楽天(☆6対4★)阪神 =交流戦3回戦(2023.06.08)・楽天モバイルパーク宮城=
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阪神
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楽天
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勝利投手:内 星龍(3勝1敗0S)
敗戦投手:湯浅 京己(0勝1敗7S)

本塁打
【楽天】小深田 大翔(3号・9回裏3ラン)

  DAZN
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◆楽天が劇的なサヨナラ勝利。楽天は初回、浅村の適時二塁打で幸先良く1点を先制する。その後3-4となって迎えた9回裏には小深田の逆転3ランが飛び出し、試合を決めた。投げては、4番手・内が今季3勝目。敗れた阪神は、3番手・湯浅が痛恨の一発を浴びた。

◆楽天辛島航が今季初登板。辛島は本拠地の楽天モバイルパークを苦手にしており、昨年は8試合に登板して0勝4敗、防御率5・58。昨年の6勝はすべて敵地で記録したものだった。同球場は通算でも19勝31敗、防御率4・15。楽天モバイルパーク以外では通算36勝36敗と五分なのに、本拠地では大きく負け越している。辛島が楽天モバイルパークで勝ったのは19年9月7日西武戦が最後で、4年ぶりの本拠地白星を目指す。

◆前日7日の楽天戦でスタメンを外れたシェルドン・ノイジー外野手が、「3番左翼」で先発復帰した。「5番DH」には渡辺諒内野手が入り、前日7日に3番で起用されプロ初のマルチ安打を放った前川右京外野手はベンチスタートとなった。さらに、伊藤将司投手が先発時はこれまで坂本がバッテリーを組んでいたが、梅野隆太郎捕手が今季初めてコンビを組んだ。楽天先発は左腕の辛島航投手。

◆阪神シェルドン・ノイジー外野手(28)が10打席ぶりに安打を放った。4回先頭の第2打席。0-1からチェンジアップを振り抜き、中前打を放った。前日7日は今季2度目のスタメン落ち。以前、岡田監督は「立っといたら全部フォアボールやんか。そんなんお前、何十回目よ」と指摘していた。この日の初回無死一、二塁の絶好の好機で低めカーブを初球打ちし、二飛に倒れていた。スタメンが外れた前日7日には水口打撃コーチと、この日は今岡打撃コーチと会話する場面もあり、その後のフリー打撃では確かめるように慎重に練習を行っていた。

◆阪神近本光司外野手(28)が逆転のチャンスでまわったが、あと1歩届かなかった。1点ビハインドの7回2死満塁。カウント2-2から、2番手安楽のチェンジアップを捉えたが、背走した右翼手小郷が手を伸ばしてキャッチ。3アウトとなり、虎党が応援する右翼スタンドから大きなため息がもれた。近本は初回2死一塁の守備で4番浅村の打球をダイビングキャッチを試みるも、グラブからこぼれ落ちてそのままコロコロ...。その間に走者が激走して1点を献上していた。

◆楽天はミスで阪神に逆転を許した。2点リードの8回無死一塁で、ノイジーが右翼線へ放った飛球を小郷裕哉外野手(26)が、グローブの土手に当てて落球。無死一、二塁のピンチを招いた。右翼スタンドを埋め尽くした阪神ファンの応援がヒートアップ。流れが変わり、続く4番大山が右中間へ適時二塁打を放たれ、1点差に。無死二、三塁で5番佐藤輝の一ゴロの間に同点に追いつかれた。6番渡辺諒の中犠飛でこの回一挙3失点。終盤に試合をひっくり返された。小郷は7回2死満塁のピンチで、近本が右中間に抜けそうな打球を好捕。チームを救っていただけに、もったいないミスとなった。

◆まさかの逆転劇だ。阪神が2イニングの間にわずか1安打で計4得点を挙げ、逆転に成功した。まずは2点ビハインドの7回。4番大山が相手遊撃の失策で出塁。佐藤輝、ミエセスが四球で1死満塁とすると、小幡の一ゴロの間に1点を返した。7回裏に1点を許し、再び2点ビハインドとなった8回は先頭中野が四球で出塁。3番ノイジーが右翼への飛球を打ち上げると、これを楽天小郷がポロリ...。まさかの失策でチャンスが広がった。4番大山は小郷の前に落とす右前適時打で1点差。さらに無死二、三塁で佐藤輝の一ゴロの間に1点を返し、同点に追いついた。最後は1死三塁から6番渡辺諒がセンターへの犠牲フライを放ち、1点勝ち越し。相手にもらったチャンスを逃さずなかった。Twitterはでは「楽天の守備」がトレンド入りした。

◆楽天が、劇的な逆転サヨナラ本塁打でセ・リーグ首位の阪神に勝利した。1点を追う9回2死一、二塁、小深田大翔内野手(27)が右翼スタンドに起死回生の3ランをたたき込んだ。一時は、ミスで阪神に逆転を許した。2点リードの8回無死一塁、ノイジーが右翼線へ放った飛球を小郷裕哉外野手(26)が、グローブの土手に当てて落球。無死一、二塁のピンチを招いた。右翼スタンドを埋め尽くした阪神ファンの応援がヒートアップ。流れが変わり、続く4番大山が右中間へ適時二塁打を放たれ、1点差に。無死二、三塁で5番佐藤輝の一ゴロの間に同点に追いつかれた。6番渡辺諒の中犠飛でこの回一挙3失点。終盤に試合をひっくり返された。自らのミスを帳消しにするチームの劇的なサヨナラ勝ちに、小郷は試合後、涙した。

◆セ界首位を走る阪神が、パ最下位の楽天にまさかの逆転サヨラ負けを喫した。1点リードの9回2死一、二塁。守護神の湯浅京己投手(23)がこの日無安打だった1番小深田に逆転3ランを右翼席に運ばれた。8回に2点差をひっくり返し、9回あと1人からの悪夢に杜(もり)の都で声援を送ったファンもあぜんぼうぜん。この回から登板した湯浅は1死後、連続四球を与えるなど不安定な投球。小深田への投球も初球の真っすぐが甘く入ってしまった。湯浅は今季初黒星。今季初のサヨナラ負けを喫したチームは、最多貯金19が目前でするり。カード負け越しを喫し、この日ソフトバンクに勝った2位DeNAとのゲーム差は5・5になった。岡田彰布監督(65)は2四球を与えた湯浅について「そら自滅やんか」と厳しい表情。守護神継続については「今はしんどいやろ」と話し、配置転換を示唆した。▽阪神湯浅(9回に逆転サヨナラ3ランを被弾し、今季初黒星)「自分の力不足なんで、もっと状態上げていけるように頑張ります」

