1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 1 | 0 |
巨人 | 0 | 2 | 2 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | X | 6 | 13 | 0 | 1 |
勝利投手:菅野 智之(2勝2敗0S) 敗戦投手:ガゼルマン(3勝4敗0S) 本塁打 |
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◆巨人は2点を先制して迎えた3回裏、吉川の2点適時打でリードを広げる。5回には中田翔の2ランが飛び出し、試合を優位に進めた。投げては、先発・菅野が7回無失点の好投で今季2勝目。敗れたDeNAは、先発・ガゼルマンが乱調で、打線も無得点と振るわなかった。
◆巨人菅野智之がDeNA戦で先発。DeNA戦は通算43試合登板して22勝9敗だが、東京ドームの同戦は17試合で10勝1敗。黒星は15年8月13日だけで、16年7月9日から9連勝中。クオリティースタート(先発6回以上、自責点3以下)をマークできなかったのは22年7月10日の1度。大得意のカードで今季本拠地初勝利を目指す。
◆巨人岡本和真内野手(27)が天井直撃ファウルを放った。1回2死一塁、カウント1-1からDeNAガゼルマンの144キロツーシームをフルスイング。引っ張った打球は高々と舞い上がった。東京ドームの天井に当たった後、少し角度が変わり、三塁側の内野席に落下した。スタンドからはどよめきが起こった。前日7日DeNA戦では両リーグ最速の20号に到達し、本塁打キングを独走中。ファウルの次の球で空振り三振に倒れたが、桁違いのパワーを見せつけた。
◆巨人中田翔内野手が2年連続12度目の2桁本塁打となる特大10号2ランを放った。4点リードの5回1死二塁、カウント2-1から内角に入ってきたツーシームを左翼5階のバルコニー席まで運んだ。「完璧に捉えることができました。いい追加点になって良かったです」と手応え十分の飛距離126メートル弾で、本塁打は6月16日楽天戦(東京ドーム)以来。前日DeNAで4試合ぶりにスタメン復帰し2安打を放ち、原辰徳監督は「大きいね。2本打てたっていうのは。こういうバッティングしていたら本来の長打も出てくると思いますね」と、復調気配を感じ取っていた。中田はこれで通算298本塁打となり、節目の300号まであと2本に迫った。
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◆DeNAロバート・ガゼルマン投手が、5回途中6失点(自責5)でKOされた。2回無死満塁から二ゴロの間に先制され、宮崎の適時失策で2失点。3回には2死二、三塁から吉川の2点適時打、5回にも中田翔の特大の2ランで6点目を失った。東京ドームでは初先発で「いつかは投げたいと思っていたので、すごく楽しみ」と話したが、結果を出せなかった。
◆巨人ドラフト1位浅野翔吾内野手(18)が「三振&ズッコケ」デビューを果たした。6回、先頭の打席で代打で登場すると、振りにいった2球目でバットが折れた。カウント1-2となった5球目の外角低め直球で空振り三振。公約通りのフルスイングを貫きスタンドから拍手を送られた。そのまま右翼の守備につくと、DeNA宮崎の右中間への打球に反応するも、足を滑らせズッコケた。苦笑いでスパイクの裏を確認。ベンチに戻ると、菅野に頭をコツンと冗談交じりにはたかれた。ドラフト1位の高卒野手1年目は、松井秀喜は5月1日、坂本は7月12日、岡本和は8月27日にそれぞれ初昇格していた。浅野は前日7日に初めて1軍に昇格を果たしたが、出番はなく、2試合目でデビュー。登場曲は、高松商時代と同じ映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の曲とともに船出を飾った。
