オリックス(3対3)ソフトバンク =リーグ戦9回戦(2023.05.14)・京セラドーム大阪=
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ソフトバンク
00001200000031001
ORIX
0002000100003801
勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【ソフトバンク】周東 佑京(1号・5回表ソロ)
【オリックス】小田 裕也(1号・4回裏2ラン)

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◆ソフトバンクは1点を追う6回表、栗原と柳町の連続適時打で2点を挙げ、逆転に成功する。対するオリックスは、8回に代打・福田が適時打を放ち、試合を振り出しに戻した。その後は両軍の救援陣が踏ん張り、4時間20分に及ぶ熱戦は規定により引き分けに終わった。なお、この試合でオリックス・平野佳が日米通算200ホールドを達成した。

◆ドームがピンク色に染まった。「母の日」のこの日は公式戦開催6球場にて「NPBマザーズデー2023」が実施。午後1時開始の京セラドームでは、試合前にもイベントが行われ、選手たちもピンク色のリストバンドや用具を使用してプレー。ベースもピンク色に染まった。審判団もピンク色の半袖シャツ、帽子、マスクなどを着用した。

◆プロ9年目のオリックス小田裕也外野手(33)が先制の1号2ランを放った。4回2死二塁、2球で2ストライクと追い込まれながら、外角高めの直球を逆方向の左翼席まで運んだ。母の日に飛び出した今季1号に「感触は良かったんですが、思ったよりも打球が飛んでくれました。なんとかスタンドまで届いてくれて良かったです! お母さん、ありがとう!」と感謝のコメントを送った。

◆オリックス山下舜平大投手(20)が5回1/3を投げ6安打3失点で降板した。1点リードの6回1死から3番近藤、4番柳田に連打を浴びて一、三塁のピンチを招くと、続く栗原、柳町に2者連続適時打を許した。まさかの4連打でマウンドを譲ることになった。この試合は無失点で迎えた5回1死からソフトバンクの8番周東にプロ初被弾となる右越えソロを浴び、連続無失点が24回1/3でストップ。この試合まで得点圏では19打数無安打に抑えていたが、この記録も6回栗原にタイムリーを許して「21」で止まった。山下は「序盤は初対戦ということもあって、まっすぐとカーブで押していけていましたが、フォークを投げ切れていなかったことで3巡目以降、球種を絞られてしまっていたと思います。最後まで抑えきれなかった部分というのは、そういったところだと思いますし、投げ切れるようにしていかないといけないです」と振り返った。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(27)が今季初アーチを放った。2点を追う5回1死走者なし。山下の154キロの直球を右翼席へ運んだ。「打ったのは真っすぐ。とにかく出塁することだけを考えて打席に入りました。しっかりと自分のスイングができ、最高の結果になりました」。初対決となる山下の直球を捉え笑顔で話した。2回の1打席目に四球を選ぶと、続く甲斐の初球に自身10盗塁目となる二盗も決めた。

◆オリックスの平野佳寿投手(39)が、日米通算「200ホールド、200セーブ」に到達した。3-3の同点で迎えた9回に登板し、1イニングを無安打無失点。今季2ホールド目を記録した。今季は12試合に登板して0勝1敗、7セーブ、2ホールド、防御率1・64の成績。4月28日ロッテ戦ではプロ通算800試合登板を達成していた。

◆試合時間4時間20分の延長ドロー。ソフトバンクは負けなかったが、勝てなかった。「疲れましたね。最低負けなかったから良かったし、勝てるチャンスもあったし。そこは相手のいることですから。相手もそうだと思うし、(3連戦は)1勝1敗1分け、いいんじゃないですか」。割り切ったように藤本監督はそう言った。2点を追う5回に周東の1号ソロで1点差とし、6回には1死から4連打で逆転に成功。初対決となった開幕3勝負けなしのオリックス先発山下を中盤に攻略。「(山下対策として)打撃コーチがミーティングしてくれて、速い球に対していつもより少し前で打つとか、そういうイメージで打ったのが成功したんじゃないですか」。ただ、1点のリードを守り切れなかった。8回からモイネロ-オスナの新勝利の方程式で必勝パターンに持ち込んだものの、8回にモイネロが2死二塁から代打福田に中前に運ばれ追い付かれた。昨年のV逸で痛感させられた「1勝の重み」。追う立場にいるホークスとしてはドローに納得するわけにもいかない。移籍初登板だった助っ人ガンケルの粘投もあっただけに、延長戦を制してカード勝ち越しを決めたかったのは本音のはず。「延長10回、11回、12回はなかなかしんどいところやったけど、みんな頑張ってくれた。(1勝1敗1分けは)もう、全然OKです。相手は首位のチーム、日本一のチームなんやから」。藤本監督は悔しさをグッと胸にしまい込んで、移動のバスに乗り込んだ。【佐竹英治】

