1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 1 | 0 |
日本ハム | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | X | 2 | 9 | 0 | 2 |
勝利投手:上原 健太(1勝2敗0S) (セーブ:田中 正義(1勝1敗8S)) 敗戦投手:石川 雅規(1勝3敗0S) 本塁打 |
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◆日本ハムが接戦を制した。日本ハムは1点を追う4回裏、万波のソロで同点とする。そのまま迎えた6回には再び万波がソロを放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発・上原が6回1失点7奪三振の力投で今季初勝利。敗れたヤクルトは、打線が8安打1得点とつながりを欠いた。
◆ヤクルトのつば九郎が北の大地に乗り込んだ。試合開始前、ファンがスタメンの応援歌でエールを送る中、グラウンドに仁王立ちし、燕党の士気を高めた。大型ビジョンに紹介され、リポーターから新球場のエスコンフィールドの感想を問われるとフリップで「すすきのからとおい...」と述べ、スタンドから笑いが起きた。東京から北海道へは「どこでもドア」で来たとアピールした。日本ハムのマスコット、フレップとポリーが場内に紹介されるカメラの前に立ちはだかったり、日本ハムのファン応援コーナー「ジンギスカンダンス」「キツネダンス」「YMCA」について「すべてさんかきょひします」と表明するなど、両軍のマスコットが試合前からバチバチだった。
◆日本ハム細川凌平内野手(21)が外野手としてプロ初補殺を記録した。「2番中堅」で先発出場。4回2死二塁、ヤクルト中村の中前打を捕球すると、本塁を狙った二塁走者の浜田をストライク送球で刺した。細川は外野手として先発出場するのは今季初。内野手登録だが、外野のほか捕手としての練習も始めている。
◆10連敗中のヤクルトは先制するも、指名打者に入ったドミンゴ・サンタナ外野手(30)の暴走で追加点のチャンスを逸した。2回2死満塁、長岡秀樹内野手(21)の中前適時打で先制。「打ったのはカットボール。先制のチャンスだったのでチームを勢いづけるために先制したかったです」と喜んだ。しかし、三塁コーチの河田雄祐外野守備走塁コーチ(55)が両手で制止しているにも関わらず、二塁走者のサンタナが三塁を蹴り、三本間で挟まれて憤死。サンタナも河田コーチもぼうぜんとしていた。
◆日本ハム万波中正外野手(23)が、両リーグトップとなる10号ソロ本塁打を放った。4番右翼でスタメン出場。1点を追う4回無死、ヤクルト石川の直球を逆方向に打ち返し、右翼ブルペンに運んだ。両リーグ最速の10号到達。試合を振り出しに戻す1発に、万波は「打ったのはストレート。まずは同点!ここから、さらに頑張ります」とコメントした。
◆日本ハム万波中正外野手(23)が2打席連発となる11号ソロを放ち、本塁打争いで両リーグトップ独走気配になってきた同点で迎えた6回無死、ヤクルト石川の直球を捉え、右中間スタンドへ勝ち越し弾を運んだ。万波は「最高です!」とコメントした。4番右翼でスタメン出場。1点を追う4回にも同点ソロ本塁打を放っていた。
◆ヤクルトは交流戦最多27勝の石川雅規投手(43)をもってしても、連敗スパイラルは止められなかった。日本ハム万波のソロ2本以外は要所を締め、7回8安打2失点と好投したが、打線の援護がなかった。それでも石川は「ホームラン2本でやられた。結果が全てなので申し訳ない」。11連敗で借金は12に膨らみ、高津監督は「石川はゲームを作ってくれた。みんな一生懸命にやってくれている」と前を向いた。
◆今季4度目の4番に座った日本ハム万波中正外野手が、"村神様"の目の前で12球団最速の10号を放った。1点を追う4回、石川の初球、外角の直球を右翼へ。今季初めて逆方向へ運んだ1発に「自分でも驚くような本塁打だった」と仰天。さらに6回には決勝の11号ソロを左中間席へ運んだ。試合前に、うれしい出来事があった。練習中にヤクルト村上から、バットを譲ってもらえないか頼まれた。相手は1学年上ながら日本を代表するスーパースターだ。そんな人が、自分のバットに興味を持ってくれるなんて-。「びっくりした。うれしくないですか?」。"村神様"にマイ・バットを"奉納"した効果か? 昨年5月18日オリックス戦以来の1試合2発で、チームを交流戦白星発進に導いた。12球団最速の2桁本塁打到達に「超驚いています」と照れた。新庄監督は「選球眼がいい。少しの間、4番で固定します」と宣言。「(ランキング表を)スクショしておきます」と謙遜した背番号66は「シーズンを通して、ジェイ(野村)と4番を競っていきたい」と、開幕戦で4番を張った高卒同期入団のライバルに宣戦布告。プロ5年目の交流戦は、最高のスタートとなった。【中島宙恵】
