1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7 | 0 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | X | 1 | 5 | 0 | 1 |
勝利投手:岩貞 祐太(1勝0敗0S) (セーブ:岩崎 優(2勝1敗12S)) 敗戦投手:木澤 尚文(2勝2敗0S) 本塁打 |
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◆阪神は両軍無得点で迎えた8回裏、森下のプロ初本塁打となるソロで試合の均衡を破る。投げては、先発・西純が7回無失点の好投。その後は岩貞、岩崎の継投で得点を許さず、2番手・岩貞が今季初勝利を挙げた。敗れたヤクルトは、先発・高橋が好投するも、打線が援護できなかった。
◆ロックバンドT-BOLANの森友嵐士(57)が、試合前のパフォーマンスで甲子園を盛り上げた。この日は「懐メロ」をテーマに音楽と野球観戦を同時に楽しむ「トラフェスvol.2」として開催。虎のイラストや文章などの刺しゅうが入った「阪神仕様」の黒い衣装で登場し、自身の楽曲「Bye For Now」を熱唱した。球場で歌唱するのは初めてで「球場の前に立っただけで、すごい感動でした。甲子園か...という」と喜んだ。森友は5回裏終了時にも歌唱パフォーマンスを行う予定。「ここから始まるからみんな気持ちも上がっていくだろうし。さらに気持ちの上がっているものに追い風をあげられるようなことになれたら」と意気込みを語っていた。.
◆演歌歌謡歌手の新浜レオン(27)が、始球式に登場した。千葉英和高の野球部出身で、ポジションは捕手。当時使っていたというキャッチャーミットを持ち、マウンドへ。トラッキーが左打席に立ち、外角高めへ剛速球を投げ込んで場内を沸かせた。夏の甲子園を目指した高校時代の最高成績は千葉大会のベスト4で敗退した。「甲子園の土を触りたくて野球をやっていた。こうやって甲子園に来れたのは夢のようでしたね」と興奮気味に振り返った。ソフトバンク育成右腕の重田が高校の同級生でもあり、「彼も今年支配下登録されて、そして自分もNHKの紅白歌合戦に出たい。そうなれば、登場曲で自分の曲を使ってくれるって約束はしているので、それはお互いにかなえたい夢ですね」と青写真を描いた。ソフトバンク重田倫明投手のプロフィルはこちら
◆/主砲が見せた「これぞプロの守備」\村上宗隆が三塁線の打球に飛びついた??スーパープレーでピンチを防ぐ???プロ野球(2023/7/9)??阪神×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/njwb2FEkdT
◆阪神ドラフト1位の森下翔太外野手(22)が、値千金となる待望のプロ1号ソロを放った。両軍無得点で迎えた8回、先頭で木沢の初球、真ん中150キロ直球を振り抜いた。大飛球は大きな放物線を描いて左中間スタンドへ。1軍30試合目、96打席目で飛び出したメモリアル弾が、試合の均衡を破る1発となった。
◆/最高に盛り上がる場面でプロ初ホームラン\ルーキー森下翔太が均衡を破った??甲子園で放った値千金の一発???プロ野球(2023/7/9)??阪神×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/hWRrsido4b
◆阪神が、ドラフト1ルーキーのアーチで連敗を2で止めた。両軍無得点の8回、森下翔太外野手(22)が、ヤクルト3番手木沢から中堅左へプロ第1号となるソロ本塁打をたたき込んだ。ゼロ行進のスコアボードに1を刻み、チームの単独首位を死守。甲子園には特大の「森下コール」が響き渡った。新人本塁打による1-0勝利は球団2度目で、69年5月21日広島戦の田淵以来。なお「新人のプロ1号による1-0勝利」は球団史上初となった。先発西純は7回6安打無失点。今季最多104球の熱投でヤクルト打線を制圧した。打っては5回に今季2本目の安打となる左前打を決めた。2位DeNAが勝利したため、負ければ同率首位となっていた一戦。背番号1を背負う新人が、一振りで試合を決めてみせた。森下翔太(もりした・しょうた)2000年(平12)8月14日生まれ、横浜市出身。東海大相模では1年夏からベンチ入り。甲子園は3年春4強。高校通算57本塁打。中大ではDeNA牧の2学年後輩にあたり、1年春に全試合出場でベストナイン。1、4年時に大学日本代表に選ばれた。4年春に2度目のベストナイン。大学通算9本塁打。22年ドラフト1位で阪神入団。5月20日広島戦(甲子園)ではスコア1-0のサヨナラ安打。182センチ、90キロ。右投げ右打ち、今季推定年俸1600万円。【動画】阪神ドラ1森下翔太、両軍無得点の均衡破る値千金の1発! プロ初ホームラン
◆ヤクルトが阪神ドラ1の1発に泣いた。両チーム無得点で迎えた8回。3番手木沢尚文投手が森下翔太に150キロの初球を捉えられ左中間席へ決勝本塁打を浴びた。今季3本目の被弾で2敗目。先発高橋は6回で7三振を奪う3安打無失点。「先制点を与えないことを意識した。ゾーンでどんどん勝負して粘り強く投げることが出来た」と今季初の連勝を狙える好投だっただけに、打線の援護が欲しかった。
◆阪神の守護神岩崎優投手(32)が1点のリードを守り切り、今季12セーブ目を挙げた。9回先頭のサンタナに左前打を許したが、村上、オスナ、代打川端を抑え込んだ。8回の森下のプロ1号はブルペンで投球練習をしていたため「見てないです」といい、「どうせ大きなフライとかでアウトだと思ったら、本当にホームランでした」とニヤリ。お立ち台の最後には「タイガースファン、いつもありがとう。オサキデース」と、普段クールな男がミエセスの決めセリフで"ギャルピース"を決め、球場をどっと沸かせた。
