1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 0 | 1 | 5 | 7 | 0 | 2 |
西武 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
勝利投手:瀧中 瞭太(2勝1敗0S) 敗戦投手:隅田 知一郎(1勝4敗0S) 本塁打 |
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◆楽天は0-0で迎えた5回表、フランコのソロと小郷の適時打で2点を先制する。その後は、7回に安田の2ラン、9回には島内の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・瀧中が9回途中1安打無失点の快投で今季2勝目。敗れた西武は、打線が沈黙した。
◆楽天滝中瞭太投手(28)が、球団史上初となるノーヒットノーラン達成まで、残り最終9回を残すのみとなった。最速は140キロ台前半ながら、カットボールでバットの芯をずらし、打たせて取った。ときおり混ぜる90キロ台のスローカーブ、フォークも効果的だった。2回先頭で中村に四球を与えたが、後続を断った。4回1死から外崎に四球、暴投で初めて得点圏に走者を背負っても慌てない。中村を右飛、マキノンを二ゴロで打ち取った。6回1死からは6者連続奪三振。8回も3者凡退に抑え、昨年8月27日の日本ハム・ポンセ以来88人99度目となるノーノー達成まで、3アウトを残すのみとなった。試合は8回を終えて、楽天が4-0リードしている。
◆楽天滝中瞭太投手(28)が、「あと2死」で球団史上初となるノーヒットノーランを達成を逃した5点リードの9回1死一塁、代打平沼に右前打を打たれ、降板を告げられた。達成すれば球団史上初、プロ野球史上では、昨年8月27日の日本ハム・ポンセ以来88人99度目の偉業を初完投で飾るところだった。最速は140キロ台前半ながら、カットボールでバットの芯をずらし、打たせて取った。ときおり混ぜる90キロ台のスローカーブ、フォークも効果的だった。滝中は高島高、龍谷大、ホンダ鈴鹿と進み、19年ドラフト6位で楽天入り。2年目の21年には10勝を挙げたが、昨季は2勝に終わった。今季ここまでは、4試合で1勝1敗、防御率2・53。
◆西武打線が楽天滝中にノーヒットノーラン寸前まで封じられた。9回1死から代打の平沼翔太内野手(25)が安打で屈辱を阻止したものの、これがこの日唯一の安打だった。4番の中村剛也内野手(39)は四球、中飛、空振り三振、右飛だった。滝中の印象としては「変化球をうまく使って抑えられたって感じですかね。カットボールが真っすぐの軌道に近くて、そこで先に当たったり、ゴロになったり」とコメント。チーム全体が特に中盤以降に苦戦したカーブについては「あれがゾーン内にしっかり決めてくるんで、なかなかあれを打ちに行くのって難しくて。めっちゃ遅い。難しいです」と振り返った。鈴木将平外野手(24)は前日3安打の活躍を見せたものの、この日は内野ゴロ3つに抑えられた。「カーブが目線外しで。他の球が全部真っすぐ系で似てるので、カーブのポーンと抜ける感じがひとくせあるかなって感じがします」と印象を話し、「そこを手を出しに行く選手と捨てる選手、両方いると思いますけど、今日はいい具合に決められちゃったなという感じです」と振り返っていた。【金子真仁】
