◆中日は5回裏にビシエド、細川、石川昂の3者連続適時打が飛び出し、3点を先制する。その後は、6回に大島の適時打、8回には龍空の適時打で追加点を挙げた。投げては、先発・涌井が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れたヤクルトは、打線が中盤までの好機を生かせなかった。

◆ヤクルト中村悠平捕手（33）が、中日11回戦（バンテリンドーム）でベンチ入りした。試合前の練習にも参加し、フリー打撃ではフェンス直撃の打球もあった。23日の試合では2番捕手としてフル出場し、適時二塁打を放つなど3打数1安打2打点と活躍したが、守備中に右手親指を負傷。患部が腫れ上がり、24日はベンチ入りメンバーから外れていた。スタメン捕手には古賀優大（24）が入った。

◆／取られたら取り返す＼完璧な打球がライトへ消えた村上宗隆が第12号ソロホームラン?プロ野球(2023/6/25)??中日×ヤクルト??Live on DAZN#DAZNプロ野球#swallows pic.twitter.com/KFoucs4fQW

◆ヤクルト村上宗隆内野手（23）が13試合ぶりに12号ソロ本塁打を放った。0－3で迎えた6回の先頭。カウント2－2から涌井の145キロ直球を捉えると、高々と上がった打球を右翼スタンドの中段まで運んだ。「打ったのはストレート。みんなで1点ずつ返していって勝てるように頑張ります」と話した。村上の本塁打は8日のロッテ戦（ZOZOマリン）以来。12試合連続ノーアーチは、今季2番目に長い本塁打ブランクだった。

◆ヤクルトが珍しい継投を見せた。1－3で迎えた6回1死三塁。この回の先頭から投げた2番手の丸山翔大投手が代打村松をカウント2－2と追い込んだところで、左の山本大貴投手にスイッチ。山本がスライダーで村松から三振を奪った。しかし、次打者の大島洋平に二塁への適時内野安打を打たれた。奪三振の記録は、山本についた。2ボール2ストライクから出場すると、記録は救援投手の責任となる。

◆ヤクルトが2連敗で、6月9日以来16日ぶりに単独最下位に転落した。5回に2死から先発の高橋奎二投手（26）が突然、大崩れ。大島を内野安打で出塁させると、四球を挟んで、ビシエド、細川、石川昂に3連打を浴びて3失点。4番細川と5番石川昂には2者連続で初球を打たれ、丁寧さを欠く投球となった。高橋は「2死から先制され4番、5番と初球を打たれてしまい、もう少し慎重にいくべきだった」と後悔を口にした。6回1死三塁では、高津監督がカウント2－2から投手交代するという珍継投を見せた。丸山翔を救援した山本が村松を三振に仕留めたが、次打者の大島に適時内野安打を打たれ、痛恨の4点目を献上した。打線は6回、4番村上宗隆に13試合ぶりの12号ソロ本塁打が出たが、得点はこの1点だけだった。1回1死満塁でオスナ、サンタナが連続三振で無得点に終わった。4、6回にも得点圏の好機を逃すなど、つながりを欠いた。▽ヤクルト村上（6回に13試合ぶりの12号ソロ）「もうちょっと早く点が取れれば、違う展開になってたかなと思う。追い込まれていたので前に飛ばすことを意識してました」▽ヤクルト山本（6回、カウント2－2から登板し奪三振）「早めにつくって準備は終わらせていた。どんな場面でもというスタイルなので、気持ちの準備的には、うわっとなることはなくいけた」

◆中日涌井秀章投手（37）が移籍後4度目となる本拠地登板で初めて勝利を手にした。6回112球の熱投で5月31日以来となる3勝目。チームはヤクルトに勝ち越し、最下位を脱出した。初の本拠地お立ち台。竜のエースナンバー「20」を背負った右腕は「ようやくドアラがもらえた。ここで勝てたことがうれしいです。初回の大ピンチで優勝したかのような大声援をもらえたので乗っていけました」。並んでお立ち台に立った細川について「いつもご飯食べさせてくれとアピールしてくる。お金を使ったかいがありました」と笑わせ「そろそろ財布もピンチなのでスポンサーを探したい」と軽妙トークの連発でファンの心をわしづかみにした。ここまで3戦3敗だったバンテリンドームのマウンドでベテランらしい粘りと21日に37歳を迎えたとは思えないパワーを発揮した。1回1死満塁のピンチも最速150キロのストレートを軸にオスナ、サンタナを連続三振に仕留めた。「どうせ打たれるならストレートでということです」。4回まで毎回の6奪三振。5回、ビシエド、細川、石川昂の3連続適時打で3点をプレゼントされた直後に村上に1発を浴びたが、1失点で役目を果たした。▽中日宇佐見（8回代打で移籍後初安打）「ヒットが出たことはうれしかったですし、みんながチャンスで回してくれたので感謝してます」

