西武(☆3対0★)ロッテ =リーグ戦13回戦(2023.07.25)・ベルーナドーム=
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ロッテ
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西武
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勝利投手:髙橋 光成(7勝6敗0S)
敗戦投手:メルセデス(3勝6敗1S)
  DAZN
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◆西武は初回、佐藤龍とマキノンの適時打で2点を先制する。そのまま迎えた6回裏には、古賀のスクイズで貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・高橋光成が9回5安打無失点の熱投。今季2度目の完封で7勝目を挙げた。敗れたロッテは、打線が振るわなかった。

◆西武佐藤龍世内野手(26)が先制適時打でチームに勢いをつけた。この日はプロ入り後初めて、3番打者としてスタメン起用された。「スタメン3番で行くことになりしびれました!」と意気に応え、初回1死三塁でロッテ・メルセデスの7球目を右中間に運んだ。自身初の三塁打となり、三塁上でガッツポーズ。先制点を呼び込み「打った瞬間の手ごたえも良く、芯に当たったので、外野手の間は抜けるなと思いました。良かったです」と球団広報を通じコメントを寄せた。「第3の捕手」としても控えるユーティリティープレーヤーは、7月9日のオリックス戦(京セラドーム)では痛恨の2失策を喫し、チームも敗れた。その日の試合後には「まず練習...するしかないと思います」と絞り出すように声を出し、バスに乗り込んだ。とはいえ、もともとチーム屈指の練習量を誇る。守備練習の量をしっかり確保するために、ナイターの日は毎日昼すぎから1人、マシン打撃で汗を流していることも多い。連勝が7でストップし、あらためて流れを作りたい一戦。努力の一撃を放つと、直後、マキノンの適時打で2点目のホームを踏んだ。【金子真仁】

◆西武源田壮亮内野手(30)にヒヤリとする場面があった。3回裏の第2打席、ロッテ・メルセデスの2球目が源田の右の肘当てを直撃し、跳ねた球が顔面をかすめるようにヘルメットのつば裏を持ち上げるように当たった。源田はのけぞるようにして倒れ、松井稼頭央監督(47)らが心配そうに駆けつけた。源田は数分後、左目付近をタオルで押さえながら、歩いてベンチへ戻った。治療後、源田が一塁へ向かうと場内から大きな拍手が発生し、左翼席の西武ファンからは「がんばれ、がんばれ、壮亮!!」のコールが起きた。4回表もいつもより少しベンチを出るのが遅かったものの、遊撃守備についた。源田は3月のWBCの試合中に右手小指を骨折。チーム方針で治療最優先となり、ペナント開幕から約2カ月後の1軍合流になっていた。

◆/これがクリーンナップだ\佐藤龍世がプロ初のスリーベース?マキノンも続いて初回に2点を先制?#プロ野球(2023/7/25)??西武×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球#seibulions pic.twitter.com/h6UXW6mIAT

◆西武高橋光成投手(26)が、自身初の2試合連続完封勝利を飾り、今季7勝目を挙げた。7月16日の日本ハム戦(ベルーナドーム)では、9回120球で4安打完封。中8日となったこの日もロッテ打線を押し続けた。最終回のピンチも無失点で脱し、9回129球で5安打完封を成し遂げた。西武の投手が2試合連続で完封勝利を挙げたのは、17年の多和田真三郎投手以来6年ぶり。多和田は8月12日のロッテ戦、19日の日本ハム戦でいずれも完封勝利を挙げた。

◆/これがエースの貫禄\自身初の2試合連続完封勝利??最後は鴎の大砲・山口を空三振で仕留めた回数:9失点:0安打:5三振:7四球:1球数:129?#プロ野球(2023/7/25)??西武×ロッテ??Live on DAZN#DAZNプロ野球#seibulions pic.twitter.com/9BWkFZvJro

◆ロッテは西武高橋光成に完封され、連勝が3で止まった。先発のメルセデスが6回3失点で6敗目。自身6月16日以来となる白星はつかめなかった。収穫はこの日1軍に昇格したドラフト4位左腕、高野脩汰投手(24)がプロ初登板で2イニングを0点に抑えたこと。3点を追う7回から登板し、打者7人を無安打2奪三振1四球に封じた。高野は「足が震えるぐらい緊張しましたが、まずは無失点に抑えられてよかったです。ボール先行になってしまいましたが、落ち着いて1つ1つアウトを取ることができましたし、三振も取れて、いい経験ができました。ここからしっかりチームに貢献できるよう頑張っていきたいと思います」と振り返った。吉井監督は試合後、まだ適性を見極めている段階で中継ぎ決定ではないとした上で「独特なフォームなので初見では捉えられないと思う。何回りかして、慣れられた時にどうやって抑えていくか見ていきたい」と話した。

