中日(★1対4☆)阪神 =リーグ戦9回戦(2023.05.18)・バンテリンドーム=
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阪神
3100000004910
中日
0000010001900
勝利投手:伊藤 将司(2勝0敗0S)
(セーブ:岩崎 優(1勝0敗5S))
敗戦投手:柳 裕也(0勝4敗0S)
  DAZN
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DAZN

◆阪神が7連勝。阪神は初回、ミエセスの適時二塁打で幸先良く3点を先制する。続く2回には、1死一塁から近本が適時二塁打を放ち、リードを広げた。投げては、先発・伊藤将が6回1失点の好投で今季2勝目。敗れた中日は、打線が9安打1得点とつながりを欠いた。

◆中日柳裕也は今季6試合に登板して0勝3敗。これまで柳がシーズン初勝利を挙げたのは17年6試合目、18年2試合目、19年2試合目、20年2試合目、21年4試合目、22年2試合目と、6試合目まで0勝は初めてだ。白星からは見放されているが、防御率は2・21で本塁打を1本も許していない。6試合時の防御率は21年の2・08に次いで良く、開幕6試合で被本塁打0は自身初めて。好投を続ける柳に白星が付くか。

◆フジテレビ佐久間みなみアナウンサー(25)が始球式に登板した。背番号「8」のドラゴンズのユニホームに身を包み、ワンバウンド投球を決めた。「普段は取材で見ているプロ野球のマウンドに立つことができ、夢の中にいるような貴重な体験をさせていただきました! これからもプロ野球の魅力をお伝えできるよう、私も頑張ります」とコメントした。同アナは愛知県名古屋市出身で、22年から同局のスポーツニュース番組「S-PARK」のメインキャスターなどを務めている。

◆先制打を放ったヨハン・ミエセス外野手(27)が、守備でもハッスルプレーを見せた。3回、先発伊藤将が9番柳、1番大島に連打を浴び、2死一、三塁でこの日初めてのピンチ。続く2番福永が放った右翼へのライナー性の打球に、前方へ飛び込むダイビングキャッチを見せた。抜ければ一挙2失点も考えられた場面。鋭い打球に一瞬湧き上がったドーム内が静まった。初回には2死満塁から、走者一掃の三塁線二塁打も披露。2戦ぶりのスタメン出場で攻守に躍動が止まらない。

◆阪神伊藤将司投手(27)が6回5安打1失点と好投し、今季2勝目の権利を得て降板した。5回までは3安打無失点。6回に4番石川昂に適時打を許したが、追加点は許さなかった。球数は今季最多の108球。今季初登板で完封勝利を挙げた4月27日の巨人戦から登板した全4試合でクオリティースタート(QS=6回以上、自責点3以下)を記録。防御率は1・29と抜群の安定感で試合を作り、終盤戦を救援陣に託した。

◆首位阪神が連勝を7に伸ばし、貯金を初めて2桁に乗せた。7連勝は21年6月8~18日以来、約2年ぶり。初回2死満塁からヨハン・ミエセス外野手(27)が三塁線を抜く二塁打を放ち、3点を先制した。2回は近本光司外野手(28)の二塁打で4点目を挙げた。このリードを伊藤将司投手(27)が危なげなく守った。6回1失点で4月27日以来の2勝目(無敗)。6回に1点を返されたが、その後のピンチをしのいで最少失点でブルペンにつないだ。横浜高の2学年先輩、中日柳裕也投手(29)との投げ合いを制した。8回は好守備もあり、中日の追い上げを封じた。阪神の同一カード3連勝は前カードのDeNA戦に続いて今季3度目となった。