◆阪神梅野隆太郎捕手(31)が、最終回の逆転弾を悔やんだ。2連続四球を与えての逆転サヨナラ負け。「失敗の仕方は色々あるけど、今日に関しては、なかなか勝負できてない感じだった。逆にもっともっとこう勝負できる京己らしいピッチングを、どんどん引き出して。持ち上げていけるようにしたい」。打撃面では無安打も、7回の好機で8球粘った末に四球をもぎとるなどの貢献を見せた。

◆阪神シェルドン・ノイジー外野手が、2試合ぶりにスタメン復帰し、10打席ぶりの安打を放った。「3番左翼」で先発。4回先頭、楽天辛島から中前打を決めた。8回には楽天小郷の失策を誘う右翼へのフライで好機拡大し、一時逆転への道を開いた。「ボールを捉える率を、もうちょっと上げていかなきゃいけないなっていうのはあります」と振り返った。前日7日は今季2度目のスタメン落ち。ボール球に手を出す場面が目立ち、岡田監督も「俺も辛抱できひんからな、はっきり言うて」と話していた。初回無死一、二塁では、またもボール球を打ち返し二飛に倒れていたが、1本出るか出ないかでは大違い。6月の打率が1割を切る男にとって、久々の「Hランプ」が何よりの良薬になるに違いない。試合前には一番乗りでバットを持ってグラウンドに現れ、通訳を介し、今岡打撃コーチと会話するシーンも。必死に復調へのヒントを探し、ひとまず結果につなげた。

◆仲間を救え! 楽天小深田大翔内野手(27)が、サヨナラ3ランで試合を決めた。1点を追う9回2死一、二塁。「今江(打撃)コーチから思い切っていってこいと言われた。しっかり割り切っていけることができた」と、湯浅の初球、高め146キロ直球を積極的にスイング。打球を右翼席最前列へ突き刺した。ダイヤモンドを回り、本塁を踏むと両手を天に突き上げた。2点リードの8回無死一塁で、小郷が右翼線に上がった飛球をグラブの土手に当てて落球。右翼スタンドを埋め尽くした阪神ファンの応援がヒートアップし、流れが変わった。一挙3失点で逆転され、敗戦まであと1死まで追い詰められた。小深田は「僕自身も結構ミスをしているので、それを取り返す気持ちは狙っていた」と振り返る。自身も本職は遊撃手ながら、二塁、三塁、左翼、中堅も守り、リーグトップの9失策とミスが続いた。だからこそ、自分の分も、小郷の分も-。闘志をスイングに変えた。歓喜の輪の中で、号泣する小郷を見て「びっくりした」と笑顔だった。セ・リーグ首位の阪神相手に勝ち越し。チーム浮上へ向けての反撃態勢が徐々に整いつつある。小深田は「今日の勝ちで勢いに乗っていけるように」と力を込めた。どんなときも前向きに、目の前の試合に打ち込んでいく。【湯本勝大】

◆阪神大山悠輔内野手が逆襲の適時打で単独のリーグ打点王に浮上した。2点を追う8回無死一、二塁。フルカウントから楽天3番手酒居の直球を捉えて、右中間二塁打で1点を返した。これが9打席ぶりの安打。「(伊藤)将司が頑張ってくれていましたし、なんとかしたいという思いでした」。背番号3はこれでリーグトップの38打点目を記録し、打率も3割6厘と維持している。

◆セ首位の阪神がサヨナラ負けを喫した。1点リードの9回、守護神の湯浅京己投手(23)が楽天小深田にサヨナラ3ランを浴びた。岡田彰布監督(65)は、守護神継続について「今はしんどいやろ」と話し、配置転換を示唆した。指揮官の一問一答は以下の通り。(自ら)「(囲み取材を)やんの? やらんとこうと思ったのに」-最後は四球からサヨナラ負け「いやそら自滅やんか。あんなお前。負けゲームを勝たせてもらう展開になってんねんから」-湯浅には力みがあった「まあ、力みってそんなお前、な。そんなかばうようなことはないけどな。それは」-今後も後ろで頑張っていってもらう「今はしんどいやろ。そらまあ、フォアボールがどんだけ点に絡むかっていうかな。ストライク入らんのじゃ。前のバッターであんだけええ球なあ、フォークでいってんのに、何で真っすぐいくんやろなあ。ええ?」-今日は楽天の守備の乱れからああいう展開になった「いや、だから、お前、負けゲームを勝たしてくれる展開やのになあ」-伊藤将と梅野が今年初めて組んだ。梅野の状態が上がってきてるからか「いやいや、こないだ西武でなあ、あんまり良くなかったからなあ。まあ、そんなん昨日から梅野でいくて、普通は梅野でいくんやから、お前、そういうことやん、別に」-楽天先発の辛島はどうだったか「いやいや、まあ初回だけやんか。うまいこと、のらりくらりというかな、ああいう初めてのピッチャーっていうかな、1軍初めてやし、なんとなく嫌な感じはしとったけどなあ」-どちらかというとうまく投げられた「いや、そういうことやんかだから。のらりくらりな、あの真っすぐと変化球でかわすわけやからな」-ノイジーを戻したりしたが、今後もこんな感じで「いや、それはわからん、そんなことは。そんなことは言う必要ないやろ。昨日は右で今日は左ピッチャーやねんから、それは」-9連戦で北海道の3つは辛抱「いや別に辛抱なんか、なんでする必要ある。こんなん、お前。まあな、1つでも勝ち越して帰ったらいいんちゃう。そんな辛抱って、何勝何敗やねん、今。他のチームもっと辛抱せなあかんやんか。そんなん持たん。これで(交流戦)5割になったんかな。5分になったんやから、1つでも貯金つくって帰ったらいいんちゃう」-糸原、原口は明日から「おお、もう行ってるんちゃうん」

