広島(★0対2☆)阪神 =リーグ戦11回戦(2023.07.05)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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阪神
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広島
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勝利投手:大竹 耕太郎(7勝1敗0S)
敗戦投手:森下 暢仁(4勝2敗0S)

本塁打
【阪神】島田 海吏(1号・1回表ソロ)

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◆阪神は初回、島田の先頭打者本塁打で先制する。そのまま迎えた3回表には、前川の安打に相手失策が絡み、1点を追加した。投げては、先発・大竹が9回無失点7奪三振の快投。プロ初完封で今季7勝目を挙げた。敗れた広島は先発・森下が好投を見せるも、打線が沈黙した。

◆またも、阪神打線が組み替えられた。近本不在の中、島田海吏外野手(27)が「1番中堅」でスタメン入りした。前日4日の同戦で、1番を務めた中野拓夢内野手(27)は「2番二塁」と定位置に戻った。また、この日昇格した佐藤輝明内野手(24)が「5番三塁」で即スタメン入り。佐藤輝は当初、7日の甲子園ヤクルト戦から復帰予定だったが、近本が右肋骨(ろっこつ)骨折で離脱する緊急事態のため、2日前倒しで広島で1軍再昇格となった。先発は大竹耕太郎投手(28)が務める。

◆"激レア"1号が出た! 阪神島田海吏外野手(27)がプロ1号ソロを放った。近本が右肋骨(ろっこつ)の骨折で離脱する中、「1番中堅」でスタメン出場。初回の第1打席。カウント1-12から広島先発森下の144キロを引っ張り右翼ポールを直撃させた。先頭打者本塁打で先発大竹を援護した。プロ6年目、545打席目での1号が先頭打者弾。プロ初本塁打が先頭打者本塁打は、球団3人目。坪井智哉が98年7月4日広島戦、高山俊が16年3月31日ヤクルト戦で放って以来の珍記録となった。

◆先頭打者本塁打でプロ1号を放った阪神島田海吏外野手(27)がツイッターでトレンド入りした。不動の1番だった近本光司外野手(28)が右肋骨(ろっこつ)骨折で離脱。代わって島田が「1番中堅」でスタメン入りし、初回に広島森下から右翼ポール直撃の1号ソロを放った。SNSでは島田関連のワードである「島田ホームラン」「先頭打者ホームラン」「センター島田」「島田プロ初ホームラン」がトレンド入り。「島田海吏覚醒!」「センター島田でいいな」「おめでとうございます」「プロ初が先頭アーチなの泣く」などの声が上がっている。

◆阪神村上頌樹投手(25)が、6日広島戦(マツダスタジアム)に先発する。4日に兵庫・淡路島の同郷の先輩である近本光司外野手(28)が「右肋骨(ろっこつ)骨折」で離脱。「このままガタガタチームが負けてしまうと近本さんが焦って、多分無理して帰ってくると思う。しっかり勝っていけば、近本さんもしっかり治して帰ってきてくれると思う。しっかり休んでから戻ってきてくれればいいかなと思います」と先輩を思った。近本とは連絡をとっていない。「多分大丈夫なので」と、屈強な選手会長を信じる。「しっかり自分も頑張って、しっかりチームも頑張って、カバーし合えるように」と誓い、今季7勝目を目指す。

◆近本離脱の苦境の中、新1番が"激レア1号"で鼓舞した。阪神島田海吏外野手(27)が、初回先頭打者本塁打でプロ初アーチを決めた。前日4日に「右肋骨(ろっこつ)骨折」で出場選手登録を抹消された近本に代わり、今季初めて「1番中堅」でスタメン出場。広島森下の3球目、144キロ直球をはじき返し、右翼ポールに直撃させた。「いい投手なので、どんどん積極的にスイングしていくイメージでした。チームに勢いをつけることができてよかった。めちゃくちゃうれしいです!」と声をはずませた。プロ6年目、通算545打席目での初本塁打。プロ初アーチが先頭打者本塁打は98年坪井、16年高山以来、球団3人目。伏兵が珍記録を作った。この5年間、虎の中堅を守り続けてきた不動のレギュラーがいない。チームにとっては痛手だが、控えメンバーにとっては出場機会を得られるチャンスにもなる。「チームにとって最悪な形で回ってきてしまったかもしれないけど...」とした上で「僕はいつ、どの場面で来るか分からないという中で準備している。任されたところで自分の仕事を全うするだけ」と言い切った。代走、守備固めでベンチを温めてきた男が、チャンスを生かしてみせた。一塁ベースを回ると、右手を突き上げガッツポーズ。ベンチではナインからスルーされた後、手洗い祝福を受ける「サイレント・トリートメン!ト」で祝われた。この日から1軍再昇格した佐藤輝も「5番三塁」でスタメン。近本の穴は全員で埋める。【中野椋】

◆阪神大竹耕太郎投手(28)がプロ初完封勝利で7勝目を挙げた。完投は19年以来、2度目だ。序盤から安定感抜群の投球が光った。初回2死一、二塁も前日4日に本塁打を放った広島田中を130キロのカットボールで見逃し三振。2回から6回までは打者3人で片付け、テンポ良く試合をつくった。2点リードの7回に1死一、二塁とピンチを背負ったが、デビッドソンと遊飛、最後は会沢を直球で空振り三振に仕留めてゼロを刻んだ。5月27日の巨人戦(甲子園)以来、39日ぶりの勝ち星をつかんだ。また、この日は球宴の監督選抜が発表され、左腕が初選出。御礼投球を披露し、チームを引っ張った。阪神の今季の完封勝利投手は、大竹が4人目。村上、伊藤将、才木に続いてのもので、完封勝利投手4人は今季12球団最多だ。阪神のチーム完封勝利は今季12度目で、ヤクルト13度に次ぎ両リーグ2位。70年にマークした22度に到達する勢いだ。

