巨人(☆5対4★)DeNA =リーグ戦10回戦(2023.05.25)・東京ドーム=
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DeNA
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巨人
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勝利投手:田中 千晴(1勝2敗0S)
(セーブ:大勢(1勝0敗9S))
敗戦投手:東 克樹(4勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】関根 大気(2号・1回表ソロ),ソト(4号・2回表ソロ)
【巨人】大城 卓三(7号・5回裏2ラン)

  DAZN
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◆巨人が逆転勝利。巨人は2点を追う5回裏、大城卓の2ランで試合を振り出しに戻す。続く6回には吉川と坂本の適時打で2点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・田中千が1回1/3を無失点に抑えてプロ初勝利。敗れたDeNAは、先発・東が中盤に崩れた。

◆DeNA東克樹が東京ドームで今季初登板。東の巨人戦は通算9勝4敗だが、球場別の成績を見ると、横浜スタジアムが7試合で3勝3敗、防御率4・08、地方球場も2試合で1勝1敗、防御率4・91と五分の勝敗なのに、東京ドームでは6試合に登板して5勝0敗、防御率2・06。新人だった18年4月12日にプロ初勝利を挙げた球場で、まだ負け知らずの得意球場で巨人戦通算10勝目を目指す。

◆右太もも裏の肉離れから1軍昇格した巨人中田翔内野手(34)が即「6番一塁」でスタメンに名を連ねた。4日ヤクルト戦での負傷直後は全治6~7週間の診断を受けるも、3週間のスピード回復で戦線復帰にこぎつけた。中田翔の離脱中に12試合で一塁出場していた岡本和真内野手(26)が「4番左翼」に入った。左翼でのスタメンは19年8月9日ヤクルト戦以来となる。前日24日DeNA戦の後には、左翼での出場の可能性に「いろいろ起きそうですからね」と話していた。好調の秋広優人内野手(20)はプロ初となる3番での起用となった。丸佳浩外野手(34)がベンチスタートとなった。

◆右太もも裏肉離れからスピード回復した巨人中田翔内野手(34)が第2打席に復帰後、初安打を放った。2点を追う4回先頭。DeNA東の127キロチェンジアップにうまく合わせた。三塁線を突破し、左翼への安打とした。この日、1軍昇格で即「6番一塁」でスタメン出場。スタメン発表時は東京ドームにどよめきと大歓声が沸き起こった。4日ヤクルト戦での負傷直後は全治6~7週間の診断を受けるも、3週間で戦線復帰にこぎつけた。走塁は全力疾走を控えながらのプレーとなるが、バットでチャンスを演出した。

◆巨人坂本勇人内野手(34)が、歴代4位の野村克也氏に並ぶ通算180度目の猛打賞を記録した。1点リードの6回2死二塁、DeNA三嶋のスライダーをすくい上げ、前進守備のセンターを越える適時二塁打でリードを広げた。「(吉川)尚輝がつないでくれたので、何とかかえすことができてよかったです」と振り返った。「2番遊撃」で先発出場したこの日は、1回1死の第1打席で左翼線二塁打、3回先頭の第2打席で左前打を放っていた。猛打賞は2本塁打を放った4月28日広島戦(東京ドーム)以来、今季2度目となった。【通算猛打賞ランキング】1位 張本勲(ロッテ)=2512位 川上哲治(巨人)=194度3位 長嶋茂雄(巨人)=1864位 野村克也(西武)=1804位 坂本勇人(巨人)=1806位 福本豊(阪急)=1786位 松井稼頭央(西武)=1788位 立浪和義(中日)=1759位 王貞治(巨人)=17110位 広瀬叔功(南海)=169

◆まさかの"ドタバタ劇"だった。巨人高梨雄平投手(30)が大急ぎで今季初打席に立った。2点リードの7回を無失点に抑えてすっかりリラックスムード。出番を終えたかと思いきや、7回2死の攻撃で代打を送られずに出番が巡ってきた。高梨は準備が出来ていなかったため、原監督も球審に「ちょっと待って」と苦笑い。高梨は急いでスパイクのひもを結び、ベルトもしないで打席へ。打撃用手袋は時間がなくて尻ポケットにしまおうとするも、なかなか入らず悪戦苦闘。ベルトもせず、素手のまま打席に入り、見逃し三振に倒れた。