◆DeNA田中健二朗投手(33)が、プロ初打席だった巨人ドラフト1位ルーキーの浅野翔吾外野手(18)を空振り三振に抑えた。初球は内角140キロの直球でストライク。2球目は内角142キロの直球でバットをへし折った。3球目は外角142キロの直球がボール。4球目は外角136キロのフォークがファウルとなって、最後は外角142キロの直球で空を切らせた。田中健は、常葉菊川(現常葉大菊川)から07年の高校生ドラフト1巡目で入団。22年ドラフト1位ルーキーの浅野に高卒ドラ1の先輩の貫禄を示した。
◆/ドラフト1位ルーキーの初登場に大歓声\浅野翔吾の初打席は三振も積極的に振っていった???プロ野球(2023/7/8)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/SZcEc1vfcG
◆2位DeNAが、4位巨人に0封負けを喫し、連勝が2で止まった。先発ガゼルマンが、不安定な立ち上がりを狙われ、2回に2失点。3回にも2失点、5回には中田翔に特大の2ランを浴び、5回途中6失点(自責5)でKOされた。打線は、巨人菅野に7回無失点に抑え込まれ、8回からはリリーフ陣の前に沈黙した。今季4敗目を喫したガゼルマンは「感触は良かったのですが、良いボールを投げ切ることができませんでした。カーブを混ぜて修正を試みましたが、踏ん張りきれませんでした」と悔しさをにじませた。
◆巨人ドラフト1位浅野翔吾外野手が、「三振&ズッコケ」デビューを果たした。6回、先頭の打席で代打で登場すると、振りにいった2球目でバットが折れた。カウント1-2となった5球目の外角低めの直球に空振り三振。公約通りのフルスイングを貫いた。そのまま右翼の守備につくと、DeNA宮崎の右中間への打球に反応するも、足を滑らせズッコケた。苦笑いでスパイクの裏を確認。ベンチに戻ると、菅野に頭をコツンと冗談交じりにはたかれた。巨人ルーキーの三振デビュー 58年長嶋と59年王が有名。長嶋は4月5日国鉄戦に3番三塁で先発し三振、三振、三振、三振と、金田に4打席連続三振を喫した。王は4月11日国鉄戦に7番一塁で先発したが、こちらも金田に対して三振、四球、三振。2人ともデビュー戦で複数の三振を記録している。
◆巨人ドラフト1位ルーキーの浅野翔吾外野手(18)が、ズッコケデビューを果たした。6回途中から代打で途中出場し、初打席は空振り三振。そのまま入った右翼守備では、右中間の当たりに足を滑らせズッコケた。8回の打席でも連続空振り三振ながら、フルスイングを貫く姿に、本拠地・東京ドームは驚きと笑いが入り交じった大歓声で「浅野劇場」が繰り広げられた。チームは完封リレーで勝利を飾り、首位阪神に3・5ゲーム差に迫った。▽巨人原監督(7回、浅野が守備で足を滑らせて転んだことに)「僕はたまたまあの時は目をつぶっていて、見えなかったですね(笑い)。ですから分かりませんが、まあ見えなかったというところですね。これから先、どんな荒波が来ようと、しっかりと立ち向かってほしいなと思います」
◆DeNA三浦大輔監督(49)が、プロ初打席だった巨人浅野翔吾外野手(18)について語った。「雰囲気がある選手だなと。甲子園の時から見てましたけど、また一回り体が大きくなって、将来、プロ野球界にとって楽しみな選手だなと思った」DeNAの高卒ドラフト1位ルーキーの松尾汐恩捕手(19)は、浅野より一足早く6月23日の阪神戦から1軍に昇格。2試合ベンチ入りし、出場機会はなかったが、ポテンシャルが高く、将来を期待される。
