいさつ。「タイミングが合わなくてこの時期になってしまって...」とあいさつが遅れたことと、近本の死球に対して謝罪した。

◆阪神青柳晃洋投手(29)が、23日の敵地ヤクルト戦の試合前に行われた岡田監督との約3分に渡る"青空会談"の内容を打ち明けた。後半戦開幕戦の22日の同戦で先発。5回5失点で敗戦投手となり、一夜明けて指揮官のもとに自ら歩み寄っていた。「僕は謝りにいっただけです。僕のけん制ミスだったりで、大事な一戦をつぶしてしまったので」と明かした。次戦先発予定の29日広島戦(甲子園)で汚名返上を期す。

◆巨人秋広優人内野手が、「大谷超え」の史上最年少5戦連続弾に挑む。「3番左翼」でスタメン出場。23日DeNA戦で4試合連発となる10号ソロを放ち、5試合連続となれば20歳10カ月で、16年日本ハム大谷翔平の21歳10カ月の最年少記録を大きく塗り替える。秋広は「特に意識せず、今まで通りいこうと思います。意識したら絶対打てないんで」と無欲で臨む。左打者の打球を、甲子園の浜風が阻む。試合前の練習中も右翼から左翼にかけて、強風が吹き込んだ。それでも甲子園では5月28日にソロ弾を放っており、今季15打数5安打、打率3割3分3厘と好相性。「これまでも明確に目標を決めずにやってきたので、それを継続していきたい」と集中力を研ぎ澄ませた。

◆18日に脳腫瘍のため亡くなった元阪神外野手・横田慎太郎さんの追悼セレモニーが試合前に行われた。阪神OB会長でYouTubeチャンネルの「川藤部屋」で一緒に活動してきた川藤幸三氏が冒頭、「野球を心から愛し、野球に命をかけた男を、いま一度、しのんでやってください」と呼びかけ、19年の引退試合で見せた「奇跡のバックホーム」の映像が流れると、甲子園に拍手が起こった。その後、両軍ベンチ前に整列し、約30秒の黙とうが行われた。今試合は半旗が掲げられ、阪神の選手たちは喪章をつけてプレーする。

◆阪神近本光司外野手(28)が、「右肋骨(ろっこつ)骨折」から復帰後3試合目で初ヒットを放った。「1番中堅」で出場。初回、フルカウントからの6球目、巨人菅野の内角カットボールにつまりながらも中前へのポテンヒットで出塁した。この一打が自身にとってプロ最長ブランクとなる24打席ぶりのヒットとなった。2死二塁から佐藤輝明外野手(23)の右翼線への適時二塁打で生還。頼れるリードオフマンが早速仕事を果たし、理想的な展開で先制点奪取に貢献した。

◆阪神森下翔太外野手(22)が、プロ初の「3番」でスタメン出場する。打撃不振のノイジーはベンチスタート。これにより、1軍公式戦では初となる3番森下、4番大山、5番佐藤輝の生え抜きの「ドラフト1位クリーンアップトリオ」が形成された。25日からの巨人3連戦、28日からの広島3連戦(ともに甲子園)では、恒例の夏イベント「ウル虎の夏2023」が開催され、「トランスフォーム」がコンセプトの発光をイメージした白のエネルギーラインなどSF仕様のユニホームを着用してゲームに臨む。この日は18日に脳腫瘍のため亡くなったOB横田慎太郎さんの追悼試合として行われる。

◆/主砲の一撃はポールを巻いた\岡本和真の一発でジャイアンツが追いつく!リーグトップ独走の21号弾??審判員によるリプレイ検証も判定変わらず?#プロ野球(2023/7/25)??阪神×巨人??Live on DAZN #DAZNプロ野球 #giants pic.twitter.com/KnjpRZQBme

◆阪神先発西純矢投手が、4回先頭の巨人岡本和に被弾した。左翼ポール際への大きな当たりは、フェアゾーンかの判別が難しく、打った岡本も一塁手前で一瞬止まったほど。岡本がホームインすると審判団が集まり「ただいまの打球に対し、審判員によるリプレー検証を行います」と場内アナウンスがあった。その後、約1分30秒の審議の末、判定は覆らず。甲子園には虎党のため息が充満した。試合は1-1の振り出しに戻った。

◆苦しんだ主砲が両拳を掲げて跳び上がった。巨人岡本和真内野手が三塁側ベンチ前に座り込みながら、リプレー検証の結果を静かに待った。放物線が左翼ポールを巻いたか、ファウルか。審判が右腕をくるくると回すと、少年のようにジャンプして感情をあらわにした。「(ボールが)ポールに向かって真っすぐ飛んでいたので、どうかなと思いましたけど、ホームランになってくれて良かったです」と安堵(あんど)した。豪快なスイングですくい上げた。1点を追う4回先頭、阪神西純の内角寄りの147キロ直球を引っ張り込んだ。打球は高々と舞い上がり、左翼ポール際への同点の21号ソロ。11試合ぶりの1発だった。苦悩した分だけ感情が表に出た。6月は打率3割9厘、7本塁打で月間MVPにも選出されたが、7月は試合前時点で打率1割9分6厘、2本塁打。23日DeNA戦からは今季貫いていたソックスを見せる「オールドスタイル」もやめ、4打席目で24打席ぶりの安打を放った。キャプテンがここから上昇気流に乗っていく。【小早川宗一郎】

◆阪神大山悠輔内野手(28)が、華麗なグラブさばきで窮地を救った。1点ビハインドの5回、1死一、二塁のピンチで、大城が一、二塁間へゴロを放った。一塁手の大山はショートバウンドの難しいタイミングながら、逆シングルで捕球しすかさず二塁へ。3-6-1のダブルプレーを完成させ、好守で先発西純を救った。

◆/"伝統の一戦"盛り上げるのはやはりこの男\佐藤輝明が菅野智之から先制打初球インハイをライト線へ???#プロ野球(2023/7/25)??阪神×巨人??Live on DAZN #DAZNプロ野球 #hanshin pic.twitter.com/tuKOqTuMI4

◆巨人菅野智之投手(33)が1球に泣いた。1点リードの6回1死一塁、阪神大山悠輔内野手を追い込みながらも6球目、内角低めへの136キロフォークを捉えられた。左翼ポール際への逆転2ランを被弾。スタンドインしたボールを見つめたまま、3秒ほど固まった。原監督から交代を告げられ、悔しそうな表情を浮かべながら降板。98球を投げ、5回1/3を5安打3失点で、3勝目とはならなかった。前回登板の17日ヤクルト戦(神宮)ではプロ最短1/3回6失点でKO。「バッティングピッチャーが投げたとしても、あんな打たれ方はしない。結果は結果で受け止めて。恐れるんじゃなくて、その中でも立ち向かっていけるように」と後半戦初登板へ意気込んでいた。1回に佐藤輝の適時打で先制されるも、2回以降は丁寧な投球で粘投。岡本和のソロと秋広の適時二塁打で援護点をもらうも、リードを守り切れなかった。

◆阪神大山悠輔内野手(28)が、値千金の逆転11号2ランを放った。1点を追う6回、1死から3番森下が東海大相模の先輩、巨人菅野から初ヒットとなる右前打で出塁。1死一塁からの6球目、内角低めの変化球をコンパクトスイングですくい上げ、左翼スタンドまでかっ飛ばした。自身15試合ぶりの1発で、劣勢の試合をひっくり返した。大山はダイヤモンドを1周してチームメートに祝福を受けると、ベンチに入る直前にヘルメットを両手で外し、空に掲げながら揺らして喜んだ。この日は18日に脳腫瘍のため亡くなった横田慎太郎さんの追悼試合として行われていただけに、1発を横田さんに報告した模様だ。大山は球団を通じ「2ストライクからなんとか食らいついていった中で、落ちる球にしっかり対応できたと思います。横田の想いをしっかり自分の中に持って試合に臨んでいますし、チームのためにも横田のためにも打つことができて良かったです。次の打席も集中して頑張ります」とコメントした。さらに大山は1点リードの7回2死一、三塁の第4打席で、三上の外角ストレートを引っ張り、左前へのタイムリーでリードを広げた。4番が天国の戦友のためにも、勝利をつかむべく攻守でハッスルプレーを連発している。