◆中田翔が戦列復帰した巨人が接戦を制し、3カード連続のカード勝ち越しを決めた。1番に吉川、2番に坂本を置き、3番には秋広が球団では松井秀喜以来となる20歳以下のクリーンアップでの先発出場を果たした。4番岡本和は4年ぶりに左翼で先発し、5番には好調大城卓、6番に右ハムストリングの肉離れから3週間ぶりに1軍復帰した中田翔が入った。1点を追う1回1死二塁、秋広がDeNA東の148キロ直球に詰まりながらも左前に運ぶ適時三塁打。プロ入り後2本目の三塁打で一時、同点に追い付いた。「チャンスだったので、好球必打でいきました。少し差し込まれましたが、いいところに飛んでくれました」と3球目を積極果敢に攻めた。2点を追う5回2死二塁からは大城卓が7号同点2ラン。さらに6回には吉川と坂本の適時打で2点を勝ち越し、勝利に貢献した。坂本は歴代4位の野村克也氏に並ぶ通算180度目の猛打賞を記録した。先発の山崎伊は4回3失点で降板したが、後続のリリーフが踏ん張った。3番手のドラフト3位ルーキー田中千晴は1回1/3を無失点に抑え、打線の援護もありプロ初白星を挙げた。

◆巨人中山礼都内野手(21)が"熱唱円陣"で爆笑を誘った。試合前の円陣でナインの輪の中心に座ると、小林からマイクを手渡された。中山はやや混乱しながらも「1曲、ささげたいと思います」と話し、美声をとどろかせた。エレファントカシマシの「俺たちの明日」を座り込みながら大熱唱。「さあ頑張ろうぜ~!...」と力いっぱい歌い上げた。しかし終わりが見えなくなったところでチームメートから「長いな!(笑い)」とツッコミが飛び熱唱タイムは終了。「今日も頑張っていきましょう! さあいこう!」と叫んで盛り上げた。試合は序盤にリードを許す展開も、2点を追う5回に大城卓の2ランで追いつき、6回には吉川、坂本の連続適時打で勝ち越した。チームは3カード連続の勝ち越し。中山に出番はなかったが、"声"で勝利に貢献した。

◆DeNA東克樹投手(27)が6回途中11安打5失点で、東京ドームでの自身初黒星を喫した。スタンドインした打球を見届けると、両膝に手をついてうなだれた。2点リードの5回2死二塁、巨人大城卓にスライダーを右翼席中段まで運ばれた。痛恨の同点弾だった。さらに6回、2死二塁から吉川に中前適時打を許した。「回の先頭を出さないように」と意識していたが、先頭ブリンソンの出塁が失点に直結。イニング途中での降板に、歯を食いしばってベンチに戻った。巨人には11日の対戦(横浜)で5回10安打4失点と打ち込まれていた。リベンジマッチのはずが、被安打11も失点5も今季自己ワースト。「序盤から粘りのピッチングとなりましたが、粘りきれなかったことは反省点です。リードを守りきれなかったことは非常に悔しいです。チャンスをもらった際にはやり返すだけです」と振り返った。東京ドームでは過去6試合に登板して5勝0敗、防御率2・06と好相性をマーク。敵地ながら「悪いイメージはない」と負け知らずだったが、通算7試合目で初黒星。今季2敗目が付いた。▽DeNA三浦監督(2連敗でカード負け越し。打線は三振ゲッツーを含め4併殺)「攻めていく中でそういうこともある。中途半端な打撃でゲッツーになったわけでもないですし、つきものだと思います」

◆巨人岡本和真内野手(26)が4年ぶりの「4番左翼」でスタメン出場した。2回1死二塁でDeNA山本の左飛を捕球後、慣れないポジションの影響かタッチアップで二塁走者京田に三塁進塁を許した。打撃も4打数無安打に終わるも原監督は「和真とも2、3日前に話をした。チームのためという中でサードもファーストも、そして外野もという選手がいてくれる。しかも、それが看板選手であり4番バッターだという部分では非常に心強い」と敬意を表した。開幕は本職の三塁、中田翔の離脱中は一塁と献身的な姿勢でチームを支えている。

