日本ハム(★1対3☆)オリックス =リーグ戦10回戦(2023.07.01)・エスコンフィールド北海道=
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ORIX
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日本ハム
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勝利投手:本田 仁海(2勝1敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(1勝1敗12S))
敗戦投手:上沢 直之(6勝5敗0S)
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◆オリックスが5連勝。オリックスは3回表、若月の適時打で先制する。その後同点とされるも、5回に宗の適時二塁打で2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・小木田以降の4投手が無失点リレー。敗れた日本ハムは、先発・上沢が粘投を見せるも打線が援護できなかった。

◆今季のオリックス森友哉は土曜日の成績が36打数12安打、4本塁打、11打点の打率3割3分3厘。土曜日に4本塁打はパ・リーグで最も多く、4本のうち3本は勝利打点付きのVアーチ。パ・リーグで土曜日に10打点以上も森しかいない。オリックスは日本ハムの先発上沢に18年4月24日から12連敗中だが、土曜に強い森が上沢を打って連敗を止めることができるか。

◆日本ハムの公式チア、ファイターズガールとビール売り子がコラボした。約30分間、売り子が注いだビールをファイターズガールが購入者へ手渡した。当初はエスコンフィールドの開閉式屋根を開放し、初めて公式戦を行う予定だったが、あいにく、この日の天気は曇り。強風等の天候不良が予想されたため、屋根の開放は翌2日に順延となった。青空の下で絶好の"ビール日和"とはならなかったが、ファイターズガールが笑顔で球場の雰囲気を盛り上げた。

◆/タッチアップは...させません??\万波中正の爆肩が発動レーザービームで上沢直之を救った?#プロ野球(2023/7/1)??日本ハム×オリックス??Live on DAZN#DAZNプロ野球#lovefighters pic.twitter.com/3hmhLVf9xF

◆この日引退セレモニーを行った元オリックスの、日本ハム金子千尋特命コーチ(39)と、オリックスの選手たちも旧交を温めた。前面にはオリックスのロゴ、背面に背番号19と「KANEKO」と書かれた特製Tシャツを、山本由伸投手(24)や杉本裕太郎外野手(32)ら選手も着用。練習開始前には、山崎福也投手(30)らも金子コーチと言葉を交わした。プレーボール直前、金子コーチが最後の1球を投じるセレモニーには、打者役で平野佳寿投手(39)、審判役で比嘉幹基投手(40)が登場。最終的に打席には金子コーチの息子が立ったが、かつてのチームメートの姿を温かく見守っていた。

◆試合前、昨季限りで現役引退した日本ハム金子千尋特命コーチ(39)の引退セレモニーが行われた。日本ハムと、14年間在籍したオリックスの両チームのファンの前で、現役生活を振り返った。花束贈呈は松本剛外野手(29)と加藤貴之投手(30)が務めた。スピーチではまず、「このような場を設けていただき、日本ハム、オリックスの関係者のみなさま、本当にありがとうございます」と感謝の言葉から入った。現役時代の背番号19のユニホームを着て登場。19は日本ハムでは玉井、オリックスでは山岡が着けている。「背番号19を貸してくれた玉井、山岡ありがとうございます」と、後輩に言葉を送った。スピーチでは家族や、かつてのチームメート、トレーナーらへの感謝の気持ちが並んだ。「1人でも欠けていたら今の僕はなかったと思っています」。「ファイナルピッチ」にも臨んだ。捕手に日本ハム伏見、打者にオリックス平野佳がコールされたが、急きょ捕手を長男が務め、打席には次男が立った。長女の未來ちゃんはボールを金子特命コーチに手渡すと「プレーボール!」と元気に発声。投球は緩やかな弧を描き、長男が構えるミットに収まった。初めて立ったエスコンフィールドのマウンドで、野球人生最後の1球を投じ、引退の感慨をわが子と分かち合った。