◆楽天滝中瞭太投手(28)が残り2アウトで、球団史上初となるノーヒットノーランを逃した。8回まで許した走者は四球による2人だけ。4-0で記録がかかった9回を迎えた。西武先頭の代打栗山に3つめの四球を与えるも、次の長谷川は二ゴロ。1死一塁とした。だが、続く代打平沼に対し、カウント1-1からの3球目、この試合123球目のフォークを右前に運ばれ、初安打。ノーヒットノーランはならなかった。「完全に落ち切らんかったですね」と悔しさをにじませた。ここでお役御免。内が後続を断ち、チームは勝利。滝中は今季2勝目を挙げた。最速は140キロ台前半ながら、カットボールでバットの芯をずらし、打たせて取った。90キロ台のスローカーブ、フォークも効果的だった。敵地のお立ち台に立つと「疲れました。キャンプから田中さんにフォークを教えてもらって、ずっと試してきたんですけど、今日、フォークが良かったかなと思います。ヤス(安田が)一生懸命、引っ張ってくれたんで投げやすかったです。(記録の意識は)ずっとありました。こんな機会ないんで、やれるときにやりたいなと思ってました。僕っぽいなと。1勝でも多く挙げていきたいと思います。母の日なんですけど、今日おじいちゃん誕生日なんで。おじいちゃん、おめでとう。お母さん、ありがとう。母方の祖父なんで、これも母の日ということで、良かったです」と喜びを語った。
◆楽天島内宏明外野手が、母の日に"母"校の優勝に花を添えた。明大が東京6大学で同大では戦後初の3季連続Vを達成。試合前、この日の早大戦に勝てば優勝と知り「そんなに強いんですか。頑張って欲しいですね!」とエールを送っていた。母校と同時間となった自らの試合では、二塁打2本で1打点。先輩も頼もしかった。
◆まだまだ、ここからだ。楽天は西武に快勝し、5位日本ハムとゲーム差なしに迫った。滝中瞭太投手(28)が9回1死まで3四球のみ。残り2死で安打を許し、惜しくも球団初のノーヒットノーランは逃したが、堂々の内容で2勝目を挙げた。打線はマイケル・フランコ内野手(30)の4号ソロを皮切りに、7安打5得点。下位打線がつながり、滝中の快投に応えた。石井一久監督(49)の舌も滑らかだった。自らもヤクルト時代の97年にノーヒットノーランを達成している。「僕もいっぱい賞金もらったんで、球団にレクチャーしないとなと思いました。初めてだったら(ノーヒットノーランの賞金が必要だと)分からない。球団もね」。残念ながら賞金が必要な事態とはならなかったが、十分すぎる投球だった。「いつも『安定の滝中』だと思っている。6回3失点とか、7回2失点とかを目指すのではなく、一番高いところを目指して欲しい」と、今後への期待は尽きなかった。
◆惜しかった! でも、ナイスピッチ!! 4年目の楽天滝中瞭太投手(28)が残り2アウトで、球団史上初となるノーヒットノーランを逃した。最速は143キロながら、最遅94キロのカーブを織り交ぜ、49キロ差の緩急で西武打線を料理。9回1死まで3四球のみに抑えた。1死一塁から初安打を許してお役御免も、今季2勝目を挙げた。滝中は「ここでかぁ」と下唇をかんだ。9回1死一塁、西武の代打平沼にカウント1-1からフォークを右前に運ばれた。123球目にして初安打。「かなり効果的に使えたなと思います。でも、あれは落ち切らんかった」。今春キャンプで田中将に教わったフォークを最後に捉えられ、降板を告げられた。悔しさを携えベンチに下がったが、大きな拍手で迎えられた。遅く、落差のあるカーブも効果的だった。150キロ、160キロの速球が当たり前となったパ・リーグで、140キロ台前半でも勝負できる。カーブがあるからだ。「勇気はいります。でも、僕のカーブは(やまを)張ってない限り、ホームランはないと思っている。あんなに遅いので」。7回1死走者なし。怖い、怖い、中村を迎えた。安田の初球のサインは、そのカーブ。昨年5月13日、カーブを左中間席へ運ばれていた。1年前がフラッシュバックした。だが、過ちは繰り返さない。「外へ、低く。当たっても一番飛ばないところに」と念じた。低く制御し、空を切らせた。カウントを有利に進め、4球目のフォークで空振り三振を奪った。カーブは、けがの功名だった。龍谷大時代、右肘のトミー・ジョン手術を受けた。「肘から抜けないと投げられない」カーブを、リハビリで投げ続けた。参考にしたのが、球界屈指のカーブを誇る岸だ。「すごいなあ。あんなに投げられたら」。まさか、プロで同僚になるとは思ってもいなかった。1年目。もちろん、アドバイスをもらった。