ソフトバンク(★2対4☆)巨人 =交流戦3回戦(2023.06.11)・福岡PayPayドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
0000300014702
ソフトバンク
0002000002600
勝利投手:菅野 智之(1勝0敗0S)
(セーブ:大勢(2勝0敗12S))
敗戦投手:尾形 崇斗(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(7号・5回表ソロ),丸 佳浩(8号・9回表ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ソフトバンク戦チケット予約 巨人戦チケット予約
◆巨人は2点を先制された直後の5回表、丸のソロと秋広の適時打などで3点を奪い、試合をひっくり返す。そのまま迎えた9回には、再び丸のソロが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・菅野が5回2失点で今季初勝利。敗れたソフトバンクは、打線が2得点のみと振るわなかった。

◆巨人菅野智之が今季初登板。交流戦の菅野は通算11勝12敗と負け越しているが、ソフトバンク戦は通算3勝3敗、防御率1・84。パ・リーグ相手では最も勝ち星を挙げているカードで、今季初勝利を狙う。ペイペイドームでは16年6月10日以来の登板になるが、この時は負け投手。同球場で勝ったのは新人時代の13年6月15日の完投勝利が唯一で、白星を挙げれば10年ぶりになる。

◆巨人菅野智之投手(33)が今季1軍初マウンドに上がる。前日10日に「長い間迷惑かけてきた。まだ挽回できるチャンスはあると思っている。やらなきゃいけない使命感が強いので、それを結果として示していけたら」と話していた背番号18が、まず1勝を目指す。前日の同戦で右肘に死球を受けて途中交代した大城卓は試合前練習から通常通りこなし、「5番捕手」で先発出場する。

◆巨人菅野智之投手(33)が、今季1軍初登板で満塁のピンチを脱し、序盤無失点で切り抜けた。3回2死一塁から、近藤と柳田に2者連続ストレートの四球を与え、満塁を招いた。次打者・柳町に対し、2球で追い込み4球目のカーブを捉えられるも、三直に打ち取った。初回は先頭中村晃を外のスライダーで空振り三振。牧原大には初球を中前へ運ばれたが、続く近藤を直球で空振り三振に打ち取った。4番柳田はカウント2-2からスライダーで二塁へのボテボテの当たり。セーフ判定もリクエストによるリプレー検証の結果、アウトに覆った。右肘の張りで出遅れた今季初の1軍マウンドで、3回2安打無失点と序盤の鷹打線を封じた。

◆ソフトバンク藤井皓哉投手(26)が何らかのアクシデントに見舞われ、3回を53球で途中降板した。巨人戦に先発し、3回を1安打無失点の好投を見せていた。試合前、藤本博史監督(59)は「できたら7回くらいまではいってほしいですね」と期待して送り出したが、3回攻撃終了時に交代を告げた。代わって、尾形崇斗投手(24)が緊急登板。4回は3者凡退に抑えた。

◆/弾"丸"ライナー\丸佳浩、反撃の一発?#プロ野球(2023/6/11)??ソフトバンク×巨人??Live on #DAZN#DAZNプロ野球#giants pic.twitter.com/iPi2w7QzxQ

◆巨人丸佳浩外野手(34)が、超速弾丸ライナー弾で同学年の菅野を援護した。今季1軍初登板の菅野が2点を先制された直後の5回先頭、2ボールからソフトバンク尾形の148キロ直球を振り抜いた。打球速度175キロ、角度19度の低弾道で飛距離122メートルまで運んだ。ベンチに戻り、ナインと丸ポーズで喜びを共有した丸は「ツ-ボールだったので強く振ることだけ意識しました。しっかり捉えることができてよかったです」と振り返った。

◆巨人菅野智之投手(33)が、今季1軍初登板で勝利投手の権利を得てマウンドを降りた。4回に2点を失うも、直後の攻撃で味方打線が3点奪い逆転。菅野は5回をこの試合初めて3者凡退に抑え、1点リードを守り抜いた。93球を投げ、制球に苦しむ場面もあり4四死球を出しながら、5回4安打2失点にとどめて交代。「内容的には良くなかったけど、球数も投げられたし抑えることができて良かった。(5回は)野手が逆転して助けてくれたので、次は野手に恩返しできるように頑張ります」。開幕直前の3月に右肘の張りで出遅れ、今季初の1軍登板で初勝利が近づいてきた。