◆1点差ゲームを制し、5月の勝ち越しを決めた日本ハム新庄剛志監督は「交流戦になると雰囲気もガラッと変わって、むちゃくちゃ楽しいっすね!」。昨季の交流戦もヤクルト戦からスタート。敵地神宮で2試合連続サヨナラ負けを喫した。意識は「全くしていない。今年はもう、今年のファイターズだから」と言いながらも、超ご機嫌だった。
◆4番争いが、熾烈(しれつ)になってきた。今季4度目の4番に座った日本ハム万波中正外野手(23)が、「日本生命セ・パ交流戦」のヤクルト戦で、昨年5月18日オリックス戦以来となる1試合2発を放ち、12球団最速で2桁本塁打に到達した。新庄剛志監督(50)はしばらく4番で固定することを明言。チームは交流戦白星発進で、5月の勝ち越しを決めた。チーム一の飛ばし屋が、"村神様"の目の前で、12球団最速の10&11号をかっ飛ばした。1点を追う4回、万波は石川の初球を右翼へ。今季初となる逆方向への1発に「ちょっと自分でもびっくりするぐらい、うまく運べた1本でした」。6回には、フルカウントから決勝の11号ソロを左中間席へ運んだ。試合前に、うれしい出来事があった。練習中にヤクルト村上から、バットを譲ってもらえないか頼まれた。相手は1学年上ながら日本を代表するスーパースターだ。そんな人が、自分のバットに興味を持ってくれるなんて-。「びっくりした。うれしくないですか?」。"村神様"にマイ・バットを"奉納"した効果か? 昨年5月18日オリックス戦以来の1試合2発で、チームを交流戦白星発進に導いた。この日、2本塁打を含む3打数3安打1四球。12球団最速の2桁本塁打到達に「超驚いています」と照れたが、ド派手なアーチだけでなく、しっかりとボール球を見極めたところに成長の跡がある。新庄監督は「選球眼がいい。去年とは全く違う」と進化を認めた上で「少しの間、4番で固定します」と宣言。「ちょっと落ちた時期があったけど、自分で修正したところが成長」と、サプリメントを摂取するなど工夫しながら、5月の疲労のピークを乗り越えた姿も評価した。本塁打数で12球団単独トップに立ち、お立ち台で「交流戦でホームラン10本、目指します」と本拠地のファンに約束した背番号66。「(ランキング表を)スクショしておきます」と謙遜しつつ「シーズンを通して、ジェイ(野村)と4番を争って行けたら」と、開幕戦で4番を張った高卒同期入団のライバルに宣戦布告した。【中島宙恵】日本ハムの今季4番 開幕で座った野村が最多40試合に出場。4番に限れば打率2割3分5厘、4本塁打。万波が4試合で続き、この日の2本塁打を含め13打数7安打7打点、打率5割3分8厘。マルティネスが3試合で打率2割5分、0本塁打。松本剛とハンソンが1試合ずつ。■田中正義8セーブ目田中正が今季8セーブ目をマークした。サヨナラ負けを喫した28日楽天戦では同点の9回に追いつかれ、敗戦につながった。この日も9回2死一、三塁のピンチを招いたが、「後がないと思っていたので、無心で、気持ちで行くしかないと思った」と、悔しさを原動力に自らを奮い立たせた。前回登板ではなかった笑顔を見せながらの投球に、新庄監督は「上がった時から笑顔があったんで、大丈夫かなと思って」とたたえた。■河野、誕生日に好投河野が25歳の誕生日に今季5ホールド目を挙げた。リードを奪った後の7回を無失点に抑え、勝利を引き寄せた。前日に家族に祝ってもらったといい、「いい時間を過ごせた」と、家族の応援を力に変えてつかんだホールドだった。「チームも(交流戦を)いいスタートを切れたし、自分も大事なところで投げさせてもらっているので、任されたところで必死に投げたい」と意気込んだ。
◆ヤクルトの不動の遊撃手だった長岡秀樹内野手(21)が今季初めてスタメンを外れた。前日、チーム唯一の得点となった適時打を放ったものの、7回無死一塁で送りバントを失敗し、併殺となるミスもあった。一方、特例2023で登録抹消されていた青木宣親外野手(41)が復帰し、2番左翼でスタメン出場する。
◆日本ハム・谷内亮太内野手(32)が試合前、2018年まで在籍したヤクルトナインと旧交を温めた。毎年、シーズンオフに合同自主トレを行う山田とは1月以来の再会。「(山田の)打撃はレベルが高すぎる。何かいいところをくれって感じです」と笑顔で話した。古巣との対決については「相手を意識するというよりは、チームをいい方向に行かせることにフォーカスして極力、平常心を保ちながらやりたい」と冷静だった。
