楽天(☆4対3★)日本ハム =リーグ戦10回戦(2023.05.26)・楽天モバイルパーク宮城=
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日本ハム
3000000003720
楽天
00002002X4701
勝利投手:内 星龍(2勝1敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝1敗7S))
敗戦投手:伊藤 大海(2勝4敗0S)

本塁打
【楽天】浅村 栄斗(8号・8回裏2ラン)

  DAZN
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◆楽天は3点ビハインドの5回裏、2死二三塁の好機から小深田が2点適時打を放ち、1点差に迫る。そのまま迎えた8回には、浅村の2ランで試合をひっくり返した。投げては、4番手・内が今季2勝目。敗れた日本ハムは、打線が中盤以降の好機を生かせず、痛い逆転負けを喫した。

◆楽天今江敏晃1軍打撃コーチ(39)が、チームの立て直しへ向け意気込んだ。26日、2軍打撃コーチからの配置転換が発表された。19年に現役を引退し、20年から育成コーチとして指導者生活をスタート。これまでファームで若手を鍛えてきた。1軍でのコーチは初めて。「僕も緊張してるところあるんですけど。(石井監督からは)思い切ってやってくれたらいいからという話をいただいた」と話した。チームは、リーグトップタイの35本塁打ながら、チーム打率は同ワーストの2割9厘、121得点と打線が奮わない。現在5連敗中で借金は10。低迷の一因となっている。今江コーチは「バッティングは正解がないというか、失敗が多い部門。どうしてもネガティブになったりとか、すごい精神的にきついので、そこを少しでも取り除いて、思い切って打席に入れるようにとは思ってます」と力を込めた。

◆日本ハムが1回に今季初めてダブルスチールを成功させて3点目を奪った。万波の先制犠飛、加藤豪のNPB初適時打で2点を先行した直後の2死一、三塁の場面。打者伏見のカウント1-1からの3球目に、一塁走者の加藤豪が二盗のスタートを切った。三塁走者の野村は楽天の捕手太田が二塁へ送球するのと同時に本塁へスタート。送球を受けた楽天山崎もすぐさま本塁へ送球したが、野村がタッチをかいくぐって生還した。会心の采配で3点目を奪った新庄剛志監督(51)はベンチ内で立ち上がって首脳陣をハイタッチ。ツイッター上でも、新庄監督による久しぶりの重盗での得点を受けて「ダブルスチール」が即、トレンド入り。「ダブルスチール完璧すぎてきもちいい」「ダブルスチールだったんか!!ビッグボスが現れた お久しぶり!」「みんなダブルスチールお久しぶり!ってなってんの面白いな」などの声が挙がった。

◆日本ハム万波中正外野手(23)が、1回1死満塁で中犠飛を放った。「打ったのはカットボール。先制できて良かったです」。打点を28に伸ばしてリーグトップの栗原に並んだ。8本塁打もこの時点でリーグ2位タイにつけている。

◆日本ハムのドラフト3位、逆輸入ルーキー加藤豪将内野手(28)がNPB初適時打を放ち、初打点をマークした。1点を先制しなお2死一、三塁の初回、楽天藤平の直球をしぶとく中前に運んだ。「ビジターゲームの初回に点を取りたかったので、追加点を取れて良かったです」とコメントした。出塁後は、三塁走者の野村との重盗も決め、初盗塁も記録した。

◆日本ハムが痛恨の2失点で逆転を許し、敗れた。8回無死で伊藤大海投手(25)が先頭のフランコを飛球で打ち取ったかに見えたが、遊撃の上川畑と左翼の矢沢がともに譲ってポテンヒットに。伊藤は続く浅村に2ラン本塁打を浴びて逆転され、降板。悔しい表情を浮かべながらマウンドを降りた。伊藤は115球を投げ、6安打、7奪三振、2四球、4失点の内容で4敗目を喫した。

◆日本ハムが痛恨の逆転負けを喫した。新庄剛志監督(51)は「ファンのみんなに、あんなプレーを見せるのは恥ずかしい。それをさせられてない監督、コーチが一番悪い」と試合後に静かに語った。痛恨のプレーは1点リードの8回に起きた。7回まで111球を投げていた先発伊藤が続投し、先頭打者のフランコの打球は遊撃と左翼間への打ち取った飛球となったが、左翼矢沢と、この回から途中出場していた遊撃上川畑が"お見合い"。お互いに落下点に入れず、打球はポトリと落ちて安打となった。そして、続く浅村に伊藤は逆転8号2ランを被弾した。そのまま試合は終了。新庄監督は「何か起こる前に、こういうことに気を付けなさいよっていう教えが、まだ足りてない。そりゃあれだけミスしたら、ピッチャーもテンション下がりますよ。(伊藤には)申し訳ないことしましたね」と振り返った。

