ヤクルト(★0対8☆)広島 =リーグ戦10回戦(2023.06.30)・明治神宮野球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
02103020081402
ヤクルト
0000000000500
勝利投手:九里 亜蓮(6勝3敗0S)
敗戦投手:サイスニード(5勝4敗0S)

本塁打
【広島】坂倉 将吾(7号・2回表2ラン),菊池 涼介(4号・3回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 広島戦チケット予約
◆広島が6連勝。広島は2回表、坂倉の2ランで先制に成功する。続く3回に菊池がソロを放つと、5回には秋山の適時二塁打などで3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・九里が9回5安打無失点の完封で今季6勝目。敗れたヤクルトは、投打ともに振るわなかった。

◆ヤクルトの勝ち頭(5勝)、サイスニード投手が今季初対戦となった好調広島打線につかまり炎上した。6月23日中日戦(バンテリンドーム)で来日初完封した前回登板とは打って変わり、5者連続を含む8三振を奪いながら、5回8安打6失点でKO。両極端な結果となってしまった。伊藤投手コーチは「制球が乱れていて状態としてはあまり良くなかった」と話した。

◆投打ががっちりかみ合った広島がヤクルトに完勝し、連勝を6に伸ばした。先発九里亜蓮投手(31)が今季2度目の完封勝利で6勝目。打線は今季最多タイ14安打を集め、8得点と援護した。猛攻の火を付けたのは、九里とバッテリーを組む坂倉。2回無死一塁からヤクルト先発サイスニードの真っすぐを思い切り引っ張り、右翼席に7号先制2ランを運んだ。3回にも菊池のソロで加点すると、5回には3本の二塁打を含む4安打で3点を追加。7回も3連打で2点を奪い、攻撃の手を緩めなかった。21年、昨季とシーズン8勝と苦手としていたヤクルト相手にも勢いは収まらず、今季最長の6連勝で上位2球団を猛追する。

◆ヤクルトは九里相手に二塁すら踏めず広島に7連敗、今季7度目の完封負けとなった。前回登板で来日完封勝利したサイスニードが、5回8安打6失点と炎上。単打5本に終わり崩せなかった九里について高津監督は「明らかに球が低く打球も上がらない。良いピッチングをされた」と相手をたたえた。広島工の後輩、新井監督率いる広島に7連敗。「どこかで止めないと」と静かに言った。

◆ヤクルト村上宗隆内野手は4回の守備、打球を追って三塁側フェンスに左膝が激突。「(高津監督から強い打撲との説明だが)そのとおりです。僕からは言うことはないです。(腫れは)大丈夫です」と話した。

◆広島は投打ががっちりかみ合い、今季最長6連勝とした。先発九里が今季2度目の完封を無四球で飾り、6勝目。打線は坂倉の先制2ランから今季最多タイ14安打を集め、8得点と援護した。試合後の新井貴浩監督(46)の談話は以下の通り。-投打がかみ合った勝利新井監督 何も言うことはございません。今日、私、何もしていないです。-まずは先発九里投手の投球について新井監督 移動試合で、(カード頭の)金曜日で、ブルペンも助けてくれた。毎回言っているけど、ナイスピッチングとしか言いようがないです。-攻撃では坂倉選手の先制弾が打線に火を付けた新井監督 相手もいい投手だったのですが、序盤からしっかりと打って、攻略してくれた。みんなが振れているなと思って、ベンチで見ていました。-坂倉選手は捕手1本で勝負する今季、守備の負担が大きい中で打撃も上向いてきた新井監督 捕手は重労働だから、最初はやっぱりやることもすごく多いし、1年間ブランクもあるし、大変だと思ったんですけど、キャッチング、リード...自分が思っていたよりも早く成長してくれている。(コンスタントに出場続ける先発捕手にも)慣れて、彼本来のスイングも出てきていますし、想定よりもはるかに成長するスピードが速いので、うれしいです。二人三脚で頑張っている石原コーチも喜んでいるんじゃないかな。-6連勝で上位も見えてきた新井監督 そこはまだまだ。残り試合たくさんある。目の前の1試合を。その繰り返しなので。本当に今日、私は何もしていませんので。九里をはじめ、野手陣も点を取って、非常に素晴らしい試合だったと思います。