◆若きメガゴジラが、初のクリーンアップ出場で躍動した。巨人秋広優人内野手(20)が「3番右翼」でスタメンに名を連ね、1回1死二塁で左翼へ適時三塁打を放つと、5回にも左翼へ得点へとつながる二塁打。松井秀喜以来となる20歳以下のクリーンアップ出場で4打数2安打1打点と結果を残した。接戦を制したチームは3カード連続の勝ち越しで貯金を2とし、2位DeNAに2ゲーム差に詰め寄った。身長2メートルのメガゴジラ秋広は肝っ玉も大きい。試合前に「3番右翼」での先発を伝えられると、復帰初戦の中田翔が冗談交じりに言った。「俺6番でお前が3番か...」。秋広は「『休み明けでクリーンアップはまだ早いです』と言っておきました(笑い)」とスパッと切り返した。すっかり頼もしくなった弟子の姿に師匠も笑うしかなかった。大役を堂々と全うした。球団では松井秀喜以来となる20歳以下のクリーンアップだった。「恥ずかしい打席はできない。特に変えることなく」と心がけた。1点を追う1回1死二塁、DeNA東の148キロ直球を詰まりながらも左翼へ運び、一時同点の適時三塁打。2点を追う5回1死からは左翼線への二塁打でチャンスメークし、大城卓の同点2ランにつなげた。プロ8度目のマルチ安打で打率3割4分9厘、3本塁打と勢いは増す。原監督も「周りがあそこに置いたんではなくて、自分で行ったというんでしょうかね」と自ら勝ち取ったクリーンアップだと強調した。チームは逆転勝ちで東京ドームでプロ初勝利から5勝無敗だった相手左腕の東に7試合目で初めて土をつけた。背番号55が大きな背中になじんできた。【小早川宗一郎】巨人の主な20歳以下クリーンアップ 20歳8カ月の秋広が初のクリーンアップとなる3番で先発出場。巨人で20歳以下のクリーンアップは93~95年の松井秀喜以来。松井は高卒新人の93年9月12日阪神戦で初めて3番に座った。当時19歳3カ月。クリーンアップデビュー戦は4打数無安打、押し出し四球による1打点だった。王貞治は2年目の60年4月26日(対大洋)、19歳11カ月で初めて3番を打ち、2打数1安打(2四球)で打点はなかった。

