阪神(☆4対1★)巨人 =リーグ戦8回戦(2023.05.28)・阪神甲子園球場=
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巨人
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阪神
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勝利投手:才木 浩人(3勝3敗0S)
(セーブ:湯浅 京己(0勝0敗6S))
敗戦投手:田中 千晴(1勝3敗0S)

本塁打
【巨人】秋広 優人(4号・7回表ソロ)
【阪神】ミエセス(3号・4回裏ソロ)

  DAZN
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◆阪神が8連勝。阪神は4回裏、ミエセスのソロで先制する。同点とされた直後の7回には、ノイジーと大山の連続適時打で3点を挙げ、再びリードを奪った。投げては、先発・才木が8回途中1失点の好投で今季3勝目。敗れた巨人は、先発・松井が試合をつくるも、打線が援護できなかった。

◆巨人ルーキーの松井颯がプロ2度目の登板も白星を目指す。同投手は21日中日戦で初登板初勝利を記録。巨人新人の初登板初勝利は14人目となったが、過去13人のうち2戦2勝は39年中尾、57年藤田(3戦3勝)60年青木(4戦4勝)00年高橋尚(3戦3勝)05年野間口、15年高木勇(3戦3勝)の6人だけ。松井が7人目、大卒新人では球団初となる2戦2勝をマークできるか。

◆巨人萩尾匡也外野手(22)、北村拓己内野手(27)、香月一也内野手(27)の3選手が、1軍に合流した。ドラフト2位ルーキー萩尾は、開幕2軍スタートもイースタン・リーグで40試合に出場し打率3割6分1厘、4本塁打をマーク。北村は直近5試合で11打数6安打、香月も打率3割をキープしている。原辰徳監督は「好調3人衆だね」と2連敗中のチームにカンフル剤となる活躍を期待した。また、捕手は大城卓と小林の2人体制になるが、有事の際は香月を第3捕手として起用する考えを示した。

◆"巨人の松井"が甲子園で快音を響かせた。21日の中日戦(東京ドーム)でセ・リーグでは史上初となる育成新人の初登板初勝利を収めた松井颯投手(22)が、プロ初ヒットを記録した。3回2死、ここまでパーフェクト投球に抑えられていた阪神才木の151キロ直球にバットをうまく合わせて左前打。投手ながらチーム初安打を放った。記念ボールは阪神の二塁手中野から巨人ベンチに渡り、小林誠司捕手が大事そうに受け取った。

◆阪神才木浩人投手(24)が巨人秋広優人内野手(20)に同点ソロを被弾した。1点リードの7回の先頭。1-0から133キロのスライダーを弾丸ライナーで右翼席へ運ばれた。初回から5回まで毎回三振を奪う三振ショーを披露。3回2死での吉川への空振り三振から、4回坂本、秋広、岡本を三振。5回先頭の大城卓も空振り三振と5者連続三振も奪ったため、もったいない1発となった。

◆メガゴジラが聖地の空気を一変させた。巨人秋広優人内野手(20)が甲子園初アーチで試合を振り出しに戻した。4試合連続でクリーンアップとなる「3番左翼」で先発。1点を追う7回先頭、ここまで投手松井の1安打に抑えられていた阪神才木を捉えた。2球目の内角スライダーをすくい上げ、右翼ポール際へ運ぶ4号ソロ。ひと振りで同点に追い付いた。「ピッチャーが頑張っていたので、なんとか援護したかった。同点に追いつくことができてよかったです。また次も頑張ります」と振り返った。秋広は試合前時点で甲子園で4安打を放っていたが、ホームランは初。6試合連続安打となるアーチで満員の甲子園を沈黙させた。

◆阪神新助っ人のシェルドン・ノイジー外野手(28)が勝ち越し適時打を放った。1-1で迎えた7回1死満塁の第4打席。カウント0-1から巨人4番手三上の変化球を捉え、二遊間を破る適時打で1点を獲得した。さらに、4番大山悠輔内野手(28)が左翼への2点二塁打で巨人を突き放した。

◆巨人ドラフト2位の萩尾匡也外野手(22)がプロ初出場初スタメンで3打席目に初安打を放った。3点を追う8回先頭、阪神才木に追い込まれながらも3球ファウルで粘り、8球目の151キロ直球を強振。遊撃手木浪のグラブの下を抜ける左前打となった。木浪が捕球すると思った萩尾は全力で一塁を駆け抜けた。記念ボールは阪神の二塁手中野から巨人ベンチへ。しかし、小林が捕球し損ねてカメラマン席へ落下。危うく"紛失危機"だったが、小林が自ら拾い上げて大事そうに受け取った。▽巨人松井(5回1失点の粘投も2勝目ならず。3回2死には左前へプロ初安打)「ミエセスの(本塁打の)1球は反省しないといけないと思うけど、2回ピンチがあった中で粘れたのはよかった」

◆首位阪神が、今季最長となる8連勝で交流戦前最後のゲームを飾った。46試合を終え、31勝14敗1分け。貯金は今季最多17となった。7連勝から1敗を挟んで、今度は破竹の8連勝。今季5度目の同一カード3連勝で、直近16試合は15勝1敗と勢いが止まらない。5月は月間18勝となり、月間勝利数の球団記録まで、あと2勝。5月は残り2試合あり、タイ記録のチャンスがある。試合は本塁打で動いた。両軍無得点の4回2死。ヨハン・ミエセス外野手(27)が、巨人松井から左翼へ先制の3号ソロを放った。出場2試合連続となるアーチで主導権を握った。先発才木浩人投手(24)は5回まで毎回奪三振。3回2死から5回1死まで5者連続三振を奪うなど、波に乗っていた。捕まったのは7回。先頭の巨人秋広に内角133キロを捉えられると、打球は弾丸ライナーで右翼席へ。4号ソロで同点に追いつかれた。ただ、勢いに乗る虎は、このまま黙っていなかった。7回、安打に相手失策、四球も絡み1死満塁。ここで3番シェルドン・ノイジー外野手(28)が中前適時打を放ち、勝ち越した。なおも満塁機で、4番大山悠輔内野手(27)が2点適時二塁打。巨人を突き放した。才木は8回も続投。自己最長7回2/3を投げ、1失点。トミー・ジョン手術から復帰後最多となる122球を投げ抜く熱投で10奪三振を奪い、リリーフ陣に後を託し、3勝目を挙げた。巨人戦の同一カード3連勝は22年8月19日~21日(東京ドーム)以来で、甲子園には限れば18年5月25日~27日以来だ。8連勝は21年4月9日~20日以来、2年ぶり。30日からは交流戦が開幕し、阪神は西武と敵地での3連戦からスタートする。

◆巨人が阪神との「伝統の一戦」で屈辱の同一カード3連敗を喫し、借金生活へ再突入した。抜てきした若手は存在感を示した。この日初昇格したドラフト2位の萩尾は「7番中堅」でプロ初出場初スタメンに置くと、3打席目の3点を追う8回先頭、左前打でプロ初安打を放った。先発の育成ルーキー松井は、4回にミエセスに先制ソロを浴びるも、5回5安打1失点と粘投。さらに打っても3回2死、パーフェクト投球に抑えられていた阪神才木の151キロ直球にバットをうまく合わせて左前打。投手ながらチーム初安打でプロ初安打を記録した。8番の門脇と2番手の田中千と合わせて4人のルーキーが出場した。さらに20歳で3番を務める秋広も1点を追う7回先頭、阪神才木の内角スライダーをすくい上げ、右翼ポール際へ運ぶ一時同点の4号ソロ。甲子園初アーチをかけ「ピッチャーが頑張っていたので、なんとか援護したかった」と振り返った。メガゴジラの1発で追いついたが、7回にノイジーと大山の適時打で3点を献上。そのまま逃げ切られて、同一カード3連敗、甲子園では4連敗となった。借金1で19日以来、9日ぶりの借金生活へ再突入となった。