◆巨人ドラフト1位ルーキーの浅野翔吾外野手(18)が、ズッコケデビューを果たした。6回途中から代打で途中出場し、初打席は空振り三振。そのまま入った右翼守備では、右中間の当たりに足を滑らせズッコケた。8回の打席でも連続空振り三振ながら、フルスイングを貫く姿に、本拠地・東京ドームは驚きと笑いが入り交じった大歓声で「浅野劇場」が繰り広げられた。チームは完封リレーで勝利を飾り、首位阪神に3・5ゲーム差に迫った。【巨人で高卒1年目にデビューした近年の主な野手】93年松井秀喜 5月1日ヤクルト戦(東京ドーム)で7番左翼で初出場。第2打席で初安打初打点となる適時二塁打を放った。翌2日には高津から初本塁打。1年目から11本塁打を放った。07年坂本勇人 7月12日阪神戦(東京ドーム)で代走で初出場し、初盗塁を決めた。9月6日中日戦(ナゴヤドーム)では1-1の延長12回、2死満塁で代打で起用され、決勝の2点適時打。15年岡本和真 8月28日中日戦(東京ドーム)で代打で初出場も、初打席は二飛。9月5日DeNA戦(横浜)では初安打となる代打本塁打。19歳2カ月での代打本塁打は球団史上最年少だった。21年秋広優人 オープン戦では10試合に起用されるも、初出場は9月29日中日戦(バンテリンドーム)。9回に代打で登場し、左飛。1年目はこの1試合の出場のみに終わった。
◆ドラ1ルーキーのズッコケ劇に無失点で応えた。巨人菅野智之投手(33)が7回1死から、DeNA宮崎の右中間へ打たれた打球に、デビュー戦の浅野が足を滑らせ二塁打になった。直後、楠本をフルカウントから空振り三振、柴田を二ゴロと、いずれもフォークで仕留め切り抜けた。ベンチでばつが悪そうに「すいません」と頭を下げるルーキーに、頭をコツン。菅野は「場がなごめばいいなと思った」と、大エースらしく大きな心で受け止めた。2軍調整中、浅野と何度も顔を合わせ、話をする仲だった。初打席でフルスイングする姿に「物おじしていないと思いますし、なかなかああいう場面で迷いがあったらフルスイングできない。そういった意味でスケールの大きさというか、並大抵じゃないなと思いますね」。投手と野手、大卒と高卒で立場は違うが、同じドラフト1位。巨人の中心へと歩み始めたちょうど10年前のルーキーイヤーを思い出した。浅野劇場クライマックスの7回を抑え、7回6安打無四球の無失点投球。後続に託し無失点リレーで、今季2勝目を挙げた。コントロールがさえ渡り、浅野のデビュー戦が今季本拠地初勝利になった。「僕は彼とはまた違った(即戦力として)活躍しなきゃダメな立場でしたし。でも浅野がすごい選手になったときに、(デビュー戦で)マウンドに立っていたと自慢できるような選手になってほしいなと、勝手ながら思います」。先輩らしく勝利を飾り、強烈なエールを送った。【栗田成芳】菅野が東京ドームで今季初勝利を挙げた。これで東京ドームのDeNA戦は16年7月9日から10連勝となり、他カードを含めて同球場では通算113試合に登板して60勝28敗。東京ドームで通算60勝以上は斎藤雅(巨人)78勝、桑田(巨人)70勝、内海(西武)65勝に次いで4人目。
◆巨人ドラフト1位ルーキーの浅野翔吾外野手(18)が、ズッコケデビューを果たした。6回途中から代打で途中出場し、初打席は空振り三振。そのまま入った右翼守備では、右中間の当たりに足を滑らせズッコケた。8回の打席でも連続空振り三振ながら、フルスイングを貫く姿に、本拠地・東京ドームは驚きと笑いが入り交じった大歓声で「浅野劇場」が繰り広げられた。チームは完封リレーで勝利を飾り、首位阪神に3・5ゲーム差に迫った。大歓声の中に、笑いが少し入り交じった。右翼の守備に就いた7回、浅野はDeNA宮崎の右中間への打球に反応。しかし、足を踏み外してズッコケた。慌てて打球を拾い処理したが、スパイクの裏を右足、左足と交互で視線を向けるが、何もない。顔を真っ赤に染めて、頭をかいた。ベンチに戻り、無失点で切り抜けた菅野に頭を下げると、「しっかりしろよ」と冗談交じりに頭をコツンとされた。試合後のインタビュールームは「やらかした」と苦笑いしながら、くぐった。「気持ちはあんまり緊張しなかったんですけど、やっぱり体が緊張していて。多分、あれ以上に恥ずかしいことは...」。1軍デビュー戦、慣れない人工芝。直前の打席では空振り三振に打ち取られた。6回無死、梶谷の代打で出番が告げられた。2球目のファーストスイングは内角142キロ直球にバットを折られ、カウント2-1から空振り三振に倒れた。続く8回2死一塁の打席も豪快に振った。