母の日の朝、母明美さんから「今日はおじいちゃんの誕生日だから」とスマホに連絡が来た。「すごい、圧のかけ方」と苦笑いしたが、快投が何よりのプレゼント。「母方の祖父。これも母の日ということで」と笑った。チームは最下位と苦しむが、これで5位日本ハムとゲーム差なし。まだまだ、ここから。滝中が、みんなに勇気を与えた。【古川真弥】滝中が9回1死から代打平沼に初安打を許した。9回以降の初安打でノーヒットノーランを逃したのは22年7月20日の椋木(オリックス)以来。楽天では19年7月19日ソフトバンク戦の美馬、20年8月5日同戦の涌井に次いで3人目。美馬は9回無死から代打栗原に、涌井は9回1死から代打川島に安打を打たれ快挙を逃している。○...楽天石井監督(滝中の快投に)「カーブを生かす中間球、真っすぐが大事。固執せずに(球種を)そろえることなく、ストレートをしっかり投げられたのが、カーブが一番効いている要因。ノーヒットノーランはご褒美でついてくる。8回までノーヒットで重ねて、試合を作れたことが大事」○...楽天小山投手コーチ(滝中の交代に)「うちは勝っていかないといけないチーム。ヒットを打たれたら交代でした。よく頑張ってくれました。今日みたいな投球を続けてくれれば」
◆楽天・滝中瞭太投手(28)が八回を終えて、ノーヒットノーランを継続中。打者27人に対して、内野ゴロ11、外野フライ4、三振9、四球2。球数は111球。同投手は前回登板の6日の日本ハム戦で7回を5安打無失点で今季初勝利を挙げていた。また、西武は4日の日本ハム戦で、日本ハムの継投策の前に八回を終えて無安打無得点、九回2死から愛斗が5番手・田中正から左前打を放って、屈辱を逃れている。
◆先発した西武・隅田知一郎(ちひろ)投手(23)は七回途中5安打3失点で降板。今季4敗目(1勝)を喫した。立ち上がりからテンポのいい投球で四回まで1安打に抑えたが、五回につかまった。1死からフランコにソロ弾を浴びると、なおも1死二塁から小郷の適時二塁打で2点目を失った。隅田は「2点とも長打を打たれての失点だったのでそれが全てだと思います。(ソロ本塁打は)甘く入ったボールを打たれてしまいました」と悔しさを口にした。
◆楽天・滝中瞭太投手が九回1死まで無安打に抑え、8回1/3を投げ1安打3四球無失点で2勝目を挙げた。9奪三振だった。打線は五回にフランコのソロと小郷の適時二塁打で2点を奪い、七回は安田の2ランで加点した。西武は5度目の零敗。
◆西武は九回1死から代打・平沼翔太内野手(25)が楽天先発・滝中からチーム初安打となる右前打を放って無安打無得点を阻止したが、1安打で零敗。本拠地6連戦を1勝4敗1分けで終え、借金は「3」に膨らんだ。松井稼頭央監督(47)の主な一問一答は以下の通り。ーー九回1死まで無安打「的を絞るのが非常に難しかったのかなと感じました。打ちにいったらカーブだったり、そういうところの駆け引きにしても、ちょっと的を絞れていない感じがあった」ーー先発・隅田は七回途中3失点で3敗目「テンポは非常によかった。投球内容もボール自体も非常によかったと思います」ーーホーム6連戦は厳しい戦いとなったが、16日から遠征が続く「日曜日にこれだけ多くのファンの皆さんに入ってもらってなんとか勝ちたかった。またビジターになるが明日休みを入れてしっかり切り替えて明後日から頑張ってきます」
◆楽天の2年目捕手安田が2―0の七回に2号2ランを放ち、無安打投球を続けていた滝中を援護した。2死から青山の緩い球を右翼席にたたき込み「2点と4点リードでは違う。良かった」と全力疾走で塁を回った。好リードを続けたが、九回1死から安打を浴び「ノーヒットノーランはしたかった」とがっくり。それでも先発マスクで存在感を示した。
◆西武は打線が滝中の投球術にはまり、九回1死から代打・平沼が右前打を放って無安打無得点試合は阻止するのがやっとだった。安打はその1本に終わり、今月4度目の零敗。3打数無安打に終わった中村は「変化球をうまく使って抑えられた」と唇をかんだ。本拠地での6連戦を1勝4敗1分けで終え、借金は3。松井監督は「明後日から切り替えて頑張っていきたい」と足早に球場を去った。