◆巨人原辰徳監督が勝負手に出た。3点を追う8回、先頭萩尾匡也外野手(22)が、三遊間を抜け左前へプロ初安打を記録した。2者連続打ち取られ、投手・三上の打席で代打・梶谷を送った。対する阪神も、左腕・岩貞にスイッチ。すると、代打の代打でウォーカーが送られた。初球、直球を見逃すと、2球目のスライダーをファウルで、2球で追い込まれた。最後は再び低めのスライダーを打ちに行き、空振り三振。勝負手は実らず、追い上げることはできなかった。

◆守護神が"職場"に帰ってきた。阪神湯浅京己投手(23)が、4月13日巨人戦(東京)以来、45日ぶりのセーブを挙げた。3点リードの9回に登板し、チーム8連勝を導いた。9回表、1度は代役守護神を務めていた岩崎の登場曲が流れたが、出てきたのは背番号65だった。甲子園はざわめきから、大歓声に変わった。右腕コンディションから復活した右腕は26日に1軍再昇格。「楽な場面で」と想定していた岡田監督は、いきなり同日の巨人戦、1点リードの8回に投入したが、湯浅は期待に応え無失点で復帰登板を終えていた。代役守護神を務めていた岩崎らに「これからは僕がブルペンを支えていけるように」と誓っていた23歳。有言実行の6セーブ目を挙げた。

◆阪神才木浩人投手(24)が自己最長の7回2/3 3安打1失点の好投で今季3勝目を挙げた。初回から5回まで毎回三振を奪うペース。3回2死での吉川への空振り三振から、4回坂本、秋広、岡本を三振。5回先頭の大城卓も空振り三振と5者連続三振で巨人打線に仕事をさせなかった。1点リードで迎えた7回に秋広に一時同点となるソロを被弾。それでも、7回の攻撃でシェルドン・ノイジー外野手(28)と大山悠輔内野手(28)の適時打で3点を返した。右腕は援護もあり、8回をゼロに抑えた。奪った三振は10個でトミー・ジョン手術から復帰後最多の122球を投げきった。打撃では、5回の先頭打者でフェアゾーンギリギリで球が止まったラッキーな三塁内野安打でHランプをともした。背番号35が8連勝がかかった試合で試合を作り、交流戦前最後の試合を締めた。

◆阪神湯浅京己投手(23)が、4月13日巨人戦(東京)以来、45日ぶりのセーブを挙げた。3点リードの9回に登板し、チーム8連勝を導いた。9回表、1度は代役守護神を務めていた岩崎の登場曲が流れたが、出てきたのは背番号65だった。甲子園はざわめきから、大歓声に変わった。プチハプニングもなんの、無失点で試合を締めた。湯浅は「流れたんですか? 全然知らなかった(笑い)」と笑顔。「途中変わったでしょ。戻りましたよね?」と、気にしていない様子だった。

◆阪神才木浩人投手(24)が自己最長の7回2/3 3安打1失点の好投で今季3勝目を挙げた。初回から5回までは毎回三振を奪う、奪三振ショー。8回途中に交代を告げられ、ベンチへ帰ると観客から万雷の拍手を送られた。岡田監督は右腕の力投に「もう十分や、そんなもん。まあスリーアウトでベンチ帰るよりも、あの形の方がみんな見てくれるで。しっかりと見てくれてるよ。そういうもんや。スリーアウトやったらバー言うてるだけやけど。あっこやったらみんな見てくれてるで、拍手して」とたたえた。

◆阪神才木浩人投手(24)が、8回途中1失点で3勝目を挙げた。トミー・ジョン手術後最多の122球。10奪三振の熱投だった。ヒーローインタビューでは、7回に決勝打を放ったシェルドン・ノイジー外野手(28)に向け「アイラブユー!」と絶叫。ノイジーも「アイラブユートゥー!」と返し、虎党の大歓声を呼んだ。才木は「僕の隣にいるノイジーさんが、素晴らしいバッティングをしてくれたので、すごく楽に投げることができました」と感謝した。