◆阪神が中日に同一カード3連勝で今季最長の連勝を7に伸ばし、貯金も今季最多の10となった。1回2死満塁から6番ヨハン・ミエセス外野手(27)が三塁線を破る適時二塁打で3点を先制。伊藤将司投手(27)が6回を1失点で2勝目、岩崎優投手(31)が5セーブ目を挙げた。岡田彰布監督(65)の試合後の一問一答は以下の通り。-初回のミエセスの3点適時二塁打が大きかった「大きかったなあ、2アウトからなあ」-ノイジーの時に二塁走者近本、一塁走者中野の2人とも走らせておいて三ゴロで1死二、三塁にした「おん。いやいや、そんな今(ノイジーは)三振せえへんからの。そら、走らすやろ、あの2人」-ミエセスは打点がよく付いて「なあ、2アウトでな。まあ、カウント悪なったら歩かすなと思ってたけどな。まあ、追い込まれてあそこまで辛抱してボール球振らんと」-ミエセスについてはリストターンという話もしていた「リストターンて、(打ったのは)スライダーやろ。変化球やからな。うまくファウルにならんとな打ったんちゃうかな。その前に満塁で一、二塁間打ってたしな、ストレート系はな」-今年はチームでも満塁で点が取れている「おー、まあ、まず1つは強引にいってないていうことやろな。やっぱり打てるボールを選んでると思うよ」-ミエセスの成長は感じるか「いや、そらあるある。結果が出てるわけやからな」-昨日はベンチ。使いどきは「そうそうそう、(相手)ピッチャーとかなあ。今日は1時半までは島田やったんやけどな。変えたんや、ミエセスに」-その理由は「いやいや打てそうやったから(笑い)。どっちかいうと(中日先発の柳は)左バッターより右バッターの方がええかなと思たからな、今日は」-ミエセスの守備について「いやいや、もう、そらお前、見た通りや。ナイス守備やんか」-ノイジーが8回2死一、二塁から村松の左前安打で一塁走者の細川を三塁で刺したのも大きかった「うーん。まあ、そやなあ。まあ、一生懸命走らなあかんいうことやろなあ。え、(二塁走者の石川昂が)安心して走ってるから、あんな点入らんくなるんやったら」-どちらにしても三塁で刺すのは相手のダメージは大きい「そら大きい、大きい。そら1点差やないんやから。3点差やからなあ。何でもかんでもなあ、そんな来て、ましてツーアウトやからな、結局なあ。あれで終わってしまうもんなあ」-先発の伊藤将はテンポよく「そうやなあ、そんなに調子よくなかったんちゃう? おーん。でも、なあ、最初に2回までに4点もろたからなあ。まあ、なんとかあそこまでなあ、うん。もうちょっといきたかったんちゃうか、そんな感じやったもんな」-今日、死去したことが公表された中西太さんにもいい報告「いや報告言うても、報告できへんやん。そんなん。1週間前に亡くなってて」

◆阪神伊藤将司投手(27)が6回5安打1失点で、横浜高の2学年先輩の中日柳裕也に初めて投げ勝った。念願の初対戦が実現した4日は勝ち星は同高の後輩、及川のもとに渡っていた。今季最多108球を投げ、3戦ぶりの2勝目。序盤から4点の援護をもらい6回のピンチも最少失点で切り抜けた。これで中日戦は7試合で無傷の5連勝だ。「初回に3点、4点取ってもらったので、なるべくランナーためずに投げようと思っていた」と納得顔だった。高校入学時、絶対的エースとして君臨していたのが柳。先輩は2年の春夏、3年春と甲子園に出場。「『甲子園投手』でしたし、入った時から神様のようなすごい存在でしたね」。一緒に過ごした期間は短かったが、投手としてのアドバイスや普段からの会話も多かった。「後輩思いというか、すごく気にかけてくれる先輩でした」。柳の背中を見てエース道と人間性を学び、同様に後輩にも助言を送った。野球人生に多くの影響を与えた、かつての師にプロで投げ勝つことができた。前回対戦で2安打を許した先輩から、この日も左翼フェンス直撃の二塁打を浴びた。5回に遊ゴロで今季初めて打ち取り「バッティングいいですね。やっと抑えられました」と笑顔。横浜高対決を制し、チーム7連勝を呼び込んだ。【波部俊之介】

◆阪神ノイジーが「タイムプレー」で失点を防いだ。8回2死一、二塁で左翼線打を素早く処理。本塁ではなく三塁に返球し、一塁走者をアウトにした。速度をゆるめて走っていた石川昂弥の生還より、第3アウトが先と判断された。岡田監督も「ナイス守備。まあ(二塁走者の石川が)一生懸命走らなあかんいうことやろな。そら大きいよ」と助っ人の好判断をたたえた。