◆阪神が、3位広島に完封勝ちした。試合はいきなり動いた。1回、右肋骨(ろっこつ)骨折のため離脱した近本光司外野手(28)の代役として「1番センター」に入った島田海吏外野手(27)が、広島森下から右翼へ先頭打者本塁打。島田はプロ6年目でこれが初本塁打だった。3回に敵失もからみ1点を追加した。この日、監督推薦で初の球宴出場が決まった先発の大竹耕太郎投手(28)が、5安打無失点でプロ初完封勝利をマーク。5月27日の巨人戦以来の今季7勝目を挙げた。阪神の打者がプロ1号を初回先頭打者本塁打で飾ったのは、1リーグ時代も含め3人目。初は坪井智哉が98年7月4日の広島戦(広島)で紀藤真琴から放ったランニング弾で試合は敗戦。2人目は高山俊が16年3月31日ヤクルト戦(神宮)でデイビーズを打ったが引き分け。勝ち試合も勝利打点は島田が初めてだ。なお、坪井と高山はともに新人年で、2年目以降に記録したのは島田が初となった。阪神の今季の完封勝利投手は、大竹が4人目。村上、伊藤将、才木に続いてのもので、完封勝利投手4人は今季12球団最多だ。阪神のチーム完封勝利は今季12度目で、ヤクルト13度に次ぎ両リーグ2位。70年にマークした22度に到達する勢いだ。

◆阪神島田海吏外野手(27)のプロ初アーチが、貴重な初回先頭打者弾となった。1回、右肋骨(ろっこつ)骨折のため離脱した近本光司外野手(28)の代役として「1番センター」に入った島田は、広島森下の3球目の直球を右翼へ先頭打者本塁打。プロ6年目でこれが初本塁打。不動のリードオフマン不在の苦しい状況を、鮮やかな一撃で振り払った。島田は四球で出た3回も2点目のホームを踏み勝利に貢献した。試合後のヒーローインタビューは以下の通り、-今日は今シーズン初めての1番でのスタメンでしたが、どんな意識で試合に臨んでいたんでしょうか。「えー、めちゃくちゃ緊張してましたけど。ま、自分のやることをしっかりやるだけと思ったので、大竹を助ける1点になってくれたと思うので、そこはすごくうれしいです」-その緊張していた中、迎えた第1打席。3球目をとらえた打球。見事なホームランでした。ご自身での手応えなどはいかがでしたか。「ファウルになるかどうかってところだけ心配してたんですけど、最近で一番いい当たりだったので、いい形になってくれてうれしいです」-普段はダイヤモンドを駆け巡る島田選手と思うんですが、このホームランでのダイヤモンド1周、いかがでした。「そうですね、ちょっと走るスピードとかもちょっとわからなかったんですけど、なかなか打ったことがなかったので。でも、なんていうんですかね、普段からやっぱりそういう鋭い当たりっていうのは意識してるので、ま、ホームラン打つ選手じゃないので、コツコツ積み重ねていきたいと思います」-ちなみに、プロ初ホームランのボールというのはお手元まで届きましたか「あ、帰ってきたみたいで、さっきリュックのところに置いてありました」-どうされる予定でしょうか。「そうですね。いつも支えてくれてる妻に送りたいと思います」-今日は近本選手も離脱する中、島田選手が1番として2得点の活躍を見せました。この点はいかがでしょうか。「近本さんの代わりになるかわからないですけど、僕は僕のやることをしっかりやりたいと思ってるので、明日からもしっかりチームが勝てるように頑張っていきたいと思います」-では最後にタイガースファンに向けて熱いメッセージをよろしくお願いします。「チーム1つになって、明日からもしっかり勝っていけるように頑張っていきたいと思います。これからも熱い声援よろしくお願いします」阪神の打者がプロ1号を初回先頭打者本塁打で飾ったのは、1リーグ時代も含め3人目。初は坪井智哉が98年7月4日の広島戦(広島)で紀藤真琴から放ったランニング弾で試合は敗戦。2人目は高山俊が16年3月31日ヤクルト戦(神宮)でデイビーズを打ったが引き分け。勝ち試合も勝利打点は島田が初めてだ。なお、坪井と高山はともに新人年で、2年目以降に記録したのは島田が初となった。

◆広島はまたも阪神大竹耕太郎投手を攻略できず、完封負けを喫した。1回2死一、二塁は田中が見逃し三振。7回1死一、二塁ではデビッドソン、会沢が凡退。三塁すら踏めなかった。今季4度の対戦で1得点止まり。23イニング連続無得点となり、3敗目となった。新井貴浩監督は「いいアプローチをした打球も結構あった。しっかり見直して、次に当たるときに向けてプランを立てていきたい」とリベンジを誓った。

◆2軍での再調整を経て、最短10日で1軍に復帰した阪神佐藤輝明外野手は、4打数ノーヒット3三振と結果を残せなかった。当初は7日ヤクルト戦からの予定だったが、近本の負傷離脱でこの日前倒し昇格。「5番三塁」でスタメン出場したが、広島先発森下らの前に抑え込まれた。「感じはよかったと思う。(相手)ピッチャーがよかった」と脱帽。10発の大山に次ぐ9本塁打をマークしているスラッガーのお目覚めが待たれる。

