ロッテ(☆5対4★)日本ハム =リーグ戦10回戦(2023.06.24)・ZOZOマリンスタジアム=
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日本ハム
03100000041010
ロッテ
100201001X5812
勝利投手:益田 直也(2勝0敗18S)
敗戦投手:宮西 尚生(1勝2敗1S)

本塁打
【ロッテ】山口 航輝(6号・4回裏2ラン),ポランコ(8号・6回裏ソロ)

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◆ロッテがサヨナラ勝利。ロッテは1点を追う6回裏、ポランコのソロで同点とする。そのまま迎えた9回には、1死二三塁の好機で安田が犠飛を放ち、試合を決めた。投げては、6番手・益田が今季2勝目。敗れた日本ハムは、9回に一打勝ち越しの好機をつくるも及ばなかった。

◆新庄プランが日の目を見るは、全発想のうちにたった2割!? 日本ハムの新庄剛志監督(51)が毎日、林ヘッドコーチに自らの発想を伝えているが、そのうち8割は、残念ながら却下されていることを明かした。現役時代から奇抜なアイデアで"宇宙人"と呼ばれていた指揮官。林ヘッドコーチとの話し合いでは「毎日、ヘッドコーチが『それはやめましょう』って(笑い)。8割がやめようかって。2割を使っているから。ほんの一部が試合で使われている」と説明した。ちなみに、この日はハンソンを初めて遊撃でスタメン起用。無事、同ヘッドの賛同を得られたものと見られる。二遊間のサインについては「大丈夫、大丈夫。4時間ぐらい(話した)」と、かなり入念な"打ち合わせ"も、済ませている? ようだ。

◆日本ハムのアレン・ハンソン内野手(30)が汚名返上の一打を放った。2回1死一、三塁で左前に同点適時打。「8番遊撃」で先発出場し、1回1死一塁、ロッテ友杉の遊ゴロを捕球ミスし、失策を記録。併殺にできず、先制点につながったが、初回のミスをすぐさまバットで取り返した。「甘いボールをセンター方向に打とうと決めていました。しっかりと打ち返すことができて良かったです」とコメントした。

◆日本ハム江越大賀外野手(30)が「振ったところに」打法で勝ち越し打を放った。同点の2回1死一、三塁、左前適時打を放った。球団を通じて「振ったところにボールがきました!」とコメントした。5月16日西武戦(エスコンフィールド)と6月9日阪神戦(同)でそれぞれ放ったソロ本塁打の後にも、「振ったところに」というフレーズを用いてコメントしていた。すでに完治しているが、2カ所を骨折しながら出場を続けてきた鉄人は、同じコメントを繰り返す独特なスタイルを貫いている。

◆ロッテの山口航輝外野手(23)が4回無死二塁、1点差に迫る6号2ランを放った。左中間二塁打のポランコを二塁におき、カウント2-1から日本ハム上沢の外角チェンジアップをうまく合わせて、左翼ポール際に運んだ。「当たったところがバットの先の方だったので、スタンドまで届かないかと思いましたが入ってくれて良かったです」。6月11日の広島戦以来8試合ぶりの一発となった。

◆/先制されたあとすぐさま逆転\ハンソンに続いた江越大賀が勝ち越し打このあと石井一成も打ち3連続タイムリー???プロ野球(2023/6/24)??ロッテ×日本ハム??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/d9DK9hYKf5

◆/中軸が見事に機能!\二塁打で出塁の清宮幸太郎を万波中正が返し追加点???プロ野球(2023/6/24)??ロッテ×日本ハム??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/84Lk2YNpUc

◆日本ハムの連勝が5でストップした。新庄監督の奇策が実らなかった。同点の9回無死二、三塁、石井がスクイズを試みるも外されて三塁走者の上川畑がタッチアウト。1死三塁で、フルカウントから再度スクイズを敢行したが、またも外されて三振。三塁走者の江越も挟殺に倒れ、勝ち越しのチャンスを逃した。9回裏、1死二、三塁でロッテ安田の左翼ファウルゾーンへの飛球が犠飛となり、サヨナラ負けを喫した。新庄監督は試合後、「僕のね、采配ミス。今度はああいうミスがないように」と悔しがった。