◆阪神西純矢投手が7回6安打無失点の快投で、1点差の辛勝を呼び込んだ。「ヒットを打たれてランナーが出ていたけど、落ち着いて投げられました」。走者を出しながらも要所を締め、三塁を踏ませない快投。0-0の5回には2死二塁の先制機を迎えたが、150キロ直球で押し切り、二ゴロで料理。グラブをたたき、ほえた。打撃面でも5回2死二塁で左腕高橋の低め変化球を「低めの真っすぐを狙っていたけど、ちょっと浮いたので手が届いた」と初球からスイング。三遊間を抜く左前打で、今季2本目の安打も決めた。当初は7日の同戦で登板予定だったが、雨天中止で登板日が2日ずれた。岡田監督も「雨で2日遅れたんだけど、思っている以上のピッチングをしてくれましたね」とたたえた快投。2戦連続で快投しながら白星に恵まれないが、着々と居場所を取り戻している。
◆ありがとう、森下! 阪神ドラフト1位ルーキーの森下翔太外野手(22)が値千金すぎるプロ初アーチを決め、苦しむ虎を救った。両チーム無得点で迎えた8回裏、先頭で中堅左に決勝ソロを運んだ。新人プロ1号本塁打による1-0勝利は球団史上初の快挙だ。前夜痛恨の走塁ミスで競り負けていたチームは3連敗を阻止し、単独首位を死守。11日からの首位攻防DeNA3連戦(倉敷、甲子園)を前に、虎が息を吹き返した。森下の大学時代の恩師、中大の清水達也監督(59)は「変化」にすぐに気づいた。2軍降格中に森下は肩にバットを乗せて構えるフォームから、立てて構える打撃フォームに改良。中大4年時、春のキャンプでバットの出方がスムーズに出る、トップの位置を模索。落ち着いたのが、改良前の肩にバットを乗せる形だった。「そこが変わっていたので、『おっ』となった。試行錯誤しているんだろうなと思いました」。連絡を取ってきたわけではないが、前日8日のヤクルト戦を見て気がついたという。中大では1年時からベストナインを獲得。好スタートを切っただけに「その後は苦しんでる時期の方が長かったかもしれない」と振り返る。苦労を知る教え子のプロ初アーチ。「やっと出たなという感じ。キャンプからケガして、オープン戦は良かったけど、また苦しんでいた。今から本当にバリバリやって欲しい」。本人にはメールでも連絡し、喜びをかみしめた。【阪神担当 波部俊之介】
◆ありがとう、森下! 阪神ドラフト1位ルーキーの森下翔太外野手(22)が値千金すぎるプロ初アーチを決め、苦しむ虎を救った。両チーム無得点で迎えた8回裏、先頭で中堅左に決勝ソロを運んだ。新人プロ1号本塁打による1-0勝利は球団史上初の快挙だ。前夜痛恨の走塁ミスで競り負けていたチームは3連敗を阻止し、単独首位を死守。11日からの首位攻防DeNA3連戦(倉敷、甲子園)を前に、虎が息を吹き返した。阪神はルーキー森下のプロ初本塁打で1-0勝利。新人の1-0本塁打は92年9月23日田口(オリックス)が近鉄戦で記録して以来、31年ぶり。セ・リーグの新人では88年5月28日勝呂(巨人)以来となり、田口と勝呂も森下同様にプロ1号が1-0本塁打だった。阪神の新人では69年5月21日田淵が広島戦で記録して以来、54年ぶり2人目。田淵は延長12回に外木場から打ったが、この1発はプロ8号。阪神の新人でプロ1号が1-0本塁打は森下が初めてだ。
◆ありがとう、森下! 阪神ドラフト1位ルーキーの森下翔太外野手(22)が値千金すぎるプロ初アーチを決め、苦しむ虎を救った。両チーム無得点で迎えた8回裏、先頭で中堅左に決勝ソロを運んだ。新人プロ1号本塁打による1-0勝利は球団史上初の快挙だ。前夜痛恨の走塁ミスで競り負けていたチームは3連敗を阻止し、単独首位を死守。11日からの首位攻防DeNA3連戦(倉敷、甲子園)を前に、虎が息を吹き返した。森下が打ち上げた白球が、甲子園の虎党を熱狂させた。4万2609人のメガホン音が心地いい。「『うわー!』ってなっているのは分かりましたけど、そんなに耳に入ってる感じではなく、意外と落ち着いていましたね」ダイヤモンドを1周しながら、冷静にファンの歓喜の声を聞いた。新人のプロ1号が「1-0」勝利の決勝弾となったのは、猛虎史で初めて。30試合、96打席目で飛び出した待望の1発が接戦にケリをつけた。「フォアボールでもデッドボールでも絶対に出塁したいと思っていた。そういう意識でいった結果、いい方向に飛んだかなと思っています」思いを込めて、指1本分程度、バットを短く持った。「出塁をメインに考えて...」。必死だった。代わったばかりの木沢の150キロを強振。この日初めて初球に手を出した。怖い物知らずのルーキーが積極性を思い出し、放った一撃。「遅すぎるぐらいだと思います」と照れ笑いした。5月末、相棒を変えた。ミズノ社の担当者に依頼し、バットの重さを約20グラム増やした。870グラム程度のものを使用していたが、900グラム弱に。「だいぶ違いますよ」。繊細な感覚に、シーズン中であろうが変化を加える決断をした。「今までが軽すぎたので。打感がそんな良くなかったんです。それが今は、バットの重みで良くなっている。当たった時の打球の伸びとか感触とか、いいですね」。東海大相模(神奈川)で高校通算57発、中大で大学通算9発の男の長打力が、目覚めた。重みある一振りで試合を決めた。この日は中大の先輩・牧も本塁打を放っており、岡田監督は「今日はもう中央デーかなと思って、残しといたんよ」。当初の前川のスタメン起用プランから変更して背番号1の出番がやってきた。指揮官は試合前「もっとタイミングを早く取らんと、さばけん」とアドバイス。体現してみせ、近本不在の「1番中堅」で暴れた。お立ち台ではホームランボールを「重み...ありますね」と大切に握り「両親に初ヒットのボールと一緒に贈りたい」。歴史に残る1発で、森下がさらに加速する。【中野椋】9日はともに中大出身の牧(DeNA)と森下(阪神)が1-0本塁打を放った。1日に1-0本塁打が2本は11年5月31日の内川(ソフトバンク)と松井稼(楽天)以来で、セ・リーグで2本は73年8月30日の江夏(阪神)とシピン(大洋)以来、50年ぶり。○...2番手岩貞が1イニング無失点で森下の1号アーチを呼んだ。両軍無得点の8回に登板。浜田、並木、内山の右打者3人を片付け、援護を待った。直後の攻撃で森下が劇弾。「ナイスバッティングです」と先輩として喜び「森下のああいうバッティングを見たら、リリーフとしてはドキッとするので、気が引き締まりました」と刺激を受けた様子だった。