◆広島が苦手とする阪神大竹をまたも攻略できず、完封負けを喫した。1回2死一、二塁は田中が見逃し三振。7回1死一、二塁ではデビッドソン、会沢が凡退。三塁すら踏めなかった。大竹に対して23イニング連続無得点となった。先発森下は島田に先制弾を浴びるなど本調子でない中、6回2失点と粘るも2敗目。首位阪神とのゲーム差は3・5に広がった。試合後の新井貴浩監督(46)の談話は以下の通り。-またも大竹投手を打てなかった新井監督 そうですね。うちだけでなく、どこも点を取れていないわけですから。また、いいアプローチをした打球も結構あった。前回対戦したときよりは内容的には良かったと思います。今日の(対戦を)またしっかりと見直して、次に当たるときに向けて、プランを立てていきたいなと思います。-大竹投手に打率3割3分3厘だった上本選手ではなく、小園選手を先発起用新井監督 左打者の方が5分くらい、被打率的に分がいいというのがあった。小園も、昨日久しぶりに(1軍に)来て初めてのスタメンなので、そんなにすぐパンパン打てるとは思っていない。(上本)崇司は勝負強いから、あとで代打でもいけるし、(起用の幅が広い選手で)いろいろはめられる。-7回1死一、二塁では代打策なし新井監督 あそこはあのままマット(デビッドソン)とアツ(会沢)で行こうと思っていた。代打というのは考えていなかった。アツも5の3(大竹に5打数3安打)打っていた。マットもまだ2打席しか立っていないから。あそこは代打というのは頭になかった。マットにしても惜しいファウルが何球かあったんだけどね。相手投手が要所要所で締めてきたというところかな。うちの打者も前回対戦よりは総じていいアプローチができていたと思うので、内容的には上がっていると思う。そこを含めた上で今日の映像を見直して、次に当たるときに備えてプランを立てていきたいなと思います。-各打者、対策していたと思うが、今後の対策は新井監督 それはまた今日しっかり、映像を見直して、打撃コーチと話をして。まだ何回も対戦があると思うので、また違ったプランを立ててやっていきたいなと思います。-たとえば極端に左を並べるようなスタメンも新井監督 そういうのもおもしろいかもしれないね。-森下投手については新井監督 あまり調子が良くない中でも粘って要所を抑えて、ゲームをつくってくれた。(1点失いなお無死満塁となった)3回を1点に抑えたというのは、本当にナイスピッチングだったと思います。状態があまり良くないときでも試合をつくれるのはいい投手だと思います。今日もナイスピッチングだったと思います。

◆阪神が、3位広島に完封勝ちした。右肋骨(ろっこつ)骨折のため離脱した近本光司外野手(28)の代役として「1番・中堅」に入った島田海吏外野手(27)が、1回に広島森下から右翼へ先頭打者本塁打。島田はプロ6年目でこれが初本塁打だった。投げては先発の大竹耕太郎投手(28)が、5安打無失点でプロ初完封勝利で今季7勝目を挙げた。試合後の岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。-完封の大竹は申し分ない「まあ球数もなあ、最後(9回表の)打席まわしたけど、完封ゆうのがな。それに逆らわんといったよ。もう三振して、ツーアウトやったら三振してな。ランナーおったらバントさせとったけど」-毎回だが、四球を出さない「今日のは初回、スリーボール、ならんかったしな。あんまり。(球数も)100ちょい(105球)やろ。ちょうどよかったよな」-7回1死一、二塁のピンチも落ち着いて「いや、(田中は)セーフティー(バント)や、言うてんのに。(一塁手の)大山、出過ぎたからな。もう見え見えのセーフティーやったから」-デビッドソンを遊飛に打ち取った後に安藤コーチがマウンドへ「いや、(捕手の)坂本が呼びよったんよ」-内容は言えない「それは知らん。オレは行ってないから」-大竹は広島をずっと抑えている。バッテリーで工夫して「そら向こうもなあ、何回もやられてるわけやから、2回やられたんか、これ3回目やもんなあ、そら対策練ってると思うけど、円陣組んどったけどなあ、でもあんだけコントロールよくな、コース、コース低め投げれたらなあ、それほど、そら連打浴びんからな」-3回の攻撃は1点を取って、2、3点取れた。「いやいや、もうなあ、あそこの打順的にも任すしかない打順やったからなあ。あそこで1本出とったらもっと楽やったけどなあ」-1番島田は初回に勢いづけるホームラン。「いやいや、オレ初ホームランて知らんかったわ。知らんかった。打ってるもんと思ってたけど、今のヒーローインタビューまで知らんかったよ、初ホームランは」-驚いたか「まあ、近本がいてない分、昨日の時点でもう(この日も1番・中堅は)島田いこうと。内容良かったからねえ、昨日も。バッティングの内容も悪くないし、あんまり打順いじるのも嫌やからな。だから、木浪も定位置(8番)の方がええわ。中野もそうやけどな、ずっとあの打順でやってたからな」(去り際に)「あとはもう大竹でええやろ」