◆首位阪神が、今季最長となる8連勝で交流戦前最後のゲームを飾った。46試合を終え、31勝14敗1分け。貯金は今季最多17となった。7連勝から1敗を挟んで、今度は破竹の8連勝。今季5度目の同一カード3連勝で、直近16試合は15勝1敗と勢いが止まらない。5月は月間18勝となり、月間勝利数の球団記録まで、あと2勝。5月は残り2試合あり、タイ記録のチャンスがある。岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。(テレビインタビュー)-今季初の8連勝「おーう、そうですね」-今日はどんな感じで試合を見ていたか「いや、才木。前回もね、よかったんで。安心してみてましたけど。はい。今日は」-才木は8回途中1失点、10奪三振。先発投手にもしっかり勝ちがついた「そうですね。あの、またちょっと、なかなか点がとれなかったんですけど。まあ、今日はうまく、久々に出てきたミエセスがホームランを打って。(才木は)三振を取るから球数がねえ、多くなるんで。それは仕方ないんですけど。ほんと、今日なんかは完封をしてほしかったけど。あの1点はちょっと余分やったですね」-ミエセスは複数安打でホームランも大きかったですね「いや、あのう、まあ(松井は)オープン戦で(対戦が)、あったんですけど。まあ、最後の方に投げたピッチャーだったんですけど。ミエセスは1回、当たって(対戦しての意味)、サードにスライダーをいい感じで打っていたんで。昨日からミエセスは(スタメンと)決めていたんですけどね」-同点に追いつかれたあと、ノイジー、大山も続きました「いやいや、木浪にね。(才木は)続投させる予定だったんですけど、才木もね、あの『行きたい』ということで一致したんで。まあ木浪に絶対に塁に出ろ、と言ったら出たんで。まあ、あれは1アウトセカンドになってね。また1、2番でね、そういう形を作りたかったんで、まあ、向こうのミスもあったですけど、いい形で点が入ったと思いますね」-連勝の中で、上位、中軸、下位としっかりつながって得点をしている「クリーンアップも最後にやっとね。5番バッターだけ打たないけど。まあ、1人ぐらいはいいかな」-湯浅が試合を締めた「いや、岩崎もまたブルペンで見なかったし。3点あったんでね。今日の方が、ヒットは打たれたけど、ボールの感じは良かったと思うし、連投はしてないですけど、1日空くので、どんどん投げることによって自分の一番良いときの感覚が戻ってくると思うので、湯浅はこれからどんどん投げさせたいと思いますね」-8連勝で5月は18勝4敗で貯金14「いやこれは全然できすぎ、できすぎですよ、それはね。4月の貯金3つも上出来だなと思ったんですけど。形的に先発も頑張る、打線もうまく点が取れる、うまくかみ合っているのがこういう結果になっているのがこういう結果になっているんじゃないですかね」-良い形で交流戦に向かえる「そうですね、ええ。まあ、あんまり対戦がない(チームとの)交流戦ですけど、だから、自分たちの野球をするというか、基本でね、相手のデータもあまりないと思うので、きっちりとした野球をやっていけばいいと思いますね」(自ら切り出し)「言うの忘れた。(解説していた)ABC(朝日放送)で負けんで良かったって...」(ペン囲み)-才木は球数か「そうやなあ。124、(術後)最高らしいけど、今までで。もう1人もあったけど、まあそんなに。梶谷やったら打たすかなと思たけど、中野やったら外国人出てきよるなと思たけど」-最後は本人も投げたそうだった「もう十分や、そんなもん。まあスリーアウトでベンチ帰るよりも、あの形の方がみんな見てくれるで。しっかりと見てくれてるよ。そういうもんや、だからな。スリーアウトやったらバー言うてるだけやけど。あこやったらみんな見てくれてるで、拍手して」-同じ7回でも昨日の大竹は代打。今日は続投させた「いやいや、あのホームランはなあ。左にあそこでホームランはちょっと予定外やったけどなあ。だから、まあ、当然完投能力もあるし、別に疲れてたいうわけでもないから。ちょうど100ぐらいやったんかなあ。オレも当然行かすつもりで木浪に絶対出ろって言ったんだけど、1回本人に聞いてみてって言ったら、『もう行かしてください』だったから。だからそれやったら当然ね、木浪がうまいこと塁出たからね」-この3連戦は7回に集中打が出てる。接戦でも勝てるという自信につながってるか「いやいや、やっぱりピッチャーが代わって、あれよ。だってブルペンピッチャーばっかりやもんな、点入れてんのは。まあ、昨日はな。でも、最初の1点はあれ(先発から)やったけど、追加点とかはやっぱなあ。そのへんでやっぱり、先発も疲れてくる、ブルペン陣も勝ちパターンでそんないいピッチャーは、あの7回にはいけないとかな。いろいろ。だから7回ってそういうふうに何か起きるんじゃないかなあ」-ノイジー、大山とクリーンアップできっちり「うん。そうそうそう。ランナーいなかったら、しょうもないバッティングするけどなあ。まあ、でもノイジーも打たんでも最後に打つやろ。あれ、あ、最後の打席で打つよなあ。で、その時、ランナーいてる時になあ」-大山も「そうやなあ。久しぶりやないか。ああいうランナーがたまってる時って。ちょっと昨日、一昨日って1、2番があんまり出んかったからな」-巨人も3カード連続勝ち越しで、勢いよく甲子園に乗り込んできた「まあ、勢いだけじゃ勝たれへんで(笑い)。勢いよかって勝つんじゃないわ。いやいや、まあ、相手...。まあ、きっちりと自分らの野球ができてるいうことちゃう? 先発がここまで頑張ってっていうかな。だから、バントとか決める時は決めたり。普通のセオリー通りに、そんな奇襲なんかしてないわけだから。当たり前のことを当たり前にできてるっていうことやろな」-9回の併殺を喜んでいた「ああ、やっぱ大きいよなあ。左バッターでなあ、あの高いバウンドでゲッツー取れるのは大きいよ、おーん。」-二遊間の成長を感じる「そうやなあ、あんまり、ゲッツー崩れないからな、今年はね」-湯浅はこの位置で「いや、まだわからん、まだ。まだまだ、本調子やないよ。だから、まあ、本調子になればな、後ろにやってもいいけど。まあ、岩崎もちょっと休めたからな。そら、岩崎のほうが調子ええよ」-岩崎は今日は使う予定は「いや、もうなかった」-最初から「昨日、『今日もう休みや』というといた。湯浅はな、今日はちょっと1日あいたから。ちょっと湯浅はまずもって、投げなあかんわ。投げてもっと良くなると思うけどな。投げていくことによってな」-交流戦にいい形では入れる。このままの勢いで「そらもう、普通の流れで。まあ、ちょっとDHとかなるからな、おーん」-DH候補も多い「いや、そうでもないよ。2人しかいないやん。勝手に人数つくんなよ(笑い)」

◆3勝目を挙げた阪神才木浩人投手(24)が、ムチャぶりに応えてみせた。ノイジー、湯浅と並んだヒーローインタビュー。決勝打を放った助っ人に向け「英語でコメントを」と求められ「アイラブユー!」と叫んだ。「体が勝手に発しました」と照れ笑い。ノイジーから「アイラブユートゥー!」と返され、甲子園は沸きに沸いた。自己最長7回2/3を投げ3安打、10奪三振、1失点。7回、巨人秋広に同点ソロを浴びても「あのホームランはしょうがない」と切り替えた。トミー・ジョン手術後、最多となる122球の力投。熱い投球を見せたから、仲間はラブコールに応えてくれる。キャンプから追求してきたのは「真っすぐらしい真っすぐ」。シュート成分が少なく、強振されてもファウルを取れるボールを目指してきた。「相手を差し込めるようなボールが理想なんです」。手首が寝てしまい、横振り気味のリリースを修正。上からたたきつける感覚を、キャッチボールから体に覚え込ませた。意図せず直球がスライドする「真ッスラ」が武器の村上も「本当は才木みたいなきれいな真っすぐを投げたい」とうらやむ極上の直球で、押しに押した。7回で球数は101球に達していたが「いかせてください」と首脳陣に思いを伝え、7回裏の打席へ。8回2死一塁で途中降板したが、スタンドからは万雷の拍手が降り注いだ。岡田監督は「もう十分や。スリーアウトでベンチ帰るよりも、あの形の方がみんな見てくれるで。拍手して」とニヤリ。「完投能力もあるし、(8回は)行かすつもりやった」と期待は大きい。21日に1軍再昇格後、2戦2勝。いずれも1失点しており、背番号35は「点を取られ続けているので、そろそろゼロで。もちろんいくなら9回ゼロとか、そういうピッチングできるように頑張りたい」と堂々の完封宣言だ。決してムチャぶりではない。才木なら、できる。【中野椋】

◆阪神の新助っ人ヨハン・ミエセス外野手が、出場2戦連発で甲子園初アーチとなる3号ソロを放った。両軍無得点の4回2死から、巨人松井の高め148キロ直球を引っ張り、左翼席へ放り込んだ。大歓声を浴びながら、おなじみの「ギャルピース」を連発しながらダイヤモンドを一周。「相手投手の一番いいボールを打つことができたよ。いいホームランになってくれたね」と喜んだ。新相棒をゲットした。5月中旬に大山のバットを借りて練習を実施したといい、「練習から使ってみていい感覚だったので、試合でも使いたいと思った」と、前回25日ヤクルト戦(神宮)で左中間への1発をマーク。その後も継続して使用。2回1死一塁からも左前打を放ち、来日2度目のマルチ安打にもつながった。3試合ぶりのスタメン起用について岡田監督は「昨日から決めていた」と明かした。代打で出場した3月22日の敵地でのオープン戦で、松井と1度だけ対戦機会があり、結果は三塁手のエラーでの出塁だったが、指揮官は「サードにスライダーをいい感じで打っていたんで」と理由を説明した。見事に期待に応える活躍ぶりをみせ、8連勝に貢献した。【古財稜明】

◆阪神大山悠輔内野手がダメ押しの2点二塁打を放った。ノイジーが勝ち越し打を放った直後の7回1死満塁。三上の直球を左翼へ運び、終盤で巨人を突き放した。この日は2安打で打率も3割台に乗せた。「1点勝ち越しで回してくれたシェル(ノイジー)に感謝したい。才木のためにと思って1点でも多く、という気持ちで打席に入った。結果、3点取れてなんとか助けられたかなと思います」と振り返った。チームは8連勝も虎の主砲は地に足をつけている。「本当に良い時はちょっとしたことで崩れてしまうことを経験している。交流戦に入ってなかなか戦わないチームと対戦するので、良い準備をしていきたい」と切り替えた。