◆カンテレの生中継で解説を務めた鳥谷敬氏(42=日刊スポーツ評論家)が、18日に脳腫瘍のため亡くなった元阪神外野手・横田慎太郎さんを悼んだ。16年シーズンには、ともに開幕スタメンにも名を連ねた後輩。「本当に野球を愛してましたし、野球と向き合ってましたし。横田選手としゃべったり一緒に野球した選手は、裏方さんも含めて誰ひとり嫌いになる人はいない。みんなに愛される選手だったので。非常に残念です」と語った。この試合は横田さんの追悼試合として開催。試合前には19年の引退試合で見せた「奇跡のバックホーム」の映像が放映され、約30秒の黙とうがささげられた。

◆/ウル虎の夏、大山の夏!\ここで飛び出た逆転弾??大山悠輔の11号2ランで阪神が逆転!掲げたバットがカッコイイ??#プロ野球(2023/7/25)??阪神×巨人??Live on DAZN #DAZNプロ野球 #hanshin pic.twitter.com/lOjHGSGOMp

◆巨人が屈辱の甲子園5連敗を喫した。シーズン中の5連敗は04年以来、19年ぶりとなった。先発の菅野智之投手(33)が1球に泣いた。1点リードの6回1死一塁、阪神大山を追い込みながらも6球目の内角低めへの136キロフォークを捉えられた。左翼ポール際への逆転2ランを被弾。スタンドインしたボールを見つめたまま、3秒ほど固まった。98球を投げ、5回1/3を5安打3失点で、3勝目とはならなかった。打線は1点を追う4回先頭、岡本和が11試合ぶりとなる21号ソロで試合を振り出しに。5回1死一塁では秋広が左中間へ適時二塁打で勝ち越しに成功するも、リードを守り切れなかった。秋広は本塁打を放てば20歳10カ月で、16年日本ハム大谷翔平の21歳10カ月を上回って史上最年少の5試合連続本塁打だったが、1発は出ず。球宴前の16日ヤクルト戦(神宮)から続いた連続本塁打は4試合でストップした。首位阪神とは6・5ゲーム差で、借金1となった。▽巨人秋広(史上最年少5戦連続弾はならずも、適時打含む2安打)「ホームランは、今までも1本も狙ってない。いいところで打てるようになりたい」-【動画】天国の横田さんへ...大山悠輔が値千金の逆転11号2ラン 両手でヘルメット掲げ揺らす--https://www.nikkansports.com/baseball/news/202307250001610.html--

◆4番大山悠輔内野手(28)の1発で、勝負を決めた。1点を追う6回、3番森下の右前打で1死一塁の場面。カウント2-2から菅野の136キロフォークを捉え、左翼席へ吸い込まれる2ランで逆転に成功した。7回2死一、三塁には三上から中押しの左前適時打も放ち、試合を決定付けた。この日は5番に佐藤輝が入り、主軸3人がドラフト1位獲得選手。佐藤輝も初回に右前適時二塁打を放つなど、主軸がきっちり役割を果たした。投手陣は先発西純が岡本からソロ弾を浴びるなど、5回7安打2失点。その後は救援陣がバトンをつなぎ、リードを守り切った。18日に脳腫瘍のため亡くなった元阪神外野手・横田慎太郎さんの追悼試合として開催された一戦。試合前にはセレモニーも行われた。ともに戦った仲間への弔い星となった。

◆巨人が屈辱の甲子園5連敗を喫した。粘っていた先発菅野が6回、阪神大山に逆転2ランを浴び、原監督は「あそこでなんとかっていうところはあったけどね。相手がちょっと上回った」と交代を決断。打線も6回以降は無得点に終わり、投打がかみ合わなかった。甲子園でシーズン中の5連敗は04年以来19年ぶりとなり「まだゲームがあるわけだから切り替えていくしかないですね」と次に目を向けた。

◆阪神は、4番大山悠輔内野手(28)の逆転11号2ランが飛び出し、巨人に逆転勝ちした。この日は、18日に脳腫瘍のため28歳で亡くなった元阪神外野手・横田慎太郎さんの追悼試合として開催。亡き横田さんに白星を届けることができた。岡田彰布監督(65)の試合後の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)-大山が決めた「そうですね。今日クリーンアップが機能したんで。まあね、1点を守るのはしんどかったですけどね。次の(7回の左前適時打の)1点も大きかったですね」-頼りになる4番「久しぶりじゃないかな、タイムリーね。だから、いいところで回ってきて。今日はほんと、4番の仕事をしましたよね」-先制は佐藤輝。内角の難しいボールを「ちょこちょこヒットも出てたんで。(前カードのヤクルト戦の)神宮でも。最後の打席が一番いい感じで打ってたんで、そのまま、きょうはまた1打席目から。そういういい流れで、初回からいったのはよかったと思いますね」-佐藤輝は6回には左腕大江のスライダーも安打にした「あの2本目のね。ほんとは右、左で出す選手じゃないんでね。あの1本は、最初の1本よりもね、本人は何かつかむというかね、そうしてほしいですね」-横田慎太郎さんの追悼試合で、同期入団の岩貞、岩崎を含め2番手以降がよく粘った「そうですね、1点負けていても岩貞を行かせるつもりだったんですけどね。(大山の)2ランが出る前からね。逆転のね。その前の1点差でも今日は特別なゲームだったんで、今日は1点負けていてもブルペンでいくって言ってたんですけどね」-横田さんに素晴らしい勝利を届けた「久しぶりかな、(父で元ロッテの真之さんに)会うのはね。何回か対戦したことはあると思うけど、昔。本当にまあ、勝利を届けられて良かったですね」-明日以降に向けて「初戦、久しぶりかな、そういう意味ではこの勝ちは大きいと思うし、あんまり援護がなかったんで、大竹も。いいピッチングはずっとしてるんで、今日みたいに先制点という形で援護してやればいいと思いますね」(ペン囲み)-3番森下も点に絡んだ「もう昨日から3番でって、そんなもん」-ドラフト1位が3人でクリーンアップ「まあでもそれはそういう流れになったから、そうであって。毎試合、森下の場合、いいとこでというかなあ、初回もあったけどね、ホント、ヒットね、打率はあんな打率やけど、最近1本ずつね、いいとこでヒットが出るんで、得点に絡む機会が多いからね」-大山がホームランを打った後、平田ヘッドに何か話していた「おーん。いやいや、打ち方を教えたんよ。後ろでな」-試合中に「うん。ちょっとなあ、おかしなってたからなあ」-いきなりそれがうまくいった「ホームランを打てる打ち方を教えたんよ」-打球も切れなかった「そうや、ボール球、最近また振っとったからなあ。低めのをなあ。まあ、ちょっと開き早いっていうかな、そんな感じやったから。最後の打席も前(の状態)だったらサードゴロなっとったかもしれんけどな。三遊間の(打球)な。ちょっとしたことなんよ」-素振室で伝えた「うん。そうそう。後ろでね。『ちょっと、こうなってるぞ』だけは言った」-それいうアドバイスはよくする「そんなせえへんよ。そこまで金もろてないわ(笑い)」-こう言ったらいけるなという感覚が大山には「いや、ずっとな。低めのボール球を振るのをな、1打席目もそうやったけど、まあ2打席目もうまいことフォアボール選んだけど、あれも最初の2つはボールやで、空振りしとったんわ。だから、ちょっとな。悪い傾向になりかけているというかな、そんなんがあったからな」-佐藤輝もタイミングが合ってきた「だから、神宮の最後の打席(中堅二塁打)でな。ああいう打球、久しぶりやろ。まあ、だから、何ていうかバッターもゲームの中で、1打席でな、1打席、1球でパッとこうタイミングが合うたり、変わる時があるからな。おーん。そういうのも覚えといて、な。それを継続してやればええってことやろうな。なかなかな、練習でなんぼ打ってもな、やっぱりゲームでヒット1本出んと、なかなかな。そういうなかなかパッと乗っていけへん部分あるもんな」-横田さんの父と「うん、会うた、会うた、今も会うたよ。裏に来てたわ。試合前もあったからな」-会うのは久しぶり「うん、何回か対戦したと思うよ。3つくらい下かな、3つか4つくらいと思うよ。まああの当時はオープン戦くらいやけどなあ」-こういう試合、負けたらかっこ悪い「そういうのはあったしな。最初からドラフト同期は投げさそうと思ってたから、今日は。そんなボロボロのゲームではあかんけどな。ある程度、接戦の時はと思っとったよ、今日は2人は」-監督の中にも思いは「いやいや、まぁ、それはそんなん言い出したらみんないろんな思い持ってるから。それはあんまなかったけどな、やっぱりチームとしてそういうゲームやからな」