◆代役1番が虎の窮地を救った! 阪神島田海吏外野手(27)が6年目のプロ1号を先頭打者弾で飾り、堅首に大貢献した。右肋骨(ろっこつ)骨折で離脱した近本に代わり、今季初の1番中堅で出場。初回に森下から右翼に運び、試合開始数分で決勝弾を生み出した。熊本同郷の同学年で高校時代はライバルだった大竹のプロ初完封&7勝目をアシスト。チーム2年ぶりの球宴前勝ち越しターンも決め、2位DeNAとのゲーム差を2・5に拡大だ。島田が祈った。「切れないでくれ!」。願いは通じた。初回第1打席。打球は右翼ポールを直撃。一塁ベースを回り、右手を突き上げた。「走るスピードとかも分からなくて。打ったことがなかったので」。照れ笑いを隠しながらダイヤモンドを1周。ベンチではナインから一度スルーされる「サイレント・トリートメント」で祝福された。今季初めてスタメン表の「1番中堅」に名前があった。不動だった1番近本が前日4日に「右肋骨(ろっこつ)骨折」で戦線離脱。プレッシャーがゼロなはずがない。「試合前に全部緊張しちゃうつもりで」。練習から心を追い込み、森下と対峙(たいじ)した。作戦は成功した。初回、捉えたのは右腕の3球目の144キロ。プロ6年目、通算545打席目で初アーチが飛び出した。岡田監督も「初ホームランて知らんかったわ」と驚きの1発。プロ初アーチが先頭打者本塁打は球団3人目だが、決勝弾は長い猛虎史でも初めての快挙。代役の新1番が超激レア弾で苦境を救った。ずっと胸に秘めてきたことがある。「近本さんは目標でもあるけど、追い抜かないとセンターで出られない。自分もそういう存在になっていかないといけないって、ずっと思ってるから」チームには痛手だが、これ以上ないチャンスが訪れた。「近本さんの代わりになるか分からないけど、僕は僕のやることをやりたい」。ヒーローインタビューで広島の虎党に誓った。盟友大竹のプロ初完封をアシストした。同じ熊本出身で同い年。火の国コンビが投打の主役になり「ちょっと特別な気持ちはある」と実感を込めた。九州学院2年夏、熊本大会で済々黌の大竹と対戦したが0-1で完封負け。自身は1安打放ったが敗れた。かつてのライバルが、タテジマでチームメートになった。「あいつを投げやすくできたんじゃないかな」と会心だ。指揮官は「近本がいてない分、昨日の時点で島田でいこうと。内容も悪くないし打順いじるのも嫌やからな」と今後も1番継続を示唆。島田は「いつも支えてくれてる妻に送りたいと思います」とホームラン球に感謝を込める。2位DeNAとは2ゲーム差に拡大。ニューヒーローが、虎の先頭を走る。【中野椋】島田海吏(しまだ・かいり)1996年(平8)2月6日生まれ、熊本県出身。九州学院から上武大を経て、17年ドラフト4位で阪神入団。5年目の昨季は1軍で123試合に出場。漫画「天才バカボン」の「ウナギイヌ」に似ていることから、愛称は「うなぎ」。昨季は安打した選手が、塁上で腕をニョロニョロ動かす「うなぎポーズ」が流行。土用の丑(うし)の日には「ありがとうなぎ」とあしらわれたオリジナルグッズも発売された。176センチ、73キロ。右投げ左打ち。

◆代役1番が虎の窮地を救った! 阪神島田海吏外野手(27)が6年目のプロ1号を先頭打者弾で飾り、堅首に大貢献した。右肋骨(ろっこつ)骨折で離脱した近本に代わり、今季初の1番中堅で出場。初回に森下から右翼に運び、試合開始数分で決勝弾を生み出した。熊本同郷の同学年で高校時代はライバルだった大竹のプロ初完封&7勝目をアシスト。チーム2年ぶりの球宴前勝ち越しターンも決め、2位DeNAとのゲーム差を2・5に拡大だ。島田の上武大時代の恩師、谷口英規監督(53)は初本塁打に驚いた。「大学時代、パワーはまったくなかった。足しかなかったので。アベレージヒッターで、大学時代もほとんど本塁打は打ってないはず。真っすぐをとらえたんですか?」とびっくりしていた。「コツコツ努力するタイプで、本人が努力した結果。でも、勘違いしないように伝えておいてください」。本塁打の快感は忘れて、大振りせず、持ち味の快足を生かした活躍を願っていた。

◆御礼快投だ! 阪神大竹耕太郎投手(28)がプロ初完封で7勝目を挙げた。オールスターの監督選抜でプロ6年目の初出場を決めた日の広島戦先発。ファン投票や選手間投票と合わせ、球団最多11人目の選出に応える満点ピッチだった。「疲れました、本当に。でもこういう経験ができたのが大きいなと思います」決して速くはない140キロの直球の制球と抜群の出し入れで、広島打線を5安打に抑えた。2点リードの7回。味方の連係が乱れた1死一、二塁のピンチも動じなかった。「僕がカバーする気持ちで投げていました」。デビッドソンを遊飛に仕留めると、会沢は坂本のミットにドンピシャの直球で空振り三振に斬った。「対戦が4試合目で、チェンジアップをマークされている中で、今日はストレートがすごくよかった」好投しても援護に恵まれなかったり、救援陣が打たれたりで、白星は5月27日の巨人戦以来39日ぶり。だが今季の広島戦は無傷の4戦3勝。マツダスタジアムは16イニング連続無失点の鯉キラーぶりも発揮した。岡田監督もうなった。「そら向こうも3回もやられて対策練ってるけど、あんだけコントロールよくコースコース低め投げられたらなあ。そら連打浴びんからなあ」とほめちぎった。球宴はあこがれだった。「小さいころからテレビで見ていた舞台で投げられるのは本当に光栄です」。昨オフの現役ドラフトで移籍し、いきなり開幕ローテで大活躍。ノミネート外だったファン投票でも先発部門で4位の18万2470票を集め、選手間投票でも投手部門2位の95票を集めた。「ファンのみなさんに、そうやって見ていただけているのはうれしいです。選手目線でも、2番目の票をいただけたことはすごく光栄です」と感謝した。同じ監督選抜では「人生の教科書」と尊敬するソフトバンク和田の出場も決まった。今年の交流戦で甲子園で先発した師匠の姿で再確認したことがあった。「初回から真っすぐズバズバいってたんで。俺もこれでいこうと」。師匠譲りの投球で御礼快投を決めた。規定投球回に到達し、防御率は1位の1・13。「もっとチームの柱になっていくためには完投も求められる」。失速知らずのタフネス左腕が、ますます頼もしい。【三宅ひとみ】○...阪神坂本誠志郎が好リードで大竹のプロ初完封を引き出した。「今日一番いいボールだったので」と直球を軸に攻めたリードで広島打線を翻弄(ほんろう)した。140キロ台の直球でも打たれないのはと問われると「(直球の)制球もだし、それ以外の球もコントロールよく投げられるから、打者もいろんなことを考えない。その中でいいところにいい真っすぐを、今日は特に投げてくれた」と、抜群の制球力を改めてほめた。阪神の今季の完封勝利投手は、大竹が4人目。村上、伊藤将、才木に続いてのもので、完封勝利投手4人は今季12球団最多だ。阪神のチーム完封勝利は今季12度目で、ヤクルト13度に次ぎ両リーグ2位。70年にマークした22度に到達する勢いだ。