◆歌うたいのルーキーが天国のばあちゃんにプロ初勝利をささげた。巨人ドラフト3位ルーキーの田中千晴投手(22)が2点を追う5回2死から3番手で登板。1回1/3を無安打、無失点の好リリーフで味方打線の逆転を呼び込んだ。高卒3年目の秋広優人内野手(20)が「3番右翼」で松井秀喜以来の20歳以下でのクリーンアップのスタメン出場で2安打1打点の活躍。チームは3カード連続の勝ち越しを飾り、26日からの交流戦前最終カードの阪神3連戦(甲子園)へ勢いをつけた。プロ初勝利のお立ち台に立った田中千が予定調和を外した。ボールを誰に渡したいかと問われると、「大勢さんに毎回毎回ホールドの時にもボールをいただいていたので、これをお返ししたいと思います」と守護神の名前を挙げた。家族に渡すのが定番だが、あえて違うのは家族の教えを守る意味があった。周囲への感謝を忘れないことを何度も教えられた。「家族も『あんただけの勝ちじゃないで』と言ってくれると思う。僕が大勢さんにボールを渡すことを逆に喜ぶと思う」。6回は牧を151キロ直球で空振り三振、桑原を150キロ見逃し三振に仕留めるなど流れを呼び込むと、仲間が逆転してくれた。天国にも届けたい家族がいた。母三知代さんから登板前によく励ましのラインのメッセージが届く。「お婆ちゃんと一緒に見てるからね」。そのスマホの画面を見て、「よし! お婆ちゃんのためにも頑張ろう」と気持ちを奮い立たせる。桜が咲き誇る4月上旬だった。母方の祖母である「よしばあちゃん」が他界した。83歳。がんだった。よく実家に来てくれて、リンゴ入りのポテトサラダを作ってくれた。「甘くて、めっちゃおいしいですよ」と今も忘れられない思い出の味で、野球のことも応援してくれた。プロ入り時から祖母に球場で活躍する雄姿を見てもらうのが目標だった。それはかなわなかったが、天国に白星を届けた。開幕1軍から1度は2軍に降格して再調整。そこからはい上がった。母三知代さんは電子オルガンの先生で、父康雄さんもトランペットをたしなむ音楽一家で育った。「スポーツもリズム感が大事」と投球フォームもリズムで覚える。特技は弾き語りで、秦基博の「ひまわりの約束」が十八番の189センチ右腕。「好きな食べ物はイチゴ大福。趣味はギターを弾くことです。これからもよろしくお願いしまーす!」。もっと勝利のハーモニーを奏でていく。【上田悠太】田中千晴(たなか・ちはる)2000年(平12)9月21日、大阪府生まれ。浪速では2年秋からエースも、甲子園出場なし。国学院大では2年秋からリーグ戦登板。3年時は右肘の故障で登板なしも、4年春に復帰して通算12試合2勝2敗、防御率2・43。22年ドラフト3位で巨人入団。4月13日阪神戦で初登板。今季推定年俸1000万円。189センチ、85キロ。右投げ右打ち。巨人原監督(リリーフで好投し、プロ▽初勝利を挙げた田中千に)「落ち着きが出た。課題があった状態でファームに行って、そこを克服しようという中で時間を使ったわけですから、いいスタートを切れたと思います」▽巨人大城卓(5回2死二塁、DeNA東から7号同点2ラン)「うまくバットに引っかかってくれました」▽巨人吉川(同点の6回2死二塁、DeNA東から中前への決勝適時打)「得点圏の打席が多くてかえせてなかったので、かえせたことが一番うれしいです。粘り強く戦えていると思うので、明日から頑張ります」【動画】巨人大勢9セーブ目 最終回を三者凡退に抑え、接戦制す 2位に2ゲーム差

◆右太もも裏の肉離れで離脱した巨人・中田翔内野手(34)が出場選手登録された。24日の試合後に、原辰徳監督(64)が「明日から合流して、そして戦いの一団に戻るということは伝えておきます」と1軍に合流させることを明言していた。中田翔は今季は開幕から好調で7本塁打、15打点をマークしていたが、4日の試合の走塁で負傷し、5日からファームで調整していた。頼れる大砲が帰ってきた。

◆右太もも裏の肉離れで離脱した巨人・中田翔内野手(34)が「6番・一塁」で先発出場する。岡本和真内野手(26)は左翼手で出場し、秋広優人内野手(20)がプロ初の3番で名を連ねた。

◆巨人・秋広優人内野手(20)がプロ3年目で初の3番に座り、0-1の一回1死二塁で同点の左翼線三塁打を放った。甘く入った左腕・東の直球を逃さず、一気に三塁を陥れて拳を掲げた。「チャンスだったので好球必打でいった。少し差し込まれたが、いいところに飛んでくれた」と振り返った。

◆巨人・坂本勇人内野手(34)が1点リードの六回2死二塁で適時二塁打を放ち、歴代4位の野村克也に並び通算180度目の猛打賞(1試合3安打以上)を飾った。外角低めのスライダーを巧みに捉え、前進守備の左中間を破った。

◆4日のヤクルト戦で右太もも裏の肉離れを負った巨人の中田翔が3週間ぶりに出場選手登録され、さっそく「6番・一塁」で先発出場した。第1打席は空振り三振に倒れたものの、四回は東から左翼線に安打を放って存在感を発揮した。好調を維持していた中で負傷した無念を晴らすべく、スピード復帰。まだ回復具合は7割程度と言うが、24日には3軍戦に出場して「今できる範囲で全力で勝利に貢献したい」と誓った。不在の間に一塁を守っていた岡本和が左翼へ。ワールド・ベースボール・クラシック日本代表ではこなしたものの、巨人では4年ぶりの外野守備となった。