◆セ首位の阪神がサヨナラ負けを喫した。1点リードの9回、守護神の湯浅京己投手(23)が楽天小深田にサヨナラ3ランを浴びた。岡田彰布監督(65)は、あくまで前向きだった。「お前、負けゲームを勝たしてくれる展開やのになあ」と嘆いたものの、悲観はしていない。「1つでも勝ち越して帰ったらいいんちゃう。そんな辛抱って、何勝何敗やねん、今。他のチーム、もっと辛抱せなあかんやんか。そんなん持たん。これで(交流戦)5割になったんかな。5分になったんやから、1つでも貯金つくって帰ったらいいんちゃう」と前を向いた。

◆1点リードの9回に登板した阪神湯浅京己投手(23)が、楽天小深田にサヨナラ3ランを浴びた。2死一、二塁から直球を右翼スタンドに運ばれた。守護神は「自分の力不足なんで、もっと状態上げていけるように」と言い残し、悔しげな表情でバスへと乗り込んだ。3日のロッテ戦(甲子園)でも9回に3失点している。岡田監督は「今はしんどいやろ」と配置転換を示唆した。

◆仲間を救え! 楽天小深田大翔内野手(27)が、サヨナラ3ランで試合を決めた。1点を追う9回2死一、二塁。「今江(打撃)コーチから思い切っていってこいと言われた。しっかり割り切っていけることができた」と、湯浅の初球、高め146キロ直球を積極的にスイング。打球を右翼席最前列へ突き刺した。ダイヤモンドを回り、本塁を踏むと両手を天に突き上げた。2点リードの8回無死一塁で、小郷が右翼線に上がった飛球をグラブの土手に当てて落球。右翼スタンドを埋め尽くした阪神ファンの応援がヒートアップし、流れが変わった。一挙3失点で逆転され、敗戦まであと1死まで追い詰められた。小深田は「僕自身も結構ミスをしているので、それを取り返す気持ちは狙っていた」と振り返る。自身も本職は遊撃手ながら、二塁、三塁、左翼、中堅も守り、リーグトップの9失策とミスが続いた。だからこそ、自分の分も、小郷の分も-。闘志をスイングに変えた。歓喜の輪の中で、号泣する小郷を見て「びっくりした」と笑顔だった。セ・リーグ首位の阪神相手に勝ち越し。チーム浮上へ向けての反撃態勢が徐々に整いつつある。小深田は「今日の勝ちで勢いに乗っていけるように」と力を込めた。どんなときも前向きに、目の前の試合に打ち込んでいく。【湯本勝大】▽楽天石井監督(小深田のサヨナラ3ランに) 小郷もエラーしたところでかなり責任を感じていた部分もあった。チームの危機も、小郷のことも救ってくれた。こぶちゃんに関しては昨日、焼き肉をおごったかいがありました。▽楽天小郷(8回の落球がきっかけで一時逆転を許すも、サヨナラ勝ち)「(小深田に)ありがとうございますと言いました。しっかり練習して、また次に誰かを助けられるような選手になりたいと思います」

◆あぁ仙台の悪夢...。セ界首位を走る阪神が、パ最下位の楽天にまさかの逆転サヨナラ負けを喫した。「日本生命セ・パ交流戦」の楽天戦で、湯浅京己投手(23)が9回に逆転3ランを浴びた。岡田彰布監督(65)は守護神について「ちょっとしんどいやろ」と配置転換を示唆した。勝利すればリーグ&交流戦でW首位だったが、目の前でスルリ。今季最多の貯金19はならなかった。「勝利」が一瞬にして吹き飛ばされた。1点リードの9回に守護神湯浅が登板。1死から山崎、島内に連続四球を与え、辰己を空振り三振に仕留めた。しかし、小深田に初球の高め直球を完璧に捉えられ、打球は虎党の待つ右翼スタンドへ。まさかの逆転3ランを被弾し、チームは今季初のサヨナラ負けを喫した。岡田監督は「いやそら自滅やんか。負けゲームを勝たせてもらう展開になってんねんから」とぼやいた。指揮官は湯浅の守護神剥奪の可能性を示唆した。3日のロッテ戦(甲子園)では昨年から39試合ぶりの失点となる3失点。5日の同戦は1回無失点に抑えたが、再びリードを守れなかった。指揮官は「力み? 力みってそんなかばうようなことはないけどな」と厳しく指摘。今後の9回を託すかの問いには「今はしんどいやろ。そらまあ、フォアボールがどんだけ点に絡むかっていうかな。ストライク入らんのじゃのう」と苦言を呈し、「前のバッター(辰己)であんだけええ球なあ、フォークでいってんのに、何で真っすぐいくんやろなあ。ええ?」とバッテリーを責めた。打線は今季初先発の辛島の緩急を使った投球に苦しめられた。落差の大きいカーブでカウントを有利に運ばれた。指揮官は「うまいことのらりくらりというかな。あの真っすぐと変化球でかわすわけやからな。ああいう(今季)1軍初めてのピッチャーは、なんとなく嫌な感じはしとったけどなあ」と嘆いた。打線は辛島が降板した7回に1点を返すと、8回は無死一塁からノイジーの右翼への飛球を右翼手小郷がグラブの土手に当ててまさかの落球。その後大山のタイムリー、佐藤輝の内野ゴロで同点に追いつき、渡辺諒の中犠飛で勝ち越した。7、8回は1安打で4点を奪って逆転しただけに指揮官は「負けゲームを勝たしてくれる展開やのになあ」と苦笑いで振り返った。勝てば交流戦単独トップに立つはずだったが、スルリと逃してしまった。2年連続負け越し。2位DeNAとのゲーム差は5・5に縮まった。3日から始まった9連戦はここまで3勝2敗1分け。9日からは北海道に移動し、そのまま日本ハムとの3連戦が待つ。「辛抱? そんなんかする必要ある? (9連戦で)1つでも貯金つくって帰ったらいいんちゃう」と前を向いた。【古財稜明】