◆プチハプニングすら味方に変える。阪神湯浅京己投手(23)がリリーフカーに乗ると、岩崎の登場曲が流れてきた。右腕が甲子園右翼後方から姿を現す。ざわつきは一瞬、音楽が止まると大歓声に変わった。9回に背番号65が帰ってきた。「緊張したけど、うずうずもしていました」。先頭坂本に左前打を浴びたものの併殺で切り抜けた。巨人の上位打線を無失点。3点リードを守り、45日ぶりの6セーブ目だ。右腕コンディション不良でリハビリ中は「うずうず」を抑えるのに必死だった。「早く投げたい」「1軍に行きたいなあ」。投げたいけど投げられない。頭では分かっていても、体は今にも動き出しそうだった。「できない時ほど、『アレやっちゃダメ』って言われるほど、やりたくなるじゃないですか」おもちゃを取り上げられた子どものような顔でつぶやいた日もあった。自宅の机には、いつもボールを置いている。「投げられない時は触りたくなるもんじゃないですか」。欲求をなんとか満たす日々とは、もうおさらばだ。8回に登板した26日の復帰戦から2戦連続無失点。岡田監督は今後の守護神について「まだ分からん。本調子になれば後ろにやってもいいけど。そら岩崎の方が調子ええよ」と、2日連続で休養した左腕との状態を比較しての起用になると示唆した。我慢した分、23歳は投げ続けて9回に戻る。【中野椋】

◆阪神シェルドン・ノイジー外野手(28)が気持ちを落ち着かせ、値千金の勝ち越し打を放った。同点で迎えた7回1死満塁で巨人三上のスライダーを逃さず、二塁に直撃する中前適時打で1点を返した。4万人越えの観客も勝ち越しヒットにお祭り騒ぎ。「甘いボールをしっかり捉えようと思った。なんとか打球を上げて打点を挙げることが一番大事だったので、しっかり強い打球で打つことができた」と手応え十分だった。冷静さを保ち続けた。5回1死一、二塁のチャンスで右飛と打てず、バットをたたきつけて悔しさをあらわにした。だが、その感情を引きずらなかった。「逆に頑張り過ぎないようにと思っていた。ヒットがほしがるんじゃなくて、しっかり落ち着いてバットを出すことを意識しました」。リラックスすることを心がけ、チームを勝利に導いた。ヒーローインタビューでは、才木との相思相愛ぶりも見せた。8回途中1失点と好投した才木がノイジーへ「アイラブユー!!」とラブコール。助っ人も「アイラブユートゥー!」とファンを沸かせた。お立ち台で抱えたトラッキーのぬいぐるみは試合後、現地観戦していた長男スローン君に手渡した。スローン君はぬいぐるみを持って大喜び。試合では真剣なまなざしだった助っ人が、パパの顔になってほほ笑んでいた。「うれしいですね」。家族の笑顔が何よりもパワーの源だ。次カードは、初対戦の西武との交流戦が始まる。「相手が誰であろうと自分の仕事をする。しっかりプレーをしてチームの勝利に貢献したい」。新助っ人がもっとチャンスで打ちまくる。【三宅ひとみ】

◆巨人ドラフト2位の萩尾匡也外野手がプロ初出場初スタメンでプロ初安打を放った。3点を追う8回先頭、阪神才木から粘り、8球目の151キロ直球を強振。遊撃手木浪のグラブの下を抜ける左前打となった。記念球もしっかり受け取り「第1歩ですし、自分がやりたかった勝利に貢献というところが、今日はできなかった。もっともっと成長しなきゃなと思ってます」と先を見据えた。

◆もう止まらん! 阪神が巨人相手に甲子園では5年ぶりの同一カード3連勝を飾った。今季初の8連勝で、貯金は17。同点に追い付かれた直後の7回に巨人のリリーフ陣を攻略し、ノイジー、大山の連続適時打で3点を奪った。7回に得点を奪えば9連勝。「7回の虎」が、接戦を終盤でことごとくものにしている。交流戦開始時点での2位DeNAとのゲーム差6は、05年の導入以降球団では最大差。セ界敵無しの状態で30日から交流戦に突入する。「7回の虎」が牙をむいた。1-1の同点に追いつかれた直後の7回、先頭の8番木浪が岡田監督の「絶対、塁に出ろ!」指令に応え中前打で出塁。続投と決めていた9番才木のバントは捕手前に失敗も、捕手大城卓の二塁悪送球で無死一、二塁とチャンスを拡大した。1死満塁とし、ノイジーが中前へ勝ち越し適時打、続く大山も左翼線へ2点適時二塁打を放ち、この回3点を奪い試合を決めた。巨人も3カード連続カード勝ち越しと勢いよく甲子園に乗り込んできた。岡田監督は「まあ、勢いだけじゃ勝たれへんで。勢いよかって勝つんじゃないわ」と、3戦ともわずかな隙を突き、いずれも7回に得点を奪った。「先発も疲れてくる。ブルペン陣も勝ちパターンで、そんないい投手は、あの7回にはいけないとかな。いろいろ。だから7回って何かが起きるんじゃないかな」。この日も回またぎの田中千、高梨を攻め、三上から連続適時打。26日の1戦目は7回から登板した鈴木康、27日の2戦目は先発グリフィンをKOし、2番手大江から追加点を奪っている。今季189得点のうち7回は23点。最多の5回25点につぐ2番目に点を稼いでいる。7回に得点すれば9連勝中だ。独走態勢を作り交流戦に向かう。31勝14敗1分け、5月は18勝4敗に指揮官は「全然できすぎ、できすぎ」と素直に快進撃を喜んだ。「先発も頑張る。打線もうまく点が取れる。バント決める時は決めたり。普通のセオリー通りに。当たり前のことを当たり前にできてるっていうことやろ」と、会心の岡田野球に白い歯がこぼれる。貯金17、2位DeNAとは6差で交流戦に入る。「相手のデータもないと思うので、きっちりとした野球をやっていけばいい」と、スタイルを変えずに守りから接戦をものにしていく。18年ぶりの「アレ(=優勝)」へ、勢いではなく確実に1歩ずつ近づいていっている。【石橋隆雄】阪神の巨人戦同一カード3連戦3連勝は、22年8月19~21日(東京ドーム)以来。甲子園では、18年5月25~27日以来、5年ぶり。

◆阪神が巨人相手に甲子園では5年ぶりの同一カード3連勝を飾った。今季初の8連勝で、貯金は17。同点に追い付かれた直後の7回に巨人のリリーフ陣を攻略し、ノイジー、大山の連続適時打で3点を奪った。7回に得点を奪えば9連勝。「7回の虎」が、接戦を終盤でことごとくものにしている。交流戦開始時点での2位DeNAとのゲーム差6は、05年の導入以降球団では最大差。セ界敵無しの状態で30日から交流戦に突入する。阪神は今季の交流戦を、31勝14敗1分けの勝率6割8分9厘の好成績で迎える。2位DeNAとは6差。05年の交流戦導入以降、リーグ戦中断時1位チームのの2位とのゲーム差としては、16年ソフトバンクの6差と並び12球団最大。セの球団では、05年中日の5差を超え最大ゲーム差だ。阪神の貯金は17に達した。リーグ戦中断時の12球団最多は18で、16年ソフトバンク(31勝13敗4分け)17年楽天(30勝12敗)。セ・リーグ球団に限ると過去最多は、21年阪神の16(28勝12敗2分け)。今季は自らの記録を更新した。今月の阪神は18勝4敗の快進撃。月間18勝以上は、14年4月の18勝以来チーム9年ぶり5度目となった。最多は19勝で、64年8月と68年8月の2度。30、31日の西武戦に連勝なら更新だ。

