ヤクルト(★3対6☆)阪神 =リーグ戦10回戦(2023.05.23)・明治神宮野球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
阪神
0030003006801
ヤクルト
0000020013701
勝利投手:村上 頌樹(4勝1敗0S)
(セーブ:岩崎 優(2勝0敗7S))
敗戦投手:石川 雅規(1勝2敗0S)

本塁打
【阪神】ノイジー(4号・7回表3ラン)
【ヤクルト】山田 哲人(6号・6回裏2ラン)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 阪神戦チケット予約
◆阪神は3回表、ノイジーの適時打などで3点を先制する。その後1点差とされて迎えた7回にはノイジーの3ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・村上が6回4安打2失点7奪三振の好投で今季4勝目。敗れたヤクルトは、先発・石川が試合をつくれなかった。

◆ヤクルト村上宗隆は阪神戦で1発を打てるか。今季の同選手はここまで打率2割7厘、7本塁打、24打点を残しているが、阪神戦では9試合出場して30打数4安打、0本塁打、2打点、打率1割3分3厘。4安打はすべて単打と長打が1本もなく、対戦したセ5球団の中で阪神戦だけ本塁打が出ていない。このカードの本塁打は昨年9月6日に青柳から放った1発が最後で、現在56打席ノーアーチが続いている。

◆近本でも中野でもなく、テル!? 阪神佐藤輝明内野手(24)が、今季5個目となる盗塁を決めた。2回1死、ヤクルト石川から中前打を放ち出塁。次打者森下のフルカウントでスタートを仕掛け、森下は空振り三振に倒れたが、佐藤輝は盗塁に成功した。この時点で盗塁数は中日岡林に並び、リーグトップ。チームには盗塁王経験者の近本光司外野手(28)、中野拓夢内野手(26)がいるが、佐藤輝がここまでは盗塁数でチームトップとなっている。

◆球界最年長の男はバットでもプロ野球記録を打ち立てた。今季4度目の先発マウンドに上がったヤクルト石川雅規投手(43)がプロ入り22年連続安打を記録した。3回先頭、カウント1-1から19歳下の阪神先発村上が投じた143キロ直球を流し打ち。左翼線ギリギリへ左前打を放った。今季初安打により53~73年小山(大洋)と56~76年米田(近鉄)の21年連続を抜き新記録。登板前日には「打席に立ったらヒットを打ちたい。ピッチャーがつなぐと上位につながりますから」と意欲を示していた。球団では13年9月に宮本慎也が42歳10カ月で記録した最年長安打を更新した。10日阪神戦(甲子園)では5回1/3を投げ4安打無失点と好投し、プロ野球タイ記録となる1年目からの22年連続勝利を達成。この日は3回に阪神打線につかまり4回0/3、7安打3失点で無念の降板。今季2勝目はお預けとなった。43歳4カ月の石川が今季初安打を放ち、プロ1年目の02年から22年連続ヒット。投手で22年以上連続安打は、93~16年三浦(DeNA)の24年に次ぎ2人目。三浦は2年目からで、1年目からは53~73年小山(大洋)56~76年米田(阪神)の21年を抜く最長記録だ。野手も含めた1年目からの連続安打記録は89~15年谷繁(中日)の27年で、22年以上は石川で10人目。大卒の選手では92~13年桧山(阪神)に並ぶ最長タイ。また、43歳以上で安打を打ったのは球団初めて。

◆阪神が"天敵"から3点を奪った。両軍無得点の3回1死満塁。3番シェルドン・ノイジー外野手(28)が中前へ2点適時打。さらに1死満塁で、5番佐藤輝明内野手(24)が二ゴロを放ち、併殺崩れの間に三塁走者が生還した。ヤクルトのベテラン左腕、石川から一挙3点を挙げた。阪神は石川が先発時は21年から5連敗中。前回10日の甲子園での対戦では6回途中無失点に封じられ、プロ1年目からの22年連続白星を献上していた。

◆阪神村上頌樹投手(24)が、ヤクルト先発の石川雅規投手(43)にメモリアルな一打を浴びた。3回先頭。1ボール1ストライクから外角143キロを、ちょこんとバットに当てられ、三塁線を破る単打を浴びた。投手のプロ入り22年連続安打はプロ野球新記録。記録的な一打を浴びたが、後続を抑え無失点で3回を終えた。

◆先発ヤクルト石川雅規投手(43)がプロ入り22年連続安打を記録した。3回先頭、カウント1-1から阪神先発村上頌樹投手(24)の143キロ直球を流し、左翼線へ運んだ。10日阪神戦(甲子園)では5回1/3を投げ4安打無失点と好投し今季初勝利と、プロ野球タイ記録となる1年目からの22年連続勝利を挙げていた。43歳4カ月の石川が今季初安打を放ち、プロ1年目の02年から22年連続ヒット。投手で22年以上連続安打は、93~16年三浦(DeNA)の24年に次ぎ2人目。三浦は2年目からで、1年目からは53~73年小山(大洋)56~76年米田(阪神)の21年を抜く最長記録だ。野手も含めた1年目からの連続安打記録は89~15年谷繁(中日)の27年で、22年以上は石川で10人目。大卒の選手では92~13年桧山(阪神)に並ぶ最長タイ。また、43歳以上で安打を打ったのは球団初めて。

◆阪神シェルドン・ノイジー外野手(28)が、来日最多5打点と大暴れだ。3回1死満塁、ヤクルト石川の初球124キロを捉えた。中前への2点適時打で先制に成功した。「打ったのはチェンジアップかな。無理に引っ張らず、うまくセンターに打ち返すことができたよ。チームとして先制点が欲しい場面だったし、ランナーをかえすことができてよかったね」1点差に迫られた直後の8回無死一、二塁ではエスピナルから左中間への4号3ラン。自身3試合ぶり、5月2本目となる1発でヤクルトを突き放した。