◆試合前、日本ハム金子千尋特命コーチ(39)の引退セレモニーが行われた。金子特命コーチのスピーチは以下の通り。まず、本日はシーズン中にもかかわらず、北海道日本ハムファイターズ、オリックスバファローズの関係者のみなさま、本当にありがとうございます。僕の気持ちをしっかり伝えたいので、紙を見てお話しさせていただきます。今日、背番号19を貸してくれた玉井、山岡、ありがとうございます。そして、玉井ファンのみなさま、山岡ファンのみなさま、ありがとうございました。この後、試合を控えていますので、短めに話させていただきます。エスコンフィールドに来ているみなさま、全国各地にいるファイターズファンのみなさま、バファローズファンのみなさま、そして、金子千尋ファンのみなさま、18年間応援していただき、本当にありがとうございました。プロ野球選手として、18年間という長い期間、プレーすることができて、僕は本当に幸せ者です。引退会見でも言いましたが、こんな僕が18年間プレーできたのは、僕の要望をたくさん聞いてくれて体をケアしてくれたトレーナーのみなさまのおかげだと思っています。そして、一緒に戦った仲間の存在も大きなものです。1人でも欠けていたら今の僕はなかったと思っています。そして何より家族の存在、僕をプロ野球界に導いてくれた両親に感謝しています。ありがとうございます。改めて僕の家族になってくれて、僕を産んでくれてありがとうございます。引退発表してから、みなさまの前で投球することはできなかったのですが、今日試合後に、このエスコンフィールドで投げられることをとてもうれしく思います(元オリックス糸井と1打席対決)。ぜひ楽しんでいただき、目に焼き付けていただけたらとてもうれしく思います。18年間、本当にありがとうございました。

◆日本ハムが、加藤豪将内野手(28)の"コツン打法"から同点に追い付いた。0-1の4回1死、加藤豪はカウント1-2から、オリックス2番手本田の内角低めストレートに手が出たが、途中でバットを止めた。中途半端なパッティングとなったが、コツンと当てたボールは勢いを失い、幸運な遊撃への内野安打となった。1死一塁にすると、スタメン復帰した7番マルティネスが本田の初球、内角高めチェンジアップに反応。強烈な打球は左翼フェンス直撃の二塁打となり、加藤豪が一塁から生還した。

◆本塁打リーグトップの日本ハム万波中正外野手(23)が"鬼肩"で2度、魅せた。0-0の2回無死二塁の守備、オリックス頓宮の打球が万波が守る右翼へ飛んだ。万波が体勢を整え捕球すると、二塁走者・森がタッチアップで、三塁を目指し、スタートを切った。万波の矢のような送球は、全速力で走る森の頭の上を越え、ノーバウンドで三塁・清宮のグラブへ。ワンテンポ遅れスライディングした森は、待ち構えるようにタッチされ、アウトになった。さらに5回1死二塁、オリックス紅林の右前打で二塁走者の宗が本塁へ突っ込んだが、これも、万波がノーバウンドの好返球で刺し、パ・リーグTVで解説を務めていた糸井嘉男氏(41)を「えぐい」とうならせた。万波は6月10日阪神戦(エスコンフィールド)でも、3-3の5回2死二塁の場面で、右前打を捕球後、本塁に突入した二塁走者の木浪を、地をはうような送球で刺し、SNS上で「肩えぐいって」とつぶやかれるなど、パワフルな本塁打だけでなく、バズーカのような強肩でも注目されている。

◆オリックス森友哉捕手(27)にアクシデントが起こった。3-1で迎えた8回の攻撃で、森は先頭で右前打を放ち出塁。1死一塁から杉本の中前打の間に激走するも、二塁を少し回ったところで止まり、ベースへ戻った。左足を伸ばしたまま倒れ込むと、痛そうな様子を見せ、トレーナーとコーチ陣が森のもとへ。左足を伸ばして座り込んだまま立ち上がることができず、代走福田を送られて交代した。森はこの日も4番に座り3安打を放つなど活躍。勝負強い打撃でチームに貢献し続けており、状態が心配される。

◆日本ハム上沢直之投手(29)の対オリックス戦連勝が12で止まった。3回無死三塁からオリックス若月に中前適時打を許し、先制点を献上。1-1の5回1死一、二塁から宗に右翼線に2点適時二塁打を打たれ勝ち越され、8回117球を投げ、11安打3失点で降板した。上沢は、17年4月7日に、6回4安打4失点で敗れたのが、オリックス戦最後の敗戦だった。以降、同年8月5日から、12連勝した今季4月8日の前回対戦まで約6年、平成から令和をまたぎ15試合の登板で12勝無敗と得意にしていたが、ついに土がついた。