◆しびれる駆け引きの末、白星を取り逃した。日本ハムは9回サヨナラ負けを喫し、連勝は5で止まった。同点の9回、新庄剛志監督(51)は2度、スクイズのサインを出したが、いずれも外され失敗。その裏、逆にエンドランを成功され、最後は犠飛で決勝点を奪われた。借金は再び4に戻り、3位ロッテとの差は、再び6差に開いた。裏の裏を突いた新庄監督の奇策が、見破られた。同点の9回無死二、三塁、石井がスクイズを試みるも、外されて三塁走者の上川畑がタッチアウト。1死三塁で、フルカウントから再度スクイズも、再び外され三振。飛び出した三塁走者江越も挟殺に倒れ、勝ち越しのチャンスを逃した。指揮官は「こう逆を...その逆をいって、まあまあ。僕の采配のミス。(2度目は)勝負してくると思ったんですけどね」。これで流れを持って行かれた。その裏、1死一塁からロッテ田村の左前打で、既にスタートを切っていた代走和田が一気に三塁まで進塁。ライナー性の打球で捕球されれば併殺の場面だったが、迷わず三塁まで突っ走られると、打球も左前に落ちた。1死一、三塁から続く安田の打球は左翼ファウルグラウンドへ。難しい判断の中、左翼の松本剛は捕球した。「今日の風だったら僕の中では戻ってくると思ったが思ったより戻ってこなかった。でも迷ったら取る。僕の判断でした」。最後はZOZOマリンの風にも惑わされ、サヨナラの走者を生還させてしまった。あと1歩で白星を逃したが、3位ロッテとの直接対決は、これで1勝1敗。前日23日は9回に1点失い、一打出れば追いつかれる場面で、守護神田中正が踏ん張った。確実にしぶとさはついてきている。指揮官は「駆け引きというところで負けました。下を向かず。ベンチが悪い。僕が悪い。割り切ってもらえているので」。やられたらやり返す。カード勝ち越しで、再び上昇気流に乗りなおす。【永野高輔】

◆日本ハム万波中正外野手(23)が4試合連続で打点を挙げた。「4番右翼」で先発出場。3回に清宮が二塁打で出塁した後の無死二塁で中前適時打を放ち、追加点を挙げた。「キヨさん(清宮)が初球からいって、いい流れでつないでくれたので、何とかタイムリーを打てて良かった」と、一時リードを3点差に広げた一打を振り返った。これまでパ・リーグトップの13本塁打を放っているが、「自分の感覚としてはあまり良くない」。本調子ではない中でも力強いスイングで中前まで運び追加点を挙げた。「悪いなりにしぶとい打撃ができている」と、調子の浮き沈みに左右されない頼もしさを見せた。チームはサヨナラ負けを喫して連勝が5でストップ。「いい負け方とは言えないので、ここでずるずるいかないように、何とか明日勝ち越したい」と意気込んだ。

◆ロッテ安田尚憲外野手(24)がプロ初サヨナラ打で試合を決め、チームの連敗を3で止めた。9回1死二、三塁。日本ハム左腕の宮西が投じた1ボールからの2球目だった。ファーストストライクのスライダーを思いきり良くスイングし、左邪犠飛を放った。ベンチから飛び出してきた仲間にウオーターシャワーなどの手荒い祝福を受けて笑顔に。「とにかく自分で決めようという気持ちで打席に入りました。うれしかったですし、なんとかバットに当てられて良かった」。黒く日焼けした顔に白い歯が光った。「正直、頭が真っ白だったんですけれど...」と苦笑いを浮かべたが、「なんとか食らい付いてやろう」という集中力は高まっていた。「三塁走者も和田(康士朗)さんだったので、内野ゴロでもいいくらいの状況。なんとか前に飛ばそうと思った」。冷静さは失っていなかった。サヨナラ打は放ったが、6月14日の中日戦以降、24打席連続で安打がない状態が続いている。前日にはチャンスの場面で代打を出される屈辱も味わった。この日は、今季初めて「8番」まで打順も下がった中での一戦だった。試合前の打撃練習中には、吉井理人監督(58)から「ぜんぜんヒット打たないから、おまえ頭1回しばいとけ」と愛情あふれるがゆえの言葉で背中も押された。安田も「どんな時でも声をかけてくれますし、声をかけてくれることで、思いきりいけるところもある。もっともっとチームに貢献出来るように頑張りたい」と応えた結果だ。「(不調は)メカニックな部分...。もっと言えばメンタル的な部分だと思う。このサヨナラで良いきっかけになれればいいなと思います」。悩める若きスラッガーの心が少しだけ晴れた一打だった。【鎌田直秀】