◆あぁ仙台の悪夢...。セ界首位を走る阪神が、パ最下位の楽天にまさかの逆転サヨナラ負けを喫した。湯浅京己投手(23)が9回に逆転3ランを浴びた。岡田彰布監督(65)は守護神について「ちょっとしんどいやろ」と配置転換を示唆した。勝利すればリーグ&交流戦でW首位だったが、目の前でスルリ。今季最多の貯金19はならなかった。阪神が逆転サヨナラ負け。サヨナラ負けは今季初で、サヨナラ被弾は22年6月22日広島戦以来。逆転サヨナラ被弾は20年10月15日中日戦で、3-2の9回にスアレスが高橋周に3ランを浴びて以来、3年ぶり。湯浅のサヨナラ被弾は初めて。サヨナラ打は22年3月29日広島戦で、2-1の9回1死満塁から救援し、西川に逆転サヨナラ2点打を浴びたことがある(負け投手はケラー)。

◆楽天小深田大翔内野手(27)が、サヨナラ3ランで試合を決めた。1点を追う9回2死一、二塁。「今江(打撃)コーチから思い切っていってこいと言われた。しっかり割り切っていけることができた」と、湯浅の初球、高め146キロ直球を積極的にスイング。打球を右翼席最前列へ突き刺した。ダイヤモンドを回り、本塁を踏むと両手を天に突き上げた。▽楽天石井監督(小深田のサヨナラ3ランに)「小郷もエラーしたところでかなり責任を感じていた部分もあった。チームの危機も、小郷のことも救ってくれた。こぶちゃんに関しては昨日、焼き肉をおごったかいがありました」

◆焼き肉がチーム浮上の鍵に!? 楽天は、阪神にサヨナラ勝ちし、交流戦初の勝ち越しを決めた。1点を追う9回2死一、二塁で小深田大翔内野手(27)が右翼へサヨナラ3ランを放って、試合を決めた。逆転劇に石井監督は「こぶちゃんに関しては、昨日焼き肉をおごったかいがありました」と意味深に笑った。7日の阪神戦の終了後、小深田は安田らとともに焼き肉店へと向かった。偶然石井監督も同じ店内で食事をしていた。小深田は「(席が)別々だったんですけど、ごちそうになりました」。スタミナをつけ、打球をスタンドに運んだ。5月28日には、選手やスタッフらで焼き肉の決起集会を行った。最下位に沈んでいるが、前を向き、一丸で戦っていこうと足並みをそろえた。3日には田中将が焼き肉会を開催。参加した太田は6日に2安打3打点と活躍し「田中さんの焼き肉パワーです」と力説した。徐々にチームが好転しつつある。チャンステーマには「杜(もり)の都の牛タンパワー スタミナ満点 止められない」のフレーズ。お肉をごちそうになると活躍する? 応援歌通りの法則が生まれるかもしれない。【湯本勝大】

◆勝利投手もスルリだ。阪神伊藤将司投手(27)が7回7安打3失点の力投も、目前だった3勝目が消えた。初回2死一塁から浅村の適時打で先制点を許し、3回にも失点したが、その後は辛抱の投球。7回2死三塁の場面では太田にセーフティースクイズを決められるも、クオリティースタート(6回以上・自責3以下)でまとめた。「先制を許す形になってしまいましたが、味方が逆転してくれることを信じて最少失点で粘ることを意識して投げました。7回に先頭の四球から追加点を取られてしまったことは反省しなければいけないです」7回に2点ビハインドで降板。その後、直後の8回に打線が逆転して勝ち投手の権利を持ったが、9回のサヨナラ負けで勝ち星はお預けに。それでも「野手が(一時)逆転してくれたので、良かったっす」と感謝の気持ちを忘れなかった。今季は1軍初登板から計6試合で坂本とのバッテリーで臨んでいたが、この日の楽天戦は今季初めて梅野とのコンビを組んだ。レギュラーシーズンで組んだのは22年9月28日のヤクルト戦以来だった。岡田監督は「(5回4失点の)西武であんまり良くなかったからなあ。昨日から梅野でいくて、普通は(正捕手の)梅野でいくんやから」と起用理由を説明した。前回登板の1日西武戦では勝負どころの制球力を課題にしていた左腕だが、「(今日は)できました」と手応え。次回こそ、4試合ぶりの勝ち星をつかむ。【三宅ひとみ】

◆阪神渡辺諒が一時勝ち越しの中犠飛を放った。大山の適時二塁打などで同点に追いついた8回1死三塁。右腕酒居の高め直球を振り抜き中堅に運んだ。「みんながいい形で回してくれたので、どんな形でもランナーをかえしたいと思っていた。最低限ですが、チームに貢献できてよかった」。1日西武戦以来6試合ぶりの「6番DH」で、打点を記録。9日からは北海道に乗り込み、古巣日本ハムとの3連戦に臨む。近本光司が逆転のチャンスで相手の好守に阻まれた。1点を追う7回2死満塁。安楽の変化球を捉えた打球は右翼へ伸びたが、守る小郷が懸命な背走で、捕球。右翼席に控える虎党からは、大きなため息がもれた。初回2死一塁の守備では浅村が放った前方の飛球にスライディングキャッチを試みたが、グラブからボールがこぼれた(記録は二塁打)。一気に一塁走者の生還を許し、先制を許した。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神はシェルドン・ノイジー外野手(28)が「3番・左翼」でスタメン復帰した。7日の2回戦は不振でスタメン落ち。リフレッシュして臨む一戦で結果を出す。また渡辺諒内野手(28)が「6番・DH」、7日に4号ソロを放ったヨハン・ミエセス外野手(27)が「7番・右翼」と相手先発左腕の辛島航投手(32)に対して右打者を起用した。先発の伊藤将司投手(28)は今季初めて梅野隆太郎捕手(31)とバッテリーを組む。