◆阪神村上頌樹投手(24)が、セ・リーグ防御率トップに浮上した。6回4安打2失点。規定投球回に到達し防御率1・47。2位は広島床田の1・75、3位はDeNA東の1・98となっている。5回まで無失点投球。5回先頭の中村から6回先頭山崎まで4者連続三振を奪うなど、中盤もボールの勢いは落ちなかった。ただ、6回2死一塁、3番山田に2ランを被弾。悔しげな表情を隠しきれなかった。失点こそしたものの、1点リードを保って降板。ファンの思いには十分応える快投だ。前日22日に発表された球宴の第1回中間発表では、先発部門で1位の巨人戸郷と197票差の7217票で2位にランクイン。この日の第2回中間発表では戸郷に433票差と引き離されたものの、1万2106票で2位をキープしている。この日のように先発の役割を果たし続け、防御率トップもキープし続ければ...。さらなる得票も見込める。公式投票用紙の球団名、守備位置、背番号をマークシートで塗りつぶす必要がある「ノミネート外」の男が、ファンの心をわしづかみにする投球を続ける。

◆阪神が敵地神宮で3連勝を決めた。ヤクルト石川雅規投手(43)が先発時は21年から5連敗中だったが、ベテラン左腕から序盤に3得点を奪い、負の記録を止めた。これで直近11戦は10勝1敗。貯金は今季最多の12となった。3番シェルドン・ノイジー外野手(28)が大当たりだった。3回に先制の2点打。1点差に迫られた直後の7回無死一、二塁では4号3ランでヤクルトを突き放した。1試合5打点は来日最多だ。先発村上頌樹投手(24)も先発の役割をきっちりと果たした。6回4安打2失点。6回に山田に2ランを浴び1点差に迫られたが、リードを保って降板。規定投球回に再び到達し、防御率1・47はリーグトップとなった。自身2試合連続の白星で今季4勝目。「新・火曜日の男」が、またも仕事を果たした。

◆阪神がヤクルトに勝ち3連勝を飾った。3番のシェルドン・ノイジー外野手(28)が3回に先制の2点適時打、1点差に迫られた7回には4号3ランで来日最多の5打点と大活躍した。試合後の岡田彰布監督(65)の一問一答は以下の通り。-9回2死から岩崎は雨で難しい登板だったと思うが「いやいや、今日は岩崎は使わんでいこうと思ったけど。しゃあないわな。ああなったら」-しっかり抑えた「いやいや、そらもう、そら抑えるよ。おーん。その前に及川でもなあ。右の一発あるもん(代打の浜田)を出させとるから。楽やんか。なあ。(相手ベンチに残るのは)川端にしても。あとは左しかおらへんし」-1点差の7回、ノイジーの一発は大きかった「もちろん、大きかった、大きかった。フォアーボール、フォアーボールからやからなあ。わからんピッチャー(初対戦のエスピナル)が出てきよる。ようわからんかったなあ」-苦手の先発石川を攻略「いやいや、軽打やろうな、単打というか、センター返しというか。みんなあんまり大振りになってなかったからなあ」-ノイジーの3回の先制2点適時打は初球を。積極性も良かった「いや、(石川は)今日はあんま良く無かったんちゃう? ボール高かったもんな。カウント球とかもな、結構高かったから」-ノイジー当たりでてきた「そんなことない。こないだ全然打たへんかったやん、甲子園で」-1、2番がしっかり出塁「うん、絶対チャンスくるからのお。今の1、2番じゃな」-7回は四球、四球でじっくり「7回? ホームランの時やろ? いや、じっくりというか。(中野には)3ー2までは待て、いうとったんや、エンドランしようと思ってたから。スリーワンから四球なったけど」-エスピナルの制球が悪かったから。「制球が悪いというか、(初対戦で)分からへん」-先発の村上も試合を作った。「ちょっと球はなあ、序盤でちょっとなあ、ファウルで粘られたからなあ。まあちょっと寒かった部分もあるし、なあ、あそこまで投げたら、球数的にはね、もうあれや、無理やなあ思とったけど」-1点差に詰め寄られた直後の3ラン「あれは大きいよ、そら。ピッチャーの使い方も全然違ったもんなあ」-村上はこうやって走者を出しても粘れる「そうやな。まああの(山田の)ホームランも、ちょっともったいなかったよなあ。まあ、山田は1打席目からタイミングが合うとったけどな。まあ、でも、十分じゃない。まあ今日の雨とか寒さといろんななあ、今日はあんまり条件はよおなかったもんな」-大型連勝止まっても、こうやって確実に白星を重ねる。チームの地力が上がってきた「やっぱり、あれや。点取れるからな。ヒットも、これも今日も6つくいらいか、フォアボール。やっぱ大きいよな。フォアボールで。だって、(7回のように)ヒット1本で3点入るんやから。フォアボール、フォアボール、ホームランでな。結局はな。相手にしたらな、その前の満塁でな、点入らんかったから。よけいな、あそこの追加点は大きかったよな」-中野は昨年に比べ格段に四球の数が増えている「格段ていうか、去年の数を超したやんか。超したんや。確実に増えてるんやなくて、昨年1年分を超したんやろ(笑い)」

◆球界最年長の男はバットでもプロ野球記録を打ち立てた。4度目の先発マウンドに上がったヤクルト石川雅規投手がプロ入り22年連続安打を記録。3回先頭、カウント1-1から19歳下の阪神先発村上が投じた143キロ直球を流し打ち。左翼線ギリギリへ左前打を放った。今季初安打により53~73年小山(大洋)と56~76年米田(近鉄)の21年連続を抜き新記録。球団では13年9月に宮本慎也が42歳10カ月で記録した最年長安打を更新した。しかし喜べなかった。「ヒットよりしっかりとしたピッチングをしたかった」と、3回に阪神打線につかまり4回0/3、7安打3失点で無念の降板。10日阪神戦(甲子園)でプロ野球タイ記録となる1年目からの22年連続勝利を達成した勢いで連勝を狙ったが「連敗を何とか止めなければいけないときは先制点が1番いけない」と悔やんだ。