◆/これがマリンの和製大砲\山口航輝は得点圏に強い主軸の連打で反撃の狼煙?プロ野球(2023/6/24)??ロッテ×日本ハム??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/bw2KoAvywt

◆/さすがのパワー??\ポランコが逆方向へ同点ホームラン??レフトにも打球が伸びる!?プロ野球(2023/6/24)??ロッテ×日本ハム??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/7Y8ITefgp4

◆9回表のロッテの守備。研ぎ澄まされた洞察力と思いきりの良い判断力が、勝利に結び付けた。益田直也投手(33)が先頭の日本ハム上川畑に左中間を破る二塁打を浴び、田村龍弘捕手(29)が江越のバントを捕球後に三塁へ送球し野選。無死一、三塁のピンチ。二塁盗塁で二、三塁となって迎えた2-1からの4球目だった。ベンチに視線を送る田村。ベンチからの指示。思いは合致した。打者の石井がスクイズバントを試みたが、外角に大きく外して空振りを奪った。田村は「あの場面、投手が益田さんでなかなか打つのが難しいところで、石井みたいな小技とかするタイプの打者。あるかなという勘ですね」。三塁走者を三本間で挟み、タッチアウト。1死三塁に状況は変わったが、ピンチに変わりはない。さらに3-2となった6球目だった。四球覚悟で再び外角に大きく外した。三塁走者もアウトにし、三振ゲッツーで無得点に封じた。フルカウントからの明らかなボール球要求に関して問われた田村は「だからこそ、割り切って外せるところ」と言い切った。「どうせ四球になって一、三塁になっても、また走られる。(1死二、三塁になっても)9回で1点も取られたらダメなところなので、走者満塁にしても良いところ。3-2だから外しにくいということはないかなと思います」。今季、新庄監督が実行してきた野球を徹底研究した結果でもある。「あれが松本(剛)さんや清宮だったら、ほぼほぼゼロに近いところだと思うので、打者の巡り合わせや投手の力の兼ね合いも含めて予想外のことではない」。被安打と野選で招いた危機的状況下でも、動揺することはなかった。経験豊かなバッテリーとベンチワークの信頼関係も含めた戦略に裏付けられたうえでの「勘かな」だった。吉井理人監督(58)も「なかなかあり得ない作戦だと思うんですけれど、勝負をかけました。(フルカウントから外した投球も)あそこは1点もやりたくなかったので、ギャンブルですね。もちろん、みんなで(相手を)探りながらやっているので、その中で『やろうか』という感じです」と明かした。プロの理論と野球勘が詰まったスクイズ阻止が、9回裏のロッテのサヨナラ勝ちを呼び込んだ。【鎌田直秀】

◆日本ハム上沢直之投手が7回6安打4失点で、今季7勝目を逃した。初回の無死満塁のピンチを1失点で切り抜けたが、ロッテの山口とポランコに浴びた本塁打による計3失点が痛手となった。「あれは何とかしたかった」。逆方向に打ち返したポランコの打球は不運にもこの日の風の影響を受けやすい左翼方向への当たりとなり、「レフトフライだと思った。風で伸びていった」と悔しがった。