◆試合後、日本ハム金子千尋特命コーチ(39)と日本ハムとオリックス、阪神でプレーした糸井嘉男氏(41)による対決が行われた。2打席行われ、1打席目は投飛、2打席目は三振で、金子特命コーチに軍配が上がった。日本ハムとオリックスの両球団でプレーした名選手による真剣勝負でファンを喜ばせていた。金子特命コーチはオリックスのユニホーム、糸井氏は日本ハムの旧ユニホームを着て登場。捕手役は元日本ハムの鶴岡慎也氏が務めた。1打席目、金子特命コーチは「ちゃんと変化球を投げます」との宣言通り、1球目は111キロのカーブを投じた。フルカウントから7球目に139キロで投飛に仕留めた。当初は1打席の予定だったが、急きょ2打席目も行われた。金子特命コーチは日本ハムの現行ユニホーム、糸井氏はオリックスのユニホームに着替えて再登場。チェンジアップなどの変化球を織り交ぜながら4球で空振り三振を奪った。対決後、金子特命コーチは日本ハムの選手から胴上げを受けていた。金子特命コーチはトークショーでブルペンに2度入って調整したことを明かし、「練習してきたかいがありました」と喜びを語った。糸井氏は「ブルペン10回以上入っていると思いますよ。めちゃめちゃ仕上がってますもん」とユーモアを交えつつ悔しがっていた。22年に現役引退した金子特命コーチは、04年に自由獲得枠でオリックスに入団。14年に16勝を挙げて最多勝、防御率1・98で最優秀防御率で2冠を達成し、沢村賞を受賞した。18年オフに日本ハムに移籍。通算130勝、94敗、防御率3・08。糸井氏は、03年に投手としてドラフト自由枠で日本ハムに入団。06年に外野手に転向した。オリックス時代の14年に首位打者を獲得。通算1726試合に出場し、打率2割9分6厘、1754安打、171本塁打、300盗塁の成績を残し、22年に引退した。

◆首位を走るオリックスの森友哉捕手(27)がアクシデントに見舞われた。8回の攻撃で走塁中に左太もも裏を痛めた模様で、負傷交代した。3-1で迎えた8回、森は先頭で右前打を放ち出塁。1死一塁から杉本の中前打の間に激走するも、二塁を少し回ったところで止まり、ベースへ戻った。左足を伸ばしたまま倒れ込むと、痛そうな様子を見せ、トレーナーとコーチ陣が森のもとへ。左足を伸ばして座り込んだまま立ち上がることができず、代走福田を送られて交代した。中嶋聡監督(54)は試合後に「本人もやったことないみたいな感じだったので。だいぶ心配です。ちょっと(状態を)聞いてからですね。あした間に合うメンバーがいるのか、とか。いろんなことを考えないといけない」と話した。森はこの日も4番に座り3安打を放つなど活躍。勝負強い打撃でチームに貢献し続けてきた主砲。チームが今季最多タイの5連勝としたが、状態が心配される。

◆日本ハム郡司裕也捕手が移籍後初のマルチ安打を記録した。中日時代にウエスタン・リーグで対戦したこともあるオリックスのコットンから2安打。「なんとなく軌道は頭に入っていた」と振り返った。「状態がいい内にどんどん手出して結果出せるように」と調子を維持していくつもりだ。試合前には声出しを任され、「すごくみんな反応良くて、笑ってくれたりしたので、やりやすい環境」と、充実感を漂わせながらに語った。