◆85年阪神日本一監督・吉田義男氏(89=日刊スポーツ客員評論家)の「卒寿を祝う会」が25日、西宮市のやっこ旅館で開かれた。26日に90歳を迎えるレジェンドの会には、ともに元球団社長の三好一彦氏、南信男氏、OB江本孟紀氏、世界的指揮者の佐渡裕氏ら有志50人が出席。一枝修平氏から祝電、岡田監督からビデオメッセージも届き、吉田氏は「幸せな野球人生でした。なんとか130歳までは生きたい。最後は岡田監督が"アレ"をしていると思います」と予言して盛り上げた。

◆阪神が、横田慎太郎さんの追悼セレモニーが行われた一戦に勝利した。抑えの岩崎が試合を締めると、マウンド付近に集まったナインが、天に向かって手を掲げ、亡くなった仲間を思った。岩崎はウイニングボールを天に向かって掲げた。「自然となってましたね、みんなで名前呼んでました」と岩崎。横田さんを思ってのものか? と問われた梅野も「もちろん」と即答した。ウイニングボールは遺族のもとに渡った。

◆巨人岡本和真内野手(27)が11試合ぶりの21号ソロに飛び跳ねた。1点を追う4回先頭、左翼ポール際への大飛球を放つ。リプレー検証の末、本塁打と判定されガッツポーズ。「ファウルなら2ストライクだった。最後が見えなくてどうかなと思っていたけど、ホームランになってよかった」と安堵(あんど)した。逆転負けで空砲に終わり「あと2つ勝って勝ち越したい」と勝利につながる一打を誓った。

◆天国の横田さん、見てますか? 阪神大山悠輔内野手(28)が逆転弾でチームを勝利に導いた。1-2と1点を追う6回に左翼席へ11号2ランを放った。試合前には18日に亡くなった元阪神外野手の横田慎太郎さんの追悼セレモニーが実施。特別な一戦で勝利を届けた。この日は3番森下、4番大山、5番佐藤輝と今季初めてドラ1トリオがクリーンアップが躍動。首位をがっちりキープした。大山がかぶったヘルメットを、後輩が見守る天へ掲げた。1点ビハインドの6回1死一塁。内角低めの変化球をコンパクトスイングですくい上げた確信弾。左翼スタンドまで飛ばした。背番号3は本塁を踏みベンチへ戻る直前、ヘルメットを両手で外し、夜空へ向かって揺らして喜んだ。「レフトフライかなって感じもありましたけど、あそこまで伸びてくれたのは、ヨコが運んでくれたものだと思います。横田の思いをしっかり自分の中に持って試合に臨んでいますし、チームのためにも横田のためにも打つことができて良かった。ありがとうという気持ちです」試合前、18日に脳腫瘍のため亡くなった元阪神横田慎太郎さんの追悼セレモニーが行われていた。「あまり一緒に野球をする機会はなかったけど、寮で大山さんって近づいてきてくれた。ほんとに...今、野球やってますけど、当たり前じゃないんだなと。もっともっとしっかりやらないといけないなと思います」。自身15試合ぶりの値千金の逆転V弾。チームにも横田さんにもささげたものだった。7回2死一、三塁のチャンスの場面も三上の外角直球を左前適時打。守備でも好プレーを披露した。1点ビハインドの5回1死一、二塁。大城卓の一、二塁間へ転がり、ショートバウンドしたゴロを逆シングルで捕球。すかさず二塁へ送球した。流れるような一-遊-投のダブルプレーで甲子園のファンを沸かせた。今季初のオーダーで「伝統の一戦」に臨んだ。この日のクリーンアップは3番森下、4番大山、5番佐藤輝とドラ1トリオが初めて並んだ。助っ人抜きの和製打線は今季5度目で勝利したのは初。岡田監督は「ホームランを打てる打ち方を教えたんよ。いいところでまわって、4番の仕事をした」とたたえた。攻守で勝利に貢献した主砲。チームも首位を死守した。「こういう試合を増やして、一丸となってやっていきたい」。勝利のために、後半戦も全身全霊で戦い抜く。【三宅ひとみ】阪神のドラフト1位選手のみによるクリーンアップは、22年9月4日巨人戦での3番近本、4番佐藤輝、5番大山以来。ドラ1クリーンアップがそろって安打したのもこのとき以来で、それぞれ1安打ずつだった。

◆/ウル虎の大山が守備でも魅せる\難しいバウンドを見事に捌きダブルプレー完成??打席では逆転弾含む2安打3打点??#プロ野球(2023/7/25)??阪神×巨人??Live on DAZN #DAZNプロ野球 #hanshin pic.twitter.com/bVAjmm8DF0

◆巨人菅野智久投手(33)が1球に泣いた。1点リードの6回1死一塁、阪神大山に内角低めの136キロフォークを捉えられた。左翼ポール際へ逆転2ランを被弾。プロ最短1/3回6失点でKOされてから中7日で98球を投げ、5回1/3を5安打3失点。大山には今季2戦2発とされ「反省を踏まえて全打席勝負したけど、結果が全て。力で上回れるようにやっていきたい」とリベンジする。

◆阪神岩崎優投手(32)は、マウンド上でウイニングボールを天に掲げた。「自然となってましたね、みんなで。(横田さんの)名前を呼び合ってました」。左腕に呼応するかのように、梅野ら虎ナインは空を見つめながら手をかざした。天国へと旅立った13年ドラフト同期の戦友のために懸命に腕を振り、追悼試合で思いを込めた1勝を届けた。守護神岩崎は2点リードの9回に登板。先頭中田に四球を許したが、「狙い通りにいけた」と続く代打岸田を低めのチェンジアップで遊ゴロ併殺打に。最後は代打長野を内角直球で二ゴロに打ち取り、左腕は左手人さし指を空に突き上げた。今季15セーブ目を挙げ、お立ち台で左腕は「本当に勝ててよかったです、本当に」と感慨深げだった。6回に大山の2ランで逆転した直後の1点リードの7回には、岩貞祐太投手(31)が上がった。「ヨコの気持ちも背負って投げました」。1死から吉川に遊撃への内野安打を許し、梶谷には右前打を浴び1死一、二塁のピンチを招いた。左腕は同期の顔が頭をよぎり、「抑えさせてくれるんだろうな」とつぶやいたという。最後は好調秋広を内角への渾身(こんしん)の150キロ直球を投げ込み、二ゴロ併殺打に料理。「抑えられてよかった」と左拳でガッツポーズを決めた。岡田監督は「今日は特別なゲーム。最初からある程度接戦の時はドラフト同期は投げさそうと思ってた」と明かした。横田さんの同期の左腕2人の力投もあり、大事な試合を「勝利」という最高の形で飾り、ウイニングボールは横田さんの両親のもとに届けられた。岩貞は「もっと一緒にやりたかったなって思います」と本音をこぼした。岩崎は「1日1日いい報告ができるようしていって、最終的には一番いい報告ができるようにと思います」とあらためて決意を固めた。戦友の思いを胸に秘め、「アレ」達成へと左腕を振り続ける。【古財稜明】