◆"メガゴジラ"巨人秋広優人内野手(20)が9打席ぶりの安打となる同点適時打を放った。今季1軍初登板の菅野が2点を先制された直後の5回。丸がソロで1点を返し、さらに重信の中前打、坂本の四球、代打オコエの右前打で1死満塁となり打席へ。ソフトバンク左腕の田浦の直球を捉え、一、二塁間を抜ける同点適時打でつないだ。直近2試合で無安打だった秋広は「最近はチームに迷惑をかけていたので、何とかしたかった。先輩がつないでくれ、チャンスで気持ちで打ちました。今年一番うれしいです」と振り返った。

◆巨人菅野智之投手(33)が、今季1軍初登板で1勝目を挙げた。4回に2死二、三塁からソフトバンク中村に左前への2点適時打を浴びて先制を許した。それでも、直後の攻撃で味方打線が3点奪って逆転。菅野は5回をこの試合初めて3者凡退に抑え、1点リードを守り抜いた。93球投げ、制球に苦しむ場面もあり4四死球出しながら、5回4安打2失点にとどめて交代。開幕直前の3月に右肘の張りで出遅れ、帰ってきたマウンドで白星を挙げた。ペイペイドームでの白星は新人時代の13年6月15日以来10年ぶりとなった。味方ナインが背番号18の白星をつないだ。6回を大江、菊地、高梨の3人で無失点。7回は中川が無失点。8回をビーディが無失点に抑えて、9回を守護神大勢が締めた。抑える度にベンチ前の最前線で迎え入れた菅野は「内容的には良くなかったけど、球数も投げられたし抑えることができて良かった。(5回は)野手が逆転して助けてくれたので、次は野手に恩返しできるように頑張ります」と感謝した。2連勝で交流戦首位タイをキープ。5月26日以来、2週間ぶりの貯金生活に入った。

◆巨人戦に先発して3回、53球で緊急降板したソフトバンク藤井皓哉投手(26)について、球団広報は左腹斜筋に痛みを感じたためと明らかにし、藤本監督は「投げられる状態じゃなかったからね。(次回登板は)おそらく無理でしょ」と厳しい見通しを示した。藤井は3回1死一塁で坂本と対戦時に痛みを感じたという。四球を与えたが、後続を空振り三振、左飛でしのいだ。4回から尾形が2番手で登板した。開幕からローテーションを守って9試合に登板し、チームトップタイの5勝(3敗)、防御率2・35と安定していた。

◆ソフトバンクは11日、巨人戦で緊急降板した藤井皓哉投手(26)が福岡市内の病院で左内腹斜筋の肉離れと診断され、競技復帰まで4~5週間を要すると発表した。前半戦での戦列復帰は絶望的で、13日からリハビリ組に合流する。藤井は3回1死一塁で坂本と対戦時に痛みを感じたという。四球を与えたが、後続を空振り三振、左飛でピンチをしのいだ。この回限り、53球で降板となり、4回からは尾形が2番手で登板した。チーム最多タイ5勝のローテーション投手が離脱となり、斎藤学投手コーチは「非常に苦しい台所事情です。シーズン前半での復帰は無理かと思う。(代役)候補でジュニア(スチュワート)が入る可能性はありますし、リリーフでやりくりするか。いろいろ選択肢を考えながらやっていく」と語った。藤井は開幕から先発ローテを守って9試合に登板し、5勝3敗、防御率2・35と安定していた。