◆阪神中野拓夢がマルチ安打で勝利に貢献した。前日は近本の離脱に伴い1番で2安打。定位置の2番に戻ったこの日も初回に森下から左前打を放つと、3回は四球出塁した1番島田を置いて中前打でチャンスを広げ、2点目につなげた。「これまで近本さんを見ながらだったけど、島田さんとも昨年1、2番を組んだりしてる。ずっと2番を打っていたので誰が前を打ってもやるべきことは変わらない」と淡々と振り返った。

◆阪神の若武者が、好投手を次々に粉砕している。2年目の前川右京外野手(20)が「3番右翼」で出場。広島の20年新人王右腕、森下から3回無死一、二塁の好機に左前打を放った。左翼西川がファンブルする間に島田がかえり、貴重な2点目をもたらせた。「打たないといけないっていうところで、なんとか打ててよかった」と充実の表情だ。交流戦中の5月30日に1軍に昇格すると、6月6日の楽天戦で宋家豪からプロ初安打。同7日の同戦では日米通算200勝間近の田中将から2安打。リーグ戦に戻っても巨人戸郷やDeNAバウアー、中日高橋宏ら剛球投手らからヒットを重ねている。「1日、しっかり何か仕事をしないといけない。明日からも1日1日、1打席1打席しっかり大事にやっていきたい」。打席でどっしりと構える姿に、20歳とは思えない風格も備わってきた。【高垣誠】

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神はこの日1軍に再昇格した佐藤輝明内野手(24)が「5番・三塁」で昇格即スタメン出場する。6月25日に2軍降格してからは、独立リーグとの練習試合を含む7試合に出場し、打率・407、5打点、1本塁打。近本不在のピンチを自慢のフルスイングで打開していく。また1番には島田海吏外野手(27)が入った。

◆阪神・島田海吏外野手(27)が強烈な先制パンチを放った。右肋骨骨折で離脱した近本に代わって「1番・中堅」で先発出場。広島の先発・森下に対し、カウント1ー1から3球目だった。144キロ直球を振り抜くと、打球は右翼ポールに直撃する1号ソロとなった。「打ったのはたぶんストレート。いい投手なので、どんどん積極的にスイングしていくイメージでした。チームに勢いをつけることができてよかったです。(初ホームランについて)めちゃくちゃうれしいです!」島田はプロ6年目でこれが自身初本塁打。2022年8月17日のヤクルト戦(神宮)以来となる1番起用に先頭打者アーチで応えた。

◆阪神が追加点を挙げた。1-0で迎えた三回。一回に先頭打者本塁打を放った島田が四球で出塁すると、中野が中前打でつないで無死一、二塁の好機。3番・前川が打席に向かった。フルカウントから6球目、森下の134キロカットボールを技ありの流し打ち。三遊間を打球が抜けると、これを左翼・西川がファンブルし、二走・島田がホームに生還した。続く大山の痛烈な打球を二塁・菊池が弾き、無死満塁の好機を作った(記録は失策)。佐藤輝は二ゴロ、ノイジーは遊飛に倒れ、最後は坂本が三ゴロと3点目は奪えなかった。

◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(28)がピンチをしのいだ。2-0で迎えた七回。先頭の秋山を空振り三振に斬った左腕だが、続く西川に右前打。さらに、セーフティーバントを試みた田中を、二塁・中野の一塁ベースカバーが遅れたことで投手内野安打としてしまい、1死一、二塁と一発出れば逆転のピンチを背負ってしまった。打席にはデビッドソン。ここはフルカウントから7球目、121キロチェンジアップで遊飛に仕留めると、会沢はオール直球勝負。最後は140キロ直球で空振り三振に斬った。この試合、初の連打を浴びたが、7回5安打無失点とスコアボードにゼロを並べている。

◆阪神が逃げ切った。先発した大竹耕太郎投手(28)が、9回5安打無失点で、プロ初の完封勝利。コーナーを丁寧につきながら、直球、変化球ともに冴え渡り、105球の力投で広島打線を完全に封じ込めた。大竹は5月27日の巨人戦(甲子園)以来となる今季7勝目をマークした。打線は右肋骨骨折で離脱した近本に代わり、1番に入った島田海吏外野手(27)が先頭打者本塁打。プロ初本塁打をマークし、岡田監督の起用に応えた。三回には島田の四球を皮切りに追加点。近本不在の緊急事態に光を見出した。

