巨人(☆3対2★)西武 =交流戦3回戦(2023.06.15)・東京ドーム=
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西武
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巨人
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勝利投手:菊地 大稀(2勝1敗0S)
敗戦投手:平井 克典(2勝2敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 勇人(9号・3回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人がサヨナラ勝利で5連勝。巨人は1-2で迎えた7回裏、大城卓の適時打で同点とする。そのまま迎えた延長10回には、1死一二塁から梶谷の適時二塁打が飛び出し、試合を決めた。投げては、5番手・菊地が今季2勝目。敗れた西武は、打線が好機を生かしきれなかった。

◆女優山本舞香(25)がヘソ出しセクシー始球式でストライク投球を見せた。10月13日生まれにちなんで背番号「13」のユニホームを着用。第1ボタンだけとめて、チラリとへそが見えるおしゃれな着こなしでマウンドへ。「前を(全て)開けて、出ようと思ったんですけど、さすがにやる気あんのかって思われるんじゃないかなと思ったので、1個だけボタン閉めて出ました。風でなびいて、いい感じに見えるんじゃないかなと」とファッションポイントを説明した。ボールはノーバウンドで捕手を務めた中山のミットに収まり、ストライク投球。東京ドームもどよめき、山本はキュートな笑顔を振りまきながら、両手を上げた。中学時代まではソフトボールで投手だった山本は「今も心臓バクバクです。今も。こんなに貴重な経験は生まれて初めてできたのですごくうれしかったです。届いたのと、真っすぐ投げられたので100点あげてもいいんじゃないかなと思います」と満足げな表情を浮かべた。オフィシャルオンフィールドキャップサプライヤーであるNEWERAの冠試合「NEWERADAY2023」として開催された一戦。「当日の始球式ではうまく投げられるかわかりませんが、楽しい時間になるといいなと思っています!」とコメントしていた。

◆女優山本舞香(25)のがヘソ出しセクシー始球式でのストライク投球にSNSファンが驚きの声を上げた。中学時代まではソフトボールで投手を務めた経歴を持つ山本の投球は、ノーバウンドで捕手を務めた中山のミットに収まり、外角低めへのストライク投球。東京ドームからはどよめきが起こった。SNSでは「素晴らしいな。今すぐベンチ入りしよう」「山本舞香めっちゃかわいい。見た目も投球もストライクだった。勝利の女神になって欲しい」「今まで観た始球式で、1番のコントロール&美貌だわ」「ユニホームめっちゃオシャレに見える」などのツイートが相次いで見られた。

◆ヘソ出しセクシー始球式を行った女優山本舞香(25)のバキバキの腹筋に、SNS上で驚きの声が上がった。10月13日生まれにちなんで背番号「13」のユニホームを、第1ボタンだけとめる着こなしを披露。黒のレザーパンツの上から、チラチラと見えるおへそとともに、バキバキに割れた腹筋が見え隠れした。山本は「風でなびいて、いい感じに見えるんじゃないかなと」と計算通り、室内の東京ドームで風を感じさせた。この姿に、SNS上では「腹筋かなりバキバキやん」と注目度が急上昇。「腹筋バキバキだしノーバン最高すぎん」と、驚嘆の声が相次いだ。

◆/若手の活躍で連敗ストップへ!\渡部健人がホームランまであと一歩の打球続く長谷川信哉の犠牲フライでライオンズ先制???プロ野球(2023/6/15)??巨人×西武??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/5Ai9Hb1yYs

◆西武が6月に入ってから初めて、打者1巡目に先制点を挙げた。初回は巨人山崎伊の前にわずか5球で3者凡退に終わったが、2回、連打で無死二、三塁とすると6番長谷川信哉内野手(21)7番金子侑司外野手(33)が連続犠飛を放ち、2点を先制した。長谷川は試合中、球団広報を通じ「最低限の仕事ができたと思います」と、同じく金子は「早いタイミングで追加点を取ることができて良かったです」とコメントを寄せた。西武は得点力不足に苦しんでおり、先制したのは7日の中日戦(ベルーナドーム)以来6試合ぶり。中日戦は7回裏の先制だった。打者1巡目での先制は、5月31日の阪神戦(ベルーナドーム)までさかのぼる。前夜14日には左翼席の西武応援団からの"喝"あるコールが話題になったものの、この日の2点先制には大盛り上がり。攻撃後には打点を挙げた長谷川、金子にあらためて称賛のコールが送られていた。