◆阪神・伊藤将司投手(27)が先制点を献上した。一回、先頭の辰己を遊直、小深田を一ゴロとテンポよく2死を奪った左腕だったが、3番・小郷に左前打。続く4番・浅村の打球は浅いフライとなった。スライディングキャッチを試みた中堅・近本だったが、一度グラブにおさめた白球をこぼす。記録は二塁打となり、一走・小郷が先制のホームを踏んだ。

◆OBによる1打席対決が行われ、楽天・聖沢諒アカデミーコーチ(37)と元阪神・上園啓史氏(38)が対戦。聖沢コーチが6球目を右前に運び「球(最速136キロ)が速かったので、三振だけしないように気を付けた。詰まったけど僕らしいヒット」と振り返った。2人は2012年から4年間、楽天でチームメート。上園氏は「聖沢さんと、阪神OBとして対戦できる機会をいただき、とてもうれしいです」と感謝した。

◆阪神打線が楽天の先発・辛島の前に苦しんでいる。一回先頭の近本が左前打、中野が右前打でいきなり無死一、二塁の好機を作るも、ノイジーが初球を二飛、大山が遊直で佐藤輝は右飛に倒れた。その後は、好機を作ることができず。四回は先頭のノイジーが中前打を放ったが後続が倒れて無得点。1番・近本から始まった六回は近本が二ゴロ、中野、ノイジーが三振と三者凡退に倒れ、ゼロ行進が続いている。

◆阪神が反撃開始だ。0-2の七回。先頭の大山が遊失で出塁すると、佐藤輝が四球。渡辺諒は三振もミエセスが四球で1死満塁の好機を作った。打席には小幡。その初球を引っ張ると、一塁・阿部がファンブル。一度は一塁セーフの判定もリプレー検証でアウトに覆ったが、この間に三走が生還し、ノーヒットで1点を返した。なおも2死二、三塁の好機で、楽天は2番手・安楽にスイッチ。梅野が四球で再び満塁とするも、近本が右飛に倒れて同点とはならなかった。

◆阪神がついに逆転した。1-3で迎えた八回。楽天の3番手・酒居に対して先頭の中野が四球で出塁すると、ノイジーのフライを右翼・小郷が落球。まさかの形で無死一、二塁とすると、大山が右前に二塁打を放って1点差に。なおも無死二、三塁で佐藤輝の一ゴロの間に、三走が生還して同点に追いついた。さらに1死三塁で渡辺諒がしっかりと中犠飛を放って勝ち越し。ヒット1本で3得点し、阪神が試合をひっくり返した。

◆先発の役割を果たした。今季初登板の楽天・辛島航投手(32)が、6回2/3を3安打7三振1失点(自責点0)で降板。「ラッキーでした。風にも助けられました」と振り返った。セ・リーグ首位の阪神打線について「上位から中軸で返して、下位から上位で返す。打線の切れ目がないので、気をつけたい」と臨み、結果を残した。一回、先頭から2者連続安打を許して無死一、二塁のピンチを招いた。嫌なムードが立ち込めたが、ノイジーを二飛、大山を遊飛、佐藤輝を右飛に仕留めて波に乗った。小山投手コーチは「立ち上がりはピンチを背負ったが、その後はうまく緩急を使って投球できている。引き続き、高さを意識して辛島らしいピッチングをしてほしい」とリクエストし、左腕は期待に応えた。自身の本拠地仙台での白星は、2019年9月7日の西武戦を最後に遠ざかっている。「意識しても、意識しなくても勝てなかったので、あまり深く考えていないです」と平常心を貫いた。9日の中日戦(楽天モバイルパーク)は藤平が先発する。「辛島さんから(投球術などについて)結構いろいろと聞いてきた。長いイニングを投げれば中継ぎ陣も休める。そんな簡単にはいかないが、気持ちを入れていく」と力を込めた。(広岡浩二)

◆阪神・伊藤将司投手(28)が7回3失点で勝ち投手の権利を持って降板した。一回、2死から小郷が左前打。続く4番・浅村に初球の外角のツーシームをとらえられ、打球は左中間前方へ。中堅・近本がスライディングしながら一度はグラブに白球を収めたが、体勢が崩れていたこともあり、完全に捕球できずにはじく形に。先制の適時二塁打とされた。三回には先頭の辰己に中前打を許し、小深田の犠打と暴投もあって1死三塁。小郷に甘く入ったチェンジアップを右翼まで飛ばされて犠飛で2点目のホームを踏まれた。前回登板の1日の西武戦(ベルーナ)では今季最短&ワーストの5回5安打4失点で初黒星。初登板から5試合連続で続いていたクオリティースタート(先発で6回以上を投げ、自責3以内)もストップした。しかし、八回に打線が逆転。7回3失点で今季3勝目の権利を持ってマウンドを降りた。

◆阪神が今季初のサヨナラ負けを喫した。1点リードの九回に登板した湯浅京己投手(23)が1死後、2四球を与えて窮地を招く。2死を取ったが、最後は小深田大翔内野手(25)に右翼席に運ばれ、逆転サヨナラ負けを喫した。2点を追う八回無死一塁、シェルドン・ノイジー外野手(28)の飛球を楽天の右翼・小郷裕哉外野手(26)が落球。無死一、二塁となり大山悠輔内野手(28)の適時打、佐藤輝明内野手(24)の内野ゴロで同点に追いつき、渡辺諒内野手(28)の犠飛で勝ち越したが、暗転が待っていた。

◆楽天が逆転サヨナラ勝ち。3―4の九回2死一、二塁、小深田が右越えに3号3ランを放って試合を決めた。4番手の内が3勝目。阪神は七~八回に相手のミスにつけ込んで試合をひっくり返したが、抑えの湯浅が打たれた。

