1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本ハム | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 3 | 6 | 1 | 2 |
ソフトバンク | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | X | 6 | 7 | 0 | 2 |
勝利投手:藤井 皓哉(3勝2敗0S) 敗戦投手:北山 亘基(1勝2敗0S) 本塁打 |

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◆ソフトバンクは1点を追う3回裏、甲斐のソロと近藤の犠飛で2点を奪い、逆転に成功する。そのまま迎えた5回には、近藤の2ランで追加点を挙げ、試合を優位に進めた。投げては、先発・藤井が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れた日本ハムは、投打ともに精彩を欠いた。
◆両アキレス腱(けん)の違和感のため、9日から2試合連続で欠場した日本ハム松本剛外野手(29)がベンチ入りした。検査の結果、両アキレス腱炎と診断された。この日の試合前はランニングや打撃練習を行う姿が見られた。「チームには申し訳ないですけど、とにかくできることをやろうと思います。少しでも早く試合に出たいと思っているので」と話した。昨季首位打者に輝いた松本剛は、ここまで31試合に出場し、打率3割7厘、11打点を記録している。
◆日本ハム江越大賀外野手(30)が、移籍後初本塁打を放った。本塁打は阪神時代の18年5月11日の広島戦以来、1826日ぶり。7回1死の第3打席で、ソフトバンク津森の149キロの直球を左中間席まで運んだ。「前の打席で三振していたので、なんとか出塁しようと思っていました。積極的に行って、いい結果が出たので良かったです」とコメントした。
◆ソフトバンク柳田悠岐外野手(34)が、死球に鬼の形相を見せた。6-2の7回1死一塁で迎えた第4打席。カウント2-2から日本ハム4番手杉浦の152キロ直球が右腕に直撃。「あ、痛っ!」と絶叫し、杉浦をにらみつけた。杉浦は帽子を取って頭を下げ、柳田は一塁へ歩き出した。谷川原健太捕手(26)が代走で登場し、ベンチに退いた。
◆ソフトバンク甲斐拓也捕手が今季80打席目で待望の今季初アーチだ。0-1の3回先頭。フルカウントで日本ハム北山の直球を左中間テラス席に運んだ。同点ソロに「完璧にとらえることができました」と納得の表情。8回には二塁内野安打で今季3度目のマルチ安打を記録し「チームの勝ちにつなげられるように頑張っていくだけです」と気を引き締めた。
◆日本ハム新庄政権最長の4カード連続勝ち越しはならなかった。5点を追う7回江越大賀外野手、江越が津森から左中間へ1号ソロ。阪神時代の18年5月11日以来5年ぶりのアーチは空砲となった。5年前の1発も敗戦の中での一打で「今日も負けちゃいましたね。前の打席で打っていれば、展開も違ったと思う」と、4回2死二、三塁での見逃し三振を悔やんだ。
◆9年目の日本ハム清水優心捕手が、プロ入り初めて一塁守備に就いた。8回から野村に代わり途中出場。万波中正外野手のファーストミットを借りた。守備機会はなかったが、「あるかもくらいは(可能性が)あったので。ああいう展開ならばゼロではないと」と心の準備はできていた。「どこでもできますよ」と、競争が激しい本職の捕手以外にも活路を見いだす。
◆鉄人が気合の移籍後、初アーチだ。日本ハム江越大賀外野手(30)が、ソフトバンク戦の7回、津森から左中間本塁打を放った。阪神時代の18年5月11日広島戦以来、実に5年ぶりだった。新庄剛志監督(51)から打撃の構えについて直接指導を受けたばかり。チームは3-6で敗れ、4カード連続の勝ち越しはならなかったが、意地は見せた。骨折って何だっけ? 阪神から交換トレードで日本ハムにやってきた江越が、正真正銘の"鉄人弾"を敵地ホームランテラスに打ち込んだ。1-6と、大敗ムード濃厚だった7回だ。1死走者なしから、ソフトバンク津森の2球目、149キロ直球を振り抜き左中間へ。開幕直前に折れた右手首は「まだ、ちょっと痛い」はずなのだが...。「ちょっと詰まったので入るとは思わなかったです」と言いながらも「真っすぐがシュートしてくる投手だったので、左中間へ引っ張りに行く。そんな感じの打球だったかなと思います」。イメージ通りだった。5月上旬、本拠地のエスコンフィールドで、新庄監督から直接指導を受けたばかりだった。バットのヘッドが下がらないよう、グリップを握る右手の絞りを緩めるよう助言を受けた。「あまり握りすぎないようにしている。