◆ソフトバンクが巨人に逆転負けし、中日に続いて交流戦2カード目の負け越しを喫した。2点を追う9回2死一塁。1発が出れば同点の場面で4番柳田のバットはむなしく空を切った。先手は取った。4回。野村勇の死球と三森の右前打などで2死二、三塁とし1番中村晃が左前へ先制の2点適時打。前2打席は三振に倒れていただけに「このチャンスで何とかしようという気持ちだけでした」。主導権を握る一打に一塁ベース上でガッツポーズを見せたリードオフマンだったが、それ以外は打線がつながりを欠いた。直後の5回に逆転を許すと巨人のブルペン陣6投手に0行進。6安打7四死球と、5、8回以外はすべて走者を出しながら今季チーム最多タイの11残塁。あと1本が出ず、最後までG投手陣を攻略できなかった。「(4回は)晃(中村)がよくカバーしてくれたんですけど、その後の同点の場面、逆転の場面で外野フライが打てなかったというのがね」。藤本監督は悔しそうに振り返った。交流戦はこれで6勝6敗。先発ローテ再編も余儀なくされるだけに、19年以来の「セ界制覇」を目指すチームにとって打線の奮起は絶対条件だ。【佐竹英治】

◆巨人ナインがワンチームで菅野に白星をもたらした。同学年の丸佳浩外野手は5回の反撃の7号ソロと9回の8号ソロで援護し「我慢のピッチングをさせてしまったんですけど、僕らがなんとか点とれたのはよかった」と振り返った。ジャイアンツ球場でともに時間を過ごし、1点リードの6回1死二、三塁のピンチを空振り三振に斬った菊地は「学んだことが多い。なんとか菅野さんの勝ちを消さないように必死で投げました」と守り切った。

◆巨人菅野智之投手(33)が復活星を挙げた。右肘の張りで出遅れた今季1軍初登板で、宿敵ソフトバンクに5回4安打2失点にまとめた。敵地ペイペイドームでの白星は、新人時代の13年6月15日以来、10年ぶり。1点リードで退いた6回以降は、投打でワンチームとなって守り抜き、菅野に今季初勝利をもたらした。開幕投手であれば投げるはずだった3月31日から73日目での1勝目となった。天国に復活星をささげた。原監督の母であり、菅野の祖母である原カツヨさんが、5月31日に老衰のため亡くなった。今月4、5日には葬儀、告別式に参列した菅野は「ばあちゃんも生まれ福岡なので。うん、本当にそういうのを感じて投げました」と、3代にわたり野球人を支えたおばあちゃんの生まれ故郷から白星を届けた。

◆胃腸炎から復帰したソフトバンクのロベルト・オスナ投手が今季18試合目で初失点した。9回先頭の丸に2ボールからの直球を右翼席に運ばれた。続く中山にも右前打されたが、重信を一塁併殺打、坂本を三ゴロに仕留めた。ここまで11セーブの守護神について、藤本監督は「こういうこともある。球自体は強かったよ」と心配していない様子だった。

◆巨人菅野智之投手(33)が復活星を挙げた。右肘の張りで出遅れた今季1軍初登板で、宿敵ソフトバンクに5回4安打2失点にまとめた。敵地ペイペイドームでの白星は、新人時代の13年6月15日以来、10年ぶり。1点リードで退いた6回以降は、投打でワンチームとなって守り抜き、菅野に今季初勝利をもたらした。開幕投手であれば投げるはずだった3月31日から73日目での1勝目となった。チームにとっても5年ぶりのソフトバンク戦勝ち越し、貯金1で交流戦首位タイをキープした。菅野の声はかれていた。5回4安打2失点。6回から無失点リレーで白星を守り切った後輩6人へ叫び続けた。最前線でハイタッチで出迎えた。「何とか頼むという気持ちで見てました。これまでもたくさん勝たせてもらいましたけど、忘れることのできない1勝になったと思います」とかみしめた。4月。菅野はシーズン開幕後もジャイアンツ球場にいた。「今、どういう風に自分が投げているか分からない」。久保投手コーチに打ち明けたのは頭と体の断層だった。頭で描くイメージと、動きに溝ができていた。3月に訴えた右肘の張りは治っても、出力が戻らない苦悩。「足を上げて、体重移動して、腕を振ったら、そこに行く。そういう感覚でずっと野球をやってきたんです」。思い出そうにもシンプルに、そして感覚的に投げていたからこそ、思い出せない。意外な事実に、驚きの表情を見せる久保コーチにありのままをさらけ出した。久保コーチと始めた作業は、かつての自分を取り戻すことだった。「昔はこうやって投げていたんだよ」。見せられたタブレットに映る自分。3度の最多勝、2度の沢村賞を獲得したかつての姿に「新しいというより、少しでも昔の形に近づこう」と曲がっていた右足を修正。ジャイアンツ球場右翼ポール際にある高低差5メートル以上の坂道では、上からも下からもキャッチボールし、左足に体重を乗せる感覚を培った。その坂道をじっくり1歩ずつ上りながら、前に力を伝える動きを体に染み込ませた。地道な1歩がようやく実を結んだ。チームの今季59試合目でつかんだ1勝目。「順風満帆でいける野球人生はないと思う。5回を投げて満足しているようではいけない。毎試合7回、8回と投げてチームに貢献したい。ボロボロになるまでしっかり腕を振ります」。ペナントレースは残り84試合ある。もがき続けた背番号18が、ここから挽回する。【小早川宗一郎】▽巨人原監督(今季初勝利の菅野に)「勝ちがついたというところが良かったんじゃないでしょうかね、本人がね。まだできるでしょう」