◆楽天今江敏晃1軍打撃コーチ(39)が、"初勝利"を喜んだ。この日2軍打撃コーチから配置転換。指導者として初めて1軍でベンチ入りした。初日を勝利で飾り、試合後はウイニングボールを受け取った。「今日ウイニングボールを絶対くれと(先発の)藤平に言っていた」と笑顔で右手で握った白球を見つめた。打線の立て直しを期待されての異動。「初めてコーチとしての1軍だったので、どうしようかとちょっとドギマギしていたんですけど。とにかく選手に気持ちを伝えて、選手が思い切っていけるようにガンガン声出していました」と振り返る。相手先発は伊藤。1回に3点を先制され、劣勢で始まる試合展開だった。5回に小深田の2点適時打で追い上げ、8回に浅村が逆転2ランを放って勝利。「2死からの出塁、四球を取ったりとか、相手に流れを渡さないところもあった。そういう細かいところをやっていけば、少しずつ勝利にいい形で近づいていけるんじゃないか」と分析する。1軍打撃コーチとしての初日を終え、「口カラカラですよ」と表情を緩める。これからも選手と寄り添い、打線で勝利をつかめるようにサポートをしていく。「引き出しとして持っておきながら、でも自分に合わなかったら排除していけばいい。自分の伝えられることは伝えますし、そこは分からないことは聞いたり話して、詰めていこうとは思います」と力を込めた。

◆楽天浅村栄斗内野手(32)がチームを救った。1点を追う8回無死一塁で、カウント1ストライクから真ん中に入った143キロカットボールをかち上げた。打球を左中間席に突き刺す8号2ラン。チームの連敗を5で止めた。ダイヤモンドを回りながら、何度も雄たけびをあげ、ガッツポーズ。「相当後悔してます。キャラじゃないし。明日からはやらないですね」と笑うが、勝利への執念が自然と体に表れた。今季は打率2割7厘と不調。この日の2ランまで、11打席で安打がなかった。4番として、結果が求められる立場。その責任感が重くのしかかるときもある。「つらいけど、つらいと言うのもおかしいと思う。それだけ評価してもらってここまでやってきているので、つらいという思いはあまり」。打った、打たないで一喜一憂はしない。どんな日でも、朝起きたら気持ちをリセット。毎日誰よりも早くグラウンドで打撃練習を始める。この日から1軍へ配置転換となった今江打撃コーチが、さらに背中を押してくれた。何度も対戦し、ともに球宴にも出場した仲。練習中から会話を重ねた。打席に入る前にも「思い切っていけ」と声をかけられた。浅村は「自分でいろいろ考えすぎていて。どうしても探りながらスイングをしかけているのが今日もあった」と反省。シンプルに打球を上げることを考え、結果につなげた。敗戦ムードの終盤に試合をひっくり返し、チームの流れをガラッと変えた。最高の1発となったが、余韻に浸るのはここまで。「また明日からしっかり」。浮上へ向けて、仕事に集中する。【湯本勝大】▽楽天石井監督(浅村について) 苦しいと思いますよ。毎年成績を残してくる打者が、うまくいっていない打席があったりして。苦しいと思いますけど、彼の宿命というか、役割というか。立ち向かっていかないといけないので、しっかりとサポートしていければ。▽楽天今江打撃コーチ(1軍へ配置転換初日を勝利で飾り、ウイニングボールを渡され) とにかく選手に気持ちを伝えて、選手が思いきっていけるようにガンガン声出していました。口カラカラです。今日ウイニングボールを絶対くれと藤平に言っていました。▽楽天藤平(5回7安打3失点) 1個のアウトを取っていく中で、自分の中で予測していなかったようなこともあった。初回はもう少し踏ん張れていたらと思う。他を粘れたのは良かった。

◆この勝利をターニングポイントに-。楽天は終盤に逆転して連敗を5で止めた。1回に3点を先制され、劣勢の試合展開だったが、食らいついて競り勝った。石井一久監督(49)は選手たちをたたえた。「みんな苦しい中でやっている。今日の試合は生まれ変わるというか、ベンチも必死に元気にやっていた。まずは(戦う)姿勢をしっかりと出せたと思う」先発藤平は立ち上がりこそ失点したが、2回から5回まで走者を出しながらも無失点と粘投。6回からは宋家豪、酒居、内、松井裕の継投でスコアボートに「0」を連ねた。打線は5回に小深田が中前へ2点適時打を放って1点差。最後は8回、浅村の逆転2ランで試合を決めた。チーム一丸となっての勝利。石井監督は「また、ここからやっていけばチームとして、しっかりと立て直せると思います」と力を込める。シーズンは残り101試合。巻き返しへ向けて、勝利をつないでいく。