◆日本ハムでチームトップタイの4勝(3敗)を挙げている上沢直之投手(29)が31日のヤクルト戦に先発する。昨季の交流戦は3試合に先発し、1勝0敗、防御率2・25。「(ヤクルトは)村上だったり長打を打てる選手がたくさんいるので、しっかり気をつけていきたい」と警戒した。
◆ヤクルト・長岡秀樹内野手(21)が「9番・遊撃」で出場し、二回2死満塁で先制となる中前適時打を放った。日本ハム先発、上原の外角133キロのスライダーに食らいつき「先制のチャンスだったので、チームを勢いつけるために先制したかった」とうなずいた。チームは今季最多の10連敗中。交流戦が開幕し、切り替えて臨むべく幸先よく1点を先取した。
◆31日の日本ハム戦(エスコン)に先発するヤクルトの右腕、市川悠太投手(22)はダッシュなどで調整した。17日の巨人戦(神宮)で今季初登板し、五回途中まで5失点。左打者への攻め方を課題にスライダーやフォークボールなど変化球の制球を見直し「しっかりとゴロを打たせて取る投球をしていきたい」と意気込んだ。高知・明徳義塾高から入団5年目で待望のプロ初勝利を目指す。
◆「4番・右翼」で先発出場の日本ハム・万波中正外野手(23)が2打席連続本塁打を放ち、試合をひっくり返した。まずは0-1の四回、2試合連発となる同点の10号ソロ。第2打席のファーストスイングで仕留め、悠々とダイヤモンドを一周した。「打ったのはストレート。まずは同点。ここからさらに頑張ります」第1打席、右前打で幸先の良いスタートを切った。2打席目でヤクルト先発左腕、石川の初球、130キロを一閃。再びの逆方向で右翼本塁打エリアの開放型ブルペンにアーチを描いた。この時点でリーグ単独トップに立つ一発で自身3試合連続の複数安打をマーク。直近4試合で打率・400(15打数6安打)の右打者がこの試合でも状態の良さを印象付けた。万波の勢いは止まらない。1-1で迎えた六回の第3打席。フルカウントからまたしても石川の直球を振り抜いた。勝ち越しの11号ソロは左中間席へ着弾。「最高です!」と声を弾ませた。試合前時点でのリーグ本塁打ランキングでは9本でオリックス・杉本と並びトップ。ソフトバンク・柳田が8本で3位に控えるなど球界を代表するスラッガーが名を連ねる。「本塁打の上位にいる皆さんの顔ぶれとか見ても本当にすごい選手ばかり。そういうところに割って入るようにというのを目指してやってきましたし、少しずつ近づけるように頑張りたい」と力強く語っていた右打者が、2打席連発で両リーグトップに躍り出た。(加藤次郎)
◆日本ハムは0―1の四回に万波中正外野手の2試合連続となる10号で同点。六回は万波の2打席連続となる11号ソロで勝ち越した。上原は6回を5安打1失点で今季初勝利、田中正が8セーブ目。ヤクルトは1分けを挟み11連敗となった。
◆ペナントレースに大きな影響を及ぼす交流戦が、今年も始まった。ヤクルトは10連敗と悪い流れのまま、北海道に乗り込んだ。〝開幕投手〟を任されたのは、球界最年長の43歳・石川雅規投手。初となるエスコンフィールド北海道のマウンドにも、すぐに順応した。「芝生の感じだったり、球場の広さとかは気にしますけど、マウンドはどこでもあまり気にしない。練習で確認しつつというところ」豊富な経験を存分に生かし、テンポよく左右に投げ分けた。いつものように最速130キロの直球を生かすため、多彩な変化球を駆使。積極的にスイングを仕掛けてくる日本ハム打線を手玉に取った。走者を背負っても、そこからが真骨頂。万波に2打席連発を浴びたものの、今季最長の7回8安打2失点で先発の役目を十分に果たした。石川には、長年続けるあるルーティンがある。登板後にアイシングをしないことだ。プロ入り後から続けていたが、ある試合後、長時間肩肘を冷やしていたら翌日に体に重さを感じたという。当時現役だった憧れの山本昌氏(元中日)にも相談したところ「俺もしないよ」と明かされ、「されない方もいるんだなと思ってやめた」と決断。独自の調整法が、プロ22年目も先発マウンドに立っていられる要因だ。味方の援護がなく、自身が持つ交流戦歴代最多を更新する28勝目はならず。それでも、今季初の中6日ので次戦につながる好結果だった。(赤尾裕希)
