西武(☆7対4★)楽天 =リーグ戦8回戦(2023.05.13)・ベルーナドーム=
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楽天
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西武
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勝利投手:髙橋 光成(4勝1敗0S)
(セーブ:森脇 亮介(0勝1敗1S))
敗戦投手:藤平 尚真(2勝2敗0S)
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◆西武は2点を追う4回裏、2死満塁から鈴木が走者一掃の適時三塁打を放ち、逆転に成功する。続く5回には外崎の犠飛とマキノンの適時三塁打で3点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・高橋光成が7回2失点の粘投で今季4勝目。敗れた楽天は、先発・藤平が試合をつくれなかった。

◆楽天の新外国人マニー・バニュエロス投手(32)が、1軍に初合流した。先発として期待された左腕だが開幕は2軍スタート。2軍ではここまで6試合に登板し、2勝3敗、防御率5・00の成績。この日は出場選手登録されなかったが、石井一久監督は「中継ぎから先発はかなり調整面でも大変ですけど、反対はそんなに問題ないと思う」と中継ぎで起用する方針。「今はちょっと(先発の)スポットがないし、若い子も使っていきたいので。今の時点では、なかなか出番を回すことが難しい。彼は中継ぎの経験も去年も(米国で)あるし。中継ぎとしてチームのピースになってくれればと思います」と期待を込めた。

◆楽天藤平尚真投手(24)が今季最短の5回途中、5安打6失点で2敗目を喫した。2点リードの4回1死二塁から連続四球で満塁とされ、2死から鈴木に走者一掃となる逆転の3点三塁打を浴びた。「フォアボールが一番点に絡むのが分かりながら出してしまった...」と悔やんだ。次回登板へ向け「もっともっとストライクゾーンで勝負出来る準備をしていきたい」と誓った。▽楽天石井監督(田中将の登録抹消について) 少し登板間隔を空けてということです。特に何の問題もないです。昨日の結果(5回を今季最少の52球、4失点で降板)どうのこうのというのはないです。▽楽天山崎(先制適時打を含む2安打に盗塁、好守と走攻守で存在感を発揮) 1試合1試合しっかりやるだけだと思うので。1日1日を大切にしていきたいと思います。

◆西武が連敗を3でストップした。直近10試合は2勝7敗1分けと苦しい戦いが続いていたものの、この日は4回裏、5回裏と2イニング連続で3点を奪い、主導権を握った。4回は鈴木将平外野手(24)が3点適時三塁打を、5回はデビッド・マキノン内野手(28)が2点適時三塁打を放った。チームスローガン「走魂」を発表した際、松井稼頭央監督(47)は「二塁打を三塁打。そこって一番盛り上がると思うんですよ。ファンの皆さんが盛り上がる、イコールベンチも盛り上がる。エンターテインメントですからね。喜んでもらえるように」と、三塁打の魅力について話していた。マキノンの適時打の前には、一塁走者が長谷川信哉内野手(20)、打者が呉念庭内野手(29)という2人でランエンドヒットに成功し、チャンスを広げていた。まさしく走魂がさく裂した勝利に、松井監督も「ナイスゲームでしたね」とご満悦だった。

◆西武森脇亮介投手(30)が最後をきっちり締め、今季初セーブを挙げた。5点リードの9回、このところ安定している3番手ティノコが2死を奪い、危なげなく勝利へ...と思ったところ、3連打で2点を返され、四球でなおも2死一、二塁。相手楽天は島内、鈴木大という怖い2人が続く場面で、森脇が火消しへと向かった。「ランナーいるところで行くことも(これまでも)あるので、そんなに変わらず。バッターだけって感じですね」2球で追い込むと、最後はフォークで投ゴロに。3点差を守った。一時期、球の走りに本来のものがなかった。象徴的だったのが4月16日の日本ハム戦(エスコンフィールド)。6回まで無安打無得点の先発エンスを継ぎ、2番手でマウンドに上がるも安打され、さらに3連続四球で押し出しも許した。「バランスが。投げよう投げようとしすぎてたんで、それを抑えようと。いい球を投げようとしすぎて、逆に体に早い段階で力みが入っていたので」独特のフォームが特徴のリリーフ右腕は、いつの間にか崩れたバランス感を修正し、きっちりと戻してきた。この日のように最後を締めることもあれば、6回のマウンドに上がることも。「行けって言われたところで」と頼もしく話した。【金子真仁】