◆日本ハム新庄剛志監督(51)が拙守で勝利をつかみ損ね、ぼうぜんとした。楽天戦は1点リードの8回に左翼・矢沢と遊撃・上川畑が飛球を"お見合い"して捕球できず(記録は安打)、この連係ミスから逆転負けを喫した。6位楽天に敗れ、交流戦前の最後のカードは黒星スタートとなった。新庄監督は試合後に開口一番で言った。新庄監督 ファンのみんなに、あんなプレーを見せるのは恥ずかしい。それをさせられてない監督、コーチが一番悪いし、何か起こる前にこういうことに気を付けなさいよっていう教えがまだ足りてない。イージーなフライは、エアポケットに入ったようにグラウンドに落下した。1点リードの8回の守備。先頭打者フランコの飛球は左翼と遊撃の中間地点へ落下しようとしていた。左翼からダッシュしてきたルーキー矢沢。8回から守備固めで遊撃に入っていた上川畑も背走して追いかけた。お互いに自らが捕球する意思は声に出したが、お互いの耳には届かなかった。矢沢 (上川畑)大悟さんも声をかけていたらしいんですけど、僕は聞こえなかったので、最後の最後に僕が声を出したという感じですけど、そこら辺の意思が通らなかった。(最後に声をかけた)僕が、あれは何が何でも捕るべきフライだったと思います。上川畑 (最初は)僕が声を出していて。そんなに大きい声で言えてなかったので、矢沢本人も僕が捕ると思っていなかったのかも。最後の最後に矢沢の声がかかったので、重なったのかなと思って(交錯を避けるために)引いちゃったので、そこの連係不足です。アウトを取ったはずの飛球はグラウンドにポトリと落ち、続く浅村に伊藤が逆転弾を被弾した。新庄監督は「声を出した以上は外野が全部取らなきゃいけない」と前置きした上で「ああいうプレーでミスしない選手を出すのも監督の役目。ムラが少ない選手を使うことが一番大事」と自らに責任を求めた。初回は今季初めて仕掛けた重盗も決まったが、指揮官は「負けてしまったら何も意味ないから。(重盗以降に)あと2点くらいは取っておかないと」と、たたみかけられなかった攻撃にも注文。こんな手痛い黒星は、この先に待っているはずの大きな勝利につながってこそ、意味がある。【木下大輔】日本ハム森本外野守備走塁コーチ(矢沢の守備について)「本人が声を出したのであれば絶対に行かないといけない。声の連係をもう1回確認しないと」逆輸入ルーキー加藤豪が前夜の初打席初安打初得点に続き、NPB初打点初盗塁を記録した。1回に万波の犠飛で先制した直後、なお2死一、三塁で、詰まりながらも中前適時打。「チームメートが、いい場面を作ってくれた」と食らい付いた。出塁後は、三走・野村と連係し重盗を決め3点目を演出。「準備はしていました」と、うなずいた。万波が1回1死満塁で中犠飛を放って先制点を挙げ、打点を28に伸ばしてリーグトップのソフトバンク栗原に並んだ。楽天藤平の変化球を捉えて、深めの飛球で確実な1点につなげた。「先制できて良かったです」と話した。本塁打トップはこの日9号を西武戦で放ったオリックス杉本に譲ったが、勝負強さは示している。落とし穴は8回に待っていた。先発の伊藤は1点リードの8回、不運な安打で走者を一塁に置き、それまで完璧に抑えていた浅村に逆転2ランを左中間へ運ばれた。大学時代には投げていた、左打者の外に逃げていく"新球"を投入するなど、遊び心を交えながら試合を作ったが4敗目。試合後は押し黙ったまま足早にバスへ乗り込んだ。

◆小兵が一矢報いた。身長168センチの楽天・小深田大翔内野手(27)が、0-2の五回2死二、三塁から中前2点打を放って、1点差に詰め寄った。「打ったのはストレートです。チャンスだったので、何とか1本を打ちたいと思っていました。打つことができてよかったです」一回の1打席目も中前打。この日は「2番・左翼」で先発出場し、5月20日のロッテ戦(楽天モバイルパーク)以来となるスタメンで気を吐いた。打撃不振で最下位に沈むチームは、練習前に1、2軍の打撃コーチの配置転換を発表。今江2軍打撃コーチが昇格し、再スタートを切った。「初の1軍コーチで緊張していますが、しっかり対話して、選手がいい形で打席に立てるようにしたい」と力を込めた。試合は先発した藤平が5回7安打7三振、3失点で降板。「(3失点した)初回はもう少し踏ん張れていたらと思います。あそこがもし1、2点だったら違っていたと思う」と唇をかんだ。27日は松井友、28日はドラフト1位・荘司(立大)と若い先発投手がマウンドへ上がる。石井監督は「ネガティブ要素を持って試合に入っても何も生まれない。守りに入らず向かっていってほしい」と背中を押した。(広岡浩二)