ともに直球に2打席連続三振だったが、フルスイングは貫いた。失敗に対する向き合い方は分かっている。夏のような日差しが差し込む5月下旬のジャイアンツ球場だった。中堅で守備練習をしていた時、ランニングをしている菅野に質問をぶつけた。「うまくいかない時にどうするんですか?」。返ってきた答えは、明快だった。ぐっと目を見られ「逃げるな」と言われた。「野球でご飯食べていく以上、それに向き合って、うまくいかない時も次の試合で解決した方が、絶対に自分のためになる」と続けられた。野球の失敗は、野球でしか取り返せない。プロで活躍する一流の思考を知った。その時から結果が伴わなかった悔しさを、気分転換で忘れることはやめた。前は避けていた、三振した時の動画も見て、現実を見つめた。「1軍で活躍することが目標。スタートラインに立てた。今日、慣れたと思うので、次回もし出るチャンスがあれば、いつも通りできたらいい」と先を見る。長嶋茂雄もプロデビュー戦は4三振だった。ここから大きく育っていく。【上田悠太】
◆ドラ1ルーキーのズッコケ劇に無失点で応えた。巨人菅野智之投手(33)が7回1死から、DeNA宮崎の右中間へ打たれた打球に、デビュー戦の浅野が足を滑らせ二塁打になった。直後、楠本をフルカウントから空振り三振、柴田を二ゴロと、いずれもフォークで仕留め切り抜けた。ベンチでばつが悪そうに「すいません」と頭を下げるルーキーに、頭をコツン。菅野は「場がなごめばいいなと思った」と、大エースらしく大きな心で受け止めた。2軍調整中、浅野と何度も顔を合わせ、話をする仲だった。お立ち台では6点の援護を受けた野手に感謝し「よく打ってくれましたけど、浅野は守ってくれませんでした」と笑いをとった。一方で初打席でフルスイングする姿に「ああいう場面で迷いがあったらフルスイングできない。スケールの大きさというか、並大抵じゃないなと思いますね」。投手と野手、大卒と高卒で立場は違うが、同じドラフト1位。巨人の中心へと歩み始めたちょうど10年前のルーキーイヤーを思い出した。浅野劇場クライマックスの7回を抑え、7回6安打無四球の無失点投球。後続に託し無失点リレーで、今季2勝目を挙げた。コントロールがさえ渡り、浅野のデビュー戦が今季本拠地初勝利になった。「浅野がすごい選手になったときに、(デビュー戦で)マウンドに立っていたのは自分だと自慢できるような選手になってほしいなと、勝手ながら思います」。ドラ1の先輩らしく堂々たる勝利を飾るとともに、強烈なエールを送った。【栗田成芳】
◆DeNAは今季6度目の0封負けを喫し、連勝が2で止まった。天敵の巨人菅野の前に7回無得点。16年7月9日の対戦から東京ドームでは10連敗を喫した。先発ガゼルマンが、5回途中6失点(自責5)でKO。投打ともに完敗だった。三浦監督は「点差もありましたし、(菅野に)ストライクゾーンを広く使われながら、なかなか厳しい展開でした」と話した。▽DeNAガゼルマン(5回途中6失点で4敗目)「感触は良かったのですが、良いボールを投げ切ることができませんでした」
◆DeNAが、今季6度目の0封負けを喫し、連勝が2で止まった。天敵の巨人菅野の前に7回無得点。先発ガゼルマンは、5回途中6失点(自責5)でKOされた。首位阪神がヤクルトに敗れ、1ゲーム差は変わらず。中日に敗れた3位広島との差も2のままだが、4位巨人との差が2・5に縮まった。初優勝を飾った交流戦後は、最初のカードの阪神戦で3勝をマークしたが、2カード目の広島戦で3連敗。通算では6勝7敗1分けと苦しむ。6月23日の阪神戦前、三浦大輔監督(49)はナインにオールスターまでに「13勝以上を目標にやっていこう」と短期目標を掲げたが、達成には残り7試合全勝が条件となる。
