楽天(★1対10☆)ソフトバンク =リーグ戦6回戦(2023.05.17)・きらやかスタジアム=
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ソフトバンク
020000161101110
楽天
0100000001410
勝利投手:和田 毅(3勝1敗0S)
敗戦投手:荘司 康誠(0勝2敗0S)
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◆ソフトバンクは2回表、川瀬と甲斐の適時打で2点を先制する。その後3-1となって迎えた8回には、打者一巡の攻撃で一挙6点を奪い、相手を突き放した。投げては、先発・和田が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れた楽天は、先発・荘司が好投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆楽天岡島豪郎外野手(33)が欠場することになった。16日ソフトバンク戦の1回1死一塁での中堅守備で、飛球を捕球した際に左翼・島内と激突。胸を強く打ち、2回の守備から退いていた。その後、盛岡市内の病院で診察を受けていた。一夜明け、この日の試合前練習に参加していた。石井監督は取材に対応し「(診断は)打撲じゃないですか。ベンチ入りはさせない。本人は『やめておきます』と言うタイプではない。そこは気持ちといろんな部分と向き合って決めてあげたい。まだ無理させるところではない」と説明。大事を取って出場を見送る。18日は試合がなく、19日からは本拠地楽天モバイルパークでロッテ3連戦を迎える。石井監督は「この2日で回復してくれれば」と気遣った。

◆ソフトバンク和田毅投手(42)が今季最長の6回を3安打1失点に抑える好投で3勝目を挙げた。自身10年以来、13年ぶりの地方球場での登板。「ここ何年も、地方球場で投げてない。楽しんで投げたい」と心待ちにした楽天戦。舞台となった山形とは「親戚が山形にいる。縁がないというわけではない。そういう意味で運命を感じる」と意気に感じながら、懸命に左腕を振った。初回。先頭山崎に右前打を許すも、後続を打ち取り無失点の立ち上がり。2点を先制した直後の2回には1失点。先頭フランコに中前打、続く小郷には右中間を真っ二つに破られる適時三塁打と連打を浴びた。だが、最少失点で踏ん張り、リードは許さない。無死三塁から正随を投直、太田に対してはカウント2-1からスクイズをとっさの判断で外し、三塁走者をホーム封殺。太田も空振り三振で仕留めた。試合前でプロ通算の地方成績は6試合で3勝1敗と好データも後押しした。

◆ソフトバンク野村大樹内野手が2点リードの8回、大量6得点の口火となる左前適時打で今季初打点を挙げた。7番DHで今季初スタメン。「打ったのはスライダーです。終盤のチャンスで絶対にランナーをかえそうと打席に入りました」。2回に送りバントを決めたがその後は2三振。「スタメンで起用していただいた中で、結果が出ていなかったので、大事な追加点を取るという仕事ができてよかった」とほっとした表情だった。

◆楽天岡島豪郎外野手(33)と島内宏明外野手(33)が、17日ソフトバンク戦を欠場した。16日ソフトバンク戦の1回1死一塁での中堅守備で、飛球を捕球した際に左翼・島内と激突。岡島は胸を強く打ち、2回の守備から退いていた。その後、盛岡市内の病院で診察を受け、胸部打撲が判明した。石井監督は「まだ無理させるところではない」とベンチ外を決断した。島内も試合前練習に参加し、ベンチ入りも出場はなし。18日は試合がなく、19日からは本拠地楽天モバイルパークでロッテ3連戦を迎えるため、大事を取っての欠場となった。石井監督は「昨日の影響はそんなにあれだが、明日が休みなので、リカバリーという部分で空けました」と説明した。

◆楽天ドラフト1位の荘司康誠投手(22)の、プロ初勝利はまたもお預けとなった。4年ぶりとなる山形市の「きらやかスタジアム」で主催試合で今季4度目の先発マウンドに上がった。2回に2点を先制されたが、テンポ良く立て直し、6回まで追加点を許さなかった。だが7回に1点を失い、2死一塁で降板。自己最長の6回2/3を5安打3失点も今季2敗目を喫し「先制点を与えてしまったので、悔しいです。そこからなんとか立て直して、最低限試合を作ることができた」と唇をかんだ。好投を続けながらもなかなか初白星を手にできていないが、石井監督は試合中の修正力を高評価。「ちゃんと長い回、もう1回カムバックしてくれればああいう風に(試合を作ること)できる。引き続きやってもらえれば」と期待していた。