◆阪神のドラフト1位森下翔太外野手(22)が、値千金の決勝弾となるプロ1号ソロで連敗をストップさせた。0-0の8回に左中間スタンドへかっ飛ばした。先発西純矢投手(21)は勝ち負けつかずも7回6安打無失点と快投した。岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)-今日は森下が1発「そうですね。ヒットも5本かな? 毎日ヒット5本しか出ないけど、まあね、連打が続くような展開じゃなかったんで、大きかったですね」-8回は森下に雰囲気はあったか「いやいや、昨日はね、最後、田口か。田口が来るからね、森下残してたんだけど、今日は前川にね、ライト変えようかなと思ったけど、昼間ね、ゼロ、ゼロで、(DeNA)牧がホームラン打っとるから、今日はもう"中央デー"かなと思ってね。うん、で残しといたんよね」-采配もズバリ的中「いやいやまあね、昨日もね、最後田口だったら、ちょうど森下かなと思って残して、ちょうど最後来たんだけど、まあね、昼間ちょうど、牧のホームランみてたんで、ね。そうなってくれてよかったですね」-2試合連続で1番に起用した森下に結果が出たことについて「まあ、ずっとそんなに内容が良くないし、今日も差し込まれたのが多いんで、とにかく前で、前でと言ってたんだけど、左ピッチャーが続いたんでね、近本の件もあるし、やっと良い結果を出してくれたですね、今日はね」-西純は7回無失点「いやいや、前の東京ドームの巨人戦も良かったし。良かったんだけど、雨で2日遅れたんだけど、思っている以上のピッチングをしてくれましたね」-何が良かったか「いや、あんまりコントロールがね、球威は戻っていると思うけど、まだちょっとブルペンもこの間もコントロールという面ではまだ本調子ではないと思うんだけど、ボールの力は戻ったんで、フォアボールとかで自滅をしなかったらある程度抑えられるかなと思っていましたね」-岩貞、岩崎はさすがの安定感「いやいやまあ、ゼロ、ゼロでも今日は行ってましたし、2人は間隔が空いていたので、そういう意味で1番大きい8回の1点だったですね」-次戦はDeNAと直接対決。オールスターまであと6試合「いやいや、まあね、もうちょっと打たないとね、こう乗れないというか、あるんですけどね。明日1日ないんで、何とかあと6試合、オールスターまで、いい形で終われるようにしたいですね」(ペン囲み)-牧が打ったのを見た時から森下だと「いやいや、ゲーム展開がお前、昼間(DeNA-巨人)と一緒やったからな(笑い)」-試合中によぎった「いやいや、それはもうずっと頭にあったよ。ヒットが続くような今の流れじゃないし、どっかでホームランかな、どっちが出てもね。あれゼロやったら九回危なかったかも分からんよ、3番からやもん、ホームランという意味では」-1本が薬になるのはよくある「まあねえ、初戦も左みたいやし。そういう意味ではいい時に出たんじゃないかな」-昨日、森下は我慢していると話していた「うん。そら(打率が)1割6分なら我慢するやん。我慢してるいうことやろ。そうやん。打ってたら、そら使うけど。打ってないけどな。まあ、これも近本がこういう形になってな。それで、まあ、チャンスが来たわけやからな。その、打順も1番という形でな。いじりたくないから。それで、まあ、ね。1本やけど。はっきり言って昨日、今日と。その1本が大きい1本になったよなあ」-「前で捉える」と言うのは今日ベンチで「昨日も言うた。今日も言うた。鏡の前でバット振っとったから。『もっとタイミングを早く取らんとね、さばけん』とは言ったけど」-初球からいく積極性が出た「いやいや、それは普通。甘いボールが来たらな。もともと甘いボールには、キャンプとかでも、いい時は反応しとったから。まあ、それで、悪い時は結果が欲しいから、どうしても甘いボールを見逃したり、そういうね。もともとは最後、見送りの三振ばかりしてファームにいったわけやからね。バットが出ないというのでね。それが持ち味というか、自然な打ち方よ。それが甘いところに来たらそうバットが出るというかな」-西純は粘りの投球「うん。いやいや、そんな粘ってないやろ。普通やろ、あれ。そんなピンチっていうかな、あんまりなかったからな。ま、どうやろ。ああいう展開は先に点をやらないと、そういうのは見えてたから。まあ、そういう意味では0点にしのいだという方かな」-以前の才木しかり、2軍調整から戻って好投「うん、ピッチャーはなあ、バッターはあかんけど」-シーズンを戦う上で大きなこと「そらピッチャーは大きい、やっぱ(大事なのは)ピッチャーやからな。ローテーションずっと入ってたピッチャーが(1度落ちて)今度上がってきたときにもっと良くなってるというのがな、そらやっぱりチームにはプラスになるよな」-西純は次回も「そや、もう1回あるからな、最後な。そら予定通り送り出せるよな」-日曜に持ってきたのは来週も見越して「まあ青柳の相性もあるけど、まあ登録もあるし。西純の前のピッチングもよかったから」-状態の良さをかって「そうそうそう」-森下の1発が佐藤輝や大山の刺激にも「なったらええけどな。なったらええよ」