◆長いトンネルから抜け出せない。ヤクルトは先発の石川雅規投手(43)が今季最長の7回8安打2失点と好投したが、打線が1得点と援護できず1分けを挟んで11連敗。二回2死満塁では、長岡の中前適時打で先制したが、二走・サンタナが三塁コーチャーの制止に止まらず、三本間で挟まれてアウトに。1点を追う七回無死一塁では、長岡のバント失敗が併殺打となり好機を広げられなかった。高津臣吾監督(54)の主なコメントは以下の通り。――石川は粘りの投球で試合を作った「万波選手一人にやられたような感じはしますけど(四、六回に2打席連発)、非常に丁寧に、いろいろなプレッシャーの中、よく投げたと思います。結果、勝てなかったですけどね、非常にこう、いい引き締まったゲームを作ってくれたので、いいピッチングだったと思います」――中6日でしっかり調整してくれた「そうですね。今回中6日でいったんですけど、あそこまで投げてくれたのでね、ぜひ次の1点を取って勝ち越して、バトンを渡したかったなというのが正直なところですね」――二回、サンタナの走塁は連係ミス「まあ、そうですね。ミスっちゃミスですね」――長岡のバントミスも大きかった「大きなミス、小さなミスたくさんあって、そういうミスをしていると、なかなか点が取れない、なかなか次の1点が防げないという状況というか、それは当たり前のことなので、やっぱりできることはしっかりやる、できないことを努力してできるようにする。それは大切でしょうね。ミスはあるとは思うんですけど、痛いミスですけど、努力するしかないでしょうね」――悪い流れを断ち切れない。どういう部分が必要になる「一生懸命やっているので、それに対して、『何やっているんだ』とはいえないですよ。こちらからは。それはもちろん、次の1点を何とか取ってほしい、次の1点を何とか防いでほしいと思いながら見ているんですけど、それができていないというところは、何かあるんでしょうね」――僅差のゲームが続いている。一つのきっかけで変わってくる「非常にこれは目に見えないところなので、すごく難しくて、流れとか勢いとかね。人の精神状態というのは数字に出るわけではないのでわからないですけど、でも、みんな勝ちたいと思ってプレーしているのは当たり前のことで、頑張っていることも当たり前のことで、繰り返しになるけど、次の1点が取れない、大事なところで点を取られてしまうというのが続いているので、そういうところでしょうね」――選手はかたさ、重圧を感じているか「そりゃプレッシャーは感じるでしょうね、勝ちたいと思ってなかなかうまくいかない、なかなか勝てないとなると、プレッシャー感じながらグラウンドに立っていると思いますよ」――青木選手「やっぱり体調不良で少し離れていたので、まず状況を見てからと思って一応札幌に呼びました。今日は登録しなかったですけど、そのうちとは思っています」
◆ヤクルトの三塁コーチャーを務めた河田雄祐外野守備走塁コーチ(55)が、二回に起きたサンタナの走塁ミスについて説明した。2死満塁から長岡の中前適時打で先制。二走の助っ人が三塁を回ったところで、河田コーチが制止したように見えたが、うまく伝わっていなかった。「俺の動作を、ミンゴ(サンタナ)が間違えたという感じ。捕られたと。チェンジだと思っちゃった」先制したものの1点どまりで、結果的に1点差で敗れた。勝負に「たられば」はないが、流れを考えても、もう1点、2点欲しい場面だっただけに悔やまれる。高津監督は「一生懸命やっているので、それに対して、『何やっているんだ』とはいえないですよ。こちらからは。それはもちろん、次の1点を何とか取ってほしい、次の1点を何とか防いでほしいと思いながら見ているんですけど、それができていないというところは、何かあるんでしょうね」と選手たちをかばった。
◆日本ハムの上原が6回1失点で今季初勝利を挙げた。4四球を与えながら、要所を締めた。4月23日以来の登板を白星で飾り「あまりいい状態ではなかったが、本当にありがとうと言いたい」と好守の野手や捕手のマルティネスに感謝した。前回は三回途中で降板するなど精彩を欠く試合が続き、新庄監督からは「同じ失敗をしたらもう投げさせない」と活を入れられていた。交流戦初戦の重圧にも負けず「勝てば勢いに乗ってくる。一つ目が大事と言い聞かせた」とお立ち台で笑顔を見せた。(エスコン)
◆悪い流れが選手たちを苦しめているのか。ヤクルトは1分けを挟んで11連敗を喫し、借金は12に膨れた。14日の中日戦を最後に白星が遠い高津臣吾監督(54)の表情は浮かないままだった。「大きなミス、小さなミスがたくさんあった。そういうミスをしていると、なかなか点が取れない。次の1点が防げない。できることはしっかりやる、できないことを努力してできるようにする。それは大切」二回2死満塁から長岡の中前適時打で先制したが、二走・サンタナは三塁コーチの制止があったにもかかわらず、三本間で挟まれてアウト。河田外野守備走塁コーチは「俺の動作をミンゴ(サンタナ)が間違えた。チェンジだと思った」と説明。1点を追う七回には無死一塁から長岡のバントが小フライに。相手投手にワンバウンドで処理され一塁に送球されてアウト。一塁走者も挟まれて併殺となった。それでも高津監督は「一生懸命やっているので、それに対して、『何をやっているんだ』とは言えない」と責めなかった。(赤尾裕希)
