ヤクルト(★3対6☆)巨人 =リーグ戦9回戦(2023.05.18)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:横川 凱(3勝2敗0S)
敗戦投手:サイスニード(3勝2敗0S)

本塁打
【巨人】坂本 勇人(6号・5回表3ラン)
【ヤクルト】内山 壮真(2号・3回裏ソロ),オスナ(8号・9回裏2ラン)

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◆巨人が同一カード3連勝。巨人は1点を追う5回表、吉川の適時打と坂本の3ランで4点を挙げ、逆転に成功する。続く6回には横川が適時打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・横川が6回2安打1失点の好投で今季3勝目。敗れたヤクルトは守備の乱れが失点につながり、痛い敗戦を喫した。

◆ヤクルト内山壮真捕手(20)が前夜に続き、2打席連続アーチを放った。3回先頭、巨人先発横川から左翼席へ先制2号ソロを突き刺し「打ったのはカットボール。初球から積極的に甘い球を打つことが出来ました。先制できて良かったです」と喜んだ。前日の9回1死では球界を代表するクローザー、巨人大勢から今季1号を放ち「少し安心しました」と話していた。

◆巨人坂本勇人内野手(34)が昨季の5本塁打を上回る6号3ランで勝ち越しに成功した。同点の5回2死一、二塁、ヤクルト先発サイスニードの147キロ直球を捉えた。左翼席に飛び込む勝ち越し3ラン。味方ナインは打った瞬間にベンチを飛び出して喜んだ。13日広島戦(東京ドーム)以来、4試合ぶりの1発をたたきこんだ。坂本は「チャンスだったので何とかしたいと必死でした。最高の結果となって良かったです」と振り返った。昨季は83試合で5本塁打と、14シーズンぶりに2ケタ本塁打に届かなかったが、今季は36試合目で昨季の本塁打数を上回った。

◆巨人がヤクルト相手に白星を収め、今季初の同一カード3連勝を決めた。最大6あった借金を1まで減らした。先発左腕の横川は3回先頭から内山にソロを浴びるも、以降は丁寧な投球で凡打の山を築いた。6回2安打1失点の投球で3勝目を挙げた。「大城さんに引っ張ってもらい、リードの意図を理解して精いっぱい投げようと思っていました。イニングの先頭を出さないように、ひとつひとつアウトを重ねて丁寧に投げることはできました」と振り返った。打っては坂本がバットで貢献した。同点の5回2死一、二塁、サイスニードの147キロ直球を捉えた。左翼席に飛び込む6号勝ち越し3ラン。「チャンスだったので何とかしたいと必死でした。最高の結果となって良かったです」と振り返った。昨季は83試合で5本塁打と、14シーズンぶりに2ケタ本塁打に届かなかったが、今季は36試合目で昨季の本塁打数を上回った。6回2死一、三塁からは先発横川の左前適時打で"自援護"し、8回には暴投の間に1点を追加。2連投中の守護神大勢がベンチ外の中、7回を菊地、8回を田中豊とつなぎ、9回は高梨が2ランを浴びたが、三上が締めてリードを守り切った。▽巨人秋広(プロ初の三塁打を含む2安打。神宮では打率4割)「次の塁を狙うのは、どんな人でもやらないといけない。隙のない走塁ができるように意識してやっていきたい」

◆巨人は左腕・横川凱投手(22)が中5日の先発をモノともせず、6回2安打1失点の好投で3勝目を挙げた。失点は3回のソロ弾のみにとどめ、2回と5回は3者凡退。6回の攻撃では、2死一、三塁で左翼線へ今季初安打がプロ初適時打となり、自ら援護した。初の中5日での先発に「自然に入ることができてそこまで影響はなかったです。僕だけ全然打ててなかったのでよかった」と、投打で勝利に貢献した。

◆巨人が今季初の同一カード3連戦3連勝を収め、最大6あった借金を1に減らした。5点リードで迎えた最終回に2ランを浴びるも、振り切った。最後まで気の抜けない展開に、原辰徳監督(64)は「一戦一戦ですから。試合が終わるとヘトヘトだから、語る言葉も出てこないんだ(笑い)」と、勝利にホッとした様子。先発の横川凱投手が、中5日の登板で6回1失点と好投し「最後6回、ちょっと嫌なアレがあったけどよかったね。よく頑張りました。だいぶ粘りも出てきた」と、22歳左腕の粘投に目を細めた。チームは3位広島と1ゲーム差に迫った。