◆ロッテ左右の長距離砲、グレゴリー・ポランコ外野手(31)と山口航輝外野手(22)が、初めて"ポラグッチ弾"を完成させた。米エンゼルスのトラウトと大谷翔平のアベック弾"トラウタニ弾"は不敗神話が崩れたが、ポランコと山口のホームラン初共演がサヨナラ勝利をお膳立てした。1-4で迎えた4回1死二塁では山口が、2-1から日本ハム上沢の外角チェンジアップをうまく合わせ、左翼ポール際に6号2ラン。「当たったところがバットの先の方だったので、スタンドまで届かないかと思いましたが入ってくれて良かったです」。1点差に迫る一撃は、6月11日の広島戦以来8試合ぶりの一発となった。さらに6回無死からポランコが上沢のカーブを左越え同点ソロ。逆風を感じさせない豪快な今季8号に「昨日の試合でヒットは打てたけど少し引っ張りの意識が強かったので、今日はセンターから逆方向を意識して打席に入った。2ストライクに追い込まれての場面だったけど、シャープに振り切ることができて、めっちゃうれしい」と笑顔を見せた。"トラウタニ弾"の次は、"ポラグッチ弾"が不敗神話となるか-。【鎌田直秀】

◆ロッテがサヨナラ勝ちで連敗を3で止めた。4―4の九回に安田の犠邪飛で決着。1―4の四回に山口の2点本塁打で反撃し、六回にポランコのソロで追い付いた。日本ハムは九回にスクイズ失敗が重なり、連勝は5でストップした。

◆日本ハムの連勝は「5」で止まった。同点の九回無死二、三塁で石井一成内野手(29)がカウント2ボール1ストライク、さらにフルカウントからスクイズを2度空振り。直後の九回1死二、三塁からロッテ・安田の左邪飛で今季7度目のサヨナラ負けを喫した。試合後の新庄剛志監督(51)の一問一答は以下の通り。--九回の2度のスクイズ失敗「見破られたというか、逆の逆をいって...。まあ、僕の采配ミス。勝負してくると思ったんですけどね。(ベンチの)駆け引きというところで負けました」(続けて)「難しいところなんですけどね。1点入ったらもういけるというところで。益田君もね、いいピッチャーなので。向こうが防げない作戦で1点を取って、(田中)正義君につなげようという思いがあったんですけど。まあ、でも、一つずつ勉強していって。これで(作戦を)やめるとかじゃなくて、またどんどん挑戦はしていきたいですね」-―スリーバントスクイズはこれまでも成功してきたが「そうね、そんなに失敗していなかったから。選手には、ストライクゾーンにきたら頼みます、ボールになったら、外されたら僕のせい。悪かったということは石井君には、すぐジェスチャーで伝えた」-―セーフティースクイズの選択は「それはちょっと...。ファーストの守備がセーフティースクイズ警戒で、ちょっとだけ前に来ていたので、強い当たりだと難しいかなというところで、スクイズという選択を取ったんだけどね」--最後は左翼手・松本剛がファウルフライを捕球してサヨナラ負け「最後のもね、あれは(三塁走者が俊足の)和田君だったので、捕らなくても良かったかなと。(打球は)ちょっと風で(ファウルゾーンに)流れていった。白線は見えるわけだから。でも、守っている人からしたら、難しいプレーっちゃ難しいですね」-―初めて遊撃で起用したハンソンが一回にいきなり失策「ちょっと緊張しますよね、やっぱり。さあ、いいプレーを見せようというところで硬くなってくる。打って取り返したけどね。今日だけでは分からん、良さは。その1回しか(ゴロは)飛んできていないからね。捕ってスローイングはなかったから。いろいろ経験させながら上を目指していきます」