◆/アンダースロー攻略の口火はやはり1番ショート\坂本勇人が掬い上げた打球は見事レフトスタンドへ第9号ホームラン???プロ野球(2023/6/15)??巨人×西武??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/F5IHX6PQ2U

◆巨人坂本勇人内野手(34)が2年ぶりの2ケタ本塁打に王手をかける9号ソロで反撃ののろしをあげた。2点を追う3回2死、西武のアンダースロー右腕・与座の内角低め129キロ直球を、ノーステップ打法ですくい上げた。打球は左中間席に飛び込む飛距離116メートルのアーチとなった。坂本は「何とか塁に出ようと思って打席に入りました。ホームランになってよかったです」と振り返った。3年目の09年から13年連続で2ケタ本塁打を積み上げてきたが、昨季は度重なる負傷の影響もあり、5本塁打にとどまっていた。

◆西武が2回、2点を先制した-。ありがちな得点経過も、今の西武には光に見える。打者1巡目で先制点を挙げたのは、6月13試合目にして初めて。先制され追いつけず負ける。苦しいパターンを打破しようと、もがいている。連打後、6番長谷川と7番金子が連続で犠飛を放った。試合前までの犠飛数7は12球団ワーストだった。貴重な2本。金子は「早いタイミングで追加点を取ることができて良かったです」とコメントを寄せた。前夜14日、左翼席の西武応援団が「働け」コールをし、波紋を呼んだ。打席に入る前から大歓声を送った獅子党たち。攻撃後に「金子、金子!」コールを送り、左翼の位置に就いた金子も足をそろえ、帽子をとりお辞儀した。連敗、2桁借金。勝ちたいのは誰もが同じ。金子は5回には内野安打を放った。1つの勝利、誰かのプレーが、空気を変えることもある。必死に戦う。

◆/ついに捉えたジャイアンツ打線\この回與座を捕まえると女房役の大城卓三がセンターに弾き返した?プロ野球(2023/6/15)??巨人×西武??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/RrvlaowvFu

◆/リリーフエースが帰ってきた??\守護神退場の緊急事態??中川皓太が無死1,2塁のピンチを無失点で切り抜ける?プロ野球(2023/6/15)??巨人×西武??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/Bz6LfC2JLi

◆巨人大勢投手(23)がプロ初の危険球退場となった。同点の9回に登板も、先頭の西武渡部の投直をはじいた。1度は拾い上げるも処理に失敗し悪送球となった。無死一塁から犠打の構えを見せる長谷川に2球目の150キロ直球がヘルメットのつばに直撃。危険球退場が宣告された。長谷川はトレーナーらに連れられてベンチへ。大勢は西武ベンチに帽子をとって一礼し、歩いてベンチ裏に下がっていった。長谷川はその後、無事に一塁に戻っていった。大勢に代わって、中川が急きょ肩を作ってスクランブル登板で無死一、二塁のマウンドに上がった。

◆巨人中川皓太投手(29)が緊急登板で大ピンチを救い、豪快ガッツポーズを見せた。守護神大勢が同点の9回に登板も無死一塁から西武長谷川のヘルメットのつばにデッドボールを与えて危険球退場となった。急いで肩を作って無死一、二塁で中川がマウンドへ。先頭金子に犠打をさせずに空振り三振に仕留めると、続く古賀を三ゴロ併殺打に打ち取った。普段は穏やかな中川もこれには左拳を握って豪快ガッツポーズで感情を爆発させた。

◆/怪我を乗り越えたヒーロー\梶谷隆幸がジャイアンツ加入後初のサヨナラ打????5連勝で交流戦優勝へ突き進む???プロ野球(2023/6/15)??巨人×西武??Live on DAZN#DAZNプロ野球 pic.twitter.com/izK8uqCAPl

◆西武は巨人に3タテを喫し、今季ワースト5連敗となった。9回、延長10回と先頭が出るもいずれもバントミス。松井稼頭央監督は「場面的にもそう簡単というところじゃない。それでもこれはもう、練習しかない」と肩を落とした。4番マキノンは3連戦で13打数1安打と大ブレーキ。うち9打席が走者がいる状態だっただけに、主砲不在も重くのしかかる結果になった。

◆巨人大城卓三捕手が勝負強さを発揮し同点打を放った。1点を追う7回2死一、二塁で、攻めあぐねた西武与座のシンカーを中前へはじき返した。同点適時打となり、サブマリンをマウンドから引きずり降ろした。「伊織が頑張っていたので、タイムリーになってよかったです」と先発山崎伊を女房役として援護。原監督も「独特の、ここっていうときに力を出す勝負強さを持っている」と舌を巻いた。