◆巨人ドラフト1位ルーキーの浅野翔吾外野手(18)が、ズッコケデビューを果たした。6回途中から代打で途中出場し、初打席は空振り三振。そのまま入った右翼守備では、右中間の当たりに足を滑らせズッコケた。8回の打席でも連続空振り三振ながら、フルスイングを貫く姿に、本拠地・東京ドームは驚きと笑いが入り交じった大歓声で「浅野劇場」が繰り広げられた。チームは完封リレーで勝利を飾り、首位阪神に3・5ゲーム差に迫った。大歓声の中に、笑いが入り交じった。浅野が右翼の守備についた7回1死、DeNA宮崎の右中間への打球に反応。しかし、足を踏み外してズッコケた。慌てて打球を拾い処理し、スパイクの裏を右足、左足と交互に視線を向けるが、何もない。顔を真っ赤に染めて、頭をかいた。ベンチに戻り、無失点で切り抜けた菅野に頭を下げると「しっかりしろよ」と冗談交じりに頭をコツンとされた。試合後のインタビュールームに「やらかした」と苦笑いしながら入った。「気持ちはあんまり緊張しなかったんですけど、やっぱり体が緊張してて。多分、あれ以上に恥ずかしいことは...」。1軍デビュー戦、慣れない人工芝。直前の初打席では三振デビューだった。6回無死、梶谷の代打で出番が告げられた。2球目のファーストスイングは内角142キロ直球にバットを折られ、カウント1-2から空振り三振に倒れた。続く8回2死一塁の打席も豪快に振った。2打席連続三振だったが、公言通りフルスイングは貫いた。夏のような日が差し込む5月下旬のジャイアンツ球場だった。ぐっと目を見ながら「逃げるな」と言われた。けがで実戦から離脱していた練習中、ランニングをしている菅野に「うまくいかない時にどうするんですか?」と聞いたとき返ってきた答えだった。「野球でご飯食べていく以上、それに向き合って、うまくいかない時も次の試合で解決した方が、絶対に自分のためになる」と続く言葉に耳を傾けた。野球の失敗は、野球でしか取り返せない。一流の思考を聞いて、行動を変えた。結果が伴わなかった悔しさを、気分転換で忘れることをやめた。見たくなかった三振の動画を振り返り、現実を見つめた。「1軍で活躍することが目標。スタートラインに立てた。今日、慣れたと思うんで、次回もし出るチャンスがあれば、いつも通りできたらいい」。もう怖いものは何もない。長嶋茂雄もプロデビュー戦は4三振だった。規格外のデビューから、果てしない未来像が広がっていく。【上田悠太】
◆チーム最年長の巨人・中島宏之内野手(40)が今季初めて出場選手登録され、北村拓己内野手(27)が抹消された。巨人に加入5年目のベテランは、沖縄・那覇での春季キャンプ中に行われた紅白戦で死球を受け、右母指末節骨を骨折。3月中旬に実戦復帰したが、ここまでは1軍での出番がなかった。イースタン・リーグでは45試合の出場で94打数24安打の打率・255、0本塁打、16打点をマークしていた。勝負強さが自慢の右打者には、代打として期待がかかる。
◆巨人・中田翔内野手(34)がド派手な10号2ランを放った。4点リードの五回1死二塁でガゼルマンの内角への速球を左翼バルコニー席へ。打った瞬間にスタンドインを確信して歩き出した。6月16日の楽天戦(東京ドーム)以来となる一発となった。豪快弾に度肝を抜かれたのは観客だけではない。7日にプロ初昇格したドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=高松商高=も、ベンチで打球を見た瞬間、両手をあげて万歳ポーズで驚き、興奮を抑えられない様子だった。
◆巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=香川・高松商高=が六回に代打でデビューし、空振り三振を喫した。通算265試合の登板を誇る左腕の田中健と対戦。2球目は142キロの内角直球に差し込まれ、バットをへし折られた。最後は142キロの外角直球にバットが空を切った。走攻守三拍子がそろうルーキーはその後、右翼の守備についた。