◆9回のマウンドへ向かう先発投手だけが味わえる。西武高橋光成投手(26)は「鳥肌が立ちました」と言い「中毒性があります」とも表現した。9日後、同じ大歓声に送り出され、マウンドへ1歩1歩。9つの「0」を並べ、ほえた。「やっぱり最高でしたね。本当に、何て言うんだろう。すごく力をいただいている感じがするので」見えない力に乗せられ、154キロ、さらにこの日最速155キロと、100球を超えているのに出力も上がっていく。「出し切るしかなかったので最後、精いっぱい腕を振りました」。2走者を許しながらもポランコ、山口のロッテ中軸を連続三振。9回5安打完封。エースのエースたるゆえんを示した。序盤、捕手の古賀をマウンドに呼ぶ場面があった。「まぁ、ちょっと、いろいろ言えない秘密な話をしていました」そう笑う。バッテリーを組むことが増え、コミュニケーションも濃密になっていく。「自分はこうしたいって意見も言いますし、古賀も『もっとこうしてください』とちゃんと話ができるようになってきたので。お互い投げたいボールが首振らなくても合うようになってきたし、そういう点では2人ともすごい成長できてるのかなと思います」110球完投勝利を理想としているから、少し多く投げてしまった。「1球1球の積み重ねだと思っていて。最初からプランは立ててないです。1球1球、打者に向かっていく姿勢の積み重ねだと思ってます」と完封を振り返り、長髪の汗をぬぐった。それは水だったのかもしれない。「バッターがサヨナラ打った時はあって、ピッチャーはなかったので、栗山さんがやってくださって。これからちょっと流行るんじゃないかな」。勝利のウオーターシャワーが、盛り返したい西武にまた勢いを付けた。【金子真仁】

◆西武佐藤龍世内野手(26)はいつものように、左膝を突くようにして三塁を守った。願っていた。「頼むから勝ってくれ、と思ってました」頼む-、に情感がこもった。3点リードの9回1死二、三塁。ロッテはポランコ、山口と中軸に回った。深めの守備位置から、何度かマウンドの高橋光成投手(26)のもとへ近づく。「ゆっくりでいいよ。ゆっくり、ゆっくり」完封目前、投げ急がぬよう。スタメンを外れると、9回に三塁の守備固めに入ることも多い。いつも投手に声を掛けている。いいタイミングで。低く見て、強打者のゴロに備える。身体を張ってでも守らねば。7月9日のオリックス戦(京セラドーム)で三塁守備で2失策。チームも敗れた。2死で一塁走者を二塁で刺そうとして、悪送球になった。「準備不足ですよ。黙って一塁に投げとけばいいのに...」ミスの数日後、まるで自分に怒りをぶつけるように話した。もともと練習量は多い。より守備練習に力を入れた。一方、打で光りたい立場にある。スイングが減らないように、ナイターの日は昼すぎにやって来てマシン打撃をこなす。1人だけの時間帯もある。好きな音楽を、割と大きな音量で流しながら打つ。「やっぱり、リズムですもん。バッティングも」。年末には故郷の厚岸に戻り、家業のカキむきを手伝うのが恒例行事だ。そこでも無になるため、眠らぬため、音楽を大きめに流す。そうやって自分の世界に入り、リズムをつかむ。プロ初の3番打者を務めた。「やったろか! と思いました」。試合前、首脳陣からは特に何も言われなかった。「無言の圧。」と笑った。初回1死三塁、いきなりの見せ場。追い込まれて、右中間へはじき返した。プロ初の三塁打が、先制適時打に。「今までしんどい時もバット振り続けてきてよかったなと思います」。しみじみ話す。大阪のマイナスを取り返したとは思っていない。「いやぁ、まだまだ、もっともっと。チームに迷惑かけてきてるんで、しっかり監督、コーチに恩返しできるように」でも勝ったのは純粋にうれしい。「チームが勝てれば、僕はいいんで。サードが誰であろうと。それが自分だったら最高ですけど。自分が出てなくても勝てれば、監督の笑顔が見られれば全部、それでいいです」だからこの夜は最高だった。ピンチを越えるたび、三塁で何度もガッツポーズした。最後も。完封が決まると、マウンドへゆっくりと駆けた。一塁マキノンとたたえ合う。バッテリーの抱擁が終わってから、ゆっくりエースと抱き合った。【金子真仁】

◆西武・与座海人投手(27)が26日のロッテ戦に先発する。昨季は自身初の10勝(7敗)をマークしたが今季はここまで8試合の登板でいまだ勝ち星なし。6日のロッテとの前回対戦(東京ドーム)では5回5安打4失点で「打たれるべくして打たれた」と反省。下手投げ右腕は「チームがリードをしてくれて後ろにつなぐという形を作れればベスト」と今季初勝利を目指す。

