巨人(★1対2☆)DeNA =リーグ戦11回戦(2023.07.07)・東京ドーム=
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DeNA
0010001002611
巨人
0100000001701
勝利投手:今永 昇太(6勝1敗0S)
(セーブ:山﨑 康晃(0勝5敗19S))
敗戦投手:戸郷 翔征(8勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】戸柱 恭孝(4号・7回表ソロ)
【巨人】岡本 和真(20号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆DeNAが接戦を制した。DeNAは1点を追う3回表、佐野の犠飛で同点とする。そのまま迎えた7回には、戸柱のソロが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・今永が7回1失点15奪三振の好投で今季6勝目。敗れた巨人は、打線が終盤の好機を生かせなかった。

◆巨人岡本和真はあと1本で6年連続20本塁打を達成。巨人で20本塁打を6年以上続ければ07~13年阿部(7年連続)以来6人目となる。20年にはセ・リーグ20号一番乗りを記録した岡本和だが、今季は両リーグ最速での到達が濃厚。巨人で両リーグ20号一番乗りは10年阿部まで過去7人おり、王は最多の8度、原監督も82年に記録している。DeNA今永からは19年9月10日と22年8月16日に1発をマーク。今永から通算3本目を放って両リーグ20号一番乗りできるか。

◆巨人ドラフト1位浅野翔吾外野手(18)が初の1軍登録された。試合前のフリー打撃では68スイングで19本の柵越えを披露。左中間スタンドの上段までかっ飛ばす特大アーチもあった。足を上げたり、すり足にしたり、実戦を意識しながら、力強く飛ばした。「いい感じでバッティングもできていたんで良かった」と好感触で試合に備えた。走塁練習では鈴木外野守備兼走塁コーチと入念に話し合い、試合へのイメージを高めた。昨夜は11時に就寝し、朝6時に起床した。「すぐ寝られました。朝も早く起きて、いつも通りのルーティンができたのでよかった」と6月30日の1軍練習参加時よりも緊張感はなく、リラックスできた。原辰徳監督からは「しっかり勉強するように」と声をかけられた。「いつファームに落とされるか分からない状況。与えられたチャンスをしっかりものにできるように頑張りたい」と力を込めた。

◆巨人のスタメンが発表され、ドラ1ルーキーの浅野翔吾外野手(18)はベンチスタートとなった。この日、プロ初昇格を果たして1軍に合流。試合前のフリー打撃では68スイングで19本の柵越えを披露し「いい感じでバッティングもできていたんで良かった」と好感触で試合に備えていた。中田翔が4試合ぶりにスタメン復帰し、北村拓が遊撃でスタメンに名を連ねた。先発の戸郷はWBCで共闘したDeNAと今季初の投げ合いに臨む。今季の対DeNAは4試合で防御率0・86と好相性を誇る。勝てば17年大谷(日本ハム)以来、球団では89年桑田以来となる高卒5年目以内の通算40勝目となる。

◆フリーアナウンサー鷲見玲奈(33)が浴衣姿でノーバン投球を披露した。七夕の7月7日であり、DeNA3連戦は「オールドサマーシリーズ」として開催されることにちなみ、浴衣姿でマウンドへ。ふわり山なりの投球で、ノーバウンドで届かせた。投球を見届けると、両手を突きあげ、満面の笑みを浮かべた。鷲見アナは「終わった後に原監督に『ナイスボール』と言ってもらえてめっちゃうれしかったです。もう100点満点です」と興奮した様子で振り返った。打者を務めた元卓球選手でスポーツキャスターの水谷隼(34)からは、人生初の始球式前に「絶対失敗は許されないから」とプレッシャーをかけていたが、「音楽のように聞き流してた」と全く動じず。捕手を務めた日本テレビ梅沢廉アナウンサー(30)へノーバンで届かせた。8月12日にはジャイアンツ球場で「ズムサタデー」を開催予定。日本テレビ系「ズームイン!!サタデー」の出演者3人がPRのために始球式を行った。

◆プロ初昇格した巨人ドラフト1位の浅野翔吾外野手(18)が、円陣の声出し役でさっそくイジられた。「おっさんいけよ(笑い)」と先輩たちの愛のある"やじ"の中で輪の中心へ。「浅野翔吾18歳です」と年齢を強調し、「今日はカードの初戦なので、元気出して。頑張りましょう。さあ行こう」と声を張り上げた。SNSでは「頑張れ香川の星」「応援しちゃうな~浅野くん」「10年選手の貫禄あるけどかわいい~」などのメッセージが寄せられた。