◆阪神が今季初のサヨナラ負け。1点リードの九回に登板した湯浅京己投手(23)が2四球を与え、2死を奪ったが、最後は小深田大翔内野手(25)に右翼席へ運ばれ、逆転サヨナラ負けを喫した。2点を追う八回無死一塁、シェルドン・ノイジー外野手(28)の飛球を小郷裕哉外野手(26)が落球。無死一、二塁となり大山悠輔内野手(28)の適時打、佐藤輝明内野手(24)の内野ゴロで同点に追いつき、渡辺諒内野手(28)の犠飛で勝ち越したが、湯浅の乱調でカード勝ち越しを逃した。交流戦の前半9試合を4勝4敗1分で終えたチームは9日から敵地で日本ハム3連戦に突入する。DeNAと5・5差に戻った岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=35勝18敗2分、観衆=1万6498人)。「(囲み取材を)やんの? やらんとこうと思ったのに」ーー四球から最後は「いや、そら自滅やんか。負けゲームを勝たせてもらう展開になってんねんから」ーー力みがあった「まあ、力みって、そんなお前、そんなかばうようなことはないけどな。それは」ーー今後も後ろで頑張ってもらう「今はしんどいやろ。フォアボールがどんだけ点に絡むかっていうかな。ストライク入らんのじゃのう。前のバッターであんだけエエ球なあ、フォークで行ってんのに、何で真っ直ぐ行くんやろなあ。エエ?」ーー楽天の守備の乱れから「負けゲームを勝たしてくれる展開やのになあ」ーー伊藤将と梅野が今季初バッテリー「こないだ西武(1日は坂本と組んで5回4失点で敗戦投手)でなあ、あんまり良くなかったからな。そんなん昨日から梅野で行くて、普通は梅野で行くんやから。そういうことやん」ーーー辛島は「初回だけやんか。うまいこと、のらりくらりというかな、初めてのピッチャーっていうかな、1軍初めてやし、なんとなく嫌な感じはしとったけどなあ」ーーうまく投げられた「そういうことやんか。あの真っすぐと変化球でかわすわけやからな」ーーノイジーを戻したが今後も「それはわからん。そんなことは言う必要ないやろ。昨日は右で今日は左ピッチャーやねんから」ーー9連戦で北海道の3試合は辛抱「いや別に辛抱なんかなんでする必要ある。一つでも勝ち越して帰ったらいいんちゃう? そんな辛抱って、何勝何敗やねん、今。他のチームもっと辛抱せなアカンやんか。これで(交流戦)5割になったんかな。5分になったんやから、一つでも貯金作って帰ったらいいんちゃう?」ーー糸原、原口は9日から「おお、もう行ってるんちゃうん?」

◆阪神が今季初のサヨナラ負け。1点リードの九回に登板した湯浅京己投手(23)が2四球を与え、2死を奪ったが、最後は小深田大翔内野手(25)に右翼席へ運ばれ、逆転サヨナラ負けを喫した。被弾直後、マウンドに崩れ落ちた湯浅は「自分の力不足なんで、しっかり状態を上げていけるように頑張ります」と言葉少なに話した。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(75)は九回2死一、二塁で楽天・小深田大翔内野手(27)を迎えた場面で、湯浅京己投手(23)、梅野隆太郎捕手(31)のバッテリーが選択したストレートに猛省を促した。一球の怖さだ。最後の場面、湯浅は小深田への初球の入り方を間違えてしまった。1点リードの九回、登板直後から明らかに真っすぐが高めに浮いていた。鈴木を中飛に抑えた後に連続四球。最悪の走者のため方だ。1死一、二塁から辰巳を迎えた場面は評価したい。2試合連続本塁打を放っている長打警戒の打者に対して、初球フォークでストライクを取った。追い込んで、最後もワンバウンドになるフォークを振らせての空振り三振。「悪いなりに、しのげるだろう」と思って見ていた。ところが小深田への初球が真っすぐ要求で、しかも案の定、高めに浮いた。辰巳に比べれば長打がないので、油断があったのか。最後まで丁寧さがほしかった。梅野もそれまで懸命にリードしていたのだが、最後のあの一球は猛省だ。湯浅にとって、経験が少ないマウンドだったため、硬さ、傾斜など、投げにくい条件があったのかもしれない。昨年の全盛期に比べるとキレがないのも事実。とはいえ、守護神を、そう簡単に代えることはできない。少しでも早い時期に、調子を取り戻してもらうしかない。

◆仲間のミスを救う打球が右翼席に着弾した。楽天・小深田大翔(こぶかた・ひろと)内野手(27)が九回、値千金の逆転サヨナラ3ランを放って試合を決めた。「すごくうれしくて、気持ちよかった。今江打撃コーチから『思い切っていけ』といわれ、しっかり割り切っていけた」3-4の九回2死一、二塁、相手はWBC日本代表の湯浅。初球、高めの速球を強振し、自身初のサヨナラ弾を放った。手荒い祝福を受ける一方で、号泣する小郷がチームメートに支えられベンチに下がった。いくつもの思いが詰まっていた。3-1の八回無死1死から小郷の落球がきっかけとなり、3失点で逆転を許した。今季初登板で七回途中を1失点(自責点0)と好投した辛島の〝白星〟もふいに。負ければ借金は今季ワーストの13に膨らんでいた。自身も汚名を返上した。前日7日の阪神戦では、1点を追加された五回1死一塁、小深田は三ゴロを弾き、一塁への悪送球も重なり痛恨の2失策。ピンチを招き、次打者にスクイズを決められた。傷心の昨夜は、チームメートの安田、阪神・佐藤輝と仙台市内の焼き肉店で食事。たまたま別席にいた石井監督から、3人分の食事代をごちそうになった。「真っすぐに力負けせず、よく打った。チーム、小郷も救ってくれた」と指揮官。身長168センチの小兵が、異彩を放った。(広岡浩二)

