広島(☆6対2★)中日 =リーグ戦9回戦(2023.05.24)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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中日
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広島
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勝利投手:九里 亜蓮(3勝2敗0S)
敗戦投手:涌井 秀章(1勝6敗0S)

本塁打
【広島】西川 龍馬(6号・1回裏2ラン),坂倉 将吾(4号・1回裏2ラン)

  DAZN
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◆広島は初回、西川と坂倉の2ランなどで幸先良く5点を先制する。そのまま迎えた3回裏には、2死一二塁から中村貴の適時打で1点を加え、試合を優位に進めた。投げては、先発・九里が7回1失点の力投で今季3勝目。敗れた中日は、先発・涌井が振るわなかった。

◆中日は涌井秀章投手(36)が移籍後ワーストの6失点で6敗目を喫した。初回に西川に先制6号2ランを浴び、味方の失策が絡んだ直後に坂倉に4号2ランを被弾して大量5失点。3回にも1点を失い今季最短の3回で降板した。「昨日いい勝ち方をして大事な試合。負けたのは全部自分の責任と受け止めないと、何のために(中日に)来たのかわからない」。チームを上昇気流に乗せられなかった責任を背負った。▽中日立浪監督(涌井が誤算で借金14に逆戻り)「初回の5点は痛かった。1つミス(失策)が絡んで(坂倉に)2ラン。3点くらいであればまだチャンスはあった」▽中日細川(7試合連続安打)「ヒットが出ていることはうれしい。得点圏で打てる打席を増やしたい」

◆中日が借金「14」に逆戻りした。連勝を託されたベテラン右腕涌井秀章投手(36)がまさかの初回に西川、坂倉に2ラン2被弾を含む5失点。移籍後最短3回で、こちらも最多6失点で降板した。「やっぱり昨日ああやっていい勝ち方をして、すごい大事な試合にはなると思っていった。負けたのは全部自分の責任として、しっかり受け止めていかないと。じゃないと何のために(中日に)来たかわからない」。7連敗を止め、上昇気流にチームを乗せられなかった敗戦を1人で背負った。一夜で最多借金に戻った立浪監督も渋い表情を見せた。「初回の5点は痛かった。(涌井の)調子自体はわからないが、そんなに悪くないと思った。先頭をぽんと出して。ただ1つミス(失策)が絡んだ。そこから(坂倉の)2ラン。3点差くらいであれば。まだチャンスはあった」。初回2点を失い秋山に三塁打を許した直後にマクブルームの一ゴロをビシエドが悪送球して1点を失い、さらにリズムに乗れない涌井が、坂倉に2ランを被弾したことを悔やんだ。打線はともに8安打ながら、4点差での完敗。指揮官は「初回以外はリリーフ陣が踏ん張った。カープ打線が淡泊になった。早い回に1点でも2点でも取れれば、相手も嫌だった」と、ここ1本に泣かされる、もどかしさを再認識させられていた。

◆技ありの1発で口火を切った。広島西川龍馬外野手(28)は1回無死一塁、中日涌井の浮いたシンカーを鋭く振り抜いた。右翼ポール方向に向かって角度よく上がった白球は、ファウルになることなく右翼席上段に吸い込まれた。この回一挙5得点の猛攻を呼び込む大きな先制弾となった。冷静な状況判断が、豪快弾を生んだ。相手は通算155勝右腕。1回無死一塁で一、二塁間は空いた状況にも「今日に関しては、引っ張りに行ったら(相手の)思うつぼなんで。なるべく我慢して。たまたまシンカーが浮いてきて、反応できた」。反対方向への意識があったからこそ、ファウルにならずフェアゾーンに運ぶことができた。開幕から23試合続けて5番に固定されていたが、チーム事情から2番での起用も増えてきた。ただ、プロで1番から9番まですべての打順での経験がある。状況に応じた打撃ができるからこそ、どんな打順にも適応できる。下位には林や中村貴ら若手が並ぶ打線。2試合続けて任された2番で大きな仕事をした。新井監督も「状況に応じた打撃ができる選手なので、そういった中で自分が狙った球を最高の形で仕留めてくれました。本当にナイスホームランでした」とたたえた。連敗を3で止めて勝率5割復帰も、チームは勝率5割を行ったり来たりの戦いが続く。西川らが「キャプテン」と呼ぶリーダー野間は右ふくらはぎ裏張りで離脱中。本拠地試合後、野間が担当した一塁側スタンドへのあいさつの号令役を務める。この日は4月27日中日戦以来となる本拠地勝利を地元ファンに届けることができた。今季はバットと背中で、チームを引っ張っていく。【前原淳】