◆西武高橋光成投手(26)が今季4勝目を挙げ、リーグトップタイに並んだ。2回表に制球が乱れ、1イニングで36球を要した。テンポを速めた。長い髪の毛も下ろした。「何でもいいから変えたいなと思って、何が変わるかわからなかったですけど、いい方向にいったので」。味方の逆転もあり、球威をどんどん取り戻す。リードを奪ってからは「気持ちは入りましたし、どんな形であれ、0で帰ってくるということを。1球1球集中して投げるということにフォーカスしてできたので、良かったと思います」とギアを上げ、エースとしてしっかり7回まで2失点で投げた。7回には自己最速タイの157キロが出るなど、スタミナはさすがだ。「(計測機器の)トラックマンで158キロだったので、一応自己ベスト出して」とさらっと明かす。何度かピンチを切り抜け、チームの連敗も3で止めた。「毎回走者出してしまったんですけど、めちゃくちゃ粘れたのでめっちゃ自信になりました」頼れるエースは、必要と感じれば、1つの方法論に固執しない。髪だって下ろすし、グラブの色だって変える。「流れを変えたくて。良いか悪いか分からないですけど、切り替えとしてやっています」エメラルドグリーンのグラブで開幕し、前回登板からは濃い緑のグラブが、マウンドでのおともだ。青葉の5月。緑好き、高橋光成の季節だ。【金子真仁】

◆西武鈴木将平外野手(24)は試合前、松井稼頭央監督(47)から言われた。「嫌がられる打者として模索しているのがすごく伝わってくる」お立ち台では監督と平石ヘッドコーチから「お前らしくやっていけば大丈夫」と後押しされたことを、ファンの前で明かした。嫌がられる打者-。松井監督はオープン戦以降の報道対応で、何度か鈴木をほめている。例えば。「将平は全打席、カウント3-2まで行ってるんですね。打線のつながりでいくと、そういうのが打点につながっていくので」たくみなバットコントロールとともに、深いカウントまで持っていくケースが多いのも鈴木の個性だ。「昨日みたいに焦って初球を打っちゃう時もあるんですけどね」。ボール球を見極めて、ファウルで粘って。この日も第1打席はフルカウントからの中飛だった。好投手との対戦では、そういう粘りがやがて、スタミナ切れでの攻略につながることもある。「打ち気になるタイプが多いと思うので、そういう中で自分が球数投げさせたり"緩急の緩"になれるように」。他とは違うアプローチ。西武打線のアクセントになりうる存在だ。普段からの派手さがないからこそ、この日のような活躍は引き立つ。4回2死満塁で、走者一掃の逆転3点適時三塁打。「すごい歓声の中で。開幕3戦目も三塁打打ったんですけど、それと同じくらい盛り上がっていたので」。滑り込み、左拳を突き上げた。終わってみれば3安打の活躍だ。「ここ数試合、なかなか苦しい展開が続いてましたけど、自分もチームも、生き返ったようなバッティングがみんなできてきていると思うので」。打順は2番、または6番、7番。大事な結節点を任される鈴木の活躍は、チームの好材料だ。【金子真仁】

◆「6番・左翼」で先発した鈴木将平外野手(24)が逆転3点三塁打を放った。2点を追う四回2死満塁。藤平の真っすぐを捉えた打球は右中間を破る走者一掃の貴重な一打となり、「なかなか結果が出せなかったのでチャンスで打てて良かったです。少し詰まった感じでしたが気持ちで持っていけたと思います」と振り返った。

◆西武が連敗を3で止めた。0―2の四回2死満塁で鈴木が走者一掃の逆転の3点三塁打。五回は外崎の犠飛とマキノンの2点三塁打で加点した。高橋は尻上がりに調子を上げ、7回2失点で4勝目。楽天は藤平が粘れなかった。