◆巨人が甲子園での「伝統の一戦」で、屈辱的な同一カード3連敗を喫した。18年以来5年ぶり。接戦から歯車が狂い始めたきっかけは、ミスからだった。同点の7回、先頭安打を許し打者は投手の才木。犠打に対し、捕手・大城卓が二塁封殺を狙うも、悪送球で無死一、二塁に拡大させたピンチを付け込まれ、3失点した。原監督は「スコアブックに(失策が)出るプレーでね。本人が一番反省しているところでしょう」。今カードで貯金2から一転、借金生活に入った。3試合で19安打4得点。原監督は「この3連戦、ここ1本がなかなか出なかったですね。もう少し阪神投手陣の研究は必要でしょうね」と話す通り決定打を欠いた。3点を追う8回には、2死一塁で代打・梶谷に対し、阪神は左腕・岩貞にスイッチ。すぐさま代打の代打でウォーカーを送るも3球三振に打ち取られた。一方で、7番中堅に抜てきしたルーキー・萩尾がプロ初安打、20歳の秋広がこの試合唯一の得点で一時同点の4号ソロを放つなど、若い力が躍動した。仕切り直しの交流戦、25日に右太もも裏肉離れから復帰した中田翔を、指名打者での起用を模索する原監督は「戦い方としては今日より明日という形で明日以降も戦う」と巻き返しを図る。【栗田成芳】

◆両軍のスターティングメンバーが発表され、阪神は才木浩人投手(24)が先発する。2軍調整を経て復帰登板となった21日の広島戦(甲子園)は七回途中1失点で2勝目を挙げた。チームの今季初8連勝を懸けたマウンドに上がる。また「6番・右翼」にはヨハン・ミエセス外野手(27)が入った。

◆巨人は初めて出場選手登録されたドラフト2位・萩尾匡也外野手(22)=慶大=が「7番・中堅」でいきなりスタメン起用された。2軍ではイースタン・リーグトップの打率・361をマークするなど絶好調で、2連敗中の打線の起爆剤として期待がかかる。

◆阪神が最初の好機を逃した。二回先頭の大山が右前打を放って出塁。佐藤輝は空振り三振に倒れたが、3試合ぶりにスタメン出場したミエセスが左前打でつなぎ、1死一、三塁の好機を作った。しかし梅野が二飛で2死。木浪は申告敬遠と勝負を避けられ、投手の才木がバッターボックスに向かった。しかし見逃し三振に倒れ無得点。巨人の育成D1位で5月に支配下契約をつかんだ松井(明星大)を打ち崩すことはできなかった。

◆阪神は0-0の四回、ヨハン・ミエセス外野手(27)のソロ本塁打で1点を先制した。巨人の先発・松井が3球目に投じた148キロのストレートを捉え、白球は一直線に左翼スタンドへ。甲子園では初アーチとなる第3号ソロ本塁打で均衡を破った。ベンチに戻り、チームメートとすっかり定着したピースのポーズでハイタッチ。チームの8連勝へ向け勢いをつけた。

◆阪神・才木浩人投手(24)が先発し、奪三振ショーを繰り広げている。150㌔超の直球に武器のフォーク、スライダーなどを交え、巨人打線相手に攻めの投球を披露。三回2死まで無安打投球と圧倒し、投手の松井に左前への初安打を浴びたものの、吉川を空振り三振に仕留めて3死。続けて四回も坂本、秋広、岡本和から三振を奪うと、五回1死の大城卓まで5者連続とし、2死後にはD2位・萩尾(慶大)のバットもフォークで空を切らせた。五回終了時点で毎回の9個とした奪三振は、4月9日のヤクルト戦(甲子園)でマークした自己最多の11個に迫る勢いで積み重ねている。

◆巨人・秋広優人内野手(20)が0-1の七回先頭で同点の4号ソロを放った。内角低めの変化球を振り抜き、弾丸ライナーを右翼席に突き刺した。打線が六回まで才木に1安打に抑えられていた中、貴重な一打で試合を振り出しに戻し「ピッチャーが頑張っていたので何とか援護したかった。同点に追いつくことができてよかった」と汗を拭った。

◆阪神が1-1の同点に追いつかれた直後の七回、シェルドン・ノイジー外野手(28)、大山悠輔内野手(28)の連続適時打で3点を追加した。先頭の木浪が中前打で出塁し、続く先発・才木はそのまま打席へ。バントを捕球した捕手の送球が乱れ無死一、二塁とチャンスは広がった(記録は捕手・大城の失策)。近本は右飛に倒れたが、中野が四球を選んで1死満塁。ここでノイジーが代わった三上の2球目を捉え、中前に運んで勝ち越しに成功。なお満塁の好機で、続く大山が初球を左翼線へ。2点二塁打で、リードを広げて4番の役割を果たした。阪神は巨人との3連戦で3試合続けて七回に得点。ラッキーセブンの大声援に後押しされ、勝負強さを見せつけた。

◆巨人のドラフト2位・萩尾匡也外野手(22)=慶大=が八回の第3打席で、阪神・才木から遊撃への内野安打を放ち、プロ初安打をマークした。イースタン・リーグトップの打率・361をマークしてこの日初めて出場選手登録され、「7番・中堅」でいきなりスタメン起用されていた。

◆阪神・才木浩人投手(24)が先発し、自身最長となる7回2/3を投げて3安打1失点と好投した。中盤までは見事な奪三振ショーだった。巨人打線相手に150㌔超の直球、武器のフォークやスライダーなどを交え、攻めの投球を披露。無安打投球を三回2死まで続け、投手の松井に左前への初安打を浴びたあとは1番・吉川を三振に斬り、四回の坂本、秋広、岡本和からの三者連続を挟み、五回1死の大城卓まで5連続K。2死後にはD2位・萩尾(慶大)のバットもフォークで空を切らせ、五回終了時点で毎回の9奪三振と圧倒した。1死から初めて四球を与えた六回も後続の吉川、坂本を抑えて無失点。1―0の七回に先頭の3番・秋広に投じた内角へのスライダーは右翼席に運ばれ、悔やまれる1球となったが、後続の3人を抑えて最少失点で乗り切った。直後の攻撃では無死一塁で代打を送られず、バントしたゴロが捕手の二塁への悪送球を誘い、3点の勝ち越しに〝貢献〟。続投した八回はプロ入り後初めて臨んだイニング。先頭の萩尾に左前打を許すも、続く門脇を空振り三振に斬って奪三振数を2桁に乗せ、中山は三邪飛に抑えた。ここで岡田監督はベンチを出て、交代。122球の熱投に、スタンドからは大きな拍手を送られた。