◆日本ハム金子千尋特命コーチ(39)の引退セレモニーが1日、オリックス戦(エスコンフィールド)の試合前に行われた。「ファイナルピッチ」では、長男が捕手、次男が打者を務め、野球人生の節目の1球を投じた。試合後には元阪神の糸井嘉男氏との対決が行われ、金子特命コーチが2打席で、投飛、三振に打ち取り、メモリアルな1日を締めくくった。イベント後に行われた取材での一問一答は以下の通り。-まだ投げられそう「思ったより投げられました。球場の雰囲気と、打席に糸井さんがいて、キャッチャー鶴岡さんが構えてくれたので、練習以上の球が投げられました」-エスコンのマウンドは「そこまで感じている余裕なかったですけど、投げやすかったですし、本当にいい球場だなと。変な意味ではないですけど、僕も選手で投げられたら良かったと思いますけど、最後、こういう機会を設けてもらって、球団には感謝しています」-今後は球団に帯同しながらコーチとして活動していく「約1カ月間は日本にいます。ずっとチームに帯同するかって言うと、まだ予定が決まってないので分からないですけど、エスコンの試合がある時は、基本的にはこっちにいさせてもらって」-これから渡米する計画は「あります。もう1回、8月、9月と米国に行く予定はあります」-米国で学ぶ中で、日本野球との違いを感じている「違うところもあります。あまり変わらないところもあるし、全部米国がすごいかって言ったら、そうじゃないと思います。例えば、守りの連係のプレーだったり、細かいバント処理、シフトだったり、そういうのは日本の方が全然レベル高い。そこを米国で見習ってこいって言われたら、そこは必要ないって言える日本のしっかりとしたレベルはあると思います。選手個人のパワーだったり、スピードだったりっていうのは、米国の方が能力は正直言って高いかなと。じゃあ、日本が劣っているかって言ったらコントロールでカバーできていると思う。最近日本でも早い球を投げる選手が増えてきたので、そんなに見劣りはしないかなと。米国を悪く言っているわけでは全くないですけど、野球の文化の違いっていうのは絶対あるので、全く同じものとして捉えるのはちょっと難しいかなとは思いました」-今後はチームに還元していく「見習えるところもたくさんあるので、いいところをしっかり取り入れて。僕も日本で18年間やらせてもらって、日本の野球、米国の野球のいいところを掛け合わせて、選手に伝えられるようにしたいと思います」-どんなコーチになっていきたい「単純に日本でやるピッチングコーチとやっていることが違うので、今すぐ1軍のピッチングコーチをやれって言われたらできない。徐々にそういうところも覚えていって、チームにとっても、選手にとっても必要とされる、そんなコーチになっていければと思います」

◆日本ハム万波中正外野手が爆肩で"超人"の度肝を抜いた。2回無死二塁で頓宮の飛球を捕球すると、右翼から三塁へダイレクト送球でアウトに。5回にも右前打で本塁を狙った二塁走者を、ノーバウンド送球で刺した。これには球場を訪れていた球団OB糸井嘉男氏も「ヤバイね。スーパー外野手になる資質が見えた」と大絶賛。万波は「送球は持ち味の1つ。投げやすい体勢に持って行くことを意識し始めて、良くなってきた」と自信を口にした。

◆オリックス平野佳寿投手(39)が、かつての戦友に感謝とエールの12セーブ目を挙げた。北海道の新球場で前日に続き、2点リードの9回に登板。1死から細川に中前打を許すも、続く浅間を146キロ直球で遊ゴロ併殺。1回0封で今季最長タイの5連勝&首位キープに貢献した。「リリーフ陣で頑張って、みんな投げられていた。ヒット出ましたけど、最後ダブルプレーでしっかり守ってくれましたし、良かったです」。6投手のリレーを締め、会心の笑みがはじけた。特別な一戦だった。この日は、オリックスで長らく一緒に戦った日本ハム金子千尋特命コーチ(39)の引退セレモニーの開催日。練習開始前、ベンチにやってきた金子コーチから、「ファイナルピッチ」の打者役を頼まれた。「その後に、金子には内緒で交代するよって言われました。金子にサプライズって」。実際に打席に立ったのは金子コーチの息子。粋な演出で驚かせて喜ばせた。1983年度生まれの同い年で、04年自由枠が金子コーチで05年希望枠が平野佳。優勝が遠かった時代もともに戦い、プライベートでも多くの時間を過ごした特別な存在だった。「本当にエース。頼りになる、文句一つ言わないで投げていたピッチャーだった。同級生ながらすごく尊敬していました」。背中で見せるエースから、幾度と勝利のバトンを渡されてきた。敵のコーチと選手。立場は変わるが、関係性は変わらない。「一緒にまた、野球界を盛り上げていけたら。これからも彼に頑張って欲しいし、僕もまだまだ頑張りたいなと思います」。名球会入りの条件の日米通算250セーブまであと17。旧友の存在も刺激に、リーグ3連覇を目指して腕を振る。【磯綾乃】平野佳寿(ひらの・よしひさ)1984年(昭59)3月8日生まれ、京都府出身。鳥羽から京産大を経て、05年大学・社会人ドラフト希望枠でオリックス入団。17年オフにFA宣言しダイヤモンドバックス入団。マリナーズを経て21年にオリックスに復帰。今季、日米通算で200ホールドをマーク。200セーブと合わせ初の「200+200」を達成した。186センチ、88キロ。右投げ右打ち。