◆「2番・遊撃」で先発出場の西武・源田壮亮内野手(30)が2-0の三回、右肘付近に死球を受けたがプレーを続行した。三回の先頭打者として左打席に立った源田。1ストライクからロッテ先発左腕、メルセデスの138キロの直球がエルボーガードが覆われていない右肘付近に直撃した。自らの足でベンチに下がると、約3分間の治療を受け、再びグラウンドへ。背番号6にスタンドのファンから拍手が送られた。

◆パンチ力のある打撃が持ち味の西武・佐藤龍世内野手(26)がプロ5年目で初めて3番に座った。一回、好機でこちらもプロ初となる三塁打を放ち、チームに先制点をもたらした。「スタメン3番でいくことになり、しびれました!」獅子打線がロッテ先発左腕、メルセデスの立ち上がりを攻めた。「気持ちで負けないように。その上でチームに勢いを付けられたら」と意気込んでいた1番・岸がまずは左翼線二塁打でチャンスメーク。続く源田が犠打を決め、1死三塁で右打席に佐藤龍が立った。フルカウントから外角の138キロを右中間へ運び「打った瞬間の手応えもよく、バットの芯に当たったので外野手の間は抜けると思いました。よかったです」と声を弾ませた。北海道・北海高、岩手・富士大を経て、2019年にドラフト7位で西武に入団。この日、全国最多40度目の夏の甲子園大会出場を決めた母校・北海高の後輩にも負けじと、9日以来の先発出場で活躍した。佐藤龍の先制打を皮切りに、1死三塁で4番・マキノンも「サトウ(佐藤龍)が先にスリーベースを打って点を取ってくれたので、楽な気持ちで打席に入れたね」と左前適時打。「打球を前に飛ばすことに集中した結果、ヒットになってよかったよ」と打席を振り返った。今季、ロッテに対しては4月26日の同戦(ZOZOマリン)から8連敗中。先制攻撃で試合の主導権を握った。(加藤次郎)

◆西武の高橋が2試合連続完封で勝ち数先行となる7勝目。5安打に抑えて1四球と安定していた。打線は一回に佐藤龍の適時三塁打とマキノンの適時打で2点先制し、六回は古賀のスクイズで加点。ロッテは打線がつながりを欠いた。

◆ロッテのドラフト4位・高野脩汰投手(24)=日本通運=が、0-3の七回に2番手でプロ初登板を飾り、2回無安打無失点、2奪三振と好投した。1四球を与えたものの、満点デビューを飾り「足が震えるぐらい緊張しましたが、まずは無失点に抑えられて良かった。ボール先行になってしまいましたが、落ち着いて一つ一つアウトを取ることができて、いい経験になった。ここからしっかりチームに貢献できるよう頑張っていきたい」とコメントした。ルーキーの力強い投球に、吉井監督は「3点ビハインドの場面で、敗戦処理というシチュエーションではなかったと思う。かなり緊張したと思うけど、うまくスタートが切れてよかった」と目尻を下げた。ルーキー左腕は、上半身を前方に大きく傾けるダイナミックかつ独特なフォームが特徴。指揮官は「独特なフォームからの投球なので、たぶん初めてみる打者は捉えられないかなと思う。何回りかして、慣れられたときにどうやって抑えていくかも見てみたい」と話した。打線は今季初対戦した高橋を前に散発5安打と沈黙。チームの連勝は3で止まり、対西武の連勝も8でストップした。吉井監督は「良い投手なので、こういうときもある。次はやられないようにしっかり対策を練りたい」と見据えた。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
51332 0.607
(↓0.007)
-
(-)
57332
(-)
275
(+5)
75
(-)
30
(-)
0.255
(-)
2.970
(↓0.01)
2
(-)
ロッテ
45334 0.577
(↓0.007)
3
(-)
61293
(-)
285
(+3)
57
(-)
47
(-)
0.233
(↓0.001)
3.290
(-)
3
(-)
ソフトバンク
44402 0.524
(↑0.006)
7
(↑1)
57309
(+5)
292
(-)
57
(-)
39
(-)
0.245
(-)
3.150
(↑0.03)
4
(-)
楽天
41441 0.482
(↑0.006)
10.5
(↑1)
57296
(+3)
338
(+1)
72
(+2)
62
(-)
0.236
(-)
3.490
(↑0.03)
5
(-)
西武
37481 0.435
(↑0.006)
14.5
(↑1)
57242
(+3)
285
(-)
58
(-)
56
(+2)
0.230
(-)
2.980
(↑0.04)
6
(-)
日本ハム
35530 0.398
(↓0.004)
18
(-)
55275
(+1)
287
(+3)
65
(-)
51
(-)
0.228
(-)
2.980
(↓0.01)