◆巨人秋広優人内野手(20)がプロ初の三塁打を含む2安打を放った。2回先頭の第1打席では右翼前に強烈なライナーをはじき返した。右翼・サンタナが捕球できず、打球はフェンスまで。悠々と三塁に到達した。プロ初となる三塁打に「あんまり意識はなかったですけど、長打で3つまで行けるのはいいこと。うれしい」と振り返った。6回1死の第3打席からは低めチェンジアップをうまく捉え、右中間に運んだ。好走塁で二塁をもぎ取った。足での活躍も見せ「次の塁を狙うのは、どんな人でもやらないといけない。隙のない走塁ができるように意識してやっていきたい」と語った。前日17日ヤクルト戦でも3ランを放っていた。神宮は4試合で15打数6安打の打率4割。6安打のうち、二塁打2本、三塁打1本、本塁打1本と得意の場所となっている。「結果、ヒットが出ているのはすごくいいこと」とうなずいた。

◆ヤクルトが巨人に3連敗し、今季ワーストとなる借金4となった。失策が直接、敗因に響いた。5回1死一塁で巨人横川の犠打をサイスニードが捕球し、一塁へ送球。バント処理から戻ろうとした一塁ホセ・オスナ内野手だったが「(二塁手の)山田選手がカバーしていたと思った」と頭上に来たボールを"スルー"。一方の山田哲人内野手も一塁カバーには間に合っておらず、ボールはファウルグラウンドに転がって走者は一、三塁となり、この回、坂本の本塁打などで4失点を食らった。失策の記録がついたオスナは「自分のミスだった。自分がボールを捕るべきだった」と話した。森岡良介内野守備走塁コーチは「セカンドの哲人は、ああいうことがあるからしっかりと準備して、自分が入るなら声掛けをする。ファーストのオスナは入らないのであれば、自分でしゃがむとか、早くそこをどくとかしないと。ジェスチャーがあいまいだった。今後ないようにしていかないと。ピッチャーが1週間かけて調整しているところで、あのプレーが失点につながり降板につながっているわけだから」と厳しく言った。高津監督は「あれは大きい。すごく簡単なプレーだったので。あってはいかんミスですね」と語った。

◆体調不良で11日に抹消されたヤクルト・中村悠平捕手(32)が18日、特例2023で出場選手登録された。今季はここまで25試合に出場し3本塁打10打点、打率・213。17日から1軍試合前練習に合流していた。代わって代替指名選手として登録されていた西田明央捕手(31)が抹消された。

◆石川・星稜高から入団3年目のヤクルト・内山壮真捕手(20)が「8番」で先発し、両軍無得点の三回先頭で左翼席への2号ソロを放った。巨人の先発左腕・横川のカットボールを捉え、「初球から積極的に甘い球を打つことができました」。17日の巨人戦(神宮)の九回に1号ソロを放っており、日をまたいでの2打席連発。チームに先制点をもたらした。

◆巨人・坂本勇人内野手(34)が3試合ぶりの6号3ランを放った。昨季の5本塁打を早くも超えた。1―1と同点に追いついた五回、2死一、二塁でサイスニードと対戦した坂本は、フルカウントから甘く入った直球を左翼席へ。ダイヤモンドを一周してベンチへ戻ると、両手人さし指を立てるポーズを作って笑顔でナインと喜びを分かち合った。最近3試合は12打数1安打とおとなしかったが、持ち前の勝負強さで3番打者としての務めを果たした。