◆阪神はドラフト1位森下翔太外野手(22)のプロ1号ソロアーチで試合を制した。岡田監督は試合後「今日は前川にね、ライト替えようかなと思ったけど、昼間ね」と、当初は森下のベンチスタートプランもあったことを明かした。ただ、「牧がホームラン打っとるから、今日はもう、中央デーかなと思ってね。うん、で残しといたんよね」と続けた。森下の中大の先輩でDeNAの牧がデーゲームに「1-0」勝利を決めるソロアーチを放っていたことで、方針転換。森下のスタメン起用を決断したことを明かした。「昼間ちょうど、牧のホームラン見てたんでね。そうなってくれてよかったですね」とニヤリ。森下も牧に続く「1-0」V弾を放ち、ヒーローになった。
◆ありがとう、森下! 阪神ドラフト1位ルーキーの森下翔太外野手(22)が値千金すぎるプロ初アーチを決め、苦しむ虎を救った。両チーム無得点で迎えた8回裏、先頭で中堅左に決勝ソロを運んだ。新人プロ1号本塁打による1-0勝利は球団史上初の快挙だ。前夜痛恨の走塁ミスで競り負けていたチームは3連敗を阻止し、単独首位を死守。11日からの首位攻防DeNA3連戦(倉敷、甲子園)を前に、虎が息を吹き返した。森下が打ち上げた白球が、甲子園の虎党を熱狂させた。4万2609人のメガホン音が心地いい。「『うわー!』ってなっているのは分かりましたけど、そんなに耳に入ってる感じではなく、意外と落ち着いていましたね」ダイヤモンドを1周しながら、ファンの歓喜の声を聞いた。新人のプロ1号が「1-0」勝利の決勝弾となったのは、猛虎史で初めて。「持っているかは分からないけど、これをきっかけにしたい」。30試合、96打席目で飛び出した1発で接戦にケリをつけた。「フォアボールでもデッドボールでも絶対に出塁したい、と。そういう意識でいった結果、いい方向に飛んだかな」思いを込めて、指1本分程度、バットを短く持った。代わったばかりの木沢の150キロを強振。この日初めて初球に手を出した。怖い物知らずのルーキーが積極性を思い出し放った一撃。「遅すぎるぐらいだと思います」と照れ笑いした。5月末、相棒を変えた。ミズノ社の担当者に依頼し、バットの重さを約20グラム増やした。870グラム程度のものを使用していたが、900グラム弱に。「だいぶ違いますよ」。繊細な感覚に、シーズン中であろうが変化を加える決断をした。「今までが軽すぎて、打感が良くなかったんです。今は、バットの重みで良くなっている。当たった時の打球の伸び、感触、いいですね」。東海大相模(神奈川)で高校通算57発、中大で大学通算9発の男の長打力が、目覚めた。重みある一振りで試合を決めた。この日はデーゲームで、中大の先輩でDeNAの牧が本塁打を放っていた。岡田監督は「今日はもう中央デーかなと思って、残しといたんよ」。当初は前川のスタメン起用もあったというが、背番号1に変更。牧と同じ「1-0」の決勝弾で、指揮官の采配もズバリ的中だ。試合前には「もっとタイミングを早く取らんと、さばけん」と岡田監督からアドバイスを受けていた。体現してみせ、近本不在の「1番中堅」で暴れた。お立ち台ではホームランボールを「重み...ありますね」と大切に握り「両親に初ヒットのボールと一緒に贈りたい」。歴史に残る1発で、森下がさらに加速する。【中野椋】9日はともに中大出身の牧(DeNA)と森下(阪神)が1-0本塁打を放った。1日に1-0本塁打が2本は11年5月31日の内川(ソフトバンク)と松井稼(楽天)以来で、セ・リーグで2本は73年8月30日の江夏(阪神)とシピン(大洋)以来、50年ぶり。○...2番手岩貞が1イニング無失点で森下の1号アーチを呼んだ。両軍無得点の8回に登板。浜田、並木、内山の右打者3人を片付け、援護を待った。直後の攻撃で森下が劇弾。「ナイスバッティングです」と先輩として喜び「森下のああいうバッティングを見たら、リリーフとしてはドキッとするので、気が引き締まりました」と刺激を受けた様子。チームが勝ち越したことで、入団から10年連続となる白星がついた。
◆阪神森下翔太外野手(22)が甲子園でV弾となるプロ1号を放った。プロ入り後も現地観戦を続け、息子の活躍の姿を見守る母ゆりさんが日刊スポーツに手記を寄せた。翔太、甲子園でのプロ1号ホームランおめでとう!!こんな日が来るなんて、ホントうれしいです。初ホームランのお祝いメッセージがいっぱい届いていて、本当に皆さんの応援に感謝しています。小さい頃からよく食べ、よく遊び、よく寝る子だったね。子育ての全てが初めてで、一喜一憂しながら懸命に過ごしていて大変だったのかよく覚えてませんが、楽しい時間だったことは確かです。小さい頃は人見知りの恥ずかしがり屋で泣いてばかりだった翔太が、野球を始めてからは、負けず嫌いの一面がでて、何事にも我武者羅に翔太らしく取り組んでました。仲のいいお友達はみんなサッカーをやっていたけど、翔太はブレずに野球に打ち込んでいて、お友達ともっと遊びたい時もあったと思うけど、野球の練習時間に間に合うように帰宅して、平日練習に向ってましたね。夢を現実にするため、努力する姿に覚悟を感じました。わが子ながら、その意思の強さをすごいと思ってました。開幕戦での現地観戦は、ほんとに緊張しました。小学生の頃から翔太の試合は数えられないほど観たけど、やっぱりいつもドキドキです。こればっかりは慣れません。なかなか結果が出ない中、辛い日々を過ごしていたと思いますが、今までの努力の成果がでて、本当によかったです。これからいろいろ困難なこともあると思うけど、翔太は翔太らしく自分の選んだ道を信じて頑張っていってね。きっと、翔太はもう、次の目標に向かって進んでいるんでしょうね。周りの方への感謝の気持ちを忘れないで、言葉にして伝えていってね。くれぐれもけがには気をつけて!これからも応援してます。
◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は西純矢投手(21)が先発する。6月30日に1軍再昇格してからこれが2度目の先発マウンド。前回登板した6月30日の巨人戦(東京ドーム)では勝ち負けこそつかなかったが、7回3安打1失点と好投した。ヤクルト戦は通算5試合の登板で3勝0敗と相性のいい燕打線を封じ、チームの連敗を止める。
◆阪神・大山悠輔内野手(28)が四回2死の第2打席でチーム初安打を放った。高橋の149キロ直球を捉えて左翼線へ。一気に二塁まで到達した。先制の好機を作った阪神打線だったが、続く佐藤輝が一ゴロに倒れ、甲子園は大きなため息に包まれた。
◆阪神が得点機を逃した。0-0で迎えた五回。1死から梅野が四球で出塁すると、木浪の三ゴロで二進。西純が左前打を放ち、2死一、三塁の好機を作った。D1位・森下(中大)は死球で満塁。しかし、中野が遊飛に倒れた。西純のヒットでは三塁を蹴った梅野を、三塁コーチャーの藤本コーチがストップ。しかし、左翼手・内山が打球をファンブルしており、すぐさま本塁へ突入していれば先制点の可能性もあった。8日は大山が走塁ミス、6日の広島戦(マツダ)ではノイジーがノースライディングでタッチアウトと、走塁の歯車がかみ合わない状況が続いている。
◆阪神・西純矢投手(21)が7回104球、6安打無失点と好投した。走者を背負いながらも、勝負どころで粘り強さを見せた。四回2死でオスナに左中間二塁打を許してピンチを招くも、最後は長岡を152キロの直球で一ゴロに仕留めて乗り切った。五回にも元山の中前打と犠打で2死二塁と再び得点圏に走者を背負ったが、並木を直球でニゴロに打ち取り、右手の拳を握った。前回6月30日の巨人戦(東京ドーム)では7回1失点と好投も、援護に恵まれずに勝ち負けはつかなかった。今季3勝目へリベンジのマウンドに上がった右腕はこの日も力投し、零封でゲームメーク。試合前時点でヤクルト戦は通算5試合で3勝0敗で、相性の良さは健在だったが、またも打線の援護がなく、勝利投手の権利を得ることはできないまま降板となった。
◆阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が念願のプロ初本塁打を放った。0-0の八回。先頭で打席へ。ヤクルトの3番手・木澤の初球、150キロを振り抜いた。甲子園の夜空に舞い上がった白球は失速することなく左中間スタンドへ。プロ入り後、96打席目。打球速度162キロ、打球角度24度、飛距離125メートルの記念すべきプロ初アーチに甲子園は大歓声に包まれた。ドライチの一発で阪神がついに欲しかった先制点をもぎ取った。
◆阪神はルーキーの一発で勝敗を決し、連敗を「2」で止めた。 無得点で迎えた八回、先頭で打席に立ったドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が3番手・木沢の150キロ直球を一閃。バックスクリーン左へ消えるプロ初アーチが決勝弾となった。試合前時点で打率・159だった森下が〝一発回答〟で起用に応えた。 先発の西純矢投手(21)は7回6安打無失点と好投。白星には恵まれなかったが、岩貞、岩崎と無失点リレーで虎の子の1点を死守して勝利をつかんだ。 試合前時点で2位・DeNAが巨人に勝利し、0・5ゲーム差に迫られていた。この試合で阪神が敗れれば同率首位となっていた中で、辛勝。1ゲーム差で単独首位を守った。
◆もう若手ではない。中心選手としての姿を投球で見せた。ヤクルト・高橋奎二投手(26)が阪神戦に先発。登板前日には「中堅選手」としての自覚を口にしていた。「気持ち的にはまだ若手でいたいですけど、中堅になってきているのかなと感じます。同じことで悪い結果が出れば何をしているんだと思われてしまうので、悪いなりに抑えるとか、そういったところが大事になってくるとは思います」2016年に京都・龍谷大平安高からドラフト3位で入団し、今季でプロ8年目。3月には第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表として3大会ぶりの世界一に貢献した。若手の頃は故障が長引き、シーズンを通しての活躍ができなかったが今は立場も変わった。先発の軸としての責任を背負っている。覚悟を示した通り、粘りの投球でゲームメークした。四回2死までは無安打投球。大山に左翼線二塁打とされたが、佐藤輝を一ゴロに抑えた。五回は四死球も絡んで2死満塁のピンチとなったが、中野を遊飛に仕留めて無失点。六回も先頭・ノイジーに左前打とされたが、後続を3者連続三振に斬った。「石川さんや小川さんら年上の人はいい姿しか見せてくれないので、そういうところを年下に見せていくのが僕たちの年齢になってくると思うので、プレーで見せていければいいと思う」どんな状態でも、状況でもチームの力になる。大人の階段を上る高橋が、6回3安打無失点と仕事を果たした。しかし、チームは3番手の木沢が森下にソロ本塁打を浴びて惜敗を喫した。(赤尾裕希)