(力を入れて)握っちゃうと、右手が強くなって(手首が)返っちゃうので。軽く、言われた握り方でやっています」。意識が変わって、打撃も変化。前日10日のソフトバンク戦では2安打し、7年ぶりのマルチ安打を記録した。移籍1号は、実に5年ぶりのアーチ。阪神時代の18年、この日と同じ5月11日。当時と同じくチームは敗れて空砲に終わった。「今日も負けちゃいましたね」と寂しげにほほ笑むと「打たない方がいいかも...」。勝ち試合でのアーチは、次戦以降に期待大。「チャンスで打てるように。前の打席で打っていれば、もう少し展開も違ったと思います」。4回2死一、二塁での見逃し三振を反省した。新庄政権初の4カード連続勝ち越しはならず。パ最速20敗も5位のまま、気持ち新たに本拠地へ戻る。【中島宙恵】
◆目覚めの1勝だ。ソフトバンク藤井皓哉投手(26)が6回1失点の好投で4月9日西武戦以来、約1カ月ぶりの3勝目を挙げた。2-1の4回1死一、二塁で万波、江越を直球で連続三振。直前に斉藤和巳投手コーチ(45)からカツを入れられ、一気にギアを上げた。前回敵地で負け越した日本ハムに2勝1敗。勢いそのままに、12日からは首位オリックスとの3連戦(京セラドーム大阪)に挑む。マウンドに、緊迫した雰囲気が漂っていた。2-1の4回1死一、二塁。先発藤井が一打同点のピンチを迎えた。斉藤和コーチは険しい表情で右腕に歩み寄り、猛ゲキを飛ばした。「調子がいい、悪いなんて関係ない。マウンドに上がっている以上は自信を持って投げろ。ど真ん中で勝負してこい!」。苦しむ藤井にカツを入れた。ギアを上げ、開き直った。右腕は万波を151キロで空振り三振。続く江越には外角低め、152キロで見逃し三振に仕留めた。6回4安打1失点。直近2試合は5回途中降板。"鬼門"のイニングを乗り越えた。藤井は「(斉藤和コーチの)一言があったからが全てではないですけど、しっかりゾーンで勝負できた要因かなと。気持ちを入れ替えてできたので助かりました」と、ホッとした様子だった。4月9日西武戦以来、約1カ月ぶりの白星、今季3勝目を手にした。試合の流れを左右するピンチは、自慢のストレートで乗り切った。最速150キロ後半に迫る直球は何より自信がある。開幕前の2月26日。WBC侍ジャパンとの壮行試合に先発し「どんだけ直球走るん?」と、マウンド上で思わず笑った。先発転向1年目だが、藤井にはうなるストレートがある。試合を終えた右腕は「粘りです。粘り」とクールに言った。「まだまだ先発投手として足りないことがたくさんある。まずは長いイニング投げ、リズムよく投げる。日々成長できるようにしたい」。中継ぎから転向した未来のエース候補の活躍で、前回敵地で負け越した日本ハムに2勝1敗。12日からは首位オリックスとの3連戦に挑む。藤本博史監督(59)は「この勢いで。オリックスは一番たたかなくちゃいけないチーム。何とか先制点を取っていい形で試合をしたい」と手綱を締めた。【只松憲】
◆ソフトバンク近藤健介が古巣攻略で復調の気配を見せた。4号2ランを含む2安打3打点でカード勝ち越しに貢献した。大きなフォロースルーで、鮮やかなアーチを描いた。1点リードの5回2死一塁。カウント3-1から日本ハム斎藤綱の真ん中低めの143キロ直球を仕留めた。打球は右翼テラス席へ一直線。「しっかりイメージを持ちながら打席に入った。いい形で自分のスイングができました」と自画自賛の一振りだ。1-1の3回1死三塁では「つないでくれたので、ここは最低限」と決勝の中犠飛。わずか2球で追い込まれたが、粘って6球目のチェンジアップに食らいついた。得点圏打率リーグトップの4割7厘をマークするも、打率2割5分5厘と打撃職人にすれば物足りない数字。打撃回復へ-。7日のロッテ戦は雨天中止となり、ZOZOマリン室内練習場で居残り練習。約2時間、黙々とバットを振り込んだ。「打撃の感覚は良くなってきている。どんどん乗っていけたらなと」。今カード最終戦で5戦ぶりのマルチ安打。12日からは敵地でオリックスと3連戦。首位たたきへ近藤の完全復活は欠かせない。
◆2試合連続欠場中の日本ハム・松本剛外野手(29)は11日、チームに再合流し、試合前練習では打撃練習も再開した。昨季のリーグ首位打者は10日に福岡県内の病院で「両アキレス腱(けん)炎」と診断されたことを明かし、「正直、あまり良くない。アキレス腱はずっと気になっていたところで、今はちょっと痛みが強くて」。一方で、打撃練習については「ある程度いい状態が続いていたので、その感じはあるので悪くない。打つことに関しては(アキレス腱は)気にならない」と話した。今後については「チームには申し訳ないが、できることをやろうと思う。少しでも早くゲームに出たいとは思っている」とした。11日のフトバンク8回戦(ペイペイドーム)では2日ぶりにベンチ入りし、代打待機の予定。