◆西鉄ライオンズの主砲で「怪童」と称された中西太氏(日刊スポーツ評論家)が11日午前3時38分、心不全のため東京都内の自宅で死去した。90歳。高松市出身。中西さんが阪神監督を務めた1年目が新人イヤーだった岡田彰布監督(65)は、恩師の訃報にショックを隠せなかった。必勝を期した中日戦は一丸で今季初の7連勝を飾り、最多の貯金10でがっちり首位をキープ。必ず18年ぶりの「アレ(=優勝)」を天国に届ける。バンテリンドームで中西さんの訃報に接した岡田監督はショックを隠せなかった。「突然やけど。(亡くなったのは)11日らしいな。全然知らんかった」。現役時代は「怪童」で一時代を築き、指導者として「名伯楽」とうたわれた中西さんは、自身をスターに押し上げてくれた恩師だった。79年に6球団競合のドラフト1位で阪神に入団。だがブレイザー監督は「いくら力があっても、新人はすぐに使わない」方針で、チャンスを与えてもらえなかった。理不尽な通告が理解できない日々...。米国アリゾナキャンプで、打撃コーチとして熱血指導してくれたのが中西さんだった。「もう職人というかな。夜ネット張って庭で。スポンジボールで至近距離からティーをやるのが毎晩の日課やったかな」と懐かしそうに話した。「本当にもう近くからポッとティーを上げるから(中西さんの)指先を何回かバットで打ったことあるわ」。体を張った指導で打撃を教えてくれた。転機は80年5月15日。ブレイザーが解任され中西さんが新監督に就いた。当時の日刊スポーツ紙面に「あれだけの素質。磨けばもっともっと光る」と新人岡田への期待のコメントが載っている。このタイミングで故障離脱していた掛布が三塁に復帰し、岡田はスタメン二塁に固定された。そして中西監督2戦目の5月18日巨人戦(後楽園)。岡田は2回に豪快な5号3ランを放ち、新監督に初勝利をプレゼントした。「4月末くらいからスタメンでは出とったけど、それ(中西監督体制)からは7番、6番になって最後は5番やったかな」。チャンスに飢えていた男は、打ちまくった。球宴では代打本塁打を放ち、シーズン成績は打率2割9分、18本塁打、54打点。新人王を獲得し、スター街道を歩む道筋をつけてくれたのが中西さんだった。オリックスに移籍した現役最後の95年は中西ヘッドと再び共闘。阪神・淡路大震災からの復興へ「頑張ろう神戸」の合言葉で、リーグVの歓喜を味わった。阪神監督1年目の04年オフには、倉敷秋季キャンプに当時71歳の中西さんを臨時コーチで招聘(しょうへい)。鳥谷や赤星らの若手を鍛えてもらい、05年のリーグ優勝に力を貸してくれた。特別な思いで臨んだ中日戦は、一丸快勝で今季初の7連勝&最多の貯金10。「(もう)報告できんやん。そんなん。1週間前に亡くなってて」と悲しみをこらえた。それでも、死去した11日から7連勝と聞くと、少し笑みを浮かべてバスに乗り込んだ。天国に届ける「アレ」への思いはさらに強くなった。【石橋隆雄】

◆阪神岩崎優が5試合連続セーブを挙げた。3点リードの9回に登板し、変化球で2連続空振り三振。2死から代打アルモンテに四球を与えたが最後は大島を3球で見逃し三振にしとめた。4月中旬に離脱した湯浅に代わって守護神になり、無失点投球を続ける。2軍調整中の湯浅の復帰が近づいているが、チームの快進撃を支えている左腕の存在が頼もしい。