◆ソフトバンクのベンチに突然、不穏な空気が流れた。3回表終了時だ。1死一、二塁のピンチをしのいだ先発藤井皓哉投手の顔色がさえない。この回、巨人坂本に投げた際、左脇腹に痛みを覚えていた。藤本博史監督(59)は「投げられる状態じゃなかった」と言い、5勝のチーム勝ち頭を3回無失点で下げるを得なかった。緊急登板した2番手尾形は4回こそ3者凡退に抑えるも、2点を先制した直後の5回先頭の丸に1発を浴びた。なお1死一、二塁のピンチを迎え、田浦-武田とスイッチしたが、さらに2点を失ってあっさり逆転された。打線の反発もなく、巨人に交流戦で5年ぶりの負け越し。交流戦は首位タイから4位タイとなり、リーグ戦では首位ロッテと2ゲーム差をつけられた。試合後、追い打ちをかけるような知らせが届いた。福岡市内の病院でMRI検査を受けた藤井は、左内腹斜筋の肉離れで競技復帰まで4~5週間と診断された。シーズン前半戦での復帰は絶望的となった。体調不良で離脱した大関に続き、開幕からローテーションを守ってきた藤井まで。斎藤学投手コーチは「若干というか、だいぶ苦しい台所事情ですね」と頭を抱えた。直近4試合で先発が5回以上を投げたのは1試合のみ。中継ぎ陣の負担は増し、ここまで救援登板した投手は延べ203人とリーグ最多となっている。斎藤学投手コーチは「現状で調子が良いのはジュニア」と代役候補にスチュワートの名前を挙げ、「リリーフの選択もあります」とブルペンデーのプランも描いている。「いろいろ選択肢を考えながら、なんとかやりくりして、みんなが帰ってくるまで乗り切りたい」。総出で危機的状況を打破するしかない。【佐藤究】

◆巨人菅野智之投手(33)が復活星を挙げた。右肘の張りで出遅れた今季1軍初登板で、宿敵ソフトバンクに5回4安打2失点にまとめた。敵地ペイペイドームでの白星は、新人時代の13年6月15日以来、10年ぶり。1点リードで退いた6回以降は、投打でワンチームとなって守り抜き、菅野に今季初勝利をもたらした。開幕投手であれば投げるはずだった3月31日から73日目での1勝目となった。チームにとっても5年ぶりのソフトバンク戦勝ち越し、貯金1で交流戦首位タイをキープした。壁に直面した時、意識することは-。そう問うと、菅野は足を止め、思考を言葉にした。「野球の失敗は野球でしか取り返せないでしょ。リフレッシュとか他のことをやりながらとか、考える人もいると思うけど、自分の中では違う。やっぱり他のことをしても、ずっと野球のこと考えちゃうから」。現実を直視し、解決策は結果だけ。背負ってきた大きさが違う。菅野の野球観、覚悟がにじんだ。張り詰めた空気も、心なしか穏やかになったようにも見えた。「ちょっと心が折れていた」という中でも、揺るがない流儀があった。「けがを美談にしてはいけない。ずっと1軍で出続ける人の方がえらいから。『あのけががあったから今の自分がある』とかは、聞こえのいい言葉かもしれないけど、2軍での調整、けがとかはない方がいいに決まっている」。人生訓が詰まっていた言葉には深みがあった。【巨人担当=上田悠太】