◆/七夕の願いは左中間スタンドへ\岡本和真の2試合連発は両リーグ最速20号先制ホームラン???プロ野球(2023/7/7)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/0Ytj1A75zU

◆巨人岡本和真内野手(27)が両リーグ一番乗りで20号に到達した。2回先頭、DeNA今永の151キロ直球をつかまえた。ゆったりとしたフォームからバットの芯に乗せた。打った瞬間に確信した。打球速度は172キロで飛距離は134メートル。左中間スタンドの中段に飛び込む先制20号ソロとし、悠然とダイヤモンドを1周した。「先頭だったので塁に出ることを考えて打席に入りました。最高の形で先制できてよかったです」と出塁の意識が本塁打につながった。これで6年連続20本塁打も達成。巨人で6年20本塁打は07~13年阿部(7年連続)以来6人目となった。巨人で両リーグ20号一番乗りは10年阿部以来、8人目。王は最多の8度、原監督も82年に記録していた。この日は「オールドサマーシリーズ」と題し、1980年代に親しまれた選手の応援歌がスタジアムに流れた。原監督の応援歌が響いた後に、見事なアーチを描いた。【本塁打詳細】飛距離=134メートル打球速度=172キロ角度=21度

◆DeNA今永昇太投手(29)が、自己最多タイとなる7者連続奪三振をマークした。2回2死一塁で北村拓から空振り三振を奪うと、3回は戸郷を空振り、ブリンソンを見逃し、丸を見逃し三振。4回は秋広を空振り、岡本和を見逃し、大城卓を空振り三振に仕留めた。5回先頭の中田翔は遊飛でストップしたが、自身が20年8月1日阪神戦(甲子園)で記録した連続奪三振「7」に並んだ。

◆巨人吉川尚輝内野手(28)が23打席ぶりの快音を響かせた。5回1死、DeNA今永に追い込まれながらも149キロのツーシームを中前にはじき返した。吉川は6月28日のヤクルト戦(盛岡)の第3打席で右前打を放ってから5試合、22打席もの間、安打から遠ざかっていた。

◆/151kmに乗り移った気迫、これがエースの矜持\今永昇太が自身最多15奪三振目??この試合最大のピンチを凌ぎ咆哮?プロ野球(2023/7/7)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/QB0mjyCuXY

◆DeNA先発の今永昇太投手(29)が、球団記録に並ぶ15三振を奪った。7回1死二、三塁のピンチで代打長野、代打岸田から連続三振を奪い、到達。79年5月27日の遠藤一彦(巨人戦)、09年9月5日のランドルフ(中日戦)に並ぶ14年ぶり3人目の記録になった。セ・リーグ記録は16奪三振。今永は毎回の7回15奪三振で降板し、リーグ記録には届かなかった。プロ野球記録は野田浩司(元オリックス)、佐々木朗希(ロッテ)の19三振。2回からは自己最多タイとなる7者連続奪三振もマークした。2回2死一塁で北村拓から空振り三振を奪うと、3回は戸郷を空振り、ブリンソンを見逃し、丸を見逃し三振。4回は秋広を空振り、岡本和を見逃し、大城卓を空振り三振に仕留めた。5回先頭の中田翔は遊飛でストップしたが、自身が20年8月1日阪神戦(甲子園)で記録した連続奪三振「7」に並んだ。6回までに13三振を奪い、終盤にさらに積み上げた。7回113球を投げ、6安打1失点で勝利投手の権利を持って降板した。セ・リーグの16奪三振(所属は当時)金田正一(巨人)67年6月7日 大洋戦江夏豊(阪神)68年8月8日 中日戦外木場義郎(広島)68年9月14日 大洋戦伊藤智仁(ヤクルト)93年6月9日 巨人戦今中慎二(中日)93年7月6日 ヤクルト戦山田勉(ヤクルト)93年9月10日 広島戦桑田真澄(巨人)94年8月13日 阪神戦野口秀樹(中日)01年5月24日 阪神戦

◆/女房役が悪球打ちで大きな援護\大学の先輩・戸柱恭孝がミット越しに感じる後輩・今永昇太の気迫それに応える勝ち越しホームラン???プロ野球(2023/7/7)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/pdbhpvatLn