◆見えてきた! 9年ぶりの頂が!!巨人中川皓太投手(29)が炎のセットアッパーと化して、窮地を救った。「日本生命セ・パ交流戦」西武戦の9回、守護神・大勢が危険球退場となった緊急事態に、無死一、二塁の大ピンチから登板。三振と併殺打に打ち取り延長サヨナラ勝利へ導いた。昨季は腰痛で登板機会のなかった左腕が、西武のお株を奪う獅子奮迅の活躍を見せ、チームは今季最長タイとなる2度目の5連勝。交流戦単独首位に躍り出た。緊急登板で、最高の仕事を成し遂げた。出番は突然だった。9回無死一、二塁。守護神・大勢が危険球退場となった。中川はブルペンのベンチに腰かけていた。「マジか」と驚きつつ「割り切って、あとはボールに聞いてください」と腹を決めた。1度、肩は作っていたが、再び急ピッチで10球足らずを投げた。いつもより高まる心臓の鼓動を感じながら、マウンドに向かった。金子は伝家の宝刀スライダー2球でバントもさせず。5球目、低めの126キロスライダーで空振り三振に仕留めた。続く古賀は力で押した。追い込んでから、こちらも5球目の146キロ直球で三ゴロ併殺に打ち取った。グラブをたたき、左拳で渾身(こんしん)のガッツポーズ。雄たけびを上げて"中川の10球"を締めた。「技術よりけがしない選手っていうのが強い、すごい選手」。腰痛に苦しみ、昨季は実戦登板なし。日常生活もつらく、靴下を履こうとしただけでも激痛が走った。「体の強さが一番。計算できない選手は戦力になれない。けがをマイナスに思うんじゃなくて、これからの人生につないで少しでも長くケガなく野球ができたら」。つらいリハビリの中で揺るがない信念を持ちながら前を向き続けた。3軍では若手と汗を流し、できることに徹した。同じ過ちを繰り返さないように、やみくもにトレーニングしていた京本にはウエートトレを細かく指導。育成左腕富田にも伝家の宝刀スライダーを伝授した。若手に手本を示しながら、自分もはい上がった。「エキサイティングな状況で、マウンドに上がれた。抑えたいって気持ち。マイナスの要素は一つもなかった」。7試合連続無失点で、チームは交流戦単独首位に浮上。巨人には中川がいる。【上田悠太】▽巨人原監督(プロ初の危険球退場となった大勢について)「本人は正々堂々と戦っている中で、ああいうボールになってしまったと。また明日から切り替えて戦ってくれると思います」▽巨人山崎伊織(8回6安打2失点と粘投)「先制点を与えてしまいましたが、野手の皆さまが追いついてくれたおかげで、何とか粘り強く投げることができました」

◆巨人梶谷があま~いウオーターシャワーを全身で浴びた。同点の延長10回1死一、二塁。坂本が申告敬遠されたが胸中は冷静だった。「敬遠は100%だと思っていた」と西武平井の配球に全神経をそそいだ。外角フォークを捉えて前進守備の左中間を真っ二つ。自身5度目、移籍後は初のサヨナラ打に、ナインから手荒い祝福を受け「シャワーくらいでしか水を浴びてないので...甘いポカリをかけられました」とサヨナラ勝利を味わった。原監督と交わした契りがある。交流戦前は先発での出番に恵まれず、5月はスタメン4試合。ベンチスタートが続く日々の中、指揮官から「俺も我慢するから、カジも頑張れ」と言われた。「これはもう期待に応えるしかないなと。来たなと」と直近2カードは20打数9安打で打率4割5分。辛抱強い起用に奮起した。度重なる負傷でDeNAからFA移籍1年目は61試合、昨季は出場機会がなかった。「ジャイアンツファンになんとか認めてもらえるように。結果出すしか方法はないと思う。梶谷に回ってきたらいいなと思える選手になれるように、数字を出すしかない」。甘いサヨナラの記憶を胸にしまい、結果を出し続ける。【小早川宗一郎】