◆楽天は、4年ぶりとなる山形市の「きらやかスタジアム」での主催試合を、勝利で飾れなかった。打線はソフトバンク先発和田の前に沈黙し、2点を追う8回に来日初登板を果たしたマニー・バニュエロス投手(32)は2/3回を4安打6失点。捕手太田とのサインが合わず、首を振る場面が目立った。石井監督は「あれだけ首を振られちゃうと。いろんなものを精査しながらサイン出している。首を振って自分のボールを投げるということになっちゃうとキャッチャーも制御できない。ボール自体も空振りまでたどり着けなかった。今日のピッチングではちょっと厳しかった」と奮起を求めた。ほろ苦いデビュー戦となったバニュエロスは「結果がすべてです。(捕手)太田選手はプレーしている時間も長いですし、もっと信用して、従っていければ良かった」と反省した。これで山形県内での公式戦は通算1勝9敗と、なかなか勝利を届けることができない。今季初の3連勝を逃し、16日の5位浮上から、1日で最下位へ逆戻りとなった。

◆ソフトバンク和田毅投手(42)が、母親の実家がある山形の地で躍動した。今季最長の6回を3安打1失点にまとめて3勝目。地方球場での登板は10年以来だったが、13年ぶりでも好相性は変わらず、通算7戦4勝1敗とした。NPB通算2000投球回まであと残り2イニング。チームもダイエー時代を含め得意の山形開催7連勝で連敗を2で止め、首位オリックスに1・5ゲーム差に接近した。ベテラン左腕が"地方の鬼"と化した。今季最長6回のマウンドに和田が仁王立ちした。「余力はあった」。リズム良く2死を奪い、最後は主砲浅村を内角スライダーで三ゴロに仕留めた。81球を投げ、3回以降はノーヒット投球でわずか1四球。抜群の安定感だった。「回を追うごとに乗ってきた。3回くらいから納得のいく投球ができてきた」とうなずいた。6回3安打1失点の快投。地方球場は13年ぶりだったが、プロ通算7試合で4勝1敗と、好相性を存分に発揮した。縁のある地で勇姿を届けたかった。母親の実家が、山形・鶴岡市にある。少年時代は夏休みの帰省で遊びに行った記憶は今でも鮮明だ。「たくさん親戚が集まったりしていた。家の中に入ってくるオニヤンマを捕まえたり、アブを退治したり」と懐かしそうに笑った。そんな思い入れのある山形はプロ21年目の42歳にして初登板。親戚も現地応援にかけつけていた。試合後はお立ち台にも呼ばれ、声をかけ合った。「母親の故郷で投げられるなんて夢にも思っていなかった。ウイニングボールはおばあちゃんの家に送りたい」。野球の神様が用意してくれた舞台で、最高の恩返しができた。チームにとっても山形開催は得意中の得意で7連勝。ダイエー時代の91年から始まった連勝街道。同年の8月21日の日本ハム戦では藤本博史監督(59)が2戦連発を放つ大活躍だった。そんな指揮官も、引き分けを含む連敗を2で止めた左腕を高評価。「よかったよ。悪いなりにベテランだから投げてくれた」と熟練の投球術にホレ直した。ベテラン左腕の次なる勲章が、目前に迫った。NPB通算2000投球回到達まで残り2イニングだ。「もちろん次(の登板)で決めないと。今日の姿をまたマウンドで示していけるように」。山形でもらったパワーを胸に、レジェンドがさらなる高みを目指す。【佐藤究】■91年 ダイエー藤本2戦2発91年山形でのダイエー藤本博史 8月20日の日本ハム戦は1点リードの5回に渡真利の2ランのあと5番藤本が適時三塁打で追加点。9回には8号ソロを放ってダメを押した。翌21日の同戦でも4回に先制ソロ。7回にラガの21号ソロも飛び出し、吉田がプロ初完封を飾った。この2連戦の藤本は7打数3安打2本塁打3打点の活躍だった。

◆楽天は山形市「きらやかスタジアム」での試合開催に先立ち、同球場近くのこのみ保育園、鈴川第二幼稚園でフレンドシップジャーニーを実施した。「フレンドシップジャーニー」は、〝楽天や野球をもっと身近に感じてもらおう〟をテーマに、楽天球団マスコットらが東北各地の幼稚園や保育を訪問するプログラム。この日は楽天イーグルス公式マスコット「クラッチ」や公式チアリーダー「東北ゴールデンエンジェルス」メンバーが参加し、クイズや記念撮影で触れ合った。「東北ゴールデンエンジェルス」のSUZUKAは「暑さにかかわらず、元気いっぱいの子供たちと交流をすることができて、私たちも試合の前に元気をもらいました。仙台の本拠地・楽天モバイルパーク宮城までも近いので、ぜひ、今回の訪問をきっかけに、足を運んでいただけるとうれしいです!」とコメントした。