◆巨人打線がDeNA今永の奪三振ショーに封じられた。2回先頭、岡本和が両リーグ一番乗りの20号到達となる20号ソロを放って幸先よく先制に成功した。しかし、今永の躍動感のあふれる投球の前に、攻略の糸口を見いだせない。2回2死一塁の北村拓の空振り三振から、戸郷、ブリンソン、丸、秋広、岡本和、大城卓と7者連続三振。1点を追う7回には1死二、三塁と逆転のチャンスを作るも代打の長野と岸田が空振り三振倒れて無得点に封じられた。DeNAの球団記録に並ぶ毎回の15三振と屈辱的な記録を作られた。さらに守護神山崎から2三振を喫し、9回の試合では04年、19年に並んで球団ワーストタイの17三振となった。先発の戸郷は勝てば17年大谷(日本ハム)以来、球団では89年桑田以来となる高卒5年目以内の通算40勝目だったが、打線の援護に恵まれず。1点リードの3回に1死二、三塁から佐野の犠飛で同点に追い付かれてからは、粘りの投球を続けたが、7回1死、戸柱に低めフォークをすくわれ、決勝ソロを許した。7回6安打2失点で、4月18日DeNA戦(長崎)以来、約3カ月ぶりの黒星を喫し「先制点を取っていただいたのに粘りきれず申し訳ないです。次の登板で頑張ります」と反省した。チームは連勝が2でストップした。

◆DeNA先発の今永昇太投手(29)が、球団記録に並ぶ15三振を奪った。7回1死二、三塁のピンチで代打長野、代打岸田から連続三振を奪い、到達。79年5月27日の遠藤一彦(巨人戦)、09年9月5日のランドルフ(中日戦)に並ぶ14年ぶり3人目の記録になった。「相手の戸郷選手もいいピッチングをしてましたし、引っ張られるように自分もいい投球ができたので、戸郷選手にも感謝したいと思います」。ピンチでの連続三振には「15三振の中で最後の2つだけ狙いにいって取れた。自分によくやったと言ってあげてもいいと思います」と話した。セ・リーグ記録は16奪三振。今永は毎回の7回15奪三振で降板し、リーグ記録には届かなかった。プロ野球記録は野田浩司(元オリックス)、佐々木朗希(ロッテ)の19三振。2回からは自己最多タイとなる7者連続奪三振もマークした。2回2死一塁で北村拓から空振り三振を奪うと、3回は戸郷を空振り、ブリンソンを見逃し、丸を見逃し三振。4回は秋広を空振り、岡本和を見逃し、大城卓を空振り三振に仕留めた。5回先頭の中田翔は遊飛でストップしたが、自身が20年8月1日阪神戦(甲子園)で記録した連続奪三振「7」に並んだ。6回までに13三振を奪い、終盤にさらに積み上げた。7回113球を投げ、6安打1失点で6勝目(1敗)を挙げた。セ・リーグの16奪三振(所属は当時)金田正一(巨人)67年6月7日 大洋戦江夏豊(阪神)68年8月8日 中日戦外木場義郎(広島)68年9月14日 大洋戦伊藤智仁(ヤクルト)93年6月9日 巨人戦今中慎二(中日)93年7月6日 ヤクルト戦山田勉(ヤクルト)93年9月10日 広島戦桑田真澄(巨人)94年8月13日 阪神戦野口秀樹(中日)01年5月24日 阪神戦

◆巨人戸郷翔征投手が今永と奪三振ショーを展開するも、9勝目はならなかった。毎回の10個を奪い、DeNA打線を封じ込んだ。しかし、同点の7回1死から戸柱に決勝ソロを被弾。7回6安打2失点も「先制点を取っていただいたのに粘りきれず申し訳ないです」と唇をかんだ。勝てば17年大谷(日本ハム)以来、球団では89年桑田以来の高卒5年目以内の通算40勝目だったが、援護に恵まれなかった。

◆初昇格した巨人ドラフト1位浅野翔吾外野手(18)の1軍デビューはお預けとなった。9回裏はベンチ裏で体を動かし、出番を待ったが、そのまま試合終了となった。試合前のフリー打撃では68スイングで19本の柵越えを披露。デビュー前祝いに、左中間席上段を含めスタンドインを連発した。接戦の展開に原監督は「延長戦にでも入れば、話はまた変わってきたけどね」と出場機会は訪れず。浅野は「与えられたチャンスをしっかりものにできるように頑張りたい」と変わらず準備していく。