◆広島が序盤に大量得点を奪い、連敗を3で止めた。1回に西川の先制2ランを皮切りに坂倉の2ランなど一挙5点を先制。3回には中村貴のプロ入り初適時打初打点となる追加点でリードを広げた。先発九里が好相性の中日打線を7回まで1失点にしのいで、再び勝利を5割に戻した。試合後の新井貴浩監督(46)の談話は以下の通りです。-先発九里投手の投球ついて新井監督 内容も良かったですね。前回完封したときより、こちらから見たらあまり調子は良さそうじゃなかったけど、それでもしっかり試合をつくってくれるあたり、頼もしいと思います。-中村貴選手がプロ初の適時打新井監督 追い込まれていましたかね。カウントによって対応の仕方を変えたり、ルーキーらしからぬ対応力だなと思います。-西川選手の先制弾が打線を勢いづけた新井監督 もちろん、技術が高いというのはみんな認めていますし、狙い通りじゃないですか。走者一塁で状況を踏まえた上で自分がどういうバッティングをしたらいいのかという。状況に応じた打撃ができる選手なので、そういった中で自分が狙った球を最高の形で仕留めてくれましたね。本当にナイスホームランでした。-試合前にはマクブルーム選手と話をしていた新井監督 技術的なことじゃないですよ。世間話です。マットどうだい? みたいな世間話。-マクブルーム選手の状態をどのように見ている新井監督 良くなっていい感じかなと思っていたら、(最近は)ちょっと本人も内容が悪いかなということなんですけど。バッティングってそういうものですから。良くなっていくのは時間がかかるので。悪くなるのは、一瞬で悪くなる。彼も分かった上で早出とかやっているので、徐々に良くなっていけばいいんじゃないですか。-2軍でドラフト1位斉藤投手が実戦初登板新井監督 見ましたよ。やっぱりスケールの大きさを感じますね。まずはファームですけど、プロの試合で投げられたことが収穫。何点取られたとか関係ないです。ファームですけど、プロのデビュー戦が無事スタートできたことは良かったと思います。

◆広島九里亜蓮投手(31)が大量援護を背に3勝目を手にした。序盤の6点の援護も、丁寧な投球を続けた。4回に内野ゴロで失点を許したが、5回以降、追加点を許さずに7回まで100球、7安打1失点。「最少失点で粘り強く試合をつくっていくことだけを考えていた。最低限の仕事はしっかりとできたかなと思います」。今季本拠地初勝利となった。

◆広島が快勝で連敗を3で止めた。一回に西川と坂倉の2ランなどで5点を挙げ、三回に中村貴の右前適時打で加点した。九里は無四球と制球力がさえ、7回を1失点で3勝目。中日の涌井は今季最短の3回を6失点と振るわなかった。

◆マツダスタジアムがドッと沸いた。広島が一回に一挙5得点。代名詞の〝悪球打ち弾〟で猛攻の口火を切った西川龍馬外野手(28)が自画自賛した。「(九里)亜蓮さんの援護になる先制点になって良かった」一回先頭で菊池が左前打。続いて打席に入った西川が、涌井の3球目、見逃せばボールになりそうな高めの変化球を振り抜いて右翼席に6号2ランが飛び込んだ。さらに秋山が右中間三塁打でつなぎ、マクブルームの一ゴロの間に加点。一塁・ビシエドの一塁悪送球の間に打者走者が二塁へ進み、坂倉が右中間に4号2ランを突き刺してビッグイニングの完成だ。23日の1戦目は6安打で1得点。最近3試合で計2得点と湿りがちだった打線がこの日は奮起した。三回2死一、二塁では育成D2位ルーキーで17日に支配下契約を勝ち取ったばかりの中村貴(九産大)が右前へプロ初適時打。4球団を渡り歩き通算155勝を積み上げてきた涌井を、7安打6得点、今季最短の3回でマウンドから引きずり下ろした。投げては先発の九里が三回まで2安打無失点の立ち上がり。6点リードの四回1死三塁から内野ゴロの間に失点し、今季中日戦28イニング目で初失点を喫したが、最少失点で踏ん張った。チームは「G7広島サミット」の影響を受けたビジター12連戦を7勝5敗で乗り切った。交流戦までこの日を含めあと5試合。怒涛(どとう)の涌井撃ちから、一気にチーム状態を上げていく。(柏村翔)