◆広島坂倉将吾捕手(25)が恩師に3安打猛打賞、完封を引き出す好リードで恩師に成長した姿を見せた。2回無死一塁からカウント3-1としたヤクルト先発サイスニードの真っすぐを狙った。豪快に振り抜いた一撃は右翼席中段に飛び込む7号先制2ランとなり、広島打線に火を付けた。坂倉自身もその後、左翼線に二塁打、中堅に単打と広角に打ち分け、3安打3打点3得点。三塁打が出ればサイクル安打となった9回の打席は四球に終わるも、4月20日まで1割台だった打率を今季初めて3割に乗せた。守っては先発九里の完封勝利を引き出し、攻守にわたり勝利に貢献した。この日、神宮球場のスタンドには、日大三時代の恩師・小倉全由前野球部監督が訪れていた。球場入り後に知ったという坂倉は、恩師の前での活躍に「ホッとしています」と頬を緩めた。試合後、スタンドの恩師に頭を下げて球場を後にする背番号31には広島ファンから大きな声援が送られた。

◆広島九里亜蓮投手が今季2度目の完封で6勝目を挙げた。立ち上がりからストライク先行のテンポのいい投球を続け、大量援護をもらっても攻撃的な姿勢を貫いた。初めて先頭の出塁を許した9回も次打者を併殺に打ち取り、二塁すら踏ませなかった。昨季3戦3敗の神宮での109球の無四球完封に「昨年は昨年、今年は今年。ある程度、自分のピッチングはできたかなと思います」と胸を張った。

◆雨風を味方にできなかった。ヤクルト・サイスニード投手(30)が5回8安打6失点で降板。試合前から強風が吹き荒れ、雨が降ったり止んだりと難しいマウンドにてこずった。「強いまっすぐを投げることを意識して練習に取り組んできた。いい打者が多いので自分の強みを出して、慎重にしっかりと投球をしたい」昨季は雨の中での登板が多くあり、自他ともに認める「雨男」でもあったが、この日は制球がうまく定まらず。二回に1死一塁から坂倉に2ラン、三回は先頭の菊池にソロを被弾。それでも三回2死の田中から5者連続三振に仕留めて立ち直ったかに見えたが、五回に再び坂倉に適時二塁打を浴びるなど3失点した。今季は試合前時点で12試合に登板し5勝3敗、防御率2・69と安定感を誇り、チームの勝ち頭だ。来日3年目でチームにもなじみ、新外国人のピーターズに日本野球の特徴を伝えたり、6月20日の楽天戦に先発した金久保にカットボールの握りを教えるなどチームのお手本のような存在になりつつある。前回23日の中日戦では、来日初完投初完封を達成。2戦連続完封となれば球団の外国人投手では2012年のロマン以来、11年ぶりの快挙で「(完封したいと)いつも思っています。チーム全体に負担をかけないように長いイニングを投げられるよう頑張りたい」と意気込んだが、悔しい結果に終わった。(森祥太郎)

◆広島が14安打を放ち、連勝を今季初の6に伸ばした。二回に坂倉が先制の2点本塁打、三回は菊池がソロ。五回にも集中打で3点を加えた。九里は丁寧にコースを突き、散発5安打無四球で完封して6勝目。ヤクルトはこのカード7連敗。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が四回の守備で三塁フェンスに直撃した際に左ひざ付近を打撲した。試合後に高津監督は「わりと強い打撲。でも、ゲームに出られる範囲ですということで最後まで出しました。(今後は)明日になってみないと分からない」と明かした。村上は四回1死走者なしで矢野の捉えたファウルゾーンへの飛球を負った際にスライディングキャッチを試みて三塁フェンスに直撃。その後、左ひざを気にするしぐさをみせてトレーナーが状況を確認していた。試合後にけがの状況を確認された村上は「大丈夫です」とコメントした。