◆ソフトバンク、巨人で通算423試合に登板したプロ野球解説者の森福允彦氏(36)が始球式に登場した。この日は森福氏が出演しているKBC九州朝日放送の情報番組「アサデス。」とのコラボ開催。現役時代の登場曲、ビーグルクルーの『Try again』が流れる中、「ASADESU」と胸に記されたユニホームを着てマウンドへ。両軍ベンチとスタンドにお辞儀をして、松下由衣アナウンサーが右打席に立つ中、おなじみの変則左横手投げからストライクを投げ込み、空振りを奪った。そのままインタビューで「緊張しました」と振り返り、「また(ガチンコ勝負の)マウンドに上がりたくなりませんか?」と振られると「もう、大丈夫です」と答えて笑いを誘った。ラジオ中継の解説を務めた10日の試合前には、2019年まで在籍した巨人の練習を訪問。親しかった坂本や菅野らと談笑し、旧交を温めていた。

◆巨人・丸佳浩外野手(34)が反撃の7号ソロを放った。2点を追う五回。カウント2-0からソフトバンク2番手・尾形が投じた148キロの直球を一閃。目の覚めるような打球を、弾丸ライナーで右翼席に突き刺した。8日のオリックス戦(京セラ)の十回に代打で満塁本塁打を放って以来、3試合ぶりの一発で今季初登板で先発した同級生の菅野を援護した。

◆巨人・秋広優人内野手(20)が同点の右前適時打を放った。丸のソロで1-2とした五回1死満塁。ソフトバンク3番手で登板した左腕の田丸の直球をはじき返した。9打席ぶりの安打が、今季初先発した菅野を援護する値千金の一打となり、「最近はチームに迷惑をかけていたので、何とかしたかった。先輩がつないでくれたチャンスだったので気持ちで打った。今年一番うれしい」と声を弾ませた。

◆今季初登板初先発した巨人・菅野智之投手(33)が5回4安打2失点と粘投。勝ち投手の権利をもってマウンドを降りた。一回から四回までは、走者を背負う苦しい投球。四回に中村晃に2点打を浴びて先制点を献上。それでも最速150キロを計測した直球を軸に、スライダー、カーブで打者のタイミングをずらし、追加点は与えなかった。五回の攻撃で丸のソロ、秋広の適時打、岡本和の犠飛で3点を奪い勝ち越しに成功。その裏は近藤、柳田、柳町をしっかり抑え、この日初めての三者凡退。5回93球。先発としての役目をきっちりと果たし、勝ち投手の権利をもって中継ぎ陣にマウンドを託した。右肘の張りで開幕から2軍調整を続けてきたエースがようやく本来の〝職場〟に帰ってきた。

◆巨人は今季初登板の菅野が5回4安打2失点で白星を挙げた。打線は0―2の五回に丸のソロなどで同点とし、岡本和の犠飛で勝ち越した。九回にも丸がソロを放った。ソフトバンクは藤井が3回で降板。打線も好機を生かせなかった。

◆交流戦首位同士の一戦に臨んだソフトバンクは逆転負けで巨人に連敗。先発した藤井皓哉投手(26)は何らかのアクシデントがあったとみられ、3回53球無失点で緊急降板。2番手・尾形が2点を先制した直後の五回に3失点し、逆転を許した。打線は小刻みな継投の前に、五回以降無得点。右肘の張りで出遅れ、この日が今季初登板となった菅野に白星を献上する結果となった。これで交流戦6勝6敗の勝率5割となり、13日から敵地でヤクルト、阪神との6連戦に挑む。

◆巨人・丸が2本塁打で同学年の菅野を援護した。0-2の五回に逆転の口火を切る右越え7号ソロ。1点リードの九回には相手の守護神・オスナから右越え8号ソロを放ち、「要所でいい本塁打になったんじゃないかな」と胸を張った。7号は速度175キロの強烈な打球で、原監督は「たぶん小倉球場(現・北九州市民球場)までいった。それぐらいすごかった」と目を見張った。