◆オリックス山下舜平大投手(20)が5回1/3 6安打3失点でKOされた。1点リードの6回1死から3番近藤、4番柳田に連打を浴びて一、三塁のピンチを招くと、続く栗原、柳町に2者連続適時打を許した。4連打でマウンドを譲ることになった。「序盤はまっすぐとカーブで押していけていましたが、フォークを投げ切れていなかったことで3巡目以降、球種を絞られてしまっていた」と反省した。5回には1死から8番周東にプロ初被弾となる右越えソロを浴び、連続無失点が24回1/3でストップ。この試合まで得点圏では19打数無安打に抑えていたが、この記録も6回栗原に適時打を許し、「21」で止まった。ただ、降板後に味方が追いつきプロ初黒星は回避した。▽オリックス中嶋監督(終盤8回に追いついて今季初ドロー。カード1勝1敗1分けで、10カード連続負け越しなし)「よく追いついたと思いますし、最後決められなかったというのは悔しさが残りますけど、本当によくやったと思います」

◆オリックスの平野佳寿投手(39)が、プロ野球史上初の日米通算200ホールド&200セーブに到達した。3-3の9回に登板。1死から周東に四球を与え、続く甲斐の犠打で2死二塁としたが、最後は中村晃を149キロ直球で左飛に仕留めた。今季2ホールド目。「1点も与えちゃいけないところだった。ゼロに抑えたので、それ自体は良かった」とうなずいた。プロ18年目を迎えた今季は開幕前の時点で日米通算で198ホールド、221セーブ。主にストッパーを任される立場だが、豊富な経験を買われてホールド機会での登板もある。「(残り)2ホールドだったんで、なんとか早くやりたいという思いはありました。出会ったみなさんに感謝したい」。ここまで登板12試合で7セーブ、2ホールド、防御率1・64。安定感のある投球が続く。同世代の投手が次々とユニホーム脱ぐ中、マウンドに立ち続ける。4月28日ロッテ戦では日米通算800試合登板も達成。リリーフという厳しい稼業を続ける要因を問われると、「失敗をして次の日って実際に難しい。それをグッと堪えて次の準備をしてマウンドに上がれている。打たれても、ちょっとだけ前を向けた」と振り返った。ちょうど母の日だった。丈夫な体に産み、育ててくれた両親への感謝をこの日も口にした。「書いといてください。お母さんありがとうって」。今年もプレゼントと感謝のメッセージを送ったという。名球会入会条件の250セーブまで、あと22セーブ。今季中の達成も視野に入る。「本当に優勝争いしていないとできない数字」。3連覇へ。首位を走るチームには心強い男がいる。【桝井聡】平野佳が今季2ホールド目を挙げ、通算152ホールド。MLBでの48ホールドと合わせ、日米通算200ホールドとなった。NPBで通算200ホールドは過去3人いるが、日米通算200ホールドは初めて。また、平野佳は日米通算で228セーブ(日220S、米8S)。200S+200Hの達成者は過去におらず、日米通算ながら平野佳が初めて両項目で「200」に到達した。

◆オリックス平野佳寿投手の恩師、京産大野球部元監督の勝村法彦氏(66)は、自身を「地味なんで」と繰り返す教え子に言ったことがある。「地味ではなしに、地道なことをしっかりコツコツできる選手やと思うで」。4年間、1度も練習を休まなかった。授業にはきっちり出席し、3年時には卒業単位をほとんど取得した。「直球を伸ばせるだけ伸ばそう」という育成方針で、1年の8月まで試合で投げていたのは直球だけ。「普通、変化球投げたいとか出てくるんですけど...」。いつも目の前のことに、黙々と取り組んでいた。今春、勝村氏は初めて教え子のキャンプを見に行った。1球1球を大切にキャッチボールする姿がうれしかった。「バランス、ステップ、体重移動はピッチャーの基本。丁寧なキャッチボールは、学生時代から変わっていなかったです」。登板前に行う股割りのルーティンも、大学3年の頃から変わらない。「人間的にも変わらず、取り組みも変わらず。コツコツできるのが最大の長所。地道なことが、なかなかできないんですよね」。地味ではなく、地道な積み重ねが偉業につながった。【磯綾乃】