◆右太もも裏の肉離れで離脱していた巨人・中田翔が21日ぶりに1軍復帰し、「6番・一塁」で先発出場。四回に復帰後初安打となる左前打を放った。「今できる範囲を全力でやって、勝利に貢献したい」2点を追う四回の先頭で迎えた第2打席。DeNA・東が投じた初球のチェンジアップを振りぬき、三塁線を破った。開幕から好調を維持し、離脱前までで7本塁打、15打点を記録していた大砲の復活を告げる一打に右翼席からは大歓声が沸き起こった。驚異的な回復力で帰ってきた。4日のヤクルト戦(東京ドーム)の走塁中に負傷し、翌5日に出場選手登録を抹消された。リハビリ期間は、20万円近くする弱い電流を流すマイクロカレントという治療器を購入するなど、早期の復活へ最善を尽くした。全治は6~7週間の診断ながらも、わずか3週間での1軍復帰。「あと10年も野球ができるわけではないので、一年一年がほんとに勝負という気持ちでやっている」。並々ならぬ覚悟で復活を遂げた。まな弟子の秋広も師匠の復活をバットで歓迎した。プロ3年目で赤丸急上昇中の身長202センチの左打者は、プロ初の3番で先発。1点を追う一回には左越えの適時三塁打をマーク。五回にも左翼線への二塁打を放ち複数安打を記録。背番号55の先輩、松井秀喜以来となる20歳以下でのクリーンアップ抜擢(ばってき)に結果で応えた。再結成した師弟コンビが、そろって快音を響かせ、チームは連勝となった。(樋口航)

◆巨人が逆転勝ち。1―3の五回に大城卓の2ランで追い付き、六回に吉川の適時打と坂本の適時二塁打で2点を勝ち越した。高卒3年目の巨人・秋広が「3番・右翼」で先発出場。巨人で高卒3年目以内の選手が3-5番のクリーンアップで先発出場したのは、1995年10月8日の松井秀喜(3年目、3番・右翼、対広島、東京ドーム)以来28年ぶり。松井は1年目の93年9月12日の阪神戦(3番・左翼、東京ドーム)で初めてクリーンアップで先発出場した。

◆巨人が逆転勝利で同一カード勝ち越しを決めた。五回途中から3番手で登板したドラフト3位・田中千晴投手(22)=国学院大=が1回1/3を投げて2奪三振、無失点。六回に吉川尚輝内野手(28)のタイムリーで勝ち越しに成功し、プロ初勝利が転がり込んだ。田中千のヒーローインタビューは以下の通り。--初勝利の気分は「全然僕の力でつかみ取った勝利投手じゃなくて、皆さんのおかげでもらった1勝なので、次はしっかり自分の力で勝利投手になれるよう頑張ります」--今、力強く握っているこのボールはどうする予定「大勢さんに、毎回ホールドとったときもボールをいただいてたので、これをお返ししたいと思います」--初勝利のボールを大勢投手に渡してしまう「まあ渡したいっす、僕は」--中継ぎ陣のチームワークが素晴らしい「昨日は(戸郷)翔征が1人で投げ抜いてくれて。僕らはゼロで抑えることを考えてみんな頑張ってますので、みんなでつないで抑えられて今日は良かったです」--5月24日に1軍に再登録された「高梨さんから2軍に落ちたときに『感謝の心を持って1軍に上がってこい』と。感謝の気持ちを持ってマウンドに立って今日は投げられたので、ホントに良かったです」--最後に自己紹介を含めて一言、今後の決意を「ドラフト3位の田中千晴です。好きな食べ物はいちご大福、趣味はギターを弾くことです。これからもよろしくお願いします」

◆巨人が逆転で勝利した。プロ3年目で初めて3番に座った秋広優人内野手(20)が、1点を追う一回の適時三塁打を含む2安打。原辰徳監督(64)は中軸で起用した理由について「自分の力。周りが置いたのではなく自分でいった。夢に出てきましたよ」と説明した。秋広はこれで打率・349と好調を維持する。巨人で20歳以下の選手が中軸を担うのは、1995年の松井秀喜以来28年ぶり。松井は1年目の93年に3番で初出場した。秋広は「ジャイアンツのクリーンアップは簡単に打てるものじゃない。すごい光栄なこと。2本ヒットが打ててよかった」と汗を拭った。