◆並び、越えていく。活躍を天国に届けることが恩返しだ。現役時代に本塁打王を5度、首位打者を2度、打点王を3度獲得するなど強打者としてならし、ヤクルトでは計5年コーチを務めた中西太氏の訃報を受け、ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が故人をしのんだ。「びっくりしました。(入団)2年目だとか、お会いしに来てくれてすごく気にかけてもらいましたし、すごく感謝しています。(打者として)少しでも近づけるように頑張りたい」直接指導を受けたことはなかったが、折に触れて激励のため球場に足を運んでくれていた。村上は高卒2年目の2019年に36本塁打を放ち、中西氏の持つ高卒2年以内の最多記録に並んだ。「俺の名前がまだ出るから、うれしいんや」―。活躍を喜んでくれた。昨年9月には中西氏から1本の電話が鳴った。村上が、55号本塁打を放ってから日本選手最多記録となる56号本塁打を放つまでに、60打席足踏みしていた時のこと。「(56号を)ちょっと、打たしたれよ」連絡を受けたのは杉村打撃コーチ。杉村コーチは現役時代、当時1軍ヘッド兼打撃コーチや監督代行を務めていた中西氏から指導を受けており、師弟関係が深い間柄だった。杉村コーチは「ムネ(村上)に『頑張れよ』と言うてくれよと。元気そうな声だった」と懐かしんだ。畳の上での打撃練習やショートゲームなど、中西氏が残したものは、これからもスワローズに引き継がれていく。「今のヤクルトの練習は中西さんのものを継承している。中西さんの考え方や教え方が基本になっている。いいものはいいですからね。この野球界に残っていくと思う」と杉村コーチ。村上はこの日、杉村コーチとともに早出で打撃練習を行い、80スイングで26本の柵越えを放つなど豪快な弾道を繰り返した。九回の第4打席で中前打を放ったが...。チームは逆転負け。3連敗で借金は「4」。中西太氏に勝利を届けることはできなかった。

◆再び調子も〝アゲアゲ〟だ。同点に追いついて迎えた五回2死一、三塁。巨人の3番・坂本勇人内野手(34)が6号3ランを放ち、クリーンアップの務めを果たした。「チャンスだったので何とかしたいと必死でした。最高の結果となってよかったです」右腕、サイスニードがフルカウントから投じたど真ん中への直球を弾丸ライナーで左翼席へほうり込んだ。涼しい表情でダイヤモンドを一周すると、ベンチで出迎えたナインに両手人さし指を立てるポーズを作り、満面の笑顔で喜びを分かち合った。最近3試合は12打数1安打とおとなしかったが、周囲を安心させる3試合ぶりの本塁打となった。これで、早くも昨季の5本塁打を超え、34歳で迎えた17年目も健在をアピールした。昨季は故障離脱も重なり、「練習でも打球が飛ばないからいろいろ試したけど、いいのが見つからずに終わった」。オフは有酸素運動で体重を管理し、1月からはウエートトレーニングで体を鍛え直した。今季開幕から22打席無安打と苦しんだが、今では3番打者に定着し、不振は完全に抜け出した。頼もしい背番号6が今年もバットでチームを導く。チームは3連勝で借金は「1」。勝率5割復帰は目の前だ。

◆巨人が今季初の同一カード3連勝。1点を追う五回に吉川尚輝内野手(28)の左前適時打、坂本勇人内野手(34)の6号3ランで一気に試合をひっくり返した。先発した横川凱投手(22)は6回2安打1失点の好投で3勝目(2敗)。打撃でも六回に適時打を放ち、チームの勝利に貢献した。横川のヒーローインタビューは以下の通り。ーー今日はどんなテーマを持ってマウンドへ上がった「チームの勢いに自分もしっかり乗れるように、一人一人(丁寧に)心がけて投げました」ーー強力スワローズ打線を1点に抑えたポイントは「キャッチャーの(大城)卓三さんがいろんな組み立てをしてくれて、僕はついていくだけだった。卓三さんに感謝したいです」ーー坂本選手が決勝3ラン。あの弾道をどう見つめていた「ランナーで走ってたので弾道は見れてないんですけど、あの1本ですごい助かった。野手の方に感謝して、次また頑張れるようにやっていきたいです」ーー打つ方ではプロ初タイムリー「他のピッチャーの方がバッティングでも貢献されてたので、自分だけ打ててなかったので、打ちたいなと思って練習してた。1本出て良かったです」ーーファンへメッセージを「もっともっと連勝を伸ばしていけるように頑張ります。これからも応援よろしくお願いします」

◆巨人の横川が6回2安打1失点で3勝目を挙げた。先発では同じヤクルト相手の4月23日以来の白星。多彩な変化球を低めに集めてソロによる1点に抑え「(大城)卓三さんがいろいろな組み立てをしてくれて、僕はついていくだけだった」と捕手に感謝した。打っても六回に左翼線へ貴重な適時打。5年目でプロ初打点をマークし「他の投手が打撃でも貢献していた。練習していたので1本出て良かった」と表情を崩した。(神宮)

◆ヤクルトは高卒3年目捕手の内山壮真(20)が、三回先頭で先制の左越え2号ソロを放った。前日17日の九回に今季1号を放ってから2打席連発に。3連敗のチームの中にあって輝きを見せた。「自分のポイントで打つスイングができている」と手応え。5月は打率・393(28打数11安打)と好調。高津監督は「状態もだいぶ上がってきて、振れるようになってきた」と評価した。正捕手の中村が体調不良で万全でない中、存在感が高まる。