◆巨人・菅野智之投手(33)が、右肘の張りによるファーム調整を乗り越え、今季初登板で5回4安打2失点。1勝目を手にし、「これまでもたくさん勝たせてもらいましたけど、生涯忘れることのできない1勝になった」と喜びをかみしめた。「昨日まで緊張していたけど、今日はどうやって上がったのかなって思い返しても思い出せないぐらい、集中して試合には入った」と並々ならぬ気合を胸に登板。4四死球と珍しく制球に苦しみながらも試合を作った。0-2の五回に味方打線が3得点で逆転。その裏はクリーンアップを三者凡退に斬り、一気に流れを呼び込んだ。「ベンチでたくさん声を出したから」と試合後はかすれ気味の声で、リードを守り抜いた救援6投手ら仲間たちを「本当にいいピッチャー陣だなって思います」と感謝した。亡き祖母にささげる白星にもなった。原監督の母で、菅野の祖母でもある原カツヨさんが5月31日に老衰のため死去。告別式に参列した菅野は「ばあちゃんも生まれは福岡なので、本当にそういうのを感じて投げました」と特別な思いも力に変えた。

◆巨人の新助っ人、タイラー・ビーディ投手(30)が、八回に登板して三者凡退に仕留め、来日初ホールドを挙げた。試合後の取材では、ナイスガイな右腕らしい殊勝なコメントが並んだ。来日1年目で開幕投手を務めたが、0勝4敗でファーム降格。リリーフに転向して今カードから1軍に再昇格。結果でアピールし、「勝っている試合の八回で投げるのは重みが違う。ブルペンの人員に加わるのは光栄だし、ブルペンの仲間とチームに貢献したい」と胸を張った。右肘の張りでファーム調整していた先発の菅野の今季初登板勝利をアシスト。「彼のファームでの真剣な取り組みを見ていたので、初勝利に貢献できたのはうれしい」と喜んだ。

◆右肘の張りで出遅れていた巨人・菅野智之投手(33)が今季初登板し、5回4安打2失点で初勝利を挙げた。チームの今季59試合目でつかんだ通算118勝目。ベンチから仲間を鼓舞し、かすれた声で喜びをかみしめた。「これまでもたくさん勝たせてもらいましたけど、生涯忘れることのできない1勝になった」左打者への直球が外角に抜けるなど本調子ではなかったが、最速150キロの直球と120キロ台のカーブで緩急を効かせた。0-2の五回に味方が3点を奪って逆転。直後に中軸を三者凡退に仕留め、呼応した。「ワンチーム」を合言葉とする救援6投手も無失点継投で応えた。春季キャンプでの寝違えから調整の狂いは始まった。3月18日の日本ハムとのオープン戦で右肘の張りを訴えて緊急降板し、5月下旬に実戦復帰したばかり。「つらい時間でした。もちろん自分自身が招いたこと。自分との戦いだった」と思うようにいかない時間に耐え、再びはい上がった。「勝ちがついたところが良かったんじゃないか。まだできるでしょう」と原監督。交流戦首位タイを守ったチームは5年ぶりにソフトバンク戦に勝ち越し、5月26日以来の貯金1とした。「順風満帆でいける野球人生はない。きょうの勝ちを励みにして、ボロボロになるまで腕を振りたい」と菅野。酸いも甘いも知るエースの逆襲が始まる。(樋口航)亡き祖母にささげる白星になった。原監督の母で、菅野の祖母でもある原カツヨさん(享年89)が5月31日に老衰のため死去。遠征前に告別式に参列した菅野は「ばあちゃんも生まれは福岡なので、本当にそういうのを感じて投げました」と特別な思いを力に変えた。