◆阪神が今季12度目の完封勝ち。監督推薦で初の球宴出場が決まった大竹耕太郎投手(28)が自身初の完投勝利を完封で飾り、5月27日の巨人戦(甲子園)以来の白星で7勝目(1敗)を挙げた。攻撃は6年目の島田海吏外野手(27)が一回、545打席目にして初本塁打を先頭打者アーチでマークし、三回には敵失で2点目を追加した。6月23日のDeNA戦(横浜)以来のスタメン出場の佐藤輝明内野手(24)は三回無死満塁で本塁封殺の二ゴロに倒れるなど4打数無安打3三振だった。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=42勝30敗3分、観衆=2万5322人)。ーー大竹は申し分ない「まあ球数もなあ、最後打席まわしたけど、完封ゆうのがな。それに逆らわんといったよ。もう三振して、ツーアウトやったら三振してな。ランナーおったらバントさせとったけど」ーー四球を出さない「今日のは初回、スリーボールな。ならんかったしな。100(球数は105)ちょいやろ。ちょうど良かったよな」ーー7回のピンチも落ち着いて「セーフティーや、言うてんのに。大山出過ぎたからな。もう見え見えのセーフティーやったから」(七回1死一塁で田中がセーフティバントが内野安打に)ーーその後、デビッドソン打ち取った後に安藤コーチがマウンドへ「いや、坂本が呼びよったんよ」ーー内容は言えない「それは知らん。俺は行ってないから」ーー広島を抑えている。バッテリーで工夫「そら向こうも、何回もやられてるわけやから、2回やられたんか、これ3回目やもんな。対策練ってると思うけど、円陣組んどったけどな。でもあんだけコントロールよくコースコース低め投げれたら、連打浴びんからなあ」ーー三回は1点を取って、2、3点取れた。「あそこの打順的にも任すしかない打順やったからなあ。あそこで1本出とったらもっと楽やったけどなあ」ーー島田は一回に勢いづけるホームラン「俺、初ホームランて知らんかったわ。知らんかった。打ってるもんと思ってたけど今のヒーローインタビューまで知らんかったよ、初ホームランは」ーー驚いたか「近本がいてない分、昨日の時点でもう島田行こうと。内容良かったからねえ、昨日も。バッティングの内容も悪くないし、あんまり打順いじるのも嫌やからな。だから、木浪も定位置の方がエエわ。中野もそうやけどな、ずっとあの打順でやってたからな」(去り際に)「あとはもう大竹でエエやろ」

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(79)は大竹耕太郎投手(28)の好投を引き出した坂本誠志郎捕手(29)のリードを絶賛した。大竹の投球術も見事だが、坂本のリードも素晴らしかった。「バッテリーの合作で完封」という印象だ。大竹の投球を見れば誰もが感じるだろうが、制球は抜群だが、ものすごく速い球があるわけでもなく、ものすごく落ちるフォークがあるわけでもない。なぜ、打たれないか? バッテリーが狙い球を絞らせない。この点に尽きる。広島の打者は今季、何度も対戦してきて、各個人で狙い球を絞っていただろうし、打席によってはヤマを張っているように見えた打者もいた。ところが、1打席1打席、1球1球で捕手・坂本が高い確率で打者の狙いを外した。読みを外された結果、広島の打者は打席ごとに狙い球を変えてしまった。これを我々は「浮気」と呼んでいる。浮気するということは、迷いが生じている証拠で、ますます混乱するのだ。本来なら、ジックリ構えて、4打席あれば、必ずどこかで捉えられるはず。そうさせなかったのが坂本のリードだった。そして、この「浮気」の話が当てはまるのが佐藤輝。インハイを攻められてバットを出す。外の変化球にもバットを出す。ずっと指摘してきた形が、2軍から戻っても変わっていなかった。ジックリと構えて、打ちやすい甘い球だけを待ち続けてもいい。それ以外の球が来たらゴメンナサイだ。近本が不在の打線を引っ張るのは、やはり大山であり佐藤輝。爆発を期待している。

◆広島は阪神・大竹の前に5安打の完封負けで連勝を逃した。首位阪神とのゲーム差は再び3・5に。試合後の新井貴浩監督(46)の一問一答は次の通り。--阪神の大竹には23イニング連続無得点「うちだけでなくどこも点を取れていない。結構いいアプローチをした打球もあった。前回対戦したときよりは内容的には良かった。しっかりと見直して、次に当たるときに向けてプランを立てていきたいと思います」--対大竹打率・333の上本ではなく小園を先発起用「(被打率は)左打者の方が(右の・200より)5分くらい(・253)いいというのもあった。小園は昨日、久しぶりに来て初めてのスタメンなので、そんなにすぐパンパン打てるとは思っていない。(上本)崇司は勝負強いから、あとで代打でもいけるし(守備でも)いろいろはめることができるから、小園にいってもらったという感じかな」--スタメンに左打者を並べるような極端な起用も検討する「そういうのもおもしろいかもしれないね」--2点を追う七回1死一、二塁ではデビッドソン、会沢に代打起用をしなかった「あのままマット(デビッドソン)とアツ(会沢の愛称)でいこうと思っていた。アツも(対大竹は)5の3と打っていたのかな。マットも(大竹には)まだ2打席しか立っていない。代打というのは頭になかった。マットにしても惜しいファウルが何球かあったんだけどね。捉えきれなかったのは、相手の投手が要所要所で締めてきたというところかな」--森下は6回6安打2失点で2敗目「あまり調子が良くない中でも粘って要所要所を抑えてゲームを作ってくれた。三回(無死満塁を)1点に抑えたというのは本当にナイスピッチングだったと思う。状態があまりよくないときでも試合をつくれるのはいい投手だと思います。今日もナイスピッチングだったと思います」--今季最多の121球。球数100球超えても六回へ「水曜日というのもあるし、ブルペンのことも考えながら」