◆湯浅で大暗転-。阪神は楽天に4-6で逆転サヨナラ負けを喫し、リーグ&交流戦最下位相手にカード負け越しとなった。4-3の九回、湯浅京己投手(23)が痛恨の3ランを被弾。試合後、岡田彰布監督(65)は不安定な投球が続く右腕について、「しんどい」と守護神交代を示唆した。マウンド上で湯浅はうなだれ、一塁側ベンチでは岡田監督が怒りをにじませた。「(取材を)やんの? やらんとこうと思ったのに」。試合後、就任後初の〝会見拒否〟も頭にあった指揮官。思いとどまると、1点リードの九回に逆転サヨナラ3ランを被弾した湯浅の守護神交代を示唆した。「今は(勝ちパターンの最後は)しんどいやろ。そらまあ、フォアボールがどんだけ点に絡むかっていうかな。ストライク入らんのじゃのう」湯浅は4-3で迎えた九回に3番手で登板。1死後、山崎と代打・島内に連続四球。続く辰己はフォークで空振り三振に仕留めたが、小深田には初球の高め直球を右翼席に運ばれた。連続四球からピンチを招いた右腕に、岡田監督は「力みって? そんなお前、かばうようなことはないけどな。そら自滅やんか。あんなお前。負けゲームを勝たせてもらう展開になってんねんから。前のバッターであんだけええ球なあ、フォークでいってんのに、何で真っすぐいくんやろなあ」と厳しかった。

◆後輩たちに負けていられない。大山の心の奥底は燃えたぎっていた。集中力を研ぎ澄まし、一時逆転を呼び込む反撃のタイムリーを放つと、ベンチで喜ぶナインを見て初めて相好を崩した。「(先発の伊藤)将司が頑張ってくれていましたし、なんとかしたいという思いでした」1―3の八回だ。先頭の中野が四球で出塁すると、ノイジーの飛球を右翼手・小郷がまさかの落球で一、二塁。運も味方して生まれた千載一遇のチャンスを逃さなかった。3番手・酒居に対し、フルカウントまで粘り、6球目の高めの直球を迷わず振った。ライナー性の打球は右中間へ。小郷が必死で体を投げ出すも届かず、1点差に迫る適時二塁打とした。その後、佐藤輝の一ゴロで三走が生還して同点に追いつき、渡辺諒の犠飛で大山が勝ち越しのホームを踏んで逆転に成功。最終的にチームはサヨナラ負けを喫したが、勝負強さを見せる4番がいれば虎は沈まない。

◆しぶとく食らいつき、最低限の仕事は果たした。6試合ぶりに先発出場した渡辺諒が意地の打点をマークだ。「内野が前にきていたので、(内野ゴロで)ギャンブル(スタート)というより、外野フライを打った方が(走者が)かえってくると思った。最低限ですがチームに貢献できてよかった」3-3の同点に追いついた八回。なおも1死三塁の好機だった。酒居のフォークを見送りカウントを整える。フルカウントから、高めに浮いた146キロ直球を捉えた。飛距離十分の中犠飛。一時勝ち越しをもたらした。1日の西武戦(ベルーナ)以来となる「6番・DH」でのスタメン出場。DH制のある交流戦でのビジターゲームで、一発の期待できる右の強打者、何よりパ・リーグをよく知る男として、出場機会は増している。この日は安打こそ出なかったが、四回の第2打席は左翼フェンス手前まで運ぶ飛球を放つなど、凡打の内容も悪くない。岡田監督も期待を寄せる新戦力は「3打席目(七回無死一、二塁)にね、打てなかったので。そこは反省しないといけない」とアピールに貪欲だ。舞台を移し、9日からは北海道で古巣・日本ハムとの3連戦。渡辺諒の心は燃えていた。「引きずらず。切り替えて、みんなで北海道に乗り込んでやっていけたらなと思います」まさかの敗戦で漂った負のムード。北の大地で古巣を撃ち、流れを変えてみせる。(原田遼太郎)

◆天国にいる名将・野村克也がよく言っていた。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」九回表を終えた瞬間は思っていた。これってホントに不思議の勝ちだなぁ、と。辛島のスローカーブにきりきり舞いして、打つ手なしだと思っていたら、相手がミス、ミス...。八回のノイジーの右飛の落球なんて、プロ野球の常識では考えられない。ことしの岡田阪神はついに「不思議の勝ち」まで拾い出したか。この勢いは当分、止まらないんだろうと、勝手に確信していた。が、九回の大どんでん返し。必然の敗戦だったのかどうかは、非常に悔しいでしょうが、サンスポの1面からもう一度、読み直していただいて、みなさま各自の分析にお任せしたい。まあ、六回までは完敗ペースだったんだから、勝てそうな展開に持ち込めただけでももうけもの、ぐらいに考えましょうよ。虎ソナ的には、岡田監督にボロクソに言われていたノイジーが、あっという間にスタメンに戻してもらって、ヒットを打ったことが意外にうれしいんです。全然調子よくなさそうだけれど。トラ番・織原祥平は試合前、グラウンドにいるサンケイスポーツ専属評論家・藪恵壹氏を発見した。

◆「.........」。ボウ然。九割九分九厘、勝利を手にしたと思っていた九回2死から楽天・小深田に逆転サヨナラ3ランを浴びた~!! 何で梅野は初球にストレートのサインを出すんやー!!ああ、結果論や! 結果論だろうけど、オーソドックスに考えて打者は初球にストレートを狙ってくるやろ~!! だからその前の打者、辰己のとき、初球にフォークボールから入ってストライクを取って、最後まで迷わせてフォークで三振を奪ったリードをしてくれてたのに...。何で、小深田への初球にストレートなんやア!?ガックリだけど終わったことは仕方がない...。とはいえ、まだまだ今シーズンの試合は3分の2くらいあるのだから、最後のマウンドに立つ男をどーにかしないと優勝を逃しかねないのだ!! 百戦錬磨だけど岩崎に任せるのは酷? 湯浅の復調を待つ? いやいや、今の様子ではリスクの方が...。1イニングを任せられる豪腕外国人投手の緊急獲得に走る!?ウ~ン、どれも厳しいなあ...。よっしゃ、分かった!! 昭和40年代の野球に戻し、先発全員完投勝ち!! これで問題解決してアレ達成や!!