◆巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=香川・高松商高=がデビュー戦から注目を集めた。六回に代打でデビューし、バットをへし折られる一コマもありながら、最後は直球をフルスイングして三振。右翼に入った直後の守備では、1死から宮崎の右中間への打球を追いかける際に勢いあまって転倒。すぐに立ち上がってダッシュで打球を処理し、バツが悪そうに苦笑いを浮かべた。無失点でベンチに戻ると、好投を続けているエースの菅野に謝罪。浅野はペシっと頭をたたかれ、笑顔を浮かべた。
◆巨人が快勝。菅野が7回を無四球、6安打無失点の好投で2勝目を挙げた。打線は二回に連打と死球による無死満塁から内野ゴロなどで2点先制し、三回は吉川が2点打、五回は中田翔が10号2ラン。DeNAは攻守で振るわなかった。
◆年輪を刻んだ指先が、巧みな投球術の源にある。今季4試合目の先発に臨んだ巨人・菅野智之投手(33)が、ギアを上げてきた。「細かいコントロールはだいぶ良くなっている」という言葉通り、低めにボールを集めて上々の立ち上がりを見せた。右肘の張りによる離脱から復帰し、今季初勝利を挙げたのが6月11日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)。その後2戦は試合をつくりながら連敗を喫したが、阿波野投手チーフコーチは「故障あがりの心配がいらなくなってきた」と投球内容に及第点をつける。とりわけ秀でているのが左打者の被打率だ。試合前時点で右打者の・250に対して・106。直球を上回る割合で投じてきたカットボールの精度が高く、左打者の内角を厳しく突いてバットの芯を外している。150キロ超の速球で打者をねじ伏せた20代の頃とは、ひと味違う投球を披露する33歳。勝負どころと踏めばスイッチを切り替える。リードを4点に広げた直後の四回1死から佐野に右翼線二塁打を許し、牧を打席に向かえると一転。強気に直球で押して中飛に仕留め、この回もスコアボードにゼロを並べた。「向こう(相手)も対策を練ってくる。10試合くらい投げて今と同じくらいの成績が残っていたら」。熟練の押し引きで打者を翻弄する。(鈴木智紘)
◆セ・リーグ4位の巨人は菅野智之投手(33)が7回無失点で2勝目。注目のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=高松商高=が六回の代打でプロ初出場。2三振と、右翼守備での〝ズッコケ〟のホロ苦いデビューとなったが、原辰徳監督(64)は大きな期待を口にした。指揮官の一問一答は以下の通り。――快勝「ゲーム(試合)の流れとしては非常にいい形で流れていった。智之も要所を締めながら七回を投げ切った。リリーフもしっかりと抑えた」――菅野が7回無失点で2勝目「だいぶ真っすぐに自信が出てきているのではないでしょうか。ややもすると変化球に頼るという、彼の本来のという部分とはかけ離れるケースがあるという。そういう意味では真っすぐの自信を持って投げられるボールが増えたというのはいい兆しかなと思っております」――三回に吉川が2死から2点打「打線というのはつながりとよく言われますけども、あそこで無死二、三塁というシチュエーションの中で出たのは、まさにつながったと」――浅野がデビュー「しっかりと振れているという部分ではね、まあ、彼の野球人生は今日スタートしたわけでね。そういう意味では生涯忘れることができない2打席であり、ゲームであると。それを糧としてこれから先どんな荒波が来ようが、しっかりと立ち向かってもらいたいと思いますね」――守備では足を滑らせる場面も「僕はたまたまあの時は目をつぶっていて見えなかったんですね。ですから、分かりませんが(笑)。見えなかったというところですね」――中田翔にも特大10号2ランが出た「そうですね。その前の2打席を教訓としている。ナイスホームランでしたね」――浅野へ試合中に助言などは「まあそれはね。監督とルーキーですから、話すことはそれはたくさんありますけどね。まあまあ、細かいことはいいでしょう」――門脇も2安打「足を生かして、自分の特長を。安打も2本かな? 思い切りの良さが出たのは、それを伸ばして欲しいですね。何と言ってもショートというポジションはチャンスですからね!」――二遊間が好守備「素晴らしい二遊間だったと思いますよ、きょうはね。本当に素晴らしいダブルプレーだったと思いますね、2人の二遊間のね」(自ら)「尚輝(吉川)が存在感が出てきたね、打撃においてもね。非常に大きいと思います」――明日へ「きょうのようなのが理想的なゲームだったと思います。そうそうにこういうゲームはできないでしょうけど、やっぱりこういうゲームを目指し、そして粘り強く戦う」