◆来日最多打点で大爆発や! 阪神シェルドン・ノイジー外野手(28)が先制打&4号3ランで3連勝に貢献した。6回にヤクルト山田に2ランを打たれ、1点差に迫られた7回無死一、二塁。カウント3-1からヤクルト・エスピナルの直球を虎党が待つ左中間まで飛ばした。「なんとか点を取りたい場面で打ち損じず、打てて良かったよ」3回1死満塁でもヤクルト石川の初球124キロを中前に運び、先制の2点適時打。「無理に引っ張らず、うまくセンターに打ち返せた」。来日最多の5打点と神宮で大暴れした。相手先発は43歳左腕の石川。今季2度目の対決で、前回10日には本拠地甲子園で、球界最年長男にひねられた。打線は無得点で今季初勝利を献上したが、今回はリベンジに成功。5回途中でマウンドから引きずり下ろし、21年4月16日以来、黒星をつけた。岡田監督も「(本塁打は)大きかった」とたたえた。背番号7は打撃、守備に限らず、どの分野にでも「負けたくない」という気持ちが根本にある。「トランプのカードゲームも、普通のゲームも勝ちたい気持ちを持たないといけないと思っている。4歳の子供にも何事にも勝てるように教えていきたいと思いますね」。負けん気の強さが原動力だ。アグレッシブな姿勢を常に持つことが攻守での躍動につながっている。雨中のヒーローインタビューでは、ファンに感謝の思いを伝えた。「最後まで残って応援してくださり、ありがとうございました。皆さんの声援が力になります」。5月の打率は3割1分4厘。つなぎだけではなく、ここ4試合で2本塁打と長打力も発揮しつつある。ノイジーが3番で機能し、打線はさらに力強くなった。【三宅ひとみ】

◆ヤクルトは引き分けを挟んで5連敗を喫し、借金は6に膨らんだ。6回に山田の6号2ランで1点差とし、追い上げムードを作り上げた直後の7回、3番手のエスピナルが乱調。先頭から2連続四球の後、ノイジーに4号3ランを浴びて流れを失った。高津臣吾監督は「勝ってないのは苦しいが、選手は全力で一生懸命。あとは僕がしっかり采配するだけ」と語った。

◆ファン投票御礼の快投だ! 阪神村上頌樹投手(24)がヤクルト打線を6回4安打2失点に抑え、今季4勝目を挙げた。球宴の中間発表ではノミネート外ながら2位につける。ファンの期待に勝利で応えた。再び規定投球回に到達し、防御率1・47でリーグトップ。勝ち数、奪三振数とも同2位で、「3冠」も夢ではない。チームは3連勝で、5月の勝ち越しも決定した。三塁側スタンドの阪神ファンは、びしょぬれになって叫んでいた。「村上く~ん、ありがとう!」。三塁側ファウルゾーンを歩いて引きあげる村上が、ペコペコと頭を下げる。タオルで顔を覆いながらも、しっかりと思いは届いていた。「追いつかれないように。なんとか粘りたいと思っていた」。勝負どころは6回。山田に2ランを浴び1点差に迫られた。最後は4番村上。この日100球目、低めにチェンジアップを決め空振り三振に仕留めた。今季9度の対戦で被安打1。この日も3打数無安打。虎の村上は「村神様」の降臨を許さない。前日22日に発表された球宴の第1回中間発表では、先発部門で1位の巨人戸郷と197票差の7217票で2位にランクイン。この日の第2回中間発表では戸郷に433票差と引き離されたものの、1万2106票で2位をキープしている。公式投票用紙の球団名、守備位置、背番号をマークシートで塗りつぶす必要がある「ノミネート外」の男は感謝しきりだ。「ノミネートされてないのに票入れてくださるのはありがたい」6回2失点でファンへ御礼の4勝目。規定投球回に再び到達し、防御率1・47でリーグトップに浮上した。勝ち数、奪三振も2位。このまま快投を続ければ...。逆転のファン投票選出も十分見えてくる。新・火曜日の男は「ただただチームのためにやれば、ついてくる。自分のことじゃなくてチームが勝てるようにやっていきます」とあくまで平常心。フォア・ザ・チームで突き進む。100キロ台のスローカーブも多投し「これからもデータ入ってくると思うので、そういうのもあるぞと」。今後への種をまくクレバーな一面も発揮した。岡田監督は「十分じゃない? 今日の雨とか寒さと。今日はあんまり条件はよおなかったもんな」と合格点。気温15度を下回る中、24歳の熱投で3連勝をつかみ貯金は今季最多の12だ。試合終了間際から降り始めた強い雨も、虎党にとっては心地よかった。【中野椋】

◆阪神3番手及川雅貴投手が8回を3者凡退に仕留めた。「思い切って腕が振れた」と4点リードのマウンドで躍動。代打浜田を内角直球で中飛に打ち取ると塩見、内山の1、2番も仕留めた。「今日は直球も変化球も感覚よく投げられた」と笑顔で振り返った。前回19日広島戦では1失点で負け投手となったが、信頼を取り戻す登板となった。

◆意外!? 阪神佐藤輝がリーグトップタイの5盗塁目を記録した。2回に中前打で出塁すると、タイミングをうかがった。6番森下が、8球粘ってフルカウントにするも空振り三振。だが、その間に二塁を陥れた。得点には結びつかなかったが、「決まって良かったです」と笑顔を見せた。中野もこの日5盗塁目を決め、中日岡林と3人がトップで並んだ。チームには近本、中野と盗塁王獲得経験を持つ快足の持ち主がいる中、そこにスラッガーが割り込んだ形だ。21年に6個、22年に11個と、盗塁数は増加。今季は自己最多を上回るペースだ。2点リードの3回にも足で得点をもぎ取った。1死満塁で高いバウンドの二ゴロを放ち、「一生懸命走りました」と全力疾走。併殺崩れの間に、貴重な3点目が入った。これで大山と並びチームトップタイ25打点。「本当、打線も良いし、ピッチャーも抑えてくれているので。いいと思います」。3点リードの5回1死満塁では空振り三振に倒れたが、チャンスで打てなくても足で勝利に貢献。ガムシャラにプレーする佐藤輝に今後も期待だ。【波部俊之介】

◆阪神中野拓夢内野手が自己最長タイの11試合連続安打&リーグトップタイの5盗塁を決めた。3回1死一、二塁の第2打席でヤクルト石川のまっすぐを捉え中前打。5回は5盗塁目に成功した。「1試合1本打つ気持ちを持てているので、それがうまくつながっている。(盗塁は)走る機会があれば、積極的にチャレンジしていきたい」。四球も2つ選び今季20個となり昨季の18個を41試合出場で超えた。選球眼も光っている。

◆阪神岩崎優がピンチをしのぎ、7セーブ目を挙げた。3点差に迫られた9回2死一、三塁で登板。雨が強まる中、代打三ツ俣に2ボールとするとマウンドに土入れを要求した。冷静に足元を整え、そこから3球連続ストライクゾーンに投げ込み空振り三振。本塁打を浴びれば同点の場面でも「準備はしていました。それが仕事なので」と涼しい顔だった。岡田監督は「今日は岩崎は使わんでいこうと思ったけど、しゃあないわな、ああなったら」。湯浅の不在の中、代役守護神が仕事を果たした。