◆楽天・岡島豪郎外野手(33)がベンチ入りメンバーから外れた。同選手は16日のソフトバンク戦(盛岡)に「6番・中堅」で先発出場したが、一回に近藤の左中間への打球を捕球しようとした際に左翼手・島内と交錯。胸部を強く打って、二回の守備から交代し、岩手・盛岡市内の病院で診察を受けていた。石井監督は「本人は〝やめときます〟というタイプじゃないが、今日はベンチ入りさせないで、(試合のない18日を含めた)この2日間で治してくれれば」と話した。

◆ソフトバンクが今季初の2桁得点で大勝。二回に川瀬、甲斐の連続適時打で2点を先取し、八回に一挙6点、九回にも1点を加えて突き放した。和田が6回1失点で3勝目。楽天は最下位に転落し、新人荘司が七回途中3失点で2敗目。

◆ここまで引き分けを挟み連敗中のチームを救うため、和田毅投手(42)が地方球場では13年ぶりとなる先発登板。一回、先頭にヒットを許し、得点圏に走者を置く展開となったが、後続をしっかり抑え、無失点の立ち上がりとなった。すると二回、打線が奮起。先頭・栗原のヒットから四球と犠打で1死二、三塁としたところで、川瀬と甲斐の連続タイムリーが飛び出し、2点を先取。ベテラン左腕を援護した。三回以降、楽天打線にヒットを許さなかった和田は、6回3安打1失点で降板。打線もかみ合い、今季3勝目を挙げた。

◆楽天のルーキー荘司は4度目の先発で自己最長の6回?を投げて3失点と試合をつくったが、援護も少なく勝ち星なしの2敗目を喫した。捕手との意思疎通がうまくいかなかった二回に2失点した後は立ち直り、四~六回は三者凡退に仕留めた。だが七回は先頭打者の二塁打を起点に1点を奪われ、無念の降板となり「七回を投げきれなかったのがすごく悔しい」と実感を込めた。日本ハムが勝ち、チームは1日で最下位に逆戻りした。(きらやか)

◆楽天の新外国人左腕、マニー・バニュエロス投手(32)が八回に3番手として来日初登板。?回で打者8人に対して4安打、2四球、6失点と大荒れだった。石井監督は「あれだけ(サインに)首を振られると、捕手(太田光)も制御できない。ボール自体も空振りまでたどり着けないので、今日の投球では厳しい」と厳しい評価を下した。防御率81・00となったバニュエロスは「結果が全て。キャッチャーのサインが見えにくかったのもあるが、もっと捕手を信用して従うべきだった」と猛省していた。

◆楽天は、今季ワーストタイの10失点で、一夜にして再び最下位に転落した。前日16日は岩手・盛岡市の新球場「きたぎんボールパーク」でソロ本塁打3本で3-0と快勝したが、4年ぶりの山形での主催試合は大敗だった。石井監督は「荘司がある程度、ゲームメークしてくれたが...」と渋い表情で、「きらやかスタジアム」の球場名のように〝きらやか〟な笑顔を見せることはできなかった。これで山形での主催試合は2018年7月10日のオリックス戦が唯一の勝利で、通算1勝9敗となり、完全なる〝鬼門〟だ。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ロッテ
20142 0.588
(↑0.012)
-
(↓1)
107111
(+7)
101
(+3)
15
(-)
17
(+1)
0.230
(↑0.004)
2.640
(↓0.01)
2
(1↓)
ORIX
21152 0.583
(↓0.017)
0
(-)
105146
(+3)
127
(+7)
31
(+1)
16
(-)
0.267
(↓0.001)
3.180
(↓0.11)
3
(-)
ソフトバンク
18152 0.545
(↑0.014)
1.5
(↑1)
108121
(+10)
114
(+1)
22
(-)
19
(-)
0.239
(↑0.003
3.070
(↑0.06)
4
(-)
西武
17201 0.459
(↓0.013)
4.5
(-)
105118
(-)
124
(+3)
30
(-)
25
(-)
0.236
(↓0.002)
2.950
(↓0.01)
5
(1↑)
日本ハム
16220 0.421
(↑0.016)
6
(↑1)
105123
(+3)
131
(-)
24
(-)
21
(-)
0.225
(-)
2.960
(↑0.09)
6
(1↓)
楽天
15211 0.417
(↓0.012)
6
(-)
106111
(+1)
133
(+10)
33
(-)
29
(-)
0.213
(↓0.001)
3.240
(↓0.19)