◆歌手水前寺清子(77)が試合前に代表曲「三百六十五歩のマーチ」を披露した。背番号365のユニホームで、愛称「CHITA(チータ)」が刻まれたユニホームを着用して登場。球団マスコットガール「ヴィーナス」がバックでかわいいダンスを踊る中、昭和の大ヒット曲を歌った。DeNA3連戦は「オールドサマーシリーズ」として開催され、メインビジョンも後楽園球場の電光掲示板(スコアボード)をモチーフにしたデザインに変更された。懐かしい昭和の雰囲気を演出した。水前寺は「野球の試合をご覧になるために集まったお客さまの前で歌を披露することは私にとって初めての経験でした! とても緊張をしましたが、温かな声援を送っていただき、気持ちよく歌えました。大好きな原監督にも会えたので、幸せいっぱいでした」と振り返った。

◆巨人が球団ワーストタイの17三振を喫し、連勝は2でストップした。1点勝ち越された直後の7回、先頭の5番大城卓から連打と犠打で1死二、三塁とした逆転のチャンス。序盤から岡本和のソロ弾1本のみで、攻めあぐね続けたDeNA今永に対し長野、岸田の代打攻勢に出た。しかし、連続三振に打ち取られた。1点差のまま逃げ切られた原辰徳監督は「いい感じで5番、6番、7番も(犠打で)しっかり、いい場面はつくりましたね」。あと1本が出なかった。息をのむエース対決の投手戦を打破できなかった。17三振は04年、19年に並ぶ3度目のワースト記録。ただ敗戦の中でも、4試合ぶりにスタメン復帰した中田翔が2安打。「2本打てたっていうのは、こういうバッティングしていたら本来の長打も出てくると思いますね」と、復調気配を感じ取った。巨人が17三振を喫した。巨人の1試合17三振は04年8月1日阪神戦(相手投手の奪三振=金沢10、藤川3、ウィリアムス2、安藤2)、19年4月9日中日戦(大野雄11、谷元1、田島3、ロドリゲス2)に並び、1試合最多三振(9回試合)の球団ワースト。本拠地では初めてとなった。過去2度は17三振でも勝ったが、今回は黒星。巨人は今永に15三振を奪われた。巨人が1人の投手に9回まで15三振以上を許したのは、62年7月22日金田正一(国鉄=延長11回の9回まで15個)、79年5月27日遠藤一彦(大洋=15個)、93年6月9日伊藤智仁(ヤクルト=16個)に次いで30年ぶり4度目。

◆DeNA戸柱恭孝捕手が、駒大の後輩・今永を援護する決勝弾を放った。1-1の7回1死、巨人戸郷の内角低めフォークを捉え、右翼席ギリギリに放り込む4号ソロ。「今永が頑張っていたので、何とか出塁することを考え打席に向かいました。うまく拾うことができました」と振り返った。