◆阪神が終盤に勝ち越し、今季最長の8連勝をマークした。四回にミエセスが甲子園初アーチとなる3号ソロを放って先制。同点に追いつかれたが、七回に1死満塁の好機を作ると、ノイジーが勝ち越しの中前適時打を放った。両助っ人の躍動に、続く4番・大山が左翼線へ2点二塁打を放って追加点。リードを広げた。 先発した才木はプロ入り後最長の7回2/3を投げ、3安打1失点。三回2死の吉川から5者連続三振を奪うなど、直球、変化球ともにさえ渡った。八回2死一塁としたところで、2番手・岩貞にマウンドを託したが、122球の力投にスタンドからは大きな拍手が送られた。九回は湯浅が締め、4月13日の巨人戦(東京ドーム)以来の今季6セーブ目をマークした。 阪神は怒涛の8連勝で、今季5度目の同一カード3連勝。直近16戦15勝1敗で貯金を17とし、30日の西武戦から交流戦に突入する。

◆阪神が今季初の8連勝で、球団5度目の月間18勝に到達した。同点に追いつかれた直後の七回1死満塁から、シェルドン・ノイジー外野手(28)、大山悠輔内野手(28)の連続適時打で突き放した。才木浩人投手(24)は7回2/3を投げて、3安打10三振1失点で3勝目(3敗)。九回は湯浅京己投手(23)が締めて、4月13日の巨人戦(東京D)以来のセーブを挙げた。チームは2連続の同一カード3連勝で、貯金は最多を更新する「17」。7連勝→1敗後、8連勝とし、16戦15勝の直近成績で30日の西武戦(ベルーナD)から交流戦に突入する。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=31勝14敗1分、観衆=4万2618人)。★テレビインタビュー編(抜粋)ーー連勝の中で上位、中軸、下位がつながっている「クリーンアップも最後にやっとね。5番バッターだけ打たないけど。(佐藤輝が4打数無安打)おーん。まあ、1人ぐらいはいいかな」ーー5月18勝4敗で貯金14「全然できすぎ、できすぎですよ。4月の貯金3つも上出来だなと思ったんですけど。先発も頑張る、打線もうまく点が取れるのが、こういう結果になっているんじゃないですかね」ーー良い形で交流戦に向かう「あんまり対戦がない交流戦ですけど、自分たちの野球をするというか、基本でね、相手のデータもあまりないと思うので、きっちりとした野球をやっていけばいいと思いますね。」★ペン囲みーー最後は才木も投げたそうだった「もう十分や、そんなもん。スリーアウトでベンチ帰るよりも、あの形の方がみんな見てくれるで。しっかりと見てくれてるよ。そういうもんや。あこやったらみんな見てくれてるで、拍手して」ーーこの3連戦は七回に集中打「ピッチャーが代わって、アレよ。だってブルペンピッチャーばっかりやもんな、点入れてんのは。ブルペン陣も勝ちパターンでそんないいピッチャーは、七回には行けないとかな。だから何か起きるんじゃないかなあ。」ーーノイジー、大山とクリーンアップできっちり「ランナーいなかったら、しょうもないバッティングするけどなあ。でもノイジーも打たんでも最後に打つやろ。アレ。最後の打席で打つよな。その時、ランナーいてる時になあ」ーー大山も「久しぶりやないか。ランナーがたまってる時って」―ーー巨人も3カード連続勝ち越しで甲子園に乗り込んできた「まあ、勢いだけじゃ勝たれへんで(笑い)。勢い良かって勝つんじゃないわ。いやいや、まあ、相手...。きっちりと自分らの野球ができてるいうことちゃう? 先発がここまで頑張って。バントとか決める時は決めたり。普通のセオリー通りに、奇襲なんかしてないわけだから。当たり前のことを当たり前にできてるっていうことやろな」ーー九回の併殺を喜んでいた(九回無死一塁で秋広を二ゴロ併殺)「やっぱ大きいよなあ。左バッターでなあ、あの高いバウンドでゲッツー取れるのは大きいよ」ーー二遊間の成長「あんまり、ゲッツー崩れないからな、今年はね」ーー湯浅はこの位置で「まだわからん。本調子やないよ。本調子になればな、後ろにやってもいいけど。岩崎もちょっと休めたからな。そら、岩崎の方が調子エエよ」ーー岩崎は使う予定は「もうなかった」ーー最初から「昨日、『今日もう、休みや』と言うといた。湯浅はまずもって、投げなアカンわ。投げてもっと良くなると思うけどな。投げていくことによってな」ーー交流戦にいい形では入れる「そらもう、普通の流れで。ちょっとDHとかなるからな、おーん」ーーDH候補も多い「そうでもないよ。2人しかいないやん。勝手に人数つくんなよ(笑い)」

◆阪神が今季初の8連勝で、球団5度目の月間18勝(4敗)に到達した。同点に追いつかれた直後の七回1死満塁、シェルドン・ノイジー外野手(28)、大山悠輔内野手(28)の連続適時打で突き放した。才木浩人投手(24)は7回2/3を投げて、3安打10三振1失点で3勝目(3敗)。九回は湯浅京己投手(23)が締めた。試合後のヒーローインタビューでは才木、ノイジー、湯浅が登場。アナウンサーから、ノイジーに対して英語でのコメントを求められた才木は「アイラブユー」と語って抱き着くと、大爆笑。一方、N砲は「「アイラブユー、トゥー」。2人のやり取りがチームの現状を物語っている。

◆阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(54)は阪神・才木浩人投手(24)を絶賛すると同時に、八回の続投については疑問を呈した。才木はカーブをうまく使っていた。ウイニングショットは真っすぐとフォークだが、そこに交えた遅い球が打者にとってすごく邪魔になっていたようだ。タイミングをずらすためのアクセントになって、巨人打線は秋広の本塁打以外、捉えることができていなかった。七回に3点を勝ち越した時点で交代させるべき。八回に先頭打者を出したタイミングでの交代でもいい。八回は真っすぐは引っ掛かり、フォークはすっぽ抜けてしまっていた。惰性の1イニングは不要だ。シーズンは長いので、投手はいいイメージを持ったまま交代させてあげることが重要。救援陣は登板間隔が空いている投手もいたし、日曜日の試合だったから翌日は休養日。救援投手を投入できる日だった。さらにいえば救援陣の連投は避けたいが、その一方で登板間隔を空け過ぎないことも大事だ。チームとしては最高の状態で交流戦に突入できる。まだ経験という点では不安な部分を持つ投手がいるのも事実。つまり、打たれたら交代させやすいと考えればいい。交流戦をうまく乗り切れば、一気に「アレ」への視界は広がるだろう。

◆巨人のドラフト2位・萩尾匡也外野手(22)=慶大=が「7番・中堅」でプロ初先発し、プロ初安打を放った。3点を追う八回先頭で遊撃のグラブをかすめる左前打。この日1軍に合流したばかりの新人は「何とか出塁しようという気持ちだった。本当に第一歩」と振り返った。東京六大学の昨秋のリーグ戦で三冠王に輝き、イースタン・リーグでは出場40試合で打率・361を記録。原監督は「凡打のときも内容が非常に良かった」と評価した。初めて甲子園でプレーした萩尾は「応援がすごい。ベンチの声が全く聞こえない。そういう中で勝たないといけない。もっともっと成長しないと」と決意を新たにした。