◆オリックスが一丸で天敵の日本ハム上沢直之投手を攻略し、13連敗を阻止した。3回に宜保翔内野手、若月健矢捕手の連打で先制すると、同点の5回1死一、二塁で、宗佑磨内野手が初球のチェンジアップを捉えて決勝の2点タイムリー。「積極的に初球から行こうと思っていた。最高の結果になってよかった」と会心だ。18年4月24日から上沢に12連敗を喫し、「毎回『今日は勝つぞ』って言って、負けての繰り返しだった」という無念をついに晴らした。この日は、中嶋聡監督から相性は気にせず「関係ないから、絶対勝つぞ」と声をかけられての対決。宗は「そういう気持ちで全員で戦っていたので、いい結果が出たと思います」と胸を張った。

◆オリックスに18年から14試合連続負けなしの12連勝中だった"キラー"日本ハム上沢直之投手が、6年ぶりに敗れた。6度も先頭打者を許すなど、苦しみながら8回3失点。チームは交流戦明け3カード連続で勝ち越しがなく、新庄剛志監督は「どよんとした空気に(チームが)慣れ始めている」と危機感。「明日勝って、良い流れに持って行く」とコメントし、気を引き締めた。▽日本ハム・マルティネス(4回に同点の適時二塁打)「同点にはなったので良かったけど、もう1回来たチャンスは生かしきれなかった」

◆オリックスの森友哉捕手(27)が1日、日本ハム10回戦(エスコンフィールド)の8回の走塁で左太もも裏を痛め、途中交代した。一塁から杉本の中前打で激走したが、二塁を少し回ったところで急停止。ベースに戻った後、左足を伸ばして座り込んだまま立ち上がれなかった。代走福田を送られ、試合後は松葉づえをついて球場を後にした。中嶋監督は「本人もやったことがない(箇所)みたいな感じだったので。だいぶ心配です」と説明。抹消も視野に入れざるを得ず「明日、間に合うメンバーがいるのか、とか。いろんなことを考えないといけない」と思案した。西武から移籍1年目の森は12本塁打、38打点のチーム2冠で、この日も上沢から3安打をマーク。重症で長期離脱となれば大きな痛手となる。

◆"神話"崩れる。日本ハム上沢直之投手(29)の対オリックス戦連勝が、12で止まった。8回まで117球を投げ11安打を浴びながら3失点と粘ったが、7勝目を手にすることはできなかった。オリックス戦の黒星は17年4月7日以来2276日ぶり。同年8月5日から、12連勝した今季4月8日の前回対戦まで約6年、平成から令和と改元をまたぎ15試合の登板で12勝無敗と得意にしていたが、ついに土がついた。辛抱強く腕を振ったが勝利には届かなかった。上沢は3回無死三塁からオリックス若月に中前適時打を許し、先制点を献上。1-1の5回1死一、二塁から宗に右翼線に2点適時二塁打を打たれ勝ち越され、8回117球を投げ、11安打3失点で降板した。4回に味方が追いついた直後に勝ち越しを許し「2点取られた回、何とか粘りたかった」。悔しさを押し殺すかのように、淡々と振り返った。17年から続いていたオリックス戦の連勝が止まった。猛牛狩り=上沢。これはチームの大きな柱だった。期待が高いだけに建山投手コーチは「8回3失点でよくやったといわれるところかもわからないですけど、上沢は単にイニング投げたとか失点が少なかったというところで考えていない。チームを勝たせないといけないので」。軸となる投手として、あえて厳しい言葉を投げかけた。お世話になった"ネコさん"の節目に花を添えることができなかった。試合前、昨季限りで現役引退した金子特命コーチの引退セレモニーが行われた。シーズン前には「あんまり周りのこと考えないで。もうちょっと自分勝手に野球やってもいいんじゃないのか」と励まされたこともあった。キャッチボールは「ネコさんがいるときはいつもネコさん。いつも野球のことを話している」。調整法から技術まで多くを学んだ沢村賞右腕。アニキの大事な日に、7勝目を挙げられず「試合も勝てていたら」と悔やんだ。記録は止まったが、シーズンはまだまだ続く。「まっすぐが調子良くなかったというのもありますが、チャンスで変化球を狙われているのは、あった。次に向けて考えないと」。思考は止めない。悔しい敗戦を糧に、また新しい一歩を踏み出していく。【永野高輔】