◆西武与座海人投手(27)の好投は報われなかった。初回、巨人の1番坂本を緩いカーブで見逃し三振にすると、序盤から本領発揮。アンダースローからの奥行きある投球で巨人打線を手玉に取り、6回まで1失点のみでしのいだ。1点リードの7回の攻撃では2死一、二塁で、打席へ。松井稼頭央監督(47)は「与座の状態も含めて、もう1イニング」と代打を出さなかった。左翼席から「チャンステーマ4」が流れ期待もかかる打席は、粘るものの凡退。その裏に四球を機に失点し、勝利投手にはなれず、チームも延長10回の末に敗れた。松井監督は「テンポも非常に良かったし、打者のタイミングを変えながら、与座の持ち味を十分出してくれました。(状態が)上がってきましたね。打者のタイミングを変えるということは、間を変えるということ。非常にうまくやっていると思います」と評価した。今井達也投手(25)が再調整でローテーションを外れている一方、与座は投げるたびに状態が上向きだ。「7回に粘れなかったのが本当に悔しいです。全体としては、視野を広く持って、押したり引いたり駆け引きの中で打ち取っていけたのは良かったです」と振り返っていた。【金子真仁】

◆見えてきた! 9年ぶりの頂が!!巨人中川皓太投手(29)が炎のセットアッパーと化して、窮地を救った。「日本生命セ・パ交流戦」西武戦の9回、守護神・大勢が危険球退場となった緊急事態に、無死一、二塁の大ピンチから登板。三振と併殺打に打ち取り延長サヨナラ勝利へ導いた。昨季は腰痛で登板機会のなかった左腕が、西武のお株を奪う獅子奮迅の活躍を見せ、チームは今季最長タイとなる2度目の5連勝。交流戦単独首位に躍り出た。出番は突然だった。心配、怒気を含んだ声がスタンドから聞こえる異様な雰囲気の中で、中川のマウンドは巡ってきた。9回無死一、二塁。守護神・大勢が危険球退場となった。中川はブルペンのイスに腰かけ、テレビ画面で戦況を見つめていた。「マジか。こんなところで」と驚きつつ、腹を決めた。1度、作っていた肩を再び急ピッチで温めた。「割り切って、あとはボールに聞いてください」。いつもより高まる心臓の鼓動を感じながら、緊急登板に向かった。金子には伝家の宝刀スライダー2球でバントもさせず。5球目、低め126キロスライダーで空振り三振に仕留めた。続く古賀は力で押した。追い込んでから、こちらも5球目の146キロ直球で三ゴロ併殺に打ち取った。グラブをたたき、左拳で渾身(こんしん)のガッツポーズをつくり、叫んだ。10球に魂を込めた。「技術よりけがしない選手っていうのが強い、すごい選手」。腰痛に苦しみ、昨季は実戦登板なし。日常生活もつらく、靴下をはこうとしただけでも激痛が走った。「体の強さが一番。計算できない選手は戦力になれない。けがをマイナスに思うんじゃなくて、これからの人生につないで少しでも長くケガなく野球ができたら」。つらいリハビリの中で揺るがない信念を持ちながら前を向き続けた。3軍では若手と汗を流しながら、助言を惜しまなかった。育成右腕京本にはウエートトレのやり方から細かくアドバイス。育成左腕富田にはスライダーを伝授した。若手に手本を示しながら、5月15日に支配下復帰。「エキサイティングな状況で、マウンドに上がれた。抑えたいって気持ち」と緊急登板で完璧な火消しを担った。7試合連続無失点で、チームは交流戦単独首位に浮上。巨人には中川がいる。【上田悠太】

◆巨人・坂本勇人内野手(34)が0-2の三回2死、西武の下手投げの与座から豪快な9号ソロを放った。ボール気味の低めの129キロの直球を、ノーステップ打法ですくい上げるような豪快なスイングで左中間席へほうり込んだ。この日は練習でも代名詞の左足を上げる打ち方ではなく、ノーステップ打法を試していた。4試合ぶりの一発でスコアを1-2とし、5連勝を狙うチームに反撃ムードを作った。

◆巨人・大勢投手(23)が危険球で初退場した。2-2の九回に登板。先頭の渡部に投手強襲の内野安打で出塁を許す。無死一塁の場面で、長谷川に投じた2球目の150キロ直球がヘルメットのつばに直撃。審判団が危険球と判断し、わずか3球で降板した。後を受けた3番手の中川は、金子を三振、古賀を三ゴロ併殺打に仕留めピンチを脱した。

◆巨人・大勢投手(23)が危険球で初退場した。2-2の九回に登板。先頭の渡部に投手強襲の内野安打で出塁を許す。無死一塁の場面で、長谷川に投じた2球目の150キロ直球がヘルメットのつばに直撃。審判団が危険球と判断し、退場が宣告された。マツダスタジアムで行われた広島-楽天3回戦でも、六回1死一、二塁で楽天・内星龍投手(21)の抜け球が広島・松山竜平外野手(37)のヘルメットのフェースガードを直撃し、内に危険球退場が宣告された。プロ野球で同じ日に2人の危険球退場者が出るのは、2021年9月14日に山口俊(巨人)とアルバート・スアレス(ヤクルト)以来。