◆巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=高松商高=が六回の代打でプロ初出場を果たし、2つの空振り三振と、右翼守備での〝ズッコケ〟のホロ苦いデビューとなった。試合後、黄金ルーキーは「気持ちはあんまり緊張していなかったんですけど、体が緊張していて、全然思っているように動かなかった」と振り返った。七回に初の守備機会。宮崎の右中間の打球を追いかけようとしたところ、足を滑らせて転倒。スター候補らしい〝名場面〟には「菅野さんには申し訳ないんですけど、あれ以上恥ずかしいことはたぶんこれからもないと思います」と苦笑い。それでも「こけたときもスタンドのファンの方が大丈夫だよと声を掛けてくれましたし、周りのファンの人が優しいなと。これからもっと活躍して、ファンの方に喜んでもらえるようにと思います」と誓った。
◆9日はメンデスが先発する。ベネズエラ出身の左腕は6度目の登板へ「攻める投球をしたい」と気合を入れた。若手投手と積極的に意見を交わすといい、最近は22歳左腕の井上にチェンジアップについて質問され、「自分がしていることを全部教えようと思った」と約1時間も語り合った。マウンドでも手本を示す。
◆巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=香川・高松商高=が六回に代打でデビューを果たし、2打席連続三振に倒れた。右翼の守備では転倒するほろ苦い初戦となったが、セ・リーグ4位のチームは菅野智之投手(33)の7回6安打無失点の好投で快勝。黄金ルーキーの船出に花を添え、首位阪神とのゲーム差を3・5に縮めた。ピンチにも動じないのは、自信を取り戻したからだ。菅野は6安打を許しながらも本塁は踏ませず、本拠地では今季初勝利となる2勝目。通算119勝とし、球団では背番号18の先輩、藤田元司と並び歴代14位となった。「大城(卓)と話した通り低めに丁寧に投げられた。全体的に平均点以上。東京ドームは特別なので本当にうれしい」最速149キロを計測した直球でストライクゾーンを攻め、スライダー系などの変化球を生かした。無四球6奪三振で7回無失点。右肘の張りで出遅れていたエースが盤石な試合運びを見せた。お立ち台では「(野手が)よく打ってくれましたけど、浅野は守ってくれませんでした」と、右翼守備で転倒したプロ初出場の浅野をイジりつつ「彼がすごい選手になったときに『あの時、マウンドに立っていたのは自分だった』と自慢できるように頑張ってほしい」。15歳下の後輩へ〝大人〟のエールを送った。(谷川直之)
◆巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=香川・高松商高=が8日、DeNA12回戦(東京ドーム)の六回に代打でデビューを果たし、2打席連続三振に倒れた。右翼の守備では転倒するほろ苦い初戦となったが、セ・リーグ4位のチームは菅野智之投手(33)の7回6安打無失点の好投で6-0の快勝。黄金ルーキーの船出に花を添え、首位阪神とのゲーム差を3・5に縮めた。話題に事欠かないのが、いかにも大物らしい。東京ドームを飲み込んだ観衆4万826人が、浅野の一挙一動を追いかける。勝利の立役者となった菅野よりも歓声を浴びた18歳は、申し訳なさそうに口を開いた。「最悪なデビュー戦でした。あれ以上恥ずかしいことは、これからないと思います」赤面して振り返ったのは、六回に代打で田中健の速球に空振り三振を喫した直後に就いた右翼の守備。