◆ロッテが今季2度目のサヨナラ勝ち。安田尚憲内野手(24)が4―4の九回1死二、三塁から左邪飛を放ち試合を決めた。「頭真っ白やったんですけど。来たボールに何でも食らいついてやろうと。サードランナーが(俊足の)和田さんやったんで、気楽に打席に立てました」この回は1死から代打の大下が中前打。代走・和田が田村の左前打で好走塁を見せ、ランエンドヒットだったこともあり一気に三塁を陥れた。二盗もあり二、三塁とチャンスを広げると、ここで安田が打席に入った。交流戦の後半から打撃は下降気味。試合前には吉井監督と話すシーンもあり、「全然ヒット打てないから、お前一回頭しばいとけ!...と」と明かした。リーグ戦が再開した前日も2打席凡退で途中交代。この日も第1打席から遊飛、三振、三振といいところなし。そんな中で、6年目で初のサヨナラ打が生まれた。「ずっとヒットも出てないし、自分自身も苦しい状況ですけど、最後の打席のように強い気持ちを持っていきたい」。6月14日の中日戦以降、24打席連続で安打はないが、この貴重な打点がきっかけになるかもしれない。ロッテは交流戦で、最終カードのDeNA戦に○●●で7勝9敗2分と負け越して終了。パ・リーグ首位から3位に転落し、迎えた前日のリーグ再開戦も黒星スタートだった。連敗は「3」でストップ。このサヨナラ勝ちで勢いをつけたいところだ。

◆ロッテが今季2度目のサヨナラ勝ち。4―4で迎えた九回のビッグプレーが歓喜を呼び込んだ。この回からマウンドにあがった6番手の守護神・益田が、先頭の上川畑に左中間への二塁打を許す。続く江越のバントを処理した捕手の田村は三塁へ送球したが間に合わず(犠打野選)。このあと二盗もあり無死二、三塁と絶体絶命のピンチとなった。しかし...。バッテリーは冴えていた。打者・石井のカウントは2ボール1ストライクに。外角低めに小さく外すと、石井のバントを空振りさせて三走を挟殺プレーで刺す。さらに1死三塁のフルカウントから、今度は外角に大きく外してバント空振り(三振)、再び三本間の挟殺プレーで併殺。2度のスクイズを完璧に阻止した。田村、益田がサヨナラ犠飛の安田とともにお立ち台へ。田村はスクイズを2回外したことに「ホントたまたま。勘が働いただけです。はい」と照れくさそう。最終的に無失点で切り抜けたわけだが「2人で作ったピンチなんで。ちょっと、お立ち台は恥ずかしいんですけど。まあ、よかったかなと思います」とスタンドの爆笑を誘っていた。

◆日本ハムは4―4で迎えた九回、新庄剛志監督(51)が無死二、三塁と1死三塁で仕掛けたスクイズを2度も見破られ、絶好機を逃した。その裏にサヨナラ負けしたが、そのエンディングも微妙なプレーだった。九回裏。1死から代打・大下の中前打、田村の左前打などで二、三塁のピンチを招く。次打者の安田は、ボール1からの2球目を打ち上げて打球は左翼線へ。三走は代走に出た俊足の和田で、犠飛には十分な距離だった。ただ、フェアかファウルか微妙だった。ファウルゾーンで捕球した左翼・松本剛は「自分の判断。難しいですね。今日の風なら、もう少し打球が(フェアゾーンに)戻ってくると思った」と振り返った。新庄監督は「和田君だったから(どうせ捕ってもセーフならファウルにかけて)捕らなくてもよかったかなと。でも、守っている人からしたら難しいですね」と複雑な表情だった。

◆日本ハムは同点の九回、新庄剛志監督(51)が仕掛けたスクイズを2度も見破られ、絶好の勝ち越し機を逃した。その裏の安田の犠邪飛でサヨナラ負けした。スクイズを2度とも失敗したのは石井。九回無死二、三塁からバント空振り。1死三塁ではフルカウントから同じように空振り(三振併殺)。どちらも相手バッテリーに読まれて外角に外されたとはいえ、「最低限、ファウルにしなきゃいけない場面。外されるという予測が足りず、(ストライク)ゾーン内を待っていた」と反省した。