◆目の前で同点の走者が生還するのを見届けると、ホームベースのカバーに入っていた西武・与座海人投手(27)は帽子を脱ぎ天を仰いだ。そのまま交代のアナウンスが流れると顔を紅潮させたまま、険しい表情のまま三塁ベンチへ。鬼気迫る好投を展開した琉球のサブマリンに対し、左翼席を埋める獅子党からは大きな拍手が注がれた。2点リードの三回に坂本にソロを浴びたものの、緩急を自在に操り、巨人打線にまともなスイングをさせなかった。この日計測した最速131キロで最遅は88キロ。六回を終えてわずか79球で被安打は2本と手玉にとった。2-1で迎えた七回2死二塁の攻撃では直前の古賀が申告敬遠された。完投ペースの与座はそのまま打席へ。山崎伊の151キロをフルスイングでファウルにするなど、闘志をみせたが結果は投ゴロ。その直後に先頭打者・秋広への四球から2死一、二塁とされると、大城卓に中前に同点適時打を許した。昨季は自身初の2桁勝利(10勝7敗)をマークし、大きな飛躍を遂げたが、今季は調整遅れで開幕2軍スタート。今季初登板は4月30日の楽天戦とずれ込んだ。ここまで4試合で白星なしの2敗、防御率5・85と苦しい内容だった。この日は昨季を想起させるかのような6回2/3を3安打2失点。「気を引き締めて一人一人、投げていきたい」。与座の気持ちのこもった投球は、下位に低迷するチームをマウンドから鼓舞していたかのようだった。

◆七回の西武の攻撃で、交流戦ならではの珍しい現象が起きた。2-1で迎えた2死一、二塁で打席には投手の与座。終盤で追加点を欲しい場面とあって、左翼席の西武の応援団は「チャンステーマ4」で大声援を送った。結果は投ゴロに終わったが、DH制が採用されるパ・リーグだけに投手が打席に立つだけでもレア。そのうえ、好機で代打が告げられなかったために、攻撃のチャンステーマで与座の名前が連呼された。交流戦でもパ・リーグの主催試合はDH制が採用される。セ・リーグの本拠地でないと投手は打席に立てない。東京ドームだからこそ実現したシーンで、与座も「打席で、自分の名前でチャンテを聞くなんて不思議な気分で貴重な経験でした」とコメント。ファンもSNSで「楽しすぎる」「セ・リーグですな」などと喜んでいた。

◆天性の打撃センスが光った。巨人・坂本勇人内野手(34)が0-2の三回2死、西武の下手投げ右腕、与座から豪快な9号ソロを放った。「何とか塁に出ようと思って打席に入りました。本塁打になってよかったです」ボール気味の低め、129キロの直球をすくい上げるように振り抜き、左中間席へほうり込んだ。普段と違ったのは、代名詞の左足を高く上げるタイミングの取り方ではなく、ノーステップ打法で振ったことだ。前夜の試合から試す場面があり、この日の試合前はフリー打撃で何度も練習した。打率・344で自身初の首位打者に輝いた2016年頃から、投手によってタイミングの取り方や左足を上げる幅を変える〝神業〟を身につけた。「感覚はその日その日で違う。これが、というのはない」と、常にタイミングの取り方や構えなど打撃を微調整する。その柔軟さが、2257安打(試合前時点)を積み上げた極意だ。今季は開幕から22打席無安打など苦しんだ時期もあったが、この日の試合前時点で打率・254と持ち直し、現在は1番打者として打線を引っ張る。4試合ぶりとなった与座からの一発で、2年ぶり14度目の2桁アーチにもあと1本。交流戦の優勝争いで上昇気流に乗るチームとともに、背番号6も本来の姿に戻ってきた。2―2で突入した延長十回では、坂本は1死二塁から申告敬遠で歩かされた。このサヨナラのチャンスで梶谷が左翼への適時二塁打を放った。巨人は5連勝で交流戦の単独首位に立った。