◆阪神佐藤輝明内野手(24)が2試合連続適時打を放った。初回2死一、二塁で巨人菅野からライト線に落とす先制適時二塁打。これで17日の中日戦から4試合連続安打と上昇ムードだ。6回には中前打を放ち、6月17日以来、約1カ月ぶりのマルチ安打とした。「良い当たりも増えてきたので、今日もよかった」と納得顔。「明日も頑張ります!」と自ら声を張り上げ、次の戦いを見据えた。

◆阪神ドラフト1位森下翔太外野手(22)が初の3番起用に応えた。右翼で出場し、無安打で迎えた6回1死の3打席目。入団時から対戦した投手に挙げていた東海大相模の先輩、菅野の外角直球をはじきかえした。「外スライダー、外真っすぐの配球が多かったので」と、一、二塁間を破る右前打。大山の逆転2ランを演出する一打となった。出場39試合目で初の3番を任された。岡田監督が以前から温めていた虎の「森大佐」トリオがついに完成。それでもルーキーは「いつも通り」と、泰然自若。後ろには大山、佐藤輝とドラフト1位の先輩たちが並ぶ中、「大山さんと輝さんがいるので思いきってどんどんいける」と胸を借りた。三ゴロに終わったが、初回の第1打席も初球から勝負。持ち味の積極性を忘れなかった。岡田監督も「もう昨日から3番でって、そんなもん」と、前日から3番起用を決定。「最近1本ずつ、いいとこでヒットが出る。得点に絡む機会が多いから」と意図を明かした。横田慎太郎さんの追悼試合として開催された一戦。「当たり前に野球をできていることを感謝する機会だった。関わりはないですけど、思いは自分も持ってしっかり臨めた」。今季加入の森下とは面識がないが、試合の重要性はしっかりと実感。思いを胸に、ルーキーが弔い星に貢献した。【波部俊之介】

◆試合終了後、元阪神横田慎太郎さんの応援歌が演奏された。試合前、18日に脳腫瘍で亡くなった横田さんの追悼セレモニーが行われ、ナインは黙とう。試合は大山悠輔内野手(28)が逆転V弾となる11号2ランとダメ押し適時打を放ち、同期入団の岩貞祐太投手(31)と岩崎優投手(32)が無失点で勝利を飾った。試合後、ライトスタンドからは現役時代に流れていた応援歌が演奏された。ファンが多く残っていた外野席で大合唱が行われ、ファンも横田さんを弔っていた。

◆阪神が特別な1勝を手にした。横田慎太郎さんの追悼試合で巨人に勝利。逆転2ランの大山、横田さんとドラフト同期の岩貞、岩崎がヒーローに選ばれ、お立ち台で思いを語った。お立ち台での一問一答は以下の通り。-2ランとタイムリー大山 ホームランは入るかなと、どうかなと思っていたんですけど、スタンドまで今日はヨコが運んでくれたんじゃないかと思っています。-ヘルメットを天に掲げた大山 そうですね、ありがとうという気持ちを持って、そういう行動をしました。-ともに在籍した期間もあった大山 僕自身、あまり一緒に野球をする機会はなかったけど、それでも、寮期間で一緒に生活したり、大山さん大山さんとって言って、近づいてきてくれたヨコがいつもいたので、そういう意味では悲しいですけど、まあでも、野球ができてる、これが当たり前じゃないなとあらためて思いましたし、そういう意味ではしっかり頑張らないといけないなと思いました。-多くの阪神ファンへ大山 明日も頑張りますので応援よろしくお願いします。-今日はどんな思いでマウンドに上がったか岩貞 いつもとは全く違う気持ちというか、抑えられてよかったというか...ヨコの気持ちを背負って投げられました。-今、どんな気持ちがこみ上げるか岩貞 もっと一緒にやりたかったなって思います。-魂の投球岩貞 ピンチになった時には抑えさせてくれるだろうなということを、横田に向けてそういう独り言を言いながら、投げて抑えられてよかったです。-特別な思いがある岩崎 本当に勝ててよかったです、今日は本当に。-締めくくった瞬間、天に向けた合図も岩崎 本当に勝ててよかったです、それだけです。-抑えて、あらためて横田さんへの思いは岩崎 1日1日いい報告ができるようにしていって、最終的に一番いい報告ができるようにと思います。-ファンへ岩崎 1試合1試合しっかり戦っていきます。甲子園あと5試合頑張ります。応援よろしくお願いします。岩貞 毎日、熱いご声援ありがとうございます。選手も必死になって勝っていくので、一緒に毎日勝利を喜んでいけるように頑張るので、応援よろしくお願いします。

◆1軍に復帰したばかりの阪神加治屋蓮投手が、いきなり8回を任された。期待に応え4番岡本和から空振り三振を奪うなど3者凡退に抑え8ホールド目を挙げた。ソフトバンク13年ドラフト1位で、横田さんとはドラフト同期。「ウインターリーグの台湾で一緒に戦った仲でしたし、19年の引退試合もホークス側のブルペンで見ていた。一生懸命さが伝わる選手だった」と、横田さんへの思いも込めた復帰マウンドだった。

◆巨人門脇誠内野手(22)が超ファインプレーでチームを助けた。5回無死、近本の飛球が遊撃・門脇の後方に飛んだ。門脇は背走しながら、全力疾走。落下点に一直線で向かった。最後は海老反りになるスライディングキャッチでボールをつかんだ。先発グリフィンからは脱帽されて感謝され、ベンチも拍手。門脇は左手を上げて答えた。テレビ解説を務める阪神前監督の矢野燿大氏(54)も「これはすごい。これめちゃくちゃ難しいですよ。完全な熱盛ですね」と、テレビ朝日系「報道ステーション」の好プレー紹介のコーナー入りに太鼓判を押して大絶賛。SNSでも「門脇の守備範囲どないなってん」「門脇たまらん」などの声が相次いだ。

◆/これが球界の千両役者\長野久義はこういう場面で打つ??勝ち越しのタイムリーツーベース???プロ野球(2023/7/26)??阪神×巨人??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/XtjWTguxj9

◆巨人長野久義外野手(38)が勝ち越しの2点適時二塁打を放った。同点の6回2死一、二塁、阪神大竹の真ん中134キロツーシームを捉えた。快音を残した打球はライナーで左中間を破り、2人が生還した。長野は二塁ベース上で白い歯を見せ、右手を突き上げた。6試合ぶりのスタメン起用に応えた。長野は4月26日阪神戦(甲子園)でも代打で、1号3ランを放ち、勝負を決定づけた。19年ぶりとなる同一シーズンでの甲子園で5連敗で迎えた一戦で、また長野が存在感を発揮した。この回は梶谷の反撃の適時打、岡本和の同点適時二塁打もあり、阪神大竹から5点を奪った。試合前まで防御率1・48だった難敵左腕をマウンドから引きずり下ろした。