◆移籍初登板となったソフトバンク先発ガンケルが6回1/3、111球を投げ6安打2失点と好投した。「今シーズン初めての登板にしては、良い投球ができたと思う」。小田に先制2ランを浴びたが「ストライク先行で投げる事ができたし、ゾーンの中で勝負できたのが良かった。追い込んでから少し球数を使ってしまうケースが多かったけど、粘ることができた」と納得の表情だった。

◆オリックス・小田裕也外野手(33)が先制の今季1号の2ランを放った。「打ったのは真っすぐだと思います。感触はよかったんですが、思っていたよりも打球が飛んでくれましたし、なんとかスタンドまで届いてくれてよかったです! お母さん、ありがとう!」先発・ガンケルに三回まで1安打と封じ込められていたが、四回。先頭のシュウィンデルが左翼線への二塁打で出塁。2死後、打席に向かい、カウント0-2からの3球目、外角の148キロの速球を弾き返すと、打球は左翼席に飛び込んだ。二回の第1打席では、右膝裏付近に死球を受け、治療を行うなど心配されたが、三回には三森の打球をスライディングキャッチで好捕するなど、元気な姿。主砲・杉本の離脱により、3日のソフトバンク戦(ペイペイドーム)から出場機会が増え、この期間で打率・391(23打数9安打)と好調。2022年7月10日のロッテ戦(ほっと神戸)以来の一発で母の日に花を添えた。

◆ソフトバンク・周東佑京外野手(27)がオリックス・山下舜平大投手(20)から1号ソロ。「打ったのは真っすぐ。とにかく出塁することだけを考えて打席に入りました。しっかりと自分のスイングができ、最高の結果になりました。この後は、相手にプレッシャーを与えられるような働きを心がけてプレーしていきます」。0-2の五回。1死で打席へ。カウント2-1からの4球目、内角の154キロの速球をとらえると、打球は右翼スタンドギリギリに飛び込むアーチとなった。二回の第1打席でも四球で出塁し、続く甲斐の打席の初球で、今季10個目の盗塁を決める走塁のスペシャリスト。打率・174(69打数12安打)と低いが、売り出し中の怪腕から、反撃ののろしを上げた。

◆オリックス・山下舜平大投手(20)が5回1/3を投げ、6安打3失点で降板した。「序盤は初対戦ということもあって、真っすぐとカーブで押していけていましたが、フォークを投げ切れていなかったことで3巡目以降、球種を絞られてしまっていたと思います。最後まで抑えきれなかった部分というのは、そういったところだと思いますし、投げ切れるようにしていかないといけないです」これまでは登板後、登録抹消を経て、中10日以上の間隔をあけての登板だった。だが、今回は5日の西武戦(京セラ)から中8日での登板となった。一回は3番・近藤に四球を与え、続く柳田に右翼線への二塁打で2死二、三塁と得点圏に走者を背負ったが、栗原を157キロで捕飛に仕留めるなど、剛速球がうなりを上げた。二回から四回は、ボール先行になりながらも相手をねじ伏せた。ところが、2-0の五回1死後、8番・周東に1号ソロを許す。これが3月31日の西武との開幕戦(ベルーナ)以来の失点だった。リズムを崩しかけると、2-1の六回には1死から、3番・近藤、4番・柳田の連打で一、三塁と得点圏に走者を進められ、5番・栗原には右前へ同点打。開幕戦から初めて得点圏に走者を置いて失点した。続く、柳町にも左前へ勝ち越し打を許し、ベンチから交代を告げられた。ここまで4試合に登板し、3勝0敗、防御率0・37と圧倒的な数字を残してきたが、初めてプロの洗礼を浴びた形となった。

◆オリックス・平野佳寿投手(39)が、3-3の九回から5番手で登板し、一回を無失点とし、日米通算で200ホールドを記録。200ホールド&200セーブは史上初の快挙となった。先頭の今宮を遊ゴロ、続く周東を四球で歩かせ、甲斐の犠打で2死二塁とされたが、中村晃を左飛に抑えた。平野佳は今季、11試合に登板し、0勝1敗、7セーブ、1ホールド、防御率1・80の成績。4月28日のロッテ戦(京セラ)で今季初のホールドをマーク。日米通算199ホールドとしていた。