◆巨人は延長十回に梶谷隆幸外野手(34)がサヨナラ打を放ち、今季2度目の5連勝で交流戦単独首位に立った。試合後の原辰徳監督(64)の主な一問一答は以下。――梶谷は先発でも代打でも存在感がある「このところ、スターティングメンバーが多い中でね。2人でなんというか〝契り〟という部分でね。『俺も我慢するから、カジも頑張れ』というところからスタートしたんですけど非常にいい役割をしてくれました。打って守って走って」――九回は大勢が危険球退場も、中川が好救援「1点くらいは覚悟しなきゃいけないなというところで、見事に2人の打者で(抑えて)帰ってきてくれたのは大きい」――大城が同点打「あの打席に関しては非常によかったですね。彼は独特の『ここ』って言う時に力を出す勝負強さを持っていますね」――十回は吉川が口火「ストレスはたまっているでしょう。ああいう場面で決勝ランナーで、かえってこられたのは大きいですね」――大勢は退場「本人も正々堂々と戦っている中でああいうボールになってしまった。ペナルティーとしてはテイクワンベースと、退場という現実ですね。明日からまた切り替えて戦ってくれると思います」

◆西武は9試合連続2得点以下と貧打を解消できず、延長サヨナラ負けで今季ワーストの5連敗となった。終盤の2度のバント失敗が響き、松井監督は「これはもう練習しかない」と悔しさをにじませた。2―2の九回無死一、二塁は金子が送りバントを決められず、ヒッティングに切り替えて空振り三振。続く古賀は三ゴロ併殺打に倒れた。十回は無死一塁から源田がバントを試みたものの三飛。2死から外崎が左前打を放っただけに悔やまれた。(東京ドーム)

◆巨人・梶谷隆幸外野手(34)が「2番・右翼」で先発し、延長十回に左中間へサヨナラ打を放ち、お立ち台に上がった。昨年は出場ゼロと故障に苦しんだベテランは、仲間からのウォーターシャワーを浴び「シャワーくらいでしか(水を)浴びることない。甘いポカリをたくさん浴びましたけど、うれしいですね」とはにかんだ。2―2の十回1死一、二塁で平井のフォークボールを左中間へ。「良いところ飛んだなと。『キター!』みたいな。めちゃくちゃうれしい」と大興奮で振り返った。原監督は「2人で、なんというか〝契り〟という部分で、『俺も我慢するから、カジも頑張れ』というところからスタートしたんですけど、非常にいい役割をしてくれました」と目を細めた。

◆西武は2点リードを逃げ切れず延長十回にサヨナラ負けを喫し、今季ワーストの5連敗となった。試合後の松井稼頭央監督の主な一問一答は以下の通り。--終盤に犠打が成功しなかった「まあね。場面的にもそう簡単じゃないと思う。これはもう練習しかないと思うし。それの積み重ねかなと思います」--与座が好投「テンポも非常によかったし、打者のタイミングを変えながら、与座の持ち味を十分出してくれたと思います」--七回の好機で与座に代打を送らなかった「与座の状態も含めてもう1イニングというところもありましたので。そういう意味では与座が続投という判断に至りました」--チームは5連敗。どう立て直すか「いいところも出てきていますので、まずは残り交流戦3つありますから。一個一個戦っていくところ。その中でよくなってきているところは積み重ねていけば間違いなくよくなると思うので」

◆西武・与座海人投手(27)はまたしても今季初勝利ならず。しかし、6回2/3を3安打2失点と力投した。「七回だけです。粘れなかったのが、本当に悔しいです」。2点リードの三回に坂本にソロを浴びたものの、緩急を自在に操り、巨人打線にまともなスイングをさせなかった。ただ、悔しさが募るのが2-1で迎えた七回だった。2死二塁の攻撃では直前の古賀が申告敬遠された。完投ペースの与座はそのまま打席へ。山崎伊の151キロをフルスイングでファウルにするなど、闘志をみせたが投ゴロに倒れた。その裏のマウンドで、2四球で2死一、二塁とされると、大城卓に中前に同点適時打を許した。ここで降板した。昨季は自身初の2桁勝利(10勝7敗)をマークし、大きな飛躍を遂げたが、今季は調整遅れで開幕2軍スタート。今季初登板は4月30日の楽天戦とずれ込んだ。今季5試合目の先発も白星は遠かった。勝ち負けはつかず(0勝2敗)。それでも「視野を広く持って、押したり引いたり打者との駆け引きのなかで打ち取っていけたのはよかったです」と次回以降の登板に収穫は得たようだった。

◆西武は今季初の5連敗で借金はワーストの12まで膨らんだ。同点の九回に金子、延長十回には源田が犠打を決められずに好機を広げられなかったのが響いた。松井監督は「場面的にもそう簡単ではない。もう練習しかないと思います」と厳しい表情。チームも最下位で苦しい戦いが続くが「いいところもでてきている。まずは交流戦の残り3つがありますから」と交流戦最終カードの広島戦を見据えた。