◆新たな4番打者の誕生だ。6試合ぶり、今季4度目の4番に座った日本ハム・万波中正外野手(23)がプロ入り初の2打席連続本塁打をマーク。交流戦の初戦勝利に貢献した。「本当にいいところで打てた。ちょっと自分を褒めてあげたい」。1996年アトランタ五輪で銅メダルを獲得した有森裕子を思わせるコメントを発し、安堵した。一回の右前打でヤクルト・石川の速球を目に焼き付けると、1点を追う四回は2試合連発となる右越えソロ。今季初めて逆方向へ運び「自分でもびっくりするぐらいうまく運べた」と自賛した。1―1の六回は左中間席へ2打席連発となる11号決勝ソロ。本塁打数で両リーグトップに立ち「本当にいい打席が送れている」と声を弾ませた。横浜高から入団5年目の今季はここまでチームの49試合中、47試合に出場。「5月頭は疲労のピークが来た」と5月5日からは12試合連続でノーアーチに終わった。そこで取り入れたのが「苦手だった」というサプリメント。トレーナーのすすめもあり、疲労回復に効くアミノ酸などを摂取。「体が元気になるにつれて結果も良くなってきた」と復調につなげた。31打点もトップと1差の2位につける。試合前にはヤクルトの主砲、村上からねだられてバットをプレゼントし「うれしくないですか? 三冠王に頼まれちゃったよって」と無邪気に笑った。新庄監督は「去年とは全く違う万波君が出ている。固定します」と、当面の4番起用を明言。若き大砲は「素直にうれしく思います。まだまだ打ち続けられるように」と活躍を誓った。(加藤次郎)
◆うしろを振り返ったら暗闇しかない。前だけ向いて光を見つける-。今のヤクルトに必要なのは、この思考回路だ。先発・石川は万波に浴びた2発が痛恨? うまく打たれた。ソロ本塁打なら、やむなし。内容もテンポもよく、7回2失点は十分な仕事。村上は走者を置いて3三振? 五回のそれは、フルカウントから外角低めのカットボールを、完全なボールと見切ったところ、判定が逆に出ただけ。二回に強烈な中前打を放ち、先制のホームを踏み打線を引っ張った。下半身に不安を抱える山田も、復帰即2安打とチームを勇気づけた。総じて選手の動きはよく、試合内容も広島での3連敗時とは質が違う。送りバントを確実に決めるなど、基本をこなせば、間もなく本来の姿に戻る。......などと、無理やりにでもポジティブにとらえる。舞台は交流戦に移り、球場は初体験のエスコン。私が現地で実際に思ったのは、スタンドが近く、熱気が伝わりやすいこと。こうした感覚までも含めて、気分一新の材料にしたい。(サンケイスポーツ専属評論家)
<交流戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 阪神 |
1 | 0 | 0 | 1.000 | - | 17 | 3 | 1 | 0 | 1 | 0.188 | 1.000 |
1 | ロッテ |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 17 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0.241 | 1.000 |
1 | ソフトバンク |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 17 | 13 | 5 | 1 | 0 | 0.378 | 5.000 |
1 | DeNA |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 17 | 3 | 2 | 1 | 0 | 0.324 | 2.000 |
1 | ORIX |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 17 | 4 | 0 | 0 | 1 | 0.286 | 0.000 |
1 | 日本ハム |
1 | 0 | 0 | 1.000 | 0 | 17 | 2 | 1 | 2 | 0 | 0.290 | 1.000 |
7 | ヤクルト |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 17 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0.250 | 2.250 |
7 | 西武 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 17 | 1 | 3 | 0 | 1 | 0.133 | 3.000 |
7 | 楽天 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 17 | 2 | 3 | 2 | 0 | 0.167 | 1.000 |