◆ブレーク中の村上頌樹投手(24)のリフレッシュ法はアニメ鑑賞だ。「見始めたら、ずっと見ちゃうんで良くないんですよね。続きが気になって。『(午後)10時か、まだ見れるな。11時になった。気づいたら1時』みたいな(笑い)」と、深夜になってしまうこともしばしばある。使用するグラブの刺しゅうには「才能は開花させるもの センスは磨くもの」と刻んでいる。人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」内で登場する言葉だ。大学時代にアニメ版を見始め、マンガで続きをすべて見たお気に入りの作品。「その言葉いいなと思って、入れました」と振り返る。直近は人気サッカー漫画「アオアシ」にハマっていたというが「見てたら(放送が)終わっちゃって。今ちょっと模索中です」と新たな作品を物色中だ。自室のリラックスタイムが好調を支えている。【阪神担当=波部俊之介】

◆球界最年長の男はバットでもプロ野球記録を打ち立てた。今季4度目の先発マウンドに上がったヤクルト石川雅規投手(43)がプロ入り22年連続安打を記録した。3回先頭、カウント1-1から19歳下の阪神先発村上が投じた143キロ直球を流し打ち。左翼線ギリギリへ左前打を放った。この日は3回に阪神打線につかまり4回0/3、7安打3失点で今季2勝目はお預けとなった。43歳4カ月の石川が今季初安打を放ち、プロ1年目の02年から22年連続ヒット。投手で22年以上連続安打は、93~16年三浦(DeNA)の24年に次ぎ2人目。三浦は2年目からで、1年目からは53~73年小山(大洋)56~76年米田(阪神)の21年を抜く最長記録だ。野手も含めた1年目からの連続安打記録は89~15年谷繁(中日)の27年で、22年以上は石川で10人目。大卒の選手では92~13年桧山(阪神)に並ぶ最長タイ。

◆阪神・島本浩也投手(30)が1軍に合流した。中継ぎから先発へ配置転換されたビーズリーの代役として中継ぎとして、登録される見込みだ。島本は今季、開幕2軍スタート。ウエスタンでは13試合に登板し、1敗1セーブ、防御率5・56も、直近7試合では無失点と安定した投球を見せており、今季初昇格を勝ち取った。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は村上頌樹投手(24)が先発する。前回登板した16日の中日戦(豊橋)は5回7安打4失点も今季3勝目をマークした。ヤクルト戦は今季早くも3度目の登板。「何も変わらずいつも通り投げられたら」と平常心で臨む右腕が燕打線をねじ伏せる。打線ではD1位・森下翔太外野手(22)が「6番・右翼」で3試合連続のスタメン出場。中大時代に主戦場とした神宮で、快音を響かせる。

◆24日の11回戦に先発する阪神・西勇輝投手(32)は「臨機応変に、毎度投球するときには相手に『おっ』と思わせるような配球ができれば」と話した。前回対戦の10日(甲子園)は6回2/3を投げて3失点で黒星を喫した。「(配球で)続けることも大事だし、新たなこともするのも大事。偏らないようにやってきたい」と力を込めた。

◆『熊本市DAY』として開催され、試合前に同市出身のヤクルト・村上宗隆内野手(23)が熊本市民栄誉賞を授与された。授賞式では熊本市の大西一史市長と熊本市親善大使で女優の宮崎美子から、記念盾と副賞(農産物とジューシー(オレンジジュース)1年分)が贈られた。

◆阪神の先発・村上頌樹投手(24)が一回のピンチを無失点で切り抜けた。先頭の塩見は一邪飛。続く内山には粘られながらも11球目を捕飛に仕留めた。しかし、3番・山田に三塁線を破られる二塁打を放たれ、2死二塁のピンチ。打席に燕の4番・村上を迎えた。初球は149キロ直球でストライクと投球にも力が入る。続く2球目、内角高めに直球を投じ、三邪飛。〝ムラカミ対決〟に勝ち、立ち上がりを無失点で抑えた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(24)が今季5個目の盗塁を決め、この時点では中日・岡林と並んでリーグトップに躍り出た。佐藤輝は二回1死で迎えた第1打席、石川のスライダーを中前にはじき返してチーム初安打をマーク。続くD1位・森下(中大)の打席の8球目だった。4度のけん制をものともせずスタート。森下は空振り三振に倒れたが、二盗に成功し、好機を演出した。佐藤輝は並んでいた近本、中野を抜いてチームトップの5盗塁目。得点には結びつかなかったが足で魅せた。

◆阪神の新助っ人、シェルドン・ノイジー外野手(28)=前アスレチックス3A=が三回1死満塁の好機で2点中前打を放った。先頭の木浪が左越えの二塁打で出塁すると、村上は犠打失敗も近本が四球でつないで1死一、二塁。中野が自己最長タイの11試合連続安打となる中前打で満塁とした。打席には3番・ノイジー。石川の初球だった。中前に弾きかえす2点打で先制。さらに大山が左前打で再び満塁とすると、佐藤輝の二ゴロ併殺崩れの間に、三走・中野が生還し、3-0とリードを広げた。

◆ヤクルト・石川雅規投手(43)がプロ野球記録となる投手として入団から22年連続安打をマークした。「打てるなら打ちたい。投手がつなぐと上位につながる」と話していた石川。0―3の三回先頭で打順が回ってきた。阪神・村上に対し、カウント1―1から143キロ直球を捉えて左翼線への安打とした。この安打で、これまで宮本慎也が持っていた球団の最年長安打記録も更新した。

◆阪神の新助っ人、シェルドン・ノイジー外野手(28)=前アスレチックス3A=が三回1死満塁の好機で2点中前打を放った。先頭の木浪が左越えの二塁打で出塁すると、村上は犠打失敗も近本が四球でつないで1死一、二塁。中野が自己最長タイの11試合連続安打となる中前打で満塁とした。打席には3番・ノイジー。石川の初球だった。中前に弾きかえす2点打で先制。さらに大山が左前打で再び満塁とすると、佐藤輝の二ゴロ併殺崩れの間に、三走・中野が生還し、3-0とリードを広げた。ノイジーは「打ったのはチェンジアップかな。無理に引っ張らず、うまくセンターに打ち返すことができたよ。チームとして先制点が欲しい場面だったし、ランナーを還すことができてよかったね」とコメントした。