◆阪神が巨人との死闘を制し、3連勝で首位をキープした。6回に先発大竹が崩れ3点差をひっくり返されたが、佐藤輝の同点適時打、坂本の決勝中犠飛、小幡のダメ押し2点適時三塁打で逆転勝利を決めた。甲子園での巨人戦6連勝は94年以来29年ぶりだ。岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)--今日の打線はいかがでしたか「いやいや、まあ次ねえ、3点(先取)のあと1点、1点言うてたんですけどね。だから大竹もちょっとボールやっぱり高くなったかなあと思ったけど。追い越されるまで、まだまだ投げさそうと思ったんで。まあ1点だったらと思ったけど、2点差になったけどね。よく(打線が)反発したしたよね」--その反発ですが、6回の代打原口の1本が出ましたよね「うーん、あの、何ていうか、左対左になったんで。まあやっぱり勝負ねえ。まず1点でもかえして、1点差にしとけば。まだまだ3イニングあったんで、早めに勝負かけましたよね」--7回は一気呵成(かせい)にいった「いやいや、もう昨日もそうですけど。やっぱり佐藤(輝)がねえ、あそこは絶対、左(投手)が来るんだけど。まあ、そこでだいぶタイミングもいいし、打てそうな感じ、言うたらおかしいですけど。最後の空振りでも今までの空振りと全然違う空振りをしているんで。まあ、左が来ても打つかなっと。そういう感じで見ていますね」--佐藤輝明に上昇の兆しありですね「はい、そうですね」--小幡の長打が良かった「朝早く起きて5打席練習してますから。ヒット打ってなかったでしょ? ちょうどね、6打席目でヒット出て良かったですね」--ノイジーもいい感じでは?「まあ昨日はね、スタメンを外れたんですけど、今日は左だったんで、どういう打ち方するかなーって。そうですね、ちょっとこう3(番)よりも6番にした方が、ゆっくり打つって言ったら変ですけど、なんか感じがいいのかなっていう気持ちはありますね」--リリーフ陣も抑えた「あの段階ではね、桐敷は3イニングでもいかそうかと思ってね、ピッチャーまで回すために動かしたんだけど、勝ち投手でしょ? そういう意味では大事にしたいですね」--カード3連勝かかる明日へひと言「いやいや、まあ、反発力というかねえ、打ち方がね、うまくフォアボール絡んだり、そういう感じでね。だから1点じゃなしにね、3点4点とそういう感じでね、取れるようになったんで。ピッチャーの頑張りもそうですけど、明日才木ですけど、打つ方もあるんで、才木もちょっとゆっくり投げられるかも分からないですね。打つ方はこのまま継続してね、いい感じでね、みんな後ろにつなぐという意識でやってほしいですね」(ペン囲み)--6回の場面、仕掛けが早かった「いやいや、木浪打たしてね、あそこに桐敷入れて、9番に小幡入れよかなと思ったけど、向こうも左に代えたからね、だから勝負かけたんや」--7回表は桐敷がゼロで抑えた「おーん、あれ大きかったね。だからまあ、1アウトから左2人ね。最後秋広のね、三振がね、一番、あれでもうちょい行かそうと思ったけどな、いい形で秋広三振にしてね、次の登板につながると思うね」--原口もほしいところで「いやいや、原口の時は(巨人が)代えるとは思わなかった。1、2番が左やからね。まあでも、もう右とか関係ないから。そこで1点取れるかという回だったので、0点でもよかったんだけど、そこは3イニング用のピッチャーを入れる場所が必要やったからね、それで1点取れたのはよかったね」--途中出場組が活躍。監督冥利(みょうり)に尽きる「そうやねー、まあいい時の流れていうかな、やっぱりみんな追い込まれてのフォアボールとか、空振りとかもなくなると、つながりというか、もうちょいいい流れになるよね」--四球も絡んで得点に。監督の野球が浸透している「いやいや、まあ、それは4つの四球もあったけど、追い込まれてからのフォアボールもあったし、すごくこっちにとっては大きいし、向こうにとっては追い込まれてからのフォアボールもものすごい痛いと思うしね。そのへんは、いい流れで点を取れてた時のそういう流れになってきたかなあって感じはするよね」--今後に向けても大きな試合に「いやいやいや、今日はね、おーん」--相手は小刻みな継投。監督としてはどうか「いやいや、大好きやわ。こっちは駒がおるからな。やっぱ向こう、ブルペン陣、やっぱりね、よくないからね。だから、まあ、1点ね、大竹の時でも1点やったらっていうのあったよ、まあ2点になったけどね。5-3になったけど、まだ4イニングあったからね。それはもう、全然。大竹にはなあ、もったいないでって言うたけど」--ベンチで久しぶりに采配ふるう機会が多く、楽しかった「おーん、昨日より今日の方が楽しかったな」--中日の落合元監督の通算勝利数(629)を抜いた「どうでもええわ(笑い)」

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チームのとっておき映像プレイバック】横田慎太郎さんの追悼試合が鳴尾浜球場と甲子園球場で行われました。佐藤輝明、大山悠輔が打ち、同期の岩貞祐太、岩崎優が抑え、全員でつかんだ勝利を天国へ届けました。

◆阪神・青柳晃洋投手(29)が試合前練習に参加し、キャッチボールなどで調整した。後半戦初戦となる22日のヤクルト戦(神宮)では5回7安打5失点(自責4)で敗戦。翌23日の試合前にはグラウンド上で岡田彰布監督(65)と〝青空会談〟を行っていた。甲子園に戻ったこの日の試合前練習後にその内容を明かし、「監督が言うように、勝ちゲームになる可能性が高かった試合を僕のミスでつぶしてしまった。(後半戦初戦を)任せてもらったのに不甲斐ない結果だったので、監督に『すみませんでした』という話をして、試合の反省をちょっと話した」と説明した。

◆阪神・近本光司外野手(28)が試合前練習中に、死球を受けた巨人・高梨雄平投手(31)から謝罪を受けた。左腕は岡田監督のもとへあいさつに向かい、その後、近本へ近づいた。2日の巨人戦(東京ドーム)の七回に左腕・高梨から右脇腹付近に死球を受け、その後右肋骨(ろっこつ)の骨折と診断され、4日に選手登録を抹消。22日のヤクルト戦(神宮)から1軍復帰していた。練習中だったこともあってか、近本は左腕を手で制して気遣った。高梨も2日の試合後に同学年の阪神・糸原を通じて謝罪したことを明かしていたが、直接顔を合わせて気がかりを解消したようだ。

◆阪神・岡田彰布監督(65)のもとに、あま~い援軍が届いた。好物の「パインアメ」約1000粒の差し入れを、愛好家だと知った製造元のパイン株式会社(大阪市)がすぐさま行動に移し、球団への発送作業を完了していた。この日の試合前練習後、虎将は「来とったな」と到着を歓迎した。試合中に7、8粒も食すほどの好物をベンチで口に含み、この日からの甲子園6連戦での熟練の采配に生かす。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神はルーキーの森下翔太外野手(22)が「3番・右翼」でプロ入り後初めてクリーンアップでのスタメン出場を果たした。後半戦に入り、2試合連続打点と好調。甲子園6連戦の初戦を若虎がバットで勢いづける。先発の西純矢投手(21)は巨人と通算4度対戦し、2勝1敗、防御率1・67と好相性。〝Gキラー〟が伝統の一戦を盛り上げる。

◆試合開始に先立ち、18日に脳腫瘍のため28歳の若さで死去した阪神OB・横田慎太郎さんの追悼セレモニーが行われた。甲子園での試合開始前に行われる人気イベント・川藤部屋。そこで流れる「川藤さ~ん」という声は横田さんが担当している。この日も甲子園に響いた「川藤さ~ん」の呼び声。一塁アルプス前に姿を現した川藤幸三OB会長(74)は「この声が1年間、みんなの前に流れます。ワシはこの声を一生忘れません。野球を愛し、野球に命をかけた男を、今一度しのんでやってください」と横田さんの冥福を祈った。場内ビジョンには横田さんの現役時代の映像が流れ、甲子園全体で黙とうをささげた。