◆阪神がD1位・森下翔太外野手(22)=中大=の96打席目にして放った1号ソロで今季13度目の完封勝利を飾った。「1番・中堅」に入った森下は両軍無得点で迎えた八回、木沢尚文投手(25)の初球を左中間スタンドに運んだ。先発・西純矢投手(21)は7回無失点。八回に登板した岩貞祐太投手(31)が今季初勝利。九回を締めた岩崎優投手(32)が12セーブ目(2勝1敗)を挙げた。好機で空振り三振を喫した佐藤輝明内野手(24)は復帰後は15打数1安打。連敗を「2」で止めた岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=43勝32敗3分、観衆=4万2609人)。★テレビインタビュー編ーー八回、森下には雰囲気があった「昼間(巨人ーDeNAのデーゲーム)ね、ゼロ、ゼロで、(延長十二回にDeNAの)牧がホームラン打っとるから、今日はもう中央デー(2人とも中央大出身)かなと思ってね。うん、で残しといたんよね」★囲み編ーー牧が打ったのを見た時から森下だと「いやいや、ゲーム展開がお前、昼間と一緒やったからな(笑)」ーー試合中によぎった「それはもうずっと頭にあったよ。ヒットが続くような流れじゃないし、どっかでホームランかな、どっちが出てもね。ゼロやったら九回危なかったかも分からんよ、3番からやもん、ホームランという意味では」ーー8日の試合後、森下には我慢していると話していた「そら(打率が)1割6分なら我慢するやん。打ってたら使うけど。これも近本がこういう形になってな。チャンスが来たわけやからな。打順も1番という形でな。いじりたくないから。1本やけど。はっきり言って。その1本が大きい1本になったよなあ」ーー前でとらえるというのはベンチで「昨日も言うた。今日も言うた。鏡の前でバット振っとったから。『もっとタイミングを早く取らんとね、さばけん』とは言ったけど」ーー積極性が出た「普通。甘いボールが来たらな。おん。元々甘いボールには、キャンプとかでも、いい時は反応しとったから」ーー西純は粘りの投球「そんな粘ってないやろ。普通やろ。そんなピンチっていうかな、あんまなかったからな。ああいう展開は先に点をやらないと、そういうのは見えてたから。そういう意味では0点にしのいだという方かな」ーー以前の才木しかり、2軍調整から戻って好投「ピッチャーはなあ、バッターはアカンけど」ーーシーズンを戦う上で大きなこと「そらピッチャーは大きい、やっぱ(大事なのは)ピッチャーやからな。ローテーションずっと入ってたピッチャーが、今度上がって来た時にもっと良くなってるというのが、チームにはプラスになるよな」ーー西純は次回も「もう一回あるからな、最後な。そら予定通り送り出せるよな」ーー日曜に持ってきたのは来週も見越して「青柳の相性もあるけど、西純の前のピッチングもよかったから」ーー森下が佐藤輝や大山の刺激にも「なったらエエけどな。なったらエエよ」
◆オリックス、阪神で176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(57)は決勝本塁打を放った阪神D1位・森下翔太外野手(22)=中大=に言及。球宴までの6試合が勝負だと指摘した。キャンプから森下のスイングを見てきたが力みの方が目について、振り過ぎの「オーバースイング」だと見ていた。この日の第1打席の三振でも同じ印象を受けたが、八回の本塁打の場面では、代わったばかりの木沢の初球を見事に捉えた。ボールは甘かったとはいえ、簡単なことではない。続けてきたフルスイングと思い切りの良さが実って、これから良い具合に力みも取れていくのではないだろうか。ボール球にバットが止まって四球を選ぶような姿も見せられれば、相手先発が右投手でも起用されることは増えていくと思う。森下にとっては、オールスターまでの次の6試合がひと勝負だ。先発し7回を無失点に封じた西純は、ほどよく荒れていた。力が入って抜ける球は多かったが、高めの球に威力があってヤクルト打線は捕まえ切れなかった。四回ぐらいからはうまい具合に力が抜けて、抜ける球が減り球筋も良くなった。勝ちは付かなくても0点で投げ切れたことは自信になるはずだ。森下と同様、この試合を力みを手放すきっかけにしていってほしい。
◆阪神・中野拓夢内野手(27)は八回、前を打つ森下が放った決勝弾に続いて左前に3試合ぶりの安打を放った。「森下にいい流れを持ってきてもらったというか、それに続いたような形で久しぶりにヒットが出てよかった」。なかなか思うような結果が出せなかったルーキーの大仕事に「森下自身、ムードメーカーというか、あいつが打ったらチームが盛り上がるという空気を持っている選手」と頼もしげだった。
◆阪神・梅野隆太郎捕手(32)は西純矢投手(21)を好リード。「スコアリングポジションで粘ってくれた。いい感じで(西)純矢らしさは出てきた」と右腕の力投を支えた。岩貞、岩崎を含め3投手で完封リレーを完成。女房役は「本当に投手陣が粘り強く。とにかく勝てたことが一番良かったし、何としても先に点を与えたくない気持ちでやっていた」とうなずいた。
◆阪神・岩貞祐太投手(31)は八回に2番手で登板し、打者3人をピシャリと抑えた。流れを呼び込む投球が森下の一発へとつながり、今季初勝利を手にした。「ナイスバッティング。森下のああいうバッティングを見たら、リリーフとしてドキッとするので、気が引き締まりました」と、9歳下の大仕事に刺激を受けた様子だった。
◆阪神・岩崎優投手(32)が九回を締め、12セーブ目を挙げた。決勝弾の森下ともにお立ち台に上がり、「(ブルペンで)肩を作っていて、外が沸いて。どうせ大きなフライとかでアウトかなと思っていたら、本当のホームランでした」とニヤリ。さらに「岩貞さんの10年連続勝利がかかっていたので。岩貞さん、おめでとうございます」と同期を持ち上げた。最後は「オサキデース」とミエセスの決めせりふで締め、〝舌好調〟だった。