◆巨人・坂本が三回、下手投げ右腕の与座から左足を上げないノーステップ打法で9号ソロを放った。試合前練習で試していたエンゼルス・大谷と同じタイミングの取り方で「何とか塁に出ようと思って打席に入りました」と左中間席へ豪快にほうり込んだ。原監督も「あれだけ打っている人でも常に向上心を持ちながらやっている姿が、若さを感じますね」とうなった。

◆9年ぶりの交流戦制覇が見えた! 巨人は15日、西武3回戦(東京ドーム)で延長十回に梶谷隆幸外野手(34)がサヨナラ打を放ち、3-2で勝利。今季2度目の5連勝を飾り、交流戦首位に並んでいたDeNAが降雨ノーゲームとなったため、初の単独トップに立った。2020年にDeNAからフリーエージェント(FA)で加入後、けがが重なって育成契約から今季をスタートさせたベテランが、大仕事をやってのけた。心の準備はできていた。梶谷がネクストバッターズサークルで「100%」と読んだ通り、前打者の坂本は申告敬遠された。2-2の十回1死一、二塁で打席に立つと、1ボールから平井の変化球を捉えた。左中間へ飛んだ打球が前進守備の外野を抜ける。殊勲打の34歳は、ベンチを出た仲間から飲料水をかけられて祝福された。「めちゃくちゃうれしい。感触も悪くなかったし、いいところに飛んでくれた。(水は)シャワーくらいでしか浴びることがない。甘いポカリをたくさん浴びましたけど、うれしい」自身5度目、巨人に加入後は初のサヨナラ打に興奮を隠せなかった。2点を先行されながら七回に同点に追いつくと、九回は満を持して守護神・大勢がマウンドへ。しかし3球目が危険球となって、まさかの退場処分。急きょ後を継いだ中川らがピンチをしのいだ。3打数無安打で迎えた第5打席。梶谷は「強い気持ちを持っていた」と振り返った。西武に3連勝したチームは今季2度目の5連勝。交流戦首位で並んでいたDeNAが降雨ノーゲームとなったため、10勝5敗で初の単独トップに立った。

◆巨人の2年目の守護神、大勢投手(23)がプロ初の退場処分を受けた。2―2の九回に登板。先頭の渡部には自らの失策で出塁を許し、続く長谷川への初球がヘルメットのつばに直撃する危険球となった。わずか3球での降板となったが、5連勝で交流戦単独首位に立った原監督は「正々堂々と戦っている中でああいうボールになってしまった。明日からまた切り替えて戦ってくれる」と、今季13セーブを挙げている右腕をかばった。

◆巨人・中川皓太投手(29)の好救援が勝利を呼んだ。大勢が危険球退場となった九回無死一、二塁で緊急登板し、金子を空振り三振、古賀を三ゴロ併殺に斬って失点を許さなかった。サヨナラ打の梶谷とほぼ同時期にリハビリや育成落ちを経験した左腕は「(登板は)正直、急な出来事だったので心拍数が上がりました。大勢に負けが付かなくてよかった」とホッとした表情だった。チームは5連勝で交流戦単独首位に立った。

◆さすがに、抑えの経験者だけはある。本当の意味で、見事な火消しだった。巨人のサヨナラ勝ちを呼び込んだのは、九回に急きょ、3番手として登板した左腕・中川だ。大勢が自ら打球処理を誤るエラーのあと、長谷川への頭部死球で危険球退場。ここでスクランブル発進すると、切れ味のある投球をみせた。右打席でバントの構えに入った金子に対し、鋭いスライダーを2球。バットに当てさせず、あっさり追い込む。相手が強攻策に転じると、外角低めのシュートをはさみ、内角低めのスライダーで空振り三振。バントすら許さない。あくまで三振を取りに行く。相手に傾いた流れをせき止めるには、それしかないことを、経験上、熟知しているのだろう。実際、続く古賀を内角ストレートで三ゴロ併殺。注文通り、計算通り。今後はさらに、球速も球威も上がってくるはず。泣きどころとささやかれたリリーフ陣には、強力なピースだ。巨人は今、先発とリリーフ、および投打のバランスが最もよい。交流戦首位も納得できるし、セのペナントレースも面白くしてくれそうだ。(サンケイスポーツ専属評論家)