◆「今バウアー」が驚異の奪三振ショーを演じた。DeNA今永昇太投手(29)が自己最多タイの7者連続を含む、球団タイ記録の15奪三振をマーク。7回を113球、6安打1失点の力投で6勝目を挙げた。今季初の巨人戦先発。前日6日ヤクルト戦で完投勝利を挙げた同僚トレバー・バウアー投手(32)の助言も胸に刻み、冷静な左腕が本家ばりに何度も雄たけびを上げる熱投で、チームを2連勝に導いた。雨天中止で試合がなかった首位阪神に1ゲーム差に迫った。「投げる哲学者」今永が、前夜の「投げる科学者」バウアーに重なった。1点を勝ち越した7回、1死二、三塁のピンチ。代打長野を空振り三振に仕留めると、代打岸田にはカウント1-2から外角高めに渾身(こんしん)の151キロ直球を投げ込み空振り三振。グラブをたたき、何度も雄たけびを上げ、気合のこもった表情でベンチへ引き揚げた。「最後の2つだけ、狙いにいって取れたので。自分に『よくやった』と言ってあげてもいいと思います」と振り返った。2回先頭の岡本和に先制20号ソロを浴びた左腕だったが、切り替えて奪三振ショーを演じた。4回1死の岡本和の第2打席では、フルカウントからの8球目、内角低めいっぱいに152キロ直球を投げ込んで見逃し三振。冷静なエースが珍しく、グラブをたたき、センターを向いて雄たけびを上げ、感情をあらわにした。研究熱心な左腕は、ピンチになると最速159キロまで球速を上げるバウアーに助言を求めていた。「メカニズムを変えているのか、ただ純粋に出力だけ出しているのか? 僕もピンチの時に150キロじゃなくて、152、3、を投げたいと思っているので」。答えは難解だったが、それを理解し実践してみせた。「バウアーは『股関節の屈折角度と重力を利用する』と。聞かれたらすぐ答えられるので、それが本当に素晴らしい。僕もちょっとだけ股関節の角度を深くして投げました」。投球時により深く沈み込むイメージで、7回の岸田には4球すべて高め151キロ直球で押し込み、「あれはメカニズムを無視して球速を出しにいった。いい球だったか分からないけど、物理的には速い球を投げられた」。4回の岡本和の打席では152キロを投じるなど要所で力を込めた。サイ・ヤング賞右腕に続いての白星に「彼が勝ったら、僕も勝たなきゃいけないなと。そういう気持ちで投げています」。左右の両エースで、25年ぶりの頂点へ導く。【鈴木正章】DeNA三浦監督(今永の気迫の投球に)「昨日のバウアーが乗り移ったような感じで、本人も意識していたかもしれない。今年は特に気持ちも出ている」今永が7回15奪三振。1試合の奪三振記録は95年野田(オリックス)と22年佐々木朗(ロッテ)の19個だが、球団では大洋時代の79年5月27日巨人戦の遠藤、横浜時代の09年9月5日中日戦のランドルフの15個に並んで最多となった。また、7回までに15三振以上奪ったのは、22年佐々木朗(7回まで15個→最終19個)以来6人目で、左投手では初。セ・リーグでは11年前田健(広島)に次いで2人目。前田健も7回15奪三振で降板した。2回の北村拓から4回の大城卓まで7者連続奪三振。今永は20年8月1日阪神戦でも7者連続奪三振を記録しており、自身2度目。7者以上の連続奪三振を2度マークしたのは、96、97年西口(西武)11年にソフトバンク、12年に巨人で記録した杉内以来3人目。

◆巨人岡本和真内野手(27)が両リーグ一番乗りで20号に到達した。2回先頭、WBCで共闘したDeNA今永の151キロ直球を、左中間席中段までかっ飛ばした。5日中日戦の満塁弾に続く2戦連発の先制20号ソロ。打球速度は172キロで飛距離は134メートルと、ホームラン王を独走するパワーを見せつけた。若大将の音色に乗った。「オールドサマーシリーズ」が開催された3連戦初戦。原監督が現役時代に後押しを受けた復刻応援歌が、岡本仕様となって第1打席、右翼席から流れた。直後に豪快アーチ。「先頭だったので、塁に出ることを考えて打席に入りました。最高の形で先制できてよかった」と、初代若大将と右拳でグータッチをかわした。ガラリと変えた意識が結果に結び付いた。今季新たに意識していた「縦ぶり」スイングを5月9日DeNA戦(新潟)から、昨年までの横振りのレベルスイングに戻した。高めや内角に窮屈な打撃が増えたためで「やっぱり高めを打てるようにならないと」と原点回帰。その1打席目、DeNAバウアーの外角高め直球をバックスクリーン左に運んだ。変更前は31試合4本塁打が、44試合で16本塁打と量産態勢。この日の1発も外角高めだった。七夕の短冊には「日本一」と願いを込めた。球団では07~13年の阿部(7年連続)以来6人目となる6年連続20本塁打を達成。それでも常に「いくら自分が打っても負ければ面白くない。チームプレーが野球の醍醐味(だいごみ)」という姿勢は変わらない。9回先頭では空振り三振に倒れ、悔しさをにじませた若大将。次は願いをかなえるため勝利へのアーチを描く。【小早川宗一郎】岡本和が2戦連発で6年連続のシーズン20号。岡本和は20年にセ・リーグ20号一番乗りを記録したが、両リーグ最速の20号は自身初。巨人で両リーグ20号一番乗りは10年阿部以来8人、19度目。日本人の右打者では原監督が82年に記録して以来、41年ぶりだ。なお、巨人で20本塁打を6年以上続けたのは、07~13年まで7年連続の阿部以来6人目。

