巨人(★3対6☆)ヤクルト =リーグ戦10回戦(2023.06.28)・岩手県営野球場=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:小澤 怜史(3勝1敗0S)
敗戦投手:グリフィン(4勝4敗0S)
  DAZN
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◆ヤクルトが降雨コールド勝ち。ヤクルトは3回表、山田の3ランで先制に成功する。そのまま迎えた6回には、長岡の3ランでリードを広げた。投げては、先発・小澤が6回3安打無失点の好投で今季3勝目。敗れた巨人は、先発・グリフィンが精彩を欠き、打線も振るわなかった。

◆/盛岡の野球少年も大喜び??\山田哲人がインコースをうまくさばいたレフトへ先制3ランホームラン???プロ野球(2023/6/28)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/46m0WcmwGj

◆キャプテン山田哲人内野手(30)のハイクオリティーな1発でヤクルトは連敗を2で止めた。3回1死二、三塁、フルカウントから巨人先発グリフィンの内角高めに来た142キロ直球を捉え、先制決勝弾となる9号3ランを左翼席へ放った。「自分でもびっくりしている」と高難度の技術だった。インハイのボールにうまく対応。体に近い球で見逃せばボールだったが、瞬時の判断でスイングを選択。バットを振り抜くには窮屈なコースだったため、肘を曲げて「しっかり腰を回して」体の軸回転だけでミートさせた。17日オリックス戦(神宮)以来の1発に、外野スタンドでは盛岡の子どもたちがホームランボールの争奪戦。「今日初めてプロ野球を見たお客さんもいると思う。子どもたちがボールを拾って喜んでくれる姿はすごくうれしい」とエネルギーに変えた。首位阪神とは13ゲーム差だが「残り試合、まだ諦めていない」と目を光らせた。

◆/これを持って行くとは...\長岡秀樹が低めを拾うと打球は雨を切りさきライトスタンドへ??チーム2本目の3ランホームラン?プロ野球(2023/6/28)??巨人×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/pk61rACCTE

◆巨人が2被弾に泣き今季5度目の3連敗に沈んだ。先発のグリフィンが3回に山田、6回に長岡に、いずれも3ランを浴び、6回8安打6失点で4敗目。打線も3安打無得点と沈黙した。試合途中から雨脚が強まり、7回雨天コールドでの幕切れとなった。主催試合では11年ぶりの盛岡での一戦は消化不良のまま敗れるも原監督は「天気も致し方ないというところ。心を切り替えていくしかないですね」と30日からの阪神3連戦を見据えた。

◆巨人秋広優人内野手(20)が、岩手で勇姿を見せることができなかった。母方の実家がある岩手で、親戚一同を招待。幼少時代に夏休みや、年末年始に遊びに来た思い出の場所だった。しかし3番左翼でスタメン出場も、3打数無安打に終わり「ストライク全部振るつもりでいたけど、それがよくなかった。次はテレビで見てもらえるように頑張りたい」と、気持ちを切り替えた。

◆巨人先発左腕グリフィンが、2本の3ランを浴びヤクルトに大量リードを許した。3回に山田、雨脚の強まった6回には長岡にそれぞれ3ランを打たれ、6回8安打6失点で降板した。チームにとって11年ぶりとなる岩手・盛岡での開催。地方球場では来日初登板となるグリフィンは「アメリカでもメジャー、マイナーでいろんな球場で投げてきたから、良い悪いの印象はない」と意に介さず臨んだが悔しい内容に終わった。23年4月に開場した新球場で、プロ野球は2試合目の開催だった。盛岡市内から、約6キロ離れた山並みと田園風景に囲まれた場所で迎えた一戦。打線は6回まで3安打無得点と沈黙。秋広優人内野手は岩手に母方の実家があり、親戚一同を招待し「3番左翼」でスタメン出場したものの、3打席連続無安打と振るわなかった。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(30)が「3番・二塁」で出場し、三回1死一、二塁で先制となる9号3ランを放った。「先に点を取りたかった。追い込まれていたので、とにかくバットに当てることだけを考えて打ちました。先制できてよかった」フルカウントから巨人先発、グリフィンの内角高め142キロの直球をうまく捉えて左翼スタンドに運んだ。これが6試合ぶりとなる一発。試合前時点で打率・223、得点圏打率・133といまだ本来の姿とは遠いが、連敗脱出に向けて主将が頼もしい当たりをみせた。