◆巨人が〝アゲアゲ〟ムードで今季初の同一カード3連勝を飾った。坂本勇人内野手(34)が決勝の6号3ラン。今季36試合の出場で早くも昨季の5本塁打を超えた。「チャンスだったので何とかしたいと必死でした。最高の結果となって良かったです」同点に追いついて迎えた五回2死一、三塁。フルカウントからサイスニードの直球をG党の待つ左翼席へたたき込んだ。ベンチに帰ると、秋広や菊田ら20歳前後の若手たちと一緒に、両手人さし指を立てる「アゲアゲポーズ」で会心の笑みだ。3度の故障離脱で83試合出場に終わった昨季に悩まされた「打球が飛ばない」という課題を克服。今季序盤は不調で、スタメン落ちも経験したが、気温の上昇とともに調子も〝アガッて〟きた。ヤクルト3連戦で計16投手を注ぎ込むなど、必死の采配を振った原監督は「試合が終わるとヘトヘトだから、語る言葉も出てこない」と苦笑い。休養日を挟んで迎える20日の中日戦(東京ドーム)で今季初の4連勝を狙う。(谷川直之)

◆活躍を届けることが恩返しだ。中西太さんの訃報を受け、ヤクルト・村上宗隆内野手(23)が「気にかけてもらいましたし、すごく感謝しています。(打者として)少しでも近づけるように頑張りたい」と故人をしのんだ。3連敗を喫して勝利を届けることはできなかったが、九回先頭で中前打を放ち、意地を見せた。打撃指導の名伯楽は何度も神宮球場を訪れ、激励してくれた。村上が中西さんの記録を塗り替えるたび「俺の名前が出るからうれしいんや」と喜んでくれた。昨年9月。55号を放ってから日本選手最多の56号まで足踏みすると、中西さんが「(56号を)ちょっと、打たしたれよ」と杉村打撃コーチに電話してくれた。現役時代に中西さんから受けた指導を継承する同コーチは「青木から村上までいろんな選手が育ってきた。中西さんの練習のやり方の継承は続いていく」とうなずいた。(箭内桃子)

◆原監督の思惑通りに、なってきた。4月末の甲子園遠征(対阪神)で、エモトに「今は駄目ですけど、6月がメド。態勢は整います」と予告していた。そのとき、最も不調をかこっていたのは坂本だった。スタメン落ちまで味わった、その坂本が、サイスニードの速球を振り抜き、左翼へ強烈なライナーで3ラン。打撃フォームと打球が一致した一発を見るのは、大げさでなく2年ぶりかな。結果が悪い時の顕著な傾向は、膝を折り曲げて、低めのボールを追いかけることだった。ベルトより低い球には手を出さないというくらい割り切れば、いいと思うよ。それはともかく、打線の穴がようやく修繕されてきた。開幕前から空いていた外野の一角も、秋広が埋めている。原監督の予告に、ジワジワ近づいた。さんざん笑われたエモトの「巨人V予想」を、何とか現実のものにしてもらわないとね。(サンケイスポーツ専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
23131 0.639
(↑0.01)
-
(-)
106149
(+4)
104
(+1)
18
(-)
19
(+1)
0.252
(-)
2.620
(↑0.04)
2
(-)
DeNA
21150 0.583
(↑0.012)
2
(-)
107155
(+13)
146
(+3)
38
(+1)
7
(-)
0.269
(↑0.006)
3.830
(↑0.03)
3
(-)
広島
19180 0.514
(↓0.014)
4.5
(↓1)
106132
(+3)
125
(+13)
27
(+1)
14
(-)
0.250
(-)
3.120
(↓0.29)
4
(-)
巨人
19200 0.487
(↑0.013)
5.5
(-)
104153
(+6)
172
(+3)
43
(+1)
9
(-)
0.252
(↑0.001
4.260
(↑0.04)
5
(-)
ヤクルト
17211 0.447
(↓0.012)
7
(↓1)
104136
(+3)
155
(+6)
37
(+2)
27
(+1)
0.226
(↓0.002)
3.630
(↑0.04)
6
(-)
中日
13250 0.342
(↓0.009)
11
(↓1)
105101
(+1)
124
(+4)
11
(-)
9
(-)
0.242
(-)
2.840
(↓0.03)