◆阪神のヨハン・ミエセス外野手(27)、シェルドン・ノイジー外野手(28)の新外国人がそろい踏みの活躍で8連勝を引き寄せた。まずはミエセス。ライナーで左翼スタンドへ。ドレッドヘアーを揺らしダイヤモンドを一周する姿に、球場中から大歓声が送られた。「ファンの熱い声援の中で、そういう祝福を受けたことをとてもうれしく思います」0―0の四回に均衡を破った。2死から松井の直球を捉え、鋭い一打が一直線に柵の向こうへ。甲子園初アーチとなる3号ソロを放ち、すっかり定着した「ギャルピース」で喜びを分かち合った。同点に追いつかれた直後には、ノイジーが流れを引き戻した。1―1の七回1死満塁で代わった4番手・三上の2球目を捉え、中前適時打。勝ち越しとともに大山のダメ押し打も呼び込み「なんとか打球を上げて、打点を挙げることが一番大事だった。打点につながってよかった」と喜んだ。D1位・森下(中大)らと日替わりで右翼を務めるミエセス。岡田監督は松井とオープン戦で対戦経験(3月22日)があることから「きのうから(スタメンと)決めていた」と明かし、その狙い通りに一発を放った。愛用のバットは大山から借りたもの。「練習から使ってみて感覚がよかったので、試合でも使いたいなと」。仲間と力を合わせて結果を出した。交流戦に向け「今まで通り集中して、一戦一戦戦うだけ」とミエセスが力を込めた。DHなどでさらに出場機会も増すパ・リーグとの戦いに向け、すっかり左翼に定着したノイジーとともに、さらに不可欠な存在になる。(邨田直人)

◆阪神・岩貞祐太投手(31)が圧巻の三球三振で好救援。八回2死一塁で、才木浩人投手(24)に代わって、登板し、代打・梶谷の代打で出場したウォーカーを速球とスライダーの2球で追い込むと、最後もスライダーで空振りを奪った。「才木が本当にいいピッチングをしていたので。いい流れの中で投げられた」。8連勝のうち6試合に登板した左腕は「みんなの力で勝てるように」と気を引き締めた。

◆阪神・湯浅京己投手(23)が3点リードの九回に登板し、2安打されたものの無失点締め。4月13日の巨人戦(東京D)以来となる6セーブ目を挙げ、お立ち台に呼ばれた。「余裕はいつもないですよ。でも、マウンドに上がったら、いつも通りいけてます。嫌な感じとかも全然ないです」九回、場内アナウンスで名前がコールされると、虎党の大歓声を受けた。26日の1軍復帰登板は八回を無失点で抑え、中1日で1カ月半ぶりにセーブがつく状況でのマウンドへ。先頭の坂本に左前に運ばれたが、秋広を二ゴロ併殺打。2死から岡本和に左前打を許したが、続く大城卓を二ゴロに仕留めた。右前腕部の張りで離脱していた間、クローザーの役割を岩崎らが務めてカバー。「ブルペンの人たちが助けてくれていたので、自分も助けていきたいです」。同僚への感謝とともに、一丸ムードを一層強くして戦う。岡田監督も「どんどん投げることによって一番良いときの感覚が戻ってくると思うので、湯浅はこれからどんどん投げさせたい」と守護神の〝再降臨〟を歓迎した。(上阪正人)

◆阪神は4-1で巨人に勝利し、今季初の8連勝。岡田野球の象徴といえる不動の「4番・一塁」大山悠輔内野手(28)が七回にとどめの2点二塁打を放ち、5年ぶりに甲子園で巨人に3タテを食らわせた。セ首位チームとして貯金17を持って30日からのセ・パ交流戦へ臨む。パ・リーグ球団よ、震えて眠れ。岡田虎の進撃が止まらない。巨人に3タテを食らわせ、8連勝で貯金を17に増やした。交流戦前のラストゲーム。勝利を決定づける2点二塁打を放った大山にも自信がみなぎる。「1点勝ち越しで(打席が)回ってこれたので余裕もできましたし、シェル(ノイジー)に感謝してます。才木がほんとに頑張って投げてくれていたので、なんとか才木のためにもと思った」無失点投球を続けていた才木が七回、秋広に同点弾を浴びた直後。敵失もからんで1死満塁とすると、代わったばかりの三上からノイジーが中前勝ち越し打を放つ。さらに追加点がほしい場面で4番の登場だ。初球の内角高めの直球をフルスイングし、強い打球は左翼線へ。「打席に入る前にいろんなシチュエーションを準備しました。それがしっかり一発で仕留められた結果だと思う」と胸を張った。プロ2試合目の先発だった巨人・松井にてこずり、四回のミエセスの先制ソロのみだったが、この巨人3連戦はすべて終盤の七回に決着をつけた。両軍が球団創設時の1936年の復刻ユニホームを着用した伝統の一戦は〝大阪タイガース〟の圧勝だった。大山も開幕から順風満帆ではなかったが、指揮官の方針は揺るがない。不振の佐藤輝やノイジーをスタメンから外したことはあったが、大山だけは「4番・一塁」を外すことはなかった。打率・303、5本塁打で、29打点はリーグ3位。岡田監督が評価しているのはリーグ3位の27四球を選んでいることだ。「大山はボール球に手を出さず我慢して、きっちりと見極めていた。チームにとっては四球も安打も同じ。いや、相手投手にとってはそっちのほうがダメージは大きい」と4番打者の貢献を称賛。甲子園のナイターのときも午前中から室内で打ち込んでいるとコーチから報告を受けており、野球に対する姿勢も虎将が信頼を寄せる理由だ。5月は18勝4敗と白星を重ね、2位DeNAとは6ゲーム差。岡田監督は「出来過ぎ、出来過ぎですよ」と笑いつつ、「先発も頑張る。打線もうまく点が取れる。うまくかみ合っている結果」とうなずく。いよいよ30日から舞台はパ・リーグ球団相手の交流戦へ。2年ぶりにセ首位チームとして臨むが、「自分たちの、きっちりとした野球をやっていけばいい」と手応え十分だ。初戦はパ5位の西武(ベルーナ)が相手。主砲の大山にも油断はない。「全員が一つになってできている。勢いは大事だと思うけど、気を引き締めるところはしっかり引き締めてやっていく」。笑うのは秋。チーム一丸となってアレをつかみ取る。(三木建次)?...阪神の8連勝は2021年4月9-20日(8連勝)以来。?...阪神は31勝14敗1分けの貯金17で交流戦に臨む。これまで交流戦に貯金17以上で臨んだチームは2016年のソフトバンク(貯金18、同年2位)、17年の楽天(貯金18、同年3位)の2度。セ・リーグでは21年の阪神(同年2位)の貯金16を上回る最多記録。?...阪神は今月18勝目(4敗)。阪神の月間18勝以上は2014年4月(18勝8敗)以来5度目。球団最多は19勝で、1964年8月(7敗3分け)と68年8月(2敗)の2度。残り2試合を全勝なら更新できる。プロ野球最多はソフトバンクが2020年10月に挙げた22勝(4敗1分け)。?...阪神は今季5度目の同一カード3連勝。巨人相手では昨年8月19-21日(東京ドーム)以来で、本拠地・甲子園では2018年5月25-27日以来5年ぶり。