◆ヤクルトは0―0の八回に3番手の木沢が、阪神D1位・森下に決勝ソロを浴びて惜敗。連勝とはならなかった。打線は阪神先発・西純を攻めきれず、三塁を踏めないまま無得点。先発した通算5試合で0勝4敗1分けと、またも難敵を打ち崩せなかった。高津臣吾監督(54)の主なコメントは以下の通り。――高橋は6回3安打無失点。好投した「うーん。そうですね。まあまあかなというふうに思います。100点ではないですけども、全体的にはしっかりコントロールもできていて、そこそこ良かったのかなと思います」――今季は1度、2軍での調整期間もあったが、徐々に良くなってきている「そうですね。彼は時間とか間隔をとってあげないと、うまく調整するのに時間がかかるといったらあれですけど。少し時間をおいてあげたほうがいいパフォーマンスを出せるので。できるだけ1日でも、2日でも空けてあげたいなとは思っています」――投手戦で点が取れなかった「毎回同じような感じだね。なんていったらいいのかな。対策はもちろんバッティングコーチが練って、ああしよう、こうしようとチームの中でしっかりいろいろミーティングで話はしているんだろうけど。こうやって結果が出ていないということは考えないといけないでしょうね。今日のあれが正解だったとは思わないですね。正解じゃなかったんじゃないかなと思いますね」
◆メモリアル弾! 阪神のドラフト1位・森下翔太外野手(22)=中大=が八回にプロ初本塁打となる決勝ソロを放った。虎の新人1号による1-0勝利は初めて。負ければ2位DeNAに並ばれる一戦で、右肋骨を骨折した近本光司外野手(28)の穴を埋める大活躍。開幕から苦しんだが、決めるときは決める。ド派手な新人や!甲子園の空を舞う白球を見ながら、森下が念じた。「入ってくれ!」。思いは届いた。スタンドに突き刺さる瞬間を確認し、ヘルメットを抑えながら、ダイヤモンドを一周する。プロ初本塁打が決勝打。ドライチが、大きな白星をもたらした。「全然打てていなかったので、なんとかいい形で1本出たのでよかったなと思います」両軍、均衡破れぬまま進んだ試合を一振りで動かした。0―0の八回。マウンドに上がったばかりの3番手・木沢の初球を捉えた。150キロのシュートに負けないフルスイングで、白球がバックスクリーン左に消えていく。耳に届いているはずの大歓声は「聞こえたんですけど、ちょっとそれどころじゃなかった」。プロ96打席目での初アーチ。喜びをかみしめるより、安堵と見返したという気持ちが勝った。
◆歯を食いしばり、必死でゼロを並べた。阪神の2020年D1位・西純矢投手(21)の力投があったから、23年D1位・森下の決勝弾が生まれた。白星こそつかなかったが、1勝分以上の価値があった。「初回からストレートで空振りを取ることができていたので、自信を持ってゾーンの中で勝負することができた」150キロ超の直球を軸に組み立てた。四回は2死でオスナに左中間二塁打を許すも、長岡を152キロで一ゴロに料理。五回も2死二塁で並木を直球で二ゴロに打ち取って切り抜けた。二回以降は毎回走者を背負ったが、投球のなかで修正し「真っすぐがシュート(回転)しやすかったけど、うまく真っスラさせながら投げたり、普通の真っすぐを投げたりとか。ボールを操れていた」と手応えをにじませた。当初は7日に先発予定だったが、雨天中止となった影響でこの日に変更。それでも7回6安打無失点という内容に岡田監督は「思っている以上のピッチングをしてくれた」と評価。右腕の安定したゲームメークのおかげもあり、八回に森下が決勝弾。2戦連続で好投しながらも白星に恵まれなかったが前を向いた。「また次以降、しっかり自分の投球を継続していけたら(白星は)勝手についてくるもの」虎の勝利を信じ、マウンドで全力を尽くす。(織原祥平)
◆阪神・森下の初本塁打を父・善文さん(54)は横浜市内の自宅でテレビ観戦。ドラフト会議で1位指名されたときの驚きを重ね合わせ「心臓が飛び出ました」と喜んだ。やっと打ってくれました! ドラフト1位で指名されたときと同じくらいの喜びで、自宅で(森下の母・ゆりさんと)2人で大喜びしました。本当に、心臓が飛び出ました(笑)チャンスがあるときに期待に応えないと、と思っていたので、これまで打てていなかった分、心配していました。きょうも最後までよく使ってくれたな、と思います。それまで打てていなくて、八回の打順が回るときはここで交代になるのかな、と思いながら見ていたので。本当に良かったです。打った瞬間からすごい数のメッセージが来て、本当に多くの方に応援してもらっているんだなと改めて知りました。翔太とは保育園のころから、野球の練習みたいなことを遊びでずっとやっていました。小さい頃はおとなしい性格で、親のそばから離れない、足にずっとくっついているような子だったけど、野球だけは自信を持ってやっていたと思います。自分も野球が好きなので、野球のことであれこれ言いたくなるけど、本人が一番考えてやっているんだろうなと思うと言えないです。本当はたまに我慢できず、メッセージで口を出したりしてしまうんですけど、そういうときは一切返事がないです(笑)。それだけいろいろ工夫してやっているんだと思って、応援しています。チャンスをようやく一つ、つかめたと思うので、これからも活躍してくれることを願っています。