◆「1番・中堅」で先発した阪神・近本光司外野手(28)が一回先頭で中前打を放った。フルカウントから菅野の136キロカットボールに詰まりながらも中前に運んだ。近本は2日の巨人戦(東京ドーム)で死球を受け、右肋骨骨折と診断。4日に出場選手登録を抹消されたが、後半戦の始まった22日のヤクルト戦(神宮)から1軍に復帰していた。自己ワーストの23打席連続無安打もストップ。虎のリードオフマンが完全復活の快音を響かせた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が一回に先制の適時二塁打を放った。近本の中前打を皮切りに作った2死一、二塁の好機。菅野の初球、142キロカットボールを引っ張った。打球は右翼線に弾む適時打。「打ったのはカット。チャンスで初球からしっかり振ることができました。厳しいコースのボールでしたが対応することができてよかったです」佐藤輝はこれで4試合連続安打&2試合連続打点と状態は上向き。昨季2本塁打を放った菅野を佐藤輝がこの日も撃った。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が11試合ぶりの21号ソロを放った。0-1の四回に阪神・西純の甘い直球を左翼へ。ポール上空を通過する大きな打球は一度、本塁打と判定。そののち審判団によるリプレー検証が行われたが、判定通りポールの内側へスタンドインしたと判断され、同点弾に。ベンチで審判の判定結果を見た岡本和は、笑顔でバンザイポーズし大喜びだった。24日のDeNA戦(横浜)で24打席ぶりに安打を放つなど低調だった主砲が、7月7日のDeNA戦以来のアーチで復調の兆しを見せた。岡本和は「先頭だったので塁に出ることを考えていました。(ボールが)ポールに向かって真っ直ぐ飛んでいたので、どうかなと思いましたけど、ホームランになってくれて良かった」とコメントした。

◆「4番・一塁」で先発した阪神・大山悠輔内野手(28)が好守で甲子園をわかせた。1点を勝ち越され、なおも五回1死一、二塁のピンチだった。大城の打球は甲子園の黒土でイレギュラーバウンド。それでも何とか一塁ミットにおさめると、素早く二塁へ転送した。一塁にベースカバーへと走った西純にボールが送られ、判定はアウト。流れるようなダブルプレーを完成させ、追加点を与えなかった。

◆先発した阪神・西純矢投手(21)は5回7安打2失点で降板した。一回先頭の吉川尚にいきなり、右前打を浴びたが、続く梶谷を遊ゴロ併殺に仕留めて無失点の立ち上がり。しかし、1-0で迎えた四回、岡本に特大のソロを浴びると、五回は秋広に勝ち越し打を許した。五回の攻撃で代打を送られ、降板。先発の役割を果たすことができなかった。

◆阪神・大山悠輔内野手(28)が逆転の11号2ランを放った。1-2で迎えた六回。1死から森下が右前打で出塁すると、虎の4番が打席に向かった。カウント2-2の6球目、菅野の136キロフォークにバットを振り抜く。高々と舞った打球は左翼席で弾んだ。7月1日の巨人戦(東京ドーム)で菅野から放って以来となる11号は逆転の2ラン。試合前には18日に28歳の若さで亡くなった横田慎太郎さんをしのび、追悼セレモニーが行われた。絶対に負けられない一戦で虎の4番が試合をひっくり返した。阪神・大山「打ったのはフォーク。2ストライクからなんとか食らいついていった中で、落ちる球にしっかり対応できたと思います。横田の想いをしっかり自分の中に持って試合に臨んでいますし、チームのためにも横田のためにも打つことができて良かったです。次の打席も集中して頑張ります」

◆先発した阪神・西純矢投手(21)は5回7安打2失点で降板。6連戦の頭を任させながら、長いイニングを投げることができず、猛省した。「ホームランを打たれるまではランナーを出しながらも粘れていたのですが、勝ち越しまで許してしまい早いイニングでの降板となってしまいました。中継ぎ投手のみなさんに負担をかけてしまい申し訳ないです」四回先頭の岡本に同点弾を浴びると、五回は秋広に勝ち越し打を許した。ただ、五回1死一、二塁のピンチでは大城を一ゴロ併殺に仕留めて、点差を広げず。六回に大山が逆転2ランを放ち、試合をひっくり返した。

◆26日の13回戦に先発する阪神・大竹は、キャッチボールなどで調整した。「開幕直後の1試合も後半戦の大事な試合も、やらなきゃいけないことは一緒。自分のやれることをしっかりとやる」。巨人との対戦は7回零封と好投した5月27日以来2カ月ぶり。前半戦は7勝1敗で防御率1・48。後半戦も白星発進でさらに勢いに乗る。

◆阪神が接戦をものにした。1-2の六回に大山悠輔内野手(28)が逆転の11号2ランを放った。菅野の136キロフォークを左翼席へ運び、試合をひっくり返した4番は、七回2死一、三塁の好機でも左前打を放って大きな追加点をマーク。2安打3打点と勝利に貢献した。一回には5番・佐藤輝が右翼線へ先制の適時二塁打。プロ入り後、1軍では初めて3番を任された森下は六回に右前打を放って大山の2ランを呼び込むなど、ドラ1クリーンアップがそろって躍動した。先発した西純は5回2失点と粘投。島本、岩貞、加治屋、岩崎とリリーフ陣は無失点でつないだ。この日の試合前は18日に脳腫瘍のため28歳の若さで天国へと旅立った球団OB・横田慎太郎さんの追悼セレモニーが行われた。ナイン全員が横田さんの思いを背負い、天国へ勝利を届けた。

◆巨人は接戦を落とし、再び借金1となった。先発の菅野智之投手(33)は六回途中5安打3失点で3敗目。1点リードの六回1死一塁から大山に逆転の決勝2ランを浴びた。原辰徳監督(65)は「あそこで何とかというところはあったけどね。相手がちょっと上回った」と振り返った。打線は相手を上回る9安打を放ちながら2点止まり。4併殺打と拙攻が重なった。指揮官は「やっぱり、もうちょっと打たないとね」と苦言を呈し「切り替えて行くしかないですね」と前を向いた。

◆18日に脳腫瘍のために28歳で亡くなったOB横田慎太郎さんの追悼試合として行われ、阪神が逆転勝ち。打線は森下翔太外野手(22)=中大=が初の「3番」に入ったことで、大山悠輔内野手(28)、佐藤輝明内野手(24)のD1位クリーンアップを形成。1点を追う六回、右前打の森下を一塁に置いて、大山が逆転の11号2ランを左翼席に運び、七回にも4点目を叩き出す左前打を放った。一回には近本光司外野手(28)の24打席ぶり安打を起点とし、佐藤輝が先制の二塁打をマークするなど、3人が得点に絡んだ。2位広島も8連勝でゲーム差は0のまま。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=48勝36敗3分、観衆=4万2633人)。ーー3番・森下も点に絡んだ「もう昨日から3番でって、そんなもん」ーードラフト1位がクリーンアップ「そういう流れになったからな。森下の場合、いいとこでというかなあ、初回(1死二塁で三ゴロ)もあったけどね、あんな打率(試合終了後で・192)やけど、最近一本ずつ、いいとこでヒットが出るんで、得点に絡む機会が多いからね」ーー大山のホームラン後に、平田ヘッドと話していた「いやいや、打ち方を教えたんよ。後ろでな」ーー試合中に「うん。ちょっとな、おかしなってからなあ」ーーうまくいった「ホームランを打てる打ち方を教えたんよ」ーー打球も切れなかった「そうや、ボール球、最近また振っとったからなあ。低めのをな。開きが早い感じやったから。最後の打席(七回の左前適時打)も前だったらサードゴロなっとったかもしれんけどな。三遊間のな。ちょっとしたことなんよ」ーー素振りルームで教えた「そうそう。後ろでね。『ちょっと、こうなってるぞ』だけは言った」ーーそういうアドバイスはよくする「そんなせえへんよ。そこまで金もろてないわ(笑い)。ずっと低めのボール球を振るのをな、1打席目もそうやったけど、2打席目もうまいことフォアボール選んだけど、あれも最初の2つはボールやで、空振りしとったんわ。だから悪い傾向になりかけているというかな、そんなんがあったからな」ーー佐藤輝もタイミングが合ってきた「神宮の最後の打席(23日のヤクルト戦の八回の適時二塁打)でな。ああいう打球、久しぶりやろ。バッターもゲームの中で1打席、1球でタイミングが合うたり、変わる時があるからな。そういうのも覚えといて、継続してやればエエってことやろ。練習でなんぼ打っても、ゲームでヒット1本出んとパッと乗って行けへん部分あるもんな」ーー横田さんの父と「うん、会うた、会うた、今も会うたよ。裏に来てたわ。試合前も会ったからな」ーー会うのは久しぶり「何回か対戦したと思うよ。3つくらい下かな、3つか4つくらいと思うよ(実際は5歳下)。あの当時はオープン戦くらいやけどなあ」(横田さんの父・真之さんはロッテ、中日、西武に在籍)ーーこういう試合、負けると「そういうのはあったしな。最初からドラフト同期は投げさそうと思ってたから。ボロボロのゲームではアカンけどな。ある程度接戦の時はと思っとったよ、今日は2人(岩貞と岩崎)は」ーー監督の中にも思いは「そんなん言い出したら、みんないろんな思い持ってるから。それはあんまなかったけどな、やっぱりチームとして、そういうゲームやからな」