◆阪神からソフトバンクに移籍したジョー・ガンケル投手(31)が、首位オリックスを相手に6回1/3を投げ、2失点の好投を見せた。四回に2ランを浴びたが、五回に2試合ぶりスタメンの周東が、今季1号ソロで反撃。さらに六回1死一、三塁から栗原が同点打、続く柳町にもタイムリーが飛び出し、勝ち越しに成功。奮闘する右腕を援護した。五回以降、立ち直ったガンケルだが七回1死から連打を浴びて降板。八回に4番手・モイネロが同点打を浴び、移籍後初登板勝利はならず。その後、両軍は決定打がなく、延長十二回ドローに終わった。

◆ソフトバンクは勝ちパターンの一角を担うモイネロが、同点打を浴びた。3―2の八回2死二塁から、代打福田に甘く入った変化球を中前へはじき返された。今季2度目の引き分けに、藤本監督は「疲れましたね。(3連戦で)1勝1敗1分けは全然いい。首位で日本一のチームなんだから」と前向きに努めた。延長十二回は、今季初登板の甲斐野がマウンドへ。先頭の茶野を空振り三振とし、続くゴンザレス、中川圭を危なげなく打ち取った。仕事を果たし「腹をくくっていった。直球もまとまっていたので、良かった」と安堵した。

◆オリックス・平野佳寿投手(39)が今季2ホールド目を挙げて、日米通算200ホールドを達成(日152、米48)。セーブ数は日米通算228(日220、米8)。日米通算200ホールド&200セーブを達成したのは史上初。NPBだけで200ホールド以上を挙げたのは日本ハム・宮西尚生(387H、13S)、巨人・山口鉄也(273H、29S)、中日・浅尾拓也(200H、23S)の3人だが、いずれも200セーブには到達していない。

◆金字塔を打ち立てた。プロ野球で誰も届かなかった200ホールド&200セーブ-。オリックス・平野佳寿投手(39)が3-3の九回に登板し、1回を無失点。同点のまま、延長戦に突入した瞬間、前人未到の領域に達した。「なんとか早くやりたいという思いはありましたけど、今回は。でも、出会ったみなさんに感謝したいなと思います」5番手でマウンドに上がり、1死後、今宮を歩かせ、その後、2死二塁とされたが、中村晃を149キロで左飛に片付けた。今季7セーブを挙げるように守護神として活躍している。同点、後攻めの状況がメモリアルの舞台を用意し、日米通算18年目の右腕が応えた。京産大から2006年希望枠でオリックスに入団するも新人年から2年連続2桁黒星。今のように常勝軍団ではない。5位、6位と続き、コリンズの後を任された大石監督代行の下、2位に躍進した08年は右肘手術で1軍登板なしに終わった。そして、09年は再び最下位。〝暗黒時代〟を歩む中、「強い方ではない」というメンタルが自然と鍛えられていった。失敗しようが次の日には試合がやってくる。落ち込んでいる暇はない。負けることに慣れるのではなく、現状を打破しようともがいた。11年に最優秀中継ぎ投手、14年は最多セーブを獲得。今だからこそ「打たれても折れなかった」と胸を張れる。

◆先発した高卒3年目のオリックス・山下舜平大投手(20)は5回?を投げ、6安打3失点。勝敗こそつかなかったが「フォークボールは1球もいいのがなかったので捨てられて、(直球とカーブの)2択でこられて苦しくなった」と肩を落とした。2-0の五回1死で周東にソロを献上すると、六回には4連打で逆転を許した。ここまで4試合に登板し、3勝0敗と快進撃を続けていただけに「こういう展開は初めてだった。練習しようと思う」と決意した。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
21141 0.600
(-)
-
(-)
107142
(+3)
119
(+3)
29
(+1)
16
(+2)
0.273
(↓0.003)
3.160
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
19141 0.576
(↑0.013)
1
(↑0.5)
109103
(+5)
97
(+2)
15
(-)
16
(+5)
0.228
(↑0.002)
2.710
(↑0.08)
3
(-)
ソフトバンク
17142 0.548
(-)
2
(-)
110111
(+3)
110
(+3)
22
(+1)
18
(+1)
0.236
(↓0.001)
3.120
(↑0.04)
4
(-)
西武
16191 0.457
(↓0.014)
5
(↓0.5)
107114
(-)
119
(+5)
28
(-)
21
(-)
0.237
(↓0.005)
2.990
(↓0.05)
5
(-)
日本ハム
15210 0.417
(↓0.012)
6.5
(↓0.5)
107118
(+2)
127
(+5)
23
(-)
21
(-)
0.228
(-)
3.100
(↓0.02)
6
(-)
楽天
14201 0.412
(↑0.018)
6.5
(↑0.5)
108107
(+5)
123
(-)
30
(+2)
28
(+2)
0.216
(-)
3.140
(↑0.09)