宮崎が1死から右中間に放った打球を追い出した途端、足を取られて前のめりにズッコケた。予期せぬ形で二塁打を許し、無失点で踏ん張った菅野にベンチで謝ると、笑顔のエースにポンと頭をたたかれた。「『しっかりしろよ』って。申し訳ないです...」と浅野。原監督は「たまたま目をつぶっていて見えなかったですね」と冗談交じりに振り返った。7日に初の1軍昇格を果たした黄金ルーキーのデビュー戦で負けるわけにはいかない。前夜は球団ワーストに並ぶ17三振を喫した攻撃陣が奮い立ち、この日は13安打6得点と爆発した。五回に中田翔が13試合ぶりの一発となる10号2ランを左翼バルコニー席にたたきこむと、浅野はベンチで万歳。「あんなホームランを生で見たことがなかった」と目を丸くした。高校通算68本塁打を誇るスラッガーは八回の2打席目も石川の前に空振り三振に倒れたが、一片の迷いもないフルスイングは見る者の心を揺さぶった。菅野が「物おじしていない。並大抵じゃない」とたたえれば、指揮官も「しっかりと振れている。彼の野球人生は今日スタートした。これから先どんな荒波が来ようと立ち向かってほしい」と期待を寄せた。香川から応援に駆け付けた家族の声援を受けた浅野は「やっと始まった。力んでいた部分もあったので、次は冷静にフルスイングしたい」とリベンジを誓った。ファン、ナイン、そして自分自身が、全身全霊のひと振りに夢を乗せる。(鈴木智紘)巨人の高卒新人・浅野がデビュー戦で2打数0安打の2三振。巨人の高卒新人がデビュー戦で複数三振を喫したのは、1966年4月14日に投手で先発した堀内恒夫(対中日、2打数0安打、2三振、中日球場)以来57年ぶり。野手では59年4月11日の王貞治(対国鉄、2打数0安打、2三振、1四球、後楽園)以来64年ぶり。他に複数三振デビューとしては大卒の長嶋茂雄が58年4月5日の国鉄戦(後楽園)で金田正一に4打席連続三振を喫している。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
42 | 32 | 3 | 0.568 (↓0.007) | - (-) |
66 | 283 (+2) | 234 (+3) | 38 (-) | 39 (-) |
0.237 (-) | 2.820 (↓0.01) |
2 (-) |
DeNA |
41 | 33 | 2 | 0.554 (↓0.008) | 1 (-) |
67 | 293 (-) | 267 (+6) | 53 (-) | 17 (-) |
0.254 (↓0.001) | 3.280 (↓0.03) |
3 (-) |
広島 |
41 | 37 | 0 | 0.526 (↓0.006) | 3 (-) |
65 | 275 (+1) | 270 (+5) | 50 (-) | 38 (-) |
0.247 (-) | 3.190 (↓0.03) |
4 (-) |
巨人 |
39 | 36 | 1 | 0.520 (↑0.006) | 3.5 (↑1) |
67 | 280 (+6) | 280 (-) | 87 (+1) | 24 (+1) |
0.252 (↑0.002) | 3.550 (↑0.05) |
5 (-) |
ヤクルト |
31 | 43 | 2 | 0.419 (↑0.008) | 11 (↑1) |
67 | 262 (+3) | 292 (+2) | 61 (-) | 40 (+2) |
0.232 (↑0.001) | 3.580 (↑0.03) |
6 (-) |
中日 |
30 | 45 | 2 | 0.400 (↑0.008) | 12.5 (↑1) |
66 | 218 (+5) | 253 (+1) | 32 (-) | 22 (-) |
0.239 (↑0.001) | 2.890 (↑0.02) |
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