◆巨人・菅野智之投手(33)が六回途中5安打3失点で3敗目を喫した。一球に泣いた。3-2の六回1死一塁。カウント2-2から阪神の4番・大山にフォークボールをすくい上げられ、勝ち越しの2ランを被弾した。力投を続けていたが、痛恨の一発でリードを守れず「大山に関しては前回打たれた反省も踏まえて全打席勝負してましたけど...あんまり使いたくないですけど、打者がうまく打ったなと」と振り返り、「結果がすべてなので、そこもしっかり打ち取れるように力で上回れるようにやっていきたい」と前を向いた。前回登板した17日のヤクルト戦(神宮)では1死しか奪えず、6安打6失点でKO。「しっかり借りは返したい」と意気込んでいた右腕だったが、白星をつかめなかった。

◆中日、阪神、西武で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(69)は4つの併殺を完成させた内野陣に高い評価を与えると同時に、「3番・森下」に高い可能性を感じたと力説した。大きかったのは阪神が完成させた4つの併殺だ。一回無死一塁、五回と七回の1死一、二塁、九回無死一塁。確実に併殺を完成させ、巨人のショックは大きかったはず。去年までなら併殺崩れで走者が残り、失点に直結してダメージを受けた。今季は堅実にゴロ処理ができるようになっており、成長を感じる。攻撃面では5番・佐藤輝に「雰囲気」が出てきた。バットが体に巻き付くようなスイングができていた。一回の適時二塁打、六回の中前打はもちろんだが、七回の三直も、しっかりしたスイングから生まれたもの。1試合に1打席だけ、1本だけではなかった。佐藤輝がコンスタントに結果が残せるようになると、大山への負担がかかる状態から、かなり打線が変わってくる。森下の3番も賛成だ。ノイジーがあまりにも結果が残せていない以上、ドラフト1位トリオで組む決断はあってもいい。そもそも、ノイジーで勝った試合がどれだけあったのか? 森下で勝った試合は何試合もあった。可能性として、森下の方が感じる。この日の安打は得意なコースを右へ打った。この打撃が安定してできればいい。まだグリップが体から離れるスイングも目立つ。強く振るのと、速く振ることは違う。ガムシャラに振ってはいけないことを覚えていってもらいたい。この日はノイジーを下げて、島田をスタメン起用したが、ここにも問題がある。島田の打撃の形は今シーズンはずっと悪い。テークバックの際に、グリップが捕手方向に大きく移動してしまっている。これでは打撃の状態は良くならない。ノイジーは厳しいが、島田も厳しい。岡田監督が今後、左翼に誰を起用していくか。今後の戦いの焦点のひとつだ。

◆試合前時点で7月の打率が・196と苦しんでいた巨人・岡本和真内野手(27)が、7日以来の一発となる21号ソロを放った。1点を追う四回に甘く入った直球を左翼ポール際へ。リプレー検証が行われたが判定は覆らず、珍しく万歳で喜びをあらわにした。打線は相手を上回る9安打を放ちながら2得点にとどまり、4併殺打と拙攻が重なった。復調の兆しを見せた主砲は「あと2つ勝って帰れるように」と巻き返しを期した。

◆自己ワーストの23打席連続無安打だった近本が、一回に中前打を放って22日の1軍再昇格後の初安打をマークした。七回には四球で出塁し、4点目のホームイン。「塁に出るだけです、どんな形でも」と貪欲に勝利を導いた。試合前練習では2日の巨人戦(東京ドーム)で死球を受けた高梨から謝罪を受けると、〝大丈夫です〟と両手で丸の形を作って応えた。

◆ヨコ、俺たちはやるからな―。阪神は巨人に4―2で逆転勝ち。1点を追う六回に大山悠輔内野手(28)が値千金の逆転2ランを放った。18日に脳腫瘍のため亡くなった球団OB・横田慎太郎さんの追悼試合。仲間の無念を胸に刻み、野球を続けられる感謝と4番の責務をバットに込めた。これからも手向けの勝利を積み重ね、シーズン後には最高の報告を届ける。高々と舞った打球は、左翼スタンドに吸い込まれた。まるで誰かが後押ししたように、美しい放物線が架かる。4番の大山が値千金の逆転2ランで試合を決めた。ベンチに帰ると、感謝の思いを込めてヘルメットを笑顔で天に掲げた。「打った感じ、レフトフライかなというのはありましたけど、あそこまで伸びてくれたのは、ヨコ(横田さん)が運んでくれたものだと思います。〝ありがとう〟という気持ちを持って、そういう行動をしました」試合前には18日に脳腫瘍のため28歳の若さで死去した阪神OB・横田慎太郎さんの追悼セレモニーが行われた。岡田監督が「特別なゲームだった」と振り返った一戦。虎の4番が天国まで届きそうなアーチで勝利に導いた。1―2の六回。1死から森下が右前打で出塁すると、カウント2―2の6球目、菅野の内角低めのフォークにバットを振り抜いた。高々と舞った打球は左翼席で弾む逆転弾。1日の巨人戦(東京ドーム)で菅野から放って以来となる11号だ。「横田の思いを自分の中に持って試合に臨んでいます。チームのためにも横田のためにも打つことができて良かった」とうなずいた。

◆初めて「3番」を任された森下は六回1死で右前打を放ち、大山の逆転弾を演出した。対戦を熱望していた東海大相模高の先輩・菅野からヒットを放ち、「うれしい。プラスチームが勝ったということがうれしい」と笑顔。これで4試合連続安打とした。横田さんとは面識はないが「当たり前に野球ができていることに感謝して。思いは自分も持ってしっかり臨めた」と力を込めた。

◆加治屋が1軍再昇格後初登板を三者凡退で締め、勝利に貢献した。入団はソフトバンクだが、横田さんと同じ2014年組。台湾で行われたウインターリーグではともに汗を流し、〝奇跡のバックホーム〟も目撃した。「ホークス側のブルペンであのプレーを見ていました。一生懸命さが伝わる選手でした。そういう選手が、高校、中学、小学生と増えていって、いい野球界になってほしい」と話した。

◆厳しく攻めた1球を捉えられた。4位・巨人は菅野智之投手(33)が1点リードの六回に4番・大山に逆転2ランを浴び、後半戦初黒星。原辰徳監督(65)は右腕に高いハードルを課すだけに、やや辛口だ。「相手がちょっと上回った。そこ(菅野の投球)は本人に聞いてください。僕らがあれで満足していると思われても、しゃくだしね」前回登板で1死しか取れず6失点KOされた菅野は、五回まで1失点。だが大山への6球目、膝元に落としたフォークボールをうまく左翼ポール際へ運ばれて降板。5回?を5安打3失点で3敗目(2勝)を喫し、「本塁打だけは駄目だった。結果がすべて。力で上回れるようにしたい」と雪辱を誓った。チームの連勝は2で止まり、再び借金1。甲子園での5連敗は、シーズン中では2004年以来19年ぶり。首位を走るライバルに意地を見せたい。(谷川直之)

