日本ハム(☆6対2★)西武 =リーグ戦9回戦(2023.05.18)・エスコンフィールド北海道=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:伊藤 大海(2勝3敗0S)
敗戦投手:佐藤 隼輔(1勝1敗0S)
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◆日本ハムは2-2で迎えた7回裏、2死満塁から谷内が適時打を放ち、勝ち越しに成功する。続く8回には水野の適時二塁打と松本剛の犠飛で3点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・伊藤が7回2失点の力投で今季2勝目。敗れた西武は、打線がつながりを欠いた。

◆日本ハム伊藤大海が新球場初勝利を目指す。今季の伊藤はビジターでは1勝1敗、防御率2・10だが、エスコンフィールドは4月19日ロッテ戦が4失点、同25日オリックス戦が6失点で0勝2敗の防御率8・10。札幌ドームでも21年が2勝4敗、22年が5勝6敗と2年連続負け越し。札幌ドーム時代を含め、本拠地球場では通算7勝12敗と黒星が先行している。

◆日本ハムの万波中正(23)が10試合ぶりのタイムリーを放った。同点の4回1死満塁、1ストライクから西武先発平良の144キロの外角スライダーを捉え左翼へ運んだ。三塁から松本剛、二塁からマルティネスが生還し、自身も一気に二塁へ。均衡を破る貴重な2点適時二塁打で、2勝目を狙う伊藤を援護。「大海さんが良いピッチングをしていたので、先制できて良かったです」とコメントした。万波が前回タイムリーを放ったのは5日の楽天戦(エスコンフィールド)で、8回に自身の中越え適時三塁打などで逆転。8回表に登板したルーキー宮内が初勝利を挙げた。このまま伊藤がリードを守れば、10試合ぶり3度目の勝利打点となる。13日から着用している新庄監督プロデュースの"ヒーローユニホーム"をホームで着るのはこれが最後。SNS上などで「似合っている」と好評の万波が、話題の"戦隊風ユニホーム"で、初のヒーローになる可能性が出てきた。

◆日本ハムの水野達稀内野手(22)が、今季初盗塁を決めた。5回1死で迎えた第3打席、四球を選んで出塁。続く松本剛の打席で盗塁を試み、二塁へスライディング。審判のジャッジはアウトだったが新庄剛志監督(51)がリクエストを要請した。リプレー検証の結果、水野の右足がタッチをかいくぐって、先に二塁に到達していたと判定され、セーフになった。水野の盗塁は昨年5月15日ソフトバンク戦(札幌ドーム)で決めて以来、約1年ぶり2個目。エスコンフィールドでは、初盗塁となった。

◆日本ハムの伊藤大海投手(25)が、道産子投手での新球場1勝を挙げた。7回117球を投げ8安打2失点で降板し「序盤に球数が多くなってしまい、良くない点の取られ方をしてしまいました。次の登板に生かしたいと思います」と反省。同点だったが直後の7回裏、2死満塁で谷内が勝ち越しの中前適時打を放ち勝ち越したため、勝利の権利を獲得した。チームは8回にも3点を追加して逃げ切り、北海道鹿部町出身の伊藤が、今季2勝目、新球場では初勝利をつかんだ。

◆西武は8カード連続で勝ち越せず、今季ワーストの借金4となった。0-2から同点に追いつくも、救援陣が引き離された。1試合3失策に松井監督は「もちろんミスは出た方が負けるようになるんですけど、勝負に行った中でしょうし」と切り替えを促した。WBCでの右手小指骨折からリハビリを続けた源田が、右肘痛の柘植とともに19日にも2軍戦で実戦復帰予定。一丸で立て直すしかない。