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
DeNA
750 0.583
(↑0.038)
-
(-)
652
(+8)
44
(+4)
6
(+3)
2
(-)
0.251
(↓0.004)
3.180
(↓0.08)
1
(-)
巨人
750 0.583
(↑0.038)
0
(-)
651
(+4)
43
(+2)
18
(+2)
6
(+2)
0.266
(↓0.003)
3.620
(↑0.15)
3
(4↑)
ヤクルト
650 0.545
(↑0.045)
0.5
(-)
740
(+3)
30
(+2)
6
(-)
2
(-)
0.247
(↓0.001)
2.780
(↑0.08)
4
(3↓)
ソフトバンク
660 0.500
(↓0.045)
1
(↓1)
653
(+2)
47
(+4)
10
(-)
6
(+1)
0.259
(↓0.006)
3.700
(↓0.03)
4
(3↓)
ORIX
660 0.500
(↓0.045)
1
(↓1)
640
(+4)
40
(+8)
7
(+2)
5
(-)
0.232
(↓0.002)
2.850
(↓0.46)
4
(3↓)
日本ハム
660 0.500
(↓0.045)
1
(↓1)
639
(-)
31
(+1)
14
(-)
4
(+1)
0.244
(↓0.006)
2.250
(↑0.11)
4
(3↓)
広島
660 0.500
(↓0.045)
1
(↓1)
635
(+5)
41
(+6)
5
(-)
8
(+1)
0.215
(↑0.005)
3.450
(↓0.27)
8
(1↓)
楽天
550 0.500
(-)
1
(↓0.5)
834
(-)
49
(-)
6
(-)
6
(-)
0.267
(-)
4.190
(-)
9
(2↑)
阪神
561 0.455
(↑0.055)
1.5
(-)
640
(+1)
42
(-)
4
(-)
10
(+4)
0.212
(↓0.006)
3.180
(↑0.29)
9
(2↑)
ロッテ
561 0.455
(↑0.055)
1.5
(-)
645
(+6)
50
(+5)
12
(+1)
8
(-)
0.232
(↑0.003)
3.960
(↓0.09)
9
(-)
中日
560 0.455
(-)
1.5
(↓0.5)
736
(-)
41
(-)
6
(-)
9
(-)
0.250
(-)
3.330
(-)
12
(3↓)
西武
570 0.417
(↓0.038)
2
(↓1)
630
(+2)
37
(+3)
7
(-)
7
(-)
0.209
(↑0.004)
2.720
(↑0.06)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
36202 0.643
(↑0.007)
-
(-)
85229
(+1)
173
(-)
30
(-)
33
(+4)
0.244
(↓0.002)
2.750
(↑0.05)
2
(-)
DeNA
31241 0.564
(↑0.008)
4.5
(-)
87230
(+8)
210
(+4)
47
(+3)
10
(-)
0.260
(↓0.001)
3.500
(-)
3
(-)
広島
30280 0.517
(↓0.009)
7
(↓1)
85200
(+5)
197
(+6)
38
(-)
28
(+1)
0.242
(↑0.001)
3.160
(↓0.06)
4
(-)
巨人
30290 0.508
(↑0.008)
7.5
(-)
84228
(+4)
238
(+2)
70
(+2)
17
(+2)
0.253
(-)
3.930
(↑0.03)
5
(-)
ヤクルト
23332 0.411
(↑0.011)
13
(-)
85200
(+3)
225
(+2)
49
(-)
29
(-)
0.232
(-)
3.630
(↑0.03)
6
(-)
中日
22350 0.386
(-)
14.5
(↓0.5)
86159
(-)
190
(-)
24
(-)
19
(-)
0.241
(-)
2.920
(-)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
30213 0.588
(↑0.008)
-
(-)
89198
(+6)
169
(+5)
36
(+1)
33
(-)
0.236
(↑0.001)
2.970
(↓0.04)
2
(-)
ORIX
32252 0.561
(↓0.01)
1
(↓1)
84223
(+4)
191
(+8)
45
(+2)
23
(-)
0.257
(↓0.001)
3.000
(↓0.09)
3
(-)
ソフトバンク
29242 0.547
(↓0.011)
2
(↓1)
88200
(+2)
189
(+4)
37
(-)
27
(+1)
0.244
(↓0.001)
3.250
(↓0.01)
4
(-)
日本ハム
27330 0.450
(↓0.008)
7.5
(↓1)
83194
(-)
192
(+1)
46
(-)
30
(+1)
0.225
(↓0.001)
2.810
(↑0.03)
5
(-)
西武
24331 0.421
(↓0.008)
9
(↓1)
85161
(+2)
195
(+3)
39
(-)
35
(-)
0.229
(↑0.001)
3.040
(↑0.02)
6
(-)
楽天
22311 0.415
(-)
9
(↓0.5)
89163
(-)
216
(-)
43
(-)
42
(-)
0.220
(-)
3.450
(-)