◆試合前に昨季限りで現役を引退した日本ハム・金子千尋特命コーチ(39)の引退セレモニーが行われた。選手会長の松本剛、今季の開幕投手、加藤貴から花束を贈呈された金子コーチ。引退スピーチでは「何より家族の存在と僕をプロ野球界へと導いてくれた両親に感謝しています。ありがとうございます。改めて僕の家族になってくれて、僕を産んでくれてありがとうございます」と感謝を口にした。スピーチ後には「ファイナルピッチ」を実施。捕手役に今季、オリックスから日本ハムに加入した伏見、打者役にオリックス・平野、主審役にオリックス・比嘉が務めた。そのまま投球するかと思われたがサプライズで家族が登場。最後は愛息に向けて、最後の一球を投じた。

◆「4番・DH」で先発出場のオリックス・森友哉捕手(27)が八回の走塁中に負傷交代した。3-1の八回、先頭打者で右前打を放ち、出塁。一走として1死後、7番・杉本の中前打で三塁を進塁を狙ったが二塁ベースを回った直後にストップ。左脚を引きずりながら二塁へ戻った。自力で歩くことはできず、救護車に乗ってベンチに引き返し、そのまま交代。代走・福田が送られた。

◆オリックスが5連勝。三回に若月の適時打で先制し、同点の五回に宗佑磨内野手が勝ち越しの2点二塁打を放った。6投手の継投が決まり、2番手本田が2勝目。九回を締めた平野佳が12セーブ目を挙げた。日本ハムは打線がつながらず3連敗。

◆試合後に昨季限りで現役を引退した日本ハム・金子千尋特命コーチ(39)と同年に阪神で現役を引退した糸井嘉男氏(41)が対戦。現役時代にしのぎを削ってきた両者が真剣勝負を行った。日本ハムとオリックスの両球団OBである金子コーチと糸井氏。一塁ベンチから日本ハムナインが見守る中、第1打席は金子コーチがオリックス、糸井氏が日本ハムのユニホームを着て対決。金子コーチがフルカウントから直球を投げ込み、糸井氏を投飛に打ち取った。第2打席は逆に金子コーチが日本ハム、糸井氏がオリックスのユニホームを着用。カウント1-2から直球で空振り三振に仕留め、この打席でも軍配は金子コーチに上がった。対決を終え、金子コーチは見届けた日本ハムナインと記念撮影。慣れ親しんだマウンド上での胴上げでは5度、宙に舞った。

◆日本ハムは今季6度目の3連敗を喫した。先発の上沢は先頭打者に6度の出塁を許す苦しい内容で、8回11安打3失点で5敗目。オリックス戦の自身の連勝は12で止まり、2017年4月7日以来約6年ぶりの黒星となった。打線も9安打を放ちながら1点止まり。取材対応がなかった新庄監督は球団を通じ「どよんとした空気に慣れ始めている。明日勝っていい流れに持っていく」とコメントした。

◆日本ハムの上沢は8回3失点で5敗目を喫した。先頭打者に6度の出塁を許す苦しい内容で、2018年から続いていたオリックス戦の連勝は12で止まった。リズムの悪さが影響したか、打線も9安打を放ちながら1点止まり。直近4試合の合計で4得点と元気なく、新庄監督は「どよんとした空気に慣れ始めている。明日(2日)勝って良い流れに持っていく」と奮起を促すコメントを出した。

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
42282 0.600
(↑0.006)
-
(-)
71276
(+3)
222
(+1)
58
(-)
27
(-)
0.255
(↑0.001
2.880
(↑0.03)
2
(-)
ソフトバンク
40272 0.597
(↑0.006)
0.5
(-)
74262
(+7)
227
(+5)
48
(+1)
31
(+2)
0.249
(↑0.001)
3.080
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
35284 0.556
(↑0.008)
3.5
(-)
76237
(+10)
229
(+2)
44
(+2)
41
(-)
0.232
(↑0.002)
3.270
(↑0.01)
4
(-)
日本ハム
33400 0.452
(↓0.006)
10.5
(↓1)
70232
(+1)
231
(+3)
54
(-)
39
(-)
0.228
(↑0.001
2.820
(↓0.01)
5
(-)
西武
29411 0.414
(↓0.006)
13
(↓1)
72199
(+5)
238
(+7)
49
(+1)
39
(-)
0.227
(↓0.001)
3.040
(↓0.04)
6
(-)
楽天
28411 0.406
(↓0.006)
13.5
(↓1)
73214
(+2)
288
(+10)
53
(-)
51
(-)
0.223
(↓0.001)
3.610
(↓0.09)