◆先発したヤクルト・石川雅規投手(43)は4回7安打3失点で降板し、今季2勝目とはいかなかった。一、二回は無失点。三回1死満塁でノイジーに中前2点打を浴び先制を許した。さらに1死満塁で佐藤輝の二ゴロの間に1点を追加され、0―3とされた。四回を無失点とし、五回もマウンドに上がったが、先頭近本に右翼線二塁打、中野に三塁内野安打を浴びて無死一、三塁としたところで交代。神宮球場で勝利となれば通算92勝目で、歴代単独最多となる一戦だったが、達成することはできなかった。

◆阪神が満塁の好機を逃した。五回先頭の近本が右翼線へ二塁打を放つと、中野が三塁線へ絶妙なバント。これが三塁内野安打となり、無死一、三塁と絶好機を作った。ここでヤクルトは2番手・丸山翔にスイッチ。ノイジーは空振り三振に倒れたが、大山が四球でつなぎ満塁とした。しかし、佐藤輝が空振り三振に倒れ、2死。ここでD1位・森下(中大)が打席へ。ファウルで食らいつき、フルカウントまで粘るも10球目だった。直球にバットが空を切り、空振り三振。追加点とはならず、悔しさをあらわにした。

◆阪神の新助っ人、シェルドン・ノイジー外野手(28)=前アスレチックス3A=が3-2の七回に左中間スタンドへ4号3ランを放った。1点差に詰め寄られて迎えた七回。先頭の近本、中野が連続四球で好機を作ると、カウント3-1からエスピナルの直球を一閃した。打球は左中間スタンドに弾む4号3ラン。19日の広島戦(甲子園)以来の一発でヤクルトを突き放した。ノイジーは三回にも先制の2点中前打を放っており、来日最多の1試合5打点と躍動した。「打ったのはストレート。しっかり良い形で、強くとらえることができたよ。点差を追い上げられた直後だったし、少しでも楽な展開にすることができてよかったよ」とコメントした、

◆先発した阪神・村上頌樹投手(24)は6回4安打2失点と試合をまとめた。一回2死二塁のピンチはヤクルトの村上を三邪飛に仕留めて無失点の立ち上がり。二回も1死二塁とピンチを背負ったがオスナを空振り三振。長岡を投ゴロに仕留めた。三回は先頭の投手・石川に左前打を許したが、塩見を空振り三振、内山を三ゴロ併殺で無失点。五回は中村、オスナ、長岡を3者連続三振に抑えた。3-0で迎えた六回2死一塁で山田に2ランを被弾したが、100球の力投で6回4安打2失点。今季4勝目の権利を手にし、マウンドを譲った。

◆ヤクルト・山田哲人内野手(30)が0―3の六回2死一塁で6号2ランを放った。神宮球場での通算150号を達成し、池山隆寛(167本)、バレンティン(155本)に次いで3人目の記録となった。綺麗な放物線を描いた。カウント1―2から阪神先発、村上の外角高め直球を捉え左翼席へ放り込んだ。21日のDeNA戦(横浜)に続く2試合連続の一発。「追い込まれていましたけど、コンパクトにしっかり振り抜くことができた」とコメントした。

◆阪神が快勝。先発した村上頌樹投手(24)が6回4安打2失点と好投し、今季4勝目(1敗)をマークした。一回2死二塁のピンチはヤクルトの村上を三邪飛に仕留め、無失点の立ち上がり。五回は3者連続三振で抑えた。六回に山田に2ランを浴びたが、しっかりと試合をまとめ、先発の役目を果たした。 打線は三回1死満塁でノイジーが、中前打を放ち、2点を先行。なおも1死満塁で佐藤輝の二ゴロ併殺崩れの間に3点目を奪った。3-2と差を詰められて迎えた七回にはノイジーが4号3ランを放ってとどめ。ノイジーは来日最多の1試合5打点と躍動した。3連勝とした阪神は5月の勝ち越しが決定。貯金は今季最多を更新する12とした。

◆雨上がりの夜空の下、またも金字塔を打ち立てた。ヤクルト・石川雅規投手(43)が三回先頭で左前打。投手としてプロ野球新記録となる新人から22年連続安打をマークした。「打てるなら打ちたい。投手がつなぐと上位(打線)につなぐことができる」。こう意気込んでいた球界最年長の43歳左腕。第1打席で阪神先発の村上に対し、外角高め143キロ直球を捉えて左翼線を破る当たりをみせた。この安打で米田哲也(阪急など)と小山正明(阪神など)の投手として1年目からの連続安打記録を更新。また、これまで宮本慎也が持っていた42歳10カ月の球団最年長安打記録も塗り替えた。前回10日の阪神戦(甲子園)で5回1/3を4安打無失点に抑え、米田哲也に並んでプロ野球記録となる入団年から22年連続勝利をマーク。自身2連勝を目指し「しっかりとアウトを重ねることに集中したい。チームも連敗中なので、何とか止められる投球をしたい」と見据えたが、思い通りにはいかなかった。0―0の三回1死満塁からノイジーに2点適時打を浴びるなど3失点。四回は無失点に抑えたが、五回先頭の近本に二塁打、中野に内野安打を浴びて無死一、三塁とされたところで降板となった。神宮球場で白星となれば通算92勝目で歴代単独最多となる一戦だったが、五回途中7安打3失点で達成できず。本職の投球では悔しさの残る結果となった。0―3の六回、山田の6号2ランで反撃開始かと思われた。しかし、七回に3番手のエスピナルが連続四球からノイジーに3ランを被弾した。石川は2敗目(1勝)。チームは引き分けを挟んで5連敗となった。17勝23敗2分で借金「6」。リーグ連覇中の王者がもがき苦しんでいる。