◆巨人が延長12回の投手戦に敗れ、DeNAにカード負け越しとなった。0-0と両軍無得点のまま最終12回の攻防に突入。1死から6番手菊地大稀が、牧にソロ本塁打を浴びた。甘く入ったスライダーを左翼席の上段に運ばれ、均衡を破られた。打線はDeNA投手陣の前に沈黙した。東、ウェンデルケン、伊勢、森原、エスコバーの前に11回まで三塁を踏めず。12回は守護神・山崎の前に点を奪えなかった。白熱の投手戦だった。先発メンデスは8回まで4安打無失点の好投。「立ち上がりから大城(卓)のミットに思いきって投げ込みました。上手く大城がリードしてくれて、野手のみんなもしっかり守ってくれて、いいリズムでピッチングができました」と力強い直球を軸にスライダー、チェンジアップを交えた。9回は中川が無失点に抑え、13試合連続無失点となった。10回からはビーディ、三上、高梨とつないだが、12回に力尽きた。

◆巨人・中田翔内野手(34)が「6番・一塁」として7月1日の阪神戦(東京ドーム)以来4試合ぶりに名を連ねた。6月中旬以降、調子が下降気味で、代打での起用が続いていた。遊撃では北村拓己内野手(27)が今季3度目の先発。

◆巨人・岡本和真内野手(27)が三回にDeNA・今永から左中間席へ先制の20号ソロをほうり込んだ。侍ジャパンでともにWBC世界一を達成した左腕を相手に、カウント2-2から151キロの直球を豪快に振り抜くと、柵越えを確信して歩き出した。2018年から昨季まで5年連続20本塁打をマークしている主砲は、6年連続に到達。今季の本塁打数は両リーグトップで、リーグ2位の50打点にも乗せた。

◆DeNA・今永昇太投手(29)が7回6安打1失点で6勝目の権利を持って降板。15三振を奪う快投で、1試合15奪三振は1979年5月27日の巨人戦での遠藤一彦、2009年9月5日の中日戦でのランドルフに並ぶ球団記録となった。セ・リーグ記録は1試合16奪三振で、1967年の金田正一、68年の江夏豊、外木場義郎、93年の伊藤智仁、今中慎二、山田勉、94年の桑田真澄、2001年の野口茂樹の8投手が達成している。なお、日本記録は95年の野田浩司、2022年の佐々木朗希の19奪三振。また今永は、二回2死の北村拓から四回の大城卓まで7者連続三振。20年8月1日の阪神戦に並ぶ自己最多で、チーム記録は1960年の鈴木隆の8者連続。

◆大観衆を飲み込んだ金曜日の夜の東京ドームが、さながら後楽園球場のような雰囲気に包まれた。この日からのDeNA3連戦は「オールドサマーシリーズ」と銘打たれ、主に1980年代に巨人ファンの間で親しまれた応援歌の復刻版が右翼席からこだました。古き良き声援に応えたのが岡本和真内野手(27)だった。「先頭だったので塁に出ることを考えて打席に入った。最高の形で先制できてよかった」そう振り返ったのは二回先頭。3月のWBCでともに日の丸を背負い、世界一に輝いた今永と対峙(たいじ)し、浮いた151キロの直球を捉えた。2試合連発の先制ソロは6年連続の20号。日本人の右打者に限れば82年の原辰徳に続き、41年ぶり4人目の栄誉を手にした。大型ビジョンの表示も後楽園球場のスコアボードをモチーフにしたデザインに様変わり。飛距離134メートルと大きな放物線を描いた岡本和の打球が左中間席に吸い込まれると「おめでとうホームラン」というレトロ調の文字が浮かび上がった。岡本和の打席で鳴り響いた応援歌は、くしくも原の復刻版だった。歌詞にある「若大将」は、同じく4番打者を担った指揮官の現役時代の愛称を受け継いだもの。頼もしき主砲が令和の巨人を引っ張る。しかし、先発の戸郷が三回に佐野に犠飛を打たれて同点。七回には戸柱に勝ち越しソロを被弾した。三回以降は沈黙の打線は1―2の七回、1死二、三塁の逆転機を作ったが、ともに代打の長野と岸田が連続三振に倒れた。今永に15三振など計17三振を喫した。

◆巨人・戸郷翔征投手(23)が7回6安打2失点で2敗目(8勝)を喫した。世界一に輝いた3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でともに日の丸を背負ったDeNA・今永と息詰まる投手戦を展開。コースを突いて見逃し4個を含む10三振を奪ったが、1-1の七回に戸柱にフォークボールを拾われ、決勝のソロを被弾。「先制点を取っていただいたのに粘りきれず申し訳ない。次の登板で頑張る」と声を振り絞った。