◆阪神・才木浩人投手(24)が自己最長の7回?を投げ、3安打10奪三振1失点。交流戦前最後の一戦で連勝の波を加速させ、最高の週末を届けてくれた。「全体的に良かったんじゃないかなと思います。テンポよく、しっかりと3人で切る場面も多かった」力十分の直球にキレキレのフォークを織り交ぜる〝らしさ全開〟の投球で、五回までは5者連続を含めて毎回の9奪三振。巨人打線を機能不全にした。1―0の七回先頭で秋広に内角スライダーを右翼席に運ばれ、同点ソロとされたが、「あれを打たれたら、しようがない」とスパッと切り替え。後続を3人斬りしたことが直後の勝ち越し劇につながった。昨季に右肘のトミー・ジョン手術から復活。投げられる喜びを感じながら日々を過ごしている。この春は兵庫・須磨翔風高の先輩が復活を遂げた。国指定の難病「黄色靭帯骨化症」の診断を受けていた中日・福(在学時は神戸西高)だ。リハビリ中や手術後にアドバイスをもらい、復帰登板後には祝福メッセージが届いた。「気にしてくださっているんだなというのを感じた」と感謝の思いは強い。「練習もすごくされる。絶対に戻ってこられる方だと思う」。そう願い続け、先輩は今月、1軍マウンドに帰ってきた。同じセ・リーグ球団に身を置き、「勝負する間柄の中で、お互い1軍で戦いたい」―。交流戦明けにはその機も巡ってくるはずだ。プロ入り後初めて八回を任されるも、2死を取って術後最多の122球。ここで交代となり、悔しさを表に出したが、ベンチに引き揚げる才木をファンは万雷の拍手でねぎらった。岡田監督も「3アウトでベンチ帰るよりも、あの形の方がみんな見てくれるで。しっかりと見てくれてるよ」と独特の表現でたたえた。「交流戦でもこういう投球をして、チームが勝てるように。1点とか2点とかずっと取られ続けているので、7回無失点とか、いくんだったら9回無失点の投球ができるように頑張りたい」体力に余力はあり、球数少なく八回を投げ終えられていれば九回の続投も志願する予定だった。かなわなかった目標を果たしたとき、また一つ頼もしくなる。(須藤佳裕)

◆宿敵に痛恨の3タテを食らった。巨人は今季3度目の同一カード3連敗。20日以来9日ぶりに勝率5割を切った。原辰徳監督(64)は3試合で計4得点の貧打を敗因に挙げた。「この3連戦、やっぱり〝ここ一本〟がなかなか出なかった。もう少し阪神投手陣の研究は必要でしょうね」起爆剤として野手3選手を今季初昇格させ、イースタン・リーグ打率トップ(・361)のD2位・萩尾(慶大)を先発起用。1安打を放ったが打線全体の低調は続き、秋広の4号ソロによる1得点のみ。才木に10三振を喫し、阪神戦はカード別で最低の1試合平均2・6得点となった。この3連戦は全て七回に失点と鬼門だった。30日のロッテ戦(ZOZOマリン)から交流戦がスタート。指揮官は「必要な部分は新しくつくっていかなきゃいけない」と巻き返しへ策を練る。(谷川直之)

◆♪無敵のわれらぞ阪神タイガース!! 交流戦前の伝統の一戦で巨人を3つ倒しての8連勝バンザーイ!! 巨人の原さ~ん、例の名言『ジャイアンツ愛』を岡田さんに譲って頂き『タイガース愛』として使わせてくださ~い!!第1戦は桐敷がプロ初勝利、2戦目は大竹がキャリアハイの6勝目、そして本日は才木の3勝目!! いずれもその回で得点しなきゃ力投が報われない...という場面での打線爆発だったのだ!! 正に美しきかなタイガース愛! アイ! アレ! アレ!? サイコーでーす!!勝ったけど原巨人はやはり恐るべしなのだ。育成D1位・松井の先発、D2位・萩尾、D4位・門脇のスタメン起用。D3位の田中千も登板させた...早くも来季に向けて動き出しているなんて流石ですムフフ...(巨人にこーいう皮肉を言うのが夢だったんです、グスン)。さあ、いよいよ何があるか分からない運命の交流戦。貯金17は一切忘れたれー!! 30日の西武戦が今季の開幕戦!! そのつもりでぶち当たれ!!

◆判で押したようにこの3試合、巨人は七回にリリーフが打たれて決勝点を献上した。野球は筋書のないドラマ...といわれたのは、エモトの記憶違いだったかな。まあ、シナリオ通りに進んでしまうのも、無理はない。出てくるリリーフの防御率が6点台とか4点台ではね。9イニング投げたとして何点取られるかを表す数値なわけだから、そりゃ誰かがどこかで失点するわな。開幕直後ならまだしも、何試合も投げてその程度の防御率では勝ち試合や接戦では使えない。普通なら「敗戦処理」と呼ばれるレベル。そこのところ、シビアに考えないといけないよ。交流戦に入ったら、それこそパのチーム相手に、ひとたまりもない。何なら、菅野が復帰したら七回から3イニングを任せたらどうだろう。先発には若手と外国人がいる。菅野には経験があり、何より高給取り。存分に働いてもらわないと。大げさではなく、それくらいリリーフの立て直しと投手陣の再編成は喫緊の課題だよ。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆試合前のこと。サンケイスポーツ専属評論家の江本孟紀氏が苦笑いしていた。「いやぁ、さすがにこの状況では、原監督のところに行きにくくてなぁ。今日は遠慮した」どんなときでも敬愛する江本さんを大歓迎してくれる巨人の指揮官ではあるが、阪神に連敗後とあって、心優しい江本さんが心中をおもんぱかった。そんな原監督が巨人の練習中、阪神・川藤OB会長と会話していた。気になったので、OB会長を直撃!「いま、阪神主催試合は毎日、プレーボール直前にワシが『出張 川藤部屋』のタイトルでひと言しゃべっているやろ。きのう(27日)のワシが話した内容に、原監督が『その通りなんですよ』と言ってきたんや。あんな話を聞いてくれているんやなぁ」川藤さんがしゃべる時間帯は、試合開始直前の両軍監督がベンチに座って、特に何かをしていない〝エアポケット〟のようだ。以前にも、川藤さんが話している内容を岡田監督がニヤニヤ笑いながら聞いている光景が、テレビ画面に映し出されていた。カワさんが話したのは26日の初戦、三回の攻撃で、先制した直後に坂本が二塁で刺された場面。ノイジーの好返球により、巨人に傾きかけた流れが止まってしまったプレーだった。流れをつかんだら放さない。一度放してしまうと、なかなか戻ってきてはくれない-。敵将はそんな思いを抱いていたのだろう。一方の阪神は、ここ一番の一気呵成攻撃は恐れ入る。歓喜のG倒3連勝。初戦の逆転劇も、2戦目の先制も、3戦目の勝ち越し3点も、すべて七回だった。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
31141 0.689
(↑0.007)
-
(-)
97189
(+4)
131
(+1)
26
(+1)
23
(-)
0.253
(-)
2.640
(↑0.04)
2
(-)
DeNA
24191 0.558
(↑0.01)
6
(-)
99178
(+3)
166
(+1)
41
(-)
8
(-)
0.263
(↓0.001)
3.590
(↑0.06)
3
(-)
広島
24220 0.522
(↑0.011)
7.5
(-)
97165
(+3)
156
(+1)
33
(+1)
20
(+1)
0.249
(-)
3.080
(↑0.05)
4
(-)
巨人
23240 0.489
(↓0.011)
9
(↓1)
96177
(+1)
195
(+4)
52
(+1)
11
(-)
0.249
(↓0.002)
4.010
(↑0.01)
5
(-)
ヤクルト
17282 0.378
(↓0.008)
14
(↓1)
96160
(+1)
195
(+3)
43
(+1)
27
(-)
0.229
(↓0.001)
3.820
(↑0.01)
6
(-)
中日
17290 0.370
(↓0.008)
14.5
(↓1)
97123
(+1)
149
(+3)
18
(-)
10
(-)
0.239
(↓0.002)
2.820
(↑0.07)