◆阪神・森下の初本塁打に、戸塚シニアでチームメートだった同い年の東芝・齊藤大輝内野手(22)がお祝いメッセージを寄せた。ホームラン、おめでとう! 1本出て本当に良かったなと思います。中学1年生で戸塚シニアに入ったときから森下はすごくうまかった。すぐ仲良くなって、中学3年からショートをやった僕はサードを守っていた森下と三遊間コンビ。その頃の森下は泣き虫だったな。土のグラウンドでポロポロとエラーしてコーチや監督にカツを入れられて、よく泣いていたのを今も思い出します。高校では僕が横浜、森下が東海大相模に進学。プレッシャーをはねのけて1年生から試合に出ていて、いいものを持っていると思っていました。中学から親友でライバルで、高校も同じ県の強豪同士。大学も含めて同じチームではできなかったけど「森下が打ってるから俺も打たないと」って意識していた部分がずっとありました。法大4年で大学日本代表のチームメートになれたときはすごくうれしかったです。一番驚いたのはスイングスピード。すごく成長して、チームで一番速いくらい。「すごい」という思いもあったけど「負けてらんねえ」って気持ちにもなりました。練習前にはオランダの街でご飯を食べて買い物。練習後はビールを手に他国の試合を見に行って、本当に楽しかった。その時からお互いプロ1本で考えていて「もし同じチームになったら...」みたいな話もしました。ドラフトで森下が選ばれたときは、率直にすごいなと。ずっと近くにいた存在だったので「そのレベルだったらドラフト1位で選ばれるんだ」と基準が明確になった部分もあります。自分はドラフトで呼ばれなくて、すごく悔しい思いをしました。東芝に入って、学べることがたくさんあることに気付いて、すごくいい日々を過ごしています。たくさん吸収して、2年後プロに入れるように、森下に負けないようにやっていきたいです。森下が活躍すれば自分も頑張ろうという気になるので、迷わず頑張れ!(東芝・内野手)
◆追い詰められたD1位ルーキー・森下のプロ初ホーマーだけで首位を死守したうっちゃり勝利は、大金星なのだ!!ただし、それは一発を放った森下だけへの称賛で、七回まで毎回のように走者を出しながらも、必死に得点を与えなかった先発の西純に白星をつけられなかった他の打撃陣には座布団の雨嵐をほうるのだ!!(怒)大相撲なら辛口解説の北の富士さんにメッタ斬りをされとるわー!!交流戦明け14試合で0得点が2試合、1得点が4試合、2得点が4試合、3得点が2試合と実に12試合が3得点以下。これじゃ勝てる訳あるかー!! だったら右中間、左中間にかつてあったラッキーゾーンを戻したらええやん!!これ、ウソのようなホントの話だけれども、その昔、神宮球場は東京六大学野球の時はないのに、プロ野球の試合だけ移動式のラッキーゾーンをつけていたというのだ!! 要するにホームランはプロ野球の華であり、得点アップとなるのだ!!投手陣に申し訳ないが虎投の力なら大丈夫!! ペンライトの演出もいいけど、ラッキーゾーン復活の方が大事なんじゃねー!?
◆虎党の方は既に〝おなかいっぱい〟の方も多いかもしれないが「マイナビオールスターゲーム2023」(第1戦=19日・バンテリンドーム、第2戦=20日・マツダ)の「プラスワン投票」が盛り上がっているようだ。なんでも、この日の巨人-DeNA(東京ドーム)の試合前にDeNAの三浦大輔監督が「俺はバウアーが見たいな」と言及して投票を呼びかけたんだとか。投票は6日から始まっており、12日まで。NPBの公式サイトなどから可能だ。14日の午後4時に結果が発表され、出場全選手がいよいよ出そろう。ファン投票、選手間投票、監督選抜の出場選手決定後、選ばれていない選手の中から両リーグ1人ずつを選ぶシステムで、2019年には同年1月の大腸がん手術を乗り越えた阪神・原口文仁が選出されたことでも記憶に新しい。原口を取材してきたデスクの長友孝輔は「入院していたときから『復帰して絶対にオールスターに出るぞ』と思っていたそうなんですが、いざ近づくと『前半戦を通して活躍している選手もいる中で、自分が選ばれていいんだろうか』という複雑な気持ちもあったそうです。でも、そこからあの東京ドーム、甲子園での球宴2戦連発へつながったわけですから。ファンの方が〝特別な思い〟を込められるという意味でも、自分は素晴らしい選出方法だと思います」と力説した。一旦は選外だった選手からしても、よりいっそう「ファンからの贈り物」といった感じがする。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
43 | 32 | 3 | 0.573 (↑0.005) | - (-) |
65 | 284 (+1) | 234 (-) | 39 (+1) | 39 (-) |
0.236 (↓0.001) | 2.780 (↑0.04) |
2 (-) |
DeNA |
42 | 33 | 2 | 0.560 (↑0.006) | 1 (-) |
66 | 294 (+1) | 267 (-) | 54 (+1) | 17 (-) |
0.253 (↓0.001) | 3.220 (↑0.06) |
3 (-) |
広島 |
42 | 37 | 0 | 0.532 (↑0.006) | 3 (-) |
64 | 278 (+3) | 272 (+2) | 51 (+1) | 39 (+1) |
0.247 (-) | 3.170 (↑0.02) |
4 (-) |
巨人 |
39 | 37 | 1 | 0.513 (↓0.007) | 4.5 (↓1) |
66 | 280 (-) | 281 (+1) | 87 (-) | 24 (-) |
0.250 (↓0.002) | 3.510 (↑0.04) |
5 (-) |
ヤクルト |
31 | 44 | 2 | 0.413 (↓0.006) | 12 (↓1) |
66 | 262 (-) | 293 (+1) | 61 (-) | 41 (+1) |
0.232 (-) | 3.560 (↑0.02) |
6 (-) |
中日 |
30 | 46 | 2 | 0.395 (↓0.005) | 13.5 (↓1) |
65 | 220 (+2) | 256 (+3) | 33 (+1) | 22 (-) |
0.239 (-) | 2.890 (-) |
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