◆阪神がともに2年ぶりとなる7連勝、貯金10でがっちり首位を守った。打のヒーローはヨハン・ミエセス外野手(27)で、初回に先制決勝の3点二塁打を放つなど来日初のマルチ安打で喜びの"ギャルピース"を披露。投げては先発伊藤将司投手(27)が6回を1失点に抑え、無傷の2勝目をマークした。ここへきて投打のかみ合わせが抜群。一気にセ界を抜け出す勢いだ。ミエセスが試合開始早々に、"ギャルピース"を決めた。初回、2死満塁から中日柳の低め変化球を引っ張り、三塁線をぶち破った。走者一掃の先制3点適時二塁打となり、二塁ベース上で何度も手をたたいた。するとベンチに向かって右手でVサインをつくり、右の目元付近で"横ピース"。「(日本に)来た時からずっとやってたよ」というお気に入りのポーズで、喜びを爆発させた。「また満塁のチャンスだったから、なんとかランナーをかえしたかった。最高の結果になってくれたよ」虎の新満塁男だ。16日の同戦(豊橋)でも2度の満塁機で役割を果たし、来日初の決勝打を含む2打点で快勝に貢献。来日後の満塁機で打率6割6分7厘、5打点と勝負強さを発揮している。さらに6回先頭では中前に運び、来日初のマルチ安打もマークした。守備でもハッスルした。4点リードの3回2死一、三塁のピンチ。福永に右翼への痛烈なライナーを打たれたが、体勢を崩しながら好捕。左翼虎党から「ミエセスコール」が響き渡った。「いい仕事ができたと思う。練習からどういう打球がきてもと、しっかり準備している結果」と胸を張り、岡田監督も「見た通りや。ナイス守備やんか」と絶賛した。当初、この日はベンチスタートの予定だったという。岡田監督は「今日は(午後)1時半までは(右翼は)島田やったんやけどな、変えたんや。打てそうやったから。どっちかというと左より右の方がええかなと思たからな、今日は」と勝負勘がさえまくり。2試合ぶりのスタメン起用で、期待に攻守で応えてみせた。チームは首位を守り、ともに21年以来となる7連勝&2ケタ貯金。敵地中日戦では、6年ぶりの同一カード3連勝で鬼門を打破した。助っ人砲はヒーローインタビューの最後に日本語で「ミエチャンデース。オサキデース。アリガト」と、"ギャルピース"で締めた。「ミエちゃん旋風」はまだまだ続く。【古財稜明】

◆阪神・伊藤将司投手(27)が先発する。中日戦は今季2度目の登板。前回は勝ち負けこそつかなかったが6回11安打2失点で、「ランナーを溜めて打たれたというのがあったので、まずは一人一人、丁寧に投げたい」との思いで臨む。その前回対戦では横浜高の2学年先輩にあたる柳とプロ入り後初となる投げ合い。2週間ぶりに巡ってきた再戦へ「前回はお互いどっちも(勝ち負けが)つかなかった。(同高の後輩の)及川が勝ったので、勝てるように頑張ります」と意気込んだ。

◆阪神・岡田彰布監督(65)が取材に応じ、90歳で亡くなった中西太氏について語った。ルーキー時代の1980年のシーズン途中、ブレーザー監督に代わって就任したのが中西氏。監督交代を機にスタメン起用が増え、新人王に輝いたとあって、〝恩師〟に当たる中西氏の死去を悼んだ。ーー中西さんが亡くなった「今日、記者から電話あって、聞いたよ」ーー突然のこと「そりゃ突然やけど。11日やったらしいな。もう1週間くらいたってるんやろ? 全然知らんかったけど」ーーどんな方だった「もう職人というかな。夜ネット張って、庭で。スポンジボールかな。至近距離からティーをやるというのが、毎晩の日課やったかな」ーー最近は会う機会もなかった?「もうユニホーム着てから、会うてないかなあ。だいぶ悪かったんちゃうか。ほとんど顔見んかったからなあ」ーー中西監督で新人王「そうそうそう。だからいつや、5月の半ばくらいかな。ブレーザーがやめて、代行監督みたいなのでな。それからほとんど試合に出たけどな。まあ、その前から出てたけどな。4月の末くらいからスタメンでは出とったけど、それからまあ、7番くらいだったのかな、それが6になって、最後は5番やったかな。クリーンアップ打ってたけどなあ」ーー長所を伸ばす指導が持ち味「基本的にはな、外を振りながらインコースを捌く打ち方やったからな。だからみんな結構フォーム似とったやろ」

◆阪神のヨハン・ミエセス外野手(27)が「6番・右翼」で出場し、一回に走者一掃の先制二塁打を放った。1番・近本の6試合連続安打となる右前打、中野と佐藤輝の四球で生まれた2死満塁のチャンスで巡ってきた第1打席だった。柳との勝負はフルカウントで低めの138㌔のカットボールに反応し、鋭いゴロで三塁線を突破。近本、中野とともに自動スタートを切っていた佐藤輝も、一塁から一気に生還し、ミエセスは二塁ベース上で手をたたいてよろこんだ。「打ったのはカットボール。また(豊橋の試合に続いて)満塁のチャンスだったから、なんとかランナーを返したかった。最高の結果になってくれたよ」。来日初の2打点を挙げた16日の7回戦(豊橋)でも先制打。チームは14日のDeNA戦(甲子園)から4試合連続で先制点を取った。