◆ノーヒットノーラン達成まで、アウト2つ。楽天・滝中瞭太投手(28)が九回1死一塁から代打・平沼に投じたこの日の123球目。フォークボールを右前に運ばれた。「〝マジかぁ、ここでかぁ〟と。(記録への意識は)ずっとあった。こんな機会はめったにないので、やれるときにやりたいなと思っていたんですけど。最後のフォークは完全に落ち切らんかった。それまではかなり良かったのに...。まあ、僕っぽいなと思います」球団史上初の快挙に備えて、九回表の時点でベルーナドーム内に記者会見室が設置された中、2020年8月5日のソフトバンク戦での涌井秀章(現中日)同様に九回1死で夢と消えた。石井監督からも「そういうところ、なんだよな」と笑顔で肩をたたかれた。パワーピッチャー全盛の時代に生命線はスローカーブ。龍谷大時代に右肘の靱帯(じんたい)再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、「カーブは肘から抜かないと投げられないので」と、リハビリの一環で習得した球種。その当時から同僚の岸のカーブを参考にしており、プロ入り後に本格的に使い始めた。この日も打者29人に対して、初球カーブが9人。六回1死からは6者連続三振を奪ったが、カウント球だけではなく、決め球としても七回に外崎を空振り三振。直球の最速143キロ、カーブの最遅94キロと約50キロ差の緩急で翻弄した。「母の日」のこの日の朝には母・明美さんから「今日はおじいちゃんの83歳の誕生日だよ」とメールが届いた。母は京都の実家で祖父とテレビ観戦したようで、「喜んでくれたみたい。特に何もしてないけど、母には毎日『ありがとう』と言っているので」と照れた。(東山貴実)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ORIX |
21 | 14 | 1 | 0.600 (-) | - (-) |
107 | 142 (+3) | 119 (+3) | 29 (+1) | 16 (+2) |
0.273 (↓0.003) | 3.160 (↑0.03) |
2 (-) |
ロッテ |
19 | 14 | 1 | 0.576 (↑0.013) | 1 (↑0.5) |
109 | 103 (+5) | 97 (+2) | 15 (-) | 16 (+5) |
0.228 (↑0.002) | 2.710 (↑0.08) |
3 (-) |
ソフトバンク |
17 | 14 | 2 | 0.548 (-) | 2 (-) |
110 | 111 (+3) | 110 (+3) | 22 (+1) | 18 (+1) |
0.236 (↓0.001) | 3.120 (↑0.04) |
4 (-) |
西武 |
16 | 19 | 1 | 0.457 (↓0.014) | 5 (↓0.5) |
107 | 114 (-) | 119 (+5) | 28 (-) | 21 (-) |
0.237 (↓0.005) | 2.990 (↓0.05) |
5 (-) |
日本ハム |
15 | 21 | 0 | 0.417 (↓0.012) | 6.5 (↓0.5) |
107 | 118 (+2) | 127 (+5) | 23 (-) | 21 (-) |
0.228 (-) | 3.100 (↓0.02) |
6 (-) |
楽天 |
14 | 20 | 1 | 0.412 (↑0.018) | 6.5 (↑0.5) |
108 | 107 (+5) | 123 (-) | 30 (+2) | 28 (+2) |
0.216 (-) | 3.140 (↑0.09) |
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