◆広島新人で育成出身の中村貴が5―0の三回に右前適時打でプロ初打点を挙げた。2死一、二塁で低めに沈む涌井の変化球をうまく拾い「追い込まれていたのでいい反応で打つことができた」と満足げだった。試合後は初のヒーローインタビューを経験。緊張した面持ちで「うれしい気持ちでいっぱい」と初々しく語った。福岡・九州国際大付高、九産大から育成ドラフトで入団し、今月17日に支配下登録。背番号97のホーム用ユニホームが手元に届かず、初安打を放った23日と同様に育成時の123番を着用した。

◆背番号「123」のままの新人が躍動だ。広島が連敗を3で止め、1日で勝率5割復帰。プロ初適時打&打点の育成D2位・中村貴(九産大)が、初のお立ち台で初々しい笑顔を振りまいた。「うれしい気持ちでいっぱいです。(打席とお立ち台では)こっちの方が緊張します」「7番・右翼」で出場すると、5点リードの三回2死一、二塁でカウント1─2から5球目のシンカーを右前へ運んだ。プロ14打席目で飛び出した一打で、涌井を今季最短の3回でKOだ。17日に支配下契約を結んだばかりで、新井監督も「ルーキーらしからぬ対応力」と同じ名前の「貴浩」を絶賛だ。G7広島サミットの影響で2週間の遠征に出ていたチームを、シンデレラボーイが4月27日の中日戦以来27日ぶりの本拠地勝利に導いた。(柏村翔)

◆広島は序盤のリードを守り切り連敗を3で止め勝率5割復帰した。一回に西川、坂倉の2ランなどで5点を奪い、三回には新人の中村貴(九産大)がプロ初打点となる適時打が飛び出した。新井貴浩監督(46)の主な一問一答は次の通り。──勝因は「しっかりと九里が試合を作ってくれたということと、初回の先制攻撃がすごくゲームの流れ上良かった」──一回に西川が6号先制本塁打「技術が高いというのはみんなが認めていますし、狙い通りじゃないですか。ランナー一塁の状況を踏まえた上で自分がどういうバッティングをしたらいいのか。状況に応じたバッティングできる選手。自分が狙ったボールを最高の形で仕留めてくれました。ほんとナイスホームラン」──坂倉は4号2ランを含む3安打2打点「状態は上がってきていると思います。特に最後(の右前打は)、まっすぐを自分のポイントでとらえられていた。(4打席)全部良かった」──三回には中村貴がプロ初適時打&打点「(1─2と)追い込まれていましたかね。カウントによって対応の仕方を変えたり、ルーキーらしからぬ対応力だなと思います」──先発の九里は7回7安打1失点で3勝目「内容も良かった。前回(10日の中日戦、バンテリンドーム)は完封。あまり調子はよさそうじゃなかったけど、しっかりゲームを作ってくれるあたり頼もしいと思います」──25日の中日3戦目に向けて「皆さんに楽しんでもらえるようなゲームをしたいと思います」

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
27141 0.659
(↑0.009)
-
(-)
101173
(+6)
123
(+5)
22
(-)
22
(-)
0.254
(↑0.002)
2.710
(↓0.05)
2
(-)
DeNA
23161 0.590
(↓0.015)
3
(↓1)
103169
(-)
156
(+1)
39
(-)
8
(-)
0.267
(↓0.002)
3.680
(↑0.06)
3
(-)
巨人
22210 0.512
(↑0.012)
6
(-)
100168
(+1)
182
(-)
49
(+1)
10
(+1)
0.250
(-)
4.100
(↑0.1)
4
(-)
広島
21210 0.500
(↑0.012)
6.5
(-)
101150
(+6)
142
(+2)
31
(+2)
17
(-)
0.248
(-)
3.120
(↑0.05)
5
(-)
ヤクルト
17242 0.415
(↓0.01)
10
(↓1)
100150
(+5)
175
(+6)
41
(-)
27
(-)
0.229
(↑0.001)
3.690
(↓0.03)
6
(-)
中日
14280 0.333
(↓0.008)
13.5
(↓1)
101110
(+2)
142
(+6)
13
(-)
9
(-)
0.239
(-)
3.000
(↓0.06)