◆阪神が3連勝で、今季最多貯金を更新する「12」とした。「3番・左翼」のシェルドン・ノイジー外野手(28)が三回に先制の2点打、1点差に詰め寄られた七回には左中間に4号3ランを放ち、来日初の1試合5打点をマークした。村上頌樹投手(24)は6回2失点で4勝目(1敗)。先制すればチームは20勝4敗1分。今月17試合で13勝4敗とし、月間勝ち越しを決めた岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=26勝14敗1分、観衆=2万24270人)。ーー岩崎は雨で難しい登板だったと思うが(3点差に迫られた九回2死一、三塁で登板し、代打・三ツ俣を空振り三振)「今日は岩崎は使わんで行こうと思ったけど。しゃあないわな。ああなったら」ーーしっかり抑えるところは「そらもう、そら抑えるよ、その前に及川でもなあ。(ヤクルトは)右の一発あるもんを出させとるから。楽やんか。川端にしても。あとは左しかおらへんし」ーーノイジーの一発は大きかった「大きかった、大きかった。フォワーボール、フォワーボール(七回、近本、中野が連続四球)からやからなあ。わからんピッチャー(エスピナル)が出てきよる。ようわからんかったなあ」ーー石川攻略の糸口は「軽打やろうな、単打というか、センター返しというか。みんなあんまり大振りになってなかったからなあ」ーーノイジーは初球(三回の適時打)「(石川は)今日はあんま良くなかったんちゃう? ボール高かったもんな。カウント球とか結構高かったから」ーーノイジーは当たりでてきた「そんなことない。こないだ全然打たへんかったやん、甲子園で」ーー1、2番が出塁「うん、絶対チャンスくるからのお。今の1、2番じゃな」ーー七回は四球、四球でじっくり「七回 ホームランの時やろ? じっくりというか。3ー2までは待て、言うとったんや、エンドランしようと思ってたから。スリーワンから四球なったけど」ーーー向こうのピッチャーの制球が悪かったから「制球が悪いというか、分からへん」ーー村上も試合を作った「序盤でファウルで粘られたからなあ。寒かった部分もあるし、あそこまで投げたら、球数的(100球で交代)にはね、もうアレや、無理やなあ思とったけど」ーー1点差に詰め寄られた直後に「アレは大きいよ、そら。ピッチャーの使い方も全然違ったもんなあ」ーー村上は走者を出しても粘れる「(山田の六回の)ホームランも、もったいなかったよなあ。山田は1打席目からタイミングが合うとったけどな。でも、十分じゃない? 今日の雨とか寒さといろんななあ。条件はよおなかったもんな」ーー大型連勝が止まっても確実に白星を重ねている「やっぱり、アレや。点取れるからな。ヒットも、これも今日も6つくいらいか、フォアボール。やっぱ大きいよな。(七回のように)ヒット1本で3点入るんやから。フォアボール、フォアボール、ホームラン。その前の(五回の)満塁でな、点入らんかったから余計に追加点は大きかったよな」ーー中野は昨年に比べ格段に四球の数が増えている「格段ていうか、去年の数を超したやんか(昨季は18四球。今季は2個を追加して20四球)。確実に増えてるんやなくて、昨年1年分を超したんやろ(笑い)」

◆球界最年長43歳のヤクルト・石川雅規投手が五回途中7安打3失点で2敗目を喫した。三回1死満塁でノイジーに中前2点打を浴び「連敗を止めたいときは先制点が一番いけなかった」と唇をかんだ。打つ方では三回先頭で左翼線へはじき返し、投手としてはプロ野球新記録となる新人から22年連続安打をマーク。新たな偉業を達成したが、本職の投球で結果を残せず悔しさを募らせた。

◆現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(75)は村上頌樹投手(24)の姿に、かつての阪神のエース・小山正明氏を思い出すと語った。村上の何が良いかと問われれば説明し尽くされているが、球のキレと制球。150キロ超の剛速球はないけれど、球の回転数が他の投手と比較しても多いから、打球がほとんど凡飛になる。絶妙な制球力により、球1個分の出し入れではなく、球半個分の出し入れができている。常にストライク先行で打者と勝負で来ていた。半個の出し入れは、紙一重の勝負であり、投手によっては非常に危険が伴う。半個分を投げミスした場合、打者の腕が伸び切ったところになって、六回に山田に浴びたような本塁打になったりする。が、ほとんどミスしない。過去に、ここまで制球がいい投手がいただろうかと考えてみた。真っ先に浮かんだのは江夏豊。抜群の制球と同時に剛球も兼ね備えた投手だったので、タイプ的には少し違う。思いついたのは小山正明さん(針の穴を通すと言われた制球力で通算320勝232敗)、渡辺省三さん(卓越した投球術で小山正明、村山実の両氏に影響力を与えた右腕で通算134勝96敗)というタイガースの大先輩。この2人も球半個の出し入れがすごかった。村上は、そんな大投手たちに近いものを感じる。最後に岡田監督に触れたい。前回の監督時代はJFKに象徴されるように、救援投手陣の形を作って、好成績を残した。今回は違う。先発陣を充実させて戦う野球をしている。村上、大竹、伊藤将、西勇、才木。本来なら軸になるはずの青柳を2軍で調整させながらも、この布陣が組めている。さらに秋山ら経験組が2軍に控え、富田、ビーズリーらに先発テストを課している。新たな戦い方は、先を読むことに長けている岡田監督ならでは。チームの勢いは当分、衰えないだろう。

◆3点差に迫られた九回2死一、三塁で登板した岩崎が、強くなった雨にも負けず今季7セーブ目をつかんだ。代打・三ツ俣を空振り三振に仕留めて「とにかく(勝てて)よかった。イニングの途中? それが仕事なので」と胸を張った。当初、セーブが記録されない4点差の九回を託されたのはK・ケラーだった。だが、安打と四球で走者をため、オスナに適時打を浴びて降板。急きょ登板した岩崎は、2ボールとするが、その後は雨でぬかるんだマウンドに土を入れることを要求。そこから制球も本来のものとなり、落ち着き払って試合を締めた。岡田監督は「きょうは岩崎は使わんでいこうと思ったけど。しゃあないわな。ああなったら」と振り返り「そらもう、そら抑えるよ」と絶大な信頼を寄せた。これで13試合連続無失点。クローザーの湯浅不在を感じさせないのも、岩崎の頑張りがあるからだ。(三木建次)