◆日本ハム谷内亮太内野手(32)が決勝点を挙げた。7回の守備から途中出場。同点に追い付かれた後の7回2死満塁で、中前適時打を放った。4日西武戦以来、出場7試合ぶりの安打となった打席は開き直って臨み、追い込まれながらも甘く入った直球を逃さなかった。「スタメンで打てなかったですけど、こういう時の方が打てるんじゃないかと思って。開き直って、いい結果につながったんじゃないかと思います」と復調を予感させる一打を振り返った。厚い信頼を寄せる新庄監督の期待に応えて見せた。「若い選手が多い中で、どんな時でも言われた仕事をできるように準備して、それをしっかりやるっていうところが僕がみんなと違ったところで勝負できるところ。少しでも監督が使いやすい選手になりたい」。頼れるベテランは後輩への気遣いも一流だ。7回に三塁の野村と守備交代した後に結果を出したが、「まだ高卒5年目の選手ですし、そこまで1人で背負い込まなくてもいいと思う」とフォロー。今季初のお立ち台でも「次は野村が打ってくれると思うので、応援お願いします」と若き主砲の背中を押した。【石井翔太】○...北海道出身の伊藤が7回8安打2失点で2勝目挙げ、新球場での道産子初勝利投手になった。「試合前にツイッターで、ホームで負け越しているというのを見てしまって。今日は絶対勝つぞと思いました」。2連勝で4位西武に0・5差と詰め、新庄監督は「意識してますよ。こういう(上位と下位で迫ってくる)感じで重なっていけば、盛り上がるしね」とさらなる高みを見据えた。○...万波が10試合ぶりの打点を挙げた。4回1死満塁、左翼線に2点適時二塁打を放った。奮闘していた伊藤を助ける貴重な先制点になり「(伊藤)大海さんもすごいピッチングをしていたので、何とか1本打ちたいなと、ただそれだけです」。チャンスで打てない打席が続いていた。「とにかく得点圏で打ててない感じがすごくあるので、挽回していきたいです」とさらなる活躍を誓った。○..."プロ1号"は幻だった。8回にダメ押しの2点適時二塁打を放った水野は、右翼フェンスに直撃した打球を一瞬、本塁打と勘違い。白い看板と打球が重なり、打球が消えたと錯覚した。思わずガッツポーズも飛び出し「『お!入ったんだ!』と思ったけど(一、二塁間の)真ん中くらいで気が付いて焦りました」と苦笑い。「詰めの甘さが出ました」と、照れた。○...実験的な試みとして平日デーゲームを実施した。ナイターや週末の観戦が難しいファンへ向けたもので、課外活動や修学旅行など、教育を目的とした学校単位の観戦機会を提供するためとしている。この日は、道内各地の計23校、約2000人の小中高校生が来場した。

◆道産子バッテリーが新球場で記念の白星を挙げた。日本ハム伊藤大海投手(25)が、7回8安打2失点でエスコンフィールド初勝利。伏見寅威捕手(33)とのコンビで新球場での北海道出身投手の勝利第1号になった。チームは3カードぶりの勝ち越しで、4位西武に0・5ゲーム差に迫った。待ちこがれた新球場初のお立ち台だった。伊藤はまず「1回(お立ち台に)立てて気持ち的にすごく楽になった」と安堵(あんど)。そして加えた。「試合前にツイッターで、(チームが)ホームで負け越しているというのを見てしまった。今日は絶対勝つぞと思った」。思わず目に入った負のデータが快投のエネルギーになった。粘って白星を拾った。2点援護を受けた直後の5回2死満塁のピンチを招くも、外崎をカットボールで空振り三振に斬った。「今日は右打者のアウトコースは真っすぐよりカットボールが強い。それは寅威さんが感じとって、多く使ってくれました」。コンビを組んだ伏見のリードも、勝負どころで背中を押した。エスコンフィールドでは、前回登板まで2戦2敗。"三度目の正直"を目指し、今回は試合前にプレートにかける軸足の部分を、少し掘り下げてもらうよう要望した。「足が抜けないように掛かるようにしてもらいました。言ったからにはいいピッチングをしないと口だけになってしまうので」。長くお世話になる新たなホーム球場に、しっかりと恩返しした。この日は、教育旅行や課外活動など学校単位で来場できるようにデーゲームで開催された。「スタンドを見たら小学生とかすごく多かったので、少しでも夢を与えられたかな」。道産子の星として、もっともっと勝利を積み重ねていく。【永野高輔】

◆心不全で死去した中西太さん(享年90)に対し試合前に黙?(もくとう)がささげられた。両チームの選手、首脳陣がベンチ前に整列。場内アナウンスで観客にも黙?(もくとう)が促されると、場内全員による黙?(もくとう)は約30秒間に及んだ。通算成績で打率・307、244本塁打、785打点を残した中西さんは現役引退後に西鉄(現西武)などの監督を務め、1974年から2年間は日本ハムで指揮を執った。

◆日本ハムは2―2と追い付かれた直後の七回2死満塁から谷内の適時打で勝ち越した。八回は水野の2点二塁打、松本剛の犠飛で加点した。伊藤が7回2失点で2勝目。西武は失策絡みで救援陣が粘れず、借金4となった。