7 | 巨人 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 17 | 1 | 2 | 0 | 1 | 0.156 | 2.250 |
7 | 中日 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 17 | 5 | 13 | 2 | 0 | 0.342 | 11.250 |
7 | 広島 |
0 | 1 | 0 | 0.000 | 1 | 17 | 0 | 4 | 0 | 1 | 0.069 | 4.500 |
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
阪神 |
32 | 14 | 1 | 0.696 (↑0.007) | - (-) |
96 | 192 (+3) | 132 (+1) | 26 (-) | 24 (+1) |
0.252 (↓0.001) | 2.610 (↑0.03) |
2 (-) |
DeNA |
25 | 19 | 1 | 0.568 (↑0.01) | 6 (-) |
98 | 181 (+3) | 168 (+2) | 42 (+1) | 8 (-) |
0.264 (↑0.001) | 3.560 (↑0.03) |
3 (-) |
広島 |
24 | 23 | 0 | 0.511 (↓0.011) | 8.5 (↓1) |
96 | 165 (-) | 160 (+4) | 33 (-) | 21 (+1) |
0.245 (↓0.004) | 3.110 (↓0.03) |
4 (-) |
巨人 |
23 | 25 | 0 | 0.479 (↓0.01) | 10 (↓1) |
95 | 178 (+1) | 197 (+2) | 52 (-) | 12 (+1) |
0.247 (↓0.002) | 3.980 (↑0.03) |
5 (-) |
ヤクルト |
17 | 29 | 2 | 0.370 (↓0.008) | 15 (↓1) |
95 | 161 (+1) | 197 (+2) | 43 (-) | 28 (+1) |
0.229 (-) | 3.790 (↑0.03) |
6 (-) |
中日 |
17 | 30 | 0 | 0.362 (↓0.008) | 15.5 (↓1) |
96 | 128 (+5) | 162 (+13) | 20 (+2) | 10 (-) |
0.242 (↑0.003) | 2.990 (↓0.17) |
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ロッテ |
26 | 15 | 2 | 0.634 (↑0.009) | - (-) |
100 | 155 (+2) | 120 (+1) | 26 (+2) | 25 (-) |
0.237 (-) | 2.640 (↑0.04) |
2 (-) |
ORIX |
27 | 19 | 2 | 0.587 (↑0.009) | 1.5 (-) |
95 | 187 (+4) | 151 (-) | 38 (-) | 19 (+1) |
0.263 (-) | 2.970 (↑0.07) |
3 (-) |
ソフトバンク |
24 | 18 | 2 | 0.571 (↑0.01) | 2.5 (-) |
99 | 160 (+13) | 147 (+5) | 28 (+1) | 21 (-) |
0.243 (↑0.003) | 3.170 (↓0.04) |
4 (-) |
日本ハム |
22 | 27 | 0 | 0.449 (↑0.011) | 8 (-) |
94 | 157 (+2) | 162 (+1) | 34 (+2) | 26 (-) |
0.222 (↑0.001) | 2.910 (↑0.04) |
5 (-) |
西武 |
19 | 27 | 1 | 0.413 (↓0.009) | 9.5 (↓1) |
96 | 132 (+1) | 161 (+3) | 32 (-) | 29 (+1) |
0.231 (↓0.002) | 3.120 (-) |
6 (-) |
楽天 |
17 | 27 | 1 | 0.386 (↓0.009) | 10.5 (↓1) |
98 | 131 (+2) | 170 (+3) | 39 (+2) | 36 (-) |
0.208 (↓0.001) | 3.230 (↑0.05) |
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