◆ヤクルトが2連敗で、6月9日以来16日ぶりに単独最下位に転落した。5回に2死から先発の高橋奎二投手（26）が突然、大崩れ。大島を内野安打で出塁させると、岡林の四球を挟んで、ビシエド、細川、石川昂に3連打を浴びて3失点。4番細川と5番石川昂には2者連続で初球を打たれた。高津監督は「よく分からないな。あのフォアボールは。あそこから3失点はもったいない。それまでの対戦成績を見ても、こちらからしたら相性のいいバッターだったので。ゾーン内で攻めて欲しかった」と岡林への四球に首をひねった。連打には「その後は初球をどんどんと打たれて逆のパターンになっていくという悪循環になった。主軸にストライクを取りにいって、タイムリーを打たれてしまう。ちょっと逆の感じになってしまった」と話した。6回1死三塁では、カウント2－2から投手交代するという珍継投を見せた。丸山翔を救援した山本が村松を三振に仕留めたが、次打者の大島に適時内野安打を打たれ、痛恨の4点目を献上した。高津監督は「もう1点もやりたくないと思った。結果的には点を取られてしまったので、失敗ですけど」と振り返った。打線は6回、4番村上宗隆に13試合ぶりの12号ソロ本塁打が出たが、得点はこの1点だけだった。1回1死満塁でオスナ、サンタナが連続三振で無得点に終わった。4、6回にも得点圏の好機を逃すなど、つながりを欠いた。高津監督は「（プレーボールの）2球目から得点圏のチャンスなので。まあ、あと1本が出なかったですね。毎日、同じ事言ってますけど。あと1本が出ないですね」と嘆いた。その上で「スコアリングにいって、二塁以上にいって1本出るか出ないかだと思う。（得点圏打率が）2割なのでね。5回に1回だと思ってます」と話した。

◆ヤクルト山本大貴投手（27）が、珍しい場面で登場した。1－3の6回1死三塁、右腕の丸山翔大投手が左打者の代打村松を2ボール2ストライクとすると、左腕の山本にスイッチした。「もう1点もやりたくないと思った」という高津監督が繰り出した勝負手だった。カウント途中の登板だが、山本に驚きはなかった。ブルペンで、追い込んだら登板する可能性を告げられていた。「途中になっても立ち遅れがないように、ブルペンで体を動かすので。僕としては、どんな場面でもというスタイルなので。気持ちの準備的には、うわっとなることはなくいけた」。スライダーを続けて、空振り三振を奪った。「あの場面で打たすということは正直考えられないので、できる限り最高の結果を求めて。とりあえず腕振って三振を取りに行くつもりだった。いい結果になってよかった」。まずは首脳陣の期待にこたえた。2死目を取ったが、左打者が続いた。1番大島は投ゴロに打ち取ったかと思いきや、山本の頭上を超えて二塁へのタイムリー内野安打となった。「僕がもう少しタイミングを合わせてジャンプできていたら捕れていた。正直、ああいう結果になって、不運だったとまとめるには悔しすぎる結果だった」。痛恨の1点を与えてしまい、フィールディングの重要性を再認識。「反省する機会になった。ああいうところの詰めをもっとしっかりやっていきたい」と話した。高津監督も「結果的には点を取られてしまったので、失敗ですけど」と振り返らざるを得なくなった。山本は20日にプロ6年目で初勝利を飾ったばかり。白星と信頼を積み重ねるため、守備も含めた総合力を高めていく。【斎藤直樹】

◆先発したヤクルト・高橋奎二投手（２６）は５回７安打３失点で降板し、白星をつかむことはできなかった。四回まで走者を出しながらも無失点としていたが、五回につかまった。２死から大島に二塁内野安打、岡林に四球を与えて一、二塁のピンチを背負うと、ビシエドに先制の中前適時打を献上。さらに細川、石川昂にも連続適時打を許し、３失点を喫してしまった。これで高橋は４月２１日の巨人戦（神宮）で２勝目を挙げてから登板５試合連続で白星なしとなった。

◆フラストレーションのたまる敗戦だった。ヤクルトは中日に連敗し、６月９日以来となる単独最下位に沈んだ。一回先頭の並木秀尊外野手（２４）が中越え二塁打を放ったが、攻めきれずに無得点。高津臣吾監督（５４）は恨めしそうに言葉を絞り出した。「（並木は初球を打ち）２球目から得点圏のチャンス。毎日、同じことを言ってますけど。あと一本が出ないですね。（得点圏打率が）２割なのでね」１死満塁としたが、オスナ、サンタナが連続三振。先制パンチを食らわす好機を逸したのは痛恨だった。得点圏打率・２０３はリーグワースト。六回に村上が「追い込まれていたので前に飛ばすことを意識していた」と８日のロッテ戦以来、１３試合ぶりの本塁打となる１２号ソロを右翼席中段に運んだが、空砲に終わった。借金は今季ワーストタイの１６。燕打線の梅雨明けが待たれる。（赤尾裕希）