◆ヤクルトは投打に精彩を欠き今季7度目の零封負けを喫した。広島戦は7連敗となり、高津臣吾監督(54)は「どこかで止めないと」と険しい表情だった。指揮官の主な一問一答は以下の通り。――先発したサイスニードの投球は「今日は全体的に制球できていなかったですね。真っすぐのスピードもなかったですし、変化球もストライク、ボールがはっきりしていた。全体的にボールがよくなかったですね」――打線は相手先発の九里を打ち崩せなかった「明らかに球が低いですよね。高さの出し入れをしているので、ストライク投げたりボール投げたりという。だから全然打球が上がらないですし、長打にならないですし、いいピッチングをされましたね」――広島戦は7連敗に「どうですかね。そんなに意識しているわけではないんですけども、まあでも、どうなんですかね。どこかで止めないとね」――四回1死で村上がファウルフライを追ってフェンスに左膝を激突。状態は「割と強い打撲で、でもゲームに出られる範囲ですということで最後まで出しましたけども」――明日以降の出場は問題なさそうか「それは明日になってみないとわからないです」

◆広島の九里が無四球で5安打に抑え、109球で今季2度目の完封勝利を挙げた。「打者一人ずつと勝負しながら、一つ一つアウトを積み重ねていこうと思った」と振り返る通り、最後まで丁寧な投球で危なげなかった。制球良く、どの球種でもカウントを整えられたのが大きい。それでも「いろいろやっている最中なので(制球は)もうちょっと上がってくると思う」と貪欲だ。「チームに勝ちが付けられるように、次もしっかり準備していきたい」と頼もしかった。

◆ヤクルトは今季7度目の零封負けを喫し、広島に7連敗。開幕3連戦で3勝していた神宮球場でも好調の相手を止められず、高津臣吾監督(54)は「そんなに(相手を)意識しているわけではないんですけど、どこかで止めないと」と険しい表情だった。打線は九里に全て単打の5安打に抑えられ、一度も走者を得点圏に進められず。「いいピッチングをされた。全然、打球が上がらないし、長打にならない」と、お手上げだった。アクシデントもあった。主砲の村上が四回の三塁守備でファウルゾーンの飛球を追いかけた際、フェンスに激突して左膝を強打。フル出場したものの、痛がる様子に場内が騒然となった。高津監督は「わりと強い打撲。でも『ゲームに出られる範囲です』とのことで最後までいかせた」と説明した。(箭内桃子)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
40292 0.580
(↓0.008)
-
(-)
72273
(+1)
216
(+2)
35
(+1)
39
(-)
0.241
(↓0.001)
2.800
(↑0.02)
2
(-)
DeNA
38301 0.559
(↓0.008)
1.5
(-)
74276
(+1)
245
(+2)
52
(-)
16
(+1)
0.260
(-)
3.360
(↑0.02)
3
(-)
広島
39320 0.549
(↑0.006)
2
(↑1)
72257
(+8)
247
(-)
47
(+2)
35
(-)
0.249
(↑0.001
3.170
(↑0.05)
4
(-)
巨人
36340 0.514
(↑0.007)
4.5
(↑1)
73259
(+2)
266
(+1)
80
(+1)
21
(-)
0.253
(↓0.002)
3.710
(↑0.05)
5
(-)
中日
28421 0.400
(↑0.009)
12.5
(↑1)
72194
(+2)
235
(+1)
30
(-)
22
(-)
0.236
(↓0.001)
2.900
(↑0.03)
6
(-)
ヤクルト
26422 0.382
(↓0.006)
13.5
(-)
73241
(-)
276
(+8)
59
(-)
33
(-)
0.233
(↓0.001)
3.730
(↓0.06)