◆「9番・捕手」で先発したソフトバンク・甲斐拓也捕手(30)が0―1の三回先頭で、左中間へ同点となる今季1号ホームランを放った。続く周東が四球から二盗、川瀬の投ゴロで三塁へ。3番・近藤の犠飛で勝ち越した。甲斐は広報を通じて「真っすぐを完璧に捉えることができました。とにかく自分のスイングをすることだけを考えました。同点の一本となって良かったです。チームの勝ちにつなげられるように頑張っていくだけです」とコメントした。甲斐はこの試合前まで打率・153と不振が続いていたが、復調の兆しが見える貴重な一発となった。
◆ソフトバンクが逆転勝ち。0―1の三回に甲斐のソロで追い付き、近藤の犠飛で勝ち越した。五回には近藤が2ラン、六回にも2点を加えた。藤井は要所を締めて6回1失点で3勝目を挙げた。日本ハムは投手陣が踏ん張れなかった。
◆ソフトバンクの藤井が6回4安打1失点で今季3勝目を挙げた。ここ2試合続けて降板していた五回、走者を出しながらも、粘り強い投球で得点を許さなかった。六回は三者凡退でリードを保って救援陣につなぎ「先発として最低6回は投げないといけない。自分にとってもすごくプラスになる」と納得の表情を浮かべた。今季から先発に転向し、ペース配分など手探りは続いている。「まだまだ足りないところがある。前の試合より良かったと言えるように日々練習していきたい」と成長を期した。
◆今季2度目の先発だった日本ハムの北山は五回途中3失点で2敗目を喫した。制球難が顔を出し、二回以降は毎回の4四球。6回無安打無失点と快投した前回から一転、99球を要するテンポの悪い内容に「自分から(相手に)チャンスを与える投球をしてしまった」と反省した。4カード連続の3連戦勝ち越しを逃し、最下位楽天とゲーム差なしに。新庄監督は「また明後日(13日)からやっていく」と移動日での切り替えを強調した。
◆日本ハムは4カード連続勝ち越しを逃し、2年連続でリーグ最速の20敗目を喫した。就任2年目の新庄剛志監督(51)が「開幕して20試合、全て勝つつもり。必ずやります」と〝開幕20連勝〟宣言して始まった今季だったが、皮肉にも20敗一番乗り。指揮官は球団広報を通じて「明日(12日)、移動休日。また明後日(13日)からやっていく」とだけコメントした。ただ、指揮官が故障離脱した五十幡の代役に指名し、打撃指導を行っている江越が七回に自身5年ぶりとなる本塁打を放った。バットを強く握り過ぎることで右手首の返しが早くなり、バットがボールの上からかぶる悪癖を矯正されている江越は「監督に言われた握り方でやっています」。くしくも5年前の本塁打も5月11日(対広島)で、「その時も試合に負けて、今日も負けちゃいましたね。打たない方がいいのかも」と最後は苦笑いだった。(東山貴実)
<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ORIX |
20 | 13 | 0 | 0.606 (↓0.019) | - (-) |
110 | 128 (+3) | 109 (+7) | 28 (-) | 12 (-) |
0.272 (↓0.001) | 3.170 (↓0.1) |
2 (-) |
ロッテ |
18 | 13 | 1 | 0.581 (↑0.014) | 1 (↑1) |
111 | 98 (+3) | 90 (-) | 15 (-) | 11 (+1) |
0.228 (↑0.002) | 2.710 (↑0.09) |
3 (-) |
ソフトバンク |
16 | 13 | 1 | 0.552 (↑0.016) | 2 (↑1) |
113 | 101 (+6) | 96 (+3) | 20 (+2) | 16 (+2) |
0.240 (-) | 2.990 (-) |
4 (-) |
西武 |
15 | 18 | 0 | 0.455 (↓0.014) | 5 (-) |
110 | 103 (-) | 106 (+3) | 26 (-) | 21 (-) |
0.243 (-) | 2.900 (-) |
5 (-) |
日本ハム |
14 | 20 | 0 | 0.412 (↓0.012) | 6.5 (-) |
109 | 111 (+3) | 122 (+6) | 22 (+2) | 21 (-) |
0.224 (↓0.001) | 3.170 (↓0.1) |
6 (-) |
楽天 |
13 | 19 | 0 | 0.406 (↑0.019) | 6.5 (↑1) |
111 | 94 (+7) | 112 (+3) | 27 (+2) | 25 (+3) |
0.213 (↑0.003) | 3.210 (↑0.01) |
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