◆DeNAは東克樹投手が六回途中5失点でリードを守れなかった。3―1の五回は2死二塁から大城卓に甘い変化球を捉えられて同点2ラン。六回は2死二塁から吉川に勝ち越し打を浴びて降板を告げられた。2死から踏ん張れずに失点を重ね「粘りきれなかったことは反省点」と悔しさをにじませた。今季2敗は、いずれも巨人戦。前回対戦した11日に続いて2桁安打を許しており「チャンスをもらった際はやり返すだけ」と雪辱を期した。

◆DeNAは東が六回途中5失点でリードを守れなかった。すみませんとつぶやき、マウンドから降りた。悔しさと汗がにじむ表情がゆがみ、ベンチに腰掛け、タオルで覆った。東の踏ん張りは最後に緩んだ。東京ドームの巨人戦はキャリア通算6試合で5勝と好相性だった左腕だが、今季2敗は、いずれも巨人戦...。1―0の一回は1死から坂本へ左翼への二塁打を浴びると続く秋広に左中間へ適時三塁打を浴び同点とされた。その後も毎回走者を背負う苦しい投球で、3―1の五回は2死二塁から大城に中堅へ2ランを浴び、再び振り出しとされた。六回は2死二塁で吉川尚を迎えた。内角を狙った直球が高めへ浮き、中前へはじきかえされた。この試合初めてリードを許し、三浦監督はマウンドまで足を運び投手交代を告げた。試合前時点で防御率1・98、4勝1敗、32奪三振、4四死球と抜群の成績を残してきたが、この試合では終始、修正が効かなかった。六回途中11安打5失点。失意をまとって降板となった。ファームでは浜口が5回5安打3失点。エースの今永は今週登板せず、30日から開幕する交流戦に照準を定めている。チームが安定した戦いでシーズンを進めている一方で、先発ローテーションの争いは苛烈を極める。立場をなくす恐怖と自身へのいらだち。DeNAの先発陣に漂う緊張感は、ピラミッドの頂点に立ち続ける難しさからくるものだ。(横山尚杜)

◆巨人・坂本勇人内野手が通算180度目となる1試合3安打以上をマークして歴代4位の野村克也氏に並んだ。一回に左翼線二塁打、三回に左前打、六回は左中間へ適時二塁打を放った。「(野村さんは)恐れ多いですけど、もっと積み上げられるようにやるだけ」と記録をかみしめた。3安打は4月28日以来、今季2度目。歴代最多は張本勲の251度、セ・リーグ記録は長嶋茂雄の186度となっている。

◆巨人のドラフト3位・田中千晴(22)=国学院大=がプロ初勝利を挙げた。2点を追う五回途中から3番手で登板した189センチの大型右腕は、最速153キロの直球と武器のフォークボールを強気に投げ込み、1回?を無失点。打線の援護で白星が舞い込み「いただいた勝利」と喜びは控えめだった。歌唱力も自慢の新人は初めてのお立ち台で「歌おうか迷った」と初々しく笑った。