◆広島は5安打に封じられた。大竹からは4試合でわずかに1点と攻略できていない。内外角に散らされて狙い球を絞りきれなかった。新井監督は「いいアプローチをした打球も結構あったので、前回対戦した時よりは内容的にはよかった」と前向きに捉えた。失策による失点もあった。三回に左翼手の西川が前川の左前打をファンブル。内野への返球も緩慢で得点を許した。「(守備は)練習します」と反省していた。

◆ノイジーは今季初の6番でスタメン出場。2試合連続安打&長打で復調気配を漂わせた。1-0の二回先頭で森下の147キロを捉え、左中間への二塁打でチャンスメーク。得点にはつながらなかったが「しっかり強い打球を意識して打っています」と力を込めた。4日は出場31試合ぶりの5号ソロ。首脳陣の信頼を取り戻すために必死だ。

◆1軍昇格即「5番・三塁」でスタメンの佐藤輝は4打数無安打3三振と快音は響かなかったが、「感じはよかったので、(相手)ピッチャーがよかったです」と前を向いた。2-0の三回無死満塁では森下の初球カットボールを打ち損じて前進守備の二ゴロに倒れ、得点できず。近本不在の打線を救うため、次こそ勝負どころで結果を出す。

◆近本ショック、払拭した! 阪神は広島に2-0で勝利。右肋骨骨折で離脱した近本光司外野手(28)に代わって「1番・中堅」に入った島田海吏外野手(27)がプロ1号となる初回先頭打者弾。試合開始3球目で主導権を握り逃げ切った。2位DeNAとは2・5ゲーム差に拡大。近本の長期離脱は痛いが、虎にはスタミナ満点の〝うなぎ〟がいる! 雨上がりのマツダに、暗雲を吹き飛ばす放物線が架かる。島田は祈った。切れるな-。白球は音を立てて右翼ポールを直撃した。近本離脱の緊急事態に差し込んだ希望の光。メモリアルな先制パンチに〝代役1番〟は右手を突き上げた。「ファウルになるかどうかだけ心配していたんですけど、最近で一番いいあたりだったので、良い形になってくれてうれしいです」右肋骨骨折で戦列を離れた近本に代わって、今季初の1番を任された。「状況が状況なので、試合の前に緊張しまくりました」。プレーボールの余韻が残る中、森下の144キロを振り抜いた。プロ6年目、通算545打席目にして放った記念すべき初ホームランは値千金の先頭打者弾。慣れないダイヤモンド一周の最中、ベンチの異変に気づく。「ベンチの雰囲気がおかしかったので、覚悟はしていました」。サイレントトリートメントの〝手荒い〟祝福に笑顔が弾けた。

◆バトンを誰にも渡さず、腕を振ってゲームセットまで駆け抜けた。阪神・大竹耕太郎投手(28)が三塁を踏ませず無四球5安打、105球でプロ初完封勝利。喜びの結晶のように、額から滝のような汗があふれ出た。「疲れました...。疲れた...」直球で押した。3安打で6つのゼロを並べ、迎えた最大のピンチは2―0の七回。1死一塁で田中のバントを自ら処理し一塁送球したが、中野のベースカバーが遅れ、内野安打となった。一、二塁と流れは相手に傾きかけたが「カバーしてあげたいと思える野手。気持ちの面でいい感じにいけた」。デビッドソンを遊飛に仕留めると、会沢は140キロ直球で内角をえぐって空振り三振に片付け雄たけびを上げた。今季最長となる八回もゼロでしのぎ、プロ入り後初の九回へ。連続投ゴロで2死とすると、あと一人コールを浴びるマウンドで「ただの一打者...」とつぶやき、平常心を呼び起こした。最後に3安打を許していた西川を三直に斬ったのも、渾身の直球。笑顔でゴールテープに身をゆだねた。広島戦はこれで4戦3勝0敗。23イニング連続無失点だ。再び規定投球回に到達し、防御率は1・13でリーグトップに返り咲き。7勝目を挙げた左腕に岡田監督は「あんだけコントロールよくコース、コース、低めに投げれたらなぁ。そら連打浴びんからなぁ」と目じりを下げた。

◆「チカナカ」は解体となったが、心配は無用だ。わずか1試合で1番から2番に戻った阪神・中野拓夢内野手(27)が2安打の活躍で、島田とともに勝利に導いた。「(打順で)自分のバッティングを変えるということはやっていなかったので、いつも通りのバッティングをした結果がヒットにつながったと思います」一回、島田の先頭打者弾に続いて打席に入ると、森下のチェンジアップを左前に落とす技ありの安打。相手に息をつかせなかった。三回は四球の島田を一塁において、直球を中前へ-。チャンスを拡大し、追加点につなげた。これで中野は6試合連続安打。2試合連続となる複数安打もマークした。「感覚的にもいい感じで、きている。納得のいくヒットもある」と手応えをにじませる。「島田さんとも去年、1、2番を組んでいたので、どういうバッティングスタイルであるかは頭にも入っている。前を誰が打とうと、自分のやるべきことは変わらないと思っています」今季、チームの総得点281のうち1、2番の得点は約32%を占める89(近本44、中野43、島田2)で重要な得点源となっている。近本の離脱は痛手ではあるが、中野が「シマナカ」として新しい打線を機能させていく。(中屋友那)