◆阪神・近本光司外野手(28)が二回に右翼への適時二塁打を放った。「打ったのはストレート。先に追い込まれてしまいましたが、カウントを作っていきながら打ち返すことができました。タイムリーになってくれてよかったです」3―0の二回1死一塁で巡った第2打席だった。柳を相手に最初のストライク2球を見逃して追い込まれるも、ファウルを挟んでボール球3球をしっかりと選球し、フルカウントに持ち込んだ。そして内角高めにきた7球目の143キロをコンパクトに振り抜き、鋭いライナーは2バウンドでフェンスに到達。その間に一走・木浪が一気に生還し、4点目を挙げた。なお、この一打で一度は三塁へ向かいかけるも、送球を見て慌てて二塁へ帰塁。しかし、間に合わず、タッチアウトとなった。4日(甲子園)の柳との前回対戦は3打数無安打1四球。一回には6試合連続となる右前打を放っており、二回で早くも3試合ぶりの複数安打を決めた。

◆阪神のヨハン・ミエセス外野手(27)が三回に好守を見せた。先発の伊藤将司投手(27)が2死まで打者8人をパーフェクトに抑えていたが、投げ合う横浜高の2学年先輩・柳に左翼フェンス最上部に直撃する二塁打を許し、さらに1番・大島の中前打で一、三塁のピンチを招いた。続くD7位・福永(日本新薬)の打球は鋭いライナーで右翼へ。中日ファンも快音に歓声をあげたが、ここで右翼・ミエセスが猛然と前進して、見事にダイビングキャッチした。一回には先制の3点二塁打を放っており、バットだけでなく、守備でも左腕を助けた。

◆阪神・伊藤将司投手(27)が先発し、6回5安打1失点だった。二回までに4点の援護点をもらうと、三回2死までパーフェクト。横浜高の2学年先輩・柳に許した初安打となる左翼フェンス直撃の二塁打から連打で一、三塁のピンチを招いたが、続くD7位・福永(日本新薬)の右翼への鋭いライナーをミエセスがダイビングキャッチするファインプレーにも助けられて無失点で切り抜け、五回までゼロを並べた。六回は2死三塁で4番・石川昂に中前適時打を浴びて1点を返され、さらに味方失策が続いて一、二塁と再びピンチが訪れたが、D2位・村松(明大)を二ゴロをに仕留めて追加点は与えず。多彩な変化球を操りながら要所を締め、しっかりとゲームメークした。

◆阪神のシェルドン・ノイジー外野手(28)が強肩で〝失点阻止〟。4―1の八回から登板した3番手・浜地が2死から連打を浴びて一、二塁とされ、D2位・村松(明大)の打球は左翼線のフェアゾーンで弾んだ。しかし、ノイジーはこの打球を素早く処理し、自慢の強肩で三塁に送球。一走・細川をタッチアウトにしてみせた。この3アウト目の成立は二走・石川昂の生還よりも早く無得点となり、中日・立浪監督からのリスエストによるリプレー検証の結果も判定は覆らず。3点リードを保つ見事な強肩だった。

◆阪神が7連勝で貯金を「10」とした。一回にヨハン・ミエセス外野手(27)の3点二塁打で先制し、二回には近本光司外野手(28)の適時二塁打で加点した。先発の伊藤将司投手(28)は6回1失点で2勝目(無敗)。守備では八回2死一、二塁からの村松開人内野手(23)の左前打に対し、二走・石川昂弥内野手(21)の生還よりも早く、シェルドン・ノイジー外野手(28)が一走・細川成也外野手(24)の三進を好返球で阻止したため、中日は無得点となり、失点を防いだ。