◆絶対に負けられない一戦だった。勝利を願う虎党のために、佐藤輝が口火を切る。右翼線に弾ませた有言実行の先制打で、横田さんの追悼試合を彩った。「初球から(いこう)という意識でした。いいところに飛んだので良かったです」一回2死一、二塁の先制機。菅野の投じた初球、142キロカットボールを引っ張った。これまで何度も苦杯をなめてきた内角高めの球を、自慢のパワーで押し込む。打球は詰まりながらも右翼線へ。先制の適時二塁打に、スタンドは大歓声に包まれた。これで4試合連続安打&2試合連続打点。岡田監督は「神宮の最後の打席(23日、左中間への二塁打)でな。ああいう打球、久しぶりやろ」と、きっかけの一打を分析する。神宮でつかんだ感触を手に甲子園へと帰ってきた24日の移動日、佐藤輝は誓った。「そろそろしっかり打って勝つというのが必要だと思う」。横田さんの追悼試合という特別な意味もあった。勝利が絶対条件だった一戦で、打てば誰よりチームを勢いづけることができる男が先陣を切ってくれたのは大きい。六回には左腕・大江のスライダーを中前にはじき返し、6月17日のソフトバンク戦(甲子園)以来のマルチ安打。この中前打にも、岡田監督は「ほんとは右、左で出す選手じゃない。あの1本は、最初の1本よりもね。本人は何かつかむというか、そうしてほしい」と完全復活の兆しを感じた。そして、佐藤輝自身もそう思っている。「いい当たりもでてきたので良かった。あしたも頑張ります」〝全部勝つ〟と宣言した甲子園6連戦。目覚めた虎の大砲はもう止まらない。(原田遼太郎)

◆2番手の島本が好投で逆転への流れを引き寄せた。1-2の六回に登板し、中島を二ゴロ、代打・中田翔を遊ゴロ、最後は門脇を二飛に仕留めた。直後の攻撃で大山の逆転2ランが飛び出し、横田さんに白星を届ける3勝目を挙げた。「登板したら絶対に抑えようと思っていた。リズム良くいけてよかった」と胸を張った。後輩の思いも背負い、勝負どころでゼロを並べていく。

◆梅野が5投手のリレーを懸命にリードし、同期入団の横田さんの追悼試合で白星をささげた。終了直後にマウンド上でナインと天に向かって腕を伸ばし、「本当にいい報告ができてよかった。勝利を届けたなと。(思いを)行動でやりました」と振り返った。七回の岩貞、九回の岩崎も同期。「そういうパターンに持っていけたのは良かった。ゲームセットでザキ(岩崎)とウイニングボールを手にできたのは良かった」とうなずいた。

◆甲子園で横田慎太郎さんの追悼セレモニーが行われていた、ちょうど同じ時刻、球場ほど近くで開催されていたのが「吉田義男さんの卒寿を祝う会」。26日に90歳の誕生日を迎えた「阪神タイガース唯一の日本一監督」のために、日本全国から友人、知人が集結していた。三好一彦、南信男という歴代の球団社長が姿を見せ、サンケイスポーツ専属評論家・江本孟紀氏の顔もあった。俳優・小栗旬の父でもある舞台作家の小栗哲家氏も。吉田さんの交友関係の広さをうかがわせるにぎわいだった。ウン十年来の親友という世界的な指揮者・佐渡裕さんも登場。「私は1993年から17年間、フランスで暮らしたんですが、渡仏してまもなく、吉田さんがオールフランスの監督に就任された。直後に夏の甲子園で活躍したメンバーを中心とした高校日本代表がやってきて対戦。見に行ったんです。ムッシュ吉田が奮闘しておられた。必死で応援してしまいました」今ではすっかり吉田ファンだとか。名指揮者だから当然なのだろうか?! プレゼントは「指揮棒」だった。どういう意味があるんだろうか? 今すぐ、岡田監督に渡して、さらに、もっと名指揮してもらえ、ということか? 個人的に、勝手に想像を膨らませて、勝手に楽しくなっていた。

◆エースの座に君臨してきた菅野だからこそ、もどかしさが募る。決して打ち込まれたわけではない。出来も久々によかった。無駄な力が入らず、軽く投げて、いいボールが来ていた。ところが、どうみてもヤマ場となった六回1死一塁で、4番・大山に2ラン。押さえがきかず、すっぽ抜けたフォークボールだ。ストレート系は、力が抜けていい。フォークとなると、話は別。ショートバウンドするくらい、低く投げないといかん。もちろん、本人も重々承知しているはず。わかっていて、できなかったのは、体が言うことを聞かないから...。つまり、投げるスタミナが不足しているということだ。六回あたりでヘタっているようでは、並の投手。きついイニング、ピンチを乗り切り、再びエンジンがかかり、ボールが走り出す。それが一流。エースの姿。チームが上位に食らいつくためにも、菅野の存在は不可欠。スタミナとパワーを戻すよう、強い意識を持ってほしいね。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆4番は強くなければ(打たなければ)いけない! たくましくなければ(なめられては)いけない! そして...。優しくなければいけない!!28歳、あまりにも若くして逝ってしまった...。いや、天国のベースボールリーグに移籍していった横田慎太郎の追悼試合で、4番・大山悠輔が横田へ、さらには横田を愛した者への最大の逆転2ラン弔辞ホームランをほうり込んだのだ!! 大山~!! あんたは...。あんたこそ真の『虎の4番』や!!(号泣)同期の岩貞も、岩崎も、梅野も、横田を勝利で送ろうと、力の限りをグラウンドにぶつけた...。その結果の1勝はこの先のペナントにおいて、単なる1勝ではないと俺は信じる!!金本監督の時の京セラドームでの開幕戦。俺も生で観戦していたけど、あの時の横田のはじけんばかりの若々しいプレー!! 打った! 走った! そしてキラキラとまぶしく輝いた!! その横田がなんで...。無念過ぎる気持ちは勿論あるけど...。それ以上に自分のためではなく、周囲の者を悲しませないために「健康一番やー!!」と、ヒーローインタビューのお立ち台で横田が叫んでいた声が聞こえたのだ!! 皆さん、身体を大切にしようね!!

◆巨人は菅野智之投手(33)が1点リードの六回に4番・大山に逆転2ランを浴びた。前回登板で1死しか取れず6失点KOされた菅野は五回まで1失点。だが大山への6球目、膝元に落としたフォークボールをうまく左翼ポール際へ運ばれて降板。5回1/3を5安打3失点で3敗目(2勝)を喫した。元巨人監督の堀内恒夫氏(75)は26日、自身のブログで「大山くんが上手く打ったとも言えるが今の菅野のイメージは『変化球投手』それが相手もわかっている そんな一発に見えた」と指摘。「もし菅野がこれからも野球をやり続けたいのであれば同じ背番号をつけた俺から言えることそれは、たった一つ。自分のピッチングさえすれば良かった沢村賞を獲得した頃のイメージを手放し打たれてもいかに根気よく諦めずに投げ続けられるか。これにかかっていると思うよ」とアドバイスを送っていた。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
48363 0.571
(↑0.005)
-
(-)
56315
(+4)
264
(+2)
42
(+1)
44
(-)
0.236
(-)
2.800
(↑0.01)
2
(-)
広島
50380 0.568
(↑0.005)
0
(-)
55307
(+6)
288
(+3)
54
(-)
48
(-)
0.248
(↑0.001)
3.010
(-)
3
(-)
DeNA
44402 0.524
(↑0.006)
4
(-)
57315
(+5)
297
(+3)
58
(+1)
20
(-)
0.249
(-)
3.170
(-)
4
(-)
巨人
42431 0.494
(↓0.006)
6.5
(↓1)
57309
(+2)
319
(+4)
101
(+1)
28
(-)
0.249
(↑0.001
3.580
(↓0.01)
5
(-)
ヤクルト
36482 0.429
(↓0.005)
12
(↓1)
57309
(+3)
334
(+6)
73
(-)
45
(+1)
0.237
(-)
3.640
(↓0.04)
6
(-)
中日
34512 0.400
(↓0.005)
14.5
(↓1)
56251
(+3)
289
(+5)
40
(-)
26
(-)
0.241
(-)
2.970
(↓0.03)