◆打って、見て、走ってつないだ。絶好調の野手陣を、点から線に変える。阪神・中野が2安打2四球の活躍で、打のヒーローをお膳立てだ。「1打席目が終わった後に、気持ちに余裕ができた。いい形で、詰まりながらでしたけど対応はできた」三回1死一、二塁の好機。石川の甘く入った133キロ直球を捉えた。前回対戦した10日のヤクルト戦(甲子園)は「ボールを見すぎた」と反省。見事に修正し、ノイジーの先制打につなげた。これで自己最長タイの11試合連続安打とすると、五回無死二塁の第3打席は三塁線へ絶妙なバント。内野安打をもぎ取り、直近11試合で7度目のマルチ安打と躍動した。「そこが自分の課題でもあると思っていました。四球をとりにいくというよりは、状況に応じた打撃ができている」打線をつないだ2番は打つだけにとどまらない。七回無死一塁では四球を選んで、ノイジーの3ランを演出。これが今季19個目の四球と早くも昨季の四球数(18四球)を超えた。開幕前から課題にあげていた四球の増加。それを克服し、進化した中野に岡田監督は「去年の数を超したやんか。超したんや。確実に増えてるんやなくて、昨年1年分を超したんやろ」とニンマリだ。五回にはリーグトップタイとなる5盗塁目もマークと足でも魅せた。「本当はもっと走りたいんですけど、警戒もされていますし。でも、久しぶりに走れたので、明日以降も走る機会があれば、積極的にチャレンジしていきたい」あらゆる形でつなぎ、猛虎打線を活性化させる。虎が負けない理由の一つに、つなぎの2番として日々成長する中野の存在があった。(原田遼太郎)

◆4点リードの八回に3番手でマウンドに上がった及川が快投だ。先頭の浜田を左飛に打ち取り、続く塩見を三ゴロ。内山は直球で空振り三振に抑え、三者凡退。150キロを超える速球もあり「きょうはストレートも変化球も感覚よく投げられた」とうなずいた。1回1失点で敗戦投手になった19日の広島戦(甲子園)以来のマウンドで、安定した投球を披露した。

◆球界最年長43歳のヤクルト・石川が五回途中7安打3失点で2敗目を喫した。三回1死満塁でノイジーに中前2点打を浴び「連敗を止めたいときは先制点が一番いけなかった」と唇をかんだ。打つ方では三回先頭で左翼線へはじき返し、投手としてはプロ野球新記録となる新人から22年連続安打をマーク。新たな偉業を達成したが、本職の投球で結果を残せず悔しさを募らせた。(神宮)?ヤクルト・石川が三回に左翼線安打を放ち、プロ1年目の2002年から22年連続安打を達成した。投手がプロ1年目から22年連続で安打を放ったのは、1953-73年の小山正明(阪神など)、56-76年の米田哲也(阪急など)の21年を抜いて最長。プロ1年目からに限らず、投手の連続年数安打の最多記録は93-2016年の三浦大輔(DeNA)の24年。?野手を含めたプロ1年目から22年連続安打は1989-2015年の谷繁元信(中日など)の27年を筆頭に石川が10人目。?43歳4カ月での安打は13年9月29日に宮本慎也がマークした42歳10カ月を抜く投手、野手を含めて球団最年長安打。

◆阪神はヤクルトに6-3で勝利し3連勝。今季最多を更新する貯金12とした。シェルドン・ノイジー外野手(28)が三回に先制2点打を、1点差に詰め寄られた七回に4号3ランを放ち来日初の1試合5打点をマークした。ヤクルト・石川を五回途中3失点でKOし、岡田彰布監督(65)が22日に語った「今度は打つと思うで」という〝予言〟も的中! 開幕から2カ月連続の月間勝ち越しだ。確かな感触を両手に残し、力強く一歩目を踏み出した。白球は雨粒を切り裂き、虎党が待つスタンドに消えていく。ノイジーが値千金の3ランを含む来日最多の5打点を稼いで主役となった。「点差が迫ったところでなんとか点を取りたい場面で、いいボールが来たので、それをしっかり打ち損じせずに打ててよかった」山田の2ランで3―2と迫られた直後の七回だ。近本、中野が連続四球で無死一、二塁の好機を作り、打席へ。3番手・エスピナルの5球目、外角高めの直球を強振した。「良い形で、強くとらえることができた」。手応え十分のひと振りは左中間席に運ぶ4号3ランとなり、試合を決定づけた。三回にも1死満塁で先発・石川から先制の2点打を放っており、5打点を荒稼ぎ。前日に語っていた岡田監督の〝予言〟を、背番号「7」が現実のものとした。

◆一票一票を投じるファンの期待を形にするため、阪神・村上も力強く一球一球を投じた。一発を浴びればたちまち同点となる3―2の六回2死。この日の100球目で、〝村神様〟のバットの空を切らせた。「追いつかれないようにというか、そういう気持ちでいきました」四回はクリーンアップを相手に三者凡退。五回は3者連続三振を奪ったが六回に山場が訪れた。3―0から山田に左翼への2ランを浴び1点差。自身3試合連続の被弾を許し、唇をかんだ。ここでマウンドにやってきた安藤投手コーチから「あと一人、頑張れ」とのゲキを受け、いざ村上対決へ-。初球から2球連続でファウルと積極的に振られるもひるまず、ボール球2球を挟んだ5球目、最後はチェンジアップを低めに沈めて三振に斬った。「何とか粘りたいと思ったので、そういう気持ちが出た」。力強く右こぶしを握った。今季の村上対決はこれで通算9打数1安打3三振と、相性の良さをさらにアップデート。6回4安打2失点でリーグ2位タイの4勝目を手にし、規定投球回にまた乗せたことで、防御率1・47は堂々リーグトップだ。

◆大台到達も、空砲となった。0-3の六回2死一塁、ヤクルト・山田哲人内野手(30)が史上3人目となる神宮通算150号本塁打をマーク。一時1点差に詰め寄った。「(記録は)うれしいですし、また明日打てるように頑張りたい」カウント1―2から阪神先発・村上の外角直球を振り抜き、左翼席に飛び込む6号2ラン。21日のDeNA戦(横浜)から2戦連発とし「体の回転を使って打てた」と手応えをにじませた。三回先頭では先発・石川が左前打を放ち、投手としてプロ野球新記録となる入団年から22年連続安打。うれしい記録は続いたが、チームは3―6で敗れ、1分けを挟んで5連敗。借金は今季最多の6に膨らんだ。1点を追う七回に3番手で登板したエスピナルが制球難からの被弾で3失点と誤算だった。山田は「下を向くことなくやるしかない。明日また切り替えてやっていきたい」と顔を上げた。連敗脱出へ、高津監督は「選手は全力で一生懸命やってくれている。あとは僕がしっかりと采配するだけだと思います」と言葉に力を込めた。(箭内桃子)ヤクルト・山田が本拠地・神宮球場で通算150本塁打。同球場で150本以上を放ったのは、池山隆寛(167)、バレンティン(155)に次いで3人目。