◆DeNA・今永昇太投手が7者連続を含む15奪三振の快投で6勝目。7回を岡本和のソロの1点に抑え、戸郷との投手戦を制した。打線は0―1の三回に佐野の犠飛で同点。七回に戸柱のソロで勝ち越した。戸郷は4月以来の2敗目を喫した。

◆斬って斬って斬りまくった。DeNA・今永昇太投手(29)が1979年5月27日の巨人戦での遠藤一彦、2009年9月5日の中日戦でのランドルフに並ぶ球団記録を達成した。1試合15奪三振―。セ・リーグ記録にも、あと「1」に迫る無双の投球で、まさに侍の立ち居振る舞いだった。二回に岡本和に直球を左中間席に運ばれ先制を許したが、直後に奪三振ペースが加速。二回2死の北村から7者連続三振。鈴木隆(大洋)が1960年に達成したセ・リーグ記録で球団記録でもある8者連続三振には及ばなかったが、20年8月1日の阪神戦に次いで自身2度目となる7連続Kだった。真骨頂は七回だった。大城卓に中前打、続く中田に左前打を浴び一、二塁。吉川の犠打で1死二、三塁のピンチを背負ったが、代打・長野を151キロ直球で空振り三振、続く代打・岸田も151キロ直球で空振り三振。地球の裏側まで届くかというほどの咆哮でマウンドで仁王立ちした。7回113球を投げ6安打1失点。交代を告げられ悔しそうな表情を浮かべたが、リードを守って救援陣にバトンを渡した。その救援陣が無失点に抑え、今季6勝目(1敗)を手にした。「走者をためて長打を打たれないように。けがなく毎試合、チームを勝たせる投球ができればいい」と話していた左腕。前夜、中4日で完投したバウアー(前ドジャース)の熱量を引き継ぐ投球だった。侍ジャパンのチームメートで、米国との決勝戦では投手リレーした戸郷との投げ合い。一歩も引かずエースの誇りをマウンドでぶつけあった。切れ味抜群の宝刀を東京ドームで披露した。

◆初の1軍昇格を果たした巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18)=香川・高松商高=のデビューはお預けとなった。原辰徳監督(64)は「役割の中で今日は登用する場面(がなかった)」と説明した。高校通算68本塁打の打力を誇るルーキーは守備力と走力も買われるが、この日は出番が訪れなかった。それでも試合前の円陣で声出し役を託されるなどナインに迎えられ「与えられたチャンスをものにできるように頑張りたい」と決意を新たにした。

◆DeNA・戸柱恭孝捕手が攻守で勝利に貢献した。打撃では1―1の七回に戸郷のフォークボールを右翼席最前列に運ぶ勝ち越しソロ。低めのボール気味の球をすくい上げた一発に「食らいついたことがいい結果になった」と胸を張った。守備では捕手として今永を好リード。「ボールの角度と強さがいつも以上に良かった」と直球を主体に15奪三振を引き出した。1点差勝ちをもたらしても「きょうは今永さまさま」と引き立て役に徹して投手をたたえた。

◆圧巻の奪三振ショー!! DeNA・今永昇太投手(29)が7日、巨人11回戦(東京ドーム)に先発し、7回6安打1失点、7者連続を含む球団タイ記録となる15奪三振の快投で6勝目(1敗)を挙げた。6日に中4日で完投したトレバー・バウアー投手(32)=前ドジャース=に刺激を受け、普段は冷静沈着な左腕が感情むき出しに巨人打線をねじ伏せた。チームは2連勝で、試合のなかった首位・阪神に1ゲーム差に迫った。拳を何度も握り、マウンドに反響した雄たけびは東京ドーム全体を揺らした。髪をなびかせた今永が、リミッターを解除した。2―1の七回。連打と犠打で1死二、三塁のピンチを背負う。「メカニズムを無視して球速を出しにいった。最後の2つだけは狙って三振を取りにいった」と力を振り絞った。代打・長野を151キロの直球で空振り三振。続く岸田も全球直球で空振り三振に斬った。ノーヒットノーランを達成した昨年6月7日の日本ハム戦(札幌ドーム)でも表情一つ変えなかった左腕が、珍しく感情をむき出しにして113球を投げた。それはまるで前夜、2失点で完投して6勝目を挙げたバウアーが重なるようだった。「(6月30日の前回登板のように)またチームを負けさせてしまうわけにはいかなかった。あそこでしっかり出し切った」3月のWBCでともに戦った戸郷との投げ合いを制した。燃料の残量を示すエンプティーランプが点灯した終盤にアクセルを強く踏めた要因がある。マウンドの傾斜を利用し、重力も味方にして踏み出した右脚を深く沈みこませた。バウアーの指南だ。「(ピンチで球威を上げるためには)股関節の屈折角度を利用する、と。それにしっかり腕がついてきた」。中4日で登板した前日6日のヤクルト戦(横浜)で128球を投げて完投できるタフネス右腕の技術、そして熱量が乗り移った。