◆3番を任されている前川は、出場4試合ぶりのヒットが敵失を呼び、2点目を演出した。1-0の三回無死一、二塁で森下のカットボールを左前に運んだが、これを西川がファンブルし、二走だった島田が生還。「無死一、二塁で打てのサインだったので何とか打ててよかった。一日、しっかり何か仕事をしないといけない」と責任感をにじませた。

◆恩師も歓喜! 上武大で阪神・島田を指導した谷口英規監督(53)が5日、取材に応じ、教え子が放ったプロ1号を祝福した。心配するほどのまじめさが、ここ一番での結果につながったと目を細めた。プロ初ホームランおめでとう! ようやくチャンスで結果を残して、本当に価値がある一本なんじゃないかと思います。最後に会ったのは昨年のオフ。野球部にあいさつに来てくれたときです。「頑張れよ」「頑張ります」というやりとりと、「変わり者だから気をつけろ」と声をかけました。彼は本当にまじめな上に「こだわり派」なんです。打撃でも走塁でも、納得しないと気が済まないタイプでした。朝、練習して、午後も練習して、それでもうまくいかないことがあったら夜も練習する。バッティングのフォーム、走塁のスタート、すべてこだわってやっていました。その分、幅がない、緩みがないというのにもつながっていたから、「まじめだからこそ気をつけろ」と言いましたね。でもそういう選手だからこそ、この状況でしっかり準備できていたんでしょうね。ただそのくせ、うまくいくと調子に乗るところもあって。ホームランを打った分、締めたほうがいいですね(笑)本当によくやってくれました。よく頑張った。これからも活躍に期待しています。(談)

◆「虎党の皆さま、本日は大竹ピッチング芸術劇場へようこそいらっしゃいました。それでは、ごゆるりと大竹耕太郎、105球でプロ初完封の芸術をお楽しみください」クワ~ッ!! まさにその通り!! 楽しませていただきましたー!!てか、野球は得点を挙げなきゃ勝てないのに、阪神打線そっちのけで大竹-坂本のバッテリーが広島打線を手玉にとる投球に? ウットリしていたもんね~。60年近くプロ野球を見ている俺がハッキリ申します!! 5安打は許しているけど、内容はそんじょそこらのノーヒットノーランより価値があったマウンドだったのだ!!大竹がプロ初完封なら、プロ初ホームランを一回先頭打者で打った伏兵島田海吏もサイコー!! 骨折してしまった近本の代役と周囲は言うだろうけど、実は昨年123試合に出場して82安打も放っているのだ!! それがD1位・森下や新外国人の加入で今季は片隅に追いやられることになって...。「オレは代走だけやないでェ!!」の心の叫びが聞こえたアーチに乾杯なのだ!!

◆7月5日は大谷翔平(エンゼルス)の誕生日だった。令和の時代に舞い降りたスーパースターと同じ日に生まれた人は、さぞ誇らしいだろう。「うちの6歳になった長女にも『誕生日が大谷選手と一緒だよ』と伝えています」デスク長友孝輔が自慢していた。その気持ちはよく分かる。もし、虎ソナが同じ立場でも「大谷と一緒」と教え込むだろう。阪神OB会長・川藤幸三さんと一緒、とは絶対に教えないと思う。うん、川藤より大谷だ(カワさん、ごめんなさい)。それにしても、すごい選手だ。大谷は。「大谷さんがホームランを打ったニュースを見ながら朝食を食べるのが日課になっています」テレビの某コメンテーターが話していた。これって、実はおかしな話。毎日ホームランを打つ野球選手なんて、この世に存在しない。でも、大谷のアーチ量産を見ていると、毎日打っている気分になってくる。いたんだ、こんな選手が...。言葉を失う日々でもある。4日(日本時間5日)はノーヒットに終わり、敗戦投手に。連日の大谷フィーバーも小休止だった。その代わり、と言ったら失礼だが、藤浪(アスレチックス)が九回に登板して3者三振。5勝目をマークしたニュースが飛び込んできた。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
42303 0.583
(↑0.006)
-
(-)
68281
(+2)
227
(-)
38
(+1)
39
(-)
0.238
(↓0.001)
2.790
(↑0.04)
2
(-)
DeNA
39322 0.549
(↓0.008)
2.5
(↓1)
70288
(+4)
258
(+5)
52
(-)
17
(-)
0.256
(↓0.002)
3.300
(-)
3
(-)
広島
40350 0.533
(↓0.008)
3.5
(↓1)
68270
(-)
257
(+2)
49
(-)
37
(-)
0.249
(↓0.001)
3.130
(↑0.03)
4
(-)
巨人
38351 0.521
(↑0.007)
4.5
(-)
69273
(+7)
278
(+6)
85
(+1)
23
(+1)
0.251
(↑0.001)
3.620
(↓0.01)
5
(-)
ヤクルト
30422 0.417
(↑0.009)
12
(-)
69257
(+5)
287
(+4)
61
(-)
36
(+2)
0.233
(-)
3.650
(↑0.01)
6
(-)
中日
28452 0.384
(↓0.005)
14.5
(↓1)
68205
(+6)
252
(+7)
32
(+1)
22
(-)
0.236
(↑0.001)
2.950
(↓0.04)