◆苦しむ主将が、必死にバットを振り抜いた。ヤクルト・山田が三回1死二、三塁で先制の9号3ラン。盛岡に詰めかけた燕党が待つ左翼席前列に吸い込まれた。「先に点を取りたかった。追い込まれていたので、とにかくバットに当てることだけを考えて打ちました」決して簡単な球ではなかった。フルカウントからの6球目、内角高めの直球を捉え、17日のオリックス戦(神宮)以来6試合ぶりの一発。岩手県と盛岡市の共同管理で総事業費108億円をかけて4月に完成したばかりの「きたぎんボールパーク」での〝チーム1号〟となった。芝生の外野席では、山田の本塁打球をゲットしようと子供たちが白球に殺到した。かつて、西武時代の松井稼頭央(現西武監督)に憧れた少年は日本を代表する選手として、子供たちに夢を与える立場となっている。不振にあえぐ中、何とか指揮官の期待に応えたかった。試合前の時点で打率・223、8本塁打、22打点。何より得点圏打率・133と好機で打てず勝利に貢献できていなかった。それでも、高津監督からは「(スタメンから)外すつもりはありません。疲れたり今日だけというのはあるかもしれないですけど、誰かが代わってラインアップに並ぶとかは今のところ考えてない」と厚い信頼を寄せられていた。リーグ戦再開前には「結果が出ていないので、正直悔しい。もちろん満足なんてしていない」と思いを明かしていた山田。気温の上昇とともに調子を上げていくだけに、これからが夏本番、山田本番だ。(赤尾裕希)

◆真夏を思わせる暑さの中、外野フェンス沿いを黙々と走る巨漢がいた。巨人・中田翔だ。試合前練習では珍しい走り込みで大粒の汗を流した姿から、巻き返しを期す決意が垣間見えた。25日の広島戦は2打席連続三振に倒れ、四回で途中交代。「打てないから外れただけ」と受け止めていた。挽回すべく迎えた二回の第1打席。内角のフォークボールを捉え、三塁線を破る左前打を放った。11年ぶりとなる岩手県での巨人の主催試合は、4月に開場した盛岡市のきたぎんボールパークが舞台。外野席のかなたに岩手山を望む新球場は次第に雨脚が強まったが、詰めかけたファンは傘をさしてナインに歓声を送った。中田翔の6月の打率は試合前時点で・210。原監督は日本ハムから加入3季目を迎えた34歳に「もう生え抜き選手ではないと思っているかどうか分からないけど、完全にジャイアンツのリーダー格。若い連中を引っ張っていってくれないと」と奮起を求めていた。チームは交流戦を11勝7敗で終えた。反撃ののろしを上げた矢先、大黒柱の坂本が右太もも裏の肉離れで離脱。主砲の岡本和が好調を維持しているだけに、5番を打つ大砲にかかる期待が膨らんでいる。(鈴木智紘)

◆ヤクルト・長岡秀樹内野手(21)が、3―0の五回2死一、三塁で右翼席へ2号3ランを放った。貴重な追加点となり「先制してから追加点をとれていなかったので、良い場面で打つことができてよかった」と喜んだ。抜群のバットコントロールでうまく捉えた。カウント0―1から巨人先発、グリフィンの見逃せばボールとなる内角低め138キロの直球を一閃。雨が降りしきる盛岡の夜空に5月5日のDeNA戦(神宮)でサヨナラ弾を放って以来となる一発をかけた。