◆阪神が7連勝で貯金を「10」とした。一回にヨハン・ミエセス外野手(27)の3点二塁打で先制し、二回は近本光司外野手(28)の適時二塁打で加点。先発の伊藤将司投手(28)は6回1失点で2勝目(無敗)。守備では八回2死一、二塁からの村松開人内野手(23)の左前打に対し、二走・石川昂弥内野手(21)の生還よりも早く、シェルドン・ノイジー外野手(28)が一走・細川成也外野手(24)の三進を好返球で阻止したため、中日は無得点となり、失点を防いだ。チームは2021年6月8日の日本ハム戦(札幌D)から13日の巨人戦(甲子園)以来の7連勝で、貯金「10」も2年ぶり。岡田彰布監督(65)の主な一問一答は以下の通り(成績=23勝13敗1分、観衆=2万4702人)。ーー一回の3点が大きかった「大きかったなあ、2アウトからなあ」ーーノイジーの時に2人とも走らせて(一回無死一、二塁で三ゴロの間に、それぞれ進塁)「今、三振せえへんからの。そら、走らすやろ、あの2人」ーー今年は満塁で点が取れている「まずひとつは強引に行ってないていうことやろな。やっぱり打てるボールを選んでると思うよ」ーーミエセスの成長は感じるか「そらあるある。結果が出てるわけやからな」ーー17日はベンチ。使い時は「今日は1時半までは島田やったんやけどな。代えたんや、ミエセスに」ーー理由は「いやいや打てそうやったから(笑)。どっちかいうと左バッターより右バッターの方がエエかなと思たからな、今日は」ーーミエセスの守備については「もう、そらお前、見た通りや。ナイス守備やんか(三回2死一、三塁で福永のライナー性の打球を好捕)」ーーノイジーが三塁で刺したのも大きかった「うーん。まあ、そやなあ。一生懸命走らなアカンいうことやろなあ。え、(石川昂が)安心して走ってるから、あんな点入らんくなるんや」ーーどちらにしても三塁で刺すのは大きい「そら大きい、大きい。そら1点差やないんやから。3点差やからなあ。ましてツーアウトやからな、結局なあ。あれで終わってしまうもんなあ」ーー伊藤将はテンポよく「そんなに調子よくなかったんちゃう? おーん。二回までに4点もろたから、あそこまでなあ、うん。もうちょっと行きたかったんちゃうか、そんな感じやったもんな」ーー中西太さんにもいい報告が「報告言うても、報告できへんやん。そんなん。1週間前に亡くなってて」

◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(79)は阪神と中日打線の違いについて、明確に指摘。四球の多さと慌てて打たない余裕が呼んだ快勝劇だと語った。阪神と中日の安打数は「9」で同じ。差が付いたのは四球の数だ。阪神は一回に2つの四球を得て、その2人が生還。この回の3点先制が最後まで中日に重たくのしかかった。一方の阪神投手陣が与えた四球は1個だけだった。安打と四球。どちらも塁に出ることができる。安打の効果は絶大。ただ攻撃する際にはむしろ四球の方がありがたいこともある。次打者が狙い球を絞りやすくなるケースもあるからだ。今季の阪神は、この四球を有効に点に結び付けるシーンが目立つ。四球が増えている理由に、打者が粘れるようになったことが挙げられる。ファウルで粘れる自信があるから、1、2球目を簡単に打っていかないのだ。初球から積極的に打つ野球もあるのだが阪神には、慌てて打ちにいかない余裕を感じる。打線全体に「追い込まれても大丈夫」という考え方が浸透している。この野球を継続できると、自然と勝ちに結びつくチームなっていく。1、2番の出塁率が高く、先に点を取って、安定した投手陣で勝つ。まだまだ貯金が出来そうだ。

◆虎のリードオフマン・近本の勢いに拍車がかかった。3安打固め打ちで6試合連続安打。二回にはタイムリーで貴重な追加点を挙げるなど、ヒットメーカーの面目躍如だ。まずは一回。先頭で右前打を放って中日・柳攻略の口火を切ると、3-0の二回は1死一塁でフルカウントから右翼線への二塁打で木浪を生還させた。「余裕を持ってボールを見られた。なんとか3-2までいって、来た球を打ったという感じ」七回には投手強襲の内野安打を放ち、今季6度目の猛打賞。打率を・322にまで上昇させた。トップバッターを任されながらも、打点23は佐藤輝と並んでチームトップ。長打率も・514と大山や佐藤輝を大きく上回る。昨季も5月下旬から30試合連続安打の球団タイ記録をマークしたように、今季もヒット街道を突き進む。(上阪正人)