◆楽天・浅村栄斗内野手(32)が「4番・二塁」で先発出場し、土壇場で逆転8号2ランを放った。2-3の八回無死一塁。相手先発、伊藤の2球目を左中間スタンドにほうり込んだ。打撃不振で最下位に沈むチームは、練習前に1、2軍の打撃コーチの配置転換を発表。今江2軍打撃コーチが昇格し、再スタートを切った。「初の1軍コーチで緊張していますが、しっかり対話して、選手がいい形で打席に立てるようにしたい」と話していた。

◆楽天が連敗を5で止めた。0―3の五回に小深田の2点打で追い上げると、八回に浅村が8号2ランを放って逆転した。4番手の内が2勝目。日本ハムは一回に3点を先制したが追加点を奪えず、先発伊藤が八回に痛恨の一発を浴びた。

◆楽天・藤平尚真投手はいきなり3点を失ったが、二回以降は追加点を許さず、5回を投げ7安打3失点。チームの逆転勝ちにつながり「粘れたことは良かった」と息をついた。一回は不運な当たりが続いて1死満塁となり、万波に犠飛、加藤豪に中前へ運ばれる適時打。さらに重盗での得点も許した。「予測していなかったことも起きたが、もう少し踏ん張れたら良かった。あの回が1点、2点だったら展開が違うので」と反省。石井監督は「球自体は良かった」と話した。

◆日本ハム・伊藤大海投手は七回まで2失点と力投したが、1点リードの八回に浅村に逆転弾を浴びた。115球目の速球が真ん中に入って左中間席まで運ばれるとがっくりとうなだれ、試合後は取材に応じなかった。その前の打者フランコの飛球を、左翼手の矢沢と守備固めで入った遊撃手の上川畑がお見合いしたのが痛恨だった。新庄監督は「ファンのみんなにあんなプレーを見せるのが恥ずかしい。そりゃ投手もテンション下がりますよ」と怒気を帯びて言った。

◆主砲の仕事を果たした。楽天・浅村栄斗内野手(32)が2-3の八回無死一塁から、決勝の逆転8号2ランを左中間席にほうり込んだ。「うれしかったです。すごいふがいない打席が続いていたので、最後にようやく仕事ができて、よかったと思います」相手先発、伊藤の143キロのカットボールを引っ張った。試合前までの最近5試合の打率は・059。普段は物静かな男が、一塁ベースを回ると雄たけびを上げ「相当、後悔しています。キャラじゃないし、明日からはやらない」と苦笑いした。打撃不振で最下位に沈むチームは、1、2軍の打撃コーチの配置転換を発表し、今江2軍打撃コーチが昇格。練習中、浅村と打撃ケージ付近で、以前と現在のスイングの違いについて話し合った。2018年にはともに球宴でプレーした間柄。浅村は「第一線でやってきた方なので話はためになる。『打席に入る前に思い切っていけ』といわれた」と明かし「(打撃向上の)いいきっかけにしたい」と大歓迎した。この一発に、ベンチの今江打撃コーチは満面の笑み。「頼もしくてすごい選手。ああいうところで一発やってくれるのが彼の魅力」と絶賛。チームの連敗は5でストップ。大きな逆転勝ちを浮上の足掛かりにしたい。(広岡浩二)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
24142 0.632
(-)
-
(-)
103139
(-)
108
(-)
21
(-)
23
(-)
0.237
(-)
2.550
(-)
2
(-)
ORIX
25182 0.581
(↑0.01)
1.5
(↑0.5)
98178
(+4)
148
(+1)
36
(+2)
17
(-)
0.265
(↓0.002)
3.100
(↑0.04)
3
(-)
ソフトバンク
22172 0.564
(-)
2.5
(-)
102136
(-)
128
(-)
25
(-)
21
(-)
0.241
(-)
2.970
(-)
4
(-)
日本ハム
20260 0.435
(↓0.009)
8
(↓0.5)
97150
(+3)
157
(+4)
31
(-)
26
(+2)
0.224
(↓0.001)
3.010
(↓0.03)
5
(-)
西武
18251 0.419
(↓0.01)
8.5
(↓0.5)
99128
(+1)
153
(+4)
32
(-)
28
(-)
0.230
(↓0.003)
3.150
(-)
6
(-)
楽天
16251 0.390
(↑0.015)
9.5
(↑0.5)
101125
(+4)
162
(+3)
35
(+1)
33
(+1)
0.210
(↑0.001
3.350
(↑0.01)