◆かつての本拠地だった後楽園球場が復刻した演出が、かすんだ。4位・巨人は球団ワーストタイの17三振を喫して連勝が2でストップ。今永に苦戦したと水を向けられた原辰徳監督(64)は「そうですね...。うん、そういうことですね」と、ため息をついた。今カードは「オールドサマーシリーズ」として開催。大型ビジョンでは後楽園球場時代の表示が再現され、往年の名選手の懐かしの応援歌が現役選手に使用されるなどファンを喜ばせた。0-0の二回、原監督の現役時代の応援歌が流れる中、4番・岡本和が今永から両リーグ最速、6年連続の大台となる20号ソロ。「先頭だったので塁に出ることを考えて打席に入りました。最高の形で先制できてよかった」と主砲の一発で先手を取ったが、悪夢はここからだった。今永に多彩な変化球と力のある直球を際どいコースに投げられ、二回2死から四回終了までの7者連続を含む15三振。1-2の七回1死二、三塁の絶好機では長野、岸田の代打勢がともに空振り三振に倒れた。前に飛ばすことすらできず、指揮官は「いい場面は作りましたね」と言葉少なだった。九回には山崎にも2三振を奪われ、9イニングの試合では2004年8月1日の阪神戦、19年4月9日の中日戦に並ぶ球団ワーストの17三振の屈辱を味わった。やられたままでは終われない。昭和から野球人気を引っ張る伝統球団として、意地を見せる。(谷川直之)

◆DeNA・今永は素晴らしいのひとことだ。表情を変えずに、淡々とイニングを重ねるイメージから一転、気迫十分だった。打てるものなら打ってみろといわんばかり。投手の第一条件は当然ながら、もともと備えていたということだろう。7回15奪三振は、巨人打線にマトを絞らせなかったからこそ、できた芸当だ。球種が豊富なわけではない。しかも直球の配分が多い。それでいて、絞らせないのはなぜか。150キロ台の力強い直球、140キロ台の鋭いカットボール、そして絶妙に沈むチェンジアップと、それぞれの質が高いからだ。七回1死二、三塁のピンチでは長野に対し、直球とカットボールによる内角攻めのあと、外角低めの直球で空振り三振。岸田には直球オンリー。それも高めの空振りゾーンで、バットにかすらせなかった。巨人からすると、右の代打攻勢で、最低でも犠飛で同点という場面だったが...。はっきり言う。この日の今永を代打での1打席で捉えろというのは、酷な話。それほど球威は衰え知らずだった。バウアーの完投に続く、今永の力投。先発陣に左右の大黒柱が並び立った意味は大きい。まず、長い連敗の心配が少なくなる。逆に、2人の気迫でチームの勢いが増す。やや停滞していたDeNAが、再び上昇サイクルに転じるかもしれない。(サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
42313 0.575
(-)
-
(-)
67281
(-)
231
(-)
38
(-)
39
(-)
0.237
(-)
2.810
(-)
2
(-)
DeNA
41322 0.562
(↑0.006)
1
(↑0.5)
68293
(+2)
261
(+1)
53
(+1)
17
(-)
0.255
(-)
3.250
(↑0.03)
3
(-)
広島
41360 0.532
(↓0.007)
3
(↓0.5)
66274
(-)
265
(+8)
50
(-)
38
(-)
0.247
(↓0.001)
3.160
(↓0.07)
4
(-)
巨人
38361 0.514
(↓0.007)
4.5
(↓0.5)
68274
(+1)
280
(+2)
86
(+1)
23
(-)
0.250
(↓0.001)
3.600
(↑0.02)
5
(-)
ヤクルト
30432 0.411
(-)
12
(-)
68259
(-)
290
(-)
61
(-)
38
(-)
0.231
(-)
3.610
(-)
6
(-)
中日
29452 0.392
(↑0.008)
13.5
(↑0.5)
67213
(+8)
252
(-)
32
(-)
22
(-)
0.238
(↑0.002)
2.910
(↑0.04)