◆豪快にバットを振り抜き、鋭い打球を飛ばした。大きな体を揺らして、ミエセスが走る。たまっていた走者を一掃し、二塁ベース上に到達。そして、真顔でギャルのような〝ピースポーズ〟。虎をもり立てる先制パンチで7連勝に貢献だ。「状態はいいね。しっかりまずは準備して、いい結果が出るようにやっている結果かな」一回2死満塁の先制機だった。フルカウントから柳の外角低めへの138キロカットボールに長い腕を伸ばして、引っ張った。三塁線を抜ける走者一掃の3点二塁打。大きな価値の先制打に三塁ベンチも左翼スタンドに陣取った虎党も沸いた。ミエちゃん劇場はまだまだ終わらない。三回2死一、三塁の守備では、D7位・福永(日本新薬)の痛烈な打球をダイビングキャッチ! つかみ取った白球は離さない。六回には中前打で来日初のマルチ安打をマークすると、犠打で二進し、木浪の遊ゴロで三塁にヘッドスライディング! 惜しくもアウトになったが、気迫あふれるハッスルプレーの連続だった。「基本的にはこういうのが自分のプレーだよ」幼いときの憧れは、米大リーグ・エンゼルスなどでシルバースラッガー賞を8度獲得したドミニカ共和国の英雄、ブラディミール・ゲレーロ。そして、そのヒーローに少しでも追いつきたいと思い、日本にやってきた。なんとしてもここで結果を残す-。「日本の野球はまだ覚えたばかり。毎日毎日覚えることばかりですけど、頑張って勉強したいね」。この勤勉さと全力プレーが、ナインにファン、そして首脳陣から愛される要因だ。大仕事をやってくれたミエちゃんに、岡田監督は「(午後)1時半までは(スタメン予定が)島田やったんやけどな。変えたんや、ミエセスに。打てそうやったから」とニヤリ。期待通りに攻守で活躍した助っ人を「見たとおりや。ナイス守備やんか」とたたえた。7連勝をもたらした助っ人はビジターで2度目のヒーローインタビューへ。名古屋の虎党に日本語であいさつした。「ミエちゃんでーす。お先でーす」。これからも、この陽気なキャラとハッスルプレーで虎の連勝街道を明るく照らし続ける。(原田遼太郎)

◆阪神は敵地で中日に4-1で快勝し、7連勝で貯金を両リーグ最速で10に増やした。1980-81年に阪神監督を務めた中西太(なかにし・ふとし)さんが11日に死去したことが分かり、岡田彰布監督(65)は新人時代に打撃指導を受けた恩師へ弔いの白星を届けた。勝利に貢献したナインとハイタッチを交わし、〝追悼星〟を届けた岡田監督は充実の表情を浮かべた。阪神入団時に打撃論を教わり、キャリアの第一歩をコーチ、監督として後押しを受けた中西さんが旅立った。「(中西さんへ)報告できへんやん、1週間前に亡くなってて...」もう言葉を交わすことはできない。これからは虎を勝利に導き、恩返しを果たす。練習開始前に訃報に接した。さみしさを胸に試合に臨むと、がっちりと主導権を握り続けた。一回にミエセスが満塁走者一掃の3点打を放ち、二回に近本の適時打で突き放す。先発・伊藤将も6回1失点と試合を作り、投打で竜を圧倒した。ビジターでの中日戦同一カード3連勝は6年ぶりとなった。

◆中野が好守で同期の伊藤将を盛り立てた。二回1死で細川の鋭い当たりが二遊間を襲ったが、素早く反応して横っ飛び。高く弾むワンバウンドにグラブを合わせてスーパーキャッチし、すばやく一塁へ送球した。「よかったと思います」と淡々と振り返ったが、三塁側に陣取った虎党は大喝采。バットでも五回に右前打を放ち、7試合連続安打とした。

◆岩崎が登板5試合連続でセーブを記録した。4-1の九回に登板し、1四球を許したが、3つのアウトはすべて三振。2死一塁で大島をスライダーで見逃し三振に仕留め、試合を締めた。前日も先頭を四球で歩かせてから3者連続三振締め。2試合で6Kと圧巻の投球で、10試合連続無失点。「捕手とやり取りしてその日のベストで投げていく」。今後も僅差のリードを守り抜く。