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
1050 0.667
(↑0.024)
-
(-)
364
(+3)
46
(+2)
21
(+1)
8
(+1)
0.272
(↓0.006)
3.070
(↑0.1)
2
(1↓)
DeNA
950 0.643
(-)
0.5
(↑0.5)
459
(-)
48
(-)
6
(-)
3
(-)
0.256
(-)
3.010
(-)
3
(-)
ソフトバンク
960 0.600
(↑0.029)
1
(-)
370
(+9)
57
(+7)
15
(-)
6
(-)
0.269
(↑0.006)
3.400
(↓0.02)
4
(2↑)
楽天
760 0.538
(↑0.038)
2
(-)
554
(+11)
63
(+7)
10
(+1)
6
(-)
0.279
(↑0.015)
4.170
(↓0.07)
5
(1↓)
ORIX
870 0.533
(↑0.033)
2
(-)
348
(+3)
50
(+2)
10
(+2)
5
(-)
0.222
(↓0.002)
2.900
(↑0.13)
6
(2↓)
広島
780 0.467
(↓0.033)
3
(↓1)
349
(+7)
61
(+11)
5
(-)
9
(-)
0.229
(-)
3.910
(↓0.38)
7
(-)
ロッテ
672 0.462
(-)
3
(↓0.5)
348
(+1)
59
(+1)
12
(-)
11
(+2)
0.226
(↓0.005)
3.720
(↑0.28)
7
(-)
中日
671 0.462
(-)
3
(↓0.5)
445
(+1)
44
(+1)
8
(-)
11
(+1)
0.246
(↓0.008)
2.760
(↑0.21)
9
(2↓)
ヤクルト
680 0.429
(↓0.033)
3.5
(↓1)
450
(+7)
47
(+9)
8
(+1)
3
(+1)
0.246
(↓0.002)
3.390
(↓0.42)
9
(2↓)
阪神
681 0.429
(↓0.033)
3.5
(↓1)
350
(+2)
50
(+3)
4
(-)
10
(-)
0.213
(↑0.004)
2.940
(-)
9
(2↑)
日本ハム
680 0.429
(-)
3.5
(↓0.5)
443
(-)
38
(-)
16
(-)
7
(-)
0.240
(-)
2.470
(-)
12
(-)
西武
5100 0.333
(↓0.024)
5
(↓1)
333
(+2)
50
(+3)
7
(-)
8
(-)
0.206
(-)
3.080
(↑0.02)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
37222 0.627
(↓0.011)
-
(-)
82239
(+2)
181
(+3)
30
(-)
33
(-)
0.243
(-)
2.720
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
33241 0.579
(-)
3
(↑0.5)
85237
(-)
214
(-)
47
(-)
11
(-)
0.261
(-)
3.450
(-)
3
(-)
巨人
33290 0.532
(↑0.007)
5.5
(↑1)
81241
(+3)
241
(+2)
73
(+1)
19
(+1)
0.255
(↓0.001)
3.780
(↑0.03)
4
(-)
広島
31300 0.508
(↓0.009)
7
(-)
82214
(+7)
217
(+11)
38
(-)
29
(-)
0.244
(-)
3.280
(↓0.09)
5
(-)
ヤクルト
23362 0.390
(↓0.007)
14
(-)
82210
(+7)
242
(+9)
51
(+1)
30
(+1)
0.233
(-)
3.730
(↓0.09)
5
(1↑)
中日
23361 0.390
(-)
14
(↑0.5)
83168
(+1)
193
(+1)
26
(-)
21
(+1)
0.241
(↓0.002)
2.810
(↑0.04)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
31224 0.585
(-)
-
(-)
86201
(+1)
178
(+1)
36
(-)
36
(+2)
0.234
(↓0.002)
2.960
(↑0.05)
2
(-)
ソフトバンク
32242 0.571
(↑0.007)
0.5
(↓0.5)
85217
(+9)
199
(+7)
42
(-)
27
(-)
0.248
(↑0.002)
3.200
(↓0.01)
3
(-)
ORIX
34262 0.567
(↑0.008)
0.5
(↓0.5)
81231
(+3)
201
(+2)
48
(+2)
23
(-)
0.253
(↓0.001)
3.000
(↑0.03)
4
(-)
日本ハム
27350 0.435
(-)
8.5
(-)
81198
(-)
199
(-)
48
(-)
33
(-)
0.225
(-)
2.840
(-)
5
(-)
楽天
24321 0.429
(↑0.011)
8.5
(↑0.5)
86183
(+11)
230
(+7)
47
(+1)
42
(-)
0.226
(↑0.005)
3.480
(↓0.02)
6
(-)
西武
24361 0.400
(↓0.007)
10.5
(↓0.5)
82164
(+2)
208
(+3)
39
(-)
36
(-)
0.227
(-)
3.110
(-)