◆巨人は25日、DeNA10回戦(東京ドーム)に5-4で逆転勝ち。2連勝を飾り、3カード連続で勝ち越しを決めた。高卒3年目の秋広優人内野手(20)がプロ初の3番に座り、一回の同点適時三塁打を含む2安打1打点。球団では、自身がつける背番号55の先輩、松井秀喜氏(48)=ヤンキースGM特別アドバイザー=以来となる高卒3年目以内でのクリーンアップで輝きを放った。勲章を粋に感じながらも、気負うことなくいつも通り打席に立った。秋広が、球団では松井氏以来となる高卒3年目以内でクリーンアップを任され、2安打1打点。背番号55を継承する大砲がきっちりと役目を果たした。「ジャイアンツのクリーンアップは、そう簡単に打てるところじゃないと思うのですごく光栄。2本のヒットが打てたのは良かった」1点を追う一回1死二塁の好機で、左腕の東から左翼線への適時三塁打。五回にも再び左越え二塁打を放った。坂本、岡本和と球界屈指の好打者に挟まれた3番打者は、「超一流の選手が並んでいるので、気楽という感じだった」とさらりと言った。〝兄貴〟の復活を歓迎した。右太もも裏の肉離れで離脱していた中田翔が「6番・一塁」で1軍復帰。試合前には自主トレをともに行う師匠に「俺が6番でお前が3番か」と声をかけられ、「(中田は)休み明けなのでクリーンアップはまだ早いです」と笑い飛ばしたという。3番らしく存在感を示し、師匠の復帰戦に花を添えた。憧れの存在にまた一歩近づいた。3日には始球式のため本拠地を訪れた松井氏と初対面。「これからジャイアンツを背負っていく選手になってほしい」と激励の言葉をもらうと同時に、自分用に背番号55のユニホームにサインをお願いした。寮の部屋に飾ってある中田翔の日本ハム時代のユニホーム、岡本和の若大将Tシャツとともに大切に保管している。背中を追う先輩たちの歴代ユニホームを眺め、肩を並べる日を夢見て身長202センチの大器は食らいついている。ホープの活躍で、打線は13安打とつながりを見せた。連勝を飾り、3カード連続で勝ち越し。2位・DeNAに2ゲーム差と迫った。「あいつに(背番号55を)背負わせてよかったと思われるような選手になっていきたい」と秋広。無限の可能性を秘める背番号55の背中がどんどんたくましくなっている。(樋口航)

◆DeNAは巨人に競り負け2連敗。先発した東が要所で踏ん張れなかった。三浦大輔監督(49)は「打たれながら、粘っていましたけど、毎回調子がいいわけではない。もう少しだったかな」と振り返った。試合前時点で4勝1敗、防御率1・98と抜群の成績を残してきたが、この試合では終始、修正が効かなかった。毎回走者を許す展開で、3―1の五回は2死二塁から大城卓に2ランを被弾。六回も2死二塁から吉川に勝ち越しの中前適時打を許した。六回途中11安打5失点で2敗目。失意をまとって降板した。ファームではこの日、浜口が5回5安打3失点。エースの今永は今週登板せず、30日から開幕する交流戦に照準を定める。チームが安定した戦いでシーズンを進めている一方で、先発ローテーションの争いは苛烈を極めている。(横山尚杜)

◆偉大な先人に追いついた。歴代4位の野村克也に並ぶ通算180度目の猛打賞(1試合3安打以上)で勝利に貢献した巨人・坂本勇人内野手(34)は「恐れ多いです。もっともっと積み上げられるようにやるだけ」と謙遜した。1点を勝ち越してなお六回2死二塁。外角低めのスライダーを捉え、前進守備の左中間を破る適時二塁打で勲章を手にした。今季2度目の2番で貴重な5点目を生み出し「こういうヒットが1本でも多く打てるように」と表情を引き締めた。34歳は安打を積み重ねられる理由に「準備」を挙げる。最近はチューブを引っ張って軸足に負荷をかける練習を徹底し、5月の打率は・319と好調を維持。「意識してやらないと体的にもうまくいかない」。地道な鍛錬で快音を奏でている。(鈴木智紘)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
28141 0.667
(↑0.008)
-
(-)
100180
(+7)
127
(+4)
25
(+3)
23
(+1)
0.254
(-)
2.740
(↓0.03)
2
(-)
DeNA
23171 0.575
(↓0.015)
4
(↓1)
102173
(+4)
161
(+5)
41
(+2)
8
(-)
0.267
(-)
3.720
(↓0.04)
3
(-)
巨人
23210 0.523
(↑0.011)
6
(-)
99173
(+5)
186
(+4)
50
(+1)
10
(-)
0.253
(↑0.003
4.100
(-)
4
(-)
広島
21220 0.488
(↓0.012)
7.5
(↓1)
100152
(+2)
150
(+8)
31
(-)
18
(+1)
0.248
(-)
3.160
(↓0.04)
5
(-)
ヤクルト
17252 0.405
(↓0.01)
11
(↓1)
99154
(+4)
182
(+7)
42
(+1)
27
(-)
0.228
(↓0.001)
3.760
(↓0.07)
6
(-)
中日
15280 0.349
(↑0.016)
13.5
(-)
100118
(+8)
144
(+2)
15
(+2)
9
(-)
0.240
(↑0.001)
2.980
(↑0.02)