◆阪神・ノイジーが強肩で失点を防いだ。4-1の八回2死一、二塁。中日のD2位・村松(明大)の左翼線で弾んだ打球を素早く処理して三塁に返球。一走・細川をタッチアウトにした。このプレーが二走・石川昂の生還よりも早かったため中日は無得点となり、3点リードを死守した。捕殺はすでに「4」。岡田監督は石川昂が本塁手前で足をゆるめたことを指摘し「一生懸命走らなアカンいうことやろなあ。安心して走ってるから」と、相手の走塁ミスを〝反面教師〟にしていた。

◆〝神様〟と崇める横浜高(神奈川)の2学年先輩・柳に投げ勝った。6回5安打1失点と粘った阪神・伊藤将にとって、大きな自信になる1勝だ。「少しコントロールがアバウトだったところはありましたが、(坂本)誠志郎さんとうまく両サイドを使いながら、最少失点で抑えることができたと思います」二回までに4点の援護をもらい、三回2死までパーフェクトに抑えた。許した初安打は前回投げ合った4日(甲子園)にタイムリーを含む2安打を浴びた柳で、あとわずかでスタンドインという左翼フェンス最上部直撃の二塁打でチャンスメークされたが、「(広い)バンテリン(ドーム)なのでよかったです」。ミエセスの好守にも救われながらこのピンチを断ち、六回に石川昂に許した中前適時打の1点のみに抑えた。気さくに接してくれる柳とは2年目を終えた昨オフも顔を合わせ、野球談議に花を咲かせた。虎の先発ローテの一角としての奮闘には「『エグいな』って、結果とかをめっちゃほめてくれます」。球団が違うからこそ、気にかけてくれることがありがたい。見上げ続ける存在とのマッチアップで挙げた思い出の1勝。先輩の心にも火をつけたことだろう。「(柳さんとは)またここからどんどん対戦する機会が多くなると思う。少しでも多く勝てたらいいなと思います」これで通算7戦5勝無敗と竜キラーぶりは健在。先輩相手でも容赦せず、白星を積み重ねていく。(須藤佳裕)

◆『猛虎の猛虎による猛虎のための7連勝!!』バンザーイ!!全てがわが阪神勝利のために運んだのだ!! 一回、2死満塁からミエセスのひっかけた打球が三塁線を抜ける3点打から始まり、先発の伊藤将が若竜打線をバッサ! バッサ!!(中日さん、今は厳しいけど数年先のためにめげるなよ) そして、八回には村松にタイムリーを浴びたかと思ったら、その前に三塁を狙った細川がアウトになって得点なし!!(おかげで岩崎にセーブがついたし)阪神が勝ったことはうれしいけど、中日の立浪監督は、デビュー当時に高卒即レギュラーでプロ野球のまぶし過ぎるスーパーヒーロー&アイドルだったのだ!! だから、敵だけど、このまま終わってほしくないんだよ!!わが阪神の7連勝はまだまだ!! 12連勝ぐらい、いっときますか!? そして、かつて虎のコーチ、監督を務めた中西太さんにはいろいろとお世話になりました。合掌...。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
23131 0.639
(↑0.01)
-
(-)
106149
(+4)
104
(+1)
18
(-)
19
(+1)
0.252
(-)
2.620
(↑0.04)
2
(-)
DeNA
21150 0.583
(↑0.012)
2
(-)
107155
(+13)
146
(+3)
38
(+1)
7
(-)
0.269
(↑0.006)
3.830
(↑0.03)
3
(-)
広島
19180 0.514
(↓0.014)
4.5
(↓1)
106132
(+3)
125
(+13)
27
(+1)
14
(-)
0.250
(-)
3.120
(↓0.29)
4
(-)
巨人
19200 0.487
(↑0.013)
5.5
(-)
104153
(+6)
172
(+3)
43
(+1)
9
(-)
0.252
(↑0.001)
4.260
(↑0.04)
5
(-)
ヤクルト
17211 0.447
(↓0.012)
7
(↓1)
104136
(+3)
155
(+6)
37
(+2)
27
(+1)
0.226
(↓0.002)
3.630
(↑0.04)
6
(-)
中日
13250 0.342
(↓0.009)
11
(↓1)
105101
(+1)
124
(+4)
11
(-)
9
(-)
0.242
(-)
2.840
(↓0.03)