◆阪神は九回に逆転サヨナラ3ランを被弾した。スタメンマスクの梅野隆太郎捕手(31)はリードした湯浅について「自信を取り戻すっていう、ひとつずつの積み重ねだと思う。きょうを糧にというかね」と語った。ボールの状態ではなく「きょうに関しては勝負できていない感じだった」と振り返った。さらに「守護神は気持ち的に割り切っていくところは割り切るしかない。自分は京己らしいピッチングをどんどん引き出して、持ち上げていけるようにしたい」と誓った。

◆先発の阪神・伊藤将司投手(27)は7回3失点。一回に先制を許すと、三回は犠飛、七回はスクイズで1点ずつ失ったが、いずれも回を最少失点で乗り切った。チームは八回に3点を奪い一時逆転したが、逆転サヨナラ負けで今季3勝目はならなかった。前回1日の西武戦(ベルーナ)では今季最短&ワーストの5回5安打4失点で初黒星を喫した。1試合で立て直し「粘った結果ああやって野手が逆転してくれたので、よかったですね」と手応えをにじませた。

◆7日にスタメンを外れた阪神のシャルドン・ノイジー外野手(28)が「3番・左翼」で復帰。四回の先頭で10打席ぶりの安打となる中前打を放った。交流戦に入ってからの打率は0割台に落ち込み、今季2度目のスタメン落ちを経験。この日の試合前練習では今岡打撃コーチと話し込む姿も見られた。「しっかりボールを捉える率をもうちょっと上げていかないといけない」とさらなる復調を誓った。

DAZN

<交流戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
540 0.556
(↓0.069)
-
(-)
940
(+5)
32
(+6)
6
(+2)
4
(+2)
0.260
(↑0.001)
3.380
(↓0.34)
1
(4↑)
DeNA
540 0.556
(↑0.056)
0
(↓1)
937
(+6)
31
(+5)
3
(-)
1
(-)
0.264
(↓0.001)
2.970
(↓0.26)
1
(-)
ORIX
540 0.556
(↓0.069)
0
(-)
927
(-)
25
(+6)
2
(-)
3
(-)
0.222
(↓0.009)
2.370
(↓0.42)
1
(4↑)
巨人
540 0.556
(↑0.056)
0
(↓1)
936
(+6)
30
(-)
12
(+2)
3
(-)
0.273
(↑0.001)
3.330
(↑0.47)
1
(4↑)
中日
540 0.556
(↑0.056)
0
(↓1)
932
(+8)
35
(+2)
6
(+2)
8
(+2)
0.256
(↑0.013)
3.430
(↑0.18)
1
(4↑)
広島
540 0.556
(↑0.056)
0
(↓1)
923
(+7)
28
(+2)
4
(+1)
5
(+1)
0.196
(↓0.002)
3.080
(↑0.13)
7
(4↓)
ヤクルト
440 0.500
(↓0.071)
0.5
(-)
1034
(+2)
26
(+3)
6
(+1)
1
(-)
0.258
(↓0.008)
3.310
(↑0.14)
7
(4↓)
阪神
441 0.500
(↓0.071)
0.5
(-)
936
(+4)
34
(+6)
4
(-)
4
(-)
0.215
(↓0.011)
3.380
(↓0.34)
9
(4↓)
西武
450 0.444
(↓0.056)
1
(-)
926
(+2)
31
(+8)
6
(+1)
7
(-)
0.206
(↓0.009)
3.080
(↓0.64)
9
(4↓)
日本ハム
450 0.444
(↓0.056)
1
(-)
931
(+2)
27
(+7)
11
(-)
3
(-)
0.249
(↓0.015)
2.560
(↓0.18)
11
(-)
ロッテ
351 0.375
(↑0.089)
1.5
(↑1)
932
(+3)
38
(+2)
10
(+1)
5
(+1)
0.227
(↑0.003)
3.950
(↑0.23)
11
(-)
楽天
350 0.375
(↑0.089)
1.5
(↑1)
1028
(+6)
45
(+4)
6
(+1)
5
(+1)
0.256
(↑0.004
4.760
(↑0.7)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
35182 0.660
(↓0.013)
-
(-)
88225
(+4)
165
(+6)
30
(-)
27
(-)
0.247
(↓0.002)
2.770
(↓0.07)
2
(-)
DeNA
29231 0.558
(↑0.009)
5.5
(↑1)
90215
(+6)
197
(+5)
44
(-)
9
(-)
0.263
(-)
3.490
(↓0.03)
3
(-)
広島
29260 0.527
(↑0.008)
7
(↑1)
88188
(+7)
184
(+2)
37
(+1)
25
(+1)
0.240
(↓0.001)
3.080
(↑0.02)
4
(-)
巨人
28280 0.500
(↑0.009)
8.5
(↑1)
87213
(+6)
225
(-)
64
(+2)
14
(-)
0.253
(-)
3.900
(↑0.08)
5
(1↑)
中日
22330 0.400
(↑0.011)
14
(↑1)
88155
(+8)
184
(+2)
24
(+2)
18
(+2)
0.242
(↑0.002)
2.920
(↑0.02)
6
(1↓)
ヤクルト
21322 0.396
(↓0.008)
14
(-)
88194
(+2)
221
(+3)
49
(+1)
28
(-)
0.233
(↓0.001)
3.750
(↑0.03)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ロッテ
28203 0.583
(↑0.009)
-
(↓1)
92185
(+3)
157
(+2)
34
(+1)
30
(+1)
0.235
(-)
2.910
(↑0.02)
2
(1↓)
ORIX
31232 0.574
(↓0.011)
0
(-)
87210
(-)
176
(+6)
40
(-)
21
(-)
0.257
(↓0.001)
2.930
(↓0.05)
3
(-)
ソフトバンク
28222 0.560
(↓0.011)
1
(-)
91187
(+5)
174
(+6)
33
(+2)
25
(+2)
0.243
(-)
3.170
(↓0.05)
4
(-)
日本ハム
25320 0.439
(↓0.007)
7.5
(-)
86186
(+2)
188
(+7)
43
(-)
29
(-)
0.225
(↓0.002)
2.890
(↓0.02)
5
(-)
西武
23311 0.426
(↓0.008)
8
(-)
88157
(+2)
189
(+8)
38
(+1)
35
(-)
0.229
(↓0.002)
3.110
(↓0.09)
6
(-)
楽天
20311 0.392
(↑0.012)
9.5
(↑1)
91157
(+6)
212
(+4)
43
(+1)
41
(+1)
0.216
(↑0.001
3.510
(↑0.06)