◆巨人は大敗で3連敗を喫した。先発のフォスター・グリフィン投手(27)が2本の3ランを浴び、6回8安打6失点と精彩を欠いた。次第に雨脚が強まる悪条件。「ボールが滑りやすかったりしたけど、相手も同じ条件で好投していたので言い訳はできない」と振り返った。三回に山田に許した一発は、厳しく内角を突いた球だった。中10日で登板した左腕は「山田選手のホームランは思ったところに投げられた。調子は良かったのでフラストレーションがたまる」と振り返った。

◆ヤクルト・小沢怜史投手(25)が6回3安打無失点の好投をみせ、降雨コールドとなったためプロ初完投&初完封勝利を挙げた。「前半しっかりと粘れて、あとはリズムよく行けた。思っていたより球場は狭かったので、一発は気をつけながらも、ボール先行にならないようにして投げました。それがうまくいった」悪天候の中のマウンドだったが動じなかった。中田、大城卓に連打を浴びて唯一のピンチとなった二回1死一、二塁でも丸を左飛、ブリンソンを空振り三振に仕留めて落ち着いて対処。巨人打線に三塁を踏ませない圧巻の投球内容で3勝目を手にした。ソフトバンクから戦力外通告を受けて2020年オフにヤクルトに加入すると昨季支配下登録され先発として2勝をマーク。プロ8年目の今季は救援として開幕から出場していたが再び配置転換されて6月5日の楽天戦(神宮)で今季初先発し、5回1失点を結果を残した。その後も好投を続けて今季4度目の先発でまたも結果を残し「少しずつ余裕も出てきた。勝ちがつく投球ができているので、よくできていると思います」と自分をほめた。好投を続ける横手投げ右腕を高津監督は「緩急を使えて、中村とのバッテリーで良かった。あんまり褒めるとあれですけど。ピッチングというものを理解してきているのかなと思います。ここまでしっかりと投げてくれるので信頼しています」と称賛した。

◆巨人・吉川尚輝内野手(28)が、9試合連続安打を放った。六回にフォークボールを捉え、右前に運んだ。交流戦では先発メンバーから外れた試合もあったが、リーグ戦再開後は好調。右太もも裏の肉離れで離脱した坂本に代わり1番打者を務めた吉川は「負けてしまったので...」と言葉少なだったが、原監督は「いい方向に来ていると思う」と評価した。

◆夢を、希望をつなぐアーチを描いた。ヤクルト・山田哲人内野手(30)が28日、巨人10回戦(盛岡)の三回に左翼席へ先制の9号3ラン。殊勲の一発となった白球は争奪戦の末、14歳の少年がゲットした。これで、1985―94年に広沢克己が記録した球団最長記録の10年連続2桁本塁打に王手。七回表無死降雨コールドゲームでチームの連敗を2で止めた主将は「残りの試合、諦めていない」と最下位からの巻き返しに決意を示した。外野席のかなたに岩手山を望む新球場で、苦しむ主将がバットを振り抜いた。三回1死二、三塁で先制の9号3ラン。グリフィンが投じた内角高めの直球を左翼席まで運び、打った本人が驚いた。「(フルカウントと)追い込まれていたし、しっかりミートしていく意識の中でああいうバッティングができたので、びっくりしています」厳しいコースの球だったが「(体の)軸でしっかり振れた」とうまく回転して一閃。試合前の時点で得点圏打率・133と好機で一打が出ていなかったが、4月に開場した「きたぎんボールパーク」での〝チーム1号〟で、1985―94年に広沢克己が記録した球団最長記録の10年連続2桁本塁打に王手をかけた。次世代に夢をつなぐアーチだ。芝生の外野席では本塁打球をゲットしようと子供たちが白球に殺到した。その中で小2で野球を始めた山田好きの14歳が素手で捕球しようとし、一度ははじいたものの見事にゲット。降雨の中もびしょ濡れになりながら応援を続けた少年は「うれしかった。こうやって人を喜ばせられる選手になりたい」と目を輝かせた。