◆阪神・佐藤輝は足でチームに貢献した。2点を奪った三回1死満塁の好機で打席を迎え、二ゴロで全力疾走して併殺を阻止。三走が生還して加点した。「一生懸命、走りました」。二回の第1打席では中前へチーム初安打を放ち続く森下の打席で二盗に成功。岡林(中日)と中野に並び、リーグトップの5盗塁目とした。7連勝の後、1敗を挟んで3連勝のチームに「本当に打線もいいし、ピッチャーも抑えてくれているので、いい感じ」と充実感をにじませた。

◆阪神のD1位・森下(中大)は「6番・右翼」で公式戦初となる神宮での試合に臨むも、4打数無安打に終わった。チームが3点を先制した三回は2死一、三塁の好機に左飛。五回も2死満塁で打席が回ったが、丸山翔の速球を捉えられず空振り三振に倒れた。「粘ることができたりいい当たりを打てたりをしていたので、それは良かった」と振り返ったが、「結果にこだわってやっていきたい」と残りの2戦に目を向けた。

◆木浪が石川攻略の突破口を開いた。三回の先頭で高めの速球を捉え、左翼線へ運ぶ二塁打。「タイミングを合わせることだけ考えていた」という一打で出塁し、ノイジーの適時打で先制のホームを踏んだ。前戦まで3試合安打がなかったが、この日はチームを勢いづける一打。「反対に打つイメージはあった。ああやってチャンスメークできたので良かった」と胸を張った。

◆神宮球場は「熊本市DAY」。教えてくれたのはヤクルト担当・箭内桃子。かつては「トラ番の桃子姫」として、ちょっとした有名人だった。今はすっかりツバメ番として羽を伸ばして、好き放題、飛び回っている。「モノマネのコロッケさんがオープニングトークに登場して盛り上げて、試合開始前には村神様に『熊本市市民栄誉賞』の授与式が行われました。プレゼンターは女優の宮崎美子さん。熊本出身のスターが勢ぞろいして、神宮は熊本一色です」でも、くまモンの姿がないのでは? どうしたんだろう。くまモンファンとしては気になる。球場の周辺には、熊本の特産品ブースが。辛子レンコンチップが桃子姫のお薦めだとか。名物・馬刺しはあったんだろうか? 妄想がいろいろ膨らむ。それだけ、熊本って魅力あふれる土地である証拠だ。昨日の東京方面は、朝から冷たい雨が降り続き、トラ番たちも「中止の可能性が...」と不安そうだった。が、桃子記者によれば-。「村上選手をたたえるために、熊本市の方々は相当気合が入っていたので、少々無理してでもプレーボールはかかると思っていました」念ずれば...。雨も上がってプレーボールだ。「熊本の思い出を語らせてください!」桃子姫のさらなる売り込みが続く。「トラ番時代に、ルーキーだった島田海吏クンの自主トレ公開で、九州学院まで取材に行ったんですよ。彼が母校からプロのスタートを切ったんです」島田のことをしっかり覚えている。トラへの愛は今も失われていないようだ。

◆ストライクは入らないわ、走者をためて一発を浴びるわ...。1点差に迫って、このピッチャーか...。エモトでなくても、そう思ったのではないかな。七回に登板したエスピナルが連続四球のあと、ノイジーに3ラン。ヤクルトの勝負どころでの投手起用に、「?」マークだ。阪神先発の村上相手に六回、山田の2ランで2-3。さあ、ここから自慢の終盤の継投! 粘ってひっくり返そう!! それこそが連覇をもたらした、ヤクルト本来の形だろう。石山が抜けるなど、台所事情が苦しいのはわかるけど、ただでさえ連敗中なんだ。勝ちパターン用の信頼の置ける投手を、惜しみなく投入してほしかったね。あのまま勢いに乗って、逆転できていれば、上昇気流をつかみ、浮上のいいきっかけにできたんだ。結果的に勝てないまでも、執念だけは見せてもらいたかったね。逆にいうと阪神は、村上がやや下降線と映っただけに、負けないでよかった。流れを手放さずに済んだ、ということだよ。(サンケイスポーツ専属評論家)

◆強すぎるやんか、阪神タイガース! 7連勝が止まってヤベ~ 反動で連敗のはじまり...と思ったら、またもや3連勝!! この11試合で10勝1敗はスゴすぎ!!こーなると子供の頃から阪神に裏切られ続けてきたせいで(?)、一筋縄で勝利を喜べなくなっているから恐ろしい~! 本日の勝利も「ヤクルト先発の石川さん、10日の阪神戦での22年連続白星の記録オメデトウございます!」「いや、ありがとうございます!」「で、実はお願いといいますか? ピッチャーの入団から22年連続ヒットも石川さんプロ野球記録に王手なんですよね?」「あ、まあね」「でしたら本日の試合は投手の勝敗はアレで...。そのかわり打席でヒットをアレで...。そうなったら投打で記録をアレということで...」という談合というか? 忖度(そんたく)と言うか? 司法取引というか? そんな闇取引が...いや、一切ありません!(土下座)新・村神様が燕打線を2点に封じ、頼れる助っ人ノイジーが一発を含む5打点!! まさにこれがガラス張りの阪神の力なのだ!!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
26141 0.650
(↑0.009)
-
(-)
102167
(+6)
118
(+3)
22
(+1)
22
(+2)
0.252
(-)
2.660
(↓0.01)
2
(-)
DeNA
23151 0.605
(↑0.01)
2
(-)
104169
(+6)
155
(+3)
39
(+1)
8
(-)
0.269
(-)
3.740
(↑0.02)
3
(-)
巨人
21210 0.500
(↓0.012)
6
(↓1)
101167
(+3)
182
(+6)
48
(+2)
9
(-)
0.250
(↓0.002)
4.200
(↓0.05)
4
(-)
広島
20210 0.488
(↓0.012)
6.5
(↓1)
102144
(+1)
140
(+3)
29
(+1)
17
(-)
0.248
(↓0.001)
3.170
(-)
5
(-)
ヤクルト
17232 0.425
(↓0.011)
9
(↓1)
101145
(+3)
169
(+6)
41
(+1)
27
(-)
0.228
(-)
3.660
(↓0.06)
6
(-)
中日
14270 0.341
(↑0.016)
12.5
(-)
102108
(+3)
136
(+1)
13
(-)
9
(-)
0.239
(↓0.001)
2.940
(↑0.05)