◆西武は救援陣が粘れず、負け越しが今季最多の4に膨らんだ。2―2の七回1死一塁でバント飛球を三塁手の佐藤龍が捕り、併殺を狙って一塁へ投げたものの悪送球。二塁へ進まれ、なお2死満塁で佐藤隼が勝ち越し適時打を浴びた。松井監督は「(佐藤)龍世も勝負にいった中だろうし、そういうミスはもちろんある」とかばった。八回は1死一塁で4番手の森脇がバント処理から二塁悪送球で傷口を広げ、3失点。5位の日本ハムに0・5ゲーム差に詰められた。

◆日本ハムの伊藤が7回2失点で2勝目を挙げた。新球場では初白星となり「なかなか地元で自分らしい投球ができず悔しい思いをしてきたので、ここに立てて本当にうれしい」とお立ち台で笑顔を見せた。序盤にペースをつかむまでに球数がかさんだのが反省点で「もう少し遊び心を持って1巡目を終えた方が展開が楽になる」と次回を見据えた。(エスコン)

◆「2番・二塁」で先発出場の日本ハム・水野達稀内野手(22)が3-2の八回、勝利を引き寄せる2点二塁打を放った。「変化球を捉えたいと思っていたのでいい結果になった」。1死満塁。カウント1-1から右腕、森脇の128キロのフォークボールを右越えへ運んだ。森脇との前回対戦で三振を喫していただけに「追い込まれる前に勝負したかった。うまく拾えた」とうなずいた。心不全で逝去した日本ハム初代監督の中西太さん(享年90)は水野と同じ香川県出身。直接的な関わりはなかったというが「ゲームの中にいた人というイメージ。能力(値)も高くてすごい」と素直な印象を語った。背番号43の左打者が同郷の故人に勝利をささげた。

◆日本ハム・伊藤大海投手(25)が7回8安打2失点で今季2勝目(3敗)。新球場では自身初勝利で「ここに立てて本当にうれしい」とお立ち台で声を弾ませた。最速149キロの直球とスライダーが両コーナーに決まり、四回は3者連続三振。3試合連続のハイクオリティスタート(7回以上、自責点2以下)をマークし、新庄監督も「エンジンがかかってきたんじゃない」と納得顔だった。

◆17日に最下位から脱出した日本ハムに、4月2日以来の4位が見えてきた。同点で迎えた七回2死満塁。途中出場の谷内亮太内野手(32)が決勝の中前適時打を放ち、連勝に導いた。「何とか粘りながら、必死にやったことが良い結果につながった」32歳の守備職人にとって、タイムリーは4月19日のロッテ戦(エスコン)以来、約1カ月ぶり。4位・西武に0・5ゲーム差まで肉薄した。この日は悲しい訃報が届いた。1974、75年に指揮した日本ハムの初代監督、中西太さんが11日に死去した。試合前には功績を紹介する映像が流され、西武ナインとともに黙?(もくとう)をささげた。新庄監督は「中西さんの教えはものすごくわかりやすく、(選手を)乗せる能力はすごいと聞いていた。頭にインプットして使っています」と神妙な面持ちで語った。名伯楽からバトンを受け継ぎ、北の大地で新たな伝統を築く。(加藤次郎)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
21142 0.600
(↑0.012)
-
(-)
106116
(+5)
102
(+1)
15
(-)
19
(+2)
0.231
(↑0.001)
2.600
(↑0.04)
2
(-)
ORIX
21162 0.568
(↓0.015)
1
(↓1)
104147
(+1)
132
(+5)
31
(-)
17
(+1)
0.266
(↓0.001)
3.160
(↑0.02)
3
(-)
ソフトバンク
18152 0.545
(-)
2
(↓0.5)
108121
(-)
114
(-)
22
(-)
19
(-)
0.239
(-)
3.070
(-)
4
(-)
西武
17211 0.447
(↓0.012)
5.5
(↓1)
104120
(+2)
130
(+6)
30
(-)
26
(+1)
0.236
(-)
2.990
(↓0.04)
5
(-)
日本ハム
17220 0.436
(↑0.015)
6
(-)
104129
(+6)
133
(+2)
24
(-)
22
(+1)
0.226
(↑0.001
2.940
(↑0.02)
6
(-)
楽天
15211 0.417
(-)
6.5
(↓0.5)
106111
(-)
133
(-)
33
(-)
29
(-)
0.213
(-)
3.240
(-)