◆西武の高橋は走者を毎回許しながらも7回2失点にまとめ、4勝目を挙げた。丁寧な投球に努め「めちゃくちゃ粘れたので自信になった」と声を弾ませた。六回の投球の感覚が良く、続投を志願した七回に157キロを計測。球団の測定機器では158キロで「自己ベストが出た。最初から投げられるように」と気を良くした。12日は9投手によるリレーで引き分けた。エースが128球の熱投で中継ぎ陣の負担を減らし、松井監督も「素晴らしい姿を見せてくれた」とたたえた。

◆楽天の藤平は2点リードの四回に突如崩れた。外崎に二塁打を許すと、中村とマキノンに四球を与えて満塁。2死後に鈴木に甘い速球を右中間に運ばれ、走者一掃の三塁打。「無駄な四球。先制してもらって、もっと攻めないといけないのに自分を追い込んでしまった」と唇をかんだ。続く五回も失策などで背負ったピンチで踏ん張れず、さらに3失点。石井監督は「3点、3点と取られて打者陣を重くしてしまったかな」と苦い顔だった。

◆西武・高橋光成投手(26)が7回6安打2失点でリーグトップに並ぶ4勝目を挙げた。二回に2点の先制を許すと、その後も毎回走者を背負ったが粘りの投球でさらなる失点を防いだ。7回を128球で投げ切り「走者を出しても気持ちを切らず丁寧に投げれたというのが一番よかった」。松井監督は「粘りながら投げてくれた。(高橋)光成らしい投球だった」とたたえた。

◆レオの〝ショウヘイ〟がチームの3連敗を止めた。西武・鈴木将平外野手(24)が逆転の3点三塁打を含む3安打3打点。お立ち台で飛び切りの笑顔を浮かべた。「最高です。ここで一本打とうと思って(打席に)立った。(スタンドから)すごい歓声だったのでチームも勢いに乗れた」0-2の四回2死満塁。藤平の直球を強振した打球は中堅手の頭上を越え、50メートル走5秒8の俊足を飛ばして一気に三塁へ。走者一掃の貴重な一打に塁上で拳を握った。左翼の守備でも四回、2死三塁から左中間の大きな飛球を好捕し、攻守で輝いた。静岡高から2017年にドラフト4位で入団。この日まで5試合連続で無安打に終わり、試合前に松井監督と平石ヘッドコーチから「焦らずに自分らしくやっていけば大丈夫」と背中を押されていた。六回に二塁打、八回には内野安打を放ち「どっしりと打席に入れた」とうなずいた。「打線のアクセントとして非常にいい役割、働きをしてくれている」と松井監督。チームは連敗を3で止め、7日以来の白星を挙げた。「(チームスローガンの)走魂を体現できるような選手になりたい」と鈴木。レオの伏兵がチーム浮上のきっかけになる。(石井孝尚)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
21140 0.600
(↑0.012)
-
(-)
108139
(+8)
116
(+3)
28
(-)
14
(+1)
0.276
(↑0.005)
3.190
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
18141 0.563
(↓0.018)
1.5
(↓1)
11098
(-)
95
(+5)
15
(-)
11
(-)
0.226
(↓0.002)
2.790
(↓0.08)
3
(-)
ソフトバンク
17141 0.548
(↓0.019)
2
(↓1)
111108
(+3)
107
(+8)
21
(-)
17
(-)
0.237
(↓0.002)
3.160
(↓0.17)
4
(-)
西武
16181 0.471
(↑0.016)
4.5
(-)
108114
(+7)
114
(+4)
28
(-)
21
(-)
0.242
(↑0.002
2.940
(↓0.04)
5
(-)
日本ハム
15200 0.429
(↑0.017)
6
(-)
108116
(+5)
122
(-)
23
(+1)
21
(-)
0.228
(↑0.004)
3.080
(↑0.09)
6
(-)
楽天
13201 0.394
(↓0.012)
7
(↓1)
109102
(+4)
123
(+7)
28
(-)
26
(+1)
0.216
(↑0.002
3.230
(↓0.03)