◆右太もも裏の肉離れで離脱した坂本に代わり1番打者を務めた巨人・吉川が、9試合連続安打を放った。六回にフォークボールを捉え、右前に運んだ。交流戦では先発メンバーから外れた試合もあったが、リーグ戦再開後は好調。吉川は「負けてしまったので...」と言葉少なだったが、原監督は「いい方向に来ていると思う」と評価した。

◆セ・リーグ4位の巨人は反撃できぬまま降雨コールドを迎え、3連敗となった。原辰徳監督(64)は「心を切り替えていくしかないですね。天気も致し方ない」と悔しさを飲み込んだ。中10日で先発したグリフィンが三回に山田、六回に長岡と2本の3ランを浴び、6回8安打6失点で4敗目(4勝)。左腕は「(雨は)相手も同じ条件なので言い訳にはならない」と7三振を奪ったが、雨脚が強まった中盤は制球に苦しむ様子も見られた。打線は単打3本にとどまり、今季6度目の零封負け。今季最長タイとなる3試合連続本塁打なしとなった。攻守の要である坂本が右太もも裏の肉離れで離脱後は3戦全敗。勢いを失いつつある。(谷川直之)岩手県に住む母方の祖父ら親族が見守った一戦で3打数無安打だった巨人・秋広 「岩手の試合は終わってしまったけど、テレビで見てもらえるように頑張る」

◆山田の3ランには、技術と対応力の高さが詰まっていた。初球、2球目と内角をストレートで攻められ、カーブをファウルし、あっさりカウント1-2。さらに3球続けて内角攻め。その最後のインハイ速球を左翼席へ。腕をたたんで、まるでバットが体に張り付き、こまがその場で回転するかのようなスイング。そうでなければ、ストライクかボールか、微妙なくらい厳しいコースを、本塁打にはできない。若いカウントで「1、2、3」と思い切り振った一発とも、ワケが違う。追い込まれ、内角を意識させられ、いろいろな球をマークしながら、アジャストした。それが本来の持ち味。そこに価値がある。村上の不振がクローズアップされがちだが、両輪となる山田の打撃上昇も、チームには不可欠なのだから。六回2死後の長岡の3ランも、打線に勢いを呼び戻すきっかけになるか。今季は2死後のチャンスをモノにできないイメージが強い。実は2死後の得点は、勝負強さと、しぶとさのバロメーターともいえるのだ。小沢はストレートと抜く球の緩急を効かせ、安定している。昨年も先発陣が苦しい時期にチームを救った。今季も救世主? その期待感も添えておきたい。(サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
39282 0.582
(↓0.009)
-
(-)
74264
(+2)
214
(+4)
33
(-)
38
(+1)
0.240
(-)
2.860
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
38281 0.576
(↓0.009)
0.5
(-)
76272
(+2)
238
(+6)
51
(+1)
15
(-)
0.261
(-)
3.350
(↓0.05)
3
(-)
広島
37320 0.536
(↑0.007)
3
(↑1)
74244
(+6)
244
(+2)
45
(+2)
34
(-)
0.246
(-)
3.240
(↑0.02)
4
(-)
巨人
35340 0.507
(↓0.008)
5
(-)
74257
(-)
265
(+6)
79
(-)
21
(-)
0.255
(↓0.001)
3.760
(↓0.05)
5
(-)
中日
27411 0.397
(↑0.009)
12.5
(↑1)
74192
(+4)
226
(+2)
30
(-)
22
(-)
0.238
(-)
2.880
(↑0.01)
6
(-)
ヤクルト
26412 0.388
(↑0.009)
13
(↑1)
74241
(+6)
268
(-)
59
(+2)
33
(-)
0.234
(↑0.001
3.670
(↑0.04)