◆日本ハムは同点の九回、新庄剛志監督(51)が無死二、三塁と1死三塁で仕掛けたスクイズを2度も見破られ、絶好の勝ち越し機を逃した。その裏の安田の犠邪飛でサヨナラ負けした。策に溺れての連勝ストップとなった。新庄剛志監督(51)は「見破られたというか、逆の逆をいって...。勝負してくると思ったんですけどね。まあ、僕の采配ミス。(ベンチの)駆け引きというところで負けました」と振り返った。ロッテの一塁手・山口が前目の守備位置を敷いていたことでセーフティースクイズは難しいと判断してのスクイズの選択だったが、失敗に終わった。6連勝が懸かった昨年7月14日の楽天戦で宇佐見(現中日)が、さらに今年5月2日の西武戦でも江越がフルカウントから決勝のスクイズを決めていた。それだけに、奇策不発での今季7度目のサヨナラ負けにも、指揮官は「これで下向くことなく、またどんどん挑戦していく。選手には〝ベンチが悪い〟、〝僕が悪い〟と割り切ってもらえばいい」と決然とした態度で球場をあとにした。(東山貴実)

◆〝吉井マジック〟が発動! ロッテは今季2度目のサヨナラ勝ち。吉井理人監督(58)が九回、日本ハム・新庄剛志監督(51)が仕掛けたスクイズを2度も見破り、絶体絶命のピンチを脱出。その裏のサヨナラ劇を呼び込んだ。チームは連敗を3で止め、2位オリックスとのゲーム差を0・5に縮めた。夕暮れ時の幕張に2万8218人の大歓声が響いた。4-4の九回1死二、三塁。8番・安田が放った打球が左翼手のグラブに収まると、三走の和田がスタートを切った。ヘッドスライディングで生還し、今季2度目のサヨナラ勝ち。吉井監督は粘り強く戦った選手をたたえた。「全員が九回で決めるぞという集中力を見せてくれたと思います」〝吉井マジック〟がサヨナラを呼んだ。九回無死二、三塁の守備。守護神の益田はカウント2-1から石井への4球目を外角に外した。打者はスクイズを狙ったが空振り。飛び出した三走の上川畑を挟んでタッチアウトとした。なおも1死三塁。益田はフルカウントからの6球目を再び外角に外した。スクイズを試みた石井は空振り。三走の江越を挟んで併殺とした。1人の打者が2度もスクイズを試みる新庄監督の奇襲を防ぎ、吉井監督は「(外したのは)こちらの判断。なかなかあり得ない作戦だと思うが、雰囲気を感じて勝負に出た。1点もやりたくなかった。ギャンブルですね」としてやったりだ。2度目は四球覚悟でピッチドアウトを指示。大胆な采配に捕手の田村も「クローザーが投げていて簡単には打てない。あるかなと思った。割り切って外せた」。ベンチとバッテリーの考えが合致し、劇的勝利につながった。連敗は3でストップし、首位ソフトバンクに1・5ゲーム差の3位と食らいつく。指揮官は「きょうとあすの試合は何の相互関係もないですけど、気分的にはいいので、調子に乗ってやっていきます」。強気の采配で上昇気流に乗る。(武田千怜)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
36252 0.590
(↑0.007)
-
(-)
80243
(+3)
210
(+2)
43
(-)
28
(+1)
0.251
(↑0.002)
3.130
(↑0.02)
2
(-)
ORIX
37282 0.569
(↓0.009)
1
(↓1)
76252
(+2)
217
(+3)
54
(-)
25
(-)
0.253
(-)
3.020
(-)
3
(-)
ロッテ
33254 0.569
(↑0.008)
1.5
(-)
81216
(+5)
205
(+4)
39
(+2)
38
(-)
0.231
(-)
3.150
(↓0.02)
4
(-)
日本ハム
32360 0.471
(↓0.007)
7.5
(↓1)
75223
(+4)
214
(+5)
52
(-)
38
(+1)
0.227
(↑0.001
2.780
(↓0.02)
5
(1↑)
西武
27381 0.415
(↑0.009)
11
(-)
77185
(+1)
224
(-)
45
(+1)
38
(+1)
0.227
(-)
3.100
(↑0.05)
6
(1↓)
楽天
26371 0.413
(↓0.006)
11
(↓1)
79198
(-)
262
(+1)
51
(-)